JP3087974B2 - プラントの異常時運転支援方法及びその装置 - Google Patents

プラントの異常時運転支援方法及びその装置

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JP3087974B2 JP03216992A JP21699291A JP3087974B2 JP 3087974 B2 JP3087974 B2 JP 3087974B2 JP 03216992 A JP03216992 A JP 03216992A JP 21699291 A JP21699291 A JP 21699291A JP 3087974 B2 JP3087974 B2 JP 3087974B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多数の系統・機器を備え
るプラントの異常時運転支援方法及びその装置に係り、
特に、プラント各種計測信号からニューラルネットを用
いて異常事象を同定するのに好適な異常時運転支援方法
及びその装置を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼プラント,化学プラント,原子力発
電プラントを含む各種発電プラントの様に、大型で構成
系統や構成機器が多くあるプラントでは、異常が発生し
たとき大事に至る前に異常の原因となる異常事象を同定
し、異常に対する対策を講じる必要がある。例えば、原
子力発電プラントでは、各種の計測信号(パラメータと
もいう。)の挙動に基づいて異常事象を同定するとき、
パターン認識の技術が用いられるようになってきてい
る。
【0003】このパターン認識の最近の動向として、生
物の神経回路網を模擬したニューラルネットワークのパ
ターン認識の有効性が確認されている。このニューラル
ネットは処理速度が遅いという課題があるものの、入力
信号中に多少のノイズが混入しても、的確なパターン認
識が可能であるという優れた利点を持っている。
【0004】このニューラルネットを原子力発電プラン
トの異常診断に適用した従来技術として、日本原子力学
会1989年会(1989年4月4日〜6日)B9の
「階層型ニューラルネットの異常診断への応用」(原研
の鍋島等)や日本原子力学会1989秋大会(1989
年10月17日〜19日)B42の「階層型ニューラル
ネットの異常診断への応用(2)」(同)がある。これ
らの論文では、プラントに設置された各種検出器からの
検出信号のパターンが各異常事象毎に一意的に定まり、
これは、任意の時刻におけるプラント状態を同定する情
報として使用できるとしている。また、異常診断にニュ
ーラルネットを応用することについて、ノイズ耐性,実
時間処理が可能であり有効性があるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】対象とするプラントが
大型になればなるほど、構成系統や構成機器の数が膨大
となり、これに伴ってニューラルネットに入力するデー
タ数が膨大になってしまう。前記したように、ニューラ
ルネットは処理速度が遅いという課題があり、更に入力
データ数が多くなって処理速度が低下すると、実用に供
しなくなってしまう。また、入力データ数が多くなると
ニューラルネット処理を行う装置として大型化のものが
必要となり、実用化途上にあるニューラルネット型コン
ピュータを実際に用いることが不可能になってしまう。
特に、原子力発電プラントでは、近年、各構成系統,構
成機器毎に個別に検出器を設ける傾向にあり、これに伴
って膨大な種類の検出信号を取り扱う必要が生じてきて
おり、小型で迅速に処理ができるものが必要になってき
ている。
【0006】本発明の目的は、プラントに異常が発生し
たとき迅速且つ的確に異常事象を同定することのできる
プラントの異常時運転支援方法及びその装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、プラントの
各種計測信号を入力データとし、前記プラントに異常が
発生したときこの異常事象を同定する信号を出力するニ
ューラルネットを備えるプラントの異常時運転支援装置
において、プラントを構成する各種系統・機器の組み合
せに対応して診断に用いる計測信号の組み合せを予め決
めておき、プラント異常発生時の前記各種系統・機器の
作動状態から系統・機器の組み合せを求め、この系統・
機器の組み合せから前記計測信号の組み合せを求め、こ
の計測信号の組み合せをニューラルネットの前記入力デ
ータとすることで、達成される。
【0008】上記目的はまた、計測信号中に変化のある
ものは該変化を増幅した信号の値をニューラルネットの
入力データとすることで、達成される。
【0009】上記目的はまた、プラントを構成する各種
系統・機器の組み合せに対応して診断に用いる計測信号
の組み合せを予め決めておき、計測信号の組み合せに対
応して予め前記ニューラルネットを学習させ該ニューラ
ルネットの特性を決める重み係数,閾値を求めて記憶装
置に格納しておき、プラント異常発生時の前記各種系統
・機器の作動状態から系統・機器の組み合せを求め、こ
の系統・機器の組み合せから対応する計測信号の組み合
せを求め、この計測信号の組み合せを該計測信号の組み
合せに対応する特性にて動作するニューラルネットの入
力データにすると共に、該入力データ中に変化のあるデ
ータは該変化を増幅したデータを前記入力データとする
ことも、達成される。
【0010】
【作用】例えば系統・機器a,b,c,d,eのうちb
が使用不能,eが一部不能となっているときは計測信号
α,β,γ,δ,εのうち(α,β,γ,δ)の組み合
せを用い、例えば系統・機器のうちaが使用不能のとき
は計測信号(γ,δ,ε)を用いる。このように系統・
機器の作動状態に応じて予め定められた計測信号のみを
用いることで、入力データ数を減らし、ニューラルネッ
ト処理の処理速度の向上を図ることが可能となる。どの
ような信号の組み合せにするかは、異常事象毎に変動の
大きい計測信号の組み合せとするのが好ましい。
【0011】ニューラルネットへの入力データのうち変
化のあるものはその変化を増幅して入力することで、ニ
ューラルネットの各ノードの判定の動作の安定を図ると
共にそれに要する時間を短くし、処理速度の向上及び処
理結果の精度,信頼度を向上させることが可能となる。
【0012】ニューラルネットを予め対応する計測信号
の模擬信号にて学習させておき、学習結果を計測信号の
組み合せ毎に記憶装置に格納しておくことで、異常発生
時に入力データとする計測信号の組み合せを求めると共
にこの組み合せ対応の学習結果にてニューラルネットを
動作させることができるので、ニューラルネットが出力
するまでの時間を速めることが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は、本発明の一実施例に係るプラントの異
常時運転支援装置の構成図である。図1において、10
は異常事象を同定する対象のプラントであり、本実施例
では、原子力発電プラントを対象とする。このプラント
10の構成系統,構成機器には夫々検出器が取り付けら
れており、これら検出器の時系列の検出信号20は、事
象同定用データ装置70に取り込まれる。これとは別
に、プラント10の構成系統,構成機器からは夫々の系
統・機器の作動状態を示す論理信号30が出力され、こ
の信号30も事象同定用データ装置70に取り込まれ
る。事象同定用データ装置70の出力信号80は事象同
定装置90に送られ、ここで同定された異常事象を示す
信号120が記憶装置130に出力され、記憶装置13
0からは該異常事象を示す画像データ及びその異常事象
に対する運転ガイド等を表示装置140に出力するよう
になっている。同定装置90に内蔵されるニューラルネ
ットワークは、その特性を決めるための重み係数や閾値
等があり、これらは記憶装置100内に格納されてい
る。また、同定装置90が異常事象の特定をパターン認
識で行うための異常事象パターンは対応データテーブル
の形で外部記憶装置110に格納されている。
【0014】記憶装置100に格納されている重み係数
や閾値等の特性データは、プラントに異常が発生してい
ない通常運転時に、同定装置90のニューラルネットに
模擬信号を入力することで学習により求めている。この
為、シミュレータ40が設けられ、入力装置を兼ねる表
示装置140から学習指令が入力されると、表示装置1
40から切替信号150,160,170が夫々同定装
置90,事象同定用データ装置70,シミュレータ40
に出力される。これにより、シミュレータ40は、信号
20,30を模擬する時系列信号50,論理信号60を
事象同定用データ装置70に出力し、事象同定装置70
は信号20,30に基づく信号に代えて信号50,60
に基づく信号を信号80として同定装置90に出力す
る。同定装置90は、この学習用の信号80にて行った
学習結果を、記憶装置100に格納するようになってい
る。
【0015】図2は、上述した構成の異常時運転支援装
置の動作手順を示すフローチャートである。先ず、ステ
ップ1eにて、ユーザの要求が学習モードであるか否か
を判断する。学習モードでなく異常事象同定モード(プ
ラントに異常が発生すると自動的にこの異常事象同定モ
ードになる。)の場合には、ステップ1eからステップ
1aに進んで、事象同定用データ装置70は検出器から
の時系列データ信号20と、系統・機器の運転状態を示
す論理信号30をそのまま取り込む。
【0016】次ぎのステップ1bでは、論理信号30か
ら、どの系統・機器がどのような作動状態にあるかの組
み合せを知る。そして、系統・機器の組み合せに対応し
て各検出器からの夫々の計測信号の組み合せを決める。
この決定は、予め定められた対応表(系統・機器の組み
合せ−計測信号の組み合せ)に基づいて行う。この対応
表は、系統・機器の作動状態からどの計測信号の上昇・
下降等の変化の兆候が大きくなるかを予め予測して決め
ておく。この計測信号の組み合せが決定されると、決定
された計測信号の夫々の時系列データ信号を事象同定用
データ装置70から同定装置90に出力する。
【0017】次ぎのステップ1cでは、同定装置90が
事象同定用データ装置70から送られてきた計測信号の
時系列データをニューラルネットに入力する。このとき
のニューラルネットの各ノードの重み係数や閾値等の特
性データは、記憶装置100から前記の計測信号の組み
合せに対応する特性データを読み出して使用する。ニュ
ーラルネットから処理結果が出力されると、この処理結
果は記憶装置110に記憶されている異常事象パターン
と比較され、異常事象が同定される。この異常事象を示
す信号120が記憶装置130に出力されると、記憶装
置130からはこの異常事象を示す画データとその異常
事象に対する運転ガイドが表示装置140に表示され
(ステップ1d)、本異常事象同定処理が終了する。
【0018】異常が生起した場合は、異常の原因である
異常事象毎に固有のパラメータが特有の時系列的な振舞
いで変化することが経験的に判っている。そこで、本実
施例では、上述した様に、異常が生起した時に特に注目
しなければならないパラメータ(計測信号)の組み合せ
をその時の系統・機器の作動状態の組み合せで予め決め
ておき、異常事象同定に有益な情報は残しニューラルネ
ットへの入力データ数を減少させる。
【0019】プラントの通常運転中に表示装置140か
らユーザが学習モードの選択指令を入力した場合には、
ステップ1eからステップ1fに進み、シミュレータ4
0が起動すると共に、事象同定用データ装置70と同定
装置90は学習モードに切り替わる。シミュレータ40
が起動すると、シミュレータ40は、プラントで想定さ
れる異常事象に対して各種の検出器の計測信号の模擬時
系列データ50及び各系統・機器の作動状態信号の模擬
論理信号60を生成する(ステップ1g)。このデータ
50の作成に際しては、異常時における原子力発電プラ
ントのパラメータの上昇傾向・下降傾向といった変化の
兆候が明確となるように、系統・機器の作動状態に基づ
く模擬論理信号60に応じて作成する。これらの模擬信
号50,60は事象同定用データ装置70に送られる。
事象同定用データ装置70では、異常事象同定モードの
ときと同様に、事象同定用のデータ80を生成し、同定
装置90に出力する。
【0020】同定装置90では、ニューラルネットを学
習モードで動作させて前記データ80を入力データと
し、教師データ(図8参照)として記憶装置110に格
納されている異常事象パターン(対応データテーブルと
してニューラルネット出力パターンと異常事象パターン
が対応付けられている。)を与え、通常の誤差伝播アル
ゴリズム等により学習させる(ステップ1h)。
【0021】次ぎに、模擬する事象を他の事象に変更し
(ステップ1j)、ステップ1fに戻って以下のステッ
プ1g,1h,1i,1jを同定する事象の数だけ繰り
返えす。この手順を事象同定装置90が予め設定された
学習終了条件(二乗誤差小、所定学習回数終了)を満た
したとき(ステップ1i)、学習結果としての重み係数
や閾値等を記憶装置100に格納し(ステップ1k)、
ステップ1eに戻る。図3は、事象同定用データ装置7
0の内部構成図である。切替スイッチ70cは、切替信
号160に応じて計測信号20,論理信号30と学習用
模擬信号50,60を切り替える。入力してきた信号の
うち系統・機器の作動状態を示す論理信号30あるいは
その模擬信号60は、論理信号記録部70c−2に格納
され、時系列信号20あるいはその模擬信号50は時系
列信号記録部70c−1に格納される。70a−2は出
力用の論理信号記録部であり、前記論理信号記録部70
c−2の内容がそのまま転送される。記録部70c−1
に記録された時系列データ信号20はこの中から選択さ
れた種類の計測信号の時系列データ信号のみがサンプリ
ングされ、出力用の記録部70a−1に移される。この
選択を行うために、論理信号30或いは模擬論理信号6
0に応じて動作する計測信号サンプリング装置70aが
設けられている。このサンプリング装置70aは、前記
論理信号30,60に基づき、記憶装置70bの格納デ
ータ(論理信号30或いは模擬論理信号60の組み合せ
に対応して格納されている計測信号の組み合せ)によ
り、異常事象の同定に必要な計測信号を選択する。
【0022】図4は、図3に示す事象同定用データ装置
70の動作手順を示すフローチャートである。先ず、入
力装置140からユーザが学習指令を入力したか否かを
信号160により判定し(ステップ2a)、学習モード
でない場合にはステップ2bに進んで入力データを実プ
ラントのデータ20,30とすべく切替スイッチ70c
を信号160により切り換え、ステップ2dで実プラン
トデータ20,30を記録部70c−2,70c−1に
格納する。学習モードの場合には、ステップ2cにて入
力データを模擬データ50,60とすべく切替スイッチ
70cを信号160により切り換え、ステップ2dにて
模擬データ50,60を夫々記録部70c−2,70c
−1に記録する。
【0023】計測信号サンプリング装置70aは、次ぎ
のステップ2eで、論理信号30(或いは模擬論理信号
60)により時系列データ20(或いは模擬時系列デー
タ50)の中から予め決められている計測信号群の1つ
を選択し、ステップ2fで選択した計測信号群を記録部
70c−1から記録部70a−1に移し、また、論理信
号(或いは模擬論理信号60)を記録部70c−2から
記録部70a−2に移す。そして、最後のステップ2g
で、両記録部70a−1,70a−2の格納データを信
号80として事象同定装置90に出力する。
【0024】記録部70c−2の格納データを記録部7
0a−2に移す場合に、事象同定用データ装置70は、
時系列的に当該計測信号が上昇,下降等の変化を伴って
いるときは、その変化を増幅して記録部70a−2に移
す。これを図5により説明する。
【0025】今、プラントを構成する系統がA,Bの2
系統であるとする。そして、異常が発生したときの系統
作動状態としては、系統Bに故障が生じ、系統Aは正常
であったとする。このとき、プラントから得られる全計
測信号としてC,D,E,F,G,Hがあるとする。図
5(a)で、系統の作動状態の組み合せで選択される計
測信号の組み合わせは(C,D,E,F)であり、この
うち、計測信号Cは徐々に上昇し、計測信号Fは徐々に
下降しているとする。本実施例では、計測信号C,D,
E,Fが記録部70a−2に転送されるときに信号C,
Fに代えてその変化の度合を増幅した信号X,Yを記録
部70a−2に格納する。これにより、変化の兆候が明
確になり、ニューラルネットによる処理が速くなり且つ
求めた解の精度が高くなる。上記の例とは逆に、図5
(b)に示す様に、系統Aが故障で系統Bが正常であっ
たとする。この場合には別の計測信号の組み合せ(D,
F,G,H)が選択され、信号D,Hが変化している時
には、その変化分を増幅した信号X’,Y’が使われ
る。
【0026】図6は、事象同定装置90の内部構成図で
あり、図7は、事象同定装置90での処理手順を示すフ
ローチャートである。事象同定装置90は、ニューラル
ネットワークの処理を行う同定演算処理装置90cと、
入力装置140からのユーザの指令信号150により学
習モード,異常事象同定モードを切り替る切替スイッチ
90dと、ニューラルネットの出力パターンと記憶装置
110内のパターンとの照合を行うパターン照合装置9
0bを備える。信号150が異常事象同定モードを示す
場合には、図7のステップ3aの判定結果が否定となっ
てステップ3bに進む(このステップ3aの判定結果に
より、切替スイッチ90dが同定側となる。)。ステッ
プ3bで、同定演算処理装置90cは、事象同定データ
装置70から送られてくる信号80中の論理信号(記録
部70a−1からの信号)に基づき記憶装置110から
該論理信号に対応するニューラルネットの特性データ1
00aを読み出し、次ぎのステップ3cで、信号80中
の計測信号をニューラルネットの入力層に入力する。
【0027】同定演算処理装置90cでの演算が終了し
出力90aがあると、記憶装置110の出力パターン異
常事象対応テーブルから照合装置90bにデータを取り
込み(ステップ3e)、ニューラルネット出力90bと
のパターン照合を行い(ステップ3f)、一致する出力
パターンを検出しこれを結果120として出力する。こ
の結果120は記憶装置130に送られ、記憶装置13
0に格納されている当該結果(異常事象)に対応する運
転ガイド等が表示装置140に表示される(ステップ3
g)。
【0028】ステップ3aでの判定結果が学習モードの
場合には、切替スイッチ90dが学習モード側となっ
て、照合装置90bは信号80中に含まれる模擬論理信
号に対応した出力パターン90aを記憶装置110から
読み出しこれをニューラルネットに教師データとして与
える(ステップ3h)。そして、信号80中に含まれる
模擬計測信号をこのニューラルネットに入力する(ステ
ップ3i)。これらの入力により、ニューラルネットは
学習を行って重み係数や閾値等の特性データの修正を行
い(ステップ3j)、その後に学習条件を満たしたか否
かを判定し(ステップ3k)、満たしていない場合には
ステップ3lで別の異常事象の学習を選択してステップ
3hに戻り、以下の処理ステップ3i,3j,3k,3
lを繰り返す。学習条件を満たしたときは、ステップ3
kからステップ3mに進んで学習後の特性データ100
bを記憶装置100に格納して、事象同定装置90の実
行開始時点に戻って待機する。
【0029】図8は、出力パターンつまり学習モードで
用いる教師データと異常事象との対応を示す図である。
ニューラルネットワークからの出力は、数値、それも多
くの場合は“0”,“1”の値で出力されるので、図8
にある出力パターンに対応したパターンを与える表を作
成しておく必要がある。
【0030】上述した実施例によれば、系統・機器の作
動状態の組み合せに応じてパラメータ群を代えること
で、異常事象特有の兆候を素早く捉えることができ、事
象の誤認識を減少させることが可能となる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、系統・機器の作動状態
に応じて予め定められた計測信号のみを用いるので、入
力データ数を減らし、ニューラルネット処理の処理速度
の向上を図ることが可能となる。
【0032】また、ニューラルネットへの入力データの
うち変化のあるものはその変化を増幅して入力するの
で、ニューラルネットの各ノードの判定の動作の安定を
図ると共にそれに要する時間を短くし、処理速度の向上
及び処理結果の精度,信頼度を向上させることが可能と
なる。
【0033】更に、ニューラルネットを予め対応する計
測信号の模擬信号にて学習させておき、学習結果を計測
信号の組み合せ毎に記憶装置に格納しておくので、異常
発生時に入力データとする計測信号の組み合せを求める
と共にこの組み合せ対応の学習結果にてニューラルネッ
トを動作させることができ、ニューラルネットが出力す
るまでの時間を速めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るプラントの異常時運転
支援装置の構成図である。
【図2】図1に示す異常時運転支援装置の処理手順を示
すフローチャートである。
【図3】図1に示す事象同定用データ装置の内部構成図
である。
【図4】図3に示す事象同定用データ装置の処理手順を
示すフローチャートである。
【図5】計測信号の変化の増幅を説明するグラフであ
る。
【図6】図1に示す事象同定装置の内部構成図である。
【図7】図6に示す事象同定装置の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図8】ニューラルネットの出力パターン(教師デー
タ)と異常事象との対応関係図である。
【符号の説明】
10…プラント、20…実プラントからの計測信号、3
0…系統・機器の作動状態を示す論理信号、40…シミ
ュレータ、50…模擬計測信号、60…模擬論理信号、
70…事象同定用データ装置、80…事象同定用デー
タ、90…事象同定装置、90b…パターン照合装置、
90c…ニューラルネットワークを用いた同定演算処理
装置、100,110…外部記憶装置、140…表示装
置兼入力装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 21/00 G05B 23/02 302 G21C 17/00 G05B 13/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントの各種計測信号を入力データと
    し、前記プラントに異常が発生したときこの異常事象を
    同定する信号を出力するニューラルネットを備えるプラ
    ントの異常時運転支援装置において、プラントを構成す
    る各種系統・機器の組み合せに対応して診断に用いる計
    測信号の組み合せを予め決めておき、プラント異常発生
    時の前記各種系統・機器の作動状態から系統・機器の組
    み合せを求め、この系統・機器の組み合せから前記計測
    信号の組み合せを求め、この計測信号の組み合せをニュ
    ーラルネットの前記入力データとすることを特徴とする
    プラントの異常時運転支援方法。
  2. 【請求項2】 プラントの各種計測信号を入力データと
    し、前記プラントに異常が発生したときこの異常事象を
    同定する信号を出力するニューラルネットを備えるプラ
    ントの異常時運転支援装置において、プラントを構成す
    る各種系統・機器の組み合せに対応して診断に用いる計
    測信号の組み合せを予め決めておき、計測信号の組み合
    せに対応して予め前記ニューラルネットを学習させ該ニ
    ューラルネットの特性を決める重み係数・閾値を求めて
    記憶装置に格納しておき、プラント異常発生時の前記各
    種系統・機器の作動状態から系統・機器の組み合せを求
    め、この系統・機器の組み合せから対応する計測信号の
    組み合せを求め、この計測信号の組み合せを該計測信号
    の組み合せに対応する特性にて動作するニューラルネッ
    トの前記入力データとすることを特徴とするプラントの
    異常時運転支援方法。
  3. 【請求項3】 プラントの各種計測信号を入力データと
    し、前記プラントに異常が発生したときこの異常事象を
    同定する信号を出力するニューラルネットを備えるプラ
    ントの異常時運転支援装置において、プラントを構成す
    る各種系統・機器の組み合せに対応して診断に用いる計
    測信号の組み合せを予め決めておき、プラント異常発生
    時の前記各種系統・機器の作動状態から系統・機器の組
    み合せを求め、この系統・機器の組み合せから前記計測
    信号の組み合せを求め、この計測信号の組み合せをニュ
    ーラルネットの前記入力データとすると共に、該入力デ
    ータ中に変化のあるデータは該変化を増幅したデータを
    前記入力データとすることを特徴とするプラントの異常
    時運転支援方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかにおい
    て、プラントを構成する各種系統・機器の組み合せに対
    応して予め決めておく計測信号の組み合せは、異常事象
    毎に変動の大きい計測信号の組み合せとすることを特徴
    とするプラントの異常時運転支援方法。
  5. 【請求項5】 プラントの各種計測信号を入力データと
    し、前記プラントに異常が発生したときこの異常事象を
    同定する信号を出力するニューラルネットを備えるプラ
    ントの異常時運転支援装置において、プラントを構成す
    る各種系統・機器の組み合せに対応して診断に用いる計
    測信号の組み合せを予め決めておきプラント異常発生時
    の前記各種系統・機器の作動状態から系統・機器の組み
    合せを求める手段と、求めた系統・機器の組み合せから
    対応する計測信号の組み合せを求めた計測信号の組み合
    せをニューラルネットの前記入力データとする手段とを
    備えることを特徴とするプラントの異常時運転支援装
    置。
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