JP3080127B2 - 映像信号改善装置 - Google Patents

映像信号改善装置

Info

Publication number
JP3080127B2
JP3080127B2 JP05352799A JP35279993A JP3080127B2 JP 3080127 B2 JP3080127 B2 JP 3080127B2 JP 05352799 A JP05352799 A JP 05352799A JP 35279993 A JP35279993 A JP 35279993A JP 3080127 B2 JP3080127 B2 JP 3080127B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
video signal
correction
corrected
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05352799A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07203475A (ja
Inventor
和樹 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP05352799A priority Critical patent/JP3080127B2/ja
Publication of JPH07203475A publication Critical patent/JPH07203475A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3080127B2 publication Critical patent/JP3080127B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョンやVTR
などにおける映像信号の改善処理を行う映像信号改善装
置にかかり、更に具体的には、映像信号中の色信号の帯
域特性改善に好適な映像信号改善装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】映像信号中の色信号について改善処理を
行うものとしては、特願平2−143996号として出
願されたものがある。この従来技術は、広帯域の輝度信
号を利用して帯域制限を受けている色信号の帯域改善を
行うものである。
【0003】S−VHS(登録商標)方式のVTRで
は、輝度信号については広帯域化が図られているもの
の、色信号の帯域は低域変換周波数によって制限されて
おり、広帯域化(高画質化)は図られていない。このた
め、輪郭部分における色のみじみ,細かい色や濃淡の消
失が生じ、色の濃い絵柄における解像度の劣化や細かい
色の多い絵柄における彩度の低下につながっている。そ
こで、輝度信号と色信号との相関性を利用し、両者の微
分波形から帯域制限を受ける前の色信号の波形を予測す
る。そして、この予測信号から、帯域制限を受けること
で失われると考えられる成分を補正信号として抽出し、
これによって色信号を補正する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来技術では次のような不都合がある。 (1)色信号の帯域改善に輝度信号を用いるという具合
に、補正の対象になる信号と相関があり、かつそれより
十分帯域の広い信号が必要になる。 (2)また、色信号と輝度信号の間に相関のない部分で
は、適性に色信号を補正できない。
【0005】(3)フィールド内における補正処理で高
い改善効果を得ようとすると、補正信号の情報量の関係
でS/Nを悪化させてしまうことになる。言い換える
と、補正の効果が弱いような細かい部分については、効
果的に色信号を補正できない。本発明は、これらの点に
着目したもので、相関性のある広帯域の信号を必要とす
ることなく、細かい部分についても良好に信号を補正
し、あるいは輪郭を強調することができる映像信号改善
装置を提供することを、その目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の発明の映像信号改善装置は、現在の映像信号
と補正された過去の映像信号の相関性を判定し、相関
性があると認められた場合に補正された過去の映像信号
から得られる信号を出力する相関処理手段と、この相関
処理手段から出力された信号から補正に必要な成分を
成して出力する補正信号抽出手段と、この補正信号抽出
手段から出力された補正に必要な成分を利用して現在の
映像信号を補正して出力する補正手段と、この補正手段
から出力される補正された現在の映像信号を次に補正す
映像信号が入力されるまで遅延して出力するメモリ手
段と、過補正を検出して防止する過補正防止手段とを備
えたことを特徴とする。
【0007】第2の発明は、前記映像信号改善装置にお
いて、補正された現在の映像信号に帯域制限を行うため
のフィルタ手段を設けたことを特徴とする。第3の発明
は、前記第2の映像信号改善装置において、前記相関処
理手段は、入力映像信号をそれぞれ微分する微分手段を
備え、前記メモリ手段は、入力データを間引く間引手段
と出力データを補間する補間手段とを備え、これら微分
手段,間引手段,及び補間手段によって、前記フィルタ
手段を兼用したことを特徴とする。
【0008】第4の発明は、前記第3の発明において、
補正された現在の映像信号の出力側に、補正された現在
映像信号と遅延手段により遅延された補正された過去
映像信号からノイズ成分を抽出してノイズを低減す
るノイズリダクション手段を設けるとともに、このノイ
ズリダクション手段の前記遅延手段と前記メモリ手段と
を兼用したことを特徴とする。第5の発明は、現在の映
像信号と補正された過去の映像信号の相関性を判定
し、その相関性の判定結果に応じて補正された過去の
像信号から得られる信号を出力する相関処理手段と、過
補正を検出して防止する過補正防止手段と、補正に必要
な成分を作成して出力する補正信号抽出手段と、この
正信号抽出手段から出力された補正信号を利用して現在
の映像信号を補正する補正手段とを備えた基本ブロック
を、多数直列に接続したことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、映像信号は、補正後の映像信
号と比較され、それらに相関があるときは補正信号が抽
出される。そして、この補正信号に基づいて現在の映像
信号の補正が行われる。補正された映像信号は、次の映
像信号の補正に利用される。このように、映像信号のみ
を用いて巡回的にその補正が行われる。
【0010】
【実施例】以下、本発明による映像信号改善装置の実施
例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】<第1実施例>図1には、本発明の第1実
施例が示されている。同図において、ディジタルの帯域
制限を受けた信号の入力側は、微分回路10及び遅延回
路12にそれぞれ接続されている。微分回路10の出力
側は相関処理/過補正防止回路14に接続されており、
その出力側は補正信号抽出フィルタ16に接続されてい
る。また、遅延回路12,補正信号抽出フィルタ16の
各出力側は加算器18に接続されており、その出力側は
帯域制限フィルタ20に接続されている。この帯域制限
フィルタ20の出力側はフレームメモリ22に接続され
ており、その出力側は微分回路24に接続されている。
そして、この微分回路24の出力側は、相関処理/過補
正防止回路14に接続されている。また、加算器18の
出力側が、この装置の出力となっている。
【0012】以上の各部のうち、微分回路10は、図2
に示すように遅延要素10Aと減算器10Bとによって
構成されている。遅延要素10Aの遅延量は、色信号の
サブキャリア周波数fscの2倍の周波数のクロックの周
期Tに対し、2Tとなっている。入力信号を遅延要素1
0Aで遅延するとともに、これを入力信号から減算して
差をとることで、入力信号が微分される。微分回路24
についても同様である。なお、微分回路10は現フレー
ムの信号を微分し、微分回路24はフレームメモリ22
から出力される前フレームの信号を微分する。
【0013】相関処理/過補正防止回路14は、例えば
図3に示すような構成となっている。微分回路10の出
力側は、加算器14A,減算器14Bにそれぞれ接続さ
れている。加算器14A,減算器14Bには、適宜のス
ライスレベルSLが入力されており、加算器14Aでは
入力信号とスライスレベルSLが加算され、減算器14
Bでは入力レベルからスライスレベルSLが減算され
る。加算器14A,減算器14Bの出力の符号ビット
(MSB)側はNXORゲート14Cにそれぞれ接続さ
れている。
【0014】また、微分回路10,24の符号ビットは
NXORゲート14Dに接続されており、NXORゲー
ト14C,14Dの出力側はANDゲート14Eに接続
されている。このANDゲート14Eの出力側と微分回
路24の出力側はANDゲート14Fに接続されてお
り、ANDゲート14Fの出力側はノイズスライス回路
14Gに接続されている。そして、このノイズスライス
回路14Gの出力が相関処理/過補正防止回路14の出
力となっている。
【0015】次に、この相関処理/過補正防止回路14
の動作を説明する。微分回路10の出力,すなわち現フ
レームの信号の微分値の絶対値がスライスレベルSLよ
りも大きいときは、その微分値にスライスレベルSLを
加算器14Aで加算しても減算器14Bで減算しても符
号は変化しない。従って、NXORゲート14Cの入力
の論理値が一致して出力の論理値は「H」となる。逆
に、現フレームの微分値の絶対値がスライスレベルSL
よりも小さいときは、スライスレベルSLを加算した値
と減算した値とで符号が反転する。従って、NXORゲ
ート14Cの入力の論理値は一致せず、出力は論理値の
「L」となる。
【0016】他方、NXORゲート14Dでは、微分回
路10,24の出力である現フレームと前フレームの微
分信号の符号が比較され、両者が一致したときに、別言
すれば両者に相関があるときに論理値の「H」が出力さ
れる。
【0017】従って、ANDゲート14Eでは、(1)
微分回路10の微分信号の絶対値がスライスレベル以上
であって、(2)微分回路10,24の微分信号が同一
符号(極性)である場合に、論理値の「H」が出力され
る。ANDゲート14Fでは、ANDゲート14Eの出
力が論理値の「H」の場合に、微分回路24の微分信号
が出力される。そして、この出力に対してノイズスライ
ス回路14Gでノイズスライスされる。
【0018】次に、以上のような相関処理/過補正防止
回路14の動作を具体的な信号波形について説明する。
微分回路10,24の出力微分信号は、両者に相関があ
り過補正がない場合は、例えば図4,A1,A2に示す
波形となる。これに対し、両者に相関がない場合は例え
ばB1,B2のように符号が反転した波形となる。する
と、NXORゲート14Dの入力である両微分信号の符
号ビットの論理値が一致しないため、NXORゲート1
4Dの出力が論理値の「L」となる。従って、ANDゲ
ート14E,14Fの出力論理値が「L」となって信号
出力は行われない。
【0019】同図C1,C2には、他の相関がない場合
の波形が示されている。この例では、ピークの位置がず
れている。この場合は、両者の符号は一致するものの、
スライスレベルSL以上となるタイミングが両信号間で
異なる。このため、NXORゲート14Cの入力の論理
値が一致せず、出力は論理値の「L」となる。従って、
ANDゲート14E,14Fの出力論理値が「L」とな
って信号出力は行われない。
【0020】同図D1,D2には、過補正の場合の波形
が示されている。これらの微分波形は、同図E1,E2
の映像信号をそれぞれ微分したものである。同図に点線
の丸印で示す部分が過補正の部分である。これらの部分
では、両微分信号の符号ビットの論理値が一致しないた
め、NXORゲート14Dの出力が論理値の「L」とな
る。従って、ANDゲート14E,14Fの出力論理値
が「L」となって信号出力は行われない。
【0021】このように、前後のフレームの映像信号の
微分信号における相関のない部分,過補正している部分
では、両者の符号が異なっていたり、片方が「0」(ス
ライスレベルSL以下)であったりするので、この関係
を利用してANDゲート14Fで微分信号出力が制御さ
れる。
【0022】次に、図1に戻って、補正信号抽出フィル
タ16は、入力された微分信号から現フレーム信号の補
正に必要な成分を抽出するためのものである。具体的に
は、図5に示すように、2Tの遅延要素16A〜16
C,乗算器16D〜16H,加算器16Iによって構成
されており、積分回路とHPFを合成した特性となって
いる。乗算器16D〜16Hの乗算値は、それぞれ−
1,−2,2,1,3/8である。なお、Tは信号のサ
ンプリング周期である。本実施例では色信号のサブキャ
リア周波数fscの2倍=2fscがサンプリング周波数で
ある。従って、T=1/2fscである。
【0023】これらにより、入力微分信号を積分するこ
とで、現フレームと相関があって過補正部分を取り除い
た補正後の前フレーム信号を作り出し、これから高域成
分を取り出すことで、現フレームの補正信号を得てい
る。
【0024】次に、遅延回路12は、現フレームの信号
を所定量遅延して出力するためのものである。加算器1
8は、この遅延回路12の出力に補正信号抽出フィルタ
16から出力される補正信号を加算するためのものであ
る。帯域制限フィルタ20は、補正後の改善信号を周波
数帯域制限するためのもので、補正による高周波成分の
成長を制限するために設けられている。フレームメモリ
22は、入力信号を1フレーム分遅延して出力するため
のものである。
【0025】次に、上述した第1実施例の全体動作につ
いて説明する。微分回路10には、例えばVTR(図示
せず)の記録再生によって帯域制限を受けた色差信号が
入力される。この色差信号は、微分回路10で微分され
る。他方、微分回路24では、フレームメモリ22から
出力された前フレームの色差信号が微分される。これら
の微分信号は、相関処理/過補正防止回路14に供給さ
れ、ここで上述した処理により、過補正が防止された相
関性のある微分信号が出力される。
【0026】この微分信号は補正信号抽出フィルタ16
に供給され、ここで補正信号が抽出される。この補正信
号は、加算器18で遅延回路12から供給された現フレ
ームの色差信号に加算されて改善信号が得られる。改善
信号は、帯域制限フィルタ20による帯域制限の後、フ
レームメモリ22に供給されて格納され、1フレーム遅
延の後微分回路24に出力される。
【0027】次に、以上のような第1実施例における具
体的な信号波形について説明する。なお、以下の例で
は、本実施例の理解を容易にするため静止画像を想定し
ており、毎フレーム同じ色差信号が入力されるものとす
る。図6には、ステップ波入力の場合の各部の波形SA
〜SFがそれぞれ示されている。微分回路10では、ス
テップ波SAが微分されてSBのようになる。
【0028】他方、微分回路24の出力がSC1である
とすると、相関処理/過補正防止回路14の出力はSC
1のスライスレベルSL以下が「0」となってSD1と
なる。これが補正信号抽出フィルタ16に入力される
と、その積分とHPFのフィルタリングによって補正信
号SE1が得られる。加算器18では、このSE1と遅
延回路12から供給されたSAが加算され、改善信号S
F1が得られる。
【0029】次のフレームの色差信号が入力されると、
この改善信号SF1が微分回路24に供給され、微分回
路24の出力はSC2となる。他方、本例では静止画と
しているので、微分回路10の出力は同様にSBであ
る。これらが相関処理/過補正防止回路14に供給さ
れ、以下、上述した動作が繰り返される。この結果、微
分回路24の出力はSC1,SC2,SC3,……とい
う具合に変化し、相関処理/過補正防止回路14の出力
はSD1,SD2,SD3,……という具合に変化す
る。補正信号抽出フィルタ16の出力SE,改善信号S
Fについても同様である。
【0030】図6はステップ波入力の場合であるが、パ
ルス波入力の場合は、図7に示すようになる。なお、図
6と対応する波形に同一の符号が付されている。
【0031】これら図6,図7に示すように、微分信号
SC,補正信号SE,改善信号SFのいずれも、巡回し
ながら高い周波数成分が増加している。そして、その成
長は、帯域制限フィルタ20で制限されて止まるという
具合に動作する。
【0032】このように、本実施例によれば、(1)帯
域制限を受けた信号を、それ自身によって補正すること
ができ、例えば色信号に対する輝度信号のような相関性
の高い広帯域の別信号を必要としない。これにより、装
置構成が簡略化される。また、このため、従来のように
2つの信号間に相関がないと補正できないという不具合
も解消される。(2)巡回的に信号が補正されて、補正
情報が時間方向に広がるようになるため、ノイズに強く
なる。言い換えると、より細かい部分についても補正で
きるようになる。
【0033】<第2実施例>次に、図8を参照して第2
実施例を説明する。なお、前記第1実施例と同様の構成
部分又は第1実施例に対応する構成部分には、同一の符
号を用いることとする(以下の実施例についても同
様)。
【0034】前記第1実施例は色差信号に本発明を適用
したものであるが、この第2実施例は、VTRの記録再
生で輝度信号が受けた帯域制限を補正する実施例であ
る。基本的な構成は前記第1実施例と同様であるが、微
分回路10,24及び補正信号抽出フィルタ16は、そ
れぞれ図8(A),(B)に示す構成とする。すなわ
ち、微分回路10(24)をTの遅延要素10C(24
C),減算器10D(24D)によって構成し、補正信
号抽出フィルタ16をT(本実施例ではT=1/4fs
c)の遅延要素16J,減算器16K,1/4の乗算器
16Lによって構成する。なお、クロックは、4fscで
ある。
【0035】このように、補正しようとする信号の周波
数帯域に応じて、微分回路10,24や補正信号抽出フ
ィルタ16の特性を設定するようにする。帯域制限フィ
ルタ20についても、同様に補正する周波数帯域に応じ
てその特性を決定する。
【0036】<第3実施例>この実施例は、ビデオカメ
ラやビデオデッキなどの信号処理の過程で垂直方向に帯
域制限を受けた信号を補正する例で、第2実施例の回路
を垂直方向に拡張したものである。微分回路10(2
4)を、図9(A)に示すように、1H(1水平走査期
間)の遅延要素10E(24E),減算器10F(24
F)で構成する。また、補正信号抽出フィルタ16を、
1Hの遅延要素16M,減算器16N,1/4の乗算器
16Oで構成する。
【0037】<第4実施例>前記第1実施例を実現する
際、フレームメモリ22の容量を節約するために、その
前に間引回路を、後ろに補間回路を挿入する場合があ
る。このようなときに、回路を合成して図10に示すよ
うな回路構成で同様の効果を得ることができる。なお、
間引回路は1データおきにデータを捨てる動作を行い、
補間回路は前後隣り合ったデータの平均で捨てたデータ
を作り出すという動作を行う。
【0038】次に、回路の合成について説明する。帯域
制限フィルタ(図1参照)の特性を(1/4)(1+2Z-1
+Z-2)とし、微分回路の特性を(1−Z-2)とする。
なお、Zはフィルタ,微分回路をZ変換を用いて表わし
たものである。両者を合成した特性は、 (1/4)(1+2Z-1+Z-2)×(1−Z-2) =(1/4)(1+2Z-1−2Z-3 −Z-4) ……………………………(1) となる。ここで Z-1とZ-3の項は間引回路で間引かれ
るとともに、補間回路で前後のデータから合成補間さ
れ、それぞれ(1/2)(1+Z-2),(1/2)(Z-2+Z-4
に置き換えられる。
【0039】これによって前記(1)式は、 (1/4)(1+2*(1/2)(1+Z-2)−2*(1/2)(Z-2+Z-4)−Z-4) =(1/4)(2−2Z-4) =(1/2)(1−Z-4) …………………………………………(2) となり、元の微分回路と帯域制限フィルタを、図10に
示す間引回路30,補間回路32と(2)式の微分回路
10,24に置き換えることができる。なお、微分回路
10(24)は、図11に示すように4T(本実施例で
はT=1/2fsc)の遅延要素10G(24G),減算
器10H(24H),乗算値1/2の乗算器10X(2
4X)によって構成する。補正信号抽出フィルタ16
は、図5と同様である。
【0040】<第5実施例>次に、図12を参照しなが
ら第5実施例について説明する。前記実施例では、フレ
ームメモリを用いて信号を巡回させながら補正したが、
この実施例は非巡回型の例である。
【0041】前記第2実施例のように比較的微分回路と
補正信号抽出フィルタが簡単で規模が小さい場合は、フ
レームメモリで信号を巡回させながら補正するのではな
く、図12(A)のように基本ブロック40,遅延回路
42,加算器44を複数段重ねることで、所望の効果を
得ることができる。なお、基本ブロック40は同図
(B)に示す構成となっており、またシステムは巡回形
ではないので帯域制限フィルタは不要である。図中のS
F1〜SF6は、前記図6に示した1フレーム目,2フ
レーム目,……の補正された信号波形に対応する。 <第6実施例>
【0042】次に、図13を参照しながら第6実施例に
ついて説明する。この実施例は、前記第1実施例におい
て入力が搬送色信号I,Qである場合の実施例である。
入力信号のサンプリング周波数が4fscの場合、そのサ
ンプリングされたデータの配列は、I0,Q0,−I1
−Q1,I2,Q2,I3…となり、位相はフレーム間で反
転している。これらを考慮すると、全体の構成は第1実
施例と同様となるものの、微分回路10,24は図13
(A),相関処理/過補正防止回路14は同図(B),
補正信号抽出フィルタ16は同図(C)にそれぞれ示す
構成となる。また、帯域制限フィルタ20はfscを中心
とするBPFとなる。
【0043】まず、同図(A)の微分回路10(24)
は、4T(T=1/4fsc)の遅延要素10I(24
I),減算器10J(24J)によって構成されてい
る。同図(B)の相関処理/過補正防止回路14は、ほ
ぼ第1実施例と同様であるが、NXORゲート14Dの
代わりにXORゲート14Hとなっている点で異なる。
同図(C)の補正信号抽出フィルタ16は、4Tの遅延
要素16P,16Q,16R,乗算器16S,16T,
16U,16V,16W,加算器16Xによって構成さ
れている。なお、乗算器16S〜16Wの係数は、それ
ぞれ−1,−2,2,1,3/8である。
【0044】<第7実施例>次に、図14,図15を参
照しながら第7実施例について説明する。この実施例
は、前記図10の第4実施例に図15に示す巡回型のノ
イズリダクション回路を付加したもので、図14に示す
ようなフレームメモリを兼用した構成となっている。
【0045】まず、図15の巡回型のノイズリダクショ
ン回路50は、減算器50Aによってフレームメモリ5
0Bから出力させた前フレームの色差信号から現フレー
ムの色差信号を減算して得たノイズ成分をリミッタ50
Cによる処理の後加算器50Dで現フレームの色差信号
に加算することでノイズ低減を行う回路である。このノ
イズリダクション回路50も図10の第4実施例の装置
もフレームメモリを用いるので、両者を兼用するように
回路を構成したものが、図14に示されている。
【0046】図14において、加算器50Dの出力側は
間引回路30に接続されており、補間回路32の出力側
は遅延回路52を介して減算器50Aのプラス入力側に
接続されている。このような回路構成とすることで、図
10のフレームメモリ22と図15のフレームメモリ5
0Bとが兼用される。なお、遅延回路52は、遅延回路
12に対応するもので、減算器50Aの入力間の時間調
整を行うためのものである。
【0047】<他の実施例>なお、本発明は、何ら上記
実施例に限定されるものではなく、例えば次のようなも
のも含まれる。 (1)本発明は、基本的には図16に示すように、 現在の映像信号と補正を行った映像信号を入力として
両者の相関性を判定し、 その相関性に応じて1フレーム前の補正を行った映像信
号を出力する相関処理手段100, 前記手段の出力から補正に必要な成分を抽出する補正
信号抽出手段102,
【0048】抽出された補正信号に基づいて現在の映
像信号を補正する補正手段104, 補正手段の出力を、対応する映像信号が入力されるま
で(1フレーム)遅延させて出力する遅延手段106, 補正が過度にならないように制御する過補正防止手段
108, を備えていればよい。過補正防止手段108は、いずれ
か適当な位置,例えば相関処理手段100や補正信号抽
出手段102,あるいは加算手段104の出力側に配置
してもよい。 (2)その他、各回路の構成など同様の機能を奏するよ
うに種々設計変更が可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による映像
信号改善装置によれば次のような効果がある。 (1)現在の映像信号と補正後の映像信号に相関性があ
り、過補正を防止しつつ補正信号を抽出し、この補正信
号に基づいて映像信号を補正する処理を巡回的に行うこ
ととしたので、帯域制限を受けた信号自身で補正するこ
とができ、輝度信号のような相関性が高く広帯域の信号
を必要とすることなく、細かい部分についても良好に信
号を補正し、あるいは輪郭を強調することができる。
【0050】(2)巡回による補正によって成長する高
周波成分が良好に制限され、過補正が防止される。 (3)フィルタ手段や遅延手段を他の回路と兼用するこ
とにより、回路構成を簡略化することができる。 (4)補正後の信号の巡回によることなく、同様に、帯
域制限を受けた信号自身で補正することができ、輝度信
号のような相関性が高く広帯域の信号を必要とすること
なく、細かい部分についても良好に信号を補正し、ある
いは輪郭を強調することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による映像信号改善装置の第1実施例を
示す構成図である。
【図2】前記実施例の微分回路の構成を示す回路図であ
る。
【図3】前記実施例の相関処理/過補正防止回路の構成
を示す回路図である。
【図4】前記相関処理/過補正防止回路の作用を示す波
形図である。
【図5】前記実施例の補正信号抽出フィルタの構成を示
す回路図である。
【図6】前記実施例の主要部分の信号を示す波形図であ
る。
【図7】前記実施例の主要部分の信号を示す波形図であ
る。
【図8】本発明の第2実施例の微分回路と補正信号抽出
フィルタを示す回路図である。
【図9】本発明の第3実施例の微分回路と補正信号抽出
フィルタを示す回路図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す構成図である。
【図11】前記第4実施例の微分回路を示す回路図であ
る。
【図12】本発明の第5実施例を示す構成図である。
【図13】本発明の第6実施例の微分回路,相関処理/
過補正防止回路,及び補正信号抽出フィルタを示す回路
図である。
【図14】本発明の第7実施例を示す構成図である。
【図15】前記第7実施例に適用したノイズリダクショ
ン回路を示す回路図である。
【図16】本発明の基本構成を示す構成図である。
【符号の説明】
10,24…微分回路(相関処理手段) 12,42,52…遅延回路(補正手段) 14…相関処理/過補正防止回路(相関処理手段,過補
正防止手段) 16…補正信号抽出フィルタ(補正信号抽出手段) 18,44…加算器(補正手段) 20…帯域制限フィルタ(フィルタ手段) 22…フレームメモリ(メモリ手段) 30…間引回路(間引手段) 32…補間回路(補間手段) 40…基本ブロック 50…ノイズリダクション回路(ノイズリダクション手
段) 50B…フレームメモリ(遅延手段) 100…相関処理手段 102…補正信号抽出手段 104…補正手段 106…フレーム遅延手段 108…過補正防止手段 SA〜SF…主要部の信号
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/68 103 H04N 5/205

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現在の映像信号と補正された過去の映像
    信号の相関性を判定し、相関性があると認められた場
    合に補正された過去の映像信号から得られる信号を出力
    する相関処理手段と、 この相関処理手段から出力された信号から補正に必要な
    成分を作成して出力する補正信号抽出手段と、 この補正信号抽出手段から出力された補正に必要な成分
    を利用して現在の映像信号を補正して出力する補正手段
    と、 この補正手段から出力される補正された現在の映像信号
    を次に補正する映像信号が入力されるまで遅延して出力
    するメモリ手段と、 過補正を検出して防止する過補正防止手段と、 を備えたことを特徴とする映像信号改善装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の映像信号改善装置におい
    正された現在の映像信号に帯域制限を行うためのフィ
    ルタ手段を設けたことを特徴とする映像信号改善装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の映像信号改善装置におい
    て、 前記相関処理手段は、入力映像信号をそれぞれ微分する
    微分手段を備え、 前記メモリ手段は、入力データを間引く間引手段と出力
    データを補間する補間手段とを備え、 これら微分手段,間引手段,及び補間手段によって、前
    記フィルタ手段を兼用したことを特徴とする映像信号改
    善装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の映像信号改善装置におい
    て、 補正された現在の映像信号の出力側に、補正された現在
    映像信号と遅延手段により遅延された補正された過去
    映像信号からノイズ成分を抽出してノイズを低減す
    るノイズリダクション手段を設けるとともに、 このノイズリダクション手段の前記遅延手段と前記メモ
    リ手段とを兼用したことを特徴とする映像信号改善装
    置。
  5. 【請求項5】現在の映像信号と補正された過去の映像信
    の相関性を判定し、その相関性の判定結果に応じて
    補正された過去の映像信号から得られる信号を出力する
    相関処理手段と、 過補正を検出して防止する過補正防止手段と、 補正に必要な成分を作成して出力する補正信号抽出手段
    と、 この補正信号抽出手段から出力された補正信号を利用し
    て現在の映像信号を補正する補正手段とを備えた基本ブ
    ロックを、 多数直列に接続したことを特徴とする映像信号改善装
    置。
JP05352799A 1993-12-30 1993-12-30 映像信号改善装置 Expired - Fee Related JP3080127B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05352799A JP3080127B2 (ja) 1993-12-30 1993-12-30 映像信号改善装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05352799A JP3080127B2 (ja) 1993-12-30 1993-12-30 映像信号改善装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07203475A JPH07203475A (ja) 1995-08-04
JP3080127B2 true JP3080127B2 (ja) 2000-08-21

Family

ID=18426520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05352799A Expired - Fee Related JP3080127B2 (ja) 1993-12-30 1993-12-30 映像信号改善装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3080127B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1746846B1 (en) * 2004-04-12 2019-03-20 Nikon Corporation Image processing device having color shift-correcting function, image processing program, and electronic camera

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07203475A (ja) 1995-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100433111B1 (ko) 비디오신호아웃라인강조장치및방법
JP3293518B2 (ja) Yc分離装置
JPH06105188A (ja) ノイズ低減回路
JP3231309B2 (ja) 動き情報信号検出回路
JPH07118813B2 (ja) カラー映像信号エンコード方法
JP3080127B2 (ja) 映像信号改善装置
JP2574515B2 (ja) Yc分離回路
JPH01251980A (ja) ディジタル映像信号処理回路
US4984070A (en) Picture quality improving apparatus capable of reducing deterioration of interpolated signal
JPH1084499A (ja) 適応フィルタ装置
JPS6345988A (ja) 輝度信号・色信号分離回路
JP2699488B2 (ja) コムフィルタ
KR100510471B1 (ko) 적응형 콤필터를 이용한 휘도 및 칼라신호 분리장치
JPH0630433A (ja) 輝度信号色信号分離装置
KR0163914B1 (ko) 화면에서 윤곽부분의 화질을 개선한 색신호 처리장치
JPH031776A (ja) スーパーインポーズ装置
JP2548950B2 (ja) 映像信号処理回路
JP2947837B2 (ja) 制御動き信号発生回路
KR930011979B1 (ko) 영상신호의 휘도 및 색신호 분리회로
JPS6019365A (ja) 垂直輪郭回路
JPH0132716B2 (ja)
KR940006624B1 (ko) 디지탈 영상신호의 y/c분리회로
JP3386692B2 (ja) 映像信号処理装置
JP3034664B2 (ja) ビート抑圧回路及びテレビジョン受像機
KR940000413Y1 (ko) 휘도 및 색신호 분리회로

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090623

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090623

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100623

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110623

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 12

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130623

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees