JP3084608B2 - 化粧板 - Google Patents
化粧板Info
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- JP3084608B2 JP3084608B2 JP08081960A JP8196096A JP3084608B2 JP 3084608 B2 JP3084608 B2 JP 3084608B2 JP 08081960 A JP08081960 A JP 08081960A JP 8196096 A JP8196096 A JP 8196096A JP 3084608 B2 JP3084608 B2 JP 3084608B2
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- decorative
- veneer
- adhesive
- elastic adhesive
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- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧板の構成に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】基板表面に化粧単板を貼着してなる化粧
板は、家具、壁材、建具面材等に従来より広く使用され
ている。
板は、家具、壁材、建具面材等に従来より広く使用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、この
化粧板を構成する化粧単板として使用される銘木が入手
困難となり、歩留まり向上のために化粧単板の厚さを薄
くする傾向が高まっている。
化粧板を構成する化粧単板として使用される銘木が入手
困難となり、歩留まり向上のために化粧単板の厚さを薄
くする傾向が高まっている。
【0004】そして、基板として主に使用される合板表
面にこのような薄い化粧単板を貼着した場合、長期間の
含水率の変化に伴い、基板の合板および化粧単板ともに
収縮膨張を繰り返すが、両者の収縮膨張率が大きく異な
るため、化粧単板の表面に無数の干割れが生じ、化粧板
の美観を損ね、商品価値を低下させる。また、合板自体
を構成する単板に生ずる割れが表面に貼着した化粧単板
にまで及び、化粧単板に干割れを生じさせるという問題
も発生していた。
面にこのような薄い化粧単板を貼着した場合、長期間の
含水率の変化に伴い、基板の合板および化粧単板ともに
収縮膨張を繰り返すが、両者の収縮膨張率が大きく異な
るため、化粧単板の表面に無数の干割れが生じ、化粧板
の美観を損ね、商品価値を低下させる。また、合板自体
を構成する単板に生ずる割れが表面に貼着した化粧単板
にまで及び、化粧単板に干割れを生じさせるという問題
も発生していた。
【0005】このような問題を解決するものとして、基
板表面に接着剤を介して非サイジング紙を貼着し、さら
にその上に接着剤を介して化粧単板を貼着してなる化粧
板が提供されたが、その製造工程において接着剤層を2
層形成する必要があり、この接着剤層を硬化させるため
に2回の加熱プレスを必要とするなど、製造工程が煩雑
化し、生産性の低下を免れないものであった。
板表面に接着剤を介して非サイジング紙を貼着し、さら
にその上に接着剤を介して化粧単板を貼着してなる化粧
板が提供されたが、その製造工程において接着剤層を2
層形成する必要があり、この接着剤層を硬化させるため
に2回の加熱プレスを必要とするなど、製造工程が煩雑
化し、生産性の低下を免れないものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来技術における問題点に鑑み、工業的製造に適し、しか
も化粧単板の干割れ防止効果に優れた化粧板を提供する
ことを目的とする。
来技術における問題点に鑑み、工業的製造に適し、しか
も化粧単板の干割れ防止効果に優れた化粧板を提供する
ことを目的とする。
【0007】すなわち、本発明は、基板表面に弾性接着
剤を介して化粧単板が貼着された化粧板であって、表面
化粧単板と弾性接着剤層との層間剥離強度および基板表
面と弾性接着剤層との層間剥離強度よりも弾性接着剤の
層内剥離強度を小さくし、表面化粧単板が弾性接着剤層
内で剥離するように貼着されてなることを特徴とする。
剤を介して化粧単板が貼着された化粧板であって、表面
化粧単板と弾性接着剤層との層間剥離強度および基板表
面と弾性接着剤層との層間剥離強度よりも弾性接着剤の
層内剥離強度を小さくし、表面化粧単板が弾性接着剤層
内で剥離するように貼着されてなることを特徴とする。
【0008】弾性接着剤としては、エラストマー接着剤
と少なくとも2種類の熱硬化性樹脂接着剤が混合された
ものを用いることが好適である。この場合、該少なくと
も2種類の熱硬化性樹脂接着剤の一方の硬化温度が10
0℃未満であり、他方の熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度
が100℃以上である。
と少なくとも2種類の熱硬化性樹脂接着剤が混合された
ものを用いることが好適である。この場合、該少なくと
も2種類の熱硬化性樹脂接着剤の一方の硬化温度が10
0℃未満であり、他方の熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度
が100℃以上である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の化粧板の基板としては、
合板、木質繊維板、木削片板、単板積層板等の木質板が
使用される。
合板、木質繊維板、木削片板、単板積層板等の木質板が
使用される。
【0010】基板表面に貼着される化粧単板としては、
天然木材を切削して得られる天然単板や人工単板が用い
られる。
天然木材を切削して得られる天然単板や人工単板が用い
られる。
【0011】基板表面にロールコーター、スプレッダー
等の塗布装置を用いて弾性接着剤を塗布する。弾性接着
剤としてはエラストマー接着剤と少なくとも2種類の熱
硬化性樹脂接着剤が混合されたものを用いることが好適
である。
等の塗布装置を用いて弾性接着剤を塗布する。弾性接着
剤としてはエラストマー接着剤と少なくとも2種類の熱
硬化性樹脂接着剤が混合されたものを用いることが好適
である。
【0012】弾性接着剤を構成するエラストマー接着剤
としては、天然ゴム系、塩化ゴム系、ブチルゴム系、ア
クリロニトリル・ブタジエンゴム系、スチレン・ブタジ
エンゴム系、ネオプレンゴム系、多硫化ゴム系等の常温
においてゴム弾性を有する接着剤が用いられる。
としては、天然ゴム系、塩化ゴム系、ブチルゴム系、ア
クリロニトリル・ブタジエンゴム系、スチレン・ブタジ
エンゴム系、ネオプレンゴム系、多硫化ゴム系等の常温
においてゴム弾性を有する接着剤が用いられる。
【0013】エラストマー接着剤に混合して用いる少な
くとも2種類の熱硬化性樹脂接着剤としては、フェノー
ル樹脂系、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、ポリアミド樹
脂系、アルキド樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリウレタン
樹脂系等が用いられる。
くとも2種類の熱硬化性樹脂接着剤としては、フェノー
ル樹脂系、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、ポリアミド樹
脂系、アルキド樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリウレタン
樹脂系等が用いられる。
【0014】少なくとも2種類の熱硬化性樹脂接着剤の
うちの一方にはその硬化温度が100℃未満のものが用
いられ、他方の熱硬化性樹脂接着剤としてはその硬化温
度が100℃以上のものが用いられる。
うちの一方にはその硬化温度が100℃未満のものが用
いられ、他方の熱硬化性樹脂接着剤としてはその硬化温
度が100℃以上のものが用いられる。
【0015】例えば、120℃前後で硬化するメラミン
樹脂接着剤と、100℃未満の常温または中温で硬化す
るエポキシ樹脂接着剤とを混合して用いる。
樹脂接着剤と、100℃未満の常温または中温で硬化す
るエポキシ樹脂接着剤とを混合して用いる。
【0016】基板表面に弾性接着剤を塗布した上に化粧
単板を積層して加熱プレスしたときに、加圧により熱硬
化性樹脂接着剤が基板表面および化粧単板裏面の導管
孔、微細な凹凸内および各々を構成する組織内に入り込
むが、このように硬化温度の異なる少なくとも2種類以
上の熱硬化性樹脂接着剤を混合して用いることにより、
積層体の温度が徐々に上昇するにつれて、まず硬化温度
の低い接着剤が硬化して初期接着をなす。このとき、硬
化温度の高い接着剤は未硬化であり、その中で、硬化温
度の低い接着剤が略立体網目状に硬化する。そして、さ
らに積層体の温度が上昇すると、硬化温度の高い接着剤
がこの網目状の中さらにはより奥方にまで入り込んで絡
み合った状態で硬化して二次接着をなす。このため、弾
性接着剤が化粧単板内および基板表面内に十分に浸透
し、この浸透部分の剥離強度が著しく向上される。
単板を積層して加熱プレスしたときに、加圧により熱硬
化性樹脂接着剤が基板表面および化粧単板裏面の導管
孔、微細な凹凸内および各々を構成する組織内に入り込
むが、このように硬化温度の異なる少なくとも2種類以
上の熱硬化性樹脂接着剤を混合して用いることにより、
積層体の温度が徐々に上昇するにつれて、まず硬化温度
の低い接着剤が硬化して初期接着をなす。このとき、硬
化温度の高い接着剤は未硬化であり、その中で、硬化温
度の低い接着剤が略立体網目状に硬化する。そして、さ
らに積層体の温度が上昇すると、硬化温度の高い接着剤
がこの網目状の中さらにはより奥方にまで入り込んで絡
み合った状態で硬化して二次接着をなす。このため、弾
性接着剤が化粧単板内および基板表面内に十分に浸透
し、この浸透部分の剥離強度が著しく向上される。
【0017】エラストマー接着剤に対する熱硬化性樹脂
接着剤の混合割合は20〜56wt%とすることが好ま
しい。熱硬化性樹脂接着剤の混合割合が20wt%未満
であると、基板と化粧単板とを接着する強度が不十分で
容易に化粧単板が剥離してしまう。他方、熱硬化性樹脂
接着剤の混合割合が56wt%を超えるようになると、
弾性接着剤の層内剥離強度が、表面化粧単板と弾性接着
剤層との層間剥離強度および基板表面と弾性接着剤層と
の層間剥離強度よりも大きくなる傾向にあり、また、接
着剤の弾性が不十分となって化粧単板と基板の収縮膨張
の動きを吸収することが困難となる。
接着剤の混合割合は20〜56wt%とすることが好ま
しい。熱硬化性樹脂接着剤の混合割合が20wt%未満
であると、基板と化粧単板とを接着する強度が不十分で
容易に化粧単板が剥離してしまう。他方、熱硬化性樹脂
接着剤の混合割合が56wt%を超えるようになると、
弾性接着剤の層内剥離強度が、表面化粧単板と弾性接着
剤層との層間剥離強度および基板表面と弾性接着剤層と
の層間剥離強度よりも大きくなる傾向にあり、また、接
着剤の弾性が不十分となって化粧単板と基板の収縮膨張
の動きを吸収することが困難となる。
【0018】弾性接着剤が塗布された基板表面に化粧単
板を載置し、ホットプレス装置を用いて加熱圧締して化
粧単板を貼着して、本発明の化粧板が得られる。
板を載置し、ホットプレス装置を用いて加熱圧締して化
粧単板を貼着して、本発明の化粧板が得られる。
【0019】図1には本発明の化粧板の構成が概略的に
示されており、基板1の表面に弾性接着剤2を介して化
粧単板3が貼着されてなる化粧板である。
示されており、基板1の表面に弾性接着剤2を介して化
粧単板3が貼着されてなる化粧板である。
【0020】本発明の化粧板においては、表面化粧単板
と弾性接着剤層との層間剥離強度および基板表面と弾性
接着剤層との層間剥離強度よりも、弾性接着剤の層内剥
離強度を小さいものとされているため、化粧板表面の化
粧単板と基板とを剥離しようと引っ張ったとき、両者を
貼着している弾性接着剤の層内で剥離する。
と弾性接着剤層との層間剥離強度および基板表面と弾性
接着剤層との層間剥離強度よりも、弾性接着剤の層内剥
離強度を小さいものとされているため、化粧板表面の化
粧単板と基板とを剥離しようと引っ張ったとき、両者を
貼着している弾性接着剤の層内で剥離する。
【0021】このような剥離強度の関係を持たせること
により、化粧板を構成する基板と化粧単板が長期間にわ
たってその含水率変化に伴う独自の収縮膨張を繰り返し
ても、両者の間に介在する弾性接着剤によってそれらの
挙動が吸収され、両者の収縮膨張の差に起因する干割れ
を防止する。また、たとえ基板表面に割れが発生して
も、弾性接着剤層内で吸収され、化粧単板にまでその影
響が及ぶことが防止される。
により、化粧板を構成する基板と化粧単板が長期間にわ
たってその含水率変化に伴う独自の収縮膨張を繰り返し
ても、両者の間に介在する弾性接着剤によってそれらの
挙動が吸収され、両者の収縮膨張の差に起因する干割れ
を防止する。また、たとえ基板表面に割れが発生して
も、弾性接着剤層内で吸収され、化粧単板にまでその影
響が及ぶことが防止される。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、化粧単板の干割れを防
止することができ、しかもその製造も容易であって生産
性の向上およびコストダウンを図ることができる。
止することができ、しかもその製造も容易であって生産
性の向上およびコストダウンを図ることができる。
【図1】本発明による化粧板の概略構成を示す断面図で
ある。
ある。
1 基板 2 弾性接着剤 3 化粧単板
Claims (2)
- 【請求項1】基板表面に弾性接着剤を介して化粧単板が
貼着された化粧板であって、表面化粧単板と弾性接着剤
層との層間剥離強度および基板表面と弾性接着剤層との
層間剥離強度よりも弾性接着剤の層内剥離強度を小さく
し、表面化粧単板が弾性接着剤層内で剥離するように貼
着されてなることを特徴とする化粧板。 - 【請求項2】 前記弾性接着剤としてエラストマー接着
剤と少なくとも2種類の熱硬化性樹脂接着剤が混合され
たものを用い、且つ、前記少なくとも2種類の熱硬化性
樹脂接着剤の一方の硬化温度が100℃未満であり、他
方の熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度が100℃以上であ
ることを特徴とする請求項1の化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08081960A JP3084608B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08081960A JP3084608B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 化粧板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09239902A JPH09239902A (ja) | 1997-09-16 |
JP3084608B2 true JP3084608B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=13761079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08081960A Expired - Fee Related JP3084608B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3084608B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-12 JP JP08081960A patent/JP3084608B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09239902A (ja) | 1997-09-16 |
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Legal Events
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