JP3081490U - 移動式多機能排ガス処理装置 - Google Patents

移動式多機能排ガス処理装置

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貴行 岡田
正夫 中島
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祐吉 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成でミストや粉塵を含むガス及び酸
性ガス、塩基性ガス、悪臭ガス、有価ガス等を分離、集
塵、処理、消臭、吸収する装置であって、必要なときに
必要な場所に簡単に運べる装置を提供すること。 【解決手段】 ミスト分離機能、粉塵捕集機能、酸性ガ
ス処理機能、塩基性ガス処理機能、消臭機能及び有価ガ
ス回収機能から選択される二種以上の機能をもちうる多
機能排ガス処理装置が、台車上に搭載されていることを
特徴とする、移動式多機能排ガス処理装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ミスト分離機能、粉塵捕集機能、酸性ガス・塩基性ガス処理機能、 消臭機能及び有価ガス回収機能等を有する多機能排ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ガス中の目的物質の除去のため、ガス中のミストを分離する装置、 粉塵捕集のための集塵機、また酸性ガスや塩基性ガス等の処理のための排ガス処 理装置、更には悪臭を有するガスを消臭する消臭装置、有価ガス等の吸収回収装 置が存する。
【0003】 しかしながら、これらの装置はそれぞれ単機能しか有しないため、用途に応じ て個別にこれらの装置を設置する必要がある。そのため、高額の装置費用や工事 費用、また広範な設置スペースを要する。
【0004】 これらの対策としては、装置に複数の機能を持たせることであるが、現状では 、用途に応じて、それぞれの単機能の装置を接続して配置したものに止まってい る。
【0005】 また多くの場合、これらの装置は大型で固定式であるため、ミストや粉塵やガ ス等の発生場所までの長い区間に、配管や吸込ダクトを敷設する必要がある。そ のため、配管内に液滴が滞留したり、粉塵が配管内面に付着または堆積し、捕集 効率の低下や排風量の低下などのトラブルが頻発していた。
【0006】 これらの対策としては、いろいろな提案がなされている。たとえば配管や吸込 ダクトの途中に掃除口を設けダクト内の付着物を除去する方法である。しかし、 この方法は多くの人手を必要とし、その作業環境は劣悪であった。
【0007】 また、配管途中の粉塵滞留部に高圧空気の吹き付け装置を設けたり、排風装置 を大型化するなどの対策も行われている。しかし、これらの方法は、高額の設備 費用と共に、エネルギー原単位を著しく悪化させる。
【0008】 また、別の対策として、配管長を短くする方法がある。これは発塵、発ガス箇 所ごとに当該処理設備を設置しようとするものであるが、この方法では、粉塵や ガスの種類ごとに、発生する場所の数と同等数の装置を設置する必要があった。 この方法では、高額の設置費用と広範な設置スペースが必要なために、ミストや 粉塵やガス等の発生を伴う作業を行う場所が限定されていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記の問題を解決し、簡易な構成でミストや粉塵を含むガス及び酸 性ガス、塩基性ガス、悪臭ガス、有価ガス等を分離、集塵、処理、消臭、吸収す る装置であって、必要なときに必要な場所に簡単に運べる装置を提供することを 目的とする。
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、このため鋭意検討を重ねた結果、簡易な構成の装置を手押し台 車上に設置することで、上記の排ガス処理等などを多目的に行うことができ、な おかつ容易に移動させることができる装置である本考案に到達した。
【0010】 すなわち、本考案は、簡易な一台の装置で、ミストや粉塵を含むガス及び酸性 ガス、塩基性ガス、悪臭ガス、有価ガス等を処理または捕集、回収し、かつ粉塵 やガス等が発生する場所に、人力により容易に移動することが可能であることを 特徴とする、多機能排ガス処理装置である。
【0011】 具体的には、本考案(1)は、処理対象ガスを装置内に吸入しまた処理後に装 置外へ排出する手段;吸入された処理対象ガスからミスト及び/又は粉塵を捕集 する手段;吸入された処理対象ガスを処理液と接触させ、処理対象ガス中の処理 対象成分を除去する手段;及び、処理液を循環させ、連続使用可能とする手段 を備えた多機能排ガス処理装置が、台車上に搭載されていることを特徴とする移 動式多機能排ガス処理装置である。
【0012】 また、本考案(2)は、処理対象ガスを装置内に吸入しまた装置外へ排出する ためのファン手段;吸入された処理対象ガス中のミスト及び/又は粉塵を捕集す るフィルタ手段;処理液を収納する容器;該容器中の処理液を、吸入された処理 対象ガスに散布し、処理対象ガス中の処理対象成分を除去する手段;及び、散布 後の処理液を、該容器中に戻す手段を備えた多機能排ガス処理装置が、台車上に 搭載されていることを特徴とする移動式多機能排ガス処理装置である。
【0013】 更に、本考案(3)は、処理液が、粉塵処理の場合は集塵用水であり、酸性ガ ス処理の場合はアルカリ性溶液であり、塩基性ガス処理の場合は酸性溶液であり 、悪臭ガス処理の場合は消臭溶液であり、有価ガス処理の場合は該有価ガスを溶 解する液である、前記移動式多機能排ガス処理装置(1)又は(2)である。
【0014】 また、本考案(4)は、ミスト分離機能、粉塵捕集機能、酸性ガス処理機能、 塩基性ガス処理機能、消臭機能及び有価ガス回収機能から選択される二種以上の 機能をもちうる多機能排ガス処理装置が、台車上に搭載されていることを特徴と する、移動式多機能排ガス処理装置である。
【0015】
【考案の実施の態様】
図1及び図2を参照して本考案の好適態様を説明する。図1及び図2に示され るように、好適態様に係る移動式多機能排ガス処理装置は、吸気口1を有し、内 部にフィルター3が配設されているフィルターハウジング2を備えている。また 、フィルターハウジング2は、吸気口1と反対側で、末端で排気口10を形成し ている配管4と連結している。更に、移動式多機能排ガス処理装置は、処理液( 循環液)を蓄えておく循環液槽5と、循環液槽5に蓄えられている処理液を、フ ィルタハウジング2内のフィルター3の手前(吸気口1側)に運ぶための、管1 4と循環ポンプ6が配設されている。また、フィルタハウジング2内で、管14 の先端には、循環液散布ノズル7が形成されている。また、フィルターハウジン グ2の下方には、循環液槽5に通じる管13が設けられている。更に、処理対象 ガスを吸気口1から排気口10まで移動させるための吸気ファン8が、配管4内 の排気口10手前に配設されている。そして、以上の構成要素すべてが、すべて ストッパー付きキャスター11を付けた手押し台車12上に搭載されている。な お、本装置の大きさ、重量及び形状等は、特に限定されない。例えば、大きさに 関しては、台車の巾W1〜2m、奥行きD1〜2m、高さH1〜2.5mを、参 考として挙げる。また、重量に関しては、手押しにより台車を移動できる程度の 重量が望ましいが、電動ポーターなどの輸送機を使用して移動させる場合には特 に限定されない。
【0016】 次に、一般的操作方法について説明する。まず、操作に先立ち、処理対象ガス 中の除去対象成分に基づき、処理液を決定し、その処理液を循環液槽5に入れる 。そして、操作盤9に接続している差込みプラグ付ケーブルを電源に接続する。 次に、操作盤9上の操作ボタンを押すと、吸気ファン8が起動し、室内のガス( 処理対象ガス)が、吸気口1からフィルターハウジング2内に送り込まれる。送 り込まれた処理対象ガスは、フィルター3の手前で、循環液散布ノズル7を介し て吹き付けられた処理液と接触する。接触後、処理対象ガスは、フィルタ3を介 して排気口10から排出される。なお、フィルターハウジング2内に送り込まれ た処理液は、管13を介して重力でその下の循環液槽5に落ちるような構成にな っている。このような構成を採ることにより、処理液は再利用され、連続的な装 置の使用が可能となる。
【0017】 次に、各処理対象成分に関し、具体的に説明する。
【0018】ミスト捕集 本装置とミスト発生部との配管長が極力短くなるように、本装置をミストが発 生する地点の近傍に搬送し、ストッパーによりキャスター11を固定する。次に 操作盤9を操作し吸気ファン8を作動させ、ミストを含むガスを吸気口1から吸 気する。ミストはフィルター3で捕集されて、ガスと分離された液状物は、循環 液槽5に入る。ガスは、配管4を通り吸気ファン8に送り込まれ、排気口10よ り排気する。
【0019】 通常は、循環液槽5に捕集用水もしくは薬液を収納せず、循環ポンプ6を作動 させない。循環液槽5は、ガスと分離された液状物の受槽として使用する。
【0020】 しかし、捕集効果の向上を図るなどの目的で循環液槽5に捕集用水もしくは薬 液を収納し、循環ポンプ6を作動させてもよい。
【0021】粉塵を含むガスの集塵 本装置と粉塵発生部との配管長が極力短くなるように、本装置を粉塵が発生す る地点の近傍に搬送しストッパーによりキャスターを固定する。循環液槽5に集 塵用水もしくは薬液を収納し、操作盤9を操作して循環ポンプ6を作動させる。 次に操作盤9を操作し吸気ファン8を作動させ、粉塵を含むガスを吸気口1から 吸気する。粉塵は、循環液散布ノズル7から散布された集塵用水もしくは薬液と 接触し、フィルター3で湿式集塵されて循環液槽5に入る。粉塵を分離したガス は、配管4を通り吸気ファン8に送り込まれ、排気口10より排気する。
【0022】 通常、本装置は、湿式集塵機として使用するが、循環液槽5に捕集用水もしく は薬液を収納せず、循環ポンプ6を作動させないで、乾式集塵機として使用して もよい。
【0023】酸性ガス、塩基性ガス等の除去 本装置と酸性ガス、塩基性ガス等の発生部との配管長が極力短くなるように、 本装置を酸性ガス、塩基性ガス等が発生する地点の近傍に搬送しストッパーによ りキャスター11を固定する。循環液槽5に薬液を収納し、操作盤9を操作して 循環ポンプ6を作動させる。このときの薬液は、酸性ガスの場合は、苛性ソーダ 水溶液などのアルカリ性溶液であり、塩基性ガスの場合は、硫酸水溶液など酸性 溶液である。次に、操作盤9を操作し吸気ファン8を作動させ、酸性ガスまたは 塩基性ガス等を吸気口1から吸気する。酸性物質または塩基性物質等は循環液散 布ノズル7から散布された薬液と接触し、フィルター3で薬液と共に循環液槽5 に入る。中和されたガスは、配管4を通り吸気ファン8に送り込まれ、排気口1 0より排気する。
【0024】 なお、上記の方法は、前記のミスト及び粉塵を含む酸性ガス、塩基性ガス等の 処理においても適用可能である。
【0025】悪臭ガスの消臭 本装置と悪臭ガスの発生部との配管長が極力短くなるように、本装置を酸性ガ ス、塩基性ガス等が発生する地点の近傍に搬送し、ストッパーによりキャスター 11を固定する。循環液槽5に消臭剤を含有する水(以下消臭水溶液)を収納し、 操作盤9を操作して循環ポンプ6を作動させる。このときの消臭剤は、たとえば 第一工業製薬株式会社製の商品名エアケムである。
【0026】 次に操作盤9を操作し吸気ファン8を作動させ、悪臭ガスを吸気口1から吸気 する。悪臭物質は循環液散布ノズル7から散布された消臭水溶液と接触し、フィ ルター3で消臭水溶液と共に循環液槽5に入る。悪臭物質を分離したガスは、配 管4を通り吸気ファン8に送り込まれ、排気口10より排気する。
【0027】 なお、前記の方法は、前記のミスト及び粉塵を含む悪臭ガスの消臭においても 適用可能である。
【0028】 酸性ガス、塩基性ガス等を含む悪臭ガスの消臭においては、前記の通りである が、循環液槽5の消臭水溶液中に、酸性ガスの場合は、苛性ソーダ水溶液、塩基 性ガスの場合は、硫酸水溶液などを添加する。
【0029】有価ガスの回収 本装置と有価ガスの発生部との配管長が極力短くなるように、本装置を有価ガ スが発生する地点の近傍に搬送しストッパーによりキャスター11を固定する。 循環液槽5に水を収納し、操作盤9を操作して循環ポンプ6を作動させる。この ときの水は、用途により水であることにこだわらない。次に、操作盤9を操作し 吸気ファン8を作動させ、有価ガスを吸気口1から吸気する。有価物質は、循環 液散布ノズル7から散布された循環液と接触し、フィルター部で循環液と共に循 環液槽5に入る。有価物質を分離したガスは配管4を通り、吸気ファン8に送り 込まれ、排気口10より排気する。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本考案を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施 例によって限定されるものではない。
【0031】実施例1 医薬品の触媒である塩化亜鉛の30重量%水溶液300Lを、500L撹拌槽 に入れた。この時、本考案の装置を撹拌槽の傍ら約50cmの地点に搬送し、キャ スターを固定し、操作盤9を操作して吸気ファン8(吸気風量10m3/min)を作動 させた。また、本装置の吸気口1に内径100mmのダクト管(管長約1m)の一方 を装着し、他方を撹拌槽上部の排ガス口に装着した。また、排気口10を受槽付 き水冷式熱交換器に接続した。次に撹拌槽を120℃に加熱した後、約10分間 で酸化亜鉛粉末20kgを撹拌槽上部のマンホールより投入した。マンホールから 吸気した空気と共に、飛散した酸化亜鉛粉末と塩化亜鉛水溶液ミストが同伴して 、本装置に入り、空気は排気口より受槽付き水冷式熱交換器を通って大気に排気 した。投入終了後、熱交換器で凝縮した水溶液をJIS K 0121 7.1.1 (原子吸光分析法)で亜鉛濃度を測定した。また、ダクト内に付着した酸化亜鉛 を水洗した。水洗の終点は、目視により酸化亜鉛が認められなくなった時点とし 、要した水量をダイライト株式会社製200L目盛り付きタンクで測定した。亜 鉛の排水基準は、5ppm以下である。分析結果と確認結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2 合成樹脂の原料である昇華性を有するフェノール(C65OH、融点40.9℃ )約100kgに48重量%HBrを2kg加え、空気吸込口とガス排気口を有する 撹拌機付き反応缶に仕込んだ後、本考案の装置を反応缶の傍ら約50cmの地点に 搬送し、キャスターを固定した。循環液槽5に10重量%苛性ソーダ水溶液を5 0リットル入れ、操作盤9を操作して循環ポンプ6と吸気ファン8(吸気風量1 0m3/min)を作動させた。また、本装置の吸気口1に内径100mmのダクト管(管 長約1m)の一方を装着し、他方を反応缶ガス排気口に装着した。次に反応缶を蒸 気加熱により昇温し、内温を約80℃にして空気吸込口とガス排気口を開けた。 昇華したフェノール及び気散したHBrガスは、空気吸込口から吸気した空気と 共に、ダクト管を通り吸気口1より本装置に入り、配管4を通りフィルターハウ ジング2に入り、循環液散布ノズル7から散布された10重量%苛性ソーダ水溶 液と接触し、フィルター部で水溶液と共に循環液槽5に入った。分離したガスは 配管4を通り、吸気ファン8に送り込まれ、排気口10より排気した。この時排 気した空気にフェノールとHBrの特異臭はなかった。約1時間後に、吸気口に 装着したダクト内のフェノールの付着状況を観察した。評価は以下に述べる評価 方法に従い、評価結果について表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】評価方法 ダクト内の付着したフェノールの厚みをノギスで測定し、以下の4段階で評価 した。 −付着度合い− ◎:ほとんど付着がない ○:付着が1mm以下である △:付着が1mm以上かつ5mm以下である ×:付着が5mm以上である
【0036】実施例3 タンクに充填した合成樹脂の反応型難燃剤として有用な、付着性を有する2, 4,6−トリブロモフェノール(以下TBP、融点90℃)粉末約8,000kgを、 円型フルイ機(直径800mm)で分級して、フレキシブルコンテナに充填する作業 において、本考案の装置をフレキシブルコンテナの傍ら約50cmの地点に搬送し 、キャスターを固定した。循環液槽5に水を50リットル入れ、操作盤9を操作 して循環ポンプ6と吸気ファン8(吸気風量10m3/min)を作動させた。また、本 装置の吸気口1に内径100mmのダクト管(管長約1m)の一方を装着し、他方を フルイ機出口に装着した。1m3タンクの出口バルブを開け、約3時間フルイ機を 作動させTBPを分級し、フレキシブルコンテナに充填した。吸気口に装着した ダクト内のフェノールの付着状況を観察した。評価は実施例1と同様の評価方法 に従い、評価結果を表3に示した。
【0037】
【表3】
【0038】実施例4 合成香料の原料である悪臭物質のイソ吉草酸(C5102 検知閾値濃度0. 0004ppm)約100kgを、空気吸込口とガス排気口を有する撹拌機付き反応缶 に仕込んだ後、本考案の装置を反応缶の傍ら約50cmの地点に搬送し、キャスタ ーを固定した。循環液槽5に水を50リットル入れ、さらに消臭剤であるエアケ ムを1kg入れ、操作盤9を操作して循環ポンプ6と吸気ファン8(吸気風量10m 3 /min)を作動させた。また、本装置の吸気口1に内径100mmのダクト管(管長 約1m)の一方を装着し、他方を反応缶ガス排気口に装着し、空気吸込口とガス排 気口を開けた。イソ吉草酸を含む空気は、吸込口から、ダクト管を通り吸気口1 より本装置に入り、配管4を通りフィルターハウジング2に入り、循環液散布ノ ズル7から散布された消臭水溶液と接触し、フィルター部で捕集されて循環液槽 5に入った。分離したガスは配管4を通り、吸気ファン8に送り込まれ、排気口 10より排気した。この時排気した空気中のイソ吉草酸臭について評価した。臭 気評価は6段階臭気強度表示法に基づき行った。さらにダクト管を5重量%苛性 ソーダ水溶液で洗浄した。洗浄の終点は、6段階臭気強度表示法に基づき臭気強 度1の時点とし、要した5重量%苛性ソーダ水溶液量を、ダイライト株式会社製 200L目盛り付きタンクで測定した。評価結果と測定結果を表4に示した。
【0039】
【表4】
【0040】6段階臭気強度表示法 0:無臭 1:やっと感知できるにおい(検知閾値濃度) 2:何のにおいであるかがわかる弱いにおい(認知閾値濃度) 3:楽に感知できるにおい 4:強いにおい 5:強烈なにおい
【0041】実施例5 静置発酵法により酢酸を製造する設備において、本考案の装置を発酵槽の傍ら 約50cmの地点に搬送し、キャスターを固定した。循環液槽5に水を50リット ル入れ、操作盤9を操作して循環ポンプ6と吸気ファン8(吸気風量10m3/min) を作動させた。また、本装置の吸気口1に内径100mmのダクト管(管長約1m) の一方を装着し、他方を発酵槽の排気出口に装着した。気散した酢酸ガス(CH3 COOH)は空気と共に、ダクト管を通り吸気口1より本装置に入り、配管4を 通りフィルターハウジング2に入り、循環液散布ノズル7から散布された水と接 触し、フィルター部で水に吸収され共に循環液槽5に入った。酢酸ガスを分離し た空気は配管4を通り、吸気ファン8に送り込まれ、排気口10より排気した。 2時間後に操作盤9を操作して循環ポンプ6と吸気ファン8を止め、回収した酢 酸水溶液の濃度を中和滴定法により測定した。さらにダクト管を水洗した。水洗 の終点は、6段階臭気強度表示法に基づき臭気強度1の時点とし、要した水量を 、ダイライト株式会社製200L目盛り付きタンクで測定した。測定結果を表5 に示した。
【0042】
【表5】
【0043】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係る移動式多機能排ガス処理装置は、機能性、 操作性優れ、かつ経済性が優れている。
【0044】 また、突発的に緊急に排ガスを処理する事態が出来した場合には、機動性を発 揮し、絶大な効果がある。
【0045】 さらには、多品種少量生産の化学、食品、半導体などの工場や実験室や小規模 事業所などにおいては、費用対効果の関係から、排ガス処理装置が設置できず、 劣悪な作業環境のなかで作業を行っている場合も少なくなかったが、本装置によ り作業環境が格段に改善される効果がある。
【0046】 また、ミストや粉塵の有無にかかわらず、また湿式、乾式の方法にもかかわら ず、ガスの種類を区別することなく、最小限の配管長、設置スペースで、必要な 場所に処理装置を移動させ、排ガスを処理、捕集、回収することが可能となる。
【0047】 更に、電動機及び操作盤を耐圧防爆タイプにすることにより、危険物取扱所等 での使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の好適な実施態様を示した側面図であ
る。
【図2】本考案の好適な実施態様を示した上面図であ
る。
【符号の説明】
1 吸気口 2 フィルターハウジング 3 フィルター 4 配管 5 循環液槽 6 循環ポンプ 7 循環液散布ノズル 8 吸気ファン 9 操作盤 10 排気口 11 キャスター 12 台車 13 管 14 管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡田 貴行 広島県福山市箕沖町92番地 マナック株式 会社 箕沖工場内 (72)考案者 中島 正夫 広島県福山市箕沖町92番地 マナック株式 会社 箕沖工場内 (72)考案者 村竹 浩明 岡山県岡山市福島2丁目1番37号の1 株 式会社エイシン 岡山営業所内 (72)考案者 本田 祐吉 広島県福山市神島町117 富士工産有限会 社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象ガスを装置内に吸入しまた処理
    後に装置外へ排出する手段;吸入された処理対象ガスか
    らミスト及び/又は粉塵を捕集する手段;吸入された処
    理対象ガスを処理液と接触させ、処理対象ガス中の処理
    対象成分を除去する手段;及び処理液を循環させ、連続
    使用可能とする手段を備えた多機能排ガス処理装置が、
    台車上に搭載されていることを特徴とする移動式多機能
    排ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 処理対象ガスを装置内に吸入しまた装置
    外へ排出するためのファン手段;吸入された処理対象ガ
    ス中のミスト及び/又は粉塵を捕集するフィルタ手段;
    処理液を収納する容器;該容器中の処理液を、吸入され
    た処理対象ガスに散布し、処理対象ガス中の処理対象成
    分を除去する手段;及び散布後の処理液を、該容器中に
    戻す手段を備えた多機能排ガス処理装置が、台車上に搭
    載されていることを特徴とする移動式多機能排ガス処理
    装置。
  3. 【請求項3】 処理液が、粉塵処理の場合は集塵用水で
    あり、酸性ガス処理の場合はアルカリ性溶液であり、塩
    基性ガス処理の場合は酸性溶液であり、悪臭ガス処理の
    場合は消臭溶液であり、有価ガス処理の場合は該有価ガ
    スを溶解する液である、請求項1又は2記載の移動式多
    機能排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 ミスト分離機能、粉塵捕集機能、酸性ガ
    ス処理機能、塩基性ガス処理機能、消臭機能及び有価ガ
    ス回収機能から選択される二種以上の機能をもちうる多
    機能排ガス処理装置が、台車上に搭載されていることを
    特徴とする、移動式多機能排ガス処理装置。
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