JP3080731U - 飾り花支持台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組替え自在に花祭壇の段飾りの高さ調整がで
きると共に、嵩張らず取扱い運搬が容易な飾り花支持台
を提供する。 【解決手段】 花差し材（１−１）と、該花差し材（１
−１）を担持する保持具（１−２）とからなる飾り花支
持台（１）であって、前記保持具（１−２）は、花差し
材（１−１）を収める受枠（１１）と台脚部（１２）及
びこの両者間に跨設する連結アーム（１３）とから構成
され、該連結アーム（１３）の調整により、前記受枠
（１１）を折畳んだり、所定の傾斜勾配に設定できるよ
うにしたことを特徴とする飾り花支持台。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は飾り花支持台に係り、詳しくは、組替え自在に花祭壇の段飾りの高さ 調整ができると共に、嵩張らず取扱い運搬が容易な飾り花支持台に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、図６に示すように、造花やドライフラワー等を飾付けする場合 、アルミニウム製や木製の箱枠６２にプラスチック発泡体よりなる花差し材６１ を水平に装填した飾り花支持台６０を使用して、これに造花やドライフラワー等 の花Ａを飾付けたり、或いは、図示してないが、底板に多数個の穿孔部を設けた 箱枠の上下を逆さまにして、この底板の穿孔部に花の茎を差込み使用していた。 なお、生花を飾付けする場合には、箱枠６２に水を含ませた硬質ウレタン発泡体 よりなるオアシスベースと呼ばれる花差し材６１が使用されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述の如く、造花やドライフラワー等を飾付けする従来の飾り花支持台は、通 常、箱枠６２を水平に設置して使用しており、段飾りの花祭壇等においては、図 示したように、差込まれる花Ａの茎Ａ′の長いものを飾り花支持台６０の後側に 、そして、茎Ａ′の短いものを飾り花支持台６０の前側に配列したり、或いは、 飾り花支持台６０の後側では花Ａの茎Ａ′を浅く差込み、前側では茎Ａ′を深く 差込んで段差を設けて位相差を形成することが行われていた。このようにしない と、後側の花Ａは前側の花Ａの陰に隠れてしまって、正面視で花Ａ全体が見られ る状態にならないと共にボリューム感が得られないものである。

【０００４】 また、ボリューム感を出すため、前側の花Ａの茎Ａ′を短くすると共に、後側 に向かい花Ａの茎Ａ′を徐々に長く揃える作業は手間が掛り煩わしく、また、後 側で花差し材６１に差込まれた茎Ａ′の長い花Ａは、自立し難く不安定になると いう問題がある。更に、箱枠６２は水平に設置して、花Ａの茎Ａ′を、飾り花支 持台６０に対し垂直に差込んでいたために、嵩張ってしまって収納したり持ち運 ぶ際に不便であると共に、花Ａの形が崩れ易いという課題が残されていた。

【０００５】 本考案は、上記課題を解決するために為されたものであり、花差し材を担持す る保持具の受枠を所定の傾斜勾配に調整できるようにして、飾り花支持台に花を 飾付けたブロック内の前側と後側とで花に位相差を形成させることにより、この ブロックを段飾りの花祭壇等に多数組込んだ場合に、陰に隠れてしまう花をなく することができ、花全体を総渡りに見ことができると共に、茎の短い花を差込ん でもボリューム感が増幅され、且つ、茎の長い花を差込んでも自立性が確保され 、しかも、仕立て製作が簡単であると共に、取扱い運搬に便利な低廉価格の飾り 花支持台を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するために本考案者は、脚台部に対する受枠の傾斜角度を 設定すると共に、この傾斜角度に符合させて、受枠に収まる花差し材への花の茎 の差込み角度を一定にするか、或いは、逆に、受枠に収まる花差し材への花の茎 の差込み角度に符合させて、脚台部に対する受枠の傾斜角度を設定するようにし たら良い点に着目した。また、受枠を台脚部側へ折畳んで両者を重ね合せるよう にすれば、前記受枠内の花差し材への花の茎の差込み角度の設定と相俟って、嵩 張りが一層少なくなり、取扱い運搬に便利ではないかと考えた。

【０００７】 即ち、この課題を解決するには、保持具の受枠と台脚部間は、その重ね合せ一 端縁部同士を蝶番で連結し、側端縁部同士間に折畳み式又はスライドステー式の 連結アームを跨設すればよいことを突止めた。また、受枠に収まる花差し材の材 質は、造花やドライフラワー等の花の茎を所望の角度に差込むことができ、且つ 、花の自立性が確保される高発泡倍率のプラスチック発泡体が好適であることに 考え至ったものである。本考案は、このような観点から為されたものである。以 下、本考案の具体的な構成について説明する。

【０００８】 （請求項１の考案の特徴） 請求項１に記載した本考案に係る飾り花支持台は、花差し材と該花差し材を担 持する保持具とからなる飾り花支持台であって、前記保持具は、花差し材を収め る受枠と台脚部及びこの両者間に跨設する連結アームとから構成され、該連結ア ームの調整により、前記受枠を折畳んだり所定の傾斜勾配に設定できるようにし たものである。このように、受枠と台脚部間に渡り連結アームを設けて、花差し 材を収める受枠の傾斜角度を変えることにより、段飾りの花に位相差をもたせて 安定状態に自立させることができると共に、受枠を台脚部側へ折畳めるようにす れば、上記受枠の傾斜角度の設定と相俟って、一層嵩張らなくなり取扱い運搬に 便利である。

【０００９】 （請求項２の考案の特徴） また、請求項２に記載した本考案に係る飾り花支持台は、請求項１に記載した ものの構成に加え、造花又はドライフラワー等の花が差込まれる花差し材は、高 発泡倍率のプラスチック発泡体よりなることを特徴とするものである。このよう に、高発泡倍率のプラスチック発泡体よりなる花差し材を、飾り花支持台の保持 具の受枠に収めておけば、花を花差し材に容易に差込むことができると共に、花 が安定状態に自立するという作用効果が得られる。

【００１０】 （請求項３の考案の特徴） また、請求項３に記載した本考案に係る飾り花支持台は、請求項１又は請求項 ２に記載したものの構成に加え、前記保持具の受枠と台脚部間は、その重ね合せ 一端縁部同士を蝶番で連結し、側端縁部間に折畳み式又はスライドステー式の連 結アームを跨設したことを特徴とするものである。このように保持具の受枠と台 脚部間に、具体的構成の連結アームを適用することにより、連結アームの作用機 構並びに前記請求項１の作用効果が一層明確になるものである。

【００１１】

【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施態様を図面に基づき具体的に説明する。 図１は本考案の一実施例を示す斜視図であり、図２は本考案の一実施例の作用 を示す説明図であり、図３は本考案の保持具を折畳んだ状態を示す側面図であり 、図４は本考案の他の実施例を示す側面図であり、図５は本考案を花祭壇の段飾 りに適用した場合の説明図である。

【００１２】 本考案の飾り花支持台１は、図に示すように、高発泡倍率のスチレンフォーム やウレタンフォーム等のプラスチック発泡体よりなる花差し材１−１と、この花 差し材１−１を担持するアルミニウム主体の保持具１−２とからなるものである 。そして、前記保持具１−２は、花差し材１−１を収める受枠１１と台脚部１２ 及びこの両者間に跨設する連結アーム１３とから構成され、前記連結アーム１３ を調整することにより、前記受枠１１を折畳んだり、所定の傾斜勾配に設定する ことができるようになっている。

【００１３】 即ち、保持具１−２の受枠１１と台脚部１２間は、その重ね合せ一辺縁部１１ １，１２１同士を蝶番１４で連結し、側辺縁部１１２，１２２同士間に連結アー ム１３を跨設してある。この連結アーム１３は、図１に示すように、調整ねじ１ ３１を介して中間部で内側に折り曲るようにして、前記受枠１１の台脚部１２に 対する傾斜角度θを設定できるようにした折畳み式のものと、図４に示すように 、連結アーム１３の一端を、保持具１−２の受枠１１の側辺縁部１１２で枢支部 １３３を介して枢着し、他端を、台脚部１２に穿設した長孔１２３に通してスラ イド調整して、受枠１１が台脚部１２に対し所定の傾斜角度θになったところで 、蝶ねじ１３２を用いて締付けできるようにしたスライドステー式のものとがあ る。

【００１４】 前記連結アーム１３が折畳み式の場合には、図２に示すように、連結アーム１ ３の中間部において、二本のアーム同士が調整ねじ１３１により折り曲げ可能に 締着され、そして、連結アーム１３の一端が受枠１１の側辺縁部１１２に枢着さ れると共に、他端が台脚部１２の側辺縁部１２２に枢着される。従って、連結ア ーム１３の中間部を矢印ｘ1方向へ押込めば、保持具１−２の受枠１１が矢印ｘ2 方向へ下降して、図３に示すように、台脚部１２上に受枠１１が折重なり、コン パクトな形態に折畳むことができる。なお、前記調整ねじ１３１による締付け度 合いを調整できるようにしておけば、自在に所望の傾斜角度θが得られる。

【００１５】 前記連結アーム１３がスライドステー式の場合には、図４に示すように、連結 アーム１３の他端を、台脚部１２の長孔１２３に沿わせてｙ1方向へスライドさ せれば、受枠１１が矢印ｙ1′方向へ上昇移動し、逆に、ｙ2方向へスライドさせ れば、受枠１１が矢印ｙ2′方向へ下降移動するようになっているので、所望の 傾斜角度θとなったところで蝶ねじ１３２を締付け固定すればよい。なお、図示 は省略するが、長孔１２３の代わりに所定の間隔を隔てた複数のネジ孔を設けて もよい。

【００１６】 上述の連結アーム１３が何れの方式であっても、保持具１−２の受枠１１と台 脚部１２間には所望の傾斜角度θが得られるので、この傾斜角度θに符合させて 、受枠１１内の花差し材１−１に花Ａの茎Ａ′を傾斜させて差込めば、図２に示 すように、茎Ａ′が一定寸法の短いものであってもボリューム感が増幅され、ま た仮に、茎Ａ′の長い花Ａを差込んでも自立性が確保され、そして、仕立て製作 にも手間取らず簡単である。また、図３に示すように、受枠１１を折畳むことに よって、花Ａが、花差し材１−１に傾斜した状態に支持されて嵩張らないことと 、保持具１−２自体が軽量なアルミニウム主体のものであるので、取扱い運搬が 容易であり便利である。

【００１７】 本考案の飾り花支持台１に同種又は異種の花Ａを飾付けしたブロックを、段飾 りの花祭壇に組込むことにより、花祭壇の大小を問わず、色々な組合せパターン が可能であり、並べ替えにより多種多様のデザインの変更が可能である。一例と して、同種の花Ａのみを差込んだブロックと、これとは異種の花Ａのみを差込ん だブロック、及び、両方の花Ａを混在させたブロック等を組合せて、図５に示す ように、三列四段飾りで１２個のブロックからなる花祭壇に仕立てる場合には、 ２５通り以上のデザイン変更が可能である。なお、飾り花に生花を併用してフラ ワー祭壇に仕立てれば、更に、多種多様な利用が可能である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案により、飾り花支持台に花を差込み仕立てたブロックを、段飾りの花祭 壇等に多数組込む場合に、花の種類を異にするブロックの並べ替えにより、異種 のデザインパターンに飾付けの展開が可能である。また、飾り花支持台に花を差 込んだブロックを段飾りに多数組込んだ場合に、全体の花を総渡りに見ることが できると共に、茎の短い花を差込んでもボリューム感が増幅され、且つ、茎の長 い花を差込んだ場合でも安定してその自立性が確保され、しかも、仕立て製作が 簡単であるという作用効果を奏すると共に、嵩張らずスペースを取らないので、 収納、取扱い運搬上便利であるという作用効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の一実施例の作用を示す説明図である。

【図３】本考案の保持具を折畳んだ状態を示す側面図で
ある。

【図４】本考案の他の実施例を示す側面図である。

【図５】本考案を花祭壇の段飾りに適用した場合の説明
図である。

【図６】従来例を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 飾り花支持台 １−１ 花差し材 １−２ 保持具 １１ 受枠 １１１ 一辺縁部 １１２ 側辺縁部 １２ 台脚部 １２１ 一辺縁部 １２２ 側辺縁部 １２３ 長孔 １３ 連結アーム １３−１ 折畳み式アーム １３−２ スライドステー式アーム １３１ 調整ねじ １３２ 蝶ねじ １３３ 枢支部 １４ 蝶番 Ａ 花（造花又はドライフラワー） Ａ′ 茎

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 花差し材と、該花差し材を担持する保持
   具とからなる飾り花支持台であって、前記保持具は、花
   差し材を収める受枠と台脚部及びこの両者間に跨設する
   連結アームとから構成され、該連結アームの調整によ
   り、前記受枠を折畳んだり所定の傾斜勾配に設定できる
   ようにしたことを特徴とする飾り花支持台。
2. 【請求項２】 造花又はドライフラワー等の花が差込ま
   れる花差し材は、高発泡倍率のプラスチック発泡体より
   なることを特徴とする請求項１に記載の飾り花支持台。
3. 【請求項３】 保持具の受枠と台脚部間は、その重ね合
   せ一辺縁部同士を蝶番で連結し、側辺縁部同士間に折畳
   み式又はスライドステー式の連結アームを跨設したこと
   を特徴とする請求項１又は請求項２に記載の飾り花支持
   台。