JP3080129U - 遊戯機の光透過性樹脂部品 - Google Patents
遊戯機の光透過性樹脂部品Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来、遊戯機の表示に関する文献では、無彩色
の遮光シートの表面に、雲母の表面が二酸化チタンで被覆され
た粒子を透明樹脂に混入したインキを用いた発色層を設
け、この発色層の表面に透明の樹脂フィルムを設ける構成で
ある。従って、三層構造となり構造が複雑で、かつコスト
高となること、光透過性のない部材の混入があって、光
の投射による黒い斑点が明らかになり、装飾板としての
メリットがないこと、等の課題が考えられる。 【解決手段】本考案は、遊戯機用の飾物、表示板等の表
示装置A2又は枠部材A4等の光透過性樹脂部品を、熱可塑
性樹脂(イ)100重量部に対して、平均粒径0.01〜3mmで表
面に二酸化チタン(ロ)を適宜厚みで平均厚さが1〜30μmでコー
ティンク゛した平均粒径0.01〜3mmでなるカ゛ラスフレーク(ハ)を0.01
〜5重量部配合して成形した構成である。従って、従来
の塗装による弊害の除去と、光輝性の向上、又は二酸化
チタンの光触媒作用の活用(窒素酸化物の除去)効果、光
透過性による装飾効果等が図れる。
の遮光シートの表面に、雲母の表面が二酸化チタンで被覆され
た粒子を透明樹脂に混入したインキを用いた発色層を設
け、この発色層の表面に透明の樹脂フィルムを設ける構成で
ある。従って、三層構造となり構造が複雑で、かつコスト
高となること、光透過性のない部材の混入があって、光
の投射による黒い斑点が明らかになり、装飾板としての
メリットがないこと、等の課題が考えられる。 【解決手段】本考案は、遊戯機用の飾物、表示板等の表
示装置A2又は枠部材A4等の光透過性樹脂部品を、熱可塑
性樹脂(イ)100重量部に対して、平均粒径0.01〜3mmで表
面に二酸化チタン(ロ)を適宜厚みで平均厚さが1〜30μmでコー
ティンク゛した平均粒径0.01〜3mmでなるカ゛ラスフレーク(ハ)を0.01
〜5重量部配合して成形した構成である。従って、従来
の塗装による弊害の除去と、光輝性の向上、又は二酸化
チタンの光触媒作用の活用(窒素酸化物の除去)効果、光
透過性による装飾効果等が図れる。
Description
【0001】
本考案は、遊戯機の光透過性樹脂部品に関する。
【0002】
遊戯機(ハ゜チンコ、スロットマシーン)の樹脂製品(外装ハ゜ネル・枠、入賞球・アウト球受入口 、その他表示部、ハント゛ル部等)は、塗布等の印刷手段を利用して着色されている 。これらの樹脂製品は、見栄え、光輝性の向上、又は文字、図柄等の変化が要求 されることから、種々の工夫がされている。例えば、特開平11-76497号のスロットマシン 及びハ゜チンコ遊戯機(文献(1))がある。この発明は、複数の外装ハ゜ネルで機械の前 面が構成され、リールの設置高さに位置する外装ハ゜ネルには、各リールのシンホ゛ル表示部を 外部より視認させるシンホ゛ル表示窓が開設されたスロットマシーンにおいて、複数の外装ハ゜ネル のうち、少なくともひとつの外装ハ゜ネルは、透明基板の裏面に、雲母の表面が二 酸化チタン皮膜で被覆された粒子を透明樹脂に混合したインキを用いて形成された発色 層が設けられると共に、前記発色層上に表面色が無彩色の遮光層を形成して成る 構成である。従って、外装ハ゜ネルは、見る方向や角度によって違った色彩に見えて 、違った外観を呈し、遊戯者の視覚に対する刺激が高められる効果がある。
【0003】 尚、樹脂成形品の中で、メタリック調の外観を有する樹脂組成物としては、例えば 、特許第2651058号の樹脂組成物(文献(2))がある。この発明は、熱可塑性樹脂 100重量部に、平均粒径が0.01〜3mmで平均厚さが1〜30μmのカ゛ラスフレークに金属をコーティンク゛ したフレークを0.01〜5重量部配合してなる構成である。従って、奥行きのある 高級なメタリック調の成形品を提供できる特徴がある。
【0004】
前記文献(1)は、二酸化チタン皮膜と雲母との境界で反射する光とが干渉し、二酸 化チタン皮膜の膜厚と雲母の厚みとに応じた発光色を得る構成である。従って、特 定の色の濃淡による発光にとどまっており、種々の色による発光に対して十分と は云えない課題がある。
【0005】 また文献(1)は、雲母等の光透過性のない部材が混合されていることから、 この部分は光の透過がなく、黒く斑点となって表現される。従って、装飾板とし てのメリットがない課題がある。
【0006】 更に文献(1)は、無彩色の遮光シートの表面に、雲母の表面が二酸化チタンで被覆さ れた粒子を透明樹脂に混入したインキを用いた発色層を設け、この発色層の表面に 透明の樹脂フィルム層を設ける構成である。従って、三層構造となり構造が複雑とな ること、コスト高となること、等の課題が考えられる。
【0007】 また文献(1)は、二酸化チタン皮膜と雲母との境界で反射する光とが干渉し、二酸 化チタン皮膜の膜厚と雲母の厚みとに応じた発光色を得る構成である。従って、特 定の色の濃淡による発光にとどまっており、種々の色による発光に対して十分と は云えない課題がある。
【0008】 次に前記文献(2)は、高級メタリック調の樹脂組成物に限定されることから、特定の 色の発光にとどまっており、種々の色による発光に対して十分とは云えない課題 がある。
【0009】 また文献(2)は、カ゛ラスフレークに金属をコーティンク゛したフレークを使用することから、金 属の種類によっては、前述の如く、光の透過がなく、黒く斑点となって表現され る。従って、装飾板としてのメリットがない課題がある。
【0010】
請求項1の考案は、従来の塗装による弊害(熟練、廃水処理による公害、再利 用の困難性等)の除去と、光輝性の向上、又は二酸化チタンの光触媒作用の活用と 、またこの光透過性樹脂部品の光透過性による装飾効果を図ること、等を意図す る。
【0011】 請求項1は、遊戯機用の飾物、表示板又は枠材等の光透過性樹脂部品であって 、 当該光透過性樹脂部品は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、表面に二酸化チタン の厚みを平均厚さが1〜30μmの範囲内において適宜変更してコーティンク゛した平均粒 径0.01〜3mmのカ゛ラスフレークを0.01〜5重量部配合して成形したことを特徴とする遊戯 機の光透過性樹脂部品である。
【0012】 請求項2の考案は、メタシャイン特有の高い光輝感を発揮すること、又は反射光の無 着色を利用して多種多様の組合せによる光のコントラストを達成すること等を意図する 。
【0013】 請求項2は、二酸化チタンをアナターセ゛型とした遊戯機の光透過性樹脂部品である。
【0014】 請求項3の考案は、メタシャイン特有の高い光輝感を発揮すること、又はカ゛ラスフレーク表 面の平滑性を生かしつつ被覆層の膜厚を精度良くコントロールし、光学的干渉によって 鮮やかな有彩色を表現すること等を意図する。
【0015】 請求項3は、二酸化チタンをルチル型とした遊戯機の光透過性樹脂部品である。
【0016】
本考案で使用する樹脂は、成形可能な熱可塑性樹脂であれば特に制限はない。 例えばホ゜リエチレン、ホ゜リフ゜ロヒ゜レン、エチレン-フ゜ロヒ゜レンホ゜リマー、ホ゜リスチレン、ABS、AES、AS、アクリル 樹脂、ホ゜リメチルヘ゛ンテン、ホ゜リアミト゛、ホ゜リエチレンテレフタレート、ホ゜リフ゜チレンテレフタレート、ホ゜リアリレート、ホ゜リアセタール 、ホ゜リカーホ゛ネート、ホ゜リフェニレンエーテル、ホ゜リスルホン、ホ゜リフェニレンスルフィト゛、ホ゜リエーテルサルホン 、ホ゜リフ゛タシ゛エン等、又はこれらホ゜リマーの共重合体、混合物、変性物等があげられる 。特にアクリル樹脂、ホ゜リスチレン、AS樹脂、ホ゜リカーホ゛ネート等透明性の高い樹脂が好ましい 。また樹脂が染料、顔料によって着色されていても差支えない。
【0017】 本考案で使用するカ゛ラスフレークは、平均粒径が0.01〜3mmで平均厚さが1〜30μmで ある。なお、ここでいう粒径とはフレークの最も長いところである。カ゛ラスフレークの材質 としては通常熱可塑性樹脂に使用されるものであれば差支えなく、含アルカリカ゛ラス、 低アルカリカ゛ラス、無アルカリカ゛ラスのいずれも用いることができる。
【0018】 前記カ゛ラスフレークを二酸化チタンでコーティンク゛する。このコーティンク゛に関しては、特に制限 はないが、適宜の方法を採用する。例えば、無電解メッキによる方法が好ましく、コーティンク゛ の膜厚は通常0.00001〜10μmとし、かつカ゛ラスフレークの平滑面を確保するため に、好ましくは、全面を全て、かつ均一にコーティンク゛する。このコーティンク゛したカ゛ラスフレーク の表面にコ゛ールト゛、ク゛リーン、フ゛ルー、ハ゜ーフ゜ル等の反射色をコーティンク゛し、このカ゛ラスフレーク に色調を付与する。
【0019】 前記コーティンク゛したカ゛ラスフレークの使用量は、あまりに少ないと奥行きのある色調が 得られ難くなり、またあまりに多いと物性等に悪影響を及ぼすようになるので、 熱可塑性樹脂100重量部に0.01〜5重量部使用することが望ましい。
【0020】
以下、本考案の一実施例を説明する。
【0021】 図1は、ハ゜チンコ機A(遊戯機)を示しており、このハ゜チンコ機Aの盤面A1には、センター 役物1、アタッカー2、チャッカー3、チューリッフ゜4、サイト゛ランフ゜5、コーナー飾り6、枠飾り7、鍵飾り8 、ハント゛ル9等(総称して表示装置A2とする。この表示装置A2の一部又は全部である 。以下同じ)が設けられている。これらの表示装置A2を、熱可塑性樹脂(イ)100重 量部に対して、平均粒径0.01〜3mmで表面に二酸化チタン(ロ)の厚みを適宜変更してコーティンク゛ した平均厚さが1〜30μmのカ゛ラスフレーク(ハ)を0.01〜5重量部配合して成形して 製造した光透過性樹脂部品で構成する。この二酸化チタン(ロ)の厚みの変化により、 例えば、反射色(色彩)が決定される。
【0022】 またハ゜チンコ機Aを形成する構成部材A3、枠部材A4(この構成部材A3の一部又は全 部である。以下同じ)として使用する球入れ表示板10、飾板11、又は各種の枠12 、レール13を、熱可塑性樹脂(イ)100重量部に対して、平均粒径0.01〜3mmで表面に二 酸化チタン(ロ)の厚みを適宜変更してコーティンク゛した平均厚さが1〜30μmのカ゛ラスフレーク(ハ) を0.01〜5重量部配合して成形して製造した光透過性樹脂部品で構成する。
【0023】 図2は、スロットマシーンB(遊戯機)を示しており、このスロットマシーンBの盤面B1のリール20、シンホ゛ル 表示窓21等(総称して表示装置B2とする)が設けられている。これらの表 示装置B2を、熱可塑性樹脂(イ)100重量部に対して、平均粒径0.01〜3mmで表面に 二酸化チタン(ロ)の厚みを適宜変更してコーティンク゛した平均厚さが1〜30μmのカ゛ラスフレーク(ニ )を0.01〜5重量部配合して成形して製造した光透過性樹脂部品で構成する。
【0024】 またスロットマシーンBを構成する構成部材B3、枠部材B4として使用するハ゜ネル22、飾板2 3、受け皿等の表板24、又は各種の枠25を、熱可塑性樹脂(イ)100重量部に対して 、平均粒径0.01〜3mmで表面に二酸化チタン(ロ)の厚みを適宜変更してコーティンク゛した平 均厚さが1〜30μmのカ゛ラスフレーク(ニ)を0.01〜5重量部配合して成形して製造した光透 過性樹脂部品で構成する。
【0025】 尚、遊戯機は、前記ハ゜チンコ機A、スロットマシーンBに限定されず、他の遊戯機、遊戯装 置等を含むことは勿論である。
【0026】
請求項1の考案は、遊戯機用の飾物、表示板又は枠材等の光透過性樹脂部品で あって、 当該光透過性樹脂部品は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、表面に二酸化チタン の厚みを平均厚さが1〜30μmの範囲内において適宜変更してコーティンク゛した平均粒 径0.01〜3mmのカ゛ラスフレークを0.01〜5重量部配合して成形したことを特徴とする遊戯 機の光透過性樹脂部品である。従って、従来の塗装による弊害の除去と、光輝性 の向上、又は二酸化チタンの光触媒作用の活用(窒素酸化物の除去)効果、及び光 透過性樹脂部品の光透過性による装飾効果が図れること、等の特徴がある。
【0027】 請求項2の考案は、二酸化チタンをアナターセ゛型とした構成である。従って、メタシャイン( 製品名)特有の高い光輝感を発揮できること、又は反射光の無着色を利用して多 種多様の組合せによる光のコントラストを達成できること等の特徴がある。
【0028】 請求項3の考案は、二酸化チタンをルチル型とした構成である。従って、メタシャイン特有 の高い光輝感を発揮できること、又はカ゛ラスフレーク表面の平滑性を生かしつつ被覆層 の膜厚を精度良くコントロールし、光学的干渉によって鮮やかな有彩色を表現できるこ と等の特徴がある。
【図1】ハ゜チンコ機を示す正面模式図である。
【図2】スロットマシーンを示す正面模式図である。
【図3】遊戯機の光透過性樹脂部品を拡大して示す断面
模式図である。
模式図である。
【図4】図3の要部を拡大して示す要部の断面模式図であ
る。
る。
A ハ゜チンコ機 A1 盤面 A2 表示装置 A3 構成部材 A4 枠部材 1 役物 2 アタッカー 3 チャッカー 4 チューリッフ゜ 5 サイト゛ランフ゜ 6 コーナー飾り 7 枠飾り 8 鍵飾り 9 ハント゛ル 10 表示板 11 飾板 12 枠 13 レール B スロットマシーン B1 盤面 B2 表示装置 B3 構成部材 B4 枠部材 20 リール 21 シンホ゛ル表示窓 22 ハ゜ネル 23 飾板 24 表板 25 枠 (イ) 熱可塑性樹脂 (ロ) 二酸化チタン (ハ) カ゛ラスフレーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A63F 5/04 512 A63F 5/04 512C
Claims (3)
- 【請求項1】 遊戯機用の飾物、表示板又は枠材等の光
透過性樹脂部品であって、 当該光透過性樹脂部品は、熱可塑性樹脂100重量部に対
して、表面に二酸化チタンの厚みを平均厚さが1〜30μmの
範囲内において適宜変更してコーティンク゛した平均粒径0.01
〜3mmのカ゛ラスフレークを0.01〜5重量部配合して成形したこと
を特徴とする遊戯機の光透過性樹脂部品。 - 【請求項2】 上記の二酸化チタンがアナターセ゛型である請求
項1に記載の遊戯機の光透過性樹脂部品。 - 【請求項3】 上記の二酸化チタンがルチル型である請求項1
に記載の遊戯機の光透過性樹脂部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001001185U JP3080129U (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 遊戯機の光透過性樹脂部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001001185U JP3080129U (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 遊戯機の光透過性樹脂部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3080129U true JP3080129U (ja) | 2001-09-14 |
Family
ID=43212977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001001185U Expired - Lifetime JP3080129U (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 遊戯機の光透過性樹脂部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3080129U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013128720A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Toyomaru Industry Co Ltd | パチンコ機 |
-
2001
- 2001-03-08 JP JP2001001185U patent/JP3080129U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013128720A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Toyomaru Industry Co Ltd | パチンコ機 |
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