JP3081670U - スコープ及びトラカール固定器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】高価な特殊スコープを購入することなく、画像
が鮮明な手持ちのスコープを利用し、人手に頼ることな
く脊椎内視鏡手術を簡便に行う。 【解決手段】先端固定フックにより内視鏡スコープ又は
トラカールを固定する。その後に接続子、連結子が連結
し、Ａシャフト固定フックが続き、ワイヤー調整ネジに
より、ワイヤーを引っ張り、或いは緩ませることによ
り、Ａシャフトへの固定と連結子の形状固定を行う。Ａ
シャフトはフレキシブルジョイントにより、Ｂシャフト
に固定され、Ｂシャフトはレール固定具により、手術台
のサイドレールに固定する構造とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は脊椎内視鏡手術の際内視鏡スコープ及びトラカールを固定する器具に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

脊椎内視鏡手術を行う際、専用の折れ曲がった特殊なスコープを使用する場合 もあるが、通常病院には直状のスコープを常備しており、折れ曲がった特殊なス コープよりも鮮明な画像が得られる。この直状のスコープを脊椎内視鏡手術に流 用できると経費は節約でき、鮮明な画像の元に手術がしやすい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

脊椎内視鏡手術専用の折れ曲がった特殊なスコープは輸入品で高価であり、予 算の限られた開業医クラスでは購入できない。脊椎内視鏡手術の主な内容はヘル ニアの摘出であり、開業医クラスでも盛んに行われている手術である。侵襲が少 なく、入院日数が短期間で済む脊椎内視鏡手術を普及させるには直状のスコープ を流用する必要がある。

【０００４】 直状のスコープを術中助手が持ち続けることは、大変な苦痛であるばかりでな く、人件費の無駄である。場合によってはトラカールも人手によって支える必要 がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために本考案は、先端は前後に分かれた先端固定フック により内視鏡スコープ又はトラカールを固定する。後部先端固定フック内にはワ イヤーが固定され、後端に球状の接続子が連結し、その後はワイヤーを介し球状 面を持つ複数個の連結子が連結している。最後尾の連結子には前後に分かれたＡ シャフト固定フックが続き、ワイヤー調整ネジにより、ワイヤーを引っ張り、或 いは緩ませることにより、Ａシャフトへの固定と連結子の形状固定を行う。Ａシ ャフトはフレキシブルジョイントにより、Ｂシャフトに固定され、Ｂシャフトは レール固定具により、手術台のサイドレールに固定する構造とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１は本考案の内視鏡スコープ及びトラカール固定器具を例示している。先端 は前後に分かれた先端固定フックにより構成され、双方の先端固定フックには内 視鏡スコープ１又はトラカール１８を固定するための溝２が形成されている。前 部先端固定フック４には固定用ネジ３貫通穴が開いており、後部先端固定フック ５には固定用ネジ３を受けるネジ切りが施されており、前部先端固定フック４先 から固定ネジ３を挿入し、双方の先端固定フックの溝２にスコープ１又はトラカ ール１８を挟み込み固定する構造となっている。後部先端固定フック５内にはワ イヤーが固定され、後端に球状の接続子６aが連結し、接続子６aにはワイヤーを 貫通させる穴が開き、この接続子６aを連結子７先端が覆い、連結子７後端はや はり球状となっており、連結子７は同様にワイヤーを貫通させる穴が開いている 。複数個の連結子７が連結し、最後尾の連結子後端の球状面を前部Ａシャフト固 定フック８の接続子６bが覆い、前部Ａシャフト固定フック８と後部Ａシャフト 固定フック９及びワイヤー調整ネジ１０は各々ワイヤーを貫通させる穴が開き、 ワイヤーは各々の部品の貫通穴を通り、ワイヤー調整ネジ１０後端の溝で空回り 構造となっているワイヤー固定ピン１１に接続固定されている。後部Ａシャフト 固定フック９内はワイヤー調整ネジ１０を受けるネジ切りが施され、前部Ａシャ フト固定フック８と後部Ａシャフト固定フック９はジョイント棒１２によりスラ イドするよう連結され、ワイヤー調整ネジ１０を回すとワイヤーが緩み、前部Ａ シャフト固定フック８と後部Ａシャフト固定フック９はその間隔が広がりＡシャ フト１３を開放し、同時に各々の連結子７は隙間を持ち、球状部分が任意の角度 、方向を形成する。ワイヤー調整ネジ１０を逆に回すとワイヤーは引っ張られ、 前部Ａシャフト固定フック８と後部Ａシャフト固定フック９がＡシャフト１３を 挟み込み、全体がＡシャフト１３に固定され、連結子７は互いに前後の圧力によ って任意の角度、方向のまま固定される。Ａシャフト１３はフレキシブルジョイ ント１５により、Ｂシャフト１４に固定され、Ｂシャフト１４はレール固定具１ ６により、手術台のサイドレール１７に固定される。

【０００７】 前部先端固定フック４、後部先端固定フック５、接続子６a、６b、連結子７、 前部Ａシャフト固定フック８、後部Ａシャフト固定フック９、ワイヤー調整ネジ １０の各部品はステンレス、アルミ等の金属製でもよいが、６６ＮＧのようなガ ラス繊維の入った耐熱性の樹脂素材を用いると軽く、取扱いが容易で、且つ高圧 蒸気滅菌に耐える。色は黒色にしておくと無影灯の光を反射しない。Ａシャフト １３、Ｂシャフト１４、フレキシブルジョイント１５、レール固定具１６の各部 品はステンレスを用いてもよいが全体が重くなる。アルミを用いると軽くなり、 強度も問題ない。黒色アルマイト処理を行うと無影灯の光を反射せず、術者の目 の疲労を緩和する。

【０００８】 トラカール１８をスコープ１と同時に保持しておきたい場合、固定ネジ３から ワイヤー調整ネジ１０までのシステムを１セット増設し、Ａシャフト１３に固定 すればよい。またスコープやトラカール以外の器具を固定したい場合は、溝２の 形状を器具に合わせて切り、Ａシャフト１３に固定できる。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は高価な特殊スコープを購入することなく、画像が 鮮明な手持ちのスコープを利用し、人手に頼ることなく脊椎内視鏡手術を簡便に 行うことができる。

【００１０】 スコープやトラカールの固定だけでなく、溝の形状を変えることによってあら ゆる器具をトラカール内に固定することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】スコープ及びトラカール固定器具外観図であ
る。

【符号の説明】

１ スコープ ２ 溝 ３ 固定用ネジ ４ 前部先端固定フック ５ 後部先端固定フック ６a、６b 接続子 ７ 連結子 ８ 前部Ａシャフト固定フック ９ 後部Ａシャフト固定フック １０ ワイヤー調整ネジ １１ ワイヤー固定ピン １２ ジョイント棒 １３ Ａシャフト １４ Ｂシャフト １５ フレキシブルジョイント １６ レール固定具 １７ サイドレール １８ トラカール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】脊椎内視鏡手術の際内視鏡スコープ及びト
   ラカールを固定する器具であり、先端は前後に分かれた
   先端固定フックにより構成され、双方の先端固定フック
   には内視鏡スコープ又はトラカールを固定するための溝
   が形成され、前部先端固定フックには固定用ネジ貫通穴
   が開いており、後部先端固定フックには固定用ネジを受
   けるネジ切りが施されており、前部先端固定フック先か
   ら固定ネジを挿入し、双方の先端固定フックの溝にスコ
   ープ又はトラカールを挟み込み固定する構造となってお
   り、後部先端固定フック内にはワイヤーが固定され、後
   端に球状の接続子が連結し、接続子にはワイヤーを貫通
   させる穴が開き、この接続子を連結子先端が覆い、連結
   子後端はやはり球状となっており、連結子は同様にワイ
   ヤーを貫通させる穴が開き、複数個の連結子が連結し、
   最後尾の連結子後端の球状面を前部Ａシャフト固定フッ
   クの接続子が覆い、前部Ａシャフト固定フックと後部Ａ
   シャフト固定フック及びワイヤー調整ネジは各々ワイヤ
   ーを貫通させる穴が開き、ワイヤーは各々の部品の貫通
   穴を通り、ワイヤー調整ネジ後端の溝で空回り構造とな
   っているワイヤー固定ピンに接続固定され、後部Ａシャ
   フト固定フック内はワイヤー調整ネジを受けるネジ切り
   が施され、前部Ａシャフト固定フックと後部Ａシャフト
   固定フックはジョイント棒によりスライドするよう連結
   され、ワイヤー調整ネジを回すとワイヤーが緩み、前部
   Ａシャフト固定フックと後部Ａシャフト固定フックはそ
   の間隔が広がりＡシャフトを開放し、同時に各々の連結
   子は隙間を持ち、球状部分が任意の角度、方向を形成
   し、ワイヤー調整ネジを逆に回すとワイヤーは引っ張ら
   れ、前部Ａシャフト固定フックと後部Ａシャフト固定フ
   ックがＡシャフトを挟み込み、全体がＡシャフトに固定
   され、連結子は互いに前後の圧力によって任意の角度、
   方向のまま固定され、Ａシャフトはフレキシブルジョイ
   ントにより、Ｂシャフトに任意の角度、方向で固定さ
   れ、Ｂシャフトはレール固定具により、手術台のサイド
   レールに固定する構造を持つ内視鏡スコープ及びトラカ
   ール固定器具。