JP3081117U - 模型飛行機 - Google Patents
模型飛行機Info
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- JP3081117U JP3081117U JP2001002231U JP2001002231U JP3081117U JP 3081117 U JP3081117 U JP 3081117U JP 2001002231 U JP2001002231 U JP 2001002231U JP 2001002231 U JP2001002231 U JP 2001002231U JP 3081117 U JP3081117 U JP 3081117U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】二等辺三角形状の水平翼を備えたよく飛ぶ模型
飛行機について、その旋回特性を改良して滞空時間を長
くする。 【解決手段】従来からの二等辺三角形状の第一の水平翼
(1)に加えて、この第一の水平翼(1)より縦幅が小
さく横幅が大きい第二の水平翼(2)を設けて、旋回時
のモーメント・アームの距離を大きくする。
飛行機について、その旋回特性を改良して滞空時間を長
くする。 【解決手段】従来からの二等辺三角形状の第一の水平翼
(1)に加えて、この第一の水平翼(1)より縦幅が小
さく横幅が大きい第二の水平翼(2)を設けて、旋回時
のモーメント・アームの距離を大きくする。
Description
【0001】
本考案は、紙、プラスチック、木、その他軽量の板材により作る模型飛行機の 形状に関する。本考案は、模型飛行機の飛行性能の改良に関する。本考案の模型 飛行機は、ケント紙、バルサ材など、比較的固い薄手の板材を使用して製作し、 カタパルトを用いて飛ばす競技用の模型飛行機に利用するために研究されたもの であるが、スポーツとして、あるいは趣味として、もしくは教育的「おもちゃ」 として、楽しむための模型飛行機として広く利用することができる。
【0002】
従来から長方形の紙を折り曲げて、図4に示す三角翼をもつ折り紙で作られた 模型飛行機が広く知られている。この形状の模型飛行機は簡単な構造であって、 しかもよく飛ぶ、つまり飛行性能の優れた模型飛行機である。
【0003】 この形状の模型飛行機は、機首を頂点とする二等辺三角形状の水平翼と、その 水平翼の下面にその二等辺三角形状の中央線に沿って垂直翼が形成されたもので ある。そして、その垂直翼も、機首でその縦幅が最も小さく、機体後方に向かい しだいに大きくなる形状である。
【0004】 はじめに飛行性能について説明する。図5はグライダーを模式的に表現する斜 視図である。このグライダーを旋回させるときの操縦舵面の動きと、それにより 機体に働くモーメント(回転力)を考えると、機体を右に旋回させるには、まず 方向舵11を右に曲げることにより、垂直尾翼に左横向きの力Yrを発生させて 機首を右に向ける。これと同時に旋回により生じる遠心力と平衡させるために左 補助翼12を下げ、右補助翼13を上げるように操作する。これにより、機体は 右に回転して右下がりに傾く。機体が右下がりに傾くと、翼の揚力も右に傾くか ら、機体に右向きの分力が発生して、これが右旋回による左向きの遠心力とつり 合って、機体はなめらかに右旋回する。
【0005】 このとき機体を右に傾けるモーメントは、 (Lr×lr)+(Ll×lr) である。ここに、 Lr:右補助翼を上げたことによる右翼の揚力の減少分、 Ll:左補助翼を下げたことによる左翼の揚力の増加分、 lr:機体の前後軸からLrの作用点までの距離(モーメント・アームの長さ) ll:機体の前後軸からLlの作用点までの距離(モーメント・アームの長さ) である。
【0006】 つぎに上で説明した二等辺三角形の水平翼を備えた模型飛行機について同様に 飛行性能を説明すると、図6を参照して、この模型飛行機を右旋回させるように 調節するには、図6の中に太い破線で示すように機体の一部を曲げることが必要 である。すなわち、胴体部分の後ろへり(方向舵に相当する部分)を右に曲げ、 機首を右に向けるようにする。同時に右翼の後ろへり(右補助翼に相当する部分 )を上げ、左翼の後ろへり(左補助翼に相当する部分)を下げて、機体の右側が 下がるように傾けるモーメントを発生させる。
【0007】
ここで、図6に示す構造の模型飛行機では、このような工作または変形操作を 行っても、両翼のモーメント・アームの距離llおよびlrが小さいから、機体を 横に回転させるモーメントが不足する。したがって、このような模型飛行機で滑 らかな旋回飛行をさせることが困難であった。すなわちこの形の模型飛行機は、 直線飛行はきわめて滑らかであるが、自由に左あるいは右に旋回させることが困 難であり、模型飛行機をゴムカタパルトあるいは手投げで空に打ち上げ、上空の 熱上昇流の気流の中を旋回させながら長く飛行させて長時間の滞空時間を得るよ うな飛行をさせることには不向きであるとされていた。
【0008】 本考案はこのような背景に行われたものであって、二等辺三角形を水平翼とす る、簡単な構造であって、よく飛ぶ模型飛行機について、その飛行性能を向上さ せることを目的とする。とくに、その旋回特性を向上させて緩やかに滑空旋回し ながら長時間の滞空飛行を可能とする模型飛行機を提供することを目的とする。 本考案は、模型飛行機の滑空比(打ち上げたときの最初の高さと滑空距離の比) を大きくすることを目的とする。
【0009】
本考案は、二等辺三角形状を水平翼とする構造の模型飛行機に、縦幅がこの水 平翼より短く横幅がこの水平翼より長い第二の水平翼を付け加えて、旋回特性を 向上させることを最大の特徴とする。
【0010】 すなわち本考案は、機首を頂点とする二等辺三角形状をなす第一の水平翼(1 )と、その水平翼(1)の下面にその二等辺三角形状の底辺中央と前記頂点を結 ぶ中央線(4)に沿って形成された垂直翼(3)とを備えた模型飛行機において 、前記中央線(4)に対して直角方向に、縦幅が前記第一の水平翼(1)の縦幅 より短く横幅が前記第一の水平翼(1)の横幅最大値より長い第二の水平翼(2 )が設けられたことを特徴とする。
【0011】 上記括弧内の数字は実施例図面の参照数字であって、この構造を理解しやすい ように付記するものであって本考案の範囲を実施例に限定して理解するためのも のではない。以下の記述においても同様である。
【0012】 この構造により、旋回時に機体を傾けるためのモーメント・アームを長くする ことができるから、旋回時の飛行性能が飛躍的に向上する。
【0013】 ここで「二等辺三角形状」とは、必ずしも幾何学的に正確な二等辺三角形でな くとも、基本形が二等辺三角形であるなら、多少の変形を加えた形状を含むもの であると定義する。とくに主翼に上反角をつけるために、二等辺三角形の頂点と 底辺中央を結ぶ中央線にそって水平翼をわずかに上に二つに折り曲げ、二等辺三 角形そのものが一つの平面上にない形状になることがあるが、このような形状も 、この明細書の「二等辺三角形状」との表現に含まれるものとする。また、水平 翼の二等辺三角形の底辺近傍に、凹凸変形を加える構造は、飛行性能の操作を行 うために有効であることが知られているところであり、二等辺三角形の底辺その 他一部に何らかの小さい変形を施すことにより、厳密な二等辺三角形でなくなっ たからといって、それが本考案実用新案登録請求の範囲を免れることにはならな い。二等辺三角形の頂点近傍についても、頂点を鋭角にすると地上に落下する毎 に頂点を損傷することになるから、頂点をわずかに切り落とすことや折り返すな ど変形を施すことが必要になる場合があり、このような形状変更があっても、「 二等辺三角形状」でありこれをもって本考案実用新案登録請求の範囲を免れるこ とにはならない。
【0014】 これは例えば「三角翼の飛行機」といっても、その飛行機の翼が厳密な三角形 であるとは限らず、三角翼そのものが完全な平面ではなく、こまかくはその鋭角 がまるみをおび、あるいは三角形の一辺が完全な直線でなくとも、全体的に見て 三角形状の翼をなす飛行機を指すことと同等であると理解すべきである。
【0015】 この第二の水平翼(2)は、第一の水平翼(1)の上面に設けることが工作上 から好都合である。この第一の水平翼および前記垂直翼は一枚の紙を折り畳んで 形成する構造とすることがよい。そしてこの第二の水平翼(2)は、第一の水平 翼(1)に密着して設け、たとえば接着剤で接着しあるいはステープラーにより 機械的に取付ける構造とすることができる。この構造により、第一の水平翼(1 )と第二の水平翼(2)との間に不要な気流が発生するなどの不都合を回避する ことができる。
【0016】 この第一の水平翼および垂直翼の重心のほぼ直上に、前記第二の水平翼を位置 するように配置することが最も望ましい。
【0017】 別の構造として、この第一の水平翼および前記第二の水平翼は、これを重ねた 形状を一枚の薄板材を切り出すことにより一体的に形成することもできる。
【0018】 この第二の水平翼の縦幅は前記第一の水平翼の縦幅の3分の1以下であり、前 記第二の水平翼の横幅は前記二等辺三角形の底辺長さの1.5倍以上とすること がよい。垂直翼については、その縦幅が機首で最も小さく機体後方に向かいしだ いに大きくなる形状とすることが全体の飛行性能を良くする。そしてその垂直翼 は、その飛行方向の長さが前記第一の水平翼の縦幅の半分以上の長さにわたり形 成された構造とすることが望ましく、さらに、の飛行方向の長さが前記第一の水 平翼の縦幅のほぼ全長に等しく形成することが最も望ましい。
【0019】
図1は本考案実施例模型飛行機の構造図である。この模型飛行機は、ケント紙 をハサミにより切りだし、これを折り曲げ、接着して製作したものである。胴体 の全長すなわち中心線の全長は約21cm、翼の縦幅は約13cmである。第一 の水平翼1および垂直翼3は一枚の紙で作られ、第二の水平翼2は別の紙を切り だして作られ、それぞれの重心が垂直線上になるように配置し、第一の水平翼1 と第二の水平翼2とを接着剤により接着したものである。垂直翼3の部分は折り 返された紙が互いにはり合わされている。
【0020】 図2でこの模型飛行機を右旋回を行うように変形加工する状態を説明する。す なわち、垂直翼3の後部下端を破線矢印のように僅かに右側に曲げる。そして機 体全体が右側が下がるように傾斜して飛行するように、第二の水平翼2の右端後 部を同じく破線矢印のように上に曲げ、第二の水平翼2の左端後部を破線矢印の ように下に曲げる。
【0021】 このときモーメント・アームの距離llとlrは、第一の水平翼の幅より大きく とることができるから、所望の程度に機体を傾斜させて飛行させるように制御す ることが可能になり、旋回性能を大きく向上することができる。
【0022】 飛行機がある高さから動力なしで高度を下げながら地表面まで滑空する場合に 、その滑空距離と最初の高さの比を滑空比という。滑空比が大きいほど飛行性能 のよい飛行機ということができる。滑空比は翼の平面形状に大きく依存する。通 常のグライダーの場合には、翼の飛行方向の長さ(上の説明では縦幅とした)に 比べて、横方向の長さ(同じく横幅として)が長いほど、つまり横に細長い翼を 設けると滑空比が大きくなる。
【0023】 本考案の構造をこの滑空比という観点から論じると、図4に示すように従来か ら知られた折り紙飛行機は、本来滑空比を大きくすることができない構造である ところ、本考案により滑空比の大きい構造に改善することができたことになる。
【0024】 図3は、本考案の第二実施例構造であって、第一の水平翼1、第二の水平翼2 および垂直翼3を一枚の紙から切りだして製作したものである。この構造は、第 一の水平翼1に第二の水平翼2を接着剤で貼りつけた構造と実質的に同等である 。板材の厚さあるいは強度を選ぶことにより、図3のような構造をとることがで きる。
【0025】 図1に示す構造のものでも、図3に示す構造のものでも、垂直翼3の下端の適 当な位置に切り込みを設ける、あるいはフックをはめ込むなどにより、カタパル トで発射するに適当な構造とすることができる。この構造はさまざまの形態のも のが知られていて、本考案の模型飛行機の形態にも同様に実施することができる 。
【0026】
本考案により、二等辺三角形状を水平翼とする、簡単な構造でよく飛ぶ模型飛 行機について、その飛行性能を向上させることができる。とくに、その旋回特性 を向上させて緩やかに滑空旋回しながら長時間の滞空飛行を可能とする模型飛行 機が得られる。本発明により、二等辺三角形状を水平翼とする模型飛行機の滑空 比を大きくすることができる。
【図1】本考案実施例模型飛行機の構造斜視図。
【図2】本考案実施例模型飛行機の旋回特性の説明図。
【図3】本考案第二実施例模型飛行機の構造斜視図。
【図4】従来例模型飛行機の構造斜視図。
【図5】グライダーの旋回特性を説明するための図。
【図6】従来例模型飛行機の旋回特性を説明するための
図。
図。
1 第一の水平翼 2 第二の水平翼 3 垂直翼 4 中央線 11 方向舵 12 左補助翼 13 右補助翼
Claims (12)
- 【請求項1】機首を頂点とする二等辺三角形状をなす第
一の水平翼と、その水平翼の下面にその二等辺三角形状
の底辺中央と前記頂点を結ぶ中央線に沿って形成された
垂直翼とを備えた模型飛行機において、 前記中央線に対して直角方向に、縦幅が前記第一の水平
翼の縦幅より短く横幅が前記第一の水平翼の横幅最大値
より長い第二の水平翼が設けられたことを特徴とする模
型飛行機。 - 【請求項2】前記第二の水平翼は、前記第一の水平翼の
上面に設けられた請求項1記載の模型飛行機。 - 【請求項3】前記第二の水平翼は、前記第一の水平翼に
密着して設けられた請求項2記載の模型飛行機。 - 【請求項4】前記第一の水平翼および前記垂直翼は一枚
の紙が折り畳まれて形成された請求項1記載の模型飛行
機。 - 【請求項5】前記第二の水平翼は前記一枚の紙に接着剤
により貼りつけられた請求項4記載の模型飛行機。 - 【請求項6】前記第二の水平翼は前記一枚の紙にステー
プラーにより貼りつけられた請求項4記載の模型飛行
機。 - 【請求項7】前記第一の水平翼および前記垂直翼の重心
のほぼ直上に、前記第二の水平翼を位置するように配置
された請求項1記載の模型飛行機。 - 【請求項8】前記第一の水平翼および前記第二の水平翼
は一枚の薄板材により一体的に形成された請求項1記載
の模型飛行機。 - 【請求項9】前記第二の水平翼の縦幅は前記第一の水平
翼の縦幅の3分の1以下であり、前記第二の水平翼の横
幅は前記第一の水平翼の横幅最大値に対してその1.5
倍以上である請求項1記載の模型飛行機。 - 【請求項10】前記垂直翼は、その幅が機首で最も小さ
く機体後方に向かいしだいに大きくなる形状である請求
項1記載の模型飛行機。 - 【請求項11】前記垂直翼は、その飛行方向の長さが前
記第一の水平翼の縦幅の半分以上の長さにわたり形成さ
れた請求項10記載の模型飛行機。 - 【請求項12】前記垂直翼は、その飛行方向の長さが前
記第一の水平翼の縦幅のほぼ全長に等しく形成された請
求項11記載の模型飛行機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001002231U JP3081117U (ja) | 2001-04-17 | 2001-04-17 | 模型飛行機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001002231U JP3081117U (ja) | 2001-04-17 | 2001-04-17 | 模型飛行機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3081117U true JP3081117U (ja) | 2001-10-26 |
Family
ID=43213902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001002231U Expired - Fee Related JP3081117U (ja) | 2001-04-17 | 2001-04-17 | 模型飛行機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3081117U (ja) |
-
2001
- 2001-04-17 JP JP2001002231U patent/JP3081117U/ja not_active Expired - Fee Related
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Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |