JP3088275B2 - 自動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置 - Google Patents

自動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置

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JP3088275B2
JP3088275B2 JP07249299A JP24929995A JP3088275B2 JP 3088275 B2 JP3088275 B2 JP 3088275B2 JP 07249299 A JP07249299 A JP 07249299A JP 24929995 A JP24929995 A JP 24929995A JP 3088275 B2 JP3088275 B2 JP 3088275B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用トンネル
内等から導出される混合ガス中の低濃度窒素酸化物を除
去するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用トンネル等の排気を行う
にあたり、低公害化を目的とし、排気ガス中の窒素酸化
物を除去してから大気中に放出することが検討されてい
る。
【0003】図13は、そのための装置の一例を示した
ものである。図において、排ガス導出管200を流れる
排気ガス(混合ガス)は、弁180,183が開きかつ
弁181,182が閉じた状態でガス導入管184から
吸着剤収納室185内に導入され、この吸着剤収納室1
85内に設けられたフィルタ186でガス中の粉塵等が
除去される。その後、上記排気ガスが整流空間187を
通って吸着剤188を透過することにより、排気ガス中
の窒素酸化物が吸着剤188に吸着され、残りのガスは
ガス排出管189を通じて大気に放出される。
【0004】このような吸着工程が行われた後、夜間等
において吸着剤188からの脱着が行われる。具体的に
は、上記弁180,183が閉じられ、かつ弁181,
182が開かれた状態で空気ファン190が作動するこ
とにより、循環路191→上記ガス導入管184→吸着
剤収納室185→ガス導出管189の順でガスの循環が
行われる。この循環ガスは、循環途中、上記空気ファン
190から電熱器193で加熱されるため、この加熱ガ
スの循環により吸着剤188が次第に加熱され、この吸
着剤188から窒素酸化物が脱着されて循環ガスに混入
する。この循環ガスには、上記電熱器193の下流側で
還元剤であるアンモニア(NH3)が添加され、このア
ンモニアと上記窒素酸化物とが脱硝反応器194内で反
応して上記窒素酸化物が無害の窒素ガスに還元され、大
気に放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記吸着剤188は、
上述の脱着工程で再生されるが、長期に亘り使用される
と吸着性能は徐々に低下する。このため、吸着剤188
を定期的に交換する必要があるが、この吸着剤188は
粒状であり、その交換作業は容易でない。この交換作業
を容易化する手段として、吸着剤188を複数のカート
リッジに充填し、これらのカートリッジを吸着剤収納室
185内に収容することが考えられるが、通常のカート
リッジ構造では、吸着剤収納室185内に導入された混
合ガスを確実に吸着剤188に通してから排出すること
はきわめて困難である。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、窒素酸
化物除去用の吸着剤をカートリッジに充填してその交換
を容易にしながら、処理対象である混合ガスを確実に上
記吸着剤に通すことができる自動車用トンネルからの排
気ガスの窒素酸化物の除去装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、吸着剤を収納し、吸着工程時
に窒素酸化物を含む混合ガスが導入される吸着剤収納室
と、この吸着剤収納室内に上記混合ガスを導入するため
のガス導入通路と、上記吸着剤収納室内で窒素酸化物が
吸着除去された処理済ガスを吸着剤収納室から導出する
ためのガス導出通路とを備えた自動車用トンネルからの
排気ガスの窒素酸化物の除去装置において、上記吸着剤
を底面以外の所定面で外部に連通させてこの所定面以外
の面全てを遮断する形状の外壁をもつ吸着剤カートリッ
ジ内に吸着剤を充填し、この吸着剤カートリッジの底面
にカートリッジ内の吸着剤と連通する開口部を設ける一
方、上記吸着剤収納室の床に上記吸着剤カートリッジの
載置部を設け、この載置部において上記開口部と合致す
る位置にこの開口部を吸着剤収納室の下方に連通するガ
ス連通口を設け、上記ガス導入通路、ガス導出通路のい
ずれか一方のガス通路を上記吸着剤収納室の下方に配置
して上記ガス連通口に接続するとともに、このガス連通
口、上記開口部のいずれか一方の周囲に、上記載置部に
載置される吸着剤カートリッジの自重により他方の周囲
の面と圧接してガス連通口及び開口部を密封するシール
部材を設け、上記吸着剤カートリッジを4つの側面をも
つ形状とし、このうち相対向する一対の面を上記吸着剤
を外部に連通させる面としてこれらの面のすぐ内側に各
々吸着剤層を形成し、他のカートリッジ外面を外壁で覆
うとともに、両吸着剤層同士の間に上記開口部と連通す
るガス連通空間を形成したものである。
【0008】この装置によれば、吸着剤は吸着剤カート
リッジに充填された状態で吸着剤収納室内の載置部に載
置されているので、この吸着剤をカートリッジ単位で容
易に交換できる。しかも、吸着剤カートリッジ底面の開
口部の周囲もしくは上記載置部のガス連通口の周囲にシ
ール部材が設けられ、吸着剤カートリッジを載置部に載
置した際にその自重で上記シール部材が相手方の面に圧
接するので、特別な締付部材を用いることなく、吸着剤
カートリッジの載置だけで上記開口部及びガス連通口を
シールできる。そして、このようなシールにより、ガス
導入通路を通じて導入されるガスは確実に吸着剤を通っ
てガス導出通路に導出されることとなる。
【0009】しかも、上記吸着剤カートリッジの側面を
上記所底面に設定し、混合ガスが吸着剤に対して側方か
ら接触するようにしているので、より均一に混合ガスを
吸着剤に通すことが可能になる。
【0010】具体的には、上記吸着剤カートリッジを4
つの側面をもつ形状とし、このうち相対向する一対の面
を上記吸着剤を外部に連通させる面としてこれらの面の
すぐ内側に各々吸着剤層を形成し、他のカートリッジ外
面を外壁で覆うようにしているので、吸着剤カートリッ
ジは小型としながら吸着剤の連通面を大きく確保でき
る。
【0011】上記吸着剤カートリッジの所定面で吸着剤
を連通させるには、例えば上記所定面に吸着剤よりも目
の細かい網を設け、この網の内側に吸着剤を充填するよ
うにすればよい。
【0012】本発明では、上記ガス連通口にガス導入通
路を接続し、このガス連通口及び吸着剤カートリッジの
開口部を通じて吸着剤カートリッジ内に混合ガスを導入
し、この混合ガスを吸着剤に透過させて吸着剤収納室か
らガス導出通路へ排出させるようにしてもよいが、吸着
剤収納室の側壁にガス導入通路を接続するとともに、上
記ガス連通口にガス導出通路を接続し、上記ガス導入通
路を通じて吸着剤収納室内に側方から混合ガスを導入
し、この混合ガスを吸着剤に透過させてからカートリッ
ジ開口部及びガス連通口を通じてガス導出通路に導出す
るようにすれば、各吸着剤に対してより均一に混合ガス
を接触させることができる。また、吸着剤収納室に上方
からガスを導入する場合よりも装置全体の高さ寸法を小
さくできる。
【0013】吸着剤カートリッジ内の吸着剤層は、単層
でもよいし、互いに異なる吸着剤からなる複数の吸着剤
層を積層するようにしてもよい。後者の場合、各吸着剤
層に対して吸着剤を確実に所望の順序で透過させること
ができる。
【0014】各吸着剤カートリッジは、吸着剤収納室の
上方から出し入れするようにしてもよいが、吸着剤収納
室の側方にカートリッジ備蓄空間を配置し、このカート
リッジ備蓄空間と上記吸着剤収納室内とを連通するカー
トリッジ出入口を上記吸着剤収納室側壁に設けるととも
に、このカートリッジ出入口を開閉する開閉手段を備え
れば、吸着剤収納室に対する吸着剤カートリッジの出し
入れをフォークリフト車の走行等によって側方から簡単
に行うことができる。また、装置全体の高さ寸法も削減
される。
【0015】上記吸着剤収納室は単数としてもよいが、
この場合、吸着剤収納室内の吸着剤を再生させる期間
(すなわち脱着工程期間)中は窒素酸化物の除去が全く
できないことになる。これに対し、上記吸着剤収納室を
複数に分割するとともに、各吸着剤収納室を上記ガス導
入通路及びガス導出通路に連通する連通状態とこれらガ
ス導入通路及びガス導出通路から遮断する遮断状態とに
切換えられる収納室切換手段と、各吸着室に接続され、
上記収納室切換手段が遮断状態に切換えられた状態で吸
着剤収納室内の吸着剤から脱着されたガスを循環させる
ガス循環通路と、このガス循環通路の途中に設けられ、
循環ガスの脱硝を行う脱硝手段と、上記ガス循環通路と
吸着剤収納室とを連通する状態と遮断する状態とに切換
えられる循環切換手段とを備えるようにすれば、一部の
吸着剤収納室はガス導入通路及びガス導出通路から遮断
してガス循環通路に連通し、このガス循環通路を通じて
のガス循環によって脱着工程を実行しながら、残りの吸
着剤収納室をガス循環通路から遮断してガス導入通路及
びガス導出通路に連通することにより、この吸着剤収納
室を用いて窒素酸化物の除去ができる。
【0016】この場合、各吸着剤収納室に個別にガス導
入通路及びガス導出通路を接続するようにしてもよい
が、複数の吸着剤収納室をガス導入方向と直交する水平
方向とほぼ等しい方向に配列するとともに、これら吸着
剤収納室に共通のガス導入通路及びガス導出通路を接続
すれば、装置全体の構造がより簡略化される。
【0017】このように複数の吸着剤収納室が存在する
場合、各吸着剤収納室の側方に共通のカートリッジ備蓄
空間を配置し、このカートリッジ備蓄空間と各吸着剤収
納室内とを連通するカートリッジ出入口を各吸着剤収納
室側壁に設けるとともに、各カートリッジ出入口を個別
に開閉する開閉手段を備えるようにすれば、各吸着剤収
納室内に共通のカートリッジ備蓄空間から吸着剤カート
リッジを供給でき、また、各吸着剤収納室内の吸着剤カ
ートリッジを共通のカートリッジ備蓄空間に回収でき
る。すなわち、各吸着剤収納室内の吸着剤カートリッジ
の交換を共通のカートリッジ備蓄空間を通じて一括して
行うことができる。また、単一の搬送手段で全吸着剤収
納室のカートリッジ交換ができる。
【0018】このカートリッジ備蓄空間は、上記ガス導
入通路及びガス導出通路のうち上記吸着剤収納室のガス
連通口に接続されるガス通路の直上方の位置に設置する
のがよく、このようなレイアウトによりスペースの有効
活用が図れる。
【0019】この場合、各吸着剤収納室の床中央に上記
カートリッジ出入口と連なるカートリッジ搬送路を設
け、このカートリッジ搬送路の左右両側の位置に吸着剤
カートリッジ及びガス連通口を配列すれば、上記カート
リッジ搬送路を通じて、各載置部からの吸着剤カートリ
ッジの回収や各載置部への吸着剤カートリッジの供給を
円滑に行うことができるとともに、吸着剤収納室内の小
さな設置スペースに吸着剤カートリッジを効率よく配置
できる。
【0020】上記各装置において、混合ガス中の窒素酸
化物だけでなく、粉塵も除去する場合には、上記ガス導
入通路の途中に集塵機を設ければよい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
1〜図13に基づいて説明する。
【0022】図1に示すコンクリート建造物10は、地
下に埋設されており、その底部に往復の2つのトンネル
12が設けられ、各トンネル12内に車道14が敷設さ
れている。そして、両トンネル12と地上の車道15と
の間における高さ寸法Hの領域内に窒素酸化物除去装置
16が設置されており、トンネル12内のガスは、窒素
酸化物除去装置16により処理されてから排出管32を
通じて大気に放出されるようになっている。
【0023】上記窒素酸化物除去装置16の構造を図2
〜図5に示す。この窒素酸化物除去装置16は、二階構
造となっており、図2は二階部分の構造、図3は一階部
分の構造を示している。
【0024】この窒素酸化物除去装置16の二階部分に
は、トンネル12内に通ずる小幅の入口18と、この入
口18から幅方向に広がる拡大空間20と、この拡大空
間20から一定幅で延びる整流空間22とが設けられ、
上記入口18に入口スクリーン21が設けられ、上記整
流空間22の入口に粉塵を除去するための電気集塵機2
4が配設されており、その側方に電気室25が配置され
ている。
【0025】上記電気集塵機24の下流側には、ガス導
入方向(図2では右方向)と直交する水平方向と略等し
い方向に複数(図例では4つ)の吸着剤収納室26A,
26B,26C,26Dが配列されており、各吸着剤収
納室26A,26B,26C,26Dの直下方の一階部
分にダクト27A,27B,27C,27Dが設けられ
ている。各ダクト27A〜27Dは、装置長手方向(図
2及び図4の左右方向)の両端に開口部を有し、このう
ち上記入口18と反対側の開口部が共通の絞り部28に
連通している。この絞り部28は、フィルタ29を有す
るとともに、ガス導出路30を介して前記排出筒32に
接続されており、上記ガス導出路30の途中にガス排出
用の補助ファン31が設けられている。
【0026】各ダクト27A〜27Dのもう一方の開口
部(入口18と同じ側の開口部)は循環ガス出口33と
されている。各吸着剤収納室26A〜26Dの天壁には
循環ガス入口42が設けられており、これら循環ガス入
口42と上記循環ガス出口33とがガス循環通路34を
介して接続されている。このガス循環通路34は、各循
環ガス出口33に接続される共通の集合管35を有し、
その下流側に空気ファン36、循環空気加熱器38、及
び脱硝反応器40を備えている。また、このガス循環通
路34には、循環空気加熱器38及び脱硝反応器40を
バイパスする冷却用バイパス通路44が併設されてい
る。
【0027】このガス循環通路34において、循環空気
加熱器38と脱硝反応器40との間の部分には、図6及
び図7に示されるようなアンモニア水貯蔵容器46がア
ンモニア水供給ポンプ48を介して接続されている。ま
た、ガス循環通路34において上記空気ファン36より
も上流側の部分は冷却用ガス通路49を介して前記ガス
排出路30に接続され、脱硝反応器40よりも下流側の
部分は膨張ガス逃がし通路50を介して前記整流空間2
2に接続されている。
【0028】各吸着剤収納室26A,26B,26C,
26Dの混合ガス入口には弁(収納室切換手段)52
A,52B,52C,52Dが設けられ、ダクト27
A,27B,27C,27Dへのガス出口には弁(収納
室切換手段)54A,54B,54C,54Dが設けら
れている。各吸着剤収納室26A,26B,26C,2
6Dの循環ガス出口には弁(循環切換手段)56A,5
6B,56C,56Dが設けられ、循環ガス入口には弁
(循環切換手段)58A,58B,58C,58Dが設
けられている。さらに、前記冷却用バイパス通路44の
途中部分、脱硝反応器40と冷却用バイパス通路44の
下流端との間の部分、冷却用ガス通路49の途中部分、
及び膨張ガス逃がし通路50の途中部分には、それぞれ
弁60,62,63,64が設けられている。
【0029】図8にも示すように、各吸着剤収納室26
A〜26D内には、複数個の吸着剤カートリッジ66が
収納されている。詳しくは、各吸着剤収納室26A〜2
6Dの左右方向(図8では上下方向)中央に、ガス導入
方向と平行な方向(同図左右方向)に延びるカートリッ
ジ搬送路68が敷設され、このカートリッジ搬送路68
を挟む両側にそれぞれ複数の吸着剤カートリッジ66が
一列に並べられている。
【0030】各吸着剤収納室26A〜26Dの側壁であ
って上記入口18と反対側(図8では右側)の側壁に
は、上記カートリッジ搬送路68とつながるカートリッ
ジ出入口70A,70B,70C,70Dがそれぞれ設
けられるとともに、カートリッジ出入口70A,70B
を開閉するスライド式の扉(開閉手段)71と、カート
リッジ出入口70C,70Dを開閉するスライド式の扉
(開閉手段)72とが設けられている。
【0031】吸着剤収納室26A〜26Dには側方から
単一のカートリッジ備蓄空間74が隣接しており、この
カートリッジ備蓄空間74に上記カートリッジ出入口7
0A〜70Dを介して各吸着剤収納室26A〜26Dが
連通可能とされている。このカートリッジ備蓄空間74
は、図4に示すように、二階部分であって前記ダクト2
7A〜27Dの直上方の位置に配置されている。このカ
ートリッジ備蓄空間74内には、補給用あるいは回収用
の吸着剤カートリッジ66を収納する収納空間76と、
この収納空間76と各カートリッジ出入口70A〜70
Dとの間をフォークリフト車等の搬送手段が走行するた
めの走行路78とが設けられ、この走行路78において
各カートリッジ出入口70A〜70D及び収納空間76
の出入口に隣接する部分には、上記搬送手段の走行向き
を変えるためのターンテーブル80A,80B,80
C,80D,80Eが設けられている。
【0032】上記吸着剤カートリッジ66の構造を図9
〜図11に示す。この吸着剤カートリッジ66は略直方
体状をなし、その外壁は、天壁82及び底壁84と、相
対向する一対の側壁83とで構成されている。
【0033】なお、図10において85は、前記フォー
クリフト車等によってカートリッジ全体を搬送する際の
持ち上げ代として側壁83の中段に設けられた耳部であ
る。
【0034】両側壁83同士の間には、両外側から順
に、一対の外側金網86、一対の中間金網87、及び一
対の内側金網88が間隔をおいて配設されている。そし
て、天壁82に設けられた吸着剤充填口93から金網8
6,87同士の間に第1の吸着剤91が充填され、同じ
く天壁82に設けられた吸着剤充填口94から金網8
7,88同士の間に第2の吸着剤92が充填されてお
り、内側金網88同士の間にガス連通空間89が確保さ
れている。この実施態様では、上記第1の吸着剤91と
して、NO(一酸化窒素)を酸化しもしくは酸化反応を
促進させてNO2(二酸化窒素)にするとともにNOや
NO2をある程度吸着する性能も有するもの(例えば複
合金属酸化物系のもの)が充填され、上記第2の吸着剤
92として、NO及びNO2を吸着しかつNO2をNOに
還元する性能をもつもの(例えば炭素質系のもの)が充
填されている。
【0035】なお、本発明では吸着剤の具体的な種類を
問わず、窒素酸化物NOxの吸着に好適な種々の吸着剤
を使用することが可能である。例えばNO2のみ除去す
る場合には第2の吸着剤92のみ充填するだけでよい。
また、金網86〜88は、これらに接触する吸着剤の粒
径よりも細かい目を持つものを用いることが必要である
が、このような細かい目をもつ金網と、比較的目の粗い
補強用金網とを重ねて設ければ、より好ましいカートリ
ッジが得られる。
【0036】上記底壁84において上記ガス連通空間8
9の直下方の位置には、これと同形(矩形)の開口部9
0が貫設され、その周囲に、下方に開口する矩形環状の
シール用溝98が形成されている。また、底壁84の複
数個所には各々位置決めピン96が突設されている。
【0037】一方、吸着剤収納室26A〜26Dの床2
6fにおいて各吸着剤カートリッジ66が載置される個
所には、この床26fを貫通するガス連通口100が形
成され、このガス連通口100に前記ダクト27A〜2
7Dが各々接続されている。
【0038】この床26fの上面において、各ガス連通
口100が形成された個所には、図12にも示すような
載置板102が固定されている。この載置板102にお
いて、前記カートリッジ底壁84の開口部90と対向す
る位置には、これと同形のガス連通口104が形成さ
れ、シール用溝98と対向する位置には、これと同形の
シール用溝106が形成され、前記位置決めピン96と
対向する位置にはこれら位置決めピン96が各々嵌入可
能な位置決め穴110が形成されており、上記シール用
溝106内にはこれに沿ってゴム等の弾性部材からなる
環状のシール材108が嵌め込まれている。そして、図
11(b)に示すように上記位置決めピン96と位置決
め穴110とが嵌合される位置で吸着剤カートリッジ6
6が載置板102上に載置されることにより、カートリ
ッジ側開口部90と載置板側ガス連通口104とが合致
するとともに、シール材108がシール用溝98,10
6同士の間に挟み込まれ、吸着剤カートリッジ66の自
重によってシール溝98,106に圧接し、開口部90
及びガス連通口104をその外側からシールしている。
【0039】なお、このシール材108は、カートリッ
ジ側のシール溝98内に嵌め込むようにしてもよい。
【0040】次に、この装置の作用を説明する。この装
置では、4つの吸着剤収納室26A〜26Dのうちの3
つの吸着剤収納室を用いて吸着工程(窒素酸化物除去工
程)が行われると同時に、残り1つの吸着剤収納室で脱
着工程(再生工程)が行われ、かつ、この脱着工程が行
われる吸着剤収納室を順次切換えていくことにより、窒
素酸化物除去処理が連続して行われるが、以下では、例
として、吸着剤収納室26A〜26Cを用いて吸着工程
が行われ、吸着剤収納室26Dで脱着工程が行われる場
合について説明する。
【0041】この場合には、図6に示す弁52A,52
B,52C,54A,54B,54C,56D,58
D,62,64が開かれ、弁52D,54D,56A,
56B,56C,58A,58B,58C,60,63
が閉じられるとともに、図8に示すカートリッジ出入口
70A〜70Dも全て扉71,72により閉じられる。
【0042】この状態で、トンネル12内の混合ガス
は、電気集塵機24で除塵処理を受けた後、整流空間2
2を通じて各吸着剤収納室26A,26B,26C内に
導入される。これらの吸着剤収納室26A〜26Cの側
壁は閉じられており、しかも、吸着剤カートリッジ66
の自重を受けたシール材108によって開口部90及び
ガス連通口104の周囲がシールされているので、導入
ガスは全て第1の吸着剤91、第2の吸着剤92の順に
透過してからガス連通空間89内に侵入する。ここで、
第1の吸着剤91の透過時に、混合ガス中のNOがNO
2に酸化されるとともに、NOやNO2が吸着され、第2
の吸着剤92の透過時にNO及びNO2が吸着されるた
め、ガス連通空間89内にはNOxが高精度で除去され
た処理済ガスが侵入することになる。この処理済ガス
は、底壁84の開口部90及びその下方のガス連通口1
04,100を順に通ってダクト27A〜27C内に至
り、補助ファン31の吸引により排出筒32を通じて大
気に放出される。
【0043】一方、吸着剤収納室26D内は空気ファン
36により吸引され、吸着剤から脱着した窒素酸化物を
含む混合ガスが循環されながら循環空気加熱器38で1
80℃〜200℃に加熱され、アンモニア水供給ポンプ
48から供給されたアンモニア水と混合され、脱硝反応
器40内に導入される。この脱硝反応器40内では、次
の(化1)に示す脱硝反応が促進され、窒素酸化物が無
害の窒素ガスに還元される。例えばNOの場合、次の化
学反応が脱硝反応器40内で促進される。
【0044】
【化1】4NO+4NH3+O2→6H2O+4N2 この脱硝反応器40から導出されたガスは、原則として
吸着剤収納室26Dに戻され、このようなガス循環によ
って吸着剤収納室26Dについての脱着工程が進められ
る。なお、上記循環ガスの加熱により同ガスが膨張して
生じた余剰分は、膨張ガス逃がし通路50を通じて適宜
整流空間22に戻され、これにより循環ガス圧力の異常
上昇が防がれる。
【0045】以上の加熱循環工程が終了した段階で、吸
着剤収納室26Dでは図7に示す冷却行程に移行され
る。この工程では、弁62,64,56Dが閉じられる
とともに弁63,60,54Dが開かれる。これによ
り、ガス排出路30から一部導出された低温のガスが冷
却用ガス通路49を通じて循環ガスと混合され、冷却用
バイパス通路44を通じて直接吸着剤収納室26Dに戻
され、吸着剤収納室26D内の吸着剤を冷却し、ガス排
出路30で処理済ガスと混合され、大気へ放出される。
【0046】上記の再生工程によって、各吸着剤カート
リッジ66内の吸着剤91,92の吸着能力はほぼ完全
に復元されるが、長期に亘って使用されると吸着能力が
徐々に低下するため、定期的に吸着剤の交換が必要にな
る。
【0047】ここで従来は、吸着剤が粒状のまま直接吸
着剤収納室内に収納されていたため、その交換作業が非
常に面倒であったが、この装置では、カートリッジ単位
で簡単に吸着剤を交換できる。
【0048】具体的には、交換対象となるカートリッジ
が収納された吸着剤収納室(例えば吸着剤収納室26
A)のカートリッジ出入口70Aを開き、この吸着剤収
納室26内に、図8に示すカートリッジ備蓄空間74内
に装備されたカートリッジ搬送手段を侵入させて対象カ
ートリッジを少し持ち上げさせ、そのまま走行路78に
沿ってカートリッジ備蓄空間74内の収納空間76まで
走行させることにより、吸着剤カートリッジ66を吸着
剤収納室26Aから容易に搬出できる。また、収納空間
76内に収納された新しい吸着剤カートリッジ66を上
記搬送手段で同様に持ち上げさせ、走行路78に沿って
適当な吸着剤収納室内に侵入させ、空いている載置部1
02上に上記吸着剤カートリッジ66を載置させること
により、このカートリッジ66を補給できる。
【0049】この吸着剤カートリッジ66の載置の際、
その自重でシール用溝98,106とシール材108と
が自動的に圧接するので、シールを行うためにボルト等
の締付部材を締付ける作業が不要であり、交換作業はき
わめて簡単である。
【0050】なお、この交換作業が進むうち、カートリ
ッジ備蓄空間74内の新しいカートリッジは減り、使用
済カートリッジが増えるが、適当な時期にこのカートリ
ッジ備蓄空間74から使用済カートリッジを一括して取
り出し、新しいカートリッジをカートリッジ備蓄空間7
4内に入れればよい。取り出した使用済カートリッジ
は、別の設備で焼き入れ等の適当な処理を施し、再使用
可能な状態にする。
【0051】なお、本発明の実施の態様はこれに限ら
ず、例えば次のような態様をとってもよい。
【0052】(1) 図面に示した吸着剤収納室26A〜2
6Dに対し、そのガス連通口100にガス導入通路を接
続し、側壁にガス導出通路を接続するようにしてもよ
い。この場合、混合ガスはガス連通口100,104及
び吸着剤カートリッジ開口部90を通じて吸着剤カート
リッジ66内に侵入し、吸着剤を通して吸着剤収納室2
6A〜26D内に放出され、ここからガス導出通路を通
じて導出されることになる。ただし、前記実施態様のよ
うに、吸着剤収納室26A〜26Dの側壁にガス導入通
路を接続するとともに、ガス連通口100にダクト27
A〜27D等からなるガス導出通路を接続するようにす
れば、各吸着剤に対してより均一に混合ガスを接触させ
ることができる。また、吸着剤収納室に上方からガスを
導入する場合よりも装置全体の高さ寸法Hを小さくでき
るため、図1に示すトンネル設備のように、限られた領
域に装置を設ける場合により有利となる。
【0053】(2) 吸着剤カートリッジ内の吸着剤層は2
層に限らず、単層でもよいし、3層以上を積層するよう
にしてもよい。
【0054】(3) 各吸着剤カートリッジは、吸着剤収納
室の上方から出し入れするようにしてもよい。ただし、
この場合、比較的重量の大きい吸着剤カートリッジを大
きなストロークで昇降させなければならず、大がかりな
装置を要するとともに、装置全体の高さ寸法が大きくな
ってしまう不都合があるのに対し、上記実施態様のよう
に、吸着剤収納室26A〜26Dの側方にカートリッジ
備蓄空間74を配置し、このカートリッジ備蓄空間74
と吸着剤収納室26A〜26D内とを連通するカートリ
ッジ出入口70A〜70Dを収納室側壁に設けるように
すれば、カートリッジ備蓄空間74と吸着剤収納室26
A〜26Dとの間のカートリッジ搬送をフォークリフト
車の走行等によって簡単に行うことができるとともに、
装置全体の高さ寸法Hも削減できる利点がある。特に、
上記カートリッジ備蓄空間74を、ガス連通口100に
接続されるガス通路(図4では絞り部28やガス排出路
30)の直上方の位置に配置すれば、合理的なレイアウ
トとなり、装置全体をよりコンパクトにまとめることが
できる。
【0055】(4) 吸着剤収納室の個数は特に問わず、単
数でもよい。ただし、複数に設定する場合、複数の吸着
剤収納室をガス導入方向と直交する水平方向とほぼ等し
い方向に配列し、これら吸着剤収納室に共通のガス導入
通路及びガス導出通路を接続すれば、装置全体の構造を
より簡略化できる。さらに、上記のように各吸着剤収納
室26A〜26Dを共通のカートリッジ備蓄空間74に
連通させれば、各吸着剤収納室内に共通のカートリッジ
備蓄空間74から吸着剤カートリッジを供給でき、ま
た、各吸着剤収納室内の吸着剤カートリッジを共通のカ
ートリッジ備蓄空間74に回収できる。従って、各吸着
剤収納室26A〜26D内の吸着剤カートリッジ66の
交換を共通のカートリッジ備蓄空間74を通じて一括し
て行えるとともに、単一の搬送手段で全吸着剤収納室2
6A〜26Dのカートリッジ交換ができる利点がある。
【0056】さらに、このカートリッジ備蓄空間74の
設置場所として、上記ガス導入通路及びガス導出通路の
うち上記吸着剤収納室のガス連通口に接続されるガス通
路(図例では絞り部28やガス排出路30)の直上方の
場所を選定すれば、スペースの有効活用が図れる。
【0057】(5) 各吸着剤収納室内の吸着剤カートリッ
ジの個数及びその配列は自由に設定すればよい。ただ
し、上記のように各吸着剤収納室26A〜26Dに対し
てその側方から吸着剤カートリッジ66を出し入れする
場合、図8に示すように吸着剤収納室内中央にカートリ
ッジ出入口70A〜70Dと連なるカートリッジ搬送路
68を設け、このカートリッジ搬送路68の左右両側の
位置に吸着剤カートリッジ66及びガス連通口104を
配列すれば、上記カートリッジ搬送路68を通じて、吸
着剤カートリッジ66の交換作業を円滑に行うことがで
きるとともに、吸着剤収納室内の小さな設置スペースに
吸着剤カートリッジ66を効率よく並べられる利点があ
る。
【0058】なお、前記図9に示したように一対の側面
が吸着剤連通面とされたカートリッジを配列する場合に
は、その連通面を吸着剤収納室の左右方向に向ける(す
なわち一方の連通面をカートリッジ搬送路68に向け
る)ように吸着剤カートリッジ66をセットするのがよ
い。これにより、両連通面に対してほぼ均等に混合ガス
を透過させることができる。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明は、吸着剤を底面以
外の所定面で外部に連通させてこの所定面以外の面全て
を遮断する形状の外壁をもつ吸着剤カートリッジ内に吸
着剤を充填し、この吸着剤カートリッジの底面にカート
リッジ内の吸着剤と連通する開口部を設ける一方、吸着
剤収納室の床に上記吸着剤カートリッジの載置部を設
け、この載置部において上記開口部と合致する位置にこ
の開口部を吸着剤収納室の下方に連通するガス連通口を
設け、ガス導入通路、ガス導出通路のいずれか一方のガ
ス通路を上記吸着剤収納室の下方に配置して上記ガス連
通口に接続するとともに、このガス連通口、上記開口部
のいずれか一方の周囲に、上記載置部に載置される吸着
剤カートリッジの自重により他方の周囲の面と圧接して
ガス連通口及び開口部を密封するシール部材を設けたも
のであるので、吸着剤をカートリッジ単位で容易に交換
できる。しかも、吸着剤カートリッジを載置する際にそ
の自重で自動的にカートリッジ開口部及び吸着剤収納室
のガス連通口が外側からシールされるので、このシール
のための特別な締付部材の締付作業を不要にしながら、
上記シールによって、吸着剤に混合ガスを確実に透過さ
せることができる効果がある。
【0060】さらに、吸着剤カートリッジの側面で吸着
剤を連通させ、混合ガスが吸着剤に対して側方から接触
するようにしているので、より円滑に混合ガスを吸着剤
に通すことができる。
【0061】しかも、上記吸着剤カートリッジを4つの
側面をもつ形状とし、このうち相対向する一対の面を上
記吸着剤を外部に連通させる面としてこれらの面のすぐ
内側に各々吸着剤層を形成し、他のカートリッジ外面を
外壁で覆うとともに、両吸着剤層同士の間に上記開口部
と連通するガス連通空間を形成するようにしているの
で、吸着剤カートリッジは小型としながら吸着剤の連通
面を大きく確保できる効果が得られる。
【0062】また、吸着剤収納室の側壁にガス導入通路
を接続するとともに、上記ガス連通口にガス導出通路を
接続し、上記ガス導入通路を通じて吸着剤収納室内に側
方から混合ガスを導入し、この混合ガスを吸着剤に透過
させてからカートリッジ開口部及びガス連通口を通じて
ガス導出通路に導出するようにすれば、各吸着剤に対し
てより均一に混合ガスを接触させることができるととも
に、吸着剤収納室に上方からガスを導入する場合よりも
装置全体の高さ寸法を小さくできる効果が得られる。
【0063】吸着剤カートリッジ内の吸着剤層は、単層
でもよいし、互いに異なる吸着剤からなる複数の吸着剤
層を積層するようにしてもよい。後者の場合、各吸着剤
層に対して吸着剤を確実に所望の順序で透過させること
ができる。
【0064】吸着剤収納室の側方にカートリッジ備蓄空
間を配置し、このカートリッジ備蓄空間と上記吸着剤収
納室内とを連通するカートリッジ出入口を上記吸着剤収
納室側壁に設けるとともに、このカートリッジ出入口を
開閉する開閉手段を備え、吸着剤収納室の側方から吸着
剤カートリッジを出し入れするようにしたものによれ
ば、吸着剤を上方から出し入れするものと異なり、吸着
剤収納室に対する吸着剤カートリッジの出し入れをフォ
ークリフト車の走行等によって簡単に行うことができる
とともに、装置全体の高さ寸法を小さく抑えることがで
きる。
【0065】また、上記吸着剤収納室を複数に分割する
とともに、各吸着剤収納室を上記ガス導入通路及びガス
導出通路に連通する連通状態とこれらガス導入通路及び
ガス導出通路から遮断する遮断状態とに切換えられる収
納室切換手段と、各吸着室に接続され、上記収納室切換
手段が遮断状態に切換えられた状態で吸着剤収納室内の
吸着剤から脱着されたガスを循環させるガス循環通路
と、このガス循環通路の途中に設けられ、循環ガスの脱
硝を行う脱硝手段と、上記ガス循環通路と吸着剤収納室
とを連通する状態と遮断する状態とに切換えられる循環
切換手段とを備えたものによれば、一部の吸着剤収納室
はガス導入通路及びガス導出通路から遮断してガス循環
通路に連通し、このガス循環通路を通じてのガス循環に
よって脱着工程を実行しながら、残りの吸着剤収納室を
ガス循環通路から遮断してガス導入通路及びガス導出通
路に連通することにより、常に窒素酸化物の除去工程を
続けることができる効果が得られる。
【0066】この場合、複数の吸着剤収納室をガス導入
方向と直交する水平方向とほぼ等しい方向に配列すると
ともに、これら吸着剤収納室に共通のガス導入通路及び
ガス導出通路を接続することにより、装置全体の構造を
より簡略化できる。
【0067】さらに、各吸着剤収納室の側方に共通のカ
ートリッジ備蓄空間を配置し、このカートリッジ備蓄空
間と各吸着剤収納室内とを連通するカートリッジ出入口
を各吸着剤収納室側壁に設けるとともに、各カートリッ
ジ出入口を個別に開閉する開閉手段を備えるようにすれ
ば、各吸着剤収納室内の吸着剤カートリッジの交換を共
通のカートリッジ備蓄空間を通じて一括して行うことが
でき、カートリッジ備蓄空間内のカートリッジ交換作業
の回数をより削減できる利点がある。また、単一の搬送
手段で全吸着剤収納室内のカートリッジの交換作業がで
きる利点もある。
【0068】さらに、このカートリッジ備蓄空間を上記
ガス導入通路及びガス導出通路のうち上記吸着剤収納室
のガス連通口に接続されるガス通路の直上方に設けれ
ば、スペースを有効に活用して装置全体をよりコンパク
トにまとめることができる。
【0069】また、各吸着剤収納室内の中央に上記カー
トリッジ出入口と連なるカートリッジ搬送路を設け、こ
のカートリッジ搬送路の左右両側の位置に吸着剤カート
リッジ及びガス連通口を配列すれば、上記カートリッジ
搬送路を通じて、各載置部からの吸着剤カートリッジの
回収や各載置部への吸着剤カートリッジの供給を円滑に
行うことができるとともに、吸着剤収納室内の小さな設
置スペースに吸着剤カートリッジを効率よく配置できる
効果が得られる。
【0070】上記各装置において、上記ガス導入通路の
途中に集塵機を設けたものによれば、混合ガス中の窒素
酸化物だけでなく、上記集塵機によって粉塵も除去でき
る効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒素酸化物除去装置を備えたトンネル
設備を示す断面図である。
【図2】上記窒素酸化物除去装置の二階構造を示す断面
平面図である。
【図3】上記窒素酸化物除去装置の一階構造を示す断面
平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】上記窒素酸化物除去装置のフローシートであ
る。
【図7】上記窒素酸化物除去装置のフローシートであ
る。
【図8】上記窒素酸化物除去装置に設けられた吸着剤収
納室及びカートリッジ備蓄空間を示す断面平面図であ
る。
【図9】上記窒素酸化物除去装置で用いられる吸着剤カ
ートリッジを上から見た一部断面斜視図である。
【図10】上記吸着剤カートリッジを下から見た斜視図
である。
【図11】(a)は上記吸着剤カートリッジを載置板上
に載置する前の状態を示す断面正面図、(b)は上記吸
着剤カートリッジを載置板上に載置した状態を示す断面
正面図である。
【図12】図11(a)のC−C線断面図である。
【図13】従来の窒素酸化物除去装置の一例を示すフロ
ーシートである。
【符号の説明】
16 窒素酸化物除去装置 18 入口 20 拡大空間(ガス導入通路) 22 整流空間(ガス導入通路) 24 電気集塵機 26A,26B,26C,26D 吸着剤収納室 27A,27B,27C,27D ダクト(ガス導出通
路) 28 絞り部(ガス導出通路) 30 ガス排出路(ガス導出通路) 34 ガス循環通路 38 循環空気加熱器(脱硝手段) 40 脱硝反応器(脱硝手段) 46 アンモニア水供給ポンプ(脱硝手段) 52A,52B,52C,52D,54A,54B,5
4C,54D 弁(収納室切換手段) 56A,56B,56C,56D,58A,58B,5
8C,58D 弁(循環切換手段) 66 吸着剤カートリッジ 68 カートリッジ搬送路 70A,70B,70C,70D カートリッジ出入口 71,72 扉 74 カートリッジ備蓄空間 82 天壁 83 側壁 84 底壁 86,87,88 金網 89 ガス連通空間 90 開口部 91 第1の吸着剤 92 第2の吸着剤 100,104 ガス連通口 102 載置板 108 シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 民春 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 柳内 則夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 角 徳雄 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (56)参考文献 特開 平7−112118(JP,A) 特開 平1−148725(JP,A) 特開 平3−4922(JP,A) 特開 平1−155934(JP,A) 特開 平5−277324(JP,A) 実開 昭57−177528(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/56 B01D 53/04 B01D 53/34 B01D 53/81

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤を収納し、吸着工程時に窒素酸化
    物を含む混合ガスが導入される吸着剤収納室と、この吸
    着剤収納室内に上記混合ガスを導入するためのガス導入
    通路と、上記吸着剤収納室内で窒素酸化物が吸着除去さ
    れた処理済ガスを吸着剤収納室から導出するためのガス
    導出通路とを備えた自動車用トンネルからの排気ガスの
    窒素酸化物の除去装置において、上記吸着剤を底面以外
    の所定面で外部に連通させてこの所定面以外の面全てを
    遮断する形状の外壁をもつ吸着剤カートリッジ内に吸着
    剤を充填し、この吸着剤カートリッジの底面にカートリ
    ッジ内の吸着剤と連通する開口部を設ける一方、上記吸
    着剤収納室の床に上記吸着剤カートリッジの載置部を設
    け、この載置部において上記開口部と合致する位置にこ
    の開口部を吸着剤収納室の下方に連通するガス連通口を
    設け、上記ガス導入通路、ガス導出通路のいずれか一方
    のガス通路を上記吸着剤収納室の下方に配置して上記ガ
    ス連通口に接続するとともに、このガス連通口、上記開
    口部のいずれか一方の周囲に、上記載置部に載置される
    吸着剤カートリッジの自重により他方の周囲の面と圧接
    してガス連通口及び開口部を密封するシール部材を設
    、上記吸着剤カートリッジを4つの側面をもつ形状と
    し、このうち相対向する一対の面を上記吸着剤を外部に
    連通させる面としてこれらの面のすぐ内側に各々吸着剤
    層を形成し、他のカートリッジ外面を外壁で覆うととも
    に、両吸着剤層同士の間に上記開口部と連通するガス連
    通空間を形成したことを特徴とする自動車用トンネルか
    らの排気ガスの窒素酸化物の除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動車用トンネルからの
    排気ガスの窒素酸化物の除去装置において、上記吸着剤
    カートリッジの所定面に吸着剤よりも目の細かい網を設
    け、この網の内側に吸着剤を充填したことを特徴とする
    自動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の自動車用トンネ
    ルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置において、上
    記吸着剤収納室の側壁にガス導入通路を接続し、上記ガ
    ス連通口にガス導出通路を接続したことを特徴とする
    動車用トンネ ルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜のいずれかに記載の自動車
    用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置にお
    いて、上記吸着剤カートリッジ内に互いに異なる吸着剤
    からなる複数の吸着剤層を積層したことを特徴とする
    動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜のいずれかに記載の自動車
    用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置にお
    いて、上記吸着剤収納室の側方にカートリッジ備蓄空間
    を配置し、このカートリッジ備蓄空間と上記吸着剤収納
    室内とを連通するカートリッジ出入口を上記吸着剤収納
    室側壁に設けるとともに、このカートリッジ出入口を開
    閉する開閉手段を備えたことを特徴とする自動車用トン
    ネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜のいずれかに記載の自動車
    用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置にお
    いて、上記吸着剤収納室を複数に分割するとともに、各
    吸着剤収納室を上記ガス導入通路及びガス導出通路に連
    通する連通状態とこれらガス導入通路及びガス導出通路
    から遮断する遮断状態とに切換えられる収納室切換手段
    と、各吸着室に接続され、上記収納室切換手段が遮断状
    態に切換えられた状態で吸着剤収納室内の吸着剤から脱
    着されたガスを循環させるガス循環通路と、このガス循
    環通路の途中に設けられ、循環ガスの脱硝を行う脱硝手
    段と、上記ガス循環通路と吸着剤収納室とを連通する状
    態と遮断する状態とに切換えられる循環切換手段とを備
    えたことを特徴とする自動車用トンネルからの排気ガス
    窒素酸化物の除去装置。
  7. 【請求項7】 請求項記載の自動車用トンネルからの
    排気ガスの窒素酸化物の除去装置において、複数の吸着
    剤収納室をガス導入方向と直交する水平方向とほぼ等し
    い方向に配列するとともに、これら吸着剤収納室に共通
    のガス導入通路及びガス導出通路を接続したことを特徴
    とする自動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の
    除去装置。
  8. 【請求項8】 請求項記載の自動車用トンネルからの
    排気ガスの窒素酸化物の除去装置において、各吸着剤収
    納室の側方に共通のカートリッジ備蓄空間を配置し、こ
    のカートリッジ備蓄空間と各吸着剤収納室内とを連通す
    るカートリッジ出入口を各吸着剤収納室の側壁に設ける
    とともに、各カートリッジ出入口を個別に開閉する開閉
    手段を備えたことを特徴とする自動車用トンネルからの
    排気ガスの窒素酸化物の除去装置。
  9. 【請求項9】 請求項5または8記載の自動車用トンネ
    ルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置において、上
    記カートリッジ備蓄空間を、上記ガス導入通路及びガス
    導出通路のうち上記吸着剤収納室のガス連通口に接続さ
    れるガス通路の直上方の位置に配置したことを特徴とす
    自動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項5,8または9記載の自動車用
    トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置におい
    て、各吸着剤収納室の床中央に上記カートリッジ出入口
    と連なるカートリッジ搬送路を設け、このカートリッジ
    搬送路の左右両側の位置に吸着剤カートリッジ及びその
    載置部を配列したことを特徴とする自動車用トンネルか
    らの排気ガスの窒素酸化物の除去装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の
    動車用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置
    において、上記ガス導入通路の途中に上記混合ガス中の
    粉塵を除去する集塵機を設けたことを特徴とする自動車
    用トンネルからの排気ガスの窒素酸化物の除去装置。
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