JP3084088B2 - 血行促進装置 - Google Patents

血行促進装置

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JP3084088B2
JP3084088B2 JP03153534A JP15353491A JP3084088B2 JP 3084088 B2 JP3084088 B2 JP 3084088B2 JP 03153534 A JP03153534 A JP 03153534A JP 15353491 A JP15353491 A JP 15353491A JP 3084088 B2 JP3084088 B2 JP 3084088B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血行促進装置に関
し、詳しくは、人体の肩や腰の皮膚に当てた高周波照射
アンテナ面から人体内に高周波を照射し、高周波による
血行促進作用を発揮させる血行促進装置であって、特
に、小さな円盤状などをなす装置本体のみを人体に装着
した状態で作動させることができ、装置本体を装着した
ままで使用者が通常の活動を行うことのできる血行促進
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小さな円盤状をなす装置本体からなる血
行促進装置は、小型軽量の装置本体のみを人体の皮膚に
張り付けて装着しておけばよいので、使用者が通常の仕
事や移動などの活動を行いながら、高周波による血行促
進作用を発揮させて、肩こりや腰の疲れなどを解消した
り、これらの障害の発生を予防することができるものと
して、広く利用されるようになってきた。
【0003】このような張り付け型の血行促進装置で
は、高周波発振用の電気エネルギーは、装置本体に内蔵
された蓄電池に貯えておくようになっている。蓄電池に
電気エネルギーを貯えるには、装置本体とは別に設けら
れ、商用電源に接続されるか、乾電池が収納された充電
器に、装置本体を着脱自在に構成しておき、装置本体内
の蓄電池に充電器から電力を供給して充電した後、充電
器から装置本体を取り外して、人体に装着して使用した
り、使用するまでの間は保管しておいたりするようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な従来の血行促進装置では、充電が完了した装置本体の
作動可能な期間が短く、装置本体に内蔵された蓄電池が
直ぐに消耗してしまって、充電器による装置本体の充電
動作を頻繁に行わなければならないという欠点があっ
た。
【0005】すなわち、従来の血行促進装置には、装置
の簡略化や小型化を図るためもあって、作動のオンオフ
を操作するスイッチは取り付けられておらず、装置本体
を充電器から取り外した段階から、装置は作動を始め、
高周波発振を行う。そのため、装置本体を人体に装着し
ないで保管している間も、高周波発振が行われ、蓄電池
に貯えられた電気エネルギーは徐々に消費されているの
である。人体に装着して使用している間も、装着せずに
保管している間も、全く同じ出力で電気エネルギーが消
費されているので、蓄電池に貯えられた電気エネルギー
が直ぐに無くなってしまい、充電を頻繁に繰り返さなけ
ればならなくなる。
【0006】装置本体を充電器に取り付けたままで保管
しておけば、装置本体の蓄電池は常に充電完了状態に維
持されるため、使用時の作動時間は十分に確保できる
が、そうすると、血行促進装置の使用場所まで充電器を
常に携帯しておかなければならず、乾電池や変圧器など
を内蔵していて、比較的重量のある充電器を携帯するの
は極めて面倒であり、使用者の負担が大きく、血行促進
装置を手軽に使用することができない。
【0007】また、装置本体に作動をオンオフするスイ
ッチを備えていれば、血行促進装置を使用しないときに
は、スイッチを切って蓄電池の消耗を防ぐことができる
が、スイッチを内蔵させる分だけ、装置本体の重量や嵩
が増え、コスト的にも高くついてしまう。しかも、装置
本体に取り付けられるような小さなスイッチでは、オン
オフの操作を忘れたり、人体に装着した状態で何かに触
れてスイッチが切り替わってしまう可能性がある。
【0008】そこで、この発明の課題は、前記したよう
な張り付け型の血行促進装置において、充電後の装置本
体からの電気エネルギーの無駄な消費を無くして、装置
本体に充電された電気エネルギーを有効に利用すること
のできる血行促進装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる血行促進装置は、装置本体を人体に装着
し、装置本体の高周波照射アンテナ面を人体に当てて血
行促進をはかる血行促進装置において、前記アンテナ面
に近接させると高周波発振が停止する発振停止部材を、
装置本体とは別個に備えるとともに、装置本体には、高
周波発振の検知手段と、検知手段で得られた情報にもと
づいて発振回路に供給する入力を制御する入力制御手段
を備えている。
【0010】血行促進装置の基本的な構造は、従来一般
に使用されているような、通常の血行促進装置の構造が
そのまま採用できる。血行促進装置の装置本体は、通
常、概略硬貨大の円盤状をなし、高周波発振回路や蓄電
池、作動制御回路などが内蔵されており、また、人体の
皮膚に張り付ける側の表面には、高周波照射アンテナ面
が設けられており、さらに、充電器への接続端子や蓄電
池の充電状態を示す充電表示灯、装置本体を人体に皮膚
に張り付けるための貼着テープや粘着面なども設けられ
る。
【0011】発振停止部材は、上記装置本体とは別個の
部品として作製され、作動中の装置本体の高周波照射ア
ンテナ面に近づけると、高周波発振回路の発振条件が変
わって、高周波発振が停止してしまうような材料および
形状を備えている。高周波発振回路は、高周波照射アン
テナ面を人体の皮膚に張り付けた状態で、人体その他の
周辺物体を含めた回路条件において発振を起こすように
設定されているので、このような回路条件を変化させて
しまうようなものが発振停止部材となる。例えば、磁性
体材料は、発振条件に大きな影響を与える透磁率を変化
させることができるので好ましいものとなる。磁性体材
料以外にも、透磁率を変化させたり、その他の発振条件
を変化させることのできる材料であれば、発振停止部材
として利用できる。また、合成樹脂の表面に磁性体金属
を貼り付けたり、樹脂中に磁性体粉末を混入しておくな
ど、複数の材料を組み合わせて発振停止部材を作製する
こともできる。
【0012】発振停止部材は、装置本体に近接させて高
周波発振を停止させた状態を維持できるような構造に形
成しておく。具体的には、装置本体の高周波照射アンテ
ナ面の近傍に発振停止部材となる磁性体材料の小片を着
脱自在にしておいたり、磁性体材料からなる収納部材に
装置本体を収納可能にしておいたり、発振停止部材を装
置本体の高周波照射アンテナ面に近接させた状態で、ま
とめて収納しておける収納容器を用いたりすればよい。
より具体的には、磁性体材料からなる板状の発振停止部
材に、装置本体を嵌入可能な収納凹部を設けておき、装
置本体の底面に設けられた高周波照射アンテナ面が収納
凹部の底面に当接するようにしておけばよい。また、装
置本体を発振停止部材の収納凹部に嵌入した状態で、発
振停止部材および装置本体を柔軟な布などからなる収納
袋に収容するようにしておけば、携帯に便利で、使用時
に装置本体を取り出すのも容易である。
【0013】高周波発振の検知手段および入力制御手段
は、前記した作動制御回路の一部に設けられる。通常、
作動制御回路は、集積回路(IC)に組み込まれるの
で、前記検知手段および入力制御手段も、作動制御回路
を構成する集積回路に組み込んでおけばよい。高周波発
振の検知手段は、既知の各種高周波制御回路や測定回路
などで採用されている通常の高周波発振検知回路と同様
の回路が用いられる。入力制御手段は、高周波発振を起
こさせる発振回路へ供給する電気エネルギーすなわち発
振回路への入力を制御するものであり、例えば、発振回
路への入力電流、電圧、パルス間隔などを制御すること
によって、蓄電池に貯えられた電気エネルギーの無駄な
消費を防ぐ。具体的には、高周波発振の検知手段で高周
波発振を検知したときには、通常の作動に必要な入力を
供給し、高周波発振を検知しなくなったときには、通常
の作動時よりも少ない入力しか供給しないようにしてお
く。なお、発振停止部材の作用で高周波発振が停止した
状態から、発振停止部材が高周波照射アンテナ面から離
されたときに、直ちに通常の作動状態に戻すには、高周
波発振が停止した状態でも、発振回路にある程度のレベ
ルで入力を供給しておけばよい。こうしておくと、発振
停止部材が離れると直ぐに発振回路で高周波発振が開始
されて、高周波発振の検知手段で検知でき、その情報に
もとづいて入力制御手段で入力を高めて、通常の作動状
態に戻すことができる。
【0014】通常、発振回路には作動制御回路からパル
ス入力を与えて発振させるので、入力制御手段では、こ
のパルス間隔を制御し、高周波発振が検知されなくなっ
たときに、パルス間隔を長くするようにすれば、入力の
制御が容易で、電気エネルギーの消費を確実に抑えるこ
とができる。パルス間隔を長くするほど、電気エネルギ
ーの無駄な消費は抑えられるが、パルス間隔が長くなる
と、パルスの谷区間では、発振停止部材が離れて高周波
発振が可能になっても発振せず、パルスの次の山区間に
なってから発振を開始することになり、通常の作動状態
に戻るのが遅れることになる。したがって、パルス間隔
の設定は、上記のような各条件を考慮して決定される
が、一般的な使用条件では、通常の作動時におけるパル
スが1秒間に数100回であるのに対し、入力を少なく
したときのパルスを、1秒間に1〜数回程度まで落とす
のが好ましい。但し、使用条件が異なれば、パルス間隔
の設定も変更される。
【0015】
【作用】まず、血行促進装置の高周波照射アンテナ面
に、磁性体材料などの発振停止部材を近接させたとに、
発振回路における高周波発振が停止する作用について説
明する。図5は、従来の一般的な血行促進装置の回路構
成を示しており、基本的には、蓄電池4とICからなる
作動制御回路5と発振回路6とで構成されている。図6
に発振回路6のみを取り出して示しており、このような
発振回路6は、いわゆるコルピッツ発振回路と呼ばれる
ものである。コルピッツ発振回路の発振条件は、回路の
インダスタンスLやキャパシタンスCなどの回路条件に
よって影響され、また、発振回路6につながる高周波照
射アンテナおよびその周辺物体も、上記回路条件に含ま
れることは、良く知られている。
【0016】一方、血行促進装置の高周波照射アンテナ
は、インダクタンスLの成分を持っており、このインダ
クタンスLの値は、下記の式で表される。 L=μn2S (Sは断面積、nは巻数、μは透磁率) すなわち、インダクタンスLは透磁率μの値に比例して
いる。アンテナを、磁性体のように透磁率μの大きな材
料に近づけると、アンテナ部分のインダクタンスLが大
きくなる。アンテナのインダクタンスLが変化すると、
前記したコルピッツ発振回路の発振条件が成立しなくな
り、発振回路6における高周波発振が停止してしまうの
である。
【0017】つぎに、コルピッツ発振回路において、回
路のインダクタンスLが変化すると、発振条件が成立し
なくなる作用を説明する。図7は、図6の発振回路6を
等価回路で表したものである。図中の記号は以下の値を
示している。 β :トランジスタの増幅率 Ri :トランジスタの入力抵抗 Ro :トランジスタの出力抵抗 Z=jωL、Z1 =1/jωC1 、Z2 =1/jωC2 一般に、発振条件は、利得(V2 /V1 )が1以上であ
る。そこで、図7の等価回路において、V2 /V1 を求
めて、発振条件を導く。
【0018】 ib =V1 /Ri ……(1) βib =i1 +i2 ……(2) (Ro //Z2 )i1 =(Z+Z1 )i2 ……(3) V2 =−i2 1 ……(4) (1) と(2) 式より i1 =−i2 +βV1 /Ri ……(5) (5) を(3) に代入することにより i2 ={(Ro //Z2 )βV1 /Ri } /{(Ro //Z2 )+Z+Z1 }……(6) (6) を(4) に代入することにより V2 /V1 =(−βZ1 /Ri )・Ro 1 2 /{Ro (Z+Z1 +Z2 )+Z2 (Z+Z1 )}……(7) (7) において、Z、Z1 、Z2 をそれぞれL、C1
2 を用いて表すと V2 /V1 =(βZ1 /Ri ) /{(ω2 LC1 −1) +jRo (ω3 LC1 2 −ωC2 −ωC1 )}……(8) となる。
【0019】発振条件は、以下の式を満足させることで
ある。 実数部: Re (V2 /V1 )≧1(電力条件) 虚数部: Im (V2 /V2 )=0(周波数条件) これを前記(8) 式に当てはめると Re (V2 /V1 )≧1から β≧(C1 /C2 )・(Ri /Ro ) ……(9) Im (V2 /V2 )=0から ω2 =(2πf)2 =(C1 +C2 )/LC2 2 ……(10) (10)式からは、インダクタンスLが大きくなれば、発振
周波数fが小さくなることが判る。すなわち、アンテナ
に透磁率の大きな材料を近づけて、インダクタンスLを
十分に大きくすれば、発振周波数fを小さくして高周波
発振が起こらなくすることができるのである。例えば、
図3の(a) に示すようなパルス入力を発振回路に供給し
て、(b) に示すようなバースト(間欠発振)を起こさせ
ている場合には、前記インダクタンスLを大きくするこ
とによって、(c) に示すように、高周波発振が停止し
て、元の単純なパルス信号になってしまうのである。
【0020】このようにして、血行促進装置の高周波照
射アンテナに、磁性体材料などからなる発振停止部材を
近接させることにより、高周波発振を停止させることが
できる。前記のような発振回路の発振条件は、血行促進
装置の高周波照射アンテナ面を人体に張り付けた状態
で、目的とする高周波発振が持続するように設定してお
く。したがって、充電器で装置本体の蓄電池に充電を行
った後、充電器から装置本体を取り外せば発振条件にな
るので、高周波発振を開始しようとする。
【0021】しかし、充電器から取り外した装置本体に
発振停止部材を近づけると、前記したような作用で、高
周波発振が停止される。この状態で、血行促進装置を保
管しておく。高周波発振が停止したことは、高周波発振
の検知手段で知ることができる。そして、検知手段から
の情報にもとづいて、入力制御手段が発振回路に供給す
る入力を制御する。すなわち、発振回路に供給する電気
エネルギーを、通常の作動状態に比べて減少させるので
ある。したがって、血行促進装置の不使用時には、発振
停止部材を近接させておくだけで、発振回路に供給され
る電気エネルギーを削減でき、蓄電池の無駄な消耗を防
ぐことができるのである。
【0022】血行促進装置を使用するために、装置本体
から発振停止部材を離して、装置本体を人体に装着すれ
ば、発振回路の発振条件は、前記したように高周波発振
が発生する状態になる。但し、前記した入力制御手段の
作用により、発振回路に供給されている電気エネルギー
が少ないので、このままでは、人体に対して十分に強力
な高周波を照射することができない。しかし、出力は小
さくても高周波発振が発生したことが検知手段で検知さ
れると、入力制御手段が発振回路に供給する入力を通常
の作動状態まで増大させるので、直ぐに通常の作動状態
になる。
【0023】その結果、血行促進装置の装置本体から発
振停止部材を離して、装置本体を人体に装着するだけ
で、自動的に、高周波発振が開始されるとともに、目的
とする血行促進作用を発揮させるのに十分な強度で、人
体に高周波が照射されることになる。血行促進装置の使
用を中断するときには、装置本体に再び発振停止部材を
近づけておけば、前記した作用により、高周波発振は停
止し、このことを検知手段で検知すれば、入力制御手段
が働いて、発振回路へ供給する電気エネルギーを減少さ
せ、蓄電池の無駄な消耗を防ぐ。
【0024】すなわち、この発明の血行促進装置では、
装置本体には何ら特別な操作スイッチ等を取り付けるこ
となく、発振停止部材を高周波照射アンテナに近接させ
るだけで、不使用時における電気エネルギーの無駄な消
費を無くして、装置本体に内蔵された蓄電池の消耗を防
止することができる。その結果、使用者にとっては、装
置本体を使用しないときには発振停止部材と一緒に保管
しておくという、極めて簡単な作業のみで、確実に蓄電
池の消耗を防ぎ、充電間隔を大幅に延長することが可能
になる。
【0025】
【実施例】ついで、この発明の実施例を、図面を参照し
ながら以下に説明する。図1は、血行促進装置の全体構
成を示しており、上面が膨らんだ曲面状をなし、下面が
平坦になった概略円盤状の装置本体10は、通常、2個
を1組にして使用される。発振停止部材20は、鉄など
の磁性体材料で形成された矩形板状をなし、装置本体1
0の底部外形に対応する円形の収納凹部22が2個所に
形成されている。発振停止部材20の各収納凹部22、
22にそれぞれ装置本体10、10を嵌め込み、装置本
体10、10の高周波照射アンテナ面を収納凹部22、
22の底面に接触させた状態で、布や合成樹脂シート、
皮などからなる柔軟な収納袋30に収納する。この収納
袋30に収納した状態で、装置本体10を持ち運んだ
り、保管しておいたりする。柔軟な収納袋30を用いれ
ば、ポケットやバックなどに携帯するのに便利であり、
装置本体10が損傷するのを防止する保護機能もある。
収納袋30の代わりに、合成樹脂からなり、発振停止部
材20を同時成形で埋め込んだりして装着した箱状の収
納ケースを用いることもできる。
【0026】装置本体10を使用するときには、収納袋
30から発振停止部材20および装置本体10を取り出
し、発振停止部材20から装置本体10を取り外して、
装置本体10を人体の所定個所に張り付けて使用する。
図2は、装置本体10に内蔵された回路の構成を示して
いる。前記した従来の血行促進装置と同様に、電気エネ
ルギーを貯える蓄電池40、高周波発振を行う発振回路
60、および、全体の作動を電子的に制御する制御回路
が設けられたICからなる作動制御回路50を備えてい
る。蓄電池40および発振回路60の構造は、従来の通
常の血行促進装置と同様である。
【0027】作動制御回路50には、発振回路60で高
周波発振が行われているか否かを検知する検知回路52
が設けられている。また、検知回路52の情報にもとづ
いて、発振回路60に供給する入力を制御する入力制御
回路(図示せず)も設けられている。検知回路および入
力制御回路は、既知の電子装置などで採用されているの
と同様の通常の回路が用いられるので詳しい説明は省略
する。
【0028】図3に示すように、作動制御回路50は、
蓄電池40に貯えられた電気エネルギーを、(a) のよう
なパルス信号に変換して発振回路60の入力として供給
する。パルス信号は、図2でCINT=“H”の状態
と、CINT=“L”の状態を一定周期で繰り返す。通
常の作動状態では、パルス信号の周期は、1秒間に数1
00回、例えば625回に設定される。発振回路60で
は、(a) の入力信号により、高周波発振を起こし、(b)
に示すように、パルス信号の“H”状態で信号が激しく
変動し、パルス信号の“L”状態では無信号のままにな
り、間欠的な高周波発振信号を出力することになる。高
周波発振信号は、装置本体10の下面に設けられた高周
波照射アンテナ面から人体に照射されて、血行促進作用
を果たす。装置本体10の高周波照射アンテナ面に発振
停止部材20を近づけると、前記したような作用で、発
振回路60における高周波発振が停止し、(c) に示すよ
うに、パルス信号の“H”状態が平坦な波形となる。
【0029】高周波発振の検知回路52では、図2にお
いて、CINT=“H”の状態のときに、RE の両端に
高周波が出ているか否かを検知する。高周波が検知され
ていれば、作動制御回路50の一部として設けられた入
力制御回路に情報を伝達し、入力制御回路で、血行促進
作用を果たすのに必要な所定の入力を発振回路60に供
給する。高周波が検知されなくなると、前記入力制御回
路では、発振回路60に供給するパルス信号のパルス間
隔が大きくなるように制御する。具体的には、例えば、
1秒間に1回にする。この状態になっても、高周波発振
の検知回路52では、高周波の検知は引き続き行ってお
り、パルス信号に高周波発振が検知されれば、その情報
を入力制御回路へと伝達することになる。
【0030】図4は、上記のような構造を備えた血行促
進装置の使用状態と、そのときの信号の変化を示してい
る。上段の信号は、CINT出力すなわち発振回路60
に供給される入力信号を示し、下段の信号は、RE 両端
出力すなわち検知回路50で検知する信号または発振回
路60からの出力信号を示している。段階Aは、充電器
で十分に充電された装置本体10を、人体に装着して使
用している状態を示している。蓄電池40から作動制御
回路50を経て発振回路60に入力されるパルス信号
は、1秒間に625回のパルス間隔に設定されている。
発振回路60からは、高周波発振信号が出力される。こ
の状態は、従来の通常の血行促進装置の場合と同じであ
る。
【0031】段階Bは、装置本体10に発振停止部材2
0を近づけた状態を示している。高周波発振が停止する
ので、発振回路60からの出力は、山部分が平坦なパル
ス信号になる。高周波発振の停止を検知回路50で検知
すると、入力制御回路が作動して、パルス信号の間隔を
1秒間に1回まで落とす。段階Cは、装置本体10から
発振停止部材20を離した状態を示している。発振回路
60で高周波発振が発生するようになるので、検知回路
50で高周波信号が検知され、この情報にもとづいて入
力制御回路で、パルス信号の間隔を元の状態すなわち1
秒間に625回に戻す。
【0032】従来の装置では、装置本体10の蓄電池を
完全に充電した状態から、蓄電池が消耗してしまって、
十分な高周波照射が行えなくなるまでの使用可能期間は
約3日間しかなかったが、上記したこの発明にかかる血
行促進装置を使用した場合、使用せずに保管しておくだ
けであれば、約1年以上たっても使用することが可能で
あった。
【0033】前記した血行促進装置を用いる場合、装置
本体10を4個用意し、まず、2個の装置本体10を充
電器で充電した後、発振停止部材20とともに保管して
おき、さらに別の2個の装置本体10を充電器で充電
し、先に充電された2個の装置本体10と合わせて、4
個の装置本体10を同時に人体に装着して使用するよう
なことも可能になる。この場合、後で充電する装置本体
10の充電に時間がかかったとしても、先に充電された
装置本体10の蓄電池が消耗してしまうことがないの
で、全ての装置本体10を同等の充電状態で同時に使用
することが可能になる。
【0034】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる血行促
進装置によれば、発振停止部材を装置本体に近づけたり
離したりするだけの極めて簡単な操作を行うのみで、不
使用時における電気エネルギーの無駄な消費を削減し、
装置本体に内蔵された蓄電池の消耗を防ぐことができ
る。
【0035】その結果、充電器を使用して装置本体の蓄
電池に充電を行う間隔を大幅に延ばすことができ、外出
時などに、重くて嵩の高い充電器を携帯しておかなくて
も、使用中に蓄電池が消耗して使用出来なくなる心配は
ない。発振停止部材は、複雑な構造部分や機構部品が組
み込まれているものではなく、単なる磁性体材料の板な
ど、極めて簡単な構造のものでよいので、装置本体と発
振停止部材を一緒にして携帯していても、何ら面倒はな
く、充電器を携帯するのに比べれば、はるかに手軽に持
ち運びすることができる。
【0036】装置本体は、従来の装置に比べて、高周波
発振の検知手段と入力制御手段が増えるだけなので、装
置本体が複雑になることはなく、前記の手段を制御回路
の集積回路に組み込んでしまえば、外観構造的には従来
の装置と全く変わりなく、製造コストが高くつく心配も
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる血行促進装置の実施例を示
す全体斜視図
【図2】 装置本体内の回路構成図
【図3】 回路内の様々な状態における信号波形図
【図4】 使用状況の推移に伴う信号の変化を示す信号
波形図
【図5】 従来の血行促進装置における装置本体内の回
路構成図
【図6】 図5の発振回路のみを取り出した回路構成図
【図7】 図6の発振回路の等価回路図
【符号の説明】
10 装置本体 20 発振停止部材 22 収納凹部 40 蓄電池 50 作動制御回路 52 高周波発振検知回路 60 発振回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体を人体に装着し、装置本体の高
    周波照射アンテナ面を人体に当てて血行促進をはかる血
    行促進装置において、 前記アンテナ面に近接させると高周波発振が停止する発
    振停止部材を、装置本体とは別個に備えるとともに、装
    置本体には、高周波発振の検知手段と、検知手段で得ら
    れた情報にもとづいて発振回路に供給する入力を制御す
    る入力制御手段を備えており、 前記入力制御手段は、検知手段で高周波発振を検知した
    ときには、通常の作動に必要な入力を発振回路に供給
    し、検知手段で高周波発振を検知しないときには、通常
    の作動時に必要な入力よりも少ない入力を発振回路に供
    給する ことを特徴とする血行促進装置。
  2. 【請求項2】 発振停止部材が、板状の磁性体材料から
    なり、装置本体を嵌入して、底面に高周波照射アンテナ
    面を当接できる収納凹部を備えている請求項1記載の血
    行促進装置。
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