JP3081625U

JP3081625U - 布地装飾部発光装置

Info

Publication number: JP3081625U
Application number: JP2001002810U
Authority: JP
Inventors: 光吉大蔵
Original assignee: 有限会社ハル・コーポレーション
Priority date: 2001-05-09
Filing date: 2001-05-09
Publication date: 2001-11-16
Anticipated expiration: 2007-05-09

Abstract

(57)【要約】【課題】縫製装飾もしくは貼布装飾等の布地装飾部を
暗闇でもあるいは遠方からでも視認可能とする布地装飾
部発光装置を提供する。【解決手段】文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による
縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる
貼布装飾等の布地装飾部Ｐ周囲を発光可能とするよう当
該布地装飾部Ｐの周囲に、光源体３の光を射出可能な複
数の光ファイバー材２の発光端２Ｂを露出配置する。光
ファイバー材２の発光端２Ｂは布地装飾部Ｐの装飾輪郭
周縁に沿って配置し、また光源体３は、束ねられた複数
の光ファイバー材２の入光端２Ａに装着した常灯制御も
しくは点滅制御可能な発光ダイオードとする。光ファイ
バー材２の発光端２Ｂ側もしくは入光端２Ａ側には、各
種色の透光着色部材によるフィルターをそれぞれ交換可
能に配するか、または異なる色の透光着色部材によるフ
ィルターを配するかするように形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる貼布装飾等の布地装飾部を照明するために布地自体に付設可能とした布地装飾部発光装置に関し、例えば帽子、上着その他の被服類に装着可能にしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の布地装飾部発光装置としては、例えば登録実用新案第３０５５６００号公報に開示されているように、暗闇で長時間発光する蓄光糸を下糸とし、綴じ糸を上糸として、刺繍ミシンにより基布の裏面に蓄光糸による各種デザインの図柄を施すことで発光装飾布を形成したものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらこのような従来提案の発光装飾布では、蓄光糸を使用しているために輝度すなわち発光強度が非常に弱くて、当該蓄光糸による各種デザインの図柄自体は暗闇であったり、遠方からであったりしたら共に視認し難いものとなる問題点を有していた。

【０００４】そこで本考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創案されたもので、例えば帽子、上着その他の被服類に装着することで、文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる貼布装飾等の布地装飾部を暗闇でも、あるいは遠方からでも容易に視認可能とした布地装飾部発光装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を達成するため、本考案にあっては、文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる貼布装飾等の布地装飾部Ｐ例えばこれの周囲を発光させるよう当該布地装飾部Ｐの例えば周囲に、光源体３の光を導光射出させる複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂを露出配置させたものである。光ファイバー材２の発光端２Ｂは布地装飾部Ｐの装飾輪郭周縁に沿って配置されているものとできる。光源体３は、束ねられた複数の光ファイバー材２の入光端２Ａに装着されている常灯制御もしくは点滅制御可能な発光ダイオードであるものとできる。光ファイバー材２の発光端２Ｂ側もしくは入光端２Ａ側には、各種色の透光着色部材によるフィルターをそれぞれ交換可能に配するか、または異なる色の透光着色部材によるフィルターを配するように形成されているものとできる。

【０００６】以上のように構成された本考案に係る布地装飾部発光装置において、光源体３から発する光は複数の光ファイバー材２の入光端２Ａ側に入射され、光は当該光ファイバー材２内部を全反射を繰り返しながら伝達して行き、光ファイバー材２の発光端２Ｂから外部に射出されることにより縫製装飾もしくは貼布装飾等の布地装飾部Ｐを明るく発光した状態にさせる。布地装飾部Ｐの装飾輪郭周縁に沿って配置されている光ファイバー材２の発光端２Ｂは、布地装飾部Ｐの装飾輪郭自体を明るく発光させることにより、当該布地装飾部Ｐをはっきりと看者に視認させる。常灯制御もしくは点滅制御可能な発光ダイオードによる光源体３は、自体の低電圧動作により長時間安定した光強度・輝度の光を発生させる。光ファイバー材２の発光端２Ｂは、当該発光端２Ｂ側もしくは入光端２Ａ側において各種色の透光着色部材によるフィルターをそれぞれ交換可能に配することで当該発光端２Ｂを各種色に発光させるか、または異なる色の透光着色部材によるフィルターを配することで当該発光端２Ｂを色分け可能に発光させる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下図面を参照して本考案の一実施の形態を説明すると、図において示される符号１は、例えば帽子、上着その他の被服類に装着可能にするよう、文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる貼布装飾等の布地装飾部Ｐの周囲を発光させるための布地装飾部発光装置である。

【０００８】この布地装飾部発光装置１は、束ねられた複数の光ファイバー材２の入光端２Ａ側に光源体３を配置させると共に、複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂを、布地装飾部Ｐの装飾輪郭周縁、例えば文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等の刺繍縫目、または布地に貼り付けたアップリケの周縁に沿って露出配置させて形成されている。すなわち、布地に色糸で模様を縫い表わした例えば文字・記号・絵柄等の刺繍、あるいは布地の上に文字・記号・絵柄等の別な布材を貼り付けて模様としたアップリケ等の輪郭周縁を囲繞するようにして複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂを露出配置させることにより、光源体３から発する光を光ファイバー材２によって布地装飾部Ｐの周囲側まで導光させて布地装飾部Ｐの装飾輪郭周縁より外部に射出するものとしてある。

【０００９】具体的な構成例として、縫製装飾による布地装飾部Ｐの場合には、図１に示すように、例えば「ＧＵＩＮＮＥＳＳ」なるアルファベット文字を象った布地に対するそれぞれの刺繍縫目周縁に沿って任意の間隔をおいて複数の小孔を形成し、この小孔それぞれに光ファイバー材２の発光端２Ｂを貫挿させてから例えばエポキシ樹脂系接着剤等で固着させてある。このとき発光端２Ｂ側における光ファイバー材２自体の屈曲に対する補強を維持するために布地裏側に貼着させた例えば帯板フェルト材製の固定部材５を貫通させるようにして刺繍縫目周縁に沿って発光端２Ｂを露出配置させてある。また、図２に示すように、複数の光ファイバー材２の入光端２Ａ側は、当該入光端２Ａを束ねて有底円筒状のジャケット部４の底部側に貫通させた状態で接続してあり、このジャケット部４の筒内部には光源体３として例えば発光ダイオードの発光頭部を挿脱可能となるように装着させてある。この発光ダイオードの一対の電極端子は、例えば常灯制御もしくは点滅制御可能な制御回路７に接続させていることで光源体３から発する光を複数の光ファイバー材２の入光端２Ａ側に入射させるようにしてある。

【００１０】尚、この光ファイバー材２は、例えば口径約０．５ｍｍφ以下の円形断面を有する撓曲自在なるワイヤー状を呈しており、屈折率が大きい中心部であるコア部材の周縁に屈折率の小さいクラッド部材を被覆して成るステップインデックス型、あるいは中心部から外周へ向かって屈折率を徐々に低くしたグレーデッドインデックス型のいずれかとすることで光を光ファイバー材２内に閉じ込めるように設計されている。

【００１１】一方、光源体３である発光ダイオードとしては、自体にかかるバイアス電流に比例した光量（光強度）を発生可能とさせるものであり、例えば赤色に発光させるＧａ_1-xＡｌ_xＡｓ、ＧａＡｓ_1-xＰ_x等の直接遷移型半導体や、間接遷移型半導体であるＧａＰにＮ２をドープさせて緑色に発光させるものや、さらには青色に発光させるＳｉＣまたはＧａＮを用いたもの等があり、これら発光ダイオードを任意に選択することによって光ファイバー材２の発光端２Ｂを赤色・緑色・青色等に発光させるものとしている。

【００１２】発光ダイオードの制御回路７は、当該制御回路７を電気駆動させるための例えばボタン型電池等の電源電池８と共に、矩形箱状の小型のケーシング１０内に収められ、このケーシング１０の側面には制御回路駆動用の電源をオン・オフさせるための例えばスライドスイッチ９が備え付けられている。そして、例えば点滅制御可能な制御回路７を採用した場合には、スライドスイッチ９による発光回路の閉成に応答して予め定められた時間にわたってランダムな継続時間の一連の閃光で発光ダイオードを発光させるようにしてある。

【００１３】また、図示による説明を省略するが、複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂ側もしくはケーシング１０内における光ファイバー材２の入光端２Ａ側には各種色の透光着色部材によるフィルター（図示せず）をそれぞれ交換可能に配するか、もしくは異なる色の透光着色部材によるフィルター（図示せず）を介して色分け可能な状態に配することで複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂ側を各種の色に発光させることができるようにしても良い。

【００１４】次に以上のように構成された実施の形態についての使用、動作の一例を説明する。図３、図４に示すように、本実施の形態における布地装飾部発光装置１を例えば野球帽等の鍔付き帽子Ｑに使用した場合について説明する。すなわち、布地装飾部発光装置１の複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂを、鍔部上方の帽子正面部に配した例えば「ＧＵＩＮＮＥＳＳ」なるアルファベット文字刺繍による布地装飾部Ｐの刺繍縫目周縁に沿って任意の間隔をおいて露出配置させてある（図１参照）。このとき、複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂ側における光ファイバー材２自体の屈曲に対する補強を維持するために帯板状の固定部材５を布地装飾部Ｐの裏側に貼着させ、光ファイバー材２の発光端２Ｂを固定部材５を貫通させるようにして露出配置させてある（図４参照）。そして、ジャケット部４の筒内部には光源体３としての発光ダイオードの発光頭部を装着させると共に、この発光ダイオードの一対の電極端子と接続する制御回路７を電源電池８と共に収納したケーシング１０を例えば鍔部の裏側隅所に雄雌の面ファスナー６、接着剤その他の固定手段を介して貼着させてある（図１参照）。

【００１５】そしてケーシング１０のスライドスイッチ９をオン状態にすれば、発光ダイオードから発する光はジャケット部４内の複数の光ファイバー材２の入光端２Ａ側に入射され、光は当該光ファイバー材２内部を伝わって行き、光ファイバー材２の発光端２Ｂから外部に射出されることで布地装飾部Ｐのアルファベット文字それぞれの刺繍縫目周縁を明るく発光させた状態とするのである。こうして鍔付き帽子Ｑの正面部の「ＧＵＩＮＮＥＳＳ」なるアルファベット文字が暗闇や遠方からでもはっきりと視認することができるのである。

【００１６】尚、本実施の形態では布地装飾部発光装置１を野球帽等の鍔付き帽子Ｑに採用しているが、その他の構成として図示を省略したが、鍔付き帽子Ｑに使用する以外に、例えばＴシャツ、作業服、あるいは野球等に着用する各種ユニフォーム等の各種の被服類における例えば胸部・背中部・袖部等の布地に形成した縫製装飾や貼布装飾等の布地装飾部Ｐに対して本実施の形態の布地装飾部発光装置１を使用することもできる。さらに、布地装飾部Ｐの周囲を発光させる替わりに、布地に対して文字・記号・絵柄等の形態状に光ファイバー材２の発光端２Ｂを露出配置させることで、文字・記号・絵柄等の発光形態が実現可能となるようにしても良い。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているために、文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる貼布装飾等の布地装飾部Ｐを暗闇でも、あるいは遠方からでも視認可能とする。

【００１８】すなわちこれは本考案が、文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる貼布装飾等の布地装飾部Ｐ周囲を発光させるよう当該布地装飾部Ｐの周囲に、光源体３の光を導光射出させる複数の光ファイバー材２の発光端２Ｂを露出配置させたからであり、これにより布地装飾部Ｐを十分に強く輝かせることができ、暗闇でもあるいは遠方からでも布地装飾部Ｐを容易に視認することができる。しかもＴシャツ、作業服、野球等に着用する各種ユニフォーム等の胸部・背中部・袖部等の布地、もしくは鍔付き帽子Ｑ等の布地に形成した縫製装飾や貼布装飾等の布地装飾部Ｐに対する付設も容易に行なえる。

【００１９】光ファイバー材２の発光端２Ｂは布地装飾部Ｐの装飾輪郭周縁に沿って配置されているので、布地装飾部Ｐの輪郭自体を明るく発光させることができ、当該布地装飾部Ｐをはっきりと看者に視認させることができる。

【００２０】光源体３は、束ねられた複数の光ファイバー材２の入光端２Ａに装着されている常灯制御もしくは点滅制御可能な発光ダイオードであるので、低消費電力により光源体３を発光させるとができ、しかも光源体３自体の低電圧動作により長時間安定した光強度・輝度を発生させることができる。

【００２１】光ファイバー材２の発光端２Ｂ側もしくは入光端２Ａ側には、各種色の透光着色部材によるフィルターをそれぞれ交換可能に配するか、または異なる色の透光着色部材によるフィルターを配するように形成されているので、光ファイバー材２の発光端２Ｂを各種色に発光させるか、または発光端２Ｂを色分け可能に発光させることができ、布地装飾部Ｐの視認効果を更に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態における概略斜視図であ
る。

【図２】同じく要部断面図である。

【図３】本考案の布地装飾部発光装置を野球帽等の鍔付
き帽子に採用した場合の正面図である。

【図４】同じく背面側から見た断面図である。

【符号の説明】

Ｐ…布地装飾部Ｑ…鍔付き帽子１…布地装飾部発光装置２…光ファイバ
ー材２Ａ…入光端２Ｂ…発光端３…光源体４…ジャケット
部５…固定部材６…面ファスナ
ー７…制御回路８…電源電池９…スライドスイッチ１０…ケーシン
グ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による
縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる
貼布装飾等の布地装飾部を発光させるよう当該布地装飾
部に、光源体の光を導光射出させる複数の光ファイバー
材の発光端を露出配置させたことを特徴とする布地装飾
部発光装置。
【請求項２】光ファイバー材の発光端は布地装飾部の
装飾輪郭周縁に沿って配置されている請求項１記載の布
地装飾部発光装置。
【請求項３】光源体は、束ねられた複数の光ファイバ
ー材の入光端に装着されている常灯制御もしくは点滅制
御可能な発光ダイオードである請求項１または２記載の
布地装飾部発光装置。
【請求項４】光ファイバー材の発光端側もしくは入光
端側には、各種色の透光着色部材によるフィルターをそ
れぞれ交換可能に配するか、または異なる色の透光着色
部材によるフィルターを配するものとされている請求項
１または２記載の布地装飾部発光装置。
【請求項５】文字刺繍・記号刺繍・絵柄刺繍等による
縫製装飾、もしくは布地に貼り付けたアップリケによる
貼布装飾等の布地装飾部を発光させるよう当該布地装飾
部の装飾輪郭周縁に沿って、常灯制御もしくは点滅制御
可能な光源体の光を導光射出させる複数の光ファイバー
材の発光端を露出配置させ、光源体は、束ねられた複数
の光ファイバー材の入光端に装着されている発光ダイオ
ードであることを特徴とする布地装飾部発光装置。