JP3081602U - 管楽器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑音のない管楽器を提供すること。 【解決手段】 この管楽器は管状のボディー、副高音部
キー及び副高音部キーにより回転される制御軸を含む。
制御軸は管状のボディーに枢動可能に接続され、それぞ
れ穴をもつ２つの離間した横部材を固定的に備えてい
る。バーは１対の対向する卵型端部を有し、各端部の内
部にネジ穴と、そのネジ穴の周りに複数のスプリットが
形成されている。１対の調整ネジが前記ネジ穴にそれぞ
れネジで係合されている。バーの卵型端部は、注意深く
ネジ穴の調整ネジを合わせることにより、間隙なく横部
材の穴に嵌合される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は管楽器、特に、比較的純粋な音色の管楽器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

サクソフォーンは、音楽家の間で人気のある代表的な管楽器の１つである。図 ５に示すように、従来タイプのサクソフォーンは、下方に押すと制御軸８０を回 転または揺動させてこの楽器に高音域の音を出させる副高音部キー６０を有する 。

【０００３】 詳しくは、副高音部キー６０は、ピン６３の自由端部を取り付けた一体のクラ ンク６２を有するオフセット・ロッド６１を含む。制御軸８０には２つの離間し た横部材６４が固定され、それぞれの横部材６４にはバー７０ａの２つの卵型端 部７１ａの対応する１つを受け入れる穴６５が形成されている。

【０００４】 バー７０ａは、さらに、制御軸８０から伸びる枝部７０ｂの卵型の端部７１ｂ を受け入れるために、両端７１ａの間に横穴７３が形成されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

下方の横部材６４は、クランク６２のピン６３が移動可能なスロット（符号な し）が形成されているので、制御軸８０、横部材６４、バー７０ａ及び枝部７０ ｂの全組立体は、キー６０が押下されるときピン６３によって回転されるか、揺 動される。しかし、図６に示すように、バー７０ａが横部材６４と枝部７０ｂと に係合していることから、サクソフォーンの演奏中にバー７０ａがガタガタ音を たてたり、補助キー６０が押されているときにバー７０ａがきしみさえするので 、好ましくない音色を発生するという難点がある。

【０００６】 それ故、本考案の目的は、上記のような問題を緩和または回避する管楽器を提 供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の目的は、比較的純粋な音色の管楽器を提供することである。

【０００８】 本考案の他の目的及び効果は、添付の図面を参照する下記の詳細な説明から一 層明らかになるであろう。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図１を参照するに、本考案に従って構成された管楽器は、副高音部キー１１を 備えた管状のボディー１０を含み、キー１１は制御軸２２を回転させることでボ ディー１０に高音域の音を出させることができる。

【００１０】 従来のサクソフォーンにおけるように、副高音部キー１１は、好ましくはロッ ド１２自体と同軸の第１縦軸線の周りで枢動可能に管状ボディー１０に接続され たオフセット・ロッド１２を有する。

【００１１】 図２を参照するに、ロッド１２はピン１４が自由端部にネジ止めされた一体の クランク１３を有するため、キー１１を押すとクランク１３とピン１４が共にボ ディー１０に対して同時に第１軸線の回りに回転される。

【００１２】 制御軸２２は、第１軸線にほぼ平行で好ましくは制御軸２２自体と同軸の第２ 縦軸線の周りでボディー１０に枢動可能に接続されている。軸２２は、それぞれ が穴２１を有する２つの離間した横部材２０を固定的に備えている。その上、横 部材２０の１つはスロット（符号なし）を有し、クランク１３のピン１４は該ス ロットに沿って移動可能である。

【００１３】 横部材２０は、穴２１に受け入れられた１対の対向する卵型の端部３４ａを有 するバー３０ａにより相互に接続されている。バー３０ａがその両端３４ａの間 に横穴３６を形成し、制御軸２２がバー３０ａの横穴３６に受け入れられる卵型 の端部３４ｂをもつ枝部３０ｂを有することが好ましい。

【００１４】 図３を参照するに、バー３０ａの卵型の各端部３４ａは、周囲に複数のスロッ ト３５を形成したネジ穴３１を有し、ネジ穴にネジで係合する調整ネジ３２を備 える。ネジ３２は、スプリット３５で端部３４ａの変形性能を非常に容易にした ため卵型の端部３４ａが広がるようにしたフレア式頭部３３を有する。したがっ て、バー３０ａの広げられた卵型の端部３４ａは、調整ネジ３２を調整すること で、図４に示すように、間隙なく横部材２０の穴２１に嵌合できる。同様に、枝 部３０ｂの卵型の端部３４ｂはバー３０ａの卵型の端部３４ａと同じ形状に形成 され、上記のネジ３２と同じく追加の調整ネジ３２を備える。

【００１５】 図１及び２を参照するに、制御軸２２、横部材２０、バー３０ａ及び枝部３０ ｂの比較的硬い組立体は、クランク１３のピン１４によりノイズなしに第２縦軸 線の回りで回転または揺動されるガイドの作用をする。バー３０ａは、横部材２ ０と枝部３０ｂとの適切な接続のため、管楽器の演奏中にガタガタ鳴ることも、 副高音部キー１１が押される際にきしむこともない。

【００１６】 上記の説明から、本考案は次の利点を有することがわかる。

【００１７】 １．バー３０ａのガタガタ音がしない。 バー３０ａと横部材２０と枝部３０ｂとの適切な接続のため、管楽器の演奏中 にバー３０ａがガタガタと音を立てることはない。

【００１８】 ２．バー３０ａがきしまない。 バー３０ａと横部材２０と枝部３０ｂとの適切な接続のため、補助キー１１が 押される際にバー３０ａがきしむことはない。

【００１９】 本考案の特徴や利点を構造及び機能の詳細と共に説明したが、この開示は例に 過ぎず、特に部品の形状、寸法及び配置の細部において、本考案の原理内で変更 が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る管楽器の好ましい実施例の分解斜
視図。

【図２】図１に示す管楽器の部分拡大斜視図。

【図３】図１の管楽器に含まれるバーを示す部分拡大断
面図。

【図４】図１に示す管楽器の部分頂面図。

【図５】従来のサクソフォーンの部分斜視図。

【図６】図５の従来のサクソフォーンの部分頂面図。

【符号の説明】

１０ 管状ボディー １１ 副高音部キー ２０ 横部材 ２１ 穴 ２２ 制御軸 ３０ａ バー ３０ｂ 枝部 ３１ ネジ穴 ３２ 調整ネジ ３４ａ バー端部 ３５ スプリット ３６ 横穴

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】管状のボディー（１０）と、副高音部キー
   （１１）と、前記管状のボディーが高音域の音を奏する
   ことができるように前記副高音部キーにより回転される
   制御軸であって前記管状のボディーに枢動可能に接続さ
   れ、それぞれ穴（２１）を有する２つの離間した横部材
   （２０）が固定された制御軸（２２）とを備える管楽器
   であって、 前記横部材の穴に受け入れられた１対の対向する卵型の
   端部（３４ａ）を有するバー（３０ａ）と、 前記卵型端部のネジ穴（３１）にネジ係合する１対の調
   整ネジ（３２）とを含み、 前記卵型端部のそれぞれは、前記ネジ穴と、該ネジ穴の
   周囲に設けられた複数のスプリット（３５）とを有し、
   前記調整ネジのそれぞれは、前記卵型端部の変形を前記
   スプリットにより容易にされる結果として前記卵型端部
   の対応する一方を広げるフレア式頭部（３３）を有し、
   これにより、前記卵型端部は、前記ネジ穴内に前記調整
   ネジを合わせることにより、間隙なく前記横部材の穴に
   嵌合される、管楽器。
2. 【請求項２】前記バー（３０ａ）は横方向の穴（３６）
   を有し、前記制御軸（２２）は前記横方向の穴（３６）
   内に受け入れられた卵型の端部（３４ｂ）を有する枝部
   （３０ｂ）を有する、請求項１に記載の管楽器。
3. 【請求項３】前記枝部（３０ｂ）の卵型の端部（３４
   ｂ）は前記バー（３０ａ）の卵型の端部（３４ａ）と同
   じ形状を有し、前記卵型の端部（３４ｂ）が前記バー
   （３０ａ）の横穴（３６）内に間隙なく嵌合されるよう
   に、追加の調整ネジ（３２）が設けられている、請求項
   ２に記載の管楽器。