JP3081408U - ごみ袋兼用の買い物袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な道具を必要とせず、買物袋のみで、買
物袋を口の開いた状態で一定位置に、容易に固定でき、
かつ簡単に外すことができる。 【解決手段】 左右端は内折りのマチ３としてその上端
延長を輪状の取手２とし、左右の取手２間の中央部に前
後面を延接して開口引剥がし用の凸片４ａ，４ｂを相互
に重ねるように形成した買物袋１において、一方の凸片
４ａの外側面上端に両面粘着テープ５を貼設し、さら
に、この両面粘着テープ５の粘着面を離形紙６により覆
っておく。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、様々な場所に取り付けて簡易ごみ袋として使用することができる買 い物袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

買物袋はスーパーマーケットやコンビニエンスストア等で買物をした時、購入 物を持ち帰るために配るもので、レジ袋ともいう。

【０００３】 買物袋は主に薄膜状の高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）により成る。色は半透 明ないし白色が多い。ごみ焼却炉への負担軽減を目的として炭酸カルシウムを含 有するものや、資源リサイクルを目的として再利用ポリエチレンを含有するもの 等も存在する。

【０００４】 形状は図１にも示すように、左右端は内折りのマチ３としてその上端延長を輪 状の取手２とし、また、左右の取手２間の中央部に前面１ｂ、後面１ａを延接し て開口引剥がし用として方形の凸片４ａ，４ｂを相互に重ねるように形成してい る。凸片４ａは後面１ａ側の、凸片４ｂは前面１ｂ側の凸片である。

【０００５】 開口引剥がし用として方形の凸片４ａ，４ｂは、型抜きの段階で多少付いた状 態となり、さらに、一枚にした場合も静電気等により張り付いた状態となるので 、使用に際して買物袋の前後面をはがし、買物袋の口を広げるための取り掛かり として用いる。

【０００６】 なお、買物袋の口を閉じるのは取手２を結ぶことが多いが、凸片４ａ，４ｂは 結ぶには充分な大きさを有さないものも多く、その場合結び難い。このことから 購入物が買物袋から溢れそうな特別な状況以外においては、殆ど使われていない のが現状である。

【０００７】 買物袋は購入物量によるものの、一度の買い物で、１〜３枚程配られるのが普 通である。買物袋は購入物を家に持ち帰った時点で、その役割を果たし、無用と なる。このため、日常的に買物を行っていると、かなりの数の買物袋が溜存する こととなる。

【０００８】 地球の環境保全のため、資源を無駄にしないためにも、使用後の買物袋の再利 用が望まれている。しかし、再利用の回収は殆ど行っていない。そのため、再利 用は各家庭で行うしかない。

【０００９】 一般家庭では、買物袋を購入物運搬後も再利用すべく、様々な用途に用いてい る。例えば、小麦粉や砂糖等湿気を嫌う食品や調理器具、日用品等様々な品をし まう時のカバーとして、買物以外における物品を運ぶための袋として等である。 しかし、特に多いのがごみ袋としての利用である。ごみ袋は日常的に消費される ため、容易に手に入る買物袋は適している。高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）製 である場合、生ごみ等を入れても、水分が外に染み出ることもない。取手同士を 結ぶことで簡単に袋の封が出来ることも利点である。また、大きさも手ごろであ り、台所や各部屋、自動車内や屋外などでの使用にも適している。

【００１０】 しかし、薄膜状の高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）等で形成された買物袋は容 易に変形する。このため、買物袋の口を開けた状態で形態を維持することが困難 である。従って、ごみを入れる度に買物袋の口を開いてごみを入れるという煩わ しい動作が必要となる。また、買物袋の重量も非常に軽く、そのままでは位置を 固定出来ず、僅かな風や振動でも移動してしまう。

【００１１】 このため、買物袋の口を開けた状態で一定位置に固定するための道具は様々考 案されてきた。例えば、実願平９−９５４４号（登録番号第３０４８９３０号） の買物袋簡易利用ごみ箱では図８に示すように、ごみ箱本体８の上部に差し込み 切り口７を多数適度な間隔を開けて設け、買物袋１の取手２と方形の凸片４を差 し込み切り口７の自由な位置に差し込めるようにした。

【００１２】 空の買物袋１を設置した時、買物袋１が完全に固定でき、ごみ投入口は最大に することができる。買物袋１を取り出す時は買物袋１の方形の凸片４を外して結 び、取手２を引き上げれば良い。

【００１３】 実願平５−８８５７号（実開平６−５６０１０号公報）では、ごみ袋フックを 利用するものであり、図９に示すように背面に流し台等にかけるためのつめ９を 設け、上部に買物袋を下げるためのつめ１０を設け、その下部には輪１１を有す るフックを形成した。

【００１４】 流し台等にかけるためのつめ９を流し台等の縁にひっかけることにより、この ごみ袋フックを簡単に取り付けることができる。買物袋を取り付けるときは、買 物袋を下げるためのつめ１０のそれぞれに買物袋の取手を通し、買物袋の口元に 輪１１を入れる。輪１１により買物袋の口は必ず開いた状態となる。輪１１内に ごみを入れれば、ごみは買物袋内に入るため、容易にごみを入れることができる 。掛止め具から買物袋を外す時は、買物袋を下げるためのつめ１０から買物袋の 取手をはずし、買物袋全体を下げればよい。

【００１５】

【考案が解決しようとする課題】

先に述べたように、買物袋をごみ袋として利用する場合、いままでの買物袋だ けでは、買物袋の口を開けた状態で一定の位置に固定しておくことが非常に困難 であった。

【００１６】 買物袋の口を開けた状態で一定の位置に固定しておくための考案品も存在する が、狭い場所ではその形態が邪魔となる場合があり、また使用出来る場所も限ら れ、その考案品を用意する必要がある。また使用時には買物袋を考案品に取り付 ける作業が必要であり、ごみが溜まった買物袋を捨てる時は考案品から買物袋を 取り外す必要がある。

【００１７】 実願平９−９５４４号（登録番号第３０４８９３０号）の買物袋簡易利用ごみ 箱では、自動車内等の狭い場所ではごみ箱本体８そのものの大きさが邪魔となる 場合がある。また、ごみ箱本体８自体は床面上に置いて使用するため、床面が平 らであることが必要である。

【００１８】 実願平５−８８５７号（実開平６−５６０１０号公報）のごみ袋フックでは、 使用できる場所が流し台の縁等つめ９が引っかかるような場所に限定されてしま うため、平らな壁等には用いることは出来ない。また自動車内等狭い場所では口 元に入れる輪１１が邪魔になる場合がある。

【００１９】 また、どちらの場合も買物袋をごみ袋として使用するには、考案品に買物袋を 取り付ける作業が不可欠である。ごみがたまった買物袋を捨てる時にも、考案品 から取り外す作業を必要とする。そして、使用するにあたり、その考案品を用意 しておく必要がある。

【００２０】 本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、特別な道具を必要とせず、買物 袋のみで、買物袋を口の開いた状態で一定位置に、容易に固定でき、かつ簡単に 外すことができるごみ袋兼用の買い物袋を提供することにある。

【００２１】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、第１に、左右端は内折りのマチとしてその 上端延長を輪状の取手とし、左右の取手間の中央部に前後面を延接して開口引剥 がし用の凸片を相互に重ねるように形成した買物袋において、一方の凸片の外側 面上端に両面粘着テープを貼設し、さらに、この両面粘着テープの粘着面を離形 紙により覆っておくこと、第２に、両面粘着テープをその一部が凸片上端より突 出するように位置付けて貼設すること、第３に、一方の凸片に対して他方の凸片 は上端までの長さを長くし、両面粘着テープは短い方の凸片に貼設することを要 旨とするものである。

【００２２】 請求項１記載の本考案によれば、両面粘着テープより離形紙をはがすことによ り、両面粘着テープの外側粘着面があらわとなり、これにより買物袋を様々な所 に接着させることで買物袋を一定位置に固着させることが出来る。

【００２３】 固着時に買物袋は、買物袋の後面側の一方の上部中央の方形の凸片により固着 されるため、買物袋自体の重さにより、前面側の方形の凸片は前方下部にさがり 、自然と買物袋の口が開いた形態をとる。

【００２４】 請求項２記載の本考案によれば、前記作用に加えて、両面粘着テープの内側の 粘着面の一部が、後面側の方形の凸片の上部に突出する位置に設けることにより 、この両面粘着テープの凸片からの上部に突出する部分を折り曲げて前面側の方 形の凸片に押し付けるだけで、または、凸片側を両面粘着テープの方へ押し付け ることで、方形の凸片同士を貼り付けることができ、これにより買物袋の口を容 易に閉じることが可能である。

【００２５】 請求項３記載の本考案によれば、前記作用に加えて、後面側の凸片に対し、前 面側の凸片の方が買物袋との延接部から上端までの長さを長くしたことにより、 買物袋を接着面から外した後、両凸片を貼り付け、さらに後面側の凸片の上端よ りはみ出した前面側の凸片の上端部を、後面側の凸片の上端に添って、両面粘着 テープの外側面へと折り曲げて貼り付けることにより、より強固に凸片同士を接 着させ、買物袋の口を開かないようにし、さらに両面粘着テープの外側面が余計 な場所やものに貼り付くのを防ぐことが出来る。

【００２６】

【考案の実施の形態】

以下、図面について本考案の実施の形態を詳細に説明する。図１は本考案のご み袋兼用の買い物袋の第１実施形態を示す正面側からの斜視図である。

【００２７】 買物袋１は全体の外形は従来例と同じであり、主に薄膜状の高密度ポリエチレ ン（ＨＤＰＥ）を筒状にし、これを左右両端に内折りしたマチ３を形成して平坦 状に潰した。

【００２８】 買物袋１の左右上端はマチ３と買物袋前後面の２重膜で形成した輪状の取手２ が存在する。取手２部分のマチは内端が切り出されているため、マチは前後面に 分かれ、その上部は接着しているので、取手２は輪状となる。

【００２９】 買物袋１の上端中央部には方形の凸片４ａ，４ｂが前後面を延着して形成され 、これらは相互に合わせるようにしている。凸片４ａは後面１ａ側の、凸片４ｂ は前面１ｂ側の凸片である。

【００３０】 後面１ａの凸片４ａの外側面には両面粘着テープ５を貼付け、該両面粘着テー プ５の外側面を離形紙６により覆う。この両面粘着テープ５の外側面は買物袋１ を固着部位に貼り付けたとき、買物袋１とある程度の量のごみとの重さが加わっ ても剥がれない程度の粘着力を持たせる。

【００３１】 本実施形態では、後面１ａ側の凸片４ａの外側面に両面粘着テープ５を貼付け るのに、該両面粘着テープ５の内側面の一部は凸片４ａの上端より突出するよう に貼付けた。また、この両面粘着テープ５の外側面は一面を一枚の離形紙６で覆 うが、内側面は凸片４ａの上端より突出している分にのみ離形紙６を貼付ける。

【００３２】 両面粘着テープ５は外側面を大きな１枚の離形紙６で覆い、内側面を２枚の離 形紙６で覆い、凸片４ａに取付けるには内側面の下側の離形紙６を剥がして貼付 ければよい。

【００３３】 両面粘着テープ５の内側面は買物袋１を固着部位からはがしたときに、粘着テ ープのみが固着部位に残存せず、買物袋１に付着したままはがれるように、外側 面よりも強力な粘着力で買物袋１と一体となるようにする。

【００３４】 本考案を買物袋１として使用するときは両面粘着テープ５に離形紙６を付けた まま使用する。これにより、余計なものや場所に買物袋が接着することがない。

【００３５】 両面粘着テープ５の内側の接着面の一部を後面１ａ側の凸片４ａの上部に突出 させたので、図３に示すようにこの部分を折り曲げて外面側の凸片４ｂに貼り付 けることで、容易に買物袋１の口を閉じることが出来る。また購入物を取り出す ときは貼り付いた方形凸片４ａ，４ｂ同士をはがすだけでよい。

【００３６】 買物袋１をごみ袋として使用するときは、両面粘着テープ５の外側面を覆う離 形紙６をはがす。離形紙６をはがすことにより両面粘着テープ５の外側の接着面 が剥き出しとなり、それを軽く押し付けるだけで固着部位に買物袋１を固着させ ることが可能となる。両面粘着テープ５の外側の粘着面により接着が可能な状態 であれば、接着部位の高さや形、角度、材質等によらず買物袋１を固着させるこ とが可能である。このため、狭い場所では邪魔にならない位置を選んで買物袋１ を固着させることが可能である。

【００３７】 自動車やプレジャーボートの車内、船内などでのごみ袋としての使用など、種 々の場所での利用が考えられる。

【００３８】 買物袋１は後面１ａ側の凸片４ａの位置で接着されるため、買物袋１自体の重 さにより前面１ｂ側の凸片４ｂは前方下部にさがることとなり、これにより図４ に示すように自然と買物袋１の口が開いた形態となる。また、接着されているた め、固着部位に固着され、移動しない。これにより容易にごみを買物袋１内に入 れることが可能である。また、買物袋１自体は変形しやすいため、軽く押すだけ で潰すことができ、邪魔となりにくい。

【００３９】 前記のごとく、両面粘着テープ５の内側の接着面の一部を後面１ａ側の凸片４ ａの上部に突出させた場合は、ごみをある程度入れた後で前後面の凸片４ａ，４ ｂ同士を貼り合わせ、再び容易に買物袋１の口を閉じることが可能である。

【００４０】 前面１ｂ側の方形の凸片４ｂは後面１ａ側の方形の凸片４ａに比べ、買物袋１ との延着部から上端までの長さを長くした場合は、固着部位から買物袋１をはが した後に、後面１ａ側の凸片４ａの上端よりはみ出した前面１ｂ側の凸片４ｂの 上端部を、凸片４ａの上端に添って折り曲げ、両面粘着テープ５の外側面に貼り 合せる。これにより、強固に凸片４ａ，４ｂ同士を貼り合せることができ、買物 袋１の口が開かないようになる。これによりごみ袋使用後の止封が簡単かつ確実 に行える。さらに両面粘着テープ５の外側面が凸片４ｂの上端部によって覆われ るため、両面粘着テープ５の外側面が余計な場所やものに貼り付くのを防ぐこと が出来る。

【００４１】 なお、本実施形態では両面粘着テープ５は後面１ａ側の凸片４ａのみに設けて あるが、前面１ｂの凸片４ｂにも設けることも考えられる。この場合、どちらか 片方の両面粘着テープ５のみによって買物袋１を固着させることも出来るし、ま た両面粘着テープ５両方も用いて２ヶ所で買物袋１を固着させることも可能であ る。

【００４２】 図４〜図６は本考案の第２実施形態を示すもので、前面１ｂ側の方形の凸片４ ｂは後面１ａ側の方形の凸片４ａに比べ、買物袋１との延着部から上端までの長 さを長くした。

【００４３】 買物袋１の口を閉じる場合は、固着部位から買物袋１をはがした後に、後面１ ａ側の凸片４ａの上端よりはみ出した前面１ｂ側の凸片４ｂの上端部を、凸片４ ａの上端に添って折り曲げ、両面粘着テープ５の外側面に貼り合せる。これによ り、強固に凸片４ａ，４ｂ同士を貼り合せることができる。

【００４４】

【考案の効果】

以上述べたように本考案のごみ袋兼用の買い物袋は、買物袋上端中央部の方形 凸片に両面粘着テープを設けることにより、様々なところに買物袋の口の開いた 状態で固着でき、容易にごみ袋として使用することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の第１実施形態
を示す正面側からの斜視図である。

【図２】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の第１実施形態
を示す要部の斜視図である。

【図３】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の第１実施形態
を示す要部の斜視図で止封状態の斜視図である。

【図４】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の第２実施形態
を示す背面側からの斜視図である。

【図５】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の第２実施形態
を示す要部の斜視図である。

【図６】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の第２実施形態
を示す要部の斜視図で止封状態の斜視図である。

【図７】本考案のごみ袋兼用の買い物袋の１実施形態を
示すごみ袋としての使用状態を示す全体の斜視図であ
る。

【図８】従来例の第１例を示す斜視図である。

【図９】従来例の第２例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…買物袋 １ａ…後面 １ｂ…前面 ２…取手 ３…マチ ４，４ａ，４ｂ…
凸片 ５…両面粘着テープ ６…離形紙 ７…差し込み切り口 ８…ごみ箱本体 ９…つめ 10…つめ 11…輪

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右端は内折りのマチとしてその上端延
   長を輪状の取手とし、左右の取手間の中央部に前後面を
   延接して開口引剥がし用の凸片を相互に重ねるように形
   成した買物袋において、一方の凸片の外側面上端に両面
   粘着テープを貼設し、さらに、この両面粘着テープの粘
   着面を離形紙により覆っておくことを特徴とするごみ袋
   兼用の買い物袋。
2. 【請求項２】 両面粘着テープをその一部が凸片上端よ
   り突出するように位置付けて貼設する請求項１記載のご
   み袋兼用の買い物袋。
3. 【請求項３】 一方の凸片に対して他方の凸片は上端ま
   での長さを長くし、両面粘着テープは短い方の凸片に貼
   設する請求項１または請求項２記載のごみ袋兼用の買い
   物袋。