JP3087266U - 触媒燃焼装置の構造 - Google Patents

触媒燃焼装置の構造

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光馨 朱
銘徳 陳
達明 張
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国防部中山科学研究院
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い燃焼率で汚染物質の発生を抑制し、同時に
安定して均一な燃焼を提供するべく触媒燃焼装置の構造
を提供する。 【解決手段】予備燃焼器20と冷却管30とマルチベン
ト式混合器40と主燃焼器50と均質燃焼器60と気体
排出口70とより構成し、該予備燃焼器20は燃料/空
気混合室21及び多数の孔を具有するセラミックス体2
2より構成されて初歩段階の燃焼を進行させ、先ず該冷
却管30にて気体を燃焼させて温度を下げ、更に該マル
チベント式混合器40で燃料と混合させ、該主燃焼器5
0の二段式触媒中で燃焼させ、最後に該均質燃焼器60
中で完全に燃焼させた後、該気体排出口70より気体を
排出させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は触媒燃焼装置の構造に係り、主に一般の燃焼炉,蒸気ボイラー,希薄 燃料(fuel lean)タービン発電機などに使用される触媒燃焼装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】
一般の燃焼炉で採用されている燃焼方式は拡散式燃焼であり、炎の周囲の空気 が拡散して炎の中に進入し、燃料と混合された後に燃焼反応を起すものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
炎の中では空気濃度の分布の不均等さより、燃料/空気比が不均等になり、温 度のばらつきが起こる。炎の中には燃焼が不完全な区域があり、よって一酸化炭 素や完全燃焼していない炭化水素(UHC)や光化学反応を引き起こすアルデヒド 等の汚染物質が発生する。また炎の中には高温区域があり、メタン燃焼を例にと ると該高温区の温度は2080℃にも達し、Zeldovich反応構造によると、このよう な高温の下では1ミリセカンドの瞬間内にも大量の窒素酸化物(NOX)が発生する ことになる。 そこで高い燃焼効率により汚染物質の発生を抑制し、燃焼が安定しており且つ 均等である本考案の触媒燃焼装置の構造を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
触媒は燃焼反応のルートとフリーラジカルとのバランス(free radical equil ibrium)を換えることによって汚染物質の発生を抑制することもでき、全ての気 化した有機物質(例えば煤,タール,植物,ガス等)は広い燃料/空気比の範囲 内で、非常に安定した燃焼を達成することができ、また触媒燃焼は燃焼炉の温度 分布を均等に制御することができ、サーマルショックを和らげて発電機の寿命を 延長する目的が達成される。爆発限界(explosion boundaries)以外の燃料濃度 においては、触媒は燃焼の安定度を制御でき、燃焼の安全性を増進させる。燃料 /空気比が燃焼限界(flammability limit)より低い範囲であるときは、触媒の カタリシスの下、安定した燃焼を達成することができる。
【0005】 そこで予備燃焼器,冷却管,マルチベント式混合器,主燃焼器,均質燃焼器及 び気体排出口等により構成する。該予備燃焼器には燃料/空気混合室及び多孔セ ラミックス体を設け、該燃料/空気混合室には第一燃料入力ポート及び第一空気 入力ポートを設ける。該冷却管は該予備燃焼器の下流に設け、第二空気入力ポー トを該予備燃焼器付近に設ける。また該マルチベント式混合器は冷却管の下流に 設け、第二燃料/空気入力ポートを設け、更に該主燃焼器を該マルチベント式混 合器の下流に設け、且つ二段式触媒を含むものとし、該気体排出口においては該 均質燃焼器の下流に設置する。 該第一燃料入力ポート或いは第二燃料入力ポートの上流には気化器を設置し、 液体燃料を気化する。該予備燃焼器の多孔セラミックス体は各インチ毎の孔数を 20〜40ppi(pores per inch)を最も理想とし、該マルチベント式混合器におい ては多管式のものを最も理想的なものとする。また該二段式触媒はハニカム状の 触媒とし、且つ異なる活性を具有し、該ハニカム状の触媒は200〜400cpsiのセラ ミックスによるキャリアが最も理想的である。更にそのうちの前段触媒の活性が 比較的高く、例えばPd/Rh/Al2O3系列の貴金属触媒、後段触媒はSr0.8La0.2MnAl1 1O19(SLMA)触媒とする。該均質燃焼器の末端には観測窓口を設け、該観測窓口 には赤外線影像測定器を設置し、該ハニカム状の触媒の温度分布を測定する。ま た触媒燃焼装置の炉体は耐熱温度が1260℃以上の合金鋼材質のものをベストとす る。
【0006】
【考案実施の形態】
図1に示すように、本考案の触媒燃焼装置10には主に予備燃焼器20,冷却 管30,多管マルチベント式混合器40,主燃焼器50,均質燃焼器60及び気 体排出口70を含む。 該予備燃焼器20は燃料/空気混合室21及び多孔セラミックス22体を含み 、該燃料/空気混合室21には第一燃料入力ポート211及び第一空気入力ポー ト212を具有する。 該冷却管30は該予備燃焼器20の下流に設けられており、該冷却管30は該 予備燃焼器20の付近に第二空気入力ポート31が設けられ、後段には流量調整 バルブ32が設けられ、中段には支管33が設けられ、該支管33には流量調整 バルブ34が設けられ、該冷却管30の末端個所には多岐管36が設けられてい る。 また該多管マルチベント式混合器40においては、該第二空気入力ポート30 の下流に設けられ、該多岐管36のもう一端と連結されており、第二燃料入力ポ ート41を具有する。 該主燃焼器50は該多管マルチベント式混合器40の下流に設けられており、 前段触媒51と後段触媒52より構成される二段式触媒を含む。 該均質燃焼器60は該主燃焼器50の下流に設けられており、該気体排出口7 0は該均質燃焼器60の下流に設けられている。
【0007】 実施例においては該触媒燃焼器10は天然ガス等の気体燃料を使用するが、デ ィーゼル燃料等の液体燃料を使用しようとする場合においては、該第一燃料入力 ポート211或いは第二燃料入力ポート41の上流に気化器を設けることによっ て、該液体燃料を気化する。また本実施例中においては、該予備燃焼器20の多 孔セラミックス22の1インチ毎の孔数は20〜40ppi(pores per inch)となっ ている。また、該二段式触媒は直径50mmのハニカム状触媒を採用しており、コ ージライトによる陶磁をキャリアとし、該キャリアの管道内壁には触媒がディッ プされている。 該前段触媒51の活性が比較的高いPd/Rh/Al2O3系列の貴金属触媒であり、該 後段触媒52はSr0.8La0.2MnAl11O19(SLMA)触媒である。該均質燃焼器60の 末端には観測窓口61が設けられており、該観測窓口61には赤外線撮影測定器 が設置されており、該ハニカム状の触媒51,52の温度分布を測定する。また 該前段触媒51,均質燃焼器60及び気体放出口70は全部で14本のサーモカッ プル80を使用しており、例えば市販の商標名Delta V制御システムで燃料及び 空気の流量及び燃料/空気比を制御している。該触媒燃焼器10の炉体は耐熱温 度が1260℃以上のInconel601合金鋼材料であり、耐震性と耐圧性に優れ、加工し 易い等の長所を具有する。
【0008】 該触媒燃焼装置10の主な機能については、先ず気体燃料或いは気化された液 体燃料は該第一燃料入力ポート211を経て該燃料/空気混合室21に送入され 、該第一空気入力ポート212より送入された空気と混合される。 混合後の気体は該多孔セラミックス22で初歩の燃焼を行い、該多孔セラミッ クス22は低燃料/空気比の下で燃焼を進行させ、比較的低い燃焼温度によって 窒素酸化物の発生を抑制する。 初歩の燃焼後の気体は該冷却管30にまで流れ、該第二空気入力ポート31よ り来る空気と混合されて更に温度が低くなり、該窒素酸化物が発生するのを最低 限にまで抑え、該第二燃料入力ポート41のホース部の燃料を均等に混合させ、 触媒燃焼の温度を予熱する目的を達成する。予熱後の気体は更に該前段触媒51 に進入し、該前段触媒51の活性が比較的高く、温度は400℃に制御されており 、混合された気体がスムーズに着火されて酸化反応を起すようにする。また該後 段触媒52は耐熱温度が高く、温度が約900℃に制御されており、燃焼器の寿命 を延命させている。触媒のカタリシス作用の下、約70%の燃焼反応が完成してフ リーラジカルの気体を含有するものとなる。 高温の自由基が下流に流入すると、温度が約1090℃に制御された該均質燃焼器 60で完全に全部の燃焼反応が完成し、燃焼後の排気ガスは最後に気体放出口7 0より排出される。
【0009】 こうして該触媒燃焼器10は触媒のカタリシス作用により、燃焼功率は99.9% 以上に達する。また圧力は20atmに達し、蒸気ボイラーの1atm(101325Pa),小 型蒸気タービンの3atm,及び大型蒸気タービンの15atm等のシステムの操作圧力 に応用される。よって該触媒燃焼器10は一般の燃焼炉,蒸気ボイラー及び希薄 燃料のタービン発電機にも用いられ、一酸化炭素や不完全燃焼の炭化水素や窒素 酸化物等の汚染物質の排出濃度を10ppm以下に抑えることが可能となっている。 また赤外線撮影測定器で該ハニカム状の触媒51,52の温度を測定することで 温度が均等に分布され、メタンの燃料/空気比燃焼界限の最低値は0.46となる。 しかし実施例のようにメタンを燃料として燃焼を進行する際は、燃料/空気比が 0.02であり、メタンの濃度は1%であり、空気濃度は99%の状態の下、該触媒燃焼 器10は完全燃焼を達成する。
【0010】
【考案の効果】
本考案によると、高い燃焼率で汚染物質の発生を抑制し、同時に安定して均一 な燃焼の目的が同時に達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の触媒燃焼装置における説明図である。
【符号の説明】
10 触媒燃焼装置 20 予備燃焼器 21 燃料/空気混合室 211 第一燃料入力ポート 212 第一空気入力バルブ 22 多孔セラミックス 30 冷却管 31 第二空気入力バルブ 32 流量調整バルブ 33 支管 34 流量調整バルブ 36 多岐管 40 多管マルチベント式混合器 41 第二燃料入力ポート 50 主燃焼器 51 前段触媒 52 後段触媒 60 均質燃焼器 61 観測窓口 70 気体排出口 80 サーモカップル

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】予備燃焼器と冷却管とマルチベント式混合
    器と主燃焼器と均質燃焼器と気体排出口とより構成され
    る触媒燃焼装置の構造において、 第一燃料入力ポート及び第一空気入力ポートを具有する
    燃料/空気混合室,並びに多数の孔を具有するセラミッ
    クス体とを有する予備燃焼器と、 該予備燃焼器の下流に設置され、該予備燃焼器付近に設
    置されている第二空気入力ポートを具有する冷却管と、 該冷却管の下流に設けられ、第二燃料入力ポートが設置
    されているマルチベント式混合器と、 該マルチベント式混合器の下流に設けられ、前段触媒及
    び後段触媒より構成される二段式触媒を含む主燃焼器
    と、 該主燃焼器の下流に設けられている均質燃焼器と、 該均質燃焼器の下流に設けられている気体排出口と、 を具有することを特徴とする触媒燃焼装置の構造。
  2. 【請求項2】該第一燃料入力ポートの上流には気化器が
    設けられ、液体燃料を気化することを特徴とする請求項
    1記載の触媒燃焼装置の構造。
  3. 【請求項3】該予備燃焼器の多数の孔を有するセラミッ
    クス体のインチ毎の孔数は20〜40ppi(即ち、pores per
    inch)であることを特徴とする請求項1記載の触媒燃
    焼装置の構造。
  4. 【請求項4】該第二燃料入力ポートの上流には気化器が
    設けられ、該液体燃料を気化することを特徴とする請求
    項1記載の触媒燃焼装置の構造。
  5. 【請求項5】該マルチベント式混合器は多管マルチベン
    ト式混合器であることを特徴とする請求項1記載の触媒
    燃焼装置の構造。
  6. 【請求項6】該均質燃焼器は耐熱温度1260℃以上の合金
    鋼材料であることを特徴とする請求項1記載の触媒燃焼
    装置の構造。
  7. 【請求項7】該均質燃焼器の末端には観測窓口が設けら
    れており、該観測窓口には更に赤外線撮影測定器が設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の触媒燃焼装
    置の構造。
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