JP3085786B2 - 毛管電気泳動を利用する試料成分の同定 - Google Patents
毛管電気泳動を利用する試料成分の同定Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的に試料の分析、特
に毛管ゾーン電気泳動による分析に関し、さらに詳しく
は毛管ゾーン電気泳動を用いる試料成分の同定に関す
る。
に毛管ゾーン電気泳動による分析に関し、さらに詳しく
は毛管ゾーン電気泳動を用いる試料成分の同定に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】この項
において述べる文献はそれぞれここに本発明を説明する
ために用いられるものである。臨床試料(例えば、全血
液、血清、血漿、脳骨髄液、尿など)中の哺乳類蛋白質
は疾病の状態ないし体調を指示するものとして有用であ
る。試料中のこれら蛋白質の量及び種類は患者の健康状
態の情報を提示することができる。
において述べる文献はそれぞれここに本発明を説明する
ために用いられるものである。臨床試料(例えば、全血
液、血清、血漿、脳骨髄液、尿など)中の哺乳類蛋白質
は疾病の状態ないし体調を指示するものとして有用であ
る。試料中のこれら蛋白質の量及び種類は患者の健康状
態の情報を提示することができる。
【0003】例えば、血清の蛋白質成分にはアルブミ
ン、アルファ1−リポ蛋白質、アルファ2−マクログロ
ブリン、ベータ1−リポ蛋白質及び免疫グロブリン(ガ
ンマグロブリンを含む)が含まれる。血清の主要な蛋白
質であるアルブミンは通常4.0〜5.0g/dlの濃
度で存在する。アルブミン濃度の低下は腎臓の疾病を指
示するものであり、アルブミン濃度の上昇は脱水症の特
徴である。アルファ1−リポ蛋白質が高いレベルにある
ことは慢性アルコール中毒もしくは例えば妊娠による過
エストロゲン血症を指示するものである。ベータ1−リ
ポ蛋白質が高いレベルにあることはコレステロールレベ
ルの上昇を指示するものである。
ン、アルファ1−リポ蛋白質、アルファ2−マクログロ
ブリン、ベータ1−リポ蛋白質及び免疫グロブリン(ガ
ンマグロブリンを含む)が含まれる。血清の主要な蛋白
質であるアルブミンは通常4.0〜5.0g/dlの濃
度で存在する。アルブミン濃度の低下は腎臓の疾病を指
示するものであり、アルブミン濃度の上昇は脱水症の特
徴である。アルファ1−リポ蛋白質が高いレベルにある
ことは慢性アルコール中毒もしくは例えば妊娠による過
エストロゲン血症を指示するものである。ベータ1−リ
ポ蛋白質が高いレベルにあることはコレステロールレベ
ルの上昇を指示するものである。
【0004】哺乳類蛋白質はカチオン部分とアニオン部
分の両方を含有する荷電蛋白質類である。そのためそれ
ら自体は毛管ゾーン電気泳動(CZE)によって分析で
きるようにしている。CZEは荷電物質を迅速かつ有効
に分離することができる技術である。一般的な用語とし
て、CZEには試料の毛管への導入及び毛管への電場の
適用が含まれる。電場は試料を管中で押しやり、試料を
その組成部分に分離する。すなわち、試料成分はそれぞ
れ固有の電気泳動度をもっており、大きい泳動度をもつ
成分は低速泳動度をもつものより毛管中を早く移動す
る。その結果、試料成分は管中の試料移動中に毛管中で
不連続のゾーンに分けられる。その分離を連続的に監視
し、分離ゾーンに基いた種々の成分データを求めるのに
オンライン検出器を用いることができる。検出器は各成
分の特定された波長での吸光度を測定するが、異った成
分は異って光を吸収するので、そのためそれらの成分は
互いに区別することができる。
分の両方を含有する荷電蛋白質類である。そのためそれ
ら自体は毛管ゾーン電気泳動(CZE)によって分析で
きるようにしている。CZEは荷電物質を迅速かつ有効
に分離することができる技術である。一般的な用語とし
て、CZEには試料の毛管への導入及び毛管への電場の
適用が含まれる。電場は試料を管中で押しやり、試料を
その組成部分に分離する。すなわち、試料成分はそれぞ
れ固有の電気泳動度をもっており、大きい泳動度をもつ
成分は低速泳動度をもつものより毛管中を早く移動す
る。その結果、試料成分は管中の試料移動中に毛管中で
不連続のゾーンに分けられる。その分離を連続的に監視
し、分離ゾーンに基いた種々の成分データを求めるのに
オンライン検出器を用いることができる。検出器は各成
分の特定された波長での吸光度を測定するが、異った成
分は異って光を吸収するので、そのためそれらの成分は
互いに区別することができる。
【0005】CZEは通常毛管カラムの内容物に基いて
2つのカテゴリーに分けられる。そのうち「ゲル」CZ
Eにおいては、毛管は適当なゲル、例えばポリアクリル
アミドゲルが充填される。試料中の成分の分離はゲルマ
トリックス中を移動する成分のサイズ及び電荷によって
ある程度予測される。「開放管」(open-tube) CZEに
おいては、毛管は電気伝導性緩衝剤溶液で充填される。
毛管に電場を作用させることにより負に荷電した毛管壁
は緩衝剤からの正イオンの層を引きつける。これらのイ
オンは電位の影響により陰極の方向へ流れるのでバルク
溶液は電気的中性を保つためにこの方向に流れる。この
電気浸透流は電荷に関係なく中性及びイオン性の種を陰
極方向へ送る一定の速度成分を与える。開放CZE中の
緩衝剤は伝導及び拡散に対してゲルCZE中で用いられ
るゲル同様に安定である。したがって、開放CZEでは
ゲルに基く電気泳動で得られるのと全く同様の分離が得
られる。
2つのカテゴリーに分けられる。そのうち「ゲル」CZ
Eにおいては、毛管は適当なゲル、例えばポリアクリル
アミドゲルが充填される。試料中の成分の分離はゲルマ
トリックス中を移動する成分のサイズ及び電荷によって
ある程度予測される。「開放管」(open-tube) CZEに
おいては、毛管は電気伝導性緩衝剤溶液で充填される。
毛管に電場を作用させることにより負に荷電した毛管壁
は緩衝剤からの正イオンの層を引きつける。これらのイ
オンは電位の影響により陰極の方向へ流れるのでバルク
溶液は電気的中性を保つためにこの方向に流れる。この
電気浸透流は電荷に関係なく中性及びイオン性の種を陰
極方向へ送る一定の速度成分を与える。開放CZE中の
緩衝剤は伝導及び拡散に対してゲルCZE中で用いられ
るゲル同様に安定である。したがって、開放CZEでは
ゲルに基く電気泳動で得られるのと全く同様の分離が得
られる。
【0006】典型的には、開放CZEに用いられる緩衝
剤のpHは試料中の成分の等電点(pI)を参照して選
ばれる。例えば、血清アルブミンのpIは4.6であ
り、それゆえpH4.6において血清アルブミンの負に
荷電した部分と正に荷電した部分は等しく、全体の電荷
は中性である。しかしながら、pHが等電点よりも高く
なれば負に荷電した部分が優勢になり正味の電荷は負に
なる。このように正しいpHを選ぶことにより試料の種
のすべてが負に荷電される。血清試料では約8.00を
こえるpHで血清蛋白質のすべての種の大部分が負に荷
電される。このように試料種の等電点を用い荷電した毛
管中でそれら種の流れに関して正常な電荷分布を確立す
ることができる。
剤のpHは試料中の成分の等電点(pI)を参照して選
ばれる。例えば、血清アルブミンのpIは4.6であ
り、それゆえpH4.6において血清アルブミンの負に
荷電した部分と正に荷電した部分は等しく、全体の電荷
は中性である。しかしながら、pHが等電点よりも高く
なれば負に荷電した部分が優勢になり正味の電荷は負に
なる。このように正しいpHを選ぶことにより試料の種
のすべてが負に荷電される。血清試料では約8.00を
こえるpHで血清蛋白質のすべての種の大部分が負に荷
電される。このように試料種の等電点を用い荷電した毛
管中でそれら種の流れに関して正常な電荷分布を確立す
ることができる。
【0007】典型的には、CZE分析の結果は、試料成
分を種々の高さ及び幅のピークとなって不連続のゾーン
として描く電気泳動グラフによって示される。さらにそ
の結果は各成分ピーク下の積分面積に基く数値データで
示すこともできる。
分を種々の高さ及び幅のピークとなって不連続のゾーン
として描く電気泳動グラフによって示される。さらにそ
の結果は各成分ピーク下の積分面積に基く数値データで
示すこともできる。
【0008】試料の毛管ゾーン電気泳動において生じる
1つの問題は同じ成分群が電気泳動グラフ上で異った試
料では異った泳動時間に現われることである。再言する
と、2種の異った試料の共通したある成分がそれら試料
のそれぞれの電気泳動グラフにおいて異った場所に現わ
れることがある。これは、部分的には、先に毛管中を通
過する試料成分によって費やされる時間の長さが後の試
料成分の泳動時間に影響するという事実によるものであ
る。
1つの問題は同じ成分群が電気泳動グラフ上で異った試
料では異った泳動時間に現われることである。再言する
と、2種の異った試料の共通したある成分がそれら試料
のそれぞれの電気泳動グラフにおいて異った場所に現わ
れることがある。これは、部分的には、先に毛管中を通
過する試料成分によって費やされる時間の長さが後の試
料成分の泳動時間に影響するという事実によるものであ
る。
【0009】分析される試料中の特定の成分種を同定す
るために、ある成分種の電気泳動グラフピークを他の成
分種のピークに対応して典型的に測定される。再言すれ
ば、ある成分種の同定はその成分種により発生する電気
泳動グラフのピークそのものに基くものである。換言す
れば、その成分種の同定はその成分種の保持時間に基い
ている。「保持時間」は試料分析の開始から試料成分の
オンライン検出器による検出までの時間と定義される。
るために、ある成分種の電気泳動グラフピークを他の成
分種のピークに対応して典型的に測定される。再言すれ
ば、ある成分種の同定はその成分種により発生する電気
泳動グラフのピークそのものに基くものである。換言す
れば、その成分種の同定はその成分種の保持時間に基い
ている。「保持時間」は試料分析の開始から試料成分の
オンライン検出器による検出までの時間と定義される。
【0010】しかしながら、それら成分そのものの電気
泳動グラフピークを目視により同定することまたはその
保持時間に基いて成分種を同定することには熟練が必要
とされる。例えば、血清蛋白質であるガンマグロブリ
ン、ベータ1リポ蛋白質、アルファ1リポ蛋白質、及び
アルファマクログロブリンは正規の濃度で存在する時全
てほぼ同じ保持時間及びほぼ同じ電気泳動グラフピーク
サイズを有している。さらに、ある試料中の1つの種の
濃度はその試料中のもう1つの種のの電気泳動グラフピ
ークの形及び位置に影響を与えることがある。そのう
え、ある特定の成分種の濃度が試料から試料へと変化す
るとその特定の種の保持時間もまた変化する。これは特
定の成分が試料から試料へと常に同じ電気泳動グラフの
位置には現われないからその同定を妨げることになる。
泳動グラフピークを目視により同定することまたはその
保持時間に基いて成分種を同定することには熟練が必要
とされる。例えば、血清蛋白質であるガンマグロブリ
ン、ベータ1リポ蛋白質、アルファ1リポ蛋白質、及び
アルファマクログロブリンは正規の濃度で存在する時全
てほぼ同じ保持時間及びほぼ同じ電気泳動グラフピーク
サイズを有している。さらに、ある試料中の1つの種の
濃度はその試料中のもう1つの種のの電気泳動グラフピ
ークの形及び位置に影響を与えることがある。そのう
え、ある特定の成分種の濃度が試料から試料へと変化す
るとその特定の種の保持時間もまた変化する。これは特
定の成分が試料から試料へと常に同じ電気泳動グラフの
位置には現われないからその同定を妨げることになる。
【0011】同じ出所からしかし異った時間で得られた
試料が異った成分濃度を示す場合、または異った出所か
ら得られた試料が同じ成分を有しているがその成分につ
いて異った濃度を示す場合、試料成分の有効迅速かつ信
頼性のある同定を目視に頼る同定推測または試料成分の
保持時間に影響する試料中の変化に関係なく遂行できる
ようにすることが重要である。
試料が異った成分濃度を示す場合、または異った出所か
ら得られた試料が同じ成分を有しているがその成分につ
いて異った濃度を示す場合、試料成分の有効迅速かつ信
頼性のある同定を目視に頼る同定推測または試料成分の
保持時間に影響する試料中の変化に関係なく遂行できる
ようにすることが重要である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこの要望を分析
すべき試料に少なくとも2つの外部マーカー(指標)を
添加し、その外部マーカーによって発生した電気泳動グ
ラフピーク情報とともに成分種の泳動時間をそれらの種
の同定の基本に用いることによって満たすものである。
便宜上、ここではマーカーの1つを「イオン種」(ionic
species) と称し、他のマーカーを「中性電荷種」(neu
tral charge species)と称することにする。ここで用い
るマーカーに関する用語「外部」(external)は他のどの
電気泳動グラフピークとも混在しない独特かつよく規定
された電気泳動グラフピークを作りだし、分析される試
料のすべての主要成分ピークの前かまたは分析される試
料のすべての主要成分ピークの後に現われるマーカーを
示している。中性電荷種の電気泳動グラフピークは他の
全ての電気泳動グラフピークの前に現われ、イオン種の
電気泳動グラフピークは他の全ての電気泳動グラフピー
クの後に現われる。それゆえ外部マーカーは試料成分の
電気泳動グラフピーク群を「包み込む」ことになる。
すべき試料に少なくとも2つの外部マーカー(指標)を
添加し、その外部マーカーによって発生した電気泳動グ
ラフピーク情報とともに成分種の泳動時間をそれらの種
の同定の基本に用いることによって満たすものである。
便宜上、ここではマーカーの1つを「イオン種」(ionic
species) と称し、他のマーカーを「中性電荷種」(neu
tral charge species)と称することにする。ここで用い
るマーカーに関する用語「外部」(external)は他のどの
電気泳動グラフピークとも混在しない独特かつよく規定
された電気泳動グラフピークを作りだし、分析される試
料のすべての主要成分ピークの前かまたは分析される試
料のすべての主要成分ピークの後に現われるマーカーを
示している。中性電荷種の電気泳動グラフピークは他の
全ての電気泳動グラフピークの前に現われ、イオン種の
電気泳動グラフピークは他の全ての電気泳動グラフピー
クの後に現われる。それゆえ外部マーカーは試料成分の
電気泳動グラフピーク群を「包み込む」ことになる。
【0013】「中性電荷種」は中性電荷を有する種を意
味する。中性電荷を有する種はイオン化によって毛管中
を負に荷電した種よりも(相対的に)早く移動する。そ
れゆえ中性電荷種はオンライン検出器によって負に荷電
した種の前に検出される。意図するところは中性電荷種
がそれと試料成分種及びイオン種との時間もしくは距離
を計るための出発点として作用することにある。
味する。中性電荷を有する種はイオン化によって毛管中
を負に荷電した種よりも(相対的に)早く移動する。そ
れゆえ中性電荷種はオンライン検出器によって負に荷電
した種の前に検出される。意図するところは中性電荷種
がそれと試料成分種及びイオン種との時間もしくは距離
を計るための出発点として作用することにある。
【0014】「イオン種」は約0.02から約0.00
1の電荷密度を有する種を意味する。「電荷密度」は種
の負電荷数をその種の分子量で割った数値と定義され
る。本発明の最も好ましい態様においては、イオン種は
単一の負電荷を有し、分子量は約50から約750、よ
り好ましくは約75から250、最も好ましくは約10
0から約160の間である。イオン種は毛管カラム中を
移動する試料成分の電荷密度に対応してそのイオン種の
電荷密度が試料の主要成分のそれぞれよりも大きい値と
なるよう選択される。
1の電荷密度を有する種を意味する。「電荷密度」は種
の負電荷数をその種の分子量で割った数値と定義され
る。本発明の最も好ましい態様においては、イオン種は
単一の負電荷を有し、分子量は約50から約750、よ
り好ましくは約75から250、最も好ましくは約10
0から約160の間である。イオン種は毛管カラム中を
移動する試料成分の電荷密度に対応してそのイオン種の
電荷密度が試料の主要成分のそれぞれよりも大きい値と
なるよう選択される。
【0015】各成分種の同定は各成分種の泳動率に基く
ものである。「泳動率」(migrationratio) は成分種の
泳動時間から中性電荷種の泳動時間をさしひいてそれを
イオン種の泳動時間から中性電荷種の泳動時間をさしひ
いた値で割って得られる商と定義される。すなわち、こ
れは次の式で表わすことができる。 C.S.MR% =[(C.S.−R)/(S−R)]×1
00% 式中、C.S.MR% は成分種の泳動率%であり、C.
S.は成分種の泳動時間、Sはイオン種の泳動時間、R
は中性電荷種の泳動時間である。
ものである。「泳動率」(migrationratio) は成分種の
泳動時間から中性電荷種の泳動時間をさしひいてそれを
イオン種の泳動時間から中性電荷種の泳動時間をさしひ
いた値で割って得られる商と定義される。すなわち、こ
れは次の式で表わすことができる。 C.S.MR% =[(C.S.−R)/(S−R)]×1
00% 式中、C.S.MR% は成分種の泳動率%であり、C.
S.は成分種の泳動時間、Sはイオン種の泳動時間、R
は中性電荷種の泳動時間である。
【0016】本発明のこれら及びその他の利点は以下に
述べる詳細な説明により明らかになるであろう。説明を
簡素化するためここでは臨床試料の定量について主に述
べる。しかしながら、本発明は臨床試料以外のペブチド
含有試料、蛋白質含有試料、及び天然及び/または合成
DNAまたはRNAを試料についても同等に適用できる
と理解される。
述べる詳細な説明により明らかになるであろう。説明を
簡素化するためここでは臨床試料の定量について主に述
べる。しかしながら、本発明は臨床試料以外のペブチド
含有試料、蛋白質含有試料、及び天然及び/または合成
DNAまたはRNAを試料についても同等に適用できる
と理解される。
【0017】成分の電気泳動グラフのピークを目視で比
較することまたは保持時間に依存して成分を同定する際
の問題点は分析されるべき試料に少なくとも2つの外部
マーカー添加する本発明の方法によって回避される。 「中性電荷種」と称する1つの外部マーカーは試料のど
の成分よりも前に検出されるように選ばれる。したがっ
てそれは流速を決めるのに用いることができ、システム
が正常に作動していることを指示できる。すなわち、こ
のパターンからの逸脱はシステムの問題を指示すること
になり、その分析そのものにとって同等に重要である
(すなわち、試料は再分析されねばならない)。 「イオン種」と称する他のマーカーは分析される試料の
最後の主要成分よりも大きい電荷密度を有するよう選ば
れる。したがってそれはオンライン検出器を通り、分析
結果の電気泳動グラフ上で、全部ではないが大部分の試
料成分の後のピークとして現われる。 A.中性電荷種 中性電荷種は成分種及びイオン種よりも前に検出され
る。中性電荷種は試料成分の到着が迫っていることを指
示する「陸標」として作動する。これは負に荷電した種
が中性電荷種よりもゆっくりと毛管中を進むからであ
る。上述したように、イオン化またはpHがpIより大
きくなった時成分種は負に荷電する。加えて中性電荷種
は毛管中を分析される試料の量または種類に関係なく進
むから、すなわちそれは最初に進み、妨げられず、もし
くはその流速は他の試料成分のどれにも影響されないか
ら、試料の流速を決めるのに用いることができる。同様
に重要なことは、もし試料成分のピークが中性電荷種の
前に現われるならばそれはシステムの問題、例えば緩衝
剤のpHがpIよりも低いかまたは毛管が清浄でなかっ
たことを示すものである。
較することまたは保持時間に依存して成分を同定する際
の問題点は分析されるべき試料に少なくとも2つの外部
マーカー添加する本発明の方法によって回避される。 「中性電荷種」と称する1つの外部マーカーは試料のど
の成分よりも前に検出されるように選ばれる。したがっ
てそれは流速を決めるのに用いることができ、システム
が正常に作動していることを指示できる。すなわち、こ
のパターンからの逸脱はシステムの問題を指示すること
になり、その分析そのものにとって同等に重要である
(すなわち、試料は再分析されねばならない)。 「イオン種」と称する他のマーカーは分析される試料の
最後の主要成分よりも大きい電荷密度を有するよう選ば
れる。したがってそれはオンライン検出器を通り、分析
結果の電気泳動グラフ上で、全部ではないが大部分の試
料成分の後のピークとして現われる。 A.中性電荷種 中性電荷種は成分種及びイオン種よりも前に検出され
る。中性電荷種は試料成分の到着が迫っていることを指
示する「陸標」として作動する。これは負に荷電した種
が中性電荷種よりもゆっくりと毛管中を進むからであ
る。上述したように、イオン化またはpHがpIより大
きくなった時成分種は負に荷電する。加えて中性電荷種
は毛管中を分析される試料の量または種類に関係なく進
むから、すなわちそれは最初に進み、妨げられず、もし
くはその流速は他の試料成分のどれにも影響されないか
ら、試料の流速を決めるのに用いることができる。同様
に重要なことは、もし試料成分のピークが中性電荷種の
前に現われるならばそれはシステムの問題、例えば緩衝
剤のpHがpIよりも低いかまたは毛管が清浄でなかっ
たことを示すものである。
【0018】前述したように、開放CZEに用いられる
緩衝剤のpHは試料の等電点を参照して選ばれる。その
目的は成分のすべてが負に荷電するpHを求めることで
ある。血清の場合、それは約8.00以上のpHであ
る。すなわち、中性電荷種は好ましくは少なくとも約
8.00のpHを有する水溶液中で安定である。また、
中性電荷種はその中性電荷種が試料成分といっしょにオ
ンライン検出器によって検出されるようペプチド結合と
同じ吸光特性を有することが望ましい。これは臨床試料
の成分が蛋白質種を含んでなっており、蛋白質種はペプ
チド結合を含有しているからである。すなわち、中性電
荷種は好ましくは約300nm未満、より好ましくは約
250nm未満、最も好ましくは約220nmと約20
0nmの間の波長の吸光度を有している。
緩衝剤のpHは試料の等電点を参照して選ばれる。その
目的は成分のすべてが負に荷電するpHを求めることで
ある。血清の場合、それは約8.00以上のpHであ
る。すなわち、中性電荷種は好ましくは少なくとも約
8.00のpHを有する水溶液中で安定である。また、
中性電荷種はその中性電荷種が試料成分といっしょにオ
ンライン検出器によって検出されるようペプチド結合と
同じ吸光特性を有することが望ましい。これは臨床試料
の成分が蛋白質種を含んでなっており、蛋白質種はペプ
チド結合を含有しているからである。すなわち、中性電
荷種は好ましくは約300nm未満、より好ましくは約
250nm未満、最も好ましくは約220nmと約20
0nmの間の波長の吸光度を有している。
【0019】中性電荷種の構造的コンフォメーションそ
のものはいずれにしても重要ではない。すなわち、所要
の中性電荷を有する環状、直鎖もしくは枝分れ中性電荷
種が用いられる。イオン化で中性の電荷を有する中性電
荷種は2つのサブグループに分けることができる。第一
のサブグループはここでは「非ペプチド」中性電荷種と
称する。その例にはメシチルオキシド、イソプロパノー
ル、メタノール、エタノール、及びエチレングリコール
が含まれる。このうちメシチルオキシドが好ましい。第
二のサブグループはここでは「ペプチド」中性電荷種と
称する。これらは少なくとも1つのペプチド結合を含ん
でいる。ペプチド中性電荷種はその吸光特性が蛋白質種
のそれに最もよく類似しているから好ましい。ペプチド
中性電荷種の例にはジメチルホルムアミド(DMF)、
ホルムアミド及び例えばグリシンのN−アセチルメチル
ステルのような保護されたペプチド(すなわち、中性電
荷ペプチド)が含まれる。ここで用いる「保護された」
ペプチドは荷電した部分ではなく中性電荷を維持してい
るものである。アミノ酸もまたそのアミノ基が上で定義
したように保護されている限りペプチド中性電荷種とし
て用いることができる。
のものはいずれにしても重要ではない。すなわち、所要
の中性電荷を有する環状、直鎖もしくは枝分れ中性電荷
種が用いられる。イオン化で中性の電荷を有する中性電
荷種は2つのサブグループに分けることができる。第一
のサブグループはここでは「非ペプチド」中性電荷種と
称する。その例にはメシチルオキシド、イソプロパノー
ル、メタノール、エタノール、及びエチレングリコール
が含まれる。このうちメシチルオキシドが好ましい。第
二のサブグループはここでは「ペプチド」中性電荷種と
称する。これらは少なくとも1つのペプチド結合を含ん
でいる。ペプチド中性電荷種はその吸光特性が蛋白質種
のそれに最もよく類似しているから好ましい。ペプチド
中性電荷種の例にはジメチルホルムアミド(DMF)、
ホルムアミド及び例えばグリシンのN−アセチルメチル
ステルのような保護されたペプチド(すなわち、中性電
荷ペプチド)が含まれる。ここで用いる「保護された」
ペプチドは荷電した部分ではなく中性電荷を維持してい
るものである。アミノ酸もまたそのアミノ基が上で定義
したように保護されている限りペプチド中性電荷種とし
て用いることができる。
【0020】ペプチド中性電荷種の1つであるDMFは
その溶解性、吸光特性、入手し易さ及び比較的安価であ
ることにより最も好ましい中性電荷種である。試料に添
加する中性電荷種の濃度は容量比で約0.050%より
も大きくてはならない。好ましくは中性電荷種の濃度は
容量比で約0.025%よりも大きくなく、より好まし
くは容量比で約0.015%よりも大きくなく、最も好
ましくは容量比で約0.002%である。
その溶解性、吸光特性、入手し易さ及び比較的安価であ
ることにより最も好ましい中性電荷種である。試料に添
加する中性電荷種の濃度は容量比で約0.050%より
も大きくてはならない。好ましくは中性電荷種の濃度は
容量比で約0.025%よりも大きくなく、より好まし
くは容量比で約0.015%よりも大きくなく、最も好
ましくは容量比で約0.002%である。
【0021】第2のイオン種もまた中性電荷種として使
用することができる。そのような場合、第2のイオン種
の電荷密度(詳細は下記で説明する)はそれが試料成分
より早く毛管中を進むように選ばれる。すなわち、第2
のイオン種の電荷密度は分析される試料の第1の主要成
分の電荷密度より小さくなければならない。
用することができる。そのような場合、第2のイオン種
の電荷密度(詳細は下記で説明する)はそれが試料成分
より早く毛管中を進むように選ばれる。すなわち、第2
のイオン種の電荷密度は分析される試料の第1の主要成
分の電荷密度より小さくなければならない。
【0022】B.イオン種 イオン種は分析される試料の最後の主要成分の後に検出
される外部マーカーである。そうであるから、イオン種
に対する原則的な基準はその電気泳動グラフピークの試
料成分のそれに対する相対的な位置である。したがっ
て、イオン種は「融通性のある」流速を有していなけれ
ばならず、すなわち、イオン種は、試料の量または状態
に関係なく、効果的に最後の試料成分ゾーンの後に遅れ
てでるよう試料に適用することができなければならな
い。イオン種に対するこの基準は標準の「電荷密度」に
よって決められる。
される外部マーカーである。そうであるから、イオン種
に対する原則的な基準はその電気泳動グラフピークの試
料成分のそれに対する相対的な位置である。したがっ
て、イオン種は「融通性のある」流速を有していなけれ
ばならず、すなわち、イオン種は、試料の量または状態
に関係なく、効果的に最後の試料成分ゾーンの後に遅れ
てでるよう試料に適用することができなければならな
い。イオン種に対するこの基準は標準の「電荷密度」に
よって決められる。
【0023】電荷密度は分析される試料中の成分もしく
はイオン種のどちらかの毛管中を移動する際の速度の尺
度である。高い電荷密度を有する成分は低い(相対的)
電荷密度を有する成分に比較して毛管中をゆっくりと移
行する。イオン種が最後の試料成分よりも後に検出器上
を通過するには、そのイオン種の電荷密度は最後の試料
成分の電荷密度よりも大きくなければならない。
はイオン種のどちらかの毛管中を移動する際の速度の尺
度である。高い電荷密度を有する成分は低い(相対的)
電荷密度を有する成分に比較して毛管中をゆっくりと移
行する。イオン種が最後の試料成分よりも後に検出器上
を通過するには、そのイオン種の電荷密度は最後の試料
成分の電荷密度よりも大きくなければならない。
【0024】種の電荷密度は種の負の電荷数をその種の
分子量で割った値と定義される。イオン種の電荷密度は
好ましくは約0.02と約0.001の間、より好まし
くは約0.01と約0.004の間、最も好ましくは約
0.01と約0.006の間にある。本発明の最も好ま
しい態様においてイオン種は分子量が好ましくは約50
と約750の間、より好ましくは約75と約250の
間、最も好ましくは約100と約160の間にあるよう
に単一の負電荷を有している。しかしながらそのイオン
種は数個の負電荷を有することができ、負電荷の数が大
きくなるとその種の分子量は電荷密度が約0.02から
約0.001以内になるよう大きくしなければならな
い。
分子量で割った値と定義される。イオン種の電荷密度は
好ましくは約0.02と約0.001の間、より好まし
くは約0.01と約0.004の間、最も好ましくは約
0.01と約0.006の間にある。本発明の最も好ま
しい態様においてイオン種は分子量が好ましくは約50
と約750の間、より好ましくは約75と約250の
間、最も好ましくは約100と約160の間にあるよう
に単一の負電荷を有している。しかしながらそのイオン
種は数個の負電荷を有することができ、負電荷の数が大
きくなるとその種の分子量は電荷密度が約0.02から
約0.001以内になるよう大きくしなければならな
い。
【0025】種の電荷密度はその種の「負電荷部分」か
ら誘導される。「負電荷部分」とは少なくとも1つのカ
ルボン酸部分、または少なくとも1つのスルホン酸部
分、または少なくとも1つのフェニール酸塩部分、また
は少なくとも1つのチオフェニール酸塩部分のどれかを
意味する。イオン化によりまたはpHがpIよりも大き
くなることによりこれらの部分は負に荷電する。酸性条
件下(すなわち、pH約4)ではリン酸は単一の負電荷
を有し、中性条件下(すなわち、pH約7)ではリン酸
は2コの負電荷を有し、塩基性条件下(すなわち、pH
約9)ではリン酸は3コの負電荷を有する。
ら誘導される。「負電荷部分」とは少なくとも1つのカ
ルボン酸部分、または少なくとも1つのスルホン酸部
分、または少なくとも1つのフェニール酸塩部分、また
は少なくとも1つのチオフェニール酸塩部分のどれかを
意味する。イオン化によりまたはpHがpIよりも大き
くなることによりこれらの部分は負に荷電する。酸性条
件下(すなわち、pH約4)ではリン酸は単一の負電荷
を有し、中性条件下(すなわち、pH約7)ではリン酸
は2コの負電荷を有し、塩基性条件下(すなわち、pH
約9)ではリン酸は3コの負電荷を有する。
【0026】イオン種は、中性電荷種と同様に、好まし
くは少なくとも約8.0のpHをもつ水性溶液中での安
定特性を有するとともに吸光特性がペプチド結合のそれ
と同等である。イオン種の構造上のコンホメーションは
それ自体重要ではない。すなわち、所要の負に荷電した
部分、ただしその電荷密度が約0.02から約0.00
1である部分を有する環状、直鎖、または枝分れイオン
種を用いることができる。イオン種の例としては、ギ酸
(負電荷数1;分子量48;電荷密度0.02)、酢酸
(1;60;0.017)、ベンゾ−リン酸(2;15
8;0.013)、プロピオン酸(1;74;0.01
4)、イソプロピオン酸(1;74;0.014)、酪
酸(1;88;0.011)、イソ酪酸(1;88;
0.011)、安息香酸(1;122;0.008)、
ベンゾ−スルホン酸(1;148;0.007)、オル
ソ−クロロ安息香酸、メタ−クロロ安息香酸、パラ−ク
ロロ安息香酸(1;157;0.006)、ナフチルス
ルホン酸(1;208;0.005)、ベンゾナフタル
酸(1;224:0.004)、クロロ−ベンゾナフタ
ル酸(1;258;0.004)、クロロ−ナフチルス
ルホン酸(1;242;0.004)、テトラ−ヨード
ベンゾナフチルスルホン酸(1;716;0.00
1)、及びジヨードアンスラセニルスルホン酸(1;7
76;0.001)が含まれる。最も好ましくは、安息
香酸がイオン種として用いられる。
くは少なくとも約8.0のpHをもつ水性溶液中での安
定特性を有するとともに吸光特性がペプチド結合のそれ
と同等である。イオン種の構造上のコンホメーションは
それ自体重要ではない。すなわち、所要の負に荷電した
部分、ただしその電荷密度が約0.02から約0.00
1である部分を有する環状、直鎖、または枝分れイオン
種を用いることができる。イオン種の例としては、ギ酸
(負電荷数1;分子量48;電荷密度0.02)、酢酸
(1;60;0.017)、ベンゾ−リン酸(2;15
8;0.013)、プロピオン酸(1;74;0.01
4)、イソプロピオン酸(1;74;0.014)、酪
酸(1;88;0.011)、イソ酪酸(1;88;
0.011)、安息香酸(1;122;0.008)、
ベンゾ−スルホン酸(1;148;0.007)、オル
ソ−クロロ安息香酸、メタ−クロロ安息香酸、パラ−ク
ロロ安息香酸(1;157;0.006)、ナフチルス
ルホン酸(1;208;0.005)、ベンゾナフタル
酸(1;224:0.004)、クロロ−ベンゾナフタ
ル酸(1;258;0.004)、クロロ−ナフチルス
ルホン酸(1;242;0.004)、テトラ−ヨード
ベンゾナフチルスルホン酸(1;716;0.00
1)、及びジヨードアンスラセニルスルホン酸(1;7
76;0.001)が含まれる。最も好ましくは、安息
香酸がイオン種として用いられる。
【0027】試料に添加するイオン種の量はそのイオン
種に対する目的の積分面積値、試料の希釈度、正規対照
からの蛋白質濃度、及びイオン種と試料の固定容積量か
ら得られる吸光値の組合わせに基いて決められる。電気
泳動グラフのイオン種ピークの積分面積値は試料成分ピ
ークとイオン種ピークの全(合計)積分面積値の約50
%未満でなければならない。これはイオン種の積分面積
が試料成分の積分面積を減少させるほど大きくてはなら
ないからであり、イオン種ピークの積分面積値が約50
%よりも大きいとその他の電気泳動ピークに対して減少
効果をもたらすことがある。好ましくは、積分面積は全
積分面積の約5%から約40%の間、最も好ましくは全
積分面積の約30%でなければならない。
種に対する目的の積分面積値、試料の希釈度、正規対照
からの蛋白質濃度、及びイオン種と試料の固定容積量か
ら得られる吸光値の組合わせに基いて決められる。電気
泳動グラフのイオン種ピークの積分面積値は試料成分ピ
ークとイオン種ピークの全(合計)積分面積値の約50
%未満でなければならない。これはイオン種の積分面積
が試料成分の積分面積を減少させるほど大きくてはなら
ないからであり、イオン種ピークの積分面積値が約50
%よりも大きいとその他の電気泳動ピークに対して減少
効果をもたらすことがある。好ましくは、積分面積は全
積分面積の約5%から約40%の間、最も好ましくは全
積分面積の約30%でなければならない。
【0028】CZE分析には通常分析される試料の希釈
が含まれる。例えば、血清、血漿及び全血液はそれら試
料の毛管中での流れを助長するため毛管へ導入する前に
希釈される。尿及び脳脊髄液は希釈されるが、希釈は必
ずしも必要ではない。希釈は典型的には試料1部を20
部への希釈(1:20=0.05)から約1:100
(0.001)への希釈である。希釈が望ましい場合の
最も好ましい希釈率は1:50(0.02)である。使
用することができ、本発明に適用できる希釈剤は周知で
種々のものがあり、ここでは言及しない。代表的な希釈
剤はアイ・シー・エス・ダイリュエント(ベックマン・
インスツルメンツ社)(ICSTM Diluent (Beckman Instru
ments,Inc.))である。希釈剤は好ましくは中性pH(す
なわち、約7)をもつものでなければならない。
が含まれる。例えば、血清、血漿及び全血液はそれら試
料の毛管中での流れを助長するため毛管へ導入する前に
希釈される。尿及び脳脊髄液は希釈されるが、希釈は必
ずしも必要ではない。希釈は典型的には試料1部を20
部への希釈(1:20=0.05)から約1:100
(0.001)への希釈である。希釈が望ましい場合の
最も好ましい希釈率は1:50(0.02)である。使
用することができ、本発明に適用できる希釈剤は周知で
種々のものがあり、ここでは言及しない。代表的な希釈
剤はアイ・シー・エス・ダイリュエント(ベックマン・
インスツルメンツ社)(ICSTM Diluent (Beckman Instru
ments,Inc.))である。希釈剤は好ましくは中性pH(す
なわち、約7)をもつものでなければならない。
【0029】対照(コントロール)の蛋白質濃度は典型
的正常なヒト試料に正常に存在するのと同等の蛋白質濃
度を有するよう選ばれる。例えば、健康な個人の血清試
料の蛋白質濃度は約60mg/mlである。同様な尿及
び脳脊髄液(CFS)の濃度はそれぞれ約10μg/m
l及び約150〜400μg/mlである。したがっ
て、もし患者の血清濃度がこれら正常値以上または以下
であれば臨床的な問題が存在することになる。濃度につ
いての用語「コンシステンシー」では、ヒトの血清に存
在する蛋白質濃度は約60,000μg/mlである。
的正常なヒト試料に正常に存在するのと同等の蛋白質濃
度を有するよう選ばれる。例えば、健康な個人の血清試
料の蛋白質濃度は約60mg/mlである。同様な尿及
び脳脊髄液(CFS)の濃度はそれぞれ約10μg/m
l及び約150〜400μg/mlである。したがっ
て、もし患者の血清濃度がこれら正常値以上または以下
であれば臨床的な問題が存在することになる。濃度につ
いての用語「コンシステンシー」では、ヒトの血清に存
在する蛋白質濃度は約60,000μg/mlである。
【0030】試料に添加するイオン種の量を決めるその
他の因子は一定量のイオン種と試料のオンライン検出器
によって検出される一定波長での吸光度に基くものであ
る。一定量のイオン種と試料が一定波長の光で照射され
るとそれぞれに対して数値的に一定した吸光度が求めら
れる。これら2つの値はイオン種単独と試料単独での吸
光度の比率を求めるのに用いられる。これらの値は互い
に他の干渉なしでの吸光特性を決めるよう別々に得られ
る。
他の因子は一定量のイオン種と試料のオンライン検出器
によって検出される一定波長での吸光度に基くものであ
る。一定量のイオン種と試料が一定波長の光で照射され
るとそれぞれに対して数値的に一定した吸光度が求めら
れる。これら2つの値はイオン種単独と試料単独での吸
光度の比率を求めるのに用いられる。これらの値は互い
に他の干渉なしでの吸光特性を決めるよう別々に得られ
る。
【0031】試料に添加するイオン種の量(I.S.)
を決めるために上記の因子は分析される特定の試料の正
常な蛋白質濃度に希釈ファクターを乗じる(CSPでは
中間点値の275μg/mlが蛋白質濃度として用いら
れる)ことによって数学的に処理され、この値にはさら
にイオン種の目的の積分面積が乗じられ、最終的には総
量は一定波長で測定される一定量のイオン種の吸光度を
ほぼ同じ一定波長で測定されるほぼ同じ一定量の試料の
吸光度で割った商が乗じられる。
を決めるために上記の因子は分析される特定の試料の正
常な蛋白質濃度に希釈ファクターを乗じる(CSPでは
中間点値の275μg/mlが蛋白質濃度として用いら
れる)ことによって数学的に処理され、この値にはさら
にイオン種の目的の積分面積が乗じられ、最終的には総
量は一定波長で測定される一定量のイオン種の吸光度を
ほぼ同じ一定波長で測定されるほぼ同じ一定量の試料の
吸光度で割った商が乗じられる。
【0032】上記のことは数式として次のように示され
る。 I.S.=(S×D×P.W.)×(X/Y) (1) この式において、Sは上記で定義したようにイオン種ピ
ークの目的の成分面積パーセントであり、Dは上記で定
義したように試料の希釈ファクター(尿及び脳脊髄液の
ように希釈されない試料ではこの値は1.0となる)で
あり、P.W.は正常な蛋白質濃度であり、Xは一定波
長における(最も好ましくは)100μg/mlのイオ
ン種の吸光度であり、Yは一定波長での100μg/m
lの試料の吸光度である。XとYは典型的にはともにナ
ノメーターとして表わされる。イオン種と測定される試
料の吸光度値及び量はそれ自体では重要でなく、用いら
れる試料とイオン種の量がほぼ同じであることが重要で
ある。
る。 I.S.=(S×D×P.W.)×(X/Y) (1) この式において、Sは上記で定義したようにイオン種ピ
ークの目的の成分面積パーセントであり、Dは上記で定
義したように試料の希釈ファクター(尿及び脳脊髄液の
ように希釈されない試料ではこの値は1.0となる)で
あり、P.W.は正常な蛋白質濃度であり、Xは一定波
長における(最も好ましくは)100μg/mlのイオ
ン種の吸光度であり、Yは一定波長での100μg/m
lの試料の吸光度である。XとYは典型的にはともにナ
ノメーターとして表わされる。イオン種と測定される試
料の吸光度値及び量はそれ自体では重要でなく、用いら
れる試料とイオン種の量がほぼ同じであることが重要で
ある。
【0033】臨床試料はペプチド及び蛋白質種を含有し
ている。ペプチド及び蛋白質は20のアミノ酸の組合わ
せによって作られる。各アミノ酸は側鎖をもっている。
アミノ酸を分類する1つの方法はそれらの側鎖が酸性
か、塩基性か、非荷電極性か非極性かによるものであ
る。リシン、アルギニン及びヒスチジンは塩基性側鎖を
有し、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン
及びチロシンは非荷電極性側鎖を有し、グリシン、アラ
ニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フ
ェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン及びシス
テインは非極性側鎖を有し、アスパラギン酸及びグルタ
ミン酸は酸性側鎖を有している。20のアミノ酸のうち
アスパラギン酸とグルタミン酸のみが、その酸性側鎖の
ために、イオン化で純粋に負電荷を維持する。
ている。ペプチド及び蛋白質は20のアミノ酸の組合わ
せによって作られる。各アミノ酸は側鎖をもっている。
アミノ酸を分類する1つの方法はそれらの側鎖が酸性
か、塩基性か、非荷電極性か非極性かによるものであ
る。リシン、アルギニン及びヒスチジンは塩基性側鎖を
有し、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン
及びチロシンは非荷電極性側鎖を有し、グリシン、アラ
ニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フ
ェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン及びシス
テインは非極性側鎖を有し、アスパラギン酸及びグルタ
ミン酸は酸性側鎖を有している。20のアミノ酸のうち
アスパラギン酸とグルタミン酸のみが、その酸性側鎖の
ために、イオン化で純粋に負電荷を維持する。
【0034】したがって、電荷密度は種の負電荷数をそ
の種の分子量で割ったものと定義されるが、ペプチド、
蛋白質、天然及び/または合成DNAまたはRNAの電
荷密度はそれらの種に含まれるアスパラギン酸及びグル
タミン酸アミノ酸の数をその種の分子量で割ることによ
っても求めることができる。
の種の分子量で割ったものと定義されるが、ペプチド、
蛋白質、天然及び/または合成DNAまたはRNAの電
荷密度はそれらの種に含まれるアスパラギン酸及びグル
タミン酸アミノ酸の数をその種の分子量で割ることによ
っても求めることができる。
【0035】分析の効率及び速度の点から、最後の試料
成分の検出後比較的短時間内に検出されるイオン種を用
いることが望ましい。「比較的短時間」とは約2分未満
の時間と定義されるが、それより長い時間もまた用いら
れる。 C.成分種の同定 CZE電気泳動グラフは、最も典型的には、時間を横軸
(X軸)、吸光度を縦軸(Y軸)にとってプロットす
る。それで各成分種はオンライン検出器によるその種の
検出が完了するのに必要な時間中の吸光度の関数として
区別される。各成分種に特定される「泳動時間」はCZ
E電気泳動グラフの解析により確認される。各成分種及
びイオン種の「泳動時間」は中性電荷種の検出からその
種の検出までの間の期間と定義される。「中性電荷種の
泳動時間」は試料の分析開始からその中性荷電種の検出
までの期間と定義される。ここで用いる「期間」は実際
の時間及び電気泳動グラフから得られる距離の測定値の
両方を意味する。
成分の検出後比較的短時間内に検出されるイオン種を用
いることが望ましい。「比較的短時間」とは約2分未満
の時間と定義されるが、それより長い時間もまた用いら
れる。 C.成分種の同定 CZE電気泳動グラフは、最も典型的には、時間を横軸
(X軸)、吸光度を縦軸(Y軸)にとってプロットす
る。それで各成分種はオンライン検出器によるその種の
検出が完了するのに必要な時間中の吸光度の関数として
区別される。各成分種に特定される「泳動時間」はCZ
E電気泳動グラフの解析により確認される。各成分種及
びイオン種の「泳動時間」は中性電荷種の検出からその
種の検出までの間の期間と定義される。「中性電荷種の
泳動時間」は試料の分析開始からその中性荷電種の検出
までの期間と定義される。ここで用いる「期間」は実際
の時間及び電気泳動グラフから得られる距離の測定値の
両方を意味する。
【0036】各成分種の同定は各成分種の泳動率に基く
ものである。「泳動率」は成分種の泳動時間から中性電
荷種の泳動時間をさしひいてそれをイオン種の泳動時間
から中性電荷種の泳動時間をさしひいた値で割って得ら
れる商と定義される。泳動率は泳動率パーセントとして
示すため100%が乗じられる。すなわち、これは次の
式で表わすことができる。 C.S.MR% =[(C.S.−R)/(S−R)]×1
00% 式中、C.S.MR% は成分種の泳動率%であり、C.
S.は成分種の泳動時間、Sはイオン種の泳動時間、R
は中性電荷種の泳動時間である。
ものである。「泳動率」は成分種の泳動時間から中性電
荷種の泳動時間をさしひいてそれをイオン種の泳動時間
から中性電荷種の泳動時間をさしひいた値で割って得ら
れる商と定義される。泳動率は泳動率パーセントとして
示すため100%が乗じられる。すなわち、これは次の
式で表わすことができる。 C.S.MR% =[(C.S.−R)/(S−R)]×1
00% 式中、C.S.MR% は成分種の泳動率%であり、C.
S.は成分種の泳動時間、Sはイオン種の泳動時間、R
は中性電荷種の泳動時間である。
【0037】泳動率は各成分種の泳動時間を中性電荷種
からイオン種の間の全泳動時間に対して正規化する。こ
こで用いる用語「正規化」は各成分種の泳動時間を共通
因子すなわちイオン種と中性電荷種との間の泳動時間差
に基いて検定することを意味する。
からイオン種の間の全泳動時間に対して正規化する。こ
こで用いる用語「正規化」は各成分種の泳動時間を共通
因子すなわちイオン種と中性電荷種との間の泳動時間差
に基いて検定することを意味する。
【0038】このように、ある成分種の泳動率が一たび
規定されると、同じ試料成分種のその後の泳動率は、同
じ試料成分種の濃度に関係なく、同じもしくは実質的に
同じ泳動率を有することになる。ここで用いる用語「同
じ試料」は同じタイプの試料、例えば異った患者からの
ヒトの血清試料または同じ患者からではあるが異った時
間に得られたヒトの血清試料を意味する。このように、
ある与えられた試料中の蛋白質濃度またはある与えられ
た試料を分析するのに必要な泳動時間の長さに関係な
く、成分種を正確に同定することができる。ここで用い
る用語「実質的に同じ」泳動率は成分種の泳動率がプラ
スマイナスで約30%、好ましくは約20%、最も好ま
しくは約15%であることを意味する。
規定されると、同じ試料成分種のその後の泳動率は、同
じ試料成分種の濃度に関係なく、同じもしくは実質的に
同じ泳動率を有することになる。ここで用いる用語「同
じ試料」は同じタイプの試料、例えば異った患者からの
ヒトの血清試料または同じ患者からではあるが異った時
間に得られたヒトの血清試料を意味する。このように、
ある与えられた試料中の蛋白質濃度またはある与えられ
た試料を分析するのに必要な泳動時間の長さに関係な
く、成分種を正確に同定することができる。ここで用い
る用語「実質的に同じ」泳動率は成分種の泳動率がプラ
スマイナスで約30%、好ましくは約20%、最も好ま
しくは約15%であることを意味する。
【0039】
【実施例】ここに開示した本発明の好ましい態様に従っ
て実施例を以下に述べるが、これらの例は本発明及び請
求項を限定するものではない。 A.材料及び方法 I.毛管電気泳動法 臨床試料及び対照の毛管電気泳動分析はベックマン・イ
ンスツルメンツ社の高性能毛管電気泳動システム (Beck
man Instruments, Inc., Fullerton, CA.,USA,Model N
o. 357575) で行った。データ解析はシステム・ゴール
ド・ソフトウエア (System GoldTM software) (ベック
マン・インスツルメンツ社)により行った。前記の毛管
電気泳動分析システムにはオンライン検出用に214,
254,280及び415nmの狭幅フィルターが内蔵
されている。電気泳動は内径75μm、長さ25cmの
溶融シリカ管(ポリミクロ・テクノロジーズ社 (Polymi
cro Technologies, Inc., Phoenix, AZ. USA.)製品番号
TSP075375)中で行った。検出ウインドウはカ
ラム出口から約6.5cmに位置していた。
て実施例を以下に述べるが、これらの例は本発明及び請
求項を限定するものではない。 A.材料及び方法 I.毛管電気泳動法 臨床試料及び対照の毛管電気泳動分析はベックマン・イ
ンスツルメンツ社の高性能毛管電気泳動システム (Beck
man Instruments, Inc., Fullerton, CA.,USA,Model N
o. 357575) で行った。データ解析はシステム・ゴール
ド・ソフトウエア (System GoldTM software) (ベック
マン・インスツルメンツ社)により行った。前記の毛管
電気泳動分析システムにはオンライン検出用に214,
254,280及び415nmの狭幅フィルターが内蔵
されている。電気泳動は内径75μm、長さ25cmの
溶融シリカ管(ポリミクロ・テクノロジーズ社 (Polymi
cro Technologies, Inc., Phoenix, AZ. USA.)製品番号
TSP075375)中で行った。検出ウインドウはカ
ラム出口から約6.5cmに位置していた。
【0040】臨床試料及び対照は上記の毛管電気泳動シ
ステムの入り口トレイ上に置いた。臨床試料及び対照は
3〜10秒間に1kVでの界面動電法により自動的に毛
管中に注入された。分析はカラム電圧勾配200V/c
mを用い10分未満の時間で行われた。毛管は各運転間
に洗浄及び再調整(NaOH中で18秒、蒸留水中0,
1%のトリトン−X100 (Triton-X 100TM) で12
秒)した。
ステムの入り口トレイ上に置いた。臨床試料及び対照は
3〜10秒間に1kVでの界面動電法により自動的に毛
管中に注入された。分析はカラム電圧勾配200V/c
mを用い10分未満の時間で行われた。毛管は各運転間
に洗浄及び再調整(NaOH中で18秒、蒸留水中0,
1%のトリトン−X100 (Triton-X 100TM) で12
秒)した。
【0041】II.電気泳動緩衝剤 電気泳動緩衝剤は別途米国特許出願中の開示に従って
9.95gのホウ酸(分子量61.83)と4.86g
の水酸化ナトリウム(分子量40.00)を1リットル
の蒸留水に溶解して調製した。ホウ酸の最終濃度は80
mM/lであり、最終pHは1NのNaOHの滴加によ
り10.25±0.1に調整した。
9.95gのホウ酸(分子量61.83)と4.86g
の水酸化ナトリウム(分子量40.00)を1リットル
の蒸留水に溶解して調製した。ホウ酸の最終濃度は80
mM/lであり、最終pHは1NのNaOHの滴加によ
り10.25±0.1に調整した。
【0042】III .試薬類 すべての薬品は少なくともACS級であった。安息香酸
(アルドリッチ・ケミカル (Aldrich Chemical, Milwau
kee, USA.)部品番号24,238−1)を最終安息香酸
濃度が0.10mg/mlになるようにアイ・シー・エ
ス・ダイリュエント (ICSTM Diluent)(ベックマン社、
部品番号449690)に添加した。安息香酸濃度を決
める方法は例2に示す。正常及び異常対照に使用した蛋
白質イオン種はI.D.−ゾーンノルマル蛋白質電気泳
動コントロール (I.D.-ZoneTM Normal Protein Electro
phoresis Control) (ベックマン社部品番号66760
0)であった。1:50の対照蛋白質:希釈マーカー比
を用いた。患者血清試料はブレア・コミュニティ・ホス
ピタル (Brea Community Hospital, Brea, CA.) から得
られた。1:50の血清試料:希釈内部マーカー比を用
いた。
(アルドリッチ・ケミカル (Aldrich Chemical, Milwau
kee, USA.)部品番号24,238−1)を最終安息香酸
濃度が0.10mg/mlになるようにアイ・シー・エ
ス・ダイリュエント (ICSTM Diluent)(ベックマン社、
部品番号449690)に添加した。安息香酸濃度を決
める方法は例2に示す。正常及び異常対照に使用した蛋
白質イオン種はI.D.−ゾーンノルマル蛋白質電気泳
動コントロール (I.D.-ZoneTM Normal Protein Electro
phoresis Control) (ベックマン社部品番号66760
0)であった。1:50の対照蛋白質:希釈マーカー比
を用いた。患者血清試料はブレア・コミュニティ・ホス
ピタル (Brea Community Hospital, Brea, CA.) から得
られた。1:50の血清試料:希釈内部マーカー比を用
いた。
【0043】B.実施例例1 蛋白質の電荷密度の算定 蛋白質種の電荷密度はイオン種の電荷密度決定の目的の
ため、蛋白質中のアスパラギン酸とグルタミン酸アミノ
酸の数を、上述のように、例えばサンガー−コールソン
(Sanger-Coulson) 法またはマキサム−ギルバート (Ma
xam-Gilbert)法などの通常の配列決定操作により決定す
るか、または例えばPI2020TMまたはPI2090
ETM蛋白質配列決定器(ポートン・インスツルメンツ社
(PortonInstruments, Inc., Tarzana, CA.) )などの
通常の蛋白質配列決定装置によって容易にかつ有効に算
出することができる。
ため、蛋白質中のアスパラギン酸とグルタミン酸アミノ
酸の数を、上述のように、例えばサンガー−コールソン
(Sanger-Coulson) 法またはマキサム−ギルバート (Ma
xam-Gilbert)法などの通常の配列決定操作により決定す
るか、または例えばPI2020TMまたはPI2090
ETM蛋白質配列決定器(ポートン・インスツルメンツ社
(PortonInstruments, Inc., Tarzana, CA.) )などの
通常の蛋白質配列決定装置によって容易にかつ有効に算
出することができる。
【0044】概要を述べた操作に従えば、例えば、CZ
E分析によって検出されるべきヒトの血清の最後の主要
成分はアルブミンである(プレアルブミンが絶対的な最
後の血清成分である)。血清アルブミン(ヒト)の分子
量(MW)は約86,000である。各アミノ酸は約1
00の分子量をもっている。それゆえ、ヒトの血清アル
ブミン(HSA)において 分子量86,000/アミノ酸分子量100=アミノ酸
数860 すなわち、HSA中には約860のアミノ酸が存在す
る。理論的にはHSA中に20種のアミノ酸があるか
ら、HSAアミノ酸の約5%がアスパラギン酸で、約5
%がグルタミン酸となり、すなわち、約860のHSA
アミノ酸のうち10%がイオン化により真の負電荷とな
るはずである。しかしながら、計算目的には、理論的な
最大負電荷量を算定するためにこの理論値を倍にして2
0%とするのが賢明であると考えられる。成分への負に
荷電した部分の寄与を2倍にすることは使用するイオン
種の量によくない衝撃を与えないであろう。それゆえ、
計算目的には、HSAの大体の電荷密度を決定するため 20%×アミノ酸860=172カルボン酸部分 172/分子量86,000=1/500=0.002
=HSAの概略電荷密度 となり、したがって、イオン種が最後の試料成分より遅
く移動には、このHSAの場合、イオン種の電荷密度は
0.002よりも大きくなくてはならない。
E分析によって検出されるべきヒトの血清の最後の主要
成分はアルブミンである(プレアルブミンが絶対的な最
後の血清成分である)。血清アルブミン(ヒト)の分子
量(MW)は約86,000である。各アミノ酸は約1
00の分子量をもっている。それゆえ、ヒトの血清アル
ブミン(HSA)において 分子量86,000/アミノ酸分子量100=アミノ酸
数860 すなわち、HSA中には約860のアミノ酸が存在す
る。理論的にはHSA中に20種のアミノ酸があるか
ら、HSAアミノ酸の約5%がアスパラギン酸で、約5
%がグルタミン酸となり、すなわち、約860のHSA
アミノ酸のうち10%がイオン化により真の負電荷とな
るはずである。しかしながら、計算目的には、理論的な
最大負電荷量を算定するためにこの理論値を倍にして2
0%とするのが賢明であると考えられる。成分への負に
荷電した部分の寄与を2倍にすることは使用するイオン
種の量によくない衝撃を与えないであろう。それゆえ、
計算目的には、HSAの大体の電荷密度を決定するため 20%×アミノ酸860=172カルボン酸部分 172/分子量86,000=1/500=0.002
=HSAの概略電荷密度 となり、したがって、イオン種が最後の試料成分より遅
く移動には、このHSAの場合、イオン種の電荷密度は
0.002よりも大きくなくてはならない。
【0045】上述の方法はどのアミノ酸含有成分につい
ても適用することができる。すなわち、成分(群)の分
子量をイオン種の電気泳動グラフピークがその成分
(群)のピークに対してユニークな一定したピークとし
て位置づけられるようその成分の電荷密度を正確に評価
するのに用いることができる。アミノ酸含有成分の分子
量を100(アミノ酸の概略分子量)で割り、この値に
20%(蛋白質種中のアスパラギン酸とグルタミン酸の
理論的最大含有値)を乗じ、この値をその成分の分子量
で割ることにより、イオン種の電荷密度を決めるのに用
いることができるその成分の電荷密度が得られる。
ても適用することができる。すなわち、成分(群)の分
子量をイオン種の電気泳動グラフピークがその成分
(群)のピークに対してユニークな一定したピークとし
て位置づけられるようその成分の電荷密度を正確に評価
するのに用いることができる。アミノ酸含有成分の分子
量を100(アミノ酸の概略分子量)で割り、この値に
20%(蛋白質種中のアスパラギン酸とグルタミン酸の
理論的最大含有値)を乗じ、この値をその成分の分子量
で割ることにより、イオン種の電荷密度を決めるのに用
いることができるその成分の電荷密度が得られる。
【0046】カルボン酸部分を1コ有し、分子量が12
2である安息香酸は電荷密度1/122(0.008)
をもっているが、これはHSAの電荷密度(0.00
2)よりも大きい.
2である安息香酸は電荷密度1/122(0.008)
をもっているが、これはHSAの電荷密度(0.00
2)よりも大きい.
【0047】例2 標準量の決定 既に概要を述べたように、試料に添加するイオン種の量
は次式により求めることができる。 (S×D×P.W.)×(X/Y) 式中の各因子の詳細な定義は上述した。最も好ましいイ
オン種は安息香酸である。上述のように、最も好ましい
Sの価は30%である。血清の分析用として最も好まし
い希釈ファクターは1:50(0.02)である。ヒト
の血清の蛋白質濃度は約60mg/mlである。一定量
の安息香酸と試料(100μl)の一定波長214nm
における吸光度はそれぞれ0.4471(X)、1.6
6(Y)であったから、X/Y値は0.2693(0.
4471/1.66)である。したがって、試料中の安
息香酸の濃度(及び量)は次式のように得られる。 (0.30×0.02×60)×0.2693=0.0
97mg/ml 以下の例においては、この値は標準の安息香酸濃度が
0.10mg/mlとなるよう切り上げた。
は次式により求めることができる。 (S×D×P.W.)×(X/Y) 式中の各因子の詳細な定義は上述した。最も好ましいイ
オン種は安息香酸である。上述のように、最も好ましい
Sの価は30%である。血清の分析用として最も好まし
い希釈ファクターは1:50(0.02)である。ヒト
の血清の蛋白質濃度は約60mg/mlである。一定量
の安息香酸と試料(100μl)の一定波長214nm
における吸光度はそれぞれ0.4471(X)、1.6
6(Y)であったから、X/Y値は0.2693(0.
4471/1.66)である。したがって、試料中の安
息香酸の濃度(及び量)は次式のように得られる。 (0.30×0.02×60)×0.2693=0.0
97mg/ml 以下の例においては、この値は標準の安息香酸濃度が
0.10mg/mlとなるよう切り上げた。
【0048】例3 対照蛋白質のCZE 前述の対照蛋白質を前述のベックマン高性能毛管ゾーン
電気泳動システムを用い5kVの電圧下で214nmで
の検出により分析した。分析結果は10分未満の時間で
得られた。分析により図1(正常)及び図2(異常)の
電気泳動グラフが得られた。ガンマグロブリンの異常電
気泳動グラフピークは正常対照での同じピークよりも非
常に高く広い。これは正常対照に対して後続の種及びイ
オン種の電気泳動グラフピークをシフトさせることに影
響した。そのうえ、中性電荷種は異常対照の異常蛋白質
濃度に関係なく両方の電気泳動グラフでほぼ同じ位置に
現われている。この例及び以下の例の各電気泳動具グラ
フピークの泳動時間を表1に示す。
電気泳動システムを用い5kVの電圧下で214nmで
の検出により分析した。分析結果は10分未満の時間で
得られた。分析により図1(正常)及び図2(異常)の
電気泳動グラフが得られた。ガンマグロブリンの異常電
気泳動グラフピークは正常対照での同じピークよりも非
常に高く広い。これは正常対照に対して後続の種及びイ
オン種の電気泳動グラフピークをシフトさせることに影
響した。そのうえ、中性電荷種は異常対照の異常蛋白質
濃度に関係なく両方の電気泳動グラフでほぼ同じ位置に
現われている。この例及び以下の例の各電気泳動具グラ
フピークの泳動時間を表1に示す。
【0049】例4 患者血清のCZE 8人の患者の血清試料(1−8)を例3で概要説明した
操作により分析した。患者試料1〜4は全て健康な個人
から得られたものである。しかし、患者試料5〜8では
大きい(異常な)免疫グロブリン濃度が示された。泳動
時間は表1に示す。
操作により分析した。患者試料1〜4は全て健康な個人
から得られたものである。しかし、患者試料5〜8では
大きい(異常な)免疫グロブリン濃度が示された。泳動
時間は表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】概述したように、各成分種の同定はその種
の泳動率に基くものである。泳動率は中性電荷種の泳動
時間をその成分種の泳動時間から差し引いた値を中性電
荷種の泳動時間をイオン種の泳動時間から差し引いた値
で割って得られたた商と定義される。泳動率は泳動率パ
ーセントとなるよう100%が乗じられる。表2は表1
に示した泳動時間に基いて上記した差し引き値を示す。
表2では成分種は表1と同じであり、R欄(中性電荷
種)の値はゼロで示した。これは当然中性荷電種の泳動
時間をそれ自体から差し引くとゼロとなるからである。
の泳動率に基くものである。泳動率は中性電荷種の泳動
時間をその成分種の泳動時間から差し引いた値を中性電
荷種の泳動時間をイオン種の泳動時間から差し引いた値
で割って得られたた商と定義される。泳動率は泳動率パ
ーセントとなるよう100%が乗じられる。表2は表1
に示した泳動時間に基いて上記した差し引き値を示す。
表2では成分種は表1と同じであり、R欄(中性電荷
種)の値はゼロで示した。これは当然中性荷電種の泳動
時間をそれ自体から差し引くとゼロとなるからである。
【0052】
【表2】
【0053】表2のS欄の泳動時間値はイオン種の泳動
時間から中性電荷種の泳動時間を差し引いて得られた値
である。違った値で示されるが、これは2つの外部マー
カー間の全泳動時間であり、成分種を正規化してその成
分種の泳動率を誘導するための値である。表3に成分種
の泳動率パーセント、すなわち、表2の各成分種の値を
外部マーカー間の全泳動時間で割って成分種の泳動率を
求め、これらの率に100%を乗じて求めた成分種の泳
動率パーセントを示す。表3の成分種は表1のそれらと
同じである。
時間から中性電荷種の泳動時間を差し引いて得られた値
である。違った値で示されるが、これは2つの外部マー
カー間の全泳動時間であり、成分種を正規化してその成
分種の泳動率を誘導するための値である。表3に成分種
の泳動率パーセント、すなわち、表2の各成分種の値を
外部マーカー間の全泳動時間で割って成分種の泳動率を
求め、これらの率に100%を乗じて求めた成分種の泳
動率パーセントを示す。表3の成分種は表1のそれらと
同じである。
【0054】
【表3】
【0055】上記のデータから2つの興味あることが得
られる。第1には、例えば、正規の対照を参考出発点と
して使用すると分析されるそれぞれの試料からのそれぞ
れの成分種は正規の対照成分種と同じか実質的に同じ泳
動率(各欄を上から下に見て)を有していることが明ら
かである。成分種について規定された濃度範囲を有する
試料対照を比較用成分種泳動率として使用することが好
ましい。しかし、どのような試料でも比較成分種泳動率
の表を作るのに用いることができる。それは同じ試料成
分種では、同じ成分種の泳動率は同じか実質的に同じと
なるからである。第2に、泳動率は正規化された値であ
るから、同じ試料からの2つの種の間の値(各列を横に
見て)の差は目立ってくる。例えば、患者試料4のアル
ファ2マクログロブリン及びアルファ1リポ蛋白質はそ
れぞれ5.020及び5.300(表1参照)である。
これは約5%の差を証明している。しかし、これら成分
の泳動率パーセントはそれぞれ32.130%及び3
8.09%となり15%差とその差を目出たせている。
そのように種の試料内同定は泳動率を誘導すると強調さ
れる。
られる。第1には、例えば、正規の対照を参考出発点と
して使用すると分析されるそれぞれの試料からのそれぞ
れの成分種は正規の対照成分種と同じか実質的に同じ泳
動率(各欄を上から下に見て)を有していることが明ら
かである。成分種について規定された濃度範囲を有する
試料対照を比較用成分種泳動率として使用することが好
ましい。しかし、どのような試料でも比較成分種泳動率
の表を作るのに用いることができる。それは同じ試料成
分種では、同じ成分種の泳動率は同じか実質的に同じと
なるからである。第2に、泳動率は正規化された値であ
るから、同じ試料からの2つの種の間の値(各列を横に
見て)の差は目立ってくる。例えば、患者試料4のアル
ファ2マクログロブリン及びアルファ1リポ蛋白質はそ
れぞれ5.020及び5.300(表1参照)である。
これは約5%の差を証明している。しかし、これら成分
の泳動率パーセントはそれぞれ32.130%及び3
8.09%となり15%差とその差を目出たせている。
そのように種の試料内同定は泳動率を誘導すると強調さ
れる。
【0056】上記の結果が実証するように、試料成分は
ここに開示した外部マーカーを用いるCZEによってか
つ迅速に同定することができる。したがって、上述のデ
ータは少なくとも2つの外部マーカーを用いる試料成分
種の同定のための試料のCZE分析からもたらされる利
点と便益を実証している。上述に基いて、ある成分種の
同定基準を作成することができる。例えば、正常及び異
常対照両方の泳動率パーセントはヒトの血清成分種から
の泳動率試料からの各成分種を同定するために比較する
ことができる。ここで用いる用語「基準」(reference)
はエレクトロニクスにより、例えばコンピューター媒体
または、例えば紙チャートなどに転写される泳動率を含
むがそれに限定されない。
ここに開示した外部マーカーを用いるCZEによってか
つ迅速に同定することができる。したがって、上述のデ
ータは少なくとも2つの外部マーカーを用いる試料成分
種の同定のための試料のCZE分析からもたらされる利
点と便益を実証している。上述に基いて、ある成分種の
同定基準を作成することができる。例えば、正常及び異
常対照両方の泳動率パーセントはヒトの血清成分種から
の泳動率試料からの各成分種を同定するために比較する
ことができる。ここで用いる用語「基準」(reference)
はエレクトロニクスにより、例えばコンピューター媒体
または、例えば紙チャートなどに転写される泳動率を含
むがそれに限定されない。
【0057】前述の外部マーカー及び方法は相当詳細に
かつ好ましい態様に基いて説明したものであるが、これ
らは本開示を何等限定しょうとするものではない。例え
ば、その方法は裁判上のDNA同定に応用することがで
き、そこでは外部マーカーをDNA含有試料に添加し電
気泳動グラフを得る。その後、もとのDNA試料の出所
であるか疑問とされる個々のものから得られたDNA試
料の分析が行われる。もし両方の分析試料の泳動率が同
じか実質的に同じであれば、個々のものは元のDNA試
料の出所であろう。同様に、前述の方法は親子関係同定
に適用することができる。その場合子孫及び疑問視され
る親のDNA試料を分析しその分析試料が同じか実質的
に同じ泳動率を示せば試験した個々の間に遺伝的繋りを
指示するものとなろう。
かつ好ましい態様に基いて説明したものであるが、これ
らは本開示を何等限定しょうとするものではない。例え
ば、その方法は裁判上のDNA同定に応用することがで
き、そこでは外部マーカーをDNA含有試料に添加し電
気泳動グラフを得る。その後、もとのDNA試料の出所
であるか疑問とされる個々のものから得られたDNA試
料の分析が行われる。もし両方の分析試料の泳動率が同
じか実質的に同じであれば、個々のものは元のDNA試
料の出所であろう。同様に、前述の方法は親子関係同定
に適用することができる。その場合子孫及び疑問視され
る親のDNA試料を分析しその分析試料が同じか実質的
に同じ泳動率を示せば試験した個々の間に遺伝的繋りを
指示するものとなろう。
【0058】さらに、組み替えDNA技術から得られた
蛋白質及び天然型の蛋白質を開示の方法に付しそれぞれ
の泳動率を求めれば組み替えで誘導された蛋白質が天然
型の蛋白質と同じか実質的に同じかを決めることができ
る。組み替えDNA技術から得られた蛋白質は天然型の
蛋白質の相対物と同じ機能を果すから、本発明の方法を
用い例えば組み替えDNA技術から得られた蛋白質が天
然型の蛋白質と同じまたは実質的に同じかどうかを決め
るスクリーニング操作に用いることができる。発明はこ
こに述べたベックマン高性能毛管電気泳動システムに限
定されるものではない。この技術分野の範囲内でなされ
る修正及び変化は本発明の請求範囲内に相当するもので
ある。
蛋白質及び天然型の蛋白質を開示の方法に付しそれぞれ
の泳動率を求めれば組み替えで誘導された蛋白質が天然
型の蛋白質と同じか実質的に同じかを決めることができ
る。組み替えDNA技術から得られた蛋白質は天然型の
蛋白質の相対物と同じ機能を果すから、本発明の方法を
用い例えば組み替えDNA技術から得られた蛋白質が天
然型の蛋白質と同じまたは実質的に同じかどうかを決め
るスクリーニング操作に用いることができる。発明はこ
こに述べたベックマン高性能毛管電気泳動システムに限
定されるものではない。この技術分野の範囲内でなされ
る修正及び変化は本発明の請求範囲内に相当するもので
ある。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、蛋白質含有試料、特に
臨床試料の各成分種を毛管電気泳動により正確かつ迅速
に定量することができる。
臨床試料の各成分種を毛管電気泳動により正確かつ迅速
に定量することができる。
【図1】外部マーカーのジメチルホルムアミド(中性電
荷種)及び安息香酸(イオン種)を添加してその成分部
分に分離した正常な血清蛋白質対照の電気泳動グラフで
ある。
荷種)及び安息香酸(イオン種)を添加してその成分部
分に分離した正常な血清蛋白質対照の電気泳動グラフで
ある。
【図2】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離した異常な血清蛋白質対照の電気泳動グラフで
ある。
分に分離した異常な血清蛋白質対照の電気泳動グラフで
ある。
【図3】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離した正常な患者血清試料の電気泳動グラフであ
る。
分に分離した正常な患者血清試料の電気泳動グラフであ
る。
【図4】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離したもう1つの正常な患者の血清試料の電気泳
動グラフである。
分に分離したもう1つの正常な患者の血清試料の電気泳
動グラフである。
【図5】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離した正常な患者血清試料の電気泳動グラフであ
る。
分に分離した正常な患者血清試料の電気泳動グラフであ
る。
【図6】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離したもう1つの正常な患者の血清試料の電気泳
動グラフである。
分に分離したもう1つの正常な患者の血清試料の電気泳
動グラフである。
【図7】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離した高いIgGレベルを有する異常な患者血清
試料の電気泳動グラフである。
分に分離した高いIgGレベルを有する異常な患者血清
試料の電気泳動グラフである。
【図8】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離した高いIgGレベルを有するもう1つの異常
な患者血清試料の電気泳動グラフである。
分に分離した高いIgGレベルを有するもう1つの異常
な患者血清試料の電気泳動グラフである。
【図9】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分部
分に分離した高いIgGレベルを有するもう1つの異常
な患者血清試料の電気泳動グラフである。
分に分離した高いIgGレベルを有するもう1つの異常
な患者血清試料の電気泳動グラフである。
【図10】図1と同じ外部マーカーを添加してその成分
部分に分離した高いIgGレベルを有するもう1つの異
常な患者血清試料の電気泳動グラフである。
部分に分離した高いIgGレベルを有するもう1つの異
常な患者血清試料の電気泳動グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 591028256 4300N.Harbor Bouleva rd Fullerton,Calif ornia 92834−3100 U.S.A. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/447
Claims (36)
- 【請求項1】毛管ゾーン電気泳動によって試料中の成分
種を同定する方法であって、 a)試料に少なくとも1つの外部イオン種及び少なくと
も1つの外部中性電荷種を加えて混合物とする段階、 b)その混合物を毛管ゾーン電気泳動にかける段階、 c)前記混合物中の外部イオン種、外部中性電荷種及び
いずれかの成分種を検出する段階、 d)少なくとも1つの成分種の泳動率を決定する段階、
及び e)前記泳動率に基いて成分種を同定する段階を有して
なる方法。 - 【請求項2】混合物中のイオン種、中性電荷種及びいず
れかの成分種の泳動時間を検出する請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】混合物中のイオン種、中性電荷種及びいず
れかの成分種の電気泳動グラフのピークを検出する請求
項1記載の方法。 - 【請求項4】泳動率が中性電荷種の泳動時間を成分種の
泳動時間から差し引いて第1の値を求め、中性電荷種の
泳動時間をイオン種の泳動時間から差し引いて第2の値
を求め、数学的に第1の値を第2の値で割ることにより
決定される請求項1記載の方法。 - 【請求項5】泳動率がイオン種の電気泳動グラフピーク
と中性電荷種の電気泳動グラフピークとの間の第1の距
離を求め、成分種と中性電荷種の間の第2の距離を求
め、数学的に第2の距離を第1の距離で割ることにより
決定される請求項1記載の方法。 - 【請求項6】前記イオン種がpH8.00よりも高いp
Hの水性媒質に可溶性である請求項1記載の方法。 - 【請求項7】前記イオン種が約300nm未満の波長の
吸光度を有する請求項1記載の方法。 - 【請求項8】前記イオン種が検出される試料の最後の主
要成分よりも大きい電荷密度をもつものである請求項1
記載の方法。 - 【請求項9】試料へ添加する前記イオン種の濃度が、試
料の希釈ファクターに正規範囲の試料対照の蛋白質重量
を乗じて第1の値を求め、イオン種の目的の積分面積パ
ーセントに第1の値を乗じて第2の値を求め、第2の値
に第3の値である一定量のイオン種の一定波長で測定し
た吸光度をほぼ同じ一定量の試料のほぼ同じ波長での吸
光度で割った値を乗じることにより決められる請求項1
記載の方法。 - 【請求項10】目的の積分面積パーセントが約50%未
満の値である請求項9記載の方法。 - 【請求項11】目的の積分面積パーセントが約50%か
ら約40%の間の値である請求項9記載の方法。 - 【請求項12】目的の積分面積パーセントが約0.30
である請求項9記載の方法。 - 【請求項13】希釈ファクターが約0.05から約0.
01の間の値である請求項9記載の方法。 - 【請求項14】希釈ファクターが約0.02である請求
項9記載の方法。 - 【請求項15】蛋白質濃度が約10μg/mlから約6
0,000μg/mlの間の値である請求項9記載の方
法。 - 【請求項16】蛋白質濃度が約60mg/mlである請
求項9記載の方法。 - 【請求項17】イオン種の電荷密度が約0.02から約
0.001の間にある請求項1記載の方法。 - 【請求項18】イオン種が約0.01から約0.004
の間の電荷密度を有している請求項1記載の方法。 - 【請求項19】イオン種が少なくとも1つの負電荷を含
んでなり、少なくとも約50の分子量を有している請求
項1記載の方法。 - 【請求項20】前記イオン種がギ酸、酢酸、ベンゾ−リ
ン酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、安息香酸、ベンゾ−スルホン酸、オルソ−クロロ安
息香酸、メタ−クロロ安息香酸、パラ−クロロ安息香
酸、ナフチルスルホン酸、ベンゾナフタル酸、クロロ−
ベンゾナフタル酸、クロロ−ナフチルスルホン酸、テト
ラ−ヨードベンゾナフチルスルホン酸、及びジヨードア
ンスラセニルスルホン酸からなる群から選ばれる請求項
1記載の方法。 - 【請求項21】前記イオン種が安息香酸である請求項1
記載の方法。 - 【請求項22】前記試料中の前記安息香酸の濃度が約
0.10mg/mlである請求項24記載の方法。 - 【請求項23】前記中性電荷種がペプチド結合の吸光特
性と実質的に同じ吸光特性を有している請求項1記載の
方法。 - 【請求項24】前記中性電荷種が約300nm未満での
吸光度を有している請求項1記載の方法。 - 【請求項25】前記中性電荷種がpH8.00よりも高
いpHの水性媒質に可溶である請求項1記載の方法。 - 【請求項26】前記中性電荷種の前記混合物中の濃度が
容量比で約0.050%までである請求項1記載の方
法。 - 【請求項27】前記中性電荷種がメシチルオキシド、イ
ソプロパノール、メタノール、エタノール、エチレング
リコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ホルムア
ミド、保護されたペプチド、及び保護されたアミノ酸か
らなる群から選ばれる請求項1記載の方法。 - 【請求項28】前記中性電荷種がDMFである請求項1
記載の方法。 - 【請求項29】毛管ゾーン電気泳動によって試料成分種
についてイオン種泳動率を求める方法であって、 a)試料に少なくとも1つの外部イオン種及び少なくと
も1つの外部中性電荷種を加えて混合物とする段階、 b)前記混合物を毛管ゾーン電気泳動により分析する段
階、 c)前記混合物中のイオン種、中性電荷種及びいずれか
の成分種を検出する段階、 d)少なくとも1つの成分種の泳動率を測定する段階、
及び e)試料の各成分種について段階d)を繰り返す段階を
有してなる方法。 - 【請求項30】混合物中のイオン種、中性電荷種及びい
すれかの成分種の泳動時間を検出する請求項29記載の
方法。 - 【請求項31】混合物中のイオン種、中性電荷種及びい
ずれかの成分種の電気泳動グラフのピークを検出する請
求項29記載の方法。 - 【請求項32】泳動率が中性電荷種の泳動時間を成分種
の泳動時間から差し引いて第1の値を求め、中性電荷種
の泳動時間をイオン種の泳動時間から差し引いて第2の
値を求め、数学的に第1の値を第2の値で割ることによ
り決定される請求項30記載の方法。 - 【請求項33】泳動率がイオン種の電気泳動グラフピー
クと中性電荷種の電気泳動グラフピークとの間の第1の
距離を求め、成分種と中性電荷種の間の第2の距離を求
め、数学的に第2の距離を第1の距離で割ることにより
決定される請求項31記載の方法。 - 【請求項34】前記イオン種がギ酸、酢酸、ベンゾ−リ
ン酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、安息香酸、ベンゾ−スルホン酸、オルソ−クロロ安
息香酸、メタ−クロロ安息香酸、パラ−クロロ安息香
酸、ナフチルスルホン酸、ベンゾナフタル酸、クロロ−
ベンゾナフタル酸、クロロ−ナフチルスルホン酸、テト
ラ−ヨードベンゾナフチルスルホン酸、及びジヨードア
ンスラセニルスルホン酸からなる群から選ばれる請求項
29記載の方法。 - 【請求項35】前記中性電荷種がメシチルオキシド、イ
ソプロパノール、メタノール、エタノール、エチレング
リコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ホルムア
ミド、保護されたペプチド、及び保護されたアミノ酸か
らなる群から選ばれる請求項29記載の方法。 - 【請求項36】試料が全血液、血漿、血清、尿、脳骨髄
液、哺乳類DNA、哺乳類RNA、及び組み替えDNA
技術により誘導された蛋白質からなる群から選ばれる請
求項29記載の方法。
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