JP3084836B2 - 硫化金属鉱の酸化方法 - Google Patents

硫化金属鉱の酸化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫化銅鉱などの硫化金
属鉱を酸化して銅などの金属を得るための方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】硫化金属鉱を製錬する方法として、例え
ば硫化銅鉱の連続製錬方法について図1に基づいて説明
すると、まず熔錬炉において銅精鉱を溶融して、硫化銅
および硫化鉄を主成分とするカワと、原料中の脈石や溶
剤や酸化鉄等を主成分とするカラミとを生成し、つい
で、分離炉においてカラミとカワを分離し、ついで、製
銅炉においてカワを酸化させて粗銅とし、ついで、この
様に連続的に製造された熔体を保温炉中に収納し、つい
で、レードルによって所定間隔をおいて一定量づつ精製
炉に収納する。この精製炉は、通常は2ないし3箇所設
置されており、選択的にレードルによって熔体が供給さ
れるようになっている。前記各精製炉においては、酸化
用気体(例えば酸素の比率がほぼ20〜30%である酸
素富化空気)を羽口から熔体に吹き込んで酸化させ、粗
銅に残留していた硫黄の比率を十分に低下させて金属銅
の純度を高める。この反応は次式で表すことができる。
【0003】Cu2S+O2→2Cu+SO2
【0004】一方、この酸化工程中において、吹込酸素
と銅との反応により、酸化銅が生成されてしまうため、
製錬度を高めるために、前述の酸化工程に続いて、還元
剤を熔体に吹き込み、前記酸化銅を還元し、熔体中の金
属銅の純度をさらに高めている。
【0005】ついで、精製炉中の熔体を、樋を介してア
ノード鋳造設備まで運搬して、アノードに鋳造し、この
アノードを用いて電解精製を行い、高純度の金属銅を生
産している。
【0006】ところで、従来から、精製炉の上部に筒状
のランスを取り付けておき、精製炉に熔体を受け入れる
作業と同時に、前記ランスから熔体に酸化用気体を吹き
付け、熔体を予め酸化させておくことにより、酸化工程
に要する時間を短縮する方法が提案されている。こうし
た方法によれば、精製工程における処理時間を大幅に短
縮することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、熔体の酸化効率を向上させるためにランスを熔
体に接近させると、熔体の液面上に生じたスプラッシュ
によってランス先端が溶解し、該部が閉塞して酸素の吹
込みが不可能となることがあり、また、ランスを過度に
離間させると酸化効率が悪く、酸化時間が長くなって熔
体の温度が低下し、精製炉における十分な酸化・還元が
できなくなるという問題があった。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、硫化金属鉱の製錬工程における処理時間を短縮す
ることのできる硫化金属鉱の酸化方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る硫化金属鉱
の酸化方法は、上部に形成した開口部から熔体を受け入
れる精製炉と、この精製炉の上部に上下動自在に取り付
けられて前記熔体に酸化用気体を吹き付ける筒状のラン
スとを備え、前記ランスの下端に形成した開口部と精製
炉に受け入れられた熔体の液面との距離を100〜20
0mmに保持し、前記ランスの開口部における前記酸化
用気体の流速を100〜200m/sに保持するととも
に、前記熔体の精製炉への受入作業中に熔体に向けて酸
化用気体を吹き付ける構成としたものである。
【0010】ここで、ランスの下端に形成した開口部と
精製炉に受け入れられた熔体の液面との距離が100m
m未満である場合には、熔体の液面上に生じたスプラッ
シュによって、ランスの下端が溶解し、開口部が閉塞し
て酸化用気体の吹込みが不可能となるおそれがあり、ま
た、ランスの下端と熔体の液面との距離が200mmを
超える場合には、酸化効率が悪く、熔体受入中に十分な
酸化を行うことができない。また、ランスの開口部にお
ける前記酸化用気体の流速が100m/s未満である場
合には、酸化効率が悪く、熔体受入中に十分な酸化を行
うことができず、また、前記流速が200m/s以上で
ある場合には、酸化用気体の吹込みによって熔体の液面
上にスプラッシュを発生してしまい、このスプラッシュ
がランス下端に付着してランス下端が溶解することにな
る。
【0011】
【作用】本発明の酸化方法は、熔体の、精製炉への受入
作業中に熔体に向けて酸化用気体を吹き付ける構成とし
ているので、精製炉への熔体の受入作業中に、熔体の酸
化を行うことができる。しかも、ランスの下端と精製炉
に受け入れられた熔体の液面との距離を100〜200
mmに保持し、前記ランスの開口部における前記酸化用
気体の流速を100〜200m/sに保持しているの
で、ランス下端部が溶解したり、スプラッシュを発生す
ることなく、ランスから吹き込んだ酸化用気体により、
高い酸化効率を達成することができ、熔体の受入れ中に
おいて熔体中の金属銅の比率を十分に向上させることが
できる。したがって、精製炉に形成した羽口から酸化用
気体を吹き込んで熔体を酸化させる時間を短縮すること
ができる。
【0012】
【実施例】本発明を硫化銅鉱の酸化方法に適用した実施
例を図2〜図5に基づいて説明する。
【0013】まず、本実施例に係る方法に使用する精製
炉の構成について説明する。
【0014】この精製炉1a・1bは、図2に示すよう
に、2箇所に設置されており、従来と同様に構成された
製銅炉と樋2によって連通されて、樋2に取り付けられ
た切替弁(図示せず)を操作することにより、各精製炉
1a・1bに選択的に熔体Lが供給されるようになって
いる。
【0015】前記精製炉1aは、図3に示すように、両
端面が閉鎖された円筒状に形成されており、軸方向を水
平にして設置されて、駆動手段(図示せず)によって軸
方向を中心として所定角度の範囲内で往復回動させられ
るようになっている。
【0016】前記精製炉1aの上部(図3中上方)に
は、略長方形状に形成された開口部3と、円形に形成さ
れた貫通孔4と、カラミ排出用の開口部5が形成されて
いる。
【0017】前記開口部3には、製銅炉から延長された
樋2の開口端が取り付けられており、樋2中を移動して
きた熔体Lを精製炉1中に受け入れるようになってい
る。前記開口部3は、前記樋2との相対回動を許容する
ように周方向に沿って長孔状に形成されている。
【0018】前記貫通孔4には、前記精製炉1aに対し
て上下動自在に取り付けられ、かつ、下端に形成した開
口部6aから、精製炉1に収納された熔体Lに酸化用気
体を吹き付ける筒状のランス6が取り付けられている。
このランス6の材質としては、この実施例ではステンレ
スの表面に耐火物コーティングしたものが用いられてお
り、ランス6の内径Dは、約1インチに形成されて
る。また、前記酸化用気体としては、酸素濃度80%と
した空気が用いられている。
【0019】前記精製炉1aの側部には、軸方向に沿っ
て、2個の羽口7が形成されている。これらの羽口7に
は、空気を熔体L内に送り込むための空気供給手段(図
示せず)が取り付けられている。
【0020】また、第3図中符号8は、酸化・還元の終
了した熔体Lを取り出すための出湯口であり、精製炉1
aを回転させることにより、熔体Lを出湯させることが
できる。
【0021】他の精製炉1bの構成は、前記した精製炉
1aと同様なので、詳細についての説明を省略する。
【0022】つぎに、前記した構成を備えた精製炉1a
・1bを用いて製錬を行う方法について説明する。
【0023】まず、従来と同様にして、熔錬炉→分離炉
→製銅炉の順に、連続して製錬を行う。ついで、製銅炉
から樋2を介して精製炉1a・1bに熔体Lを連続的に
供給する。ここで、各精製炉1a・1bには、樋2中の
1箇所をキャスタブル等でせき止めることにより、所定
時間をおいて一定量づつ順次熔体Lを供給する。
【0024】以降の動作は、各精製炉1a・1bにおい
て共通であるので、精製炉1aを例に採って説明し、他
の精製炉1bについての説明を省略する。樋2から精製
炉1aに熔体Lを供給する際には、ランス6から熔体L
の液面に向けて、酸素濃度80%の酸化用気体を吹き付
ける。ここで、ランス6の開口部6aと熔体Lの液面と
の距離を、100〜200mmに保持するとともに、ラ
ンス6の開口部6aにおける酸化用気体の流速を100
〜200m/sに保持する。すなわち、精製炉1a中に
受け入れられた熔体Lの液面の上昇に同期させてランス
6を上方に移動させることにより、ランス6の開口部6
aと熔体Lの液面との距離を、前記した間隔に保持して
おく。ついで、規定量の熔体Lを精製炉1a中に受け入
れた後、ランス6を上昇・離間させ、従来と同様にし
て、精製炉1aを回動させて羽口7を熔体L中に位置さ
せ、羽口7から酸素濃度24%の酸化用気体を吹き込
む。ついで、従来と同様にして、還元工程を行い、精製
炉1aから出湯させてアノードを鋳造する。この工程
は、従来と同様なので詳細についての説明を省略する。
【0025】本実施例の方法によれば、ランス6の開口
部6aと精製炉1aに受け入れられた熔体Lの液面との
距離を100〜200mmに保持し、ランス6の開口部
6aにおける酸化用気体の流速を100〜200m/s
に保持しているので、熔体Lから上方に飛散したスプラ
ッシュによってランス6の開口部6aを溶失したりある
いは閉塞するということがないばかりでなく、ランス6
から吹き込んだ酸化用気体を熔体中に十分に吹き込むこ
ととし、しかも、熔体Lの受入れから継続して酸化操作
を行うから、酸化効率を高めて熔体L中の金属銅の比率
を向上させることができる。したがって、精製炉1aの
羽口7から酸化用気体を吹き込んで熔体Lを酸化させる
時間を短縮することができるという利点がある。
【0026】また、本実施例の方法によれば、樋2によ
って精製炉1a・1b中に熔体Lを供給する構成とした
ので、従来の様にレードルによって熔体を供給する場合
と比較して、開口部3の開口面積を小さくしておいて
も、熔体Lを確実に精製炉1a・1b内に収納すること
ができる。
【0027】したがって、精製炉1a・1bの保温性を
向上させることができ、製銅炉から連続的に熔体Lを供
給した場合であっても、一層確実に酸化・還元を行うこ
とが可能となるという利点もある。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る硫化金属鉱の酸化方法は、
上部に形成した開口部から熔体を受け入れる精製炉と、
この精製炉の上部に上下動自在に取り付けられて熔体に
酸化用気体を吹き付ける筒状のランスとを備え、ランス
の下端に形成された開口部と精製炉に受け入れられた熔
体の液面との距離を100〜200mmに保持し、ラン
スの開口部における酸化用気体の流速を100〜200
m/sに保持するとともに、熔体の前記精製炉への受入
作業中に熔体に向けて酸化用気体を吹き付ける構成とし
ているので、熔体から上方に飛散したスプラッシュによ
ってランスの開口部を溶失あるいは閉塞したり、精製炉
の開口部から精製炉の外部にスプラッシュが飛散すると
いう不都合を防止しつつ、ランスから吹き込んだ酸化用
気体により、熔体の受入れから継続して酸化操作を行っ
て高い酸化効率を達成することができる。したがって、
精製炉の羽口から酸化用気体を吹き込んで熔体を酸化さ
せる時間を短縮することができ、精製工程における処理
時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の硫化銅(硫化金属鉱)の製錬工程を示す
流れ図である。
【図2】本発明の実施例に係る硫化銅の製錬工程の要部
を示す流れ図である。
【図3】本発明の実施例に係る硫化銅の製錬工程に使用
する精製炉を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例に係る硫化銅の製錬工程に使用
するランスを示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る硫化銅の製錬工程に使用
するランスを示す横断面図である。
【符号の説明】
1a・1b 精製炉 2 樋 3 精製炉に形成した開口部 6 ランス 6a ランスの下端に形成した開口部 L 熔体
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 秀哉 香川県香川郡直島町4049番地1 三菱マ テリアル株式会社 直島製錬所内 (56)参考文献 特開 昭61−127835(JP,A) 特開 昭53−131202(JP,A) 特開 昭61−60836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 15/14 C22B 5/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に形成した開口部から熔体を受け入
    れる精製炉と、この精製炉の上部に上下動自在に取り付
    けられて前記熔体に酸化用気体を吹き付ける筒状のラン
    スとを備え、前記ランスの下端に形成した開口部と精製
    炉に受け入れられた熔体の液面との距離を100〜20
    0mmに保持し、前記ランスの開口部における前記酸化
    用気体の流速を100〜200m/sに保持するととも
    に、前記熔体の前記精製炉への受入作業中に熔体に向け
    て酸化用気体を吹き付けることを特徴とする硫化金属鉱
    の酸化方法。
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