JP3086653B2 - 文字認識方法及び文字認識装置 - Google Patents

文字認識方法及び文字認識装置

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JP3086653B2
JP3086653B2 JP08059541A JP5954196A JP3086653B2 JP 3086653 B2 JP3086653 B2 JP 3086653B2 JP 08059541 A JP08059541 A JP 08059541A JP 5954196 A JP5954196 A JP 5954196A JP 3086653 B2 JP3086653 B2 JP 3086653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、読み取った文字画
像の中から必要な文字のみを抽出して認識対象文字とす
る文字認識方法及び文字認識装置ものに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、用紙に印刷あるいは手書きされた
文字を読み取り、その文字を認識する認識装置が知られ
ている(特開昭64−78395号公報、特開平5−1
08882号公報等)。読み取り部のCCD(固体撮像
素子)等にて読み取られた文字の画像データは、2値化
回路により2値画像データに変換され、この2値画像か
ら文字領域を切り出し、さらに切り出した文字領域をマ
トリクス状(例えば8×8)の小領域に分割する。そし
て、各小領域を対応させて文字領域全体が正方形となる
例えば8×8の規格領域に変換することにより正規化
し、この正規化した規格領域の各小領域に対して黒画素
の比率(=黒画素の面積/小領域の面積)である濃度値
を求め、文字領域中の濃度値の分布をその文字図形の特
徴として特徴抽出していた。そして、特徴抽出後の文字
領域を、予め用意された辞書中の文字パターンと濃度値
分布の比較演算処理を行うことにより文字認識が行われ
る。
【0003】ところで、例えばFAX送信する原稿に手
書きで書かれたFAX番号を読み取らせ、文字認識され
た番号先にFAXを送信するファクシミリ装置が知られ
ている。このファクシミリ装置では、原稿の所定領域が
文字認識のための読み取り領域となっており、その領域
内に書かれた文字列を読み取って文字認識処理をする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、原稿用紙に会
社のロゴマークなどがたまたまその所定領域内に入って
いると、そのロゴマークも認識対象文字として処理され
ることになる。その結果、ロゴマークが他の文字と間違
って文字認識されたり、文字認識不能な文字としてエラ
ーメッセージで応答されることがあった。
【0005】すなわち、図9に示すように、通常、用紙
51の上方に所定領域52は設定されており、用紙51
に印刷されたロゴマーク53がたまたま所定領域52に
入っていると、ロゴマーク53も手書きされたFAX番
号54と同様に認識対象文字とされる。このとき、読み
取った文字列からまず文字が一文字毎切り出されるが、
たとえ文字列で構成されたロゴマークであっても、その
構成文字が互いに接していることが多いロゴマークは、
一文字として切り出される場合が多い。
【0006】一文字として切り出されたロゴマーク53
が正規化されると、図10(a),(b)に示すよう
に、ロゴマーク53もFAX番号中の文字(例えば
「2」)55も、共に同じサイズの正方形の正規化領域
56に正規化される。そのため、ロゴマーク53の正規
化領域中の黒ドット率が非常に高くなり、例えば「1」
に誤認識されたり、認識不能のエラーとなる場合があっ
た。そのため、ロゴマークが印刷された用紙には対応で
きなくなり、ロゴマークが印刷された用紙を、手書きの
FAX番号からその送信先を自動認識するファクシミリ
装置に使用できなくなるという問題があった。これはロ
ゴマークに限られることではなく、用紙にもともと印刷
された図形,記号などでも起こり得る問題である。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、認識対象文字の読み取
り領域内にロゴマーク等の印刷がされていても、少ない
負荷(少ない演算量等)でロゴマーク等を除去し、認識
対象文字だけを抽出して文字認識することができる文字
認識方法及び文字認識装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、読み取られた文字列から
文字を切り出し、切り出した文字を含む文字領域を通る
ように所定方向に線を複数本引き、該線と該文字領域内
の文字との交点の数を各線毎に計数したクロス数が、所
定数以上となる線が所定割合以上あるときには、その切
り出し文字を認識対象外文字であると判定し、認識対象
外文字を取り除いた残りの文字について文字認識処理を
するようにした。
【0009】請求項2に記載の発明では、読み取られた
文字列から文字を切り出し、切り出した文字を含む文字
領域における該文字の黒画素率が所定割合以上であると
きには、該文字領域を通るように所定方向に複数本引い
た線と該文字領域内の文字との交点の数を各線毎に計数
したクロス数が、所定数以上となる線が所定割合以上あ
るかの条件と、該文字領域が前記文字列方向へ所定比以
上の横長であるかの条件のうち少なくとも一方を満たし
たときには、その切り出し文字を認識対象外文字と判定
し、認識対象外文字を取り除いた残りの文字について文
字認識処理をするようにした。
【0010】請求項3に記載の発明では、文字列を読み
取るための読み取り手段と、前記読み取り手段により読
み取られた文字列から文字を切り出す文字切出し手段
と、前記文字切出し手段により切り出された文字が認識
対象外文字であるか否かを判断し、認識対象外文字であ
ればそれを取り除いて認識対象文字のみを抽出する文字
抽出手段と、前記文字抽出手段により抽出された文字を
正規化する正規化手段と、前記正規化手段により正規化
された文字を認識する文字認識手段とを備えた文字認識
装置において、前記文字抽出手段は、前記文字切出し手
段により切り出した文字を含む文字領域を通るように所
定方向に複数本引いた線と該文字との交点を、各線毎に
計数したクロス数が、所定数以上となる線が所定割合以
上あるときには、切り出した文字を認識対象外文字であ
ると判定する第1の判定手段を備えている。
【0011】請求項4に記載の発明では、文字列を読み
取るための読み取り手段と、前記読み取り手段により読
み取られた文字列から文字を切り出す文字切出し手段
と、前記文字切出し手段により切り出された文字が認識
対象外文字であるか否かを判断し、認識対象外文字であ
ればそれを取り除いて認識対象文字のみを抽出する文字
抽出手段と、前記文字抽出手段により抽出された文字を
正規化する正規化手段と、前記正規化手段により正規化
された文字を認識する文字認識手段とを備えた文字認識
装置において、前記文字抽出手段は、切り出した文字を
含む文字領域における該文字の黒画素率が所定割合以上
であるときには、前記文字切出し手段により切り出した
文字を含む文字領域を通るように所定方向に複数本引い
た線と該文字との交点を、各線毎に計数したクロス数
が、所定数以上となる線が所定割合以上あるかの条件
と、該文字領域が前記文字列方向へ所定比以上の横長で
あるかの条件とのうち少なくとも一方を満たしたときに
認識対象外文字と判定する第3の判定手段を備えてい
る。
【0012】請求項5に記載の発明は、文字列を読み取
るための読み取り手段と、前記読み取り手段により読み
取られた文字列から文字を切り出す文字切出し手段と、
前記文字切出し手段により切り出された文字が認識対象
外文字であるか否かを判断し、認識対象外文字であれば
それを取り除いて認識対象文字のみを抽出する文字抽出
手段と、前記文字抽出手段により抽出された文字を正規
化する正規化手段と、前記正規化手段により正規化され
た文字を認識する文字認識手段とを備える文字認識装置
において、前記文字抽出手段は、前記文字切出し手段に
より切り出した文字を含む文字領域を通るように所定方
向に複数本引いた線と該文字との交点を、各線毎に計数
したクロス数が、所定数以上となる線が所定割合以上あ
るときには、切り出した文字を認識対象外文字であると
判定する第1の判定手段と、前記切り出した文字を含む
文字領域が、前記文字列方向へ所定比以上の横長であれ
ば認識対象外文字であると判定する第2の判定手段と、
切り出した文字を含む文字領域における該文字の黒画素
率が所定割合以上であるときには、前記文字切出し手段
により切り出した文字を含む文字領域を通るように所定
方向に複数本引いた線と該文字との交点を、各線毎に計
数したクロス数が、所定数以上となる線が所定割合以上
あるかの条件と、該文字領域が前記文字列方向へ所定比
以上の横長であるかの条件とのうち少なくとも一方を満
たしたときに認識対象外文字と判定する第3の判定手段
とを備えている。
【0013】請求項6に記載の発明では、ファクシミリ
装置には、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の
文字認識装置が備えられている。
【0014】請求項1に記載の発明によれば、切り出し
た文字を含む文字領域を通るように所定方向に複数本の
線が引かれる。各線と文字領域内の文字との交点の数を
各線毎にクロス数として計数される。クロス数が所定数
以上となる線が所定割合以上あるときには、その切り出
し文字が認識対象外文字であると判定される。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、切り出し
た文字を含む文字領域における該文字の黒画素率が所定
割合以上であるときには、クロス数が所定数以上となる
線が所定割合以上あるかの条件と、文字領域が文字列方
向へ所定比以上の横長であるかの条件のうち少なくとも
一方を満たしたときには、その切り出し文字が認識対象
外文字と判定される。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、文字切出
し手段により切り出された文字領域内の文字と、この文
字領域を通るように所定方向に複数本引いた線との交点
が各線毎のクロス数として計数される。クロス数が所定
数以上となる線が所定割合以上あるときには、第1の判
定手段によりその切り出し文字が認識対象外文字である
と判定される。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、文字切出
し手段により切り出された文字領域内での文字の黒画素
率が求められる。黒画素率が所定割合以上であるときに
は、クロス数が所定数以上となる線が所定割合以上ある
かの条件と、文字列方向へ所定比以上の横長であるかの
条件のうち少なくとも一方を満たしたときに、第3の判
定手段によりその切り出し文字が認識対象外文字である
と判定される。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、第1の判
定手段によりクロス数が所定数以上となる線が所定割合
以上あるかの条件を満たすか、第2の判定手段により文
字列方向へ所定比以上の横長であるかの条件を満たす
か、第3の判定手段により文字領域内での文字の黒画素
率が所定割合以上であって、文字列方向へ所定比以上の
横長であるかの条件とクロス数が所定数以上となる線が
所定割合以上あるかの条件のうち少なくとも一方を満た
したとき、その切り出し文字が認識対象文字であると判
定される。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、ファクシ
ミリ装置は、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載
の文字認識装置の作用により、読み取り文字列から切り
出された文字が認識対象外文字であるか否かが判定さ
れ、認識対象外文字であれば文字認識がなされない。そ
のため、認識対象外文字が読み取られても、認識対象文
字だけが文字認識されるので、例えばロゴマーク等が印
刷された用紙を用いても、FAX番号(電話番号)だけ
が文字認識に供される。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図8に従って説明する。本実施形態では、
文字認識装置がファクシミリ装置に適用されている。
【0028】図3に示すように、ファクシミリ装置1は
その筐体1aの上面が操作パネルとなっており、「0〜
9」,「*」及び「#」を含むテンキー2、スタートキ
ー3等の各種キーが設けられている。テンキー2の上側
には送信先のFAX番号などを確認するための表示部4
が設けられている。また、筐体1aの側面にはメッセー
ジ音声等が発せられるスピーカ5が設けられている。筐
体1aの背面にはFAX送信する原稿6を挿入するため
の用紙挿入部7が設けられている。本実施形態では、図
4に示すように、用紙6の上方位置に宛先記入領域6a
が設定されており、FAX送信するときにはこの宛先記
入領域6a内に送信先のFAX番号を手書きなどで記入
するようになっている。
【0029】図2にファクシミリ装置1の電気的構成を
示す。ファクシミリ装置1は、用紙挿入部7に用紙挿入
用ローラ8を備え、その挿入口には用紙検知器9及び、
文字認識装置を構成するとともに読み取り手段としての
CCD(Charge Coupled Device )10が配設されてい
る。CCD10は文字認識装置を構成する2値化回路1
1,文字認識装置を構成する画像メモリ12を介して制
御部13に接続されており、この制御部13には、用紙
検知器9,用紙挿入用ローラ8を駆動するモータ14を
駆動制御するモータ駆動回路15,各種キーからなる入
力部16,表示部4を駆動する表示制御回路17,トー
ンダイヤル部18,モデム19が接続されている。トー
ンダイヤル部18及びモデム19は、電話回線に接続さ
れたNCU(網制御装置)20に接続されている。
【0030】また、制御部13は、文字切り出し手段と
しての文字切り出し処理部21と、文字抽出手段、第1
の判定手段、第2の判定手段及び第3の判定手段として
の文字抽出部22と、正規化手段としての正規化処理部
23と、文字認識手段を構成する文字認識部24と、文
字認識手段を構成する辞書25と、電話番号管理処理部
26,FAX符号化処理部27を備えている。また、各
部21〜25は文字認識装置を構成している。
【0031】用紙検知器9は、例えば光学式センサから
なり、用紙挿入部7に用紙6が挿入されたことを検知す
るもので、この用紙検知器9からの検知信号は制御部1
3に出力される。
【0032】CCD10は多数の固体撮像素子より構成
され、用紙6に記載された文字の光学像に応じたアナロ
グ画像信号ASを発生するもので、このCCD10にて
発生された画像信号ASは2値化回路11に出力され
る。
【0033】2値化回路11は、CCD10から順次入
力されるアナログ画像信号ASを、白黒2値のデジタル
画像信号(以下、2値画像信号という)IDに変換する
もので、この2値化回路11にて変換された2値画像信
号IDは画像メモリ12に出力される。
【0034】画像メモリ12は、RAM(ランダムアク
セスメモリ)より構成され、2値化回路11から入力さ
れる2値画像信号IDを、制御部13からのアドレス信
号に応じたメモリ領域に画像データとして読出し可能に
記憶するものである。
【0035】制御部13は用紙検知器9からの検知信号
に基づき、CCD10に読み取り速度を制御する読み取
りタイミング信号を出力するとともに、この読み取りタ
イミング信号に同期してモータ14が駆動されるように
モータ駆動回路15に駆動制御信号を出力する。
【0036】入力部16は、電話番号を入力するテンキ
ー2やスタートキー3等の各種操作キーからなり、入力
部16からのキー入力データは制御部13に出力され
る。表示部4は、例えば液晶表示装置(LCD)からな
り、入力部16から制御部13に入力された番号入力デ
ータや、制御部13にて読み取り認識されたFAX番号
などを表示するもので、制御部13により表示制御回路
17を介して駆動制御される。入力部16及び表示制御
回路17は電話番号管理処理部26に接続されている。
【0037】電話番号管理処理部26は、文字認識部2
4及び入力部16から入力される電話番号データを記憶
する記憶部と、入力部16からの入力データに基づきそ
の記憶部に対して処理を施す処理部とからなる。この電
話番号管理処理部26は、入力部16から番号確認モー
ド時に入力された番号データを表示部4に表示するとと
もに、そのとき表示部4に表示中の電話番号に対応する
記憶部の電話番号データを番号データに基づき修正す
る。また、入力部16の送信キーが操作された操作信号
に基づき、そのとき表示部4に表示中の電話番号に対応
する電話番号データを、記憶部から読出してトーンダイ
ヤル部18に転送する。
【0038】トーンダイヤル部18は、電話番号管理処
理部26から転送された電話番号データに応じてプッシ
ュ回線対応のトーン信号を発生するもので、トーンダイ
ヤル部18により発生されるトーン信号はNCU20に
送信される。
【0039】NCU20は、制御部13からの制御信号
に基づき電話回線に対するトーンダイヤル部18とモデ
ム19との接続を選択的に切り換えるとともに、電話回
線が相手先のファクシミリ装置と接続されたことを確認
する。
【0040】FAX符号化処理部27は、入力部16か
らのFAX送信キーの操作信号に基づき画像メモリ12
から順次読出される画像データを、FAX送信するため
の符号化信号に変換する符号化処理を行う。このFAX
符号化処理部27にて符号化された符号化信号は、電話
回線接続後にモデム19,NCU20を介して電話回線
から接続回線先に送信される。
【0041】また、制御部13は、音声制御回路28を
介してスピーカ5と接続されており、予め記憶した音声
データに基づいて所定時期にメッセージが発せられるよ
うになっている。
【0042】また、制御部13は、文字切り出し部2
1、文字抽出部22、正規化処理部23、文字認識部2
4による文字認識処理を行う。文字切り出し部21は、
画像メモリ12から入力された2値画像データの画素に
対して文字列の傾斜角を想定して種々の傾斜角に対する
垂直成分ヒストグラムを求め、そのヒストグラムの値が
1画素以上の領域が最多となる傾斜角を文字列方向であ
るとするとともに、ヒストグラムの値が1画素以上の領
域を一文字分の文字領域とし、その文字領域中の文字に
対してその文字列方向が水平方向となるように外接矩形
領域を切り出す。そして、文字列から切り出した文字の
外接矩形の縦横比を演算し、縦長文字にはその横幅方向
両側に、横長文字には縦方向両側に、それぞれその縦横
比に応じたスペースをその外接矩形に付加し、各文字毎
に矩形の文字領域33(図5(c)等を参照))を設定
する。
【0043】文字抽出部22は、図1のフローチャート
で示される文字抽出処理のプログラムデータに基づき文
字抽出処理を行う。文字抽出処理とは、用紙6の宛先記
入領域6a内にたまたま印刷されていたロゴマーク31
等の認識対象外文字を検出し、これを認識対象文字から
取り除く処理であり、FAX番号を構成している必要な
数字等の文字のみを抽出するための処理である。
【0044】本実施形態では、認識対象外文字を認識対
象文字と区別する処理を、切り出し文字に対して行って
おり、3つの判別方法を採用している。すなわち、クロ
ス数判別処理と、横長比判別処理と、黒ドット率(黒ド
ット/文字領域の全ドット数)判別処理である。
【0045】クロス数判別処理とは、図6に示すよう
に、文字領域33内を通るX方向の線(クロス線)Kを
所定本数引き、このクロス線Kと文字(黒ドット部分)
との交点の個数を各クロス線K毎に計数したクロス数か
ら認識対象文字であるか否かを判定をする。例えばクロ
ス数「4」以上が50%以上あれば、その文字を認識対
象外文字として処理する。図1ではステップ2の処理が
クロス数判別手段を構成する。
【0046】横長比判別処理とは、図7に示すように、
文字領域33の横長比R(=L1/L2)を演算し、そ
の横長比Rが所定値を越えたか否かで認識対象文字であ
るか否かを判定をする。例えば横長比RがR>19を満
たす文字を、認識対象外文字として処理する。図1では
ステップ4の処理が横長比判別手段を構成する。
【0047】黒ドット率判別処理とは、図5(c)等に
示す切り出し文字の文字領域33に対し、文字領域33
の全ドット数に対する黒ドットの割合(=(黒ドット数
/文字領域の全ドット数)×100)%を黒ドット率と
して演算し、その黒ドット率が所定値を越えたか否か
を、認識対象外文字として判定するか否の一つの判定要
素とする。例えば、黒ドット率が70%以上を満たすも
のについて、横長比Rが4≦R<10の範囲にあり、し
かもクロス数「4」以上が30%以上の条件を満たせ
ば、認識対象外文字として判定する。つまり、黒ドット
率だけを判定条件とすると、数字等の比較的単純な文字
でもその文字サイズの割りに文字の線が太ければ黒ドッ
ト率が高くなるので、3つの条件を組み合わせた不適格
条件を満たす文字については認識対象外文字として判定
するようにしている。図1ではステップ6の処理が黒ド
ット率判別手段を構成し、ステップ7の処理が不適格条
件判別手段を構成する。
【0048】正規化処理部23は、文字抽出部22によ
り認識対象文字として抽出された文字の文字領域33
を、8×8のマトリクス状の小領域に区画された正方形
の規格サイズの正規化領域34に変換して正規化する。
正規化領域34の各小領域に対して黒画素の比率(=黒
画素の面積/小領域の面積)である濃度値を求め、正規
化領域34中の濃度値の分布をその文字の図形特徴とし
て特徴抽出するようになっている。
【0049】文字認識部24は、予め用意された辞書2
5に接続されており、辞書25に記憶された基本文字パ
ターンの濃度分布と特徴抽出後の文字パターンとの濃度
値分布の比較演算処理を行うことによる類似性の判断か
ら、最も類似した特徴をもつ文字が認識結果とされる。
辞書25には、FAX番号等で使用される数字,記号等
の認識対象文字毎の種々の書体に対する文字パターンの
濃度分布が図形特徴情報として記憶されている。
【0050】次に上記のように構成されたファクシミリ
装置1の作用を説明する。まず、ファクシミリ装置1に
て送信する用紙(原稿)6の宛先記入領域6aに送信先
のFAX番号(電話番号)を、例えば図4に示すように
手書きなどで記入し、用紙6を宛先記入領域6a側が先
頭となるように用紙挿入部7の挿入口に挿入する。な
お、図4に示すように、この用紙6には宛先記入領域6
a内にロゴマーク31が印刷されている。
【0051】用紙6を検知した用紙検知器9からの検知
信号を入力すると、制御部13は読み取りタイミング信
号を出力してCCD10を作動させるとともに、モータ
駆動回路15を介してモータ14を読み取りタイミング
信号に同期するよう駆動し、ローラ8の回転により用紙
6が所定速度で先頭の所定領域だけ送り込まれる。
【0052】CCD10から読み取られたアナログ画像
信号ASは、2値化回路11により2値画像信号IDに
変換されて画像メモリ12に蓄積された後、文字切り出
し処理部21に順次に転送される。
【0053】まず文字切り出し処理部21は、画像メモ
リ12から図5(a)に示すような宛先記入領域6a内
に記入された文字列、すなわちロゴマーク31及びFA
X番号32の2値画像データD1を入力する。次に図5
(a)に示すように、2値画像データD1の画素に対し
て投影基準線SLに画素を投影させたヒストグラムhを
求め、これを投影基準線SLを種々の角度に傾斜させな
がら各傾斜角毎のヒストグラムhを求める。そして、ヒ
ストグラムhの値が1画素以上となる領域が最多に分か
れるときの投影基準線SLの傾斜方向を文字列方向とし
て求め、ヒストグラムhの値が各傾斜角を通して1画素
以上の領域に一度でも分割した最小分割領域を一文字分
の領域として、文字列方向が水平方向となるように切り
出す。
【0054】この場合、図5(a)に示すように「8」
と「9」の2文字に跨がったヒストグラムhが傾斜角0
°で得られても、投影基準線SLを傾斜させたときにそ
のヒストグラムhが2つに分割するため、分割したとき
の傾きの投影基準線SLに対して垂直に「8」と「9」
の切り出し線CL(図5(b)に示す)が決められる。
また、ロゴマーク31はその構成文字「ABCDE」が
互いに連接しているため、1文字として切り出されるこ
とになる。
【0055】次に、一文字ずつ切り出された文字の画素
の連接情報に基づき文字の外接矩形をとり、外接矩形の
縦横比を演算する。縦横比から縦長文字に属すれば横方
向両側にスペースを付加し、縦横比Rから横長文字に属
すれば縦方向両側にスペースを付加し、縦長文字でも横
長文字でもない文字に対してはその外接矩形が採用さ
れ、各文字毎に文字領域33が設定される。この文字領
域33で表された各文字毎の文字画像データD2は文字
抽出部22に送られる。
【0056】文字抽出部22は、各文字毎の文字画像デ
ータD2から認識対象文字を抽出する文字抽出処理を行
う。この文字抽出処理は図1に示すフローチャートに基
づいて行われる。以下、文字抽出部22による文字抽出
処理を図1に基づいて説明する。なお、用紙6の左側か
ら順番に1文字ずつ文字抽出処理は行われる。
【0057】まずステップ1において、クロス数の計数
処理が行われる。文字画像データD2に対してX方向
(図6の左右方向)と平行なクロス線Kを、Y方向に複
数本引き、クロス線Kと文字との交点の個数を、各クロ
ス線K毎に計数する。例えばロゴマーク31の文字画像
データD2に対しては各クロス線K毎のクロス数の個数
が「4」以上となる割合が高く、例えば図6(a)に示
すロゴマーク31ではクロス数の個数が全て「4」以上
となる。また、FAX番号32を構成する文字(数字
等)に対しては、各クロス線K毎のクロス数の個数が通
常「4」未満となる割合が極めて高く、例えば図6
(b)に示す数字「4」の例では、クロス数の個数が全
て「4」未満となる。この例ではFAX番号32を構成
する他の文字「0,1,2,3,8,9,−」に対して
もクロス数の個数が全て「4」未満となっている。
【0058】次のステップ2では、処理中の文字につい
てクロス数「4」以上が50%以上あるか否かを判断す
る。ロゴマーク31の文字画像データD2は、クロス数
「4」以上が50%以上に該当するので、ステップ8へ
移行し、認識対象外文字として処理される。ここで、例
えばロゴマーク31が図6に示すものより単純な形態を
有したものであって、クロス数「4」以上が50%以上
の条件に該当しなかった場合には、ステップ3へ移行す
る。
【0059】ステップ3では、横長比Rの演算処理が行
われる。図7に示すように、文字画像データD2の文字
領域33に対し、そのX方向長さL1とY方向長さL2
との比R(=L1/L2)を演算する。
【0060】次のステップ4では、横長比Rを判定す
る。例えば横長比RがR>10を満たす極端に横長な文
字については、明らかにFAX番号を構成する文字とは
考え難いので、ステップ8へ移行して認識対象外文字と
して処理される。また、横長比RがR≦4を満たし、F
AX番号を構成する文字であることがほぼ明らかな文字
に対しては、ステップ9へ移行して認識対象文字として
処理される。さらに、横長比Rが10≧R>4を満た
し、認識対象外文字と判定するには疑わしい文字につい
ては、ステップ5に移行する。
【0061】ステップ5では、黒ドット率の演算処理を
する。すなわち、文字領域33内の全ドット数に対する
黒ドット数の割合(=(黒ドット数/全ドット数)×1
00)%を演算する。
【0062】次のステップ6では、黒ドット率が70%
以上であるか否かを判断する。黒ドット率が70%未満
であれば、FAX番号を構成する認識対象文字である可
能性が高いため、ステップ9へ移行して認識対象文字と
して処理される。また、黒ドット率が70%以上であれ
ば、ロゴマーク等の認識対象外文字である可能性も高い
ため、ステップ7へ移行する。
【0063】ステップ7では、不適格条件を満たすか否
かを判断する。すなわち、黒ドット率が70%以上であ
ることを認識対象文字であるか否かを判定するうえでの
一つの判定要素とし、他の2つの条件、すなわち横長比
Rが4≦R<10の範囲にあることと、クロス数「4」
以上が30%以上であることの両条件を満たしているか
否かを判断する。そして、これら2つの条件を共に満た
すときには、ロゴマーク等の認識対象外文字である可能
性が極めて大きいので、ステップ8へ移行し、認識対象
外文字として処理される。
【0064】また、これら2つの条件(クロス数条件・
横長比条件)のうちいずれか一方でも満たさなければ、
FAX番号を構成する認識対象文字の可能性が高いた
め、ステップ9へ移行し、認識対象文字として処理され
る。
【0065】こうして各文字画像データD2毎に順次に
この文字抽出処理を行う。そして、認識対象文字として
処理された文字画像データD2だけが、所定の記憶領域
(図示せず)に格納される。その結果、ロゴマーク等の
FAX番号を構成しない認識対象外文字はこの文字抽出
処理によりほぼ取り除かれ、FAX番号を構成する文字
の文字画像データD2のみが次の正規化処理部23に転
送される。
【0066】正規化処理部23は、文字画像データD2
の文字領域33を、図8に示すように8×8の正方形の
規格サイズの正規化領域34に変換して、各文字の文字
パターンLを正規化する。次に正規化領域34を構成す
る8×8の各マトリクス領域毎の濃度値(黒画素数/マ
トリクス領域の全画素数)を256階調で数値化した
値)を求め、正規化領域34中の濃度値の分布をその文
字パターンLの図形特徴として特徴抽出する。
【0067】そして、文字認識部24は、辞書25に記
憶された基本文字パターンの濃度値分布と特徴抽出後の
文字パターンLの濃度値分布との比較演算処理を行い、
最も類似した特徴をもつ文字を認識結果として判定す
る。こうして用紙6の宛先記入領域6aに記入されたF
AX番号が文字認識され、その電話番号データは電話番
号管理処理部26に記憶されるとともに、表示制御回路
17を介して表示部4に表示される。表示部4に表示さ
れたFAX番号を確認して間違いがなければ、入力部1
6の送信キーを操作してFAX送信を開始する。また、
表示部11に表示されたFAX番号に間違いがあれば、
入力部16の番号入力キーにてその番号を修正してから
送信キーを操作する。このとき所定の操作キーを操作す
ると、ファクシミリ装置1の背面側に設けられた用紙送
出口から宛先記入領域6aの記入内容のコピーが送出さ
れるので、そのコピー内容と表示部4の表示内容とが一
致するかどうかを確認すればよい。
【0068】スタートキー3(送信キー)が操作される
と、電話番号管理処理部26に記憶された電話番号デー
タがトーンダイヤル部18に転送され、電話番号データ
に応じたプッシュ回線対応のトーン信号がNCU20を
介して電話回線へ送信される。
【0069】そして、送信先のファクシミリ装置と電話
回線が接続すると、CCD10及びモータ14が再び駆
動され、用紙6の読み取りがその続きから開始される。
CCD10から読み取られた画像データは2値化回路1
1にて2値化されて画像メモリ12に一時蓄積された
後、順次にFAX符号化処理部27に転送されて符号化
信号に変換される。この間、NCU20はモデム19に
接続が切り換えられており、FAX符号化処理部27か
ら転送された符号化信号はモデム19及びNCU20を
介して電話回線に送信される。
【0070】以上詳述したように本実施形態によれば、
以下に列記する効果が得られる。 (a)切り出し後の各文字画像データD2の文字領域3
3に対し、クロス数の計数を行い、クロス数「4」以上
が50%以上あれば、ロゴマーク等の認識対象外文字と
して処理するようにした。そのため、FAX番号を構成
する番号等の文字に比較し、複雑であるロゴマーク等の
文字を認識対象外文字として少ない演算量で取り除くこ
とができる。
【0071】(b)切り出し後の各文字画像データD2
の文字領域33に対し、横長比Rを演算し、横長比Rが
「10」を越える文字については認識対象外文字とし
た。そのため、連接した文字列からなる横長のロゴマー
ク等を認識対象外文字として少ない演算量で取り除くこ
とができる。
【0072】(c)切り出し後の各文字画像データD2
の文字領域33に対し、黒ドット率を演算し、黒ドット
率が70%以上である文字については、他の2つの条
件、すなわち横長比Rが4≦R<10の範囲にあること
と、クロス数「4」以上が30%以上であることの両条
件を共に満たすものに限り、認識対象外文字として処理
するようにした。そのため、クロス数条件や横長比条件
だけではロゴマーク等の認識対象外文字として判定し難
い文字画像データD2でも、3つの条件を組合せて判定
することにより、ロゴマーク31等の認識対象外文字を
一層確実に取り除くことができる。
【0073】(d)ロゴマーク31が予め印刷されてい
る用紙6を使用しても、ロゴマーク等の認識対象外文字
の文字データが文字認識処理部24に送られることが無
くなるので、ロゴマーク等を認識しようとして起こる認
識不能エラーや誤認識エラーを招かくことがない。その
ため、ロゴマーク31が予め印刷されている用紙6を、
このファクシミリ装置1の文字認識によるFAX送信に
使用することができる。つまり、用紙6の宛先記入領域
6aに図形、記号、装飾文字等のロゴマークが印刷され
ていても、FAX番号だけを選んで認識してくれるの
で、読み取られたFAX番号の修正操作や再入力操作を
しなくて済み、使い勝手が良くなる。
【0074】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、以下のように実施してもよい。 (1)前記実施形態において、クロス数判別処理(図1
のS2)、横長比判別処理(S4)、黒ドット率判別処
理(S6)、不適格条件判別処理(S7)において用い
た条件は、適宜変更することができる。また、不適格条
件も、組合せる判別方法の組や、その判別条件の内容を
適宜設定することができる。例えばクロス数判別方法と
横長比判別方法とを組み合わせて条件を設定したり、黒
ドット率とクロス数との組合せ、黒ドット率と横長比と
の組合せを採用してもよい。但し、黒ドット率について
はそれ単独で用いると、その条件数値の如何に拘わらず
誤判定する恐れがあるため、他の条件と組合せて適用し
た方が望ましい。
【0075】(2)切り出し後に文字抽出処理を施すよ
うにしたが、正規化後に文字抽出処理をしてもよい。ま
た、文字認識した結果、認識不能な文字があれば、その
文字の文字抽出処理のデータ結果を見て、そのデータ結
果が認識対象外文字の疑いが高い条件にあるときには、
その文字を認識不能文字として処理せずに、削除する処
理をする構成としてもよい。この構成によれば、ロゴマ
ーク等の認識対象外文字を一層効果的に取り除くことが
できる。また、認識不能文字と判定されたために読み取
りFAX番号を修正する手間を省くこともできる。
【0076】(3)前記実施形態では、特徴抽出後の文
字パターンLと、辞書25に記憶された基本文字パター
ンとの照合による類似度の判定から文字識別を行った
が、ニューラルネットワークを用いたパターン認識によ
り特徴抽出後の文字パターンLから文字認識する構成と
してもよい。
【0077】(4)前記実施形態では、認識対象文字を
FAX番号(電話番号)に使用される数字,記号とした
が、その他の例えばひらがな、カタカナ、英字、漢字な
どがその認識対象文字に含まれていてもよい。
【0078】(5)文字幅(X方向又はY方向)の平均
を取り、その平均値からのずれ度から認識対象外文字で
あるか否かを判定する判定要素を取り入れてもよい。F
AX番号等の手書き文字は、同じ人が書けば文字サイズ
は全てほぼ同じ程度となるのが普通であるので、平均文
字サイズから極端に外れたものをロゴマーク等の認識対
象外文字として判定することができる。また、平均値を
求める際に、最大値と最小値を取り除いた平均値を用い
てもよい。ロゴマーク等のサイズが、判定に使用する平
均値に取り込まれることを回避することができ、判定の
確かさを高めることができる。
【0079】(6)縦長比を採用したり、クロス数によ
る判定にY方向に引いたクロス線Kとのクロス数を判定
要素として取り入れてもよい。 (7)ファクシミリ装置1に限定されず、本発明をその
他の装置に適用することができる。また、電話器に設け
られた家庭用ファクシミリ装置1でなく、業務用の大型
のファクシミリ装置に本発明を採用してもよい。
【0080】前記実施形態から把握され、特許請求の範
囲に記載されていない発明を、その効果とともに以下に
記載する。 (イ)請求項5において、前記文字切り出し手段により
切り出された文字領域の文字幅の平均を取り、各文字領
域の文字幅についてその平均値からのずれ度が所定値以
上である場合には、認識対象外文字として判定するよう
にした。この構成によれば、手書き文字は、同じ人が書
けばその文字幅(文字サイズ)は全てほぼ同じ程度とな
るので、平均文字サイズから極端に外れたものをロゴマ
ーク等の認識対象外文字として判定することができる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
5に記載の発明によれば、読み取られた文字列から切り
出した文字が認識対象外文字であるか否かを判定し、認
識対象外文字であればそれを取り除いた残りの文字につ
いて文字認識処理がされるようにしたので、読み取り領
域内にたまたまロゴマーク等の認識対象外文字が印刷さ
れていても、少ない負荷(少ない演算量等)でロゴマー
ク等を除去し、認識対象文字のみを文字認識の対象とす
ることができる。
【0082】請求項2及び請求項6に記載の発明によれ
ば、切り出した文字領域を通るように所定方向に複数本
引いた線と文字領域内の文字との交点の数を各線毎に計
数したクロス数が、所定数以上となる線が所定割合以上
あるときには、その切り出し文字を認識対象外文字であ
ると判定するようにしたので、1文字として切り出され
るロゴマーク等の認識対象外文字があっても、それより
相対的に単純な数字等の認識対象文字だけを区別して抽
出することができる。
【0083】請求項3及び請求項7に記載の発明によれ
ば、切り出した文字領域が、文字列方向へ所定比以上の
横長であれば、その切り出し文字を認識対象外文字であ
ると判定するようにしたので、比較的横長な1文字とし
て切り出されるロゴマーク等の認識対象外文字があって
も、1文字ずつ切り出される認識対象文字だけを区別し
て抽出することができる。
【0084】請求項4に記載及び請求項8に記載の発明
によれば、切り出した文字領域内における文字の黒画素
率が所定割合以上であるときには、クロス数が所定数以
上となる線が所定割合以上あるかの条件と、文字列方向
へ所定比以上の横長であるかの条件とを組み合わせるこ
とにより、その切り出し文字が認識対象外文字であるか
否かを判定するようにしたので、比較的黒画素率が高い
ロゴマーク等の認識対象外文字があっても、それより相
対的に黒画素率が低い数字等の認識対象文字だけを区別
して抽出することができる。
【0085】請求項9に記載の発明によれば、文字抽出
手段は、第1の判定手段、第2の判定手段及び第3の判
定手段を備えるので、ロゴマーク等の認識対象外文字を
より確実に取り除くことができ、認識不能エラーや認識
対象外文字を認識しようとして起こる誤認識エラーを一
層確実に抑えることができる。
【0086】請求項10に記載の発明によれば、ファク
シミリ装置は、請求項5〜請求項9のいずれか一項に記
載の文字認識装置を備えるので、ロゴマーク等の認識対
象外文字がもともと印刷された用紙を用いて手書き等し
たFAX番号を自動認識させた場合、認識不能エラーや
誤認識エラーの発生を十分抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の文字抽出処理を示すフローチャー
ト。
【図2】ファクシミリ装置の電気構成ブロック図。
【図3】ファクシミリ装置の斜視図。
【図4】用紙の平面図。
【図5】文字切り出し処理の説明図。
【図6】クロス数計数処理の説明図。
【図7】横長比の説明図。
【図8】正規化文字を示す平面図。
【図9】従来技術における用紙の部分平面図。
【図10】同じく正規化文字の平面図。
【符号の説明】
1…ファクシミリ装置、10…文字認識装置を構成する
とともに読み取り手段としてのCCD、11…文字認識
装置を構成する2値化回路、12…文字認識装置を構成
する画像メモリ、21…文字認識装置を構成するととも
に文字切り出し手段としての文字切り出し処理部、22
…文字認識装置を構成するとともに、文字抽出手段、第
1の判定手段、第2の判定手段及び第3の判定手段とし
ての文字抽出部、23…文字認識装置を構成するととも
に、正規化手段としての正規化処理部、24…文字認識
装置及び文字認識手段を構成する文字認識部、25…文
字認識装置及び文字認識手段を構成する辞書、33…文
字領域、K…線としてのクロス線、R…横長比。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川尻 博光 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 堀井 洋 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−244286(JP,A) 特開 平2−59979(JP,A) 特開 平4−361470(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 9/20 340 H04N 1/32 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取られた文字列から文字を切り出
    し、切り出した文字を含む文字領域(33)を通るよう
    に所定方向に線(K)を複数本引き、該線(K)と該文
    字領域(33)内の文字との交点の数を各線(K)毎に
    計数したクロス数が、所定数以上となる線(K)が所定
    割合以上あるときには、その切り出し文字を認識対象外
    文字であると判定し、認識対象外文字を取り除いた残り
    の文字について文字認識処理をする文字認識方法。
  2. 【請求項2】 読み取られた文字列から文字を切り出
    し、切り出した文字を含む文字領域(33)における該
    文字の黒画素率が所定割合以上であるときには、該文字
    領域(33)を通るように所定方向に複数本引いた線
    (K)と該文字領域(33)内の文字との交点の数を各
    線(K)毎に計数したクロス数が、所定数以上となる線
    (K)が所定割合以上あるかの条件と、該文字領域(3
    3)が前記文字列方向へ所定比以上の横長であるかの条
    件のうち少なくとも一方を満たしたときには、その切り
    出し文字を認識対象外文字と判定し、認識対象外文字を
    取り除いた残りの文字について文字認識処理をする文字
    認識方法。
  3. 【請求項3】 文字列を読み取るための読み取り手段
    (10)と、前記読み取り手段(10)により読み取ら
    れた文字列から文字を切り出す文字切出し手段(21)
    と、前記文字切出し手段(21)により切り出された文
    字が認識対象外文字であるか否かを判断し、認識対象外
    文字であればそれを取り除いて認識対象文字のみを抽出
    する文字抽出手段(22)と、前記文字抽出手段(2
    2)により抽出された文字を正規化する正規化手段(2
    3)と、前記正規化手段(23)により正規化された文
    字を認識する文字認識手段(24,25)とを備えた文
    字認識装置において、 前記文字抽出手段(22)は、前記文字切出し手段(2
    1)により切り出した文字を含む文字領域(33)を通
    るように所定方向に複数本引いた線(K)と該文字との
    交点を、各線毎に計数したクロス数が、所定数以上とな
    る線(K)が所定割合以上あるときには、切り出した文
    字を認識対象外文字であると判定する第1の判定手段
    (22)を備えている文字認識装置。
  4. 【請求項4】 文字列を読み取るための読み取り手段
    (10)と、前記読み 取り手段(10)により読み取ら
    れた文字列から文字を切り出す文字切出し手段(21)
    と、前記文字切出し手段(21)により切り出された文
    字が認識対象外文字であるか否かを判断し、認識対象外
    文字であればそれを取り除いて認識対象文字のみを抽出
    する文字抽出手段(22)と、前記文字抽出手段(2
    2)により抽出された文字を正規化する正規化手段(2
    3)と、前記正規化手段(23)により正規化された文
    字を認識する文字認識手段(24,25)とを備えた文
    字認識装置において、 前記文字抽出手段(22)は、切り出した文字を含む文
    字領域(33)における該文字の黒画素率が所定割合以
    上であるときには、前記文字切出し手段(21)により
    切り出した文字を含む文字領域(33)を通るように所
    定方向に複数本引いた線(K)と該文字との交点を、各
    線毎に計数したクロス数が、所定数以上となる線(K)
    が所定割合以上あるかの条件と、該文字領域が前記文字
    列方向へ所定比以上の横長であるかの条件とのうち少な
    くとも一方を満たしたときに認識対象外文字と判定する
    第3の判定手段(22)を備えている文字認識装置。
  5. 【請求項5】 文字列を読み取るための読み取り手段
    (10)と、前記読み取り手段(10)により読み取ら
    れた文字列から文字を切り出す文字切出し手段(21)
    と、前記文字切出し手段(21)により切り出された文
    字が認識対象外文字であるか否かを判断し、認識対象外
    文字であればそれを取り除いて認識対象文字のみを抽出
    する文字抽出手段(22)と、前記文字抽出手段(2
    2)により抽出された文字を正規化する正規化手段(2
    3)と、前記正規化手段(23)により正規化された文
    字を認識する文字認識手段(24,25)とを備える文
    字認識装置において、 前記文字抽出手段(22)は、 前記文字切出し手段(21)により切り出した文字を含
    む文字領域(33)を通るように所定方向に複数本引い
    た線(K)と該文字との交点を、各線毎に計数したクロ
    ス数が、所定数以上となる線(K)が所定割合以上ある
    ときには、切り出した文字を認識対象外文字であると判
    定する第1の判定手段(22)と、 前記切り出した文字を含む文字領域(33)が、前記文
    字列方向へ所定比以上の横長であれば認識対象外文字で
    あると判定する第2の判定手段と、 切り出した文字を含む文字領域(33)における該文字
    の黒画素率が所定割合以上であるときには、前記文字切
    出し手段(21)により切り出した文字を含む文字領域
    (33)を通るように所定方向に複数本引いた線(K)
    と該文字との交点を、各線毎に計数したクロス数が、所
    定数以上となる線(K)が所定割合以上あるかの条件
    と、該文字領域が前記文字列方向へ所定比以上の横長で
    あるかの条件とのうち少なくとも一方を満たしたときに
    認識対象外文字と判定する第3の判定手段(22)とを
    備えている文字認識装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項3〜請求項5のいずれか一項
    に記載の文字認識装置(10,11,12,21,2
    2,23,24,25)を備えたファクシミリ装置。
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