JP3084044U - メガネフレーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メガネフレームの樹脂製部品表面にレーザー
加工による凹溝にて形成される図形、模様、記号等によ
り、樹脂製部品の強度が低下しないようにしたメガネフ
レームの提供。 【解決手段】 レーザー加工した凹溝２に、フレーム３
とは異なる色彩のエポキシ樹脂を流し込んで充填するこ
とで、凹溝２による強度の低下をカバーする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はメガネフレームの樹脂製部品、特にフレーム表面に形成する装飾形態 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

メガネフレームはそのリムにレンズを嵌めて顔に掛けるものであるが、その為 に軽くて掛け易く、長時間掛けていても疲れ難いように工夫されている。しかし 、メガネは顔に掛ける為に、単に軽くて掛け易いと言った機能的な要求だけでな く、ファッション性が重要となる。すなわち、メガネを掛けて楽しさを感じるこ とが大切である。

【０００３】 そこで、メガネフレームには、その形状においてデザインが色々工夫され、又 フレーム表面をメッキしたり、塗装したり、または印刷する等、色々な２次加工 が施されてメガネフレームの装飾性の向上を図っている。ところで、樹脂製メガ ネフレーム表面の装飾手段の一つとして、レーザー加工にて図形、模様、文字等 を凹溝にて形成している。

【０００４】 レーザー加工は如何に複雑な図形や模様であっても、コンピュータにて制御さ れる為に、正確にしかも瞬時に加工出来る特徴があり、金属製メガネフレームの 装飾に比較して装飾性に乏しい樹脂製メガネフレームに適用される一手段である 。しかし、レーザー加工によってメガネフレーム表面には凹溝が形成され、この 凹溝にて形成される図形、模様、記号等はそれ程目立たなく、装飾性に乏しい一 面も在り、又この凹溝にゴミが侵入して汚れによって該凹溝が埋まってしまうと いった問題もある。

【０００５】 そして金属製メガネフレームに比べて強度的に劣る樹脂製メガネフレームの表 面に凹溝図形や凹溝模様等が形成されることで、その強度はさらに低下してメガ ネフレームに曲げや捩りが加わることで凹溝から亀裂が生じて割れる場合もある 。一方、レーザー加工した凹溝はメガネフレーム表面が角張っていて、肌が触れ ることでケガをするといったことも起きる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

このように、レーザー加工により図形、模様、文字等を施した樹脂製メガネフ レームには上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこの問題 点であり、強度の低下をもたらすことなく装飾性に優れ、又触れてもケガをしな い樹脂製部品を備えたメガネフレームを提供する。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】

本考案の樹脂製メガネフレーム部品はその表面をレーザー加工によって図形、 模様、文字等を凹溝でもって形成し、これによって装飾効果を狙ったものである 。しかし、樹脂製メガネフレーム部品の表面に形成した凹溝が強度の低下をもた らさないように、又表面が角張らないように、凹溝には樹脂を流し込んで埋めて いる。

【０００８】 ここで流し込まれる樹脂は、透明であったり、カラー樹脂であったりするが、 レーザー加工されるフレームの色彩とは異なり、凹溝化される図形や模様等が目 立つようにしている。すなわちメガネフレームとは異なる色彩の樹脂が流し込ま れることで、形成されている図形や模様等の輪郭はより鮮明化する。一般には接 着性に優れているエポキシ樹脂が適していて、これを凹溝に流し込むことで凹溝 面に密着して、凹溝による強度の低下を防止することが出来る。

【０００９】 一方、凹溝に別途形成したピースを嵌めて接着することも出来る。すなわち、 図形、模様、又は記号等を形成した凹溝に樹脂等で形成した図形、模様、又は記 号等のピースを嵌めて接着する。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳 細に説明する。

【００１０】

【実施例】

図1は本考案に係る樹脂製メガネフレーム部品の表面を示す拡大図である。同 図には〇、△、□が形成され、これら各図形はレーザー加工されて表面１に凹溝 2が設けられている。レーザー加工機から照射されるレーザービームの軌跡はコ ンピュータで制御される為に、正確であり、しかも瞬時に動いて凹溝２を加工す ることが出来る。

【００１１】 そして本考案では上記凹溝２にエポキシ樹脂を流し込んで該凹溝２を埋めてい る。該エポキシ樹脂は接着性に優れている為に凹溝面に固着してフレーム３と一 体化する。すなわち、凹溝２の空間を埋めているだけでなく、凹溝２を形成する ことで失われる強度を補うことが出来る。この場合、流し込まれるエポキシ樹脂 は一般に表面１まで充填されるが、時には表面１に対して凸状に盛り上げたり、 逆に凹状化することもある。

【００１２】 凹溝２に流し込むエポキシ樹脂４はフレーム３とは異なる色彩を有し、〇、△ 、□は鮮明に表れる。例えばフレーム３が透明又は半透明の樹脂である場合、エ ポキシ樹脂４には赤や青等の顔料を混入したカラー樹脂として凹溝２に流し込む ならば、所定の色彩に彩られた〇、△、□の図形が出来あがる。

【００１３】 図２は本考案の他の実施例であり、フレーム３の表面には〇、△、□の図形が 形成されているが、上記図１に示すような細溝で形成した〇、△、□とは異なり 、全体が凹溝５となっている。そして該凹溝５には同じくエポキシ樹脂４が流し 込まれて凹溝５は埋まっている。このように、図形全体を凹溝５にて形成するこ とで、フレーム３の強度低下を招くことになるが、該凹溝５にエポキシ樹脂４を 流し込んで埋めるならば、強度の低下を防止出来る。

【００１４】 又、フレーム３には〇や△等の図形に限らず、レーザー加工によって模様又は 文字、記号を形成することが出来、該模様等を形成している凹溝内には上記実施 例と同じくエポキシ等の樹脂が充填される。さらに該凹溝の深さは限定せず、浅 い凹溝にて模様を形成し、該凹溝に樹脂を流し込むことも出来る。フレーム３の 具体的な部品としてはツル、又はフロントフレームであり、図形、模様等が形成 される箇所は限定しない。

【００１５】 一方、上記〇、△、及び□を形成した凹溝に別途製作した〇、△、□のピース を嵌めて接着剤を塗布して固着する場合もある。これら〇、△、□のピースは同 じくレーザー加工にて簡単に製作することが出来、これを凹溝に嵌着する。そし て、上記ピースは必ずしも樹脂製に限るものではない。

【００１６】 以上述べたように、本考案のメガネフレームはその樹脂フレーム表面をレーザ ー加工すると共に、形成した凹溝に樹脂を流し込むなどして充填したものであり 、次のような効果を得ることが出来る。

【００１７】

【考案の効果】

本考案のメガネフレームはレーザー加工にて図形、模様、記号などを凹溝にて 形成し、そして該凹溝にはエポキシ等の樹脂を流し込んで充填している。又別途 製作したピースを嵌着している。従って、フレームの表面に形成された凹溝によ り曲げ強度及び捩れ強度が低下しても、該凹溝は樹脂を流し込むなどして埋めら れることで強度の低下を防止することが出来る。

【００１８】 そしてレーザー加工した凹溝はフレーム表面が角張ってしまうが、樹脂を流し 込んだり別のピースを嵌着することで上記角は無くなり、接触してケガをするこ ともない。また、凹溝に流し込む樹脂、及び嵌着するピースはフレームとは異な る色彩を有している為に、単に凹溝だけで形成される図形、模様、記号等より一 段と鮮明に表現され、メガネフレームの装飾効果は大きくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】フレーム表面に形成した図形。

【図２】フレーム表面に形成した図形。

【符号の説明】

１ 表面 ２ 凹溝 ３ フレーム ４ エポキシ樹脂 ５ 凹溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メガネフレームの樹脂製部品の表面をレ
   ーザー加工によって図形、模様、記号等を形成したメガ
   ネフレームにおいて、レーザー加工により形成した凹溝
   にはフレームとは異なる色彩の樹脂を流し込んで充填し
   たことを特徴とするメガネフレーム。
2. 【請求項２】 上記凹溝に流し込む樹脂としてエポキシ
   樹脂を用いた請求項１記載のメガネフレーム。
3. 【請求項３】 メガネフレームの樹脂製部品の表面をレ
   ーザー加工によって図形、模様、記号等を形成したメガ
   ネフレームにおいて、レーザー加工により形成した凹溝
   にはフレームとは異なる色彩の樹脂等にて形成した図
   形、模様、記号等のピースを上記凹溝に接着剤を塗布し
   て嵌着したことを特徴とするメガネフレーム。