JP3087533B2 - 回転鏡の製造方法 - Google Patents

回転鏡の製造方法

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JP3087533B2
JP3087533B2 JP24122093A JP24122093A JP3087533B2 JP 3087533 B2 JP3087533 B2 JP 3087533B2 JP 24122093 A JP24122093 A JP 24122093A JP 24122093 A JP24122093 A JP 24122093A JP 3087533 B2 JP3087533 B2 JP 3087533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザビームプリンタ
ーなどでレーザ光束を走査するのに用いる一面または複
数の反射鏡面を有する回転鏡の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報機器の印字端末として近年、普通紙
に印字でき印字品質が優れ、高速印字が可能で静かなレ
ーザビームプリンターが急速に普及している。このレー
ザビームプリンターはレーザからの出射光を回転鏡で反
射し記録ドラムを照射し記録するよう構成されている。
【0003】図16に従来の一般的なレーザビームプリ
ンターの構成を示す。図に示すように、データ信号によ
って変調された半導体レーザ131からの射出光は複数
枚の集光レンズ132によって記録ドラム133上で集
光される。この集光レンズの中間に回転鏡134が配設
され、この回転鏡134が高速回転することによりレー
ザビームが走査され、記録ドラム133上で光スポット
135が走査される。一方、記録ドラム133はゆっく
り回転をして副走査し、光スポットの主走査と合成され
て記録ドラム133上に二次元の記録潜像が形成される
ことになる。
【0004】さて、このような走査光学系では、一枚の
絵を記録ドラム133上に形成するには、回転鏡にかな
りの精度が要求される。すなわち走査間隔が一定で、優
れた印字品質を得るために、回転鏡の基準面に対する倒
れ角度誤差は絶対値で数十秒以内(一般的に60秒以
内)、隣接面間での倒れ角度の差(隣接面倒れの値)で
はさらに厳しい要求がなされる。また分割精度(割り出
し精度)は一般的に30秒以内、反射面の平面度は数分
のλ以内(λ:ヘリウムネオンレーザ光の波長632.
8nm)、表面粗さは百分の数μm以下、反射率は85
%以上という厳しい仕様が要求される。このような精度
を満足するために、従来は純度のよいアルミ棒より切削
により構造体を形成し、その後反射面の面精度を出すた
め反射面とする面を旋盤で鏡面切削して製作されてき
た。
【0005】一方、第2の従来例として鏡を全面的に樹
脂で製作する試みがなされてきた。この方法では主とし
てインジェクション成形法が採用され、使用樹脂として
は主にポリカーボネートが使用され、鏡面とすべき面に
反射膜を蒸着法などにより形成されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
および製造方法では、第1の従来例のように鏡面切削を
行うと生産能率が低くなるとともに、きわめて高価なN
C切削装置を必要とするためコスト高となってしまうと
いう問題があった。
【0007】また、第2の従来例のように樹脂をインジ
ェクション成形して作製する方法では、樹脂の成形金型
は高圧に耐えるため金型はすべて金属で構成する必要が
ある。しかし金属金型で回転鏡に要求される平面度,表
面粗さを達成しようとすると金型素材の安定性が問題と
なり、精度のよい金型材料は加工性が悪く、金型の製作
が大変難しくなる。また、インジェクション成形は高温
高圧で行われるので、成形品の精度を確保するのは困難
が多い。とくに面数が多くなると面倒れ精度を確保する
のがさらに困難になる問題があった。
【0008】一方、成形品については、鏡自身が球面の
ように完全に対称的な形状ではないので周囲温度が上昇
すると簡単に面変形を発生し、面精度が仕様からはずれ
てしまい実用化はかなり困難であった。
【0009】本発明はこのような課題を解決するもの
で、生産性が高く安価で高精度な回転鏡および、工程が
簡略な回転鏡の製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、複数の面を有する基台をシャフトに取り付
け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬化
性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
方法であって、前記複数の面を有する基台の回転中心と
同軸になるように、前記シャフトに各部精度の明らかで
ある回転鏡を取り付け、前記回転鏡の位置をオートコリ
メータで計測することによりシャフトの回転位置を設定
したり、前記複数の面を有する基台を取り付けるシャフ
トの一部が、各部精度の明らかな回転鏡の形状を有し、
前記回転鏡形状部分の位置をオートコリメータで計測す
ることにより、シャフトの回転位置を設定っしたり、前
記複数の面を有する基台の、1または複数の面上に光硬
化性樹脂層を形成した後、前記既成面を計測することに
より、シャフトの回転位置を設定したり、前記複数の面
を有する基台の、1または複数の面上に光硬化性樹脂層
を形成した後、前記既成面と次の硬化面作製用の転写板
との角度を計測することにより、シャフトの回転位置を
設定したり、前記複数の面へ樹脂を塗布し、前記塗布樹
脂上に転写板を戴置する時に、樹脂塗布部分に接触する
転写板の部分に戴置する前に前記樹脂と同樹脂を塗布し
たり、光硬化性樹脂を硬化させる硬化用光の照度が樹脂
硬化開始時から樹脂硬化終了までの間に大きくなるよう
に変化したり、前記基台を取り付けるシャフトがエンコ
ーダに接続されており、前記エンコーダによりシャフト
の回転が制御され、前記基台を取り付けるシャフトの軸
受け, 転写板の位置決めとなる転写板支え台,エンコー
ダの取り付け位置決め治具を一体の治具にしたり、反射
鏡面となるように形成した樹脂硬化面Aからの回転角度
を計測することにより回転の位置の検出を行い、B面を
形成し、次に樹脂硬化面Bを形成した位置からの回転角
度を計測することにより回転位置の検出を行い、C面を
形成するというように一段階前に樹脂層を形成した時の
位置からの回転角度をもって回転を検出したり、回転の
位置を制御するために計測する回転角度を初期の測定値
を基準とし、以後反射鏡面としたい面全面の樹脂層を形
成する間、この基準値からの角度をもって回転を検出す
るものである。
【0011】
【作用】この製造方法によれば円柱状、または多角中状
部分を有する基台の周囲の反射鏡面とすべき面に面精度
のよい光硬化性樹脂の硬化塗膜を形成し、この硬化樹脂
の膜上に高光反射率を有する薄膜を形成することによっ
て、回転鏡を安価に製造できるものである。
【0012】また中心部に熱的安定性を有する基台を有
するので、鏡面形成樹脂部分はほぼ均一な厚さの薄肉の
塗膜となり、周囲温度の変化に対して寸法変化が少なく
安定な回転鏡を提供できる。
【0013】また、上記製造方法では成形用金型を用い
て作製する必要がなく開放型の治具で製作できるもの
で、また成形時に高温高圧を要しないので、必要な精度
を確保する条件決定が容易になる。
【0014】特に塗膜形成樹脂として光硬化樹脂を用い
ることにより樹脂を秒単位で硬化させることができ、製
造効率を上げることができ、また成形時に高温高圧を要
しないので必要な精度を確保する条件決定が容易にな
る。
【0015】
【実施例】図1に本実施例により作製した回転鏡の例と
して6面鏡の斜視図(一部断面図)を示した。
【0016】基台11の側面部の反射面は厚さ約100
μm程度の樹脂層12と、この樹脂層の上に形成された
高反射率の金属薄膜13からなり、反射率が85%以上
のミラー面を構成している。この高反射率金属薄膜13
は反射するレーザ光の波長領域を効率良く反射するもの
であればよく、Al,Au,Cu,Ag,Ni,Crな
どまたはそれらの合金をスパッタリングや蒸着などの方
法によって成膜することができる。厚みは数百〜数千オ
ングストロームである。スパッタリングでは例えばAl
では高反射率を維持するためには500オングストロー
ム以上が望ましく、また1000オングストローム以上
では白濁が生じやすくなり、金属により適切な厚み範囲
を選べばよい。さらに軟質の金属薄膜では、回転鏡をモ
ータに装着して高速回転させたときに空気中の塵が鏡面
に衝突し反射面に傷が入ることがある。これを保護する
目的、また金属薄膜の防湿(抑錆)の目的からレーザ光
の反射率に影響を与えないように、レーザ光に対しては
透過率が高く硬度の高い素材(SiO2 ,Al23
どまたはそれらに添加物を加えたもの)を保護膜14と
して蒸着,スパッタリングなどの方法によって金属反射
膜の上に形成することが望ましい。
【0017】以下に、図1に示したような基台表面に樹
脂と反射膜からなる反射面をもつ回転鏡を製造するため
の、本発明の製造実施例を図面を参照しながら説明す
る。
【0018】図2(a),図2(b)に本実施例の6面
回転鏡の製造方法として、1面ずつ6回に分けて6面を
作製する一例を示した。
【0019】まず図2(a)正面図,(b)側面図に示
すように、必要に応じて光硬化性樹脂との密着力を強化
する表面処理をした基台21をシャフト22に取り付
け、基台21の反射面としたい面27上に光硬化性樹脂
23を塗布し、鏡平面を転写するための転写板であるガ
ラス板24を塗布した樹脂上に戴置,固定する。
【0020】この時転写板24と、基台の回転軸25
(シャフトの回転軸と同軸)との平行度26は、回転鏡
に求められる面倒れ規格値以内であることが必要であ
る。また、基台21の反射面としたい面27は、転写板
24に対して間にはさまれた樹脂がほぼ平行膜厚になる
ように、ほぼ平行に対向する位置にしておくことが必要
である。そして光硬化性樹脂23を硬化させる硬化用光
をガラス板24越しに均一に照射し樹脂が硬化した後、
ガラス板を樹脂から剥離すると鏡面精度の樹脂硬化面第
1面めが形成される。
【0021】次に図3(a)正面図,図3(b)側面図
に示すように、シャフト22を樹脂硬化第1面め28の
形成された基台21を取り付けたまま60°回転させ
る。この回転角度制御は回転鏡の分割精度規格値以内の
精度が必要である。そして、第2面め29に第1面めと
同様に光硬化性樹脂23を塗布し、転写板であるガラス
板24を第1面めの際と同位置に戴置,固定する。樹脂
硬化用光を照射後、ガラス板を樹脂から剥離し第2面め
が形成される。
【0022】以下、同様に計6回樹脂の塗布,ガラス板
の設置,樹脂の硬化,ガラス板の剥離,シャフトの回転
を繰り返すことにより6面の樹脂硬化面を形成した後、
基台をシャフトから取り外し、樹脂硬化膜上に反射膜と
必要に応じて保護膜を形成し回転鏡が製造できる。
【0023】この製造方法においてガラス板は最初に位
置決めを行い、毎回同位置に設置,固定することが必要
で、基台は面倒れ精度を確保するためにシャフトに角度
精度よく固定しなければならないが、これらについては
同位置にもってくる作業であり、治具を精度よく作製す
ることにより一般的な技術で可能である。しかし、シャ
フトは1面作成毎に60°の回転を数10秒精度内で行
わなければならず、毎回の回転角度の確認が望まれる。
【0024】そこで、分割精度の確保のひとつの方法と
して、図4に示したエンコーダの使用があげられる。基
台36を取り付けるシャフト31にカップリング32を
介してエンコーダ33の軸34をつなぎ、エンコーダ3
3に取り付けたカウンター35などによりシャフト31
の位置を検出する。エンコーダの精度は回転鏡の分割精
度規格値を測定しうる程度のものを用いる。
【0025】また、図5,図6,図7にはオートコリメ
ータによる分割例を示した。オートコリメータとはレー
ザ光を出射し、その出射光と出射光が反射面により反射
され返ってきた反射光との角度差を読み取るものであ
り、10分の1秒から100分の1秒といった角度の測
定,読み取りが可能である。
【0026】まず図5は、基台41を取り付けるシャフ
ト42の他の部分にマスターミラーとなる回転鏡43を
固定しておくものである。マスターミラーとは既に分割
精度を測定し基準とできるものをいい、このマスターミ
ラーの反射面の角度をオートコリメータ44により測定
する。マスターミラーの第1面を測定し、シャフトを6
0°回転した後に第2面を測定し、第1面の測定値と同
じ測定値(もしくはマスターミラー自身の分割精度を考
慮した値)となるまでシャフトを回転させることによ
り、正確な60°回転を行うことができる。マスターミ
ラーとなる部分はシャフトの一部を加工するなどしてシ
ャフトと一体化したものでもよい。
【0027】また図6に示した方法は、転写板51に対
して転写板と向かい合う面の隣の面が正確に60°とな
っている位置をオートコリメータ52で測定しておくも
のである。そしてその位置にオートコリメータ52を固
定したまま回転鏡としたい基台53をシャフト54に取
り付け、まず第1面を作製し60°回転させ、第2面作
製のための位置となったところで第1面の樹脂硬化面5
5の角度をオートコリメータで測定し、先に測定してあ
る転写板と正確に60°の位置の面の測定値と同じにな
るよう基台53の回転を制御し樹脂56を塗布する。
【0028】しかし、厳密には図4,図5の方法はエン
コーダやオートコリメータなどでシャフトの回転のみを
測定しているものである。これに対し、図7(a)正面
図,図7(b)側面図に示した方法は、転写板と基台と
の関係が常に同角度位置になるようにしたものである。
【0029】これは、まず第1面を作製しその既に作製
した第1面と、次の第2面を作製する転写板との角度位
置関係を計測するものである。まず、第1面めの樹脂を
硬化し転写板をはずしシャフト62を回転させる。そし
て、第2面めとしたい基台面63に樹脂64を塗布し、
その上に転写板65を戴置する。この状態で転写板65
と既に作製した第1面61の角度をオートコリメータ6
6により測定する。この時、測定する転写板の測定部分
67は樹脂に直接接する部分でない部分を使用できるの
で、必要に応じて反射率を上げるために、金属の反射膜
を成膜しておくことができるが、もう一方の第1面は樹
脂の硬化面そのものであり、反射率は低い。よって、こ
れら面間の測定に用いるオートコリメータは低反射率で
も測定できるタイプを用いることが必要である。
【0030】また、オートコリメータには1方向(例え
ば、x−y平面内)の角度のみが測定できる1軸のもの
と、2方向(例えば、x−y平面とx−z平面内)の角
度が測定できる2軸のものがある。したがって、1軸の
ものを用いれば分割方向のみ、または面倒れ方向のみが
測定でき、2軸のオートコリメータを用いれば分割と面
倒れの両方向が測定できる。
【0031】ここまで第1面から第2面の作製を中心に
説明したが、これらを繰り返すことにより、複数面の回
転鏡が得られるものである。また、各図はシャフトに基
台1個を取り付けたものを用いているが、同時に複数の
基台を取り付けることにより生産性を上げられることも
いうまでもない。また、1度に数面ずつ硬化させること
も1面おきに隣接しない面をまとめて硬化させることな
どにより可能であり、生産性を向上することができる
が、基台の固定位置や転写板の設置位置に精度を要す
る。
【0032】なお、樹脂硬化塗膜製造は基台の中心にま
ず回転軸を焼きばめなどの方法で固定した回転軸既装着
の基台を用いても精度よく治具に固定できさえすれば可
能であり、反射鏡面とした後にモータの回転軸またはこ
の回転軸に設けられたハブに装着し使用することができ
る。
【0033】本発明は回転鏡としたい基台の反射面とし
たい面とガラス板との間に光硬化性樹脂を膜状に配し、
光硬化性樹脂を硬化させることにより、ガラス面の良好
な平面度,表面粗さを光硬化性樹脂の硬化面に転写し、
面精度の良い樹脂面を製作できるものである。一般に樹
脂は硬化時に収縮を伴い、とくに光硬化性樹脂は収縮率
が大きいものが多い。従来、固体表面に形状を持った樹
脂のコーティング層を形成する場合には密閉成形型を用
いて成形型の中に固体を設置し、その周囲に樹脂を流し
込み固める注型が行われている。しかし注型では、樹脂
は全周囲を金型で閉じられた状況であるので樹脂が硬化
収縮を起こすときにその収縮を補い、歪みを緩和するよ
うに樹脂の未硬化部分が移動しようとしても、金型面と
の間の濡れの親和力により樹脂に対して壁面方向への引
力が働き、その動きが不自由になる。しかし、本発明の
製造方法のように樹脂側面の一部もしくは全部が開放さ
れていると側面部の樹脂は外部との間に力が働くことな
く移動が容易となるため補填が効果的に行われ、硬化後
の樹脂層に残る歪みが小さくなり、面精度を良くするこ
とができる。さらに、樹脂硬化用光を照射するとき十分
な大きさの光通過口面を持った転写板を使うと、光は均
一に照射できるので樹脂の残留歪みが小さくなり、平面
度の乱れを生じることなく転写板の平面度,表面粗さを
転写することができる。また未硬化樹脂が残らないので
その除去工程や洗浄工程を省略することができる。
【0034】また本実施例においては成形用金型を使用
する必要がなく、高温高圧を要せずに開放型の治具で製
作でき、転写板としてガラス板を用いているのみであ
る。このガラス板は光硬化性樹脂の硬化用に使用される
光の波長領域で透過性の良好なものであればよく、石英
ガラスや紫外線透過ガラスなどが使用できる。これらの
ガラスは事前の研磨によって簡単に良好な面精度を得る
ことができる。また反射鏡面はこれを転写して得られる
ので、一枚のガラス板から多数の良好な面が製作でき
る。しかも本実施例では樹脂層として光硬化性樹脂を用
いるので生産性は他の樹脂を用いた場合に比較して極め
て良好である。また、樹脂の硬化に光を用いるため光重
合開始剤などを添加することにより硬化条件に改善を加
えることが可能であり、さらに生産性を増すことができ
る。
【0035】また、基台の反射面としたい面には必要に
応じて光硬化性樹脂との密着力を強化する処理を施して
もよい。転写板と基台との間に光硬化性樹脂を充填し硬
化させ転写板を剥離するとき、必ず樹脂が基台側の面に
付着するように接着力を向上させるためである。とくに
基台に樹脂を用いた場合には、樹脂中の低分子量の可塑
剤,老化防止剤,界面活性剤,離型剤などの各種配合物
が樹脂表面に移行することがある。これを溶剤による洗
浄や研磨処理によって取り除き、かつ表面に極性基を有
するプライマー溶液を塗布・乾燥するなどの表面処理が
有効である。
【0036】また基台が金属または金属合金で作製され
た場合においても、両者の光硬化性樹脂との結合力(接
着力)は同程度となりやすい。そのため基台側に表面処
理を施して接着力に差をつけることが有効となる。プラ
イマー処理は浸漬,スプレー,筆塗りなどの方法で比較
的容易に行えるものであり、シランカップリング剤,チ
タン系カップリング剤,クロム系カップリング剤などを
表面処理剤として用いることができる。たとえば基台に
Al、光硬化性樹脂としてアクリレート系を用いた場
合、一端にアクリロイル基を持ったシランカップリング
剤を用いると光硬化性樹脂との密着力アップに効果的で
ある。樹脂自身の接着力が大きい場合にはとくにプライ
マー処理をしなくてもよいが、樹脂の破断強度と大差な
い時や転写板との接着力も大きい時には転写板に極低濃
度の剥離剤を塗布しておくことが必要になる。剥離剤は
転写面に一様につけることが必要であり、これら処理を
実施することにより光硬化性樹脂が基台から剥離するこ
となく転写板を容易に取り外すことができる。さらにモ
ータにこの回転鏡を装着し数千〜数万rpmで回転させ
た際にも、樹脂膜が遠心力で剥離しない付着強度の強い
転写樹脂膜が製造できる。
【0037】樹脂の塗布は転写板を位置決めし固定した
後、転写板と基台との間に注入することもできる。しか
し気泡の混入を避け硬化後のバリを出さないようにする
ためには、図7に示すように、基台の面上に塗布した樹
脂を側面方向から見た場合に山型形状となるように塗布
することが有効である。図8(a),図8(b)が基台
71上に塗布した樹脂72を基台上面から見た例であ
り、これを基台側面方向から見たのが図8(c),図8
(d)である。これらのように塗布樹脂72が山型であ
ると図9(a)に示すように、樹脂上方向から転写板7
3を樹脂72上にもってきた場合にも図9(b)のよう
に樹脂山型部の頂上部分からスムーズに樹脂72が転写
板73につくのに対し、図10(a)に示すように塗布
樹脂72が頂上をもたない平坦な形状であると、樹脂上
部から転写板73を樹脂72上にもってきた場合に樹脂
72は図10(b)のように平坦部の数カ所から転写板
73につく形になり、空気74を巻き込み泡が入ってし
まいやすい。これらは樹脂に転写板が近づくと樹脂が基
台との静電引力で引き寄せられてしまい、転写板と塗布
樹脂との接触が数カ所ほぼ同時に発生してしまうためで
ある。よって、接触を1カ所のみからとすることが必要
であり、このためには山型の樹脂は転写板側に塗布して
も良い。例えば、基台側にほぼ必要な量の樹脂を塗布し
ておき、転写板側に図8(b)に示したようなスポット
状の樹脂をつけておく。この場合では、基台側に塗布す
る樹脂は頂上部をもたない図10(a)のような平坦な
形状であっても、転写板側の樹脂が山型であるので、両
樹脂の接触を1カ所からとすることができる。
【0038】なお使用する光硬化性樹脂の粘度は50〜
15000cpsが好ましい。この粘度にしておくこと
により、樹脂は転写板と基台との間に良好にひろがり、
他の部分に垂れることなく収まりバリがでないなど、作
業性に大きな影響を与える。
【0039】膜状樹脂の厚みは、あまり厚いと光硬化性
樹脂を硬化するための必要光量は急速に大きくなり硬化
に時間がかかる。また光が十分深部まで到達しにくくな
って部分的に未硬化状態が生じやすくなる。また、膜厚
が厚くなるほど熱膨張による寸法変化が大きくなるため
薄い方が好ましく5〜300μmが望ましい。
【0040】また、光硬化性樹脂硬化用光の初期の照度
を小さくすることにより、樹脂の硬化層の平面度を良好
とすることができる。光硬化性樹脂は硬化用光を受けた
部分から硬化が始まるので、回転鏡の精度(平面度)に
最も影響を与える転写板側から硬化が始まり急速に硬化
させると歪みが残りやすいため初期平面度が悪化し、各
種温度状況に置かれた場合に変化も生じやすくなるため
である。しかし、生産の能率を上げるためには短時間で
硬化を終了させる必要がある。よって、短時間で良好な
平面度を得るためには初期の照度は小さくし、かつ短時
間で樹脂の硬化の必要積算光量に達することが有効とな
る。例えば図11(a)に示すように、初期の照度はあ
る程度小さくしておき、樹脂表面部分がほぼ硬化した時
点で照度を大きくし、深部までを短時間で硬化させる。
この時の積算光量は図11(b)のようになり、トータ
ル時間を短縮することができる。また照度は1次関数
的,2次関数的に大きくしても良い。
【0041】次に、樹脂が硬化した後に転写板を樹脂か
ら剥離するが、基台にカップリング剤,転写板に剥離剤
を使用していても樹脂硬化面・転写板転写面ともに高精
度の平面であり、ある程度の密着力が働き転写板の剥離
方法が悪いと樹脂層は欠けやすくなる。また、樹脂は引
っ張り強度よりも剥離強度の方が弱いものである。
【0042】よって図12(a)の状態にある転写板9
1を剥離するには、図12(c)のような樹脂92の引
っ張り強度を引き出す樹脂層垂直上方への力でなく、図
12(b)のように剥離強度にとどまる斜め上方、また
はテコのように一端を回転中心として回転するような方
向への力で剥がすと転写板91は小さい力で剥離させる
ことができ、欠けのないものとすることができる。
【0043】基台については、6面鏡では六角柱部分を
有する基台は樹脂成形品または金属または合金が用いら
れる。基台に樹脂成形品を用いる場合、ツーリングプラ
スチック(ポリカーボネート,ポリアミド,ポリアセタ
ール,ポリフェニレンオキサイド,ポリエチレンテレフ
タレート,ポリブチレンテレフタレート)など単体、も
しくは剛性,熱特性,硬化収縮などを改善するために添
加物(シリカ,木粉,炭酸カルシウム,ガラス繊維,金
属粉など)を配合した樹脂、あるいは最近脚光を浴びて
いる液晶ポリマーなどが利用できる。一方、金属または
合金を用いる場合は、Al,Cuなどの金属またはその
合金が使用可能である。なぜなら、この中心に置かれる
基台は反射鏡面を形成するに十分な面積およびロータへ
精度よく位置決め装着できるに十分な面積を有し、回転
軸が固定でき、回転時にバランスを精度よくとれる体積
・重量があり、回転時の遠心力などの外力に十分耐え、
樹脂層・反射膜を保持する剛性を有し、樹脂層・反射膜
へのモータ側からの熱の影響を少なくするものであっ
て、表面の加工精度や表面の加工し易さはあまり問題と
ならない。
【0044】この構造では回転鏡の基台としては、十分
な剛性と熱的に安定な基材を有しているので高速回転に
もまた熱に対しても十分安定な回転鏡を提供することが
でき、極めて安価な素材の組合せで製作可能であるか
ら、製造コストも低廉化することができる。
【0045】なお基台には、例えば図13に示したよう
な回転方向の位置決めをするための溝を付けておくと、
シャフトへ取り付ける際の位置決めを容易にすることが
できる。基台はシャフトに取り付ける時に、樹脂の層厚
がほぼ均一になるように、定位置に設置する転写板との
間にほぼ平行な隙間ができている状態でなければならな
い。よって、取り付けた段階である程度の位置決めを行
うが、この時に基台101の一定部位に溝や穴102な
どがあると、その溝や穴の位置をあわせることで、基台
の位置決めができる。
【0046】その他の治具に関しては、シャフトの受け
部分と転写板の支え台部分とを一体ものにしておくこと
が精度確保上重要である。特に図14に示したように、
シャフト111の回転制御にシャフトと接続したエンコ
ーダ112を用いている場合では、さらにエンコーダの
取り付け台までを一体もの113とすることが望まれ
る。シャフトの回転軸と転写板の平行度は、回転鏡の面
倒れに直接影響を与えるものであり、一方、シャフとエ
ンコーダの回転軸がずれているとシャフトの回転が正確
にエンコーダに伝達されず、エンコーダの読み取り精度
に誤差を生じるものとなり、これらは角度にして数秒〜
数10秒以内に設定されなければならない。シャフトの
受け部分,転写板の支え台部分,エンコーダの取り付け
台が個々のものであると、一度これらの位置関係を必要
精度以内に設定しても組み替え,組み直し,微調整など
の必要が生じる度に再設定が必要であり、その度に若干
のズレも発生する。これが一体治具であると、治具全体
を動かしてもシャフト回転軸や転写板支え台の平行度,
エンコーダの回転軸のなどの位置関係は動かず、実際の
製造においては非常に有効である。
【0047】また、回転位置計測・検出についてはA
面,B面,C面,D面…の順に60°ずつの分割を行い
樹脂硬化面を作製するとした場合、まずA面を作製し、
次のB面はA面から60°の位置を測定することにより
作製し、その次のC面はB面を作製した位置からの60
°の位置を測定することにより作製し、D面はまたC面
を作製した位置からの60°の位置とするというよう
に、一段階前に形成した樹脂層の位置からの回転角度を
もって各面の位置を検出,設定するとA−B面間,B−
C面間,C−D面間の分割精度を良好にすることができ
る。よって、A−B,B−C,C−Dが隣接面である
と、隣接面間の分割精度をより良好にできることとな
る。これは、エンコーダやオートコリメータといった角
度検出器は主に振動などにより誤差が生じることがある
が、その場合にも面間角度は毎回新たにリセットしなが
ら測定するようになるので誤差を消去することができる
ものである。
【0048】ただし、毎面間の誤差が常にプラス方向、
または常にマイナス方向に偏って出た場合、最後に作製
するF面と最初に作製したA面との角度はこれらの誤差
の累積分の誤差を生じる。例えば、A−B,B−C,…
E−Fがすべて+5秒の誤差で分割されたとすると、F
−A間はその累積の+25秒を受けて−25秒になって
しまう。
【0049】これに対し、同じくA面,B面,C面,D
面…の順に樹脂硬化面を作製するとし、まずA面を作製
しそのA面を作製した位置を基準とし、以後B面はA面
から60°の位置、C面は同じくA面から120°の位
置、D面はA面から180°の位置というように、基準
としたA面からの角度をもって各面の位置を検出,設定
すると、各面の位置は常にA面に対するものであるの
で、各面作製時の誤差は次の面に累積されることはな
い。しかし、途中で生じる誤差などを消去することはで
きない。よって、重視する項目により上記方法との選択
となる。
【0050】多数個を一度に製造する方法としては、同
一シャフトに基台を複数取り付ける方法もあるが、図1
5(a)に示したように複数個の基台に相当する柱状の
基台棒121をシャフトに取り付け、これを先に述べた
のと同様の製造方法によって周囲を鏡平面に仕上げ、そ
の後図15(b)のように複数個の回転鏡に切り分ける
ことも有効である。この切断には精密さが要求され、切
断時に樹脂の欠けがおこらないように注意しなければな
らない。樹脂の欠けを防ぐには、例えば周囲の樹脂によ
る鏡平面を作製した後にそのさらに周囲に別の水溶性の
光硬化性樹脂などを塗布硬化させておき、その水溶性樹
脂をも含めて切断し、その後に水洗浄にて水溶性樹脂を
取り除くことができる。これに用いる水溶性樹脂として
は、ガラスの切断・研磨時にガラスの固定などに用いら
れている光硬化性樹脂などを使うことができる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
より、反射鏡面とすべき複数の面を有する基台をシャフ
トに取り付け、前記基台の反射鏡面とすべき面のうちの
1または複数の面上に光硬化性樹脂層を形成した後、シ
ャフトを精度良く回転し、前記基台の反射鏡面とすべき
残りの面の1または複数の面上に光硬化性樹脂層を形成
することを繰り返すことにより、すべての反射鏡面とす
べき面に光硬化性樹脂による樹脂層を形成した後、前記
硬化樹脂層上に光を反射する反射膜を形成することによ
り精度良好な回転鏡を安価に製造できるものである。
【0052】また、前記製造方法においてシャフトを回
転させる時の回転制御にエンコーダもしくはオートコリ
メータを用いることにより、良好な精度を確保するもの
である。
【0053】また、上記製造方法では成形用金型を用い
て作製する必要がなく開放型の治具で製作できるもの
で、また成形時に高温高圧を要しないので、必要な精度
を確保する条件決定が容易になる。
【0054】特に塗膜形成樹脂として光硬化樹脂を用い
ることにより樹脂を秒単位で硬化させることができ、製
造効率を上げることができ、また成形時に高温高圧を要
しないので、必要な精度を確保する条件決定が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により作製した6面回転鏡の
実施例の一部断面図を含む斜視図
【図2】(a)6面回転鏡の製造例の第1面の樹脂を硬
化させている正面図 (b)同上の側面図
【図3】(a)第2面めの樹脂を硬化させている正面図 (b)同上の側面図
【図4】エンコーダを用いてシャフトの回転制御を行う
方法の説明図
【図5】オートコリメータを用いてマスターミラーを測
定することによりシャフトの回転制御を行う方法の説明
【図6】既に作製した隣接面をオートコリメータを用い
て測定することにより基台の回転の精度計測を行う方法
の説明図
【図7】(a)オートコリメータを用いて既に作製した
隣接面と、次の面を作製するために設置した転写板との
角度を測定することにより基台の回転の精度計測を行う
例(正面図) (b)同上の側面図
【図8】(a)基台の上に塗布した樹脂を基台上方向か
ら見た一例の説明図 (b)基台の上に塗布した樹脂を基台上方向から見た一
例の説明図 (c)上記(a)を側面方向から見た図 (d)上記(b)を側面方向から見た図
【図9】(a)基台上に山型に塗布された樹脂に転写板
を近づけていく状態の側面図 (b)基台上に山型に塗布された樹脂に転写板が接触し
た瞬間の側面図
【図10】(a)基台上に平坦に塗布された樹脂に転写
板を近づけていく状態の側面図 (b)基台上に平坦に塗布された樹脂に転写板が接触し
た瞬間の側面図
【図11】(a)樹脂硬化用光の照度の時間変化の特性
図 (b)(a)の場合の積算光量の特性図
【図12】(a)樹脂硬化後、樹脂と転写板が接着して
いる状態を示す図 (b)転写板を斜め上方へ剥離している状態を示す図 (c)転写板を垂直上方へ剥離している状態を示す図
【図13】位置決め用溝を付与した基台の一例を示す図
【図14】シャフトの受け部分,転写板の支え台部分,
エンコーダの取り付け台を一体治具にした一例を示す図
【図15】(a)棒状基台の1面に樹脂を塗布し転写板
を載せた説明図 (b)周囲を鏡平面に仕上げた棒状基台を複数個に切断
する一例を示す図
【図16】従来のレーザビームプリンターの光学系の概
略構成を示す説明図
【符号の説明】 11,21 基台 12 樹脂硬化層 13 金属反射膜 22 シャフト 23 光硬化性樹脂 24,65,73,91 転写板 28,61 既に形成された樹脂硬化面 33 エンコーダ 43 マスターミラーとなる回転鏡 44,52,66 オートコリメータ 55 第1面め樹脂硬化面 72 塗布樹脂 92 硬化樹脂層 101,121 基台 102 溝,穴 113 一体治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−87748(JP,A) 特開 平1−293313(JP,A) 実開 昭61−171269(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、前記複数の面を有する基台の回転中心と
    同軸になるように、前記シャフトに各部精度の明らかで
    ある回転鏡を取り付け、前記回転鏡の位置をオートコリ
    メータで計測することによりシャフトの回転位置を設定
    する回転鏡の製造方法
  2. 【請求項2】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 前記複数の面を有する基台を取り付ける
    シャフトの一部が、各部精度の明らかな回転鏡の形状を
    有し、前記回転鏡形状部分の位置をオートコリメータで
    計測することにより、シャフトの回転位置を設定する
    転鏡の製造方法
  3. 【請求項3】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、 前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 前記複数の面を有する基台の、1または複数の面上に光
    硬化性樹脂層を形成した後、前記既成面を計測すること
    により、シャフトの回転位置を設定する回転鏡の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 前記複数の面を有する基台の、1または複数の面上に光
    硬化性樹脂層を形成した後、前記既成面と次の硬化面作
    製用の転写板との角度を計測することにより、シャフト
    の回転位置を設定する回転鏡の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 前記複数の面へ樹脂を塗布し、前記塗布樹脂上に転写板
    を戴置する時に、樹脂塗布部分に接触する転写板の部分
    に戴置する前に前記樹脂と同樹脂を塗布しておく回転鏡
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写 板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 光硬化性樹脂を硬化させる硬化用光の照
    度が樹脂硬化開始時から樹脂硬化終了までの間に大きく
    なるように変化する回転鏡の製造方法。
  7. 【請求項7】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 前記基台を取り付けるシャフトがエンコーダに接続され
    ており、前記エンコーダによりシャフトの回転が制御さ
    れ、前記基台を取り付けるシャフトの軸受け,転写板の
    位置決めとなる転写板支え台,エンコーダの取り付け位
    置決め治具を一体の治具にする回転鏡の製造方法。
  8. 【請求項8】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 反射鏡面となるように形成した樹脂硬化面Aからの回転
    角度を計測することにより回転の位置の検出を行い、B
    面を形成し、次に樹脂硬化面Bを形成した位置からの回
    転角度を計測することにより回転位置の検出を行い、C
    面を形成するというように一段階前に樹脂層を形成した
    時の位置からの回転角度をもって回転を検出する回転鏡
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 複数の面を有する基台をシャフトに取り
    付け、前記複数の面のうちの1または複数の面上に光硬
    化性樹脂を塗布し、塗布された樹脂の上に転写板を戴置
    し、この転写板上部から光硬化性樹脂硬化用光を照射
    し、前記光硬化性樹脂を硬化させた後、前記転写板を前
    記樹脂から剥離し、基台表面に樹脂硬化層を形成し、こ
    の後、前記シャフトを精度良く回転し、前記複数の面の
    残りの面の1または複数の面上に同様に樹脂硬化層を形
    成することを繰り返すことにより、前記複数の面のすべ
    てに樹脂層を形成した後、前記硬化樹脂層上に光を反射
    する反射膜を形成し、反射鏡面を作製する回転鏡の製造
    方法であって、 回転の位置を制御するために計測する回転角度を初期の
    測定値を基準とし、以後反射鏡面としたい面全面の樹脂
    層を形成する間、この基準値からの角度をもって回転を
    検出する回転鏡の製造方法。
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