JP3085871B2

JP3085871B2 - マットレス

Info

Publication number: JP3085871B2
Application number: JP06336492A
Authority: JP
Inventors: 博之渡辺
Original assignee: 株式会社ドリーム総合研究所
Priority date: 1994-12-22
Filing date: 1994-12-22
Publication date: 2000-09-11
Anticipated expiration: 2015-09-11
Also published as: JPH08228892A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マットレスのクッショ
ン性の改良に係るものである。

【０００２】

【従来技術】従来より連続した袋体の中にコイルスプリ
ングを詰めて連続する袋体を矩形状に並べスプリングシ
ートを形成し、このスプリングシートの上下面に複数層
の詰め物を積層し、全体を外装地で被覆してなるマット
レスは有った。

【０００３】このマットレスの場合スプリングシート自
体はコイルスプリングが袋により連結された構造である
ため、荷重の分散が少なく、荷重の架かっているコイル
スプリングの箇所のみが、たわむ独立サスペンション機
能を有したものである。

【０００４】しかし、マットレスに形成するには、通
常スプリングシートの上下面に複数の詰め物層を積層
し、全体を外装体で被覆して、その詰め物層のスプリン
グシート面に接触する第１層目の詰め物層としては、バ
ネ当たりを防止するために、やや剛性のある硬めのフエ
ルト類が使用され、その上に感触を向上させるため綿、
ウレタンフォーム等のクッション材が積層されている。

【０００５】この第１層目の詰め物層のために、マット
レスに架かった荷重は、第１層目の詰め物層のところ
で、分散され実際に荷重の架かった箇所に対応するコイ
ルスプリング以外の箇所のコイルスプリングにも荷重の
影響が出て、このスプリングシートの特徴である独立サ
スペンション機能が損なわれ、身体をフィットした状態
で支持いるマットレスとなっていなかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の欠点
を除去し、マットレスとして、荷重のかかった箇所に対
応する部分のコイルスプリングがたわみ、その他のコイ
ルスプリングに荷重の影響をできるだけ与えることをな
くし、独立サスペンション機能の向上をはかることによ
り、マットレスクッション体が、身体にフィットした状
態で支持をし、寝姿勢を良好に保つ目的で発明したもの
である。

【０００７】

【発明を解決するための手段】矩形状の弾性発泡体
（１）の上下間を貫通する貫通孔（２）（２′）・・・
・を設け、該弾性発泡体（１）の上下面に、格子状の溝
（３）（３′）・・・・を有しており、貫通孔（２）
（２′）・・・・内にコイルスプリング（４）（４′）
・・・・を収容し、この弾性発泡体（１）の上下面の全
面に格子状の溝（３）（３′）・・・・の部分で分離切
断されたバネ受け材（５）を固着し、全体を外装体
（６）で被覆してなるマットレスである。

【０００８】

【作用】本発明の場合は、マットレス表面に架かった荷
重は、まず外装体（６）部分に伝わり、外装体は柔軟な
素材よりなるものであるため、荷重の分散が少なくその
まま下のバネ受け材（５）に荷重は伝わる。

【０００９】バネ受け材（５）が弾性発泡体（１）の格
子状の溝（３）（３′）・・・・の部分で分離切断され
たものであるため、直接荷重の架かっていないその他の
バネ受け材（５）には力が伝わることがなく、荷重の架
かっている下のコイルスプリング（４）（４′）・・・
・または、弾性発泡体（１）の部分に力が伝わり、弾性
発泡体（１）の上下面が格子状の溝（３）（３′）を有
していることにより、荷重の架かっている箇所のコイル
スプリング（４）（４′）・・・・以外のコイルスプリ
ング（４）（４′）・・・・は、荷重の影響を受けるこ
とが少なく、直接荷重の架かっている部分に対応するコ
イルスプリング（４）（４′）・・・・の部分のみにた
わみが生じる。

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明する
と、図１、及び、図２に示すように、弾性発泡体（１）
は、ウレタンチップを熱硬化性接着剤によりブロック状
に成形したもので、この弾性発泡体（１）の上下面に有
している溝（３）（３´）・・・・の深さは、深いほど
独立サスペンション効果は大きくなるが深すぎると弾性
発泡体（１）の強度が弱くなるため弾性発泡体の高さの
約１／４程度とし、格子状の溝（３）（３´）・・・・
の形状はＶ字状のものとしている。

【００１１】弾性発泡体（１）の貫通孔（２）（２´）
・・・・内にはコイルスプリング（４）（４´）として
ボンネルスプリングが収容してあり、該貫通孔（２）
（２´）・・・・の内径はボンネルスプリングの中央径
の大きさとしている。

【００１２】格子状の溝（３）（３´）・・・・で囲ま
れた一つのブロック内に貫通孔（２）（２´）・・・・
の一個づつが位置しているが、これは別に一個に限定す
るものではなく、複数個位置するものでもかまわない。

【００１３】弾性発泡体（１）の上下面に位置する
バネ受け材（５）は、接着剤により固着した後に、弾性
発泡体（１）の格子状の溝（３）（３′）・・・・の箇
所を切断したものである。

【００１４】図２に示すように、バネ受け材（５）の
上には詰め物層（７）として、綿又はウレタンフォーム
のクッション材を配し、その上に表地（８）と裏地
（９）の間に綿（１０）を配し、一体にキルティング加
工した外装体（６）で全体を被覆し、外装体（６）の襠
部（１１）と鏡部（１２）はテープ（１３）により縫着
し、マットレスにしたものである。

【００１５】詰め物層（７）、及び外装体（６）の鏡部
（１２）は、任意の複数箇所をホットメルト接着により
固定してある。

【００１６】図３に示すように、コイルスプリング
（４）（４）・・・・は、弾性発泡体（１）の貫通孔
（２）（２´）・・・・内に挿入嵌着されたもので、コ
イルスプリング（４）（４´）・・・・の高さを弾性発
泡体（１）の高さとほぼ一致させることにより、コイル
スプリング（４）（４´）・・・・の上下の巻き径が貫
通孔（２）（２´）・・・・の内径より大きいため、一
度挿入すれば弾性発泡体（１）の貫通孔（２）（２´）
・・・・内で固定状態となる。

【００１７】図４のものは、本発明における、弾性発泡
体（１）部分の別の実施例を示したもので、弾性発泡体
（１）の上下面の格子状の溝（３）（３´）・・・・の
間隔を長手方向の中央部と、頭側、足元側で小さくし、
巾方向についても中央部分の間隔を小さくしたものであ
る。

【００１８】図４のものを使用下場合、マットレスの箇
所によりクッション性に強弱をつけることができ、身体
の頭、腰、脚と重量バランスに合わせたサポートが可能
となる。

【発明の効果】本発明を実施することにより、マットレ
ス表面に架かった荷重は、柔らかいクッション性を示す
外装体（６）と詰め物層（７）で、まず、その部分のみ
がたわみ、その力がバネ受け材（５）に伝えられた際、
バネ受け材（５）が弾性発泡体（１）の格子状の溝
（３）（３´）・・・・で切断分離されていることによ
り、そのまま下のコイルスプリング（４）に力が伝わり
他のコイルスプリング（４）（４´）・・・・に力が伝
わらないため、荷重の架かった部分のみのコイルスプリ
ング（４）がたわみ、身体の凹凸にフィットした状態で
マットレスが身体を支持することができ、寝姿勢を起立
姿勢の凹凸に近い状態で保つことができ、快適な睡眠を
提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す、一部分を切り欠いた
全体斜視図。

【図２】図１の部分断面図。

【図３】図１のものの、弾性発泡体（１）の貫通孔
（２）（２´）・・・・にコイルスプリング（４）（４
´）・・・・を挿入嵌着した状態を示す部分斜視図。

【図４】本発明の弾性発泡体（１）部分の別の実施例を
示す平面図。

【符号の説明】

１弾性発泡体２、２´ 貫通孔３、３´ 格子状の溝４、４´ コイルスプリング５バネ受け材６外装体７詰め物層８表地９裏地１０綿１１襠部１２鏡部１３テープ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】矩形状の弾性発泡体（１）の上下間を貫
通する貫通孔（２）（２′）・・・・を設け、該弾性発
泡体（１）の上下面に、格子状の溝（３）（３′）・・
・・を有しており、貫通孔（２）（２′）・・・・内に
コイルスプリング（４）（４′）・・・・を収容し、こ
の弾性発泡体（１）の上下面の全面に格子状の溝（３）
（３′）・・・・の部分で分離切断されたバネ受け材
（５）を固着し、全体を外装体（６）で被覆してなるマ
ットレス。