JP3084414B2 - ねじ締めランジュバン型超音波振動子 - Google Patents
ねじ締めランジュバン型超音波振動子Info
- Publication number
- JP3084414B2 JP3084414B2 JP03270363A JP27036391A JP3084414B2 JP 3084414 B2 JP3084414 B2 JP 3084414B2 JP 03270363 A JP03270363 A JP 03270363A JP 27036391 A JP27036391 A JP 27036391A JP 3084414 B2 JP3084414 B2 JP 3084414B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piezoelectric element
- wavelength
- metal block
- thickness
- vibrator
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- Expired - Lifetime
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチックの超音波溶
着、金属線の超音波ボンディング、高周波超音波機器等
の強力超音波応用の振動系に用いられるねじ締めランジ
ュバン型超音波振動子に関するものである。
着、金属線の超音波ボンディング、高周波超音波機器等
の強力超音波応用の振動系に用いられるねじ締めランジ
ュバン型超音波振動子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この種の超音波振動子として図２に示し
たように、二個の圧電素子ａ，ａを、第１、第２の金属
ブロックｂ，ｃ間に挟持し、これらを中心ボルトｄと固
定ナットｅよりなる締結部材により一体に締結したねじ
締めランジュバン型振動子が知られている。更にこの振
動子の全長は、同図の一側部に参照図示した振動波形
（ロ）からも見られるように所定の共振周波数の半波長
に相等しくしている。
たように、二個の圧電素子ａ，ａを、第１、第２の金属
ブロックｂ，ｃ間に挟持し、これらを中心ボルトｄと固
定ナットｅよりなる締結部材により一体に締結したねじ
締めランジュバン型振動子が知られている。更にこの振
動子の全長は、同図の一側部に参照図示した振動波形
（ロ）からも見られるように所定の共振周波数の半波長
に相等しくしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところでプラスチック
等の熱可塑性部材の溶接機用超音波振動子として、その
溶着箇所のみをより確実に超音波接合するため、共振周
波数の高周波化が図られているが、前述した従来構造の
振動子にあっては、１００ｋＨｚ以上の共振周波数で動
作するよう設計すると、全長が略２０ｍｍ程度と短くな
り、金属ブロックにより挟持される圧電素子の厚みも２
ｍｍ以下と薄くしなければならず、従って圧電素子を強
固に締着固定できないだけでなく、印加電力もせいぜい
１０Ｗまでが限度あり、高出力で耐久性のある振動子を
得ることができなかった。
等の熱可塑性部材の溶接機用超音波振動子として、その
溶着箇所のみをより確実に超音波接合するため、共振周
波数の高周波化が図られているが、前述した従来構造の
振動子にあっては、１００ｋＨｚ以上の共振周波数で動
作するよう設計すると、全長が略２０ｍｍ程度と短くな
り、金属ブロックにより挟持される圧電素子の厚みも２
ｍｍ以下と薄くしなければならず、従って圧電素子を強
固に締着固定できないだけでなく、印加電力もせいぜい
１０Ｗまでが限度あり、高出力で耐久性のある振動子を
得ることができなかった。
【０００４】
【解決する手段】本発明は、分極方向を互いに逆向きに
積層してなる二個の圧電素子の各厚み寸法を１／４波長
に、前記一方の圧電素子の端面に当接する第１の金属ブ
ロックの厚み寸法を半波長に、前記他方の圧電素子の端
面に当接する第２の金属ブロックの厚み寸法を１／４波
長に、更に該第２の金属ブロックの外端面に当接し中心
ボルトと螺合して第１、第２の金属ブロックと圧電素子
とを一体に締結する固定ナットの厚み寸法を１／４半波
長にそれぞれ一致させ、該振動子の全長を所定共振周波
数の波長の１．５倍長さになるように設定して、圧電素
子の厚み共振を利用して励振させるようにしたものであ
る。
積層してなる二個の圧電素子の各厚み寸法を１／４波長
に、前記一方の圧電素子の端面に当接する第１の金属ブ
ロックの厚み寸法を半波長に、前記他方の圧電素子の端
面に当接する第２の金属ブロックの厚み寸法を１／４波
長に、更に該第２の金属ブロックの外端面に当接し中心
ボルトと螺合して第１、第２の金属ブロックと圧電素子
とを一体に締結する固定ナットの厚み寸法を１／４半波
長にそれぞれ一致させ、該振動子の全長を所定共振周波
数の波長の１．５倍長さになるように設定して、圧電素
子の厚み共振を利用して励振させるようにしたものであ
る。
【０００５】
【作用】圧電素子の厚み方向の共振を利用するものであ
るから、圧電素子に肉厚の厚いものを使用できるから、
金属ブロック間に強固に締めつけても破損するようなこ
とがないだけでなく、高い入力電力を印加することがで
きるため、高出力で耐久性の優れた振動子を得ることが
できる。
るから、圧電素子に肉厚の厚いものを使用できるから、
金属ブロック間に強固に締めつけても破損するようなこ
とがないだけでなく、高い入力電力を印加することがで
きるため、高出力で耐久性の優れた振動子を得ることが
できる。
【０００６】
【実施例】図１は本発明の一実施例を示し、１，２は二
個のリング状圧電素子で、その分極方向（矢印）が互い
に逆向きになるようリング状端子板（図示省略）を介し
て積層してなる。３は前記一方の圧電素子１の端面に当
接した円筒状の第１の金属ブロックで、その当接面の中
央から軸方向に延び前記圧電素子１，２の各内孔１ａ，
２ａを電気絶縁的に挿通すると共に後述する第２の金属
ブロックの内孔を貫通して外方に突出する雄ねじ部４ａ
を有する中心ボルト４を具える。５は前記他方の圧電素
子２の端面に当接した円筒状の第２の金属ブロックで、
前述したように中心ボルト４を挿通する内孔５ａを具え
る。６は前記第２の金属ブロック５の外端面に当接する
と共に、該金属ブロック５の内面５ａより外出する中心
ボルトの雄ねじ部４ａと螺合する固定ナットで、該固定
ナット６のねじ込みにより第１の金属ブロック３と第２
の金属ブロック４との間に圧電素子１，２を強固にかつ
一体に締結するものである。
個のリング状圧電素子で、その分極方向（矢印）が互い
に逆向きになるようリング状端子板（図示省略）を介し
て積層してなる。３は前記一方の圧電素子１の端面に当
接した円筒状の第１の金属ブロックで、その当接面の中
央から軸方向に延び前記圧電素子１，２の各内孔１ａ，
２ａを電気絶縁的に挿通すると共に後述する第２の金属
ブロックの内孔を貫通して外方に突出する雄ねじ部４ａ
を有する中心ボルト４を具える。５は前記他方の圧電素
子２の端面に当接した円筒状の第２の金属ブロックで、
前述したように中心ボルト４を挿通する内孔５ａを具え
る。６は前記第２の金属ブロック５の外端面に当接する
と共に、該金属ブロック５の内面５ａより外出する中心
ボルトの雄ねじ部４ａと螺合する固定ナットで、該固定
ナット６のねじ込みにより第１の金属ブロック３と第２
の金属ブロック４との間に圧電素子１，２を強固にかつ
一体に締結するものである。
【０００７】而して本発明は、上記積層構成の振動子に
あって、圧電素子１，２の厚み共振を利用するために、
該素子１，２の各厚み寸法を所定共振周波数の１／４波
長に、第１の金属ブロック３の厚み寸法を半波長に、第
２の金属ブロック５の厚み寸法を１／４波長に、固定ナ
ット６の厚み寸法を１／４波長にそれぞれ一致させ、振
動子の全長が図１の振動子に隣接して参照図示した振動
波形（イ）のように所定共振周波数の波長の１．５倍に
なるよう設定したものである。
あって、圧電素子１，２の厚み共振を利用するために、
該素子１，２の各厚み寸法を所定共振周波数の１／４波
長に、第１の金属ブロック３の厚み寸法を半波長に、第
２の金属ブロック５の厚み寸法を１／４波長に、固定ナ
ット６の厚み寸法を１／４波長にそれぞれ一致させ、振
動子の全長が図１の振動子に隣接して参照図示した振動
波形（イ）のように所定共振周波数の波長の１．５倍に
なるよう設定したものである。
【０００８】尚、上例において第１，第２の金属ブロッ
ク３，５の直径と、これと当接する圧電素子１，２の直
径が同一であると、両者の音響インピーダンスρｃ（密
度×音速）の相違から、金属ブロックと圧電素子の当接
面で音波の反射を生じてエネルギー損失が大きくなる問
題があるが、図示したように金属ブロック直径を圧電素
子より径大として、両者の波動インビーダンスｓρｃ
（面積×密度×音速）を等しくすることにより、この問
題を解消できる。
ク３，５の直径と、これと当接する圧電素子１，２の直
径が同一であると、両者の音響インピーダンスρｃ（密
度×音速）の相違から、金属ブロックと圧電素子の当接
面で音波の反射を生じてエネルギー損失が大きくなる問
題があるが、図示したように金属ブロック直径を圧電素
子より径大として、両者の波動インビーダンスｓρｃ
（面積×密度×音速）を等しくすることにより、この問
題を解消できる。
【０００９】また前記第１の金属ブロック３を超音波放
射側としてこれに所定共振周波数の波長の整数倍長さの
振動ホーンを結合することもできる。
射側としてこれに所定共振周波数の波長の整数倍長さの
振動ホーンを結合することもできる。
【００１０】いま、圧電素子１，２として、チタン酸ジ
ルコン酸鉛系圧電磁器より外径１５ｍｍ×内径７ｍｍの
リング状でその厚み寸法を共振周波数の１／４波長に等
しい５．１ｍｍとしたもの；第１の金属ブロック３とし
て、アルミニウム合金より外径２０ｍｍの円筒状でその
厚み寸法が共振周波数の半波長に等しい１３．３ｍｍと
し、更に内端面の中央より軸方向に延び、その先端に雄
ねじ部４ａを刻設した直径６ｍｍ×長さ３０．５ｍｍの
中心ボルト４を一体に形成したもの；第２の金属ブロッ
ク５として、第１の金属ブロックと同じ材料よりなり、
外径２０ｍｍ×内径７ｍｍのリング状でその厚み寸法を
共振周波数の１／４波長に等しくしたもの；固定ナット
６として、ボルト鋼より対辺寸法が１３ｍｍの六角状で
その厚み寸法が共振周波数の１／４波長に等しく、かつ
内面に前記中心ボルトの雄ねじ部と螺合する雌ねじを有
するもの；をそれぞれ用い、図１に示すように第１の金
属ブロック３と第２の金属ブロック５との間に圧電素子
１，２を挟持してなる積層体を、中心ボルト４と固定ナ
ット６とにより６０ｋｇ・ｃｍのトルクで締めつけて一
体に締結したねじ締めランジュバン型超音波振動子を製
作した。
ルコン酸鉛系圧電磁器より外径１５ｍｍ×内径７ｍｍの
リング状でその厚み寸法を共振周波数の１／４波長に等
しい５．１ｍｍとしたもの；第１の金属ブロック３とし
て、アルミニウム合金より外径２０ｍｍの円筒状でその
厚み寸法が共振周波数の半波長に等しい１３．３ｍｍと
し、更に内端面の中央より軸方向に延び、その先端に雄
ねじ部４ａを刻設した直径６ｍｍ×長さ３０．５ｍｍの
中心ボルト４を一体に形成したもの；第２の金属ブロッ
ク５として、第１の金属ブロックと同じ材料よりなり、
外径２０ｍｍ×内径７ｍｍのリング状でその厚み寸法を
共振周波数の１／４波長に等しくしたもの；固定ナット
６として、ボルト鋼より対辺寸法が１３ｍｍの六角状で
その厚み寸法が共振周波数の１／４波長に等しく、かつ
内面に前記中心ボルトの雄ねじ部と螺合する雌ねじを有
するもの；をそれぞれ用い、図１に示すように第１の金
属ブロック３と第２の金属ブロック５との間に圧電素子
１，２を挟持してなる積層体を、中心ボルト４と固定ナ
ット６とにより６０ｋｇ・ｃｍのトルクで締めつけて一
体に締結したねじ締めランジュバン型超音波振動子を製
作した。
【００１１】この振動子につき、交番電圧を印加して駆
動した処、約２００ｋＨｚの共振周波数で厚み振動する
ことが確認された。またこのときの機械的Ｑは１８５で
あり、自由アドミッタンス（ｍＳ）は４．１であり、い
ずれも実用上満足する特性を示した。
動した処、約２００ｋＨｚの共振周波数で厚み振動する
ことが確認された。またこのときの機械的Ｑは１８５で
あり、自由アドミッタンス（ｍＳ）は４．１であり、い
ずれも実用上満足する特性を示した。
【００１２】
【効果】以上の通り、本発明はねじ締めランジュバン型
超音波振動子を構成する圧電素子、第１，第２の金属ブ
ロック、固定ナットの各厚み方向の寸法を所定値に設定
するだけで、目的とする１００ｋＨｚ以上の共振周波数
を呈する超音波振動子を簡単に得ることができ、更に圧
電素子の厚み共振を利用するものであるから、圧電素子
に肉厚を厚くすることができるから、高いトルクで締め
つけたり、高入力電力を印加しても破損するようなこと
がなく、耐久性を高め、高出力を取り出し得るので、こ
の種のプラスチック溶接用振動子として卓越効果を期待
することができる。
超音波振動子を構成する圧電素子、第１，第２の金属ブ
ロック、固定ナットの各厚み方向の寸法を所定値に設定
するだけで、目的とする１００ｋＨｚ以上の共振周波数
を呈する超音波振動子を簡単に得ることができ、更に圧
電素子の厚み共振を利用するものであるから、圧電素子
に肉厚を厚くすることができるから、高いトルクで締め
つけたり、高入力電力を印加しても破損するようなこと
がなく、耐久性を高め、高出力を取り出し得るので、こ
の種のプラスチック溶接用振動子として卓越効果を期待
することができる。
【図１】本発明の一実施例を示すねじ締めランジュバン
型超音波振動子の四半分断面図である。
型超音波振動子の四半分断面図である。
【図２】従来のねじ締めランジュバン型超音波振動子の
四半分断面図である。
四半分断面図である。
１ 圧電素子 ２ 圧電素子 ３ 第１の金属ブロック ４ 中心ボルト ５ 第２の金属ブロック ６ 固定ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B06B 1/06
Claims (2)
- 【請求項１】 １００ｋＨｚ以上の共振周波数で動作す
るねじ締めランジュバン型超音波振動子において、分極
方向を互いに逆向きに積層してなる二個の圧電素子の各
厚み寸法を１／４波長に、前記一方の圧電素子の端面に
当接する第１の金属ブロックの厚み寸法を半波長に、前
記他方の圧電素子の端面に当接する第２の金属ブロック
の厚み寸法を１／４波長に、更に該第２の金属ブロック
の外端面に当接し中心ボルトと螺合して第１、第２の金
属ブロックと圧電素子とを一体に締結する固定ナットの
厚み寸法を１／４半波長にそれぞれ一致させ、該振動子
の全長を所定共振周波数の波長の１．５倍長さになるよ
うに設定して、圧電素子の厚み共振を利用して励振させ
るようにしたことを特徴とするねじ締めランジュバン型
超音波振動子。 - 【請求項２】 前記圧電素子と第１、第２の金属ブロッ
クとの当接面の波動インピーダンスｓρｃ（表面積×密
度×音速）が等しくなるように金属ブロックを圧電素子
より径大としたことを特徴とする請求項１記載のねじ締
めランジュバン型超音波振動子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03270363A JP3084414B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | ねじ締めランジュバン型超音波振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03270363A JP3084414B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | ねじ締めランジュバン型超音波振動子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0576841A JPH0576841A (ja) | 1993-03-30 |
| JP3084414B2 true JP3084414B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=17485230
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03270363A Expired - Lifetime JP3084414B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | ねじ締めランジュバン型超音波振動子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3084414B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2918122B1 (fr) * | 2007-06-27 | 2009-08-28 | Renault Sas | Dispositif d'injection de fluide. |
-
1991
- 1991-09-20 JP JP03270363A patent/JP3084414B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0576841A (ja) | 1993-03-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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