JP3086421U - 蛍光灯用ソケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】ソケット本体へのソケット端子組み込みを容易
にすると共に、ランプ端子挿入の確実性、寸歩変動に対
する追従性を持たせ、安定した接触を実現し現し高信頼
性形の蛍光灯ソケットを供給することである。 【解決手段】ランプソケット本体１に収納するリード線
を加締めたソケット端子を蛍光ランプのランプピンを挿
入する方向に対し、直角方向から挿入し、外郭カバーに
より飛び出しを防ぐと共に絶縁を行う構造とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、蛍光ランプの、特に環形蛍光ランプのソケットに於いて、端子の保 持構造及び組立作業性に関するものである。

【０００２】 〔従来の技術〕 図１に従来ソケット外観を示す。環形の蛍光ランプは接続用のランプピン（雄 端子，凸ピン端子）４本が一カ所に集まっているのが一般的で、それに接続する ランプソケットもソケット端子（雌端子，凹受金端子）４本が一体成形された絶 縁製本体に収められている。 その構造断面を図２に示す。リード線を加締めたソケット端子は、蛍光ランプ のランプピンが挿入される反対方向からソケット本体に挿入され、ソケット端子 の掛止片がソケット本体の挿入穴の一部に設けられた掛止部に引っ掛かり抜け止 め及び位置決めされている。 図３はソケット端子が挿入固定される挿入穴の部分断面図である。端子挿入角 度を決め、挿入後の回転を防ぐために溝が設けられいるが、その一部は引掛片を 引っ掛けるため一部が浅くなり、掛止部が設けられている。 ソケット本体に挿入されるソケット端子は、概略図４の形状に成形されリード 線を加締めて使用される。図５に示すように、コネクターやプリント基板に挿入 半田付けする端子などが加締められている。用途によってはリード線端末の被服 を剥いだ状態で顧客に供給される場合もある。 ソケット端子の先端は、ランプのランプピンを導くために外側に開くよう成形 されている。また基準になる平坦部には、本体の掛止部に引っ掛けるための掛止 片が切り起こし成形されている。 ところが、このソケット端子をソケット本体に挿入し組み立てるには、リード 線を掴んで押し込む方法しか無く、作業性と品質信頼性の両立がきわめて難しい という問題が潜在していた。 ソケット端子の掛止片は、挿入時に、ソケット本体掛止部で一旦押しつぶされ 有効な引っ掛かり寸法が減少する。この引っ掛かり寸法の減少は、挿入後の遊び で抜けたり、端子の回転による抜けの原因になっていた。先端の案内爪は伸ばす ほど、掛止部を乗り越えるのが堅く、困難になり、組立作業性を極端に低下させ 生産性を落としコストを押し上げていた。また、顧客の要求数量に応えられない という問題も発生していた。 逆に、切り起こし寸法等を少なくすると挿入作業は容易になるものの、端子の 回転によるソケット端子の抜けや、ランプのランプピンの引っ掛かりが発生し端 子抜けなどが発生する。 更に、本構造では上記の種々の理由により、ソケット端子に対して挿入穴を大 きくできないので、ランプのランプピンの寸法変化（ピッチ変動）に追従するこ とが出来ず、両端子の中心が一致しないと言う重要な欠陥を有していた。これは 、両端子間の差込力や引き抜き力の変動（バラツキ）となり、最悪、接触不良の 要因になっていた。

【０００３】 〔考案が解決しようとする課題〕 ソケット本体へのソケット端子組み込みを容易にすると共に、ランプ端子挿入 の確実性、寸歩変動に対する追従性を持たせ、安定した接触を実現し、高信頼性 形の蛍光灯ソケットを供給する事にある。

【０００４】 〔課題を解決するための手段〕 ランプソケット本体に収納するリード線を加締めたソケット端子を、蛍光ラン プのランプピンを挿入する方向に対し直角方向から挿入し、外郭カバーにより飛 び出しを防ぐと共に絶縁を行う構造とする。 図６に、本考案の基本構造図を示す。比較を容易にするため、リード線を加締 めたソケット端子の形状等は概略同形状としたが、最適形状を検討し新規端子と しても本考案の効果を高めることはあっても、損じるものではない。 絶縁材料で成形された新ソケット本体は、上面に蛍光ランプのランプピンを挿 入するための案内斜面を付けたほぼ完全な丸穴が設けてある。側面には本考案の 特徴である、リード線を加締めたソケット端子挿入用の略Ｕ字断面の溝（Ｕ字溝 ）が成形されている。溝の所定の位置にソケット端子を引っ掛ける略半円状の 板壁（リブ）を設け、抜け止めを行っている。この板壁の位置はソケット端子 のリード線を加締めた部分に合わせてあり、広い範囲でソケット端子の支持を行 うことができる。勿論、他の掛止片等を引っ掛けるように形状変更しても構わな い。 また、Ｕ字溝には必要に応じて、ソケット端子挿入時の仮止め用に挿入方向に 細いリブ（仮止めリブ）を設ける。図６では端子仮止め用とリード線仮止め用 の２本を設定している。 新ソケット本体にソケット端子を挿入した後、外郭カバーを両側面に取り付け ソケット単体を構成する。外郭カバーの取付固定は、両端先端の凸爪を新ソケ ット本体の凹部に嵌め込むことで行っている。 図７に、本考案の構造断面図を示す。ソケット端子の縊れ部に対して十分な板 壁（リブ）を設けることができ、強度も十分に確保できる。本図では、蛍光ラン プ保持用のクリップを外郭カバーに一体成形しているが、必要に応じて設ければ よい。

【０００５】 〔作用〕 本考案によると、新ソケット本体へのリード線を加締めたソケット端子の挿入 取付は、何らの変形荷重を加えない事である。仮止め用のリブに圧入する以外は 、基本的な機能部分を変形させることなく組み込むことができる。 この事によって、掛止部に対する掛止片等は十分な引っ掛け代を確保する事が でき、ソケット端子が新ソケット本体内で可動できる範囲を大きくすることがで きる。これは、ランプメーカー各社のランプピン間隔の違いを十分に吸収するこ とができ、挿入力と引き抜き力の安定性が向上し、接触安定性と信頼性の向上に つながる。 更に、板壁によるソケット端子の抜け止めは、リード線を加締めて 縊れたくびれた段差部分を差し込むだけですみ、組み立て作業に何らの習熟も治 工具も必要としない。すべての作業が一方向からの挿入で行えるため機械による 自動組立も可能である。

【０００６】 〔実施例〕 図８に具体的な本考案一実施例を示す。最近主流になっている、照明器具組込 固定式の多灯用ソケットの例である。この場合複数以上のソケット単体を最中合 わせの連結カバーで包む構造が多く、本考案をきわめて有効に活用することが できる。 具体的には、新本体ソケットを両側から最中合わせに覆い、その連結カバー に端子を押さえ込む掛止片を支持する掛止部を一体成形している。両側の連 結カバーをネジで締め込めば多灯用ソケットが完成する。本例では連結カバー をネジ止めとしたが、スナップフィット等のネジ無し嵌め合い構造にすること も何ら問題なく可能である。また、ランプ保持用のクリップを一体成形してい る事や、端末の処理は、必要に応じて設定すれば良く、本考案に必要なものでは ない。

【図面の簡単な説明】

〔図１〕は、従来ソケット外観 〔図２〕は、従来ソケット断面 〔図３〕は、従来ソケット端子挿入穴部分断面 〔図４〕は、挿入リード線外観 〔図５〕は、リード線端末処理実施例 〔図６〕は、本考案基本構造 〔図７〕は、本考案構造断面 〔図８〕は、本考案応用実施例

【符号の説明】 新本体ソケット 連結カバー ランプ保持用クリップ 掛止部 Ｕ字断面の溝（Ｕ字溝） 半円状の板壁 リブ 凸爪 ソケット本体の凹部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】環形蛍光灯用の多極ランプソケットに於
   いて、蛍光ランプのピンをソケット側で受けるソケット
   端子のソケット本体への挿入をソケット本体側面に設け
   た溝穴により行い、ランプピンの挿入方向と直角方向よ
   り挿入し、外郭カバーによりソケット端子を押さえ絶縁
   を保つことを特徴とする蛍光灯ソケット。
2. 【請求項 ２】ソケット端子を挿入する溝穴に、蛍光ラ
   ンプピンの挿入方向と直角方向に凹凸を設け、ソケット
   端子の引っ掛かり代を設け、端子の全周少なくとも４方
   向に引っ掛かり部を設けることが可能な構造を特徴とす
   る請求項１の蛍光灯用ランプソケット。
3. 【請求項 ３】外郭カバーを複数個のソケット本体の連
   結部材と兼用したことを特徴とする請求項１の蛍光灯用
   ランプソケット。