JP3080865U - 女性用インナーウェア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 椀部によるバストのホールド性を損なうこと
なく、椀部の縫い目によるバストのアンダーラインに対
するくい込みや夏期等の汗による蒸れの発生を防ぎ、着
衣性と共に、デザイン的にも良好なものに構成する。 【解決手段】 バストを覆う椀部１ａ，１ｂを備えて前
身頃２，後身頃３と一体に縫製される女性用インナーウ
ェアで、バストのアンダーラインＬを面内に位置し、椀
部１ａ，１ｂの面積内下部寄りから前身頃２の上部寄り
に亘る有幅のゴム伸縮自在なネット地１０をバストの保
持面帯として前両脇まで縫い付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、バストを覆う椀部を備えて前身頃，後身頃と一体に縫製されるキャ ミソール，テディ，スリップ，袖付きスリップ，ボディスーツを含む女性用イン ナーウェアの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、女性用インナーウェアとしてキャミソールを例示すると、図５で示す ようにバストを覆う椀部１ａ，１ｂと、椀部１ａ，１ｂから下方に連続する前身 頃２と、前身頃２の両脇から背後側に回る後身頃（３）と、椀部１ａ，１ｂと後 身頃（３）の上端間に亘るループ状の肩掛け紐２ａ，２ｂとを備えて胸囲回りか ら腰回りを覆うよう縫製されている。

【０００３】 従来、その女性用インナーウェアの構成中、椀部１ａ，１ｂはバストの上部側 から下部側まで全面を覆うよう略半円形に縫製され、また、椀部１ａ，１ｂによ るバストのホールド性を高めるべく、椀部１ａ，１ｂの下部縁５ａ，５ｂをワイ ヤーのインサートや布地の重ね縫いで他より相対的に強く形状保持するよう縫製 されている。

【０００４】 そのインナーウェアでは、椀部１ａ，１ｂの下部縁５ａ，５ｂを形成する縫い 目がバストのアンダーラインＬにくい込み、このくい込みによる跡が肌に赤く付 いてしまう。また、椀部１ａ，１ｂがバストの上部側から下部側まで全面を覆う と共に、パッドや不織布等を積層させて形状保形するよう縫製されているため、 夏期等の汗による蒸れが生ずるのも避けられない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、椀部によるバストのホールド性を損なうことなく、椀部の縫い目に よるバストのアンダーラインに対するくい込みや夏期等の汗による蒸れの発生を 防げ、着衣性と共に、デザイン的にも良好な女性用インナーウェアを提供するこ とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１に係る女性用インナーウェアにおいては、バストのアンダー ラインを面内に位置し、椀部の面積内下部寄りから前身頃の上部寄りに亘る有幅 のゴム伸縮自在なネット地をバストの保持面帯として前両脇まで縫付け配置する ことにより構成されている。

【０００７】 本考案の請求項２に係る女性用インナーウェアにおいては、前両脇まで縫い付 けるネット地の表面側に重ねて通気自在なレース地を縫付け配置することにより 構成されている。

【０００８】 本考案の請求項３に係る女性用インナーウェアにおいては、後身頃の上端縁か ら上部寄り面内に亘る有幅の伸縮自在なネット地を胸囲回りの保持面帯として後 両脇まで縫付け配置することにより構成されている。

【０００９】 本考案の請求項４に係る女性用インナーウェアにおいては、後身頃の上端縁か ら上部寄り面内に亘るネット地の上下端内面に沿って両脇まで至るゴム伸縮自在 な縁取りテープを縫付け配置することにより構成されている。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、図１〜図４を参照して説明すると、図示実施の形態としては、バストを 覆う椀部を備えて前身頃，後身頃と一体に縫製されるキャミソール，テディ，ス リップ，袖付きスリップ，ボディスーツ等の女性用インナーウェアのうち、バス トを含む胸囲回りから腰回りを覆うキャミソールが例示されている。

【００１１】 そのキャミソールは、従来例と同様に、バストを覆う椀部１ａ，１ｂと、椀部 １ａ，１ｂから下方に連続する前身頃２と、前身頃２の両脇から背後側に回る後 身頃（３）と、椀部１ａ，１ｂと後身頃（３）の上端間にループ状に亘るゴム伸 縮自在なゴムテープ等の肩掛け紐２ａ，２ｂとを備えて胸囲回りから腰部回りを 覆うよう縫製されている。

【００１２】 図１で示す実施の形態は、椀部１ａ，１ｂをパッドや不織布で形状保形させて 一体に縫製したブラジャー付きのキャミソールとして構成されている。このキャ ミソールでは、バストのアンダーラインＬを面内に位置し、椀部１ａ，１ｂの面 積内下部寄りから前身頃２の上部寄りに亘る幅を有し、ゴム材質の伸縮自在なネ ット地１０（図中、点描で表されている。以下、「パワーネット」という。）が バストの保持面帯として両脇まで縫い付けられている。

【００１３】 そのパワーネット地１０は、椀部１ａ，１ｂの曲面を付形するよう中央から左 右１０ａ，１０ｂに分けて帯状に裁断形成されている。この左右１０ａ，１０ｂ は、バストの谷間ラインに合わせて内端相互を纏り縫いすると共に、上下縁を椀 部１ａ，１ｂの面積内下端縁並びに前身頃２の上端縁と纏り縫いすることにより 縫い付けられている。

【００１４】 このように構成するキャミソールでは、パワーネット地１０（１０ａ，１０ｂ ）がバストのアンダーラインＬを面内に位置すると共に、椀部１ａ，１ｂの面積 内下部寄りから前身頃２の上部寄りに亘って配置され、且つ、ゴム材質の伸縮自 在なもので形成されているため、パワーネット地１０がバストを下部側から面圧 支持することにより、バストをアップ可能なホールド性を発揮する。

【００１５】 また、バストのアンダーラインに相当するパワーネット地１０の面内には縫い 目がないことから、バストのアンダーラインＬに対する縫い目によるくい込みが 生じない。これにより、バストのホールド性を含めて着衣性の良好なもの縫製で きる。なお、パワーネット地１０の内端や上下縁を縫う縫い目は生ずるが、その 縫い目は纏り縫い等により肌に優しく、縫い目の跡が付かないよう縫製できる。

【００１６】 上述した構成に加えて、図２で示すように通気自在なレース地１１を表側に重 ねて縫い合わすことにより、通気性を発揮するパワーネット地１０をレース地１ １の内側に配置するよう縫製されている。この通気自在なレース地１１を表側に 重ねて縫い合わすことから、パワーネット地１０の通気性を保つと共に、装飾性 をレース地１１で高められるため、椀部１ａ，１ｂがパッドや不織布で形状保形 されていても、夏期等の汗による蒸れの発生を防げる。

【００１７】 図３で示す実施の形態は、レース地１２を椀部１ａ，１ｂから上部側に配置し たランジェリータイプのキャミソールとして構成されている。このキャミソール でも、バストのアンダーラインＬを面内に位置し、椀部１ａ，１ｂの面積内下部 寄りから前身頃２の上部寄りに亘る幅を有し、ゴム材質の伸縮自在なパワーネッ ト地１０（図中、点描で表されている。）がバストの保持面帯として両脇まで縫 い付けられている。

【００１８】 そのパワーネット地１０は、バストの谷間下方までレース地１２で形成するべ く、上端縁が中央を基点として大きな曲率の円弧状を描くよう左右１０ａ，１０ ｂに分けて裁断形成されている。この各部１０ａ，１０ｂは、円弧の基点をバス トの谷間ラインに合わせ、上端縁がレース地１２による椀部１ａ，１ｂの下部面 を形成するようレース地１２の下端縁に縫い合わされ、また、下端縁が前身頃２ の上端縁と縫い合わされている。この他の構成は、図１で示す実施の形態と同様 に縫製されている。

【００１９】 そのランジェリータイプのキャミソールでも、パワーネット地１０がバストを 下部側から面圧支持することによりバストのホールド性を発揮し、また、縫い目 がバストのアンダーラインに相当するパワーネット地１０の面内にないから、バ ストのアンダーラインに対する縫い目によるくい込みが生じない。これと共に、 パワーネット地１０の通気性により夏期等の汗による蒸れの発生も防げるため、 着衣性の良好なものに縫製できる。

【００２０】 上述した各タイプに共通し、図４で示すように後身頃３の上端縁から上部寄り 面内に亘る有幅の伸縮自在なパワーネット地１３を胸囲回りの保持面帯として後 両脇まで縫付け配置するとよい。また、パワーネット地１３の上下端内面に沿っ て両脇まで至るゴム伸縮自在な縁取りテープ１４，１５を縫付け配置するとよい 。これにより、後身頃３のフィット感と共に、胸側のパワーネット地１０による バストのホールド性を一層良好に発揮可能に縫製できる。

【００２１】 上述した実施の形態は、キャミソールに基づいて説明したが、この他のバスト を覆う椀部を備えるキャミソール，テディ，スリップ，袖付きスリップ，ボディ スーツ等のいずれの女性用インナーウェアにも適用できる。

【００２２】

【考案の効果】

以上の如く、本考案の請求項１に係る女性用インナーウェアに依れば、バスト のアンダーラインを面内に位置し、椀部の面積内下部寄りから前身頃の上部寄り に亘る有幅のゴム伸縮自在なネット地をバストの保持面帯として前両脇まで縫付 け配置することから、バストを下部側からパワーネット地で面圧支持することに よりバストのホールド性を向上でき、また、バストのアンダーラインに相当する 縫い目がなくて縫い目によるくい込みが生じないから着衣性も向上できる。

【００２３】 本考案の請求項２に係る女性用インナーウェアに依れば、前両脇まで縫い付け るネット地の表面側に重ねて通気自在なレース地を縫付け配置することにより、 夏期等の汗による蒸れの発生も防げるため、バストのホールド性を含めて着衣性 を一層向上できる。

【００２４】 本考案の請求項３に係る女性用インナーウェアに依れば、後身頃の上端縁から 上部寄り面内に亘る有幅の伸縮自在なネット地を胸囲回りの保持面帯として後両 脇まで縫付け配置することにより、胸側のネット地によるバストのホールド性を 一層良好に発揮できる。

【００２５】 本考案の請求項４に係る女性用インナーウェアに依れば、後身頃の上端縁から 上部寄り面内に亘るネット地の上下端内面に沿って両脇まで至るゴム伸縮自在な 縁取りテープを縫付け配置することにより、胸側のネット地によるバストのホー ルド性を更に良好に発揮できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例に係る女性用インナーウェアを示
す正面図である。

【図２】図１の女性用インナーウェアにおける椀部付近
を示す側断面図である。

【図３】本考案の別の例に係る女性用インナーウェアを
示す正面図である。

【図４】本考案に係る女性用インナーウェアの後身頃を
内側から示す説明図である。

【図５】従来例に係る女性用インナーウェアを示す正面
図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ 椀部 ２ 前身頃 ３ 後身頃 １０ 胸側のゴム伸縮自在なネット地 １１，１２ レース地 １３ 背側のゴム伸縮自在なネット地 １４，１５ 縁取りテープ Ｌ バストのアンダーライン

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【手続補正書】

【提出日】平成１３年４月１２日（２００１．４．１
２）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図４

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バストを覆う椀部を備えて前身頃，後身
   頃と一体に縫製される女性用インナーウェアにおいて、
   バストのアンダーラインを面内に位置し、椀部の面積内
   下部寄りから前身頃の上部寄りに亘る有幅のゴム伸縮自
   在なネット地をバストの保持面帯として前両脇まで縫付
   け配置したことを特徴とする女性用インナーウェア。
2. 【請求項２】 上記ネット地の表面側に重ねて通気自在
   なレース地を縫付け配置したことを特徴とする請求項１
   に記載の女性用インナーウェア。
3. 【請求項３】 上記後身頃の上端縁から上部寄り面内に
   亘る有幅の伸縮自在なネット地を胸囲回りの保持面帯と
   して後両脇まで縫付け配置したことを特徴とする請求項
   １または２に記載の女性用インナーウェア。
4. 【請求項４】 上記後身頃の上端縁から上部寄り面内に
   亘るネット地の上下端内面に沿って両脇まで至るゴム伸
   縮自在な縁取りテープを縫付け配置したことを特徴とす
   る請求項３に記載の女性用インナーウェア。