JP3083675U - 商品陳列用パネル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 従来の商品陳列用パネル装置は、パネル部材
同士及びパネル部材と上・下カバー部材との連結部であ
る継目の露出が基板面に現れるので、パネル装置全体の
インテリア的雰囲気を損ね、商品価値の劣化は到底免れ
ない課題があった。 【解決手段】 本考案は、パネル部材２同士及びパネル
部材と上・下カバー部材との接続部を、鋭角爪部６と切
り込み溝９、及び連結用帯状脚３ａと上向き鈎部１３と
をそれぞれ係合固定するようにし、且つパネル部材の基
板５自体の上方部または下方部にて、ネジ取付溝７また
はネジ取付板を隠蔽するように構成した。 【効果】 パネル部材同士及びパネル部材と上・下カバ
ー部材との連結部である継目の露出が基板面に現れるこ
とがなくなり、パネル装置全体のインテリア的雰囲気が
向上し、商品価値を高めた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、商品をフックやブラケットなどに懸けて陳列販売するために、店頭 や店内、中置き什器の壁面などに固定して設置する商品陳列用パネル装置に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の商品陳列用パネル装置は、実公平７−３４６２８号公報に開示されてい るパネル装置がある。 ところが、この従来のパネル装置にあっては、各パネル部材の端部に基板の裏 面に隆起する帯状脚の高さに相当する窪み量を有するビス取付用溝を、上下方向 にて接続状に配設される各部材の基板延長部に設けた延出端部にて隠蔽するよう に構成されているため、各部材における唯一の接続境界線が基板面に一条現れる ことは到底避けられないところであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

即ち、従来の商品陳列用パネル装置は、その性格上店舗の雰囲気や商品のイメ ージを左右させる重要な要素であるにも関わらず、使用する用途、店舗での設置 個所など様々な条件に臨機応変に対応すべくパネル部材をネジなどで固定連結す るため、その際使用されたネジがパネル装置前面に露出しないように、パネル部 材の基板の延長部に設けた延出端部をもって隠蔽するようにしていた。 しかるに、この様な手段を用いて隠蔽したとしても、パネル部材同士及びパネ ル部材と上・下カバー部材との連結部である継目の露出まではどうしても避けら れようがなかった。したがって、基板面に上記連結部の継目が多数露出していて 、パネル装置全体のインテリア的雰囲気を損ねかねず、ひいては、商品価値の劣 化は到底免れないところであったのである。

【０００４】 よって本考案は、作業性、安全性が良好で、パネル部材同士の連結に使用した ネジ、同時にその連結部の継目を全く露出させることなくデザイン性に優れた商 品陳列用パネル装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するためになされたものであって、その要旨とすると ころは、基板の裏面に帯状脚を突設し、基板の表面に断面Ｔ型の帯状フランジを 一体形成し、該帯状脚と帯状フランジ脚とをそれぞれ位置をずらして配設して成 るパネル部材に於て、上下パネル部材同士の接合は、基板の最下位にある帯状フ ランジ脚の側壁延長線上の基板との端部に鋭角爪部を突設し、該鋭角爪部は他の 係合パネル部材上端のネジ取付用溝の下側基部先端に設けた切り込み溝へ挿着し 、基板裏面側最下位にある連結用帯状脚とネジ取付用溝の基部上側に設けた上向 き鈎部とを係合することによって接続固定し、このように形成されたパネル部材 と商品陳列用パネル装置を設置する壁面へは、パネル部材のネジ取付用溝におい てネジ止めされ、該ネジ取付用溝が基板の下部にて隠蔽されてネジの露出がなく なると共に、上下パネル部材の連結部である継目が、帯状フランジ脚側壁面と基 板上面の切り込み溝の１側壁上面部との交点Ａに表現されるに過ぎず、然かも、 その交点は帯状フランジ部にて隠れて基板面に現れない様にして成る商品陳列用 パネル装置、及び基板の表面に断面Ｌ型の帯状フランジを一体に形成して成るパ ネル部材に於て、上下パネル部材同士の接合は、基板下部に設けたネジ取付板上 側基部の溝と他の係合パネル部材の最上位にある断面Ｌ型の帯状フランジ脚側壁 延長線上の基板との上端部に鋭角爪部を突設した、該鋭角爪部及び同じく基板裏 面側最上位にある連結用帯状脚とネジ取付板下端に設けた下向き鋭角爪部をそれ ぞれ係合固定して成る商品陳列用パネル装置である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の商品陳列用パネル装置の実施例を図面に基いて詳細に説明する。 アルミニューム製又は合成樹脂製の商品陳列用パネル装置１が設置される壁面 １０などに沿って、上下に複数段のパネル部材２，２が、その上下縁部を連結し て拡張される。

【０００７】 商品陳列用パネル装置１の主体部を構成するパネル部材２の基板５の表面には 、水平方向に伸び、かつ複数段に亘って断面Ｔ型の商品係止用の帯状フランジ４ が所定の間隔を置いて一体に形成され、一方基板５の裏面には、前記帯状フラン ジ４の帯状フランジ脚１２群とは交互になるよう位置をずらして帯状脚３が一体 に配設されている。

【０００８】 １１は帯状フランジ脚１２，１２の中間位置に相当する基板５の裏面側に水平 方向に伸び、且つ上下方向に多数配設して成るＶ溝付膨み部である。なお、以上 の実施例の説明では、帯状フランジ４が断面Ｔ型に形成した場合を説明したが、 帯状フランジ４を断面Ｔ型に形成する代わりに、図５ａに示すように、断面Ｌ型 の構成にしても良い。

【０００９】 設置すべき壁面１０へは、図４に於て示す下カバー部材２０とパネル部材２の それぞれの端部に於ける固定接続を説明する。 初めに、下カバー部材２０を任意の高さにネジ１４止めし、該下カバー部材２ ０の上方よりパネル部材２の基板５最下位にある帯状フランジ脚１２の側壁延長 線上の基板５との端部に鋭角爪部６を突設し、該鋭角爪部６は下カバー部材２０ 上端のネジ取付用溝７の下側基部先端に設けた切り込み溝２２へ挿着し、基板５ 裏面側最下位にある連結用帯状脚３ａとネジ取付用溝７の基部上側に設けられた 上向き鈎部２１とを係合することによって、下カバー部材２０の上部にパネル部 材２を連結して安定固着させるのである。

【００１０】 次に、最下端に位置するパネル部材２の上方へ多数段配設されるパネル部材２ ，２のそれぞれの端部に於ける固定接続する場合を図１ｂに於て説明する。 パネル部材２の基板５最下位にある帯状フランジ脚１２の側壁延長線上の基板 ５との端部に鋭角爪部６を突設し、該鋭角爪部６は他の係合パネル部材２上端の ネジ取付用溝７の下側基部先端に設けた切り込み溝９へ挿着し、基板５裏面側最 下位にある連結用帯状脚３ａとネジ取付用溝７の基部上側に設けられた上向き鈎 部１３とを係合することによって、上下パネル部材２，２をそれぞれ所要段数連 結していって安定固着させるのである。

【００１１】 このようにして形成されたパネル部材２と商品陳列用パネル装置１を設置すべ き壁面１０へは、パネル部材２のネジ取付用溝７においてネジ１４止めされ、該 ネジ取付用溝７は、図３に示すように、上方パネル部材２の基板５の下部にて隠 蔽されてネジ１４の露出がなくなり、前面から眺めてもネジ１４の存在すらわか らない。

【００１２】 次に、上カバー部材１５と最上位のパネル部材２との接続固定について、図４ ｂに於て説明する。 上カバー部材１５は、略断面Ｆ型に形成され、上蓋部１６の端部には連結用鈎 部１７が設けられ、また上カバー部材１５の正面部の内側下方に一体に設けられ ている水平板部１９の端部には、パネル部材２の基板５の鋭角爪部６と同形状の 下向き鈎部１８が設けられていて、該上カバー部材１５の連結用鈎部１７を上方 より最上位のパネル部材２の上向き鈎部１３へ係合させ、さらに下向き鈎部１８ を切り込み溝９へ挿着させて、上カバー部材１５を最上位のパネル部材２へ覆嵌 させて、ネジ取付用溝７を隠蔽して、ネジ１４を露出しないようにする。

【００１３】 パネル用フック２４を帯状フランジ４の適宜の位置に掛止する。そして、該パ ネル用フック２４へ陳列用商品を吊下げするものである。

【００１４】 以上の実施例では、下カバー部材２０とパネル部材４、パネル部材同士さらに パネル部材と上カバー部材を接続固定する場合を説明したが、断面Ｔ型の帯状フ ランジ４の代わりに、図５ａ，ｂに示すように、基板５の表面に断面Ｌ型の帯状 フランジ８を一体に形成したパネル部材同士を接続固定する場合を以下説明する 。

【００１５】 図８ｂに示すように、壁面１０へ予め皿ビス１４ａにて取付けした上カバー部 材２９のネジ取付板７ｂの上側基部先端に設けた切り込み溝３０へ、最上位に成 るパネル部材２の最上位の帯状フランジ脚部３２側壁延長線上の基板との上端部 に鋭角爪部２５を挿着し、さらに連結用帯状脚２７を下向き鋭角爪部３１へ係合 して、上カバー部材の下方にパネル部材２を連結固着する。このとき、ネジ取付 板７ｂはパネル部材２の基板５にて隠蔽されて、皿ビス１４ａの露出をなくする 。

【００１６】 図７に於て、壁面１０に皿ビス１４ａにて固着した基板５の表面に、断面Ｌ型 の帯状フランジ８は水平方向に延び、上下に複数段に亘って一体に形成して成る 下方のパネル部材２の最上位の帯状フランジ脚部３２側壁延長線上の基板との上 端部に突設して成る鋭角爪部２５を、下方パネル部材２の基板５の裏面上部に設 けた連結用帯状脚２７を上方パネル部材２の基板５下端のネジ取付板７ｂに設け た下向き鋭角爪部２８へ係合して、最上位のパネル部材２へ下方よりパネル部材 ２を下方へ連結固定させ、所要段数のパネル部材を下方へ拡張させる。

【００１７】 図８ｃは、下カバー部材３３の側面図であって、下カバー部材３３を壁面１０ へ予め皿ビス１４ａにて取付けした最下位パネル部材２へ取付けする場合を説明 すると、先ずパネル部材２のネジ取付板７ｂへ両面粘着テープ３８を貼着する。 次いで、下カバー部材３３をパネル部材２の下部へ嵌合する。 このとき、下カバー部材３３の底部３４の端部が、壁面１０へ衝止し、段部３ ７及び直立板部３５の上部突出部３６がそれぞれ両面粘着テープ３８へ接着して 、下カバー部材３３がパネル部材２へ固着される。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、パネル部材の基板に一体に形成されている最下方の断面Ｔ型の帯状 フランジ脚部の側壁延長線上の基板との端部に突設した鋭角爪部を、他方のパネ ル部材上端のネジ取付用溝の下側基部先端に設けた切り込み溝へ挿着するように したから、パネル部材同士の係合が、頗る迅速且つ確実に行うことができる。尚 且、帯状フランジ脚側壁面と基板上面の切り込み溝の１側壁上面部との交点Ａに おいて上下パネル部材が強固に係合され妄りに揺動することがない。

【００１９】 また、一方のパネル部材の連結用鈎部と、他方のパネル部材の上向き鈎部との 係合と相俟って、パネル部材同士が安全堅牢に接続できるものである。

【００２０】 特に、本考案に於ては、パネル部材同士及びパネル部材と上・下カバー部材と を接続固定したとき、パネル部材の基板自体の上方部または下方部にてネジ取付 溝が隠蔽されてネジが露出していないばかりでなく、帯状フランジ脚側壁面と基 板上面の切り込み上面との交点Ａも帯状フランジにて隠れて基板面に現れないの で、商品陳列用パネル装置全体のインテリア的要素を損なうことは皆無である。 したがって、室内装飾的重要な要素を持つ商品陳列用パネル装置として最適なも のである。

【００２１】 本考案請求項１の帯状フランジが断面Ｔ型に形成されている場合には、パネル 部材及び上下カバー部材を床面側から上方向へ張り上げネジ固定施工であるが、 下カバー部材を上カバー部材に変えて上方向から下方向に張り下げネジ固定施工 が可能なパネル装置であり、どちらも使用でき利便性がある。

【提出日】平成１３年８月８日（２００１．８．８）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】 図７に於て、壁面１０に皿ビス１４ａにて固着した基板５の表面に、断面Ｌ型 の帯状フランジ８は水平方向に延び、上下に複数段に亘って一体に形成して成る 下方のパネル部材２の最上位の帯状フランジ脚部３２側壁延長線上の基板との上 端部に突設して成る鋭角爪部２５を、上方パネル部材２の基板５の下端に設けた 切り込み溝２６へ挿着し、 下方パネル部材２の基板５の裏面上部に設けた連結用 帯状脚２７を上方パネル部材２の基板５下端のネジ取付板７ｂに設けた下向き鋭 角爪部２８へ係合して、最上位のパネル部材２へ下方よりパネル部材２を下方へ 連結固定させ、所要段数のパネル部材を下方へ拡張させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ａ 本考案のパネル部材の右側面図である。 ｂ 本考案の商品陳列用パネル装置の縦断面図である。

【図２】本考案のパネル部材に上・下カバー部材を嵌着
し、更に帯状フランジにパネル用フックを掛止した斜視
図である。

【図３】本考案の商品陳列用パネル装置の接続固定状態
を示す要部の拡大縦断面図である。

【図４】ａ 上カバー部材の右側面図である。 ｂ 上カバー部材を上方のパネル部材へ嵌着した状態を
示す拡大縦断面図である。 ｃ 下カバー部材の右側面図である。 ｄ 下カバー部材へ下方のパネル部材を嵌着した状態を
示す要部の拡大縦断面図である。

【図５】ａ 本考案の請求項２の実施例の断面Ｌ型帯状
フランジを使用した場合のパネル部材の右側面図であ
る。 ｂ 基板に断面Ｌ型帯状フランジを配設したパネル部材
同士を接続固定した本考案のパネル装置にパネル用フッ
クを断面Ｌ型帯状フランジに掛止した状態を示す縦断面
図である。

【図６】断面Ｌ型帯状フランジのパネル部材に上下カバ
ー部材を嵌着した状態を示す斜視図である。

【図７】断面Ｌ型帯状フランジの上・下パネル部材の連
結固着した要部の拡大縦断面図である。

【図８】ａ 断面Ｌ型帯状フランジの上方パネル部材に
使用する上カバー部材の右側面図である。 ｂ 断面Ｌ型帯状フランジの上方パネル部材と上カバー
部材との連結固着した状態を示す要部の拡大縦断面図で
ある。 ｃ 同上パネル部材に使用する下カバー部材の右側面図
である。 ｄ 同上パネル部材と下カバー部材との連結固着した状
態を示す要部の拡大縦断面図である。

【符号の説明】

１ 商品陳列用パネル装置 ２ パネル部材 ３ 帯状脚 ３ａ 連結用帯状脚 ４ 帯状フランジ ５ 基板 ６ 鋭角爪部 ７ ネジ取付用溝 ７ｂ ネジ取付板 ８ 断面Ｌ型帯状フランジ ９ 切り込み溝 10 壁面 11 Ｖ溝付膨み部 12 帯状フランジ脚 13 上向き鈎部 14 ネジ 14ａ 皿ビス 15 上カバー部材 16 上蓋部 17 連結用鈎部 18 下向き鈎部 19 水平板部 20 下カバー部材 21 上向き鈎部 22 切り込み溝 24 パネル用フック 25 鋭角爪部 26 切り込み溝 27 連結用帯状脚 28 下向き鋭角爪部 29 上カバー部材 30 切り込み溝 31 下向き鋭角爪部 32 帯状フランジの脚部 33 下カバー部材 34 底部 35 直立板部 36 上部突出部 37 段部 38 両面粘着テープ Ａ 交点

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板の裏面に帯状脚を突設し、基板の表
   面に断面Ｔ型の帯状フランジを一体形成し、該帯状脚と
   帯状フランジ脚とをそれぞれ位置をずらして配設して成
   るパネル部材に於て、上下パネル部材同士の接合は、基
   板の最下位にある帯状フランジ脚の側壁延長線上の基板
   との端部に鋭角爪部を突設し、該鋭角爪部は他の係合パ
   ネル部材上端のネジ取付用溝の下側基部先端に設けた切
   り込み溝へ挿着し、基板裏面側最下位にある連結用帯状
   脚とネジ取付用溝の基部上側に設けた上向き鈎部とを係
   合することによって接続固定し、このように形成された
   パネル部材と商品陳列用パネル装置を設置する壁面へ
   は、パネル部材のネジ取付用溝においてネジ止めされ、
   該ネジ取付用溝が基板の下部にて隠蔽されてネジの露出
   がなくなると共に、上下パネル部材の連結部である継目
   が、帯状フランジ脚側壁面と基板上面の切り込み溝の１
   側壁上面部との交点Ａに表現されるに過ぎず、然かも、
   その交点は帯状フランジ部にて隠れて基板面に現れない
   様にして成る商品陳列用パネル装置。
2. 【請求項２】 基板の表面に断面Ｌ型の帯状フランジを
   一体に形成して成るパネル部材に於て、上下パネル部材
   同士の接合は、基板下部に設けたネジ取付板上側基部の
   溝と他の係合パネル部材の最上位にある断面Ｌ型の帯状
   フランジ脚側壁延長線上の基板との上端部に鋭角爪部を
   突設した、該鋭角爪部及び同じく基板裏面側最上位にあ
   る連結用帯状脚とネジ取付板下端に設けた下向き鋭角爪
   部をそれぞれ係合固定して成る請求項１に記載の商品陳
   列用パネル装置。