JP3079545U - 環境にやさしい商品陳列用ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂にて作製し得る部分に省資源およ
び環境にやさしい材料にて成形した部品を用いる。 【解決手段】 合成樹脂にて形成する部品を古紙や竹
を混入した合成樹脂材料あるいは生分解プラスチックに
より成形するようにし、特に使用目的に応じ適切な材料
を選択した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、商品の陳列等に用いられる商品陳列用ハンガーに関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

商品の陳列のためのハンガーは、台紙に商品を掛けるフックを取り付けたも のや、ベースに金属製支柱を取り付け、支柱先端がフックをなし、この商品を掛 けるようにしたもの等が知られている。

【０００３】 これらハンガーを構成する部品には、合成樹脂成形品が多く用いられている 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

近年、省資源商品や不用品による環境汚染を防止する環境にやさしい部品の 使用が求められ、その中には合成樹脂製品が取り上げられる。

【０００５】 合成樹脂製品の中でも省資源化に役立つ成形品や、環境にやさしい製品が開 発されている。

【０００６】 しかし、これら製品は、使用目的によっては材料の性質上あまり適切とは考 えられないものが多く存在する。

【０００７】 本考案は、商品陳列のためのハンガーで、形状、構造が簡単であると共に合 成樹脂成形により形成された部品を含むもので、しかもこれら成形部品の使用目 的に応じた適切な性質を有する省資源化に役立つ合成樹脂材料や環境にやさしい 合成樹脂材料を用いて成形した部品を採用したことを特徴とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案の商品陳列用ハンガーは、商品を掛けて陳列するためのフックを少な くとも備えていて、このフックを支持するための台紙やベース等のハンガーを構 成する部分のうち、合成樹脂成形品を用い得る部品や合成樹脂にて成形すること が好ましい部品のすべてを古紙、竹等の材料を混入した合成樹脂材料あるいは生 分解性プラスチック材料を用いて成形したことを特徴とするものである。

【０００９】 しかも、本考案の商品陳列用ハンガーは、その部品の使用目的等に最適な合 成樹脂材料を用いることによって、前記のような古紙や竹等を混入した合成樹脂 材料や生分解性プラスチックを用いたとしても、一般のプラスチック材料を用い た部品のみよりなるハンガーと同等に使用することが可能になるようにしたこと を特徴とする。

【００１０】 例えば、部品を掛ける部分であるフック自体の材料としては、比較的剛性の 強い材料であり、低コストの古紙を混入した合成樹脂材料を用いた部品とし、更 に同じフック自体でも、比較的重量のある商品を掛けて使用する場合は、更に剛 性の強い竹を混入した合成樹脂材料を用いて成形した部品としたものである。又 、フックを取り付けた部品であって、フックを着脱可能な構成にする等の場合は 、脱着部分が弾性に富むことが望ましいことから、比較的弾力性のある生分解性 プラスチックを用いて成形するようにしたものである。

【００１１】 このように、本考案の商品陳列用ハンガーは、合成樹脂成形品を含むもので あるが、これら成形品が不要になった場合も不要部品による環境汚染等の問題が 生ずることなく、しかも部品の使用目的その他に応じて、最適の材料を選択する ことによって、従来品と同様の使用を可能にしたものである。

【００１２】

【考案の実施の形態】

次に本考案の商品陳列用ハンガーの実施の形態について述べる。

【００１３】 図１、図２は、本考案のハンガーの第１の実施の形態を示図で、図１は斜視 図、図２は一部分を断面図にて示した側面図である。

【００１４】 図１、図２において、１はフック、２はフック１の基部、３は基部２の裏面 に形成されたクリップ、４は同様に基部２の裏面でクリップ３の下に形成された 小突起で、これらフック１、基部２、クリップ３、小突起４は新素材にて一体成 形にて形成されている。１０はハンガー台紙、１１は角穴、１２は小穴である。 尚台紙１０に形成されている角穴１１と小穴１２との間隔と基部２に設けられた クリップ３と小突起４との間隔とは等しくしてある。

【００１５】 この実施の形態のハンガーは、フック１をその基部２の裏面に形成されたク リップ３をハンガー台紙１０の角穴１１に挿入し、更にフック１の突起４を小穴 １２に挿入する。これによりフック１をハンガー台紙１０に取り付け、このフッ ク１に商品を掛けて陳列する。尚、１３は台紙１０を固定するために又は紐を取 り付けて掛けるために用いられる穴である。

【００１６】 このようにハンガー台紙のフックの取り付け、取り外しは極めて簡単である 。更に、フック１はクリップ３と小突起４にて台紙１０に取り付けると共に固定 するために、取り付け後は容易に外れることがない上、傾いたり、回動したりす ることはない。

【００１７】 更にこのハンガーは、新素材である古紙を混入した合成樹脂材料で例えば、 ポリプロピレン４６％、古紙５４％よりなる材料にて成形したものである。

【００１８】 図示する形状であって、上記寸法のフックで、古紙混入合成樹脂材料にて成 形したものは、商品を複数掛けても十分な強度を有し、しかも低コストで、不要 になった時の処分が容易で、省資源で環境汚染防止の効果を有する。

【００１９】 又、前記実施の形態におけるハンガーにて用いるフックは、合成樹脂に加え る古紙の割合により、古紙量が多くなれば省資源の効果が大になるが強度が弱く なり、又逆に古紙の割合が小になれば省資源化の効果は減少する。

【００２０】 本考案は、５０％前後の古紙を混入したフックを用いたもので、例えば比較 的重量が大である商品の陳列用としては、古紙の混入量を若干小にしてフックの 強度を大にし、又比較的軽量の商品の展示用としてはできる限り古紙混入量を大 にして省資源化の効果が十分得られるようにすると共にコストの低減をはかるよ うにした。

【００２１】 又、合成樹脂材料として合成樹脂に竹の粉末を混入した材料が知られている 。

【００２２】 この竹の粉末を混入した合成樹脂材料は、古紙を混入した合成樹脂材料に比 べて剛性が大である。したがって図１、図２に示す前記実施の形態のハンガーに おいて、フックに掛けて陳列する商品の重量が大であれば、この竹を混入した合 成樹脂材料にて成形したフックを用いることが望ましい。

【００２３】 この竹を混入した合成樹脂材料による成形品は、リサイクルが可能であり、 焼却処理が容易であり、抗菌性に優れている。

【００２４】 次の本考案の第２の実施の形態を示す。第２の実施の形態は、ハンガーの台 を合成樹脂材料成形品を用い、これに金属製のフックを着脱可能に取り付けたも ので、そのフックに商品を掛けて陳列するものである。そして台を生分解樹脂材 料にて形成し、環境にやさしいハンガーとしたものである。

【００２５】 図３、図４は本考案の商品陳列用ハンガーの第２の実施の形態を示す図で、 図３は商品を陳列した状態を示す斜視図、図４は商品陳列用ハンガーを連結する 時の斜視図で、実用新案公報第３０４９９０６号に記載するハンガーに本考案を 適用した実施の形態である。

【００２６】 これら図において、２１はベース、２４はベースに形成されたハンガー２６ を取り付けるための保持部、２５はベース２２の先端部分にベースと一体に形成 した商品内容の表示等のために用いる前面板である。又ハンガー２６の先端部２ ６ａがフックを構成し、このフック２６ａの部分に図示するように商品２７も掛 けて使用する。

【００２７】 この第２の実施の形態の商品陳列用ハンガーは、ベース２１が生分解プラス チックにて形成されていて、このベース２１の一方の側面２１ａに凸部２２を又 他の側面にはこの凸部２２が丁度嵌合される凹部２３が形成されていて、図４に 示すようにこの凸部２２と凹部２３を利用して商品陳列用ハンガー３０と商品陳 列用具２０とを連結して一体にするように構成されている。更に破線４０Ａの位 置にて商品陳列用ハンガー４０を商品陳列用ハンガー３０に連結して三つの商品 陳列用具を連結して一体にすることができる。

【００２８】 この第２の実施の形態のハンガーは、前記のようにベース２１が生分解プラ スチックにて形成され、環境にやさしいハンガーになっている。しかも金属より なるハンガー２６をベース２１に挿入する構成であり、また、複数のベース２１ を凸部２２と凹部２３を利用して連結する構成である。したがって金属製ハンガ ー２６の取り付け、取り外し、各ベース２１の結合、分離が繰り返されるが、生 分解プラスチックは比較的弾力性に富むため、前記取り付けや、結合を行なって も、部品が破損することが少ない。

【００２９】 図５は、第２の実施の形態の他の例を示す図で、商品陳列用ハンガーのベー スに対し前面板を着脱可能にしたものである。

【００３０】 この商品陳列用ハンガーは、ベース２１の先端部分に嵌合溝２１ｃを形成し 、別部材である前面板２８を嵌合部２９を有する構成にし、この嵌合部２９をベ ース２１の嵌合溝２１ｃに挿入して取り付けるようにしてある。又、ベース２１ の後部には、先端の方向に向けて形成された細長い穴２１ｄが形成され、これに ハンガー２６の下端部２６ｂを挿入することにより、ベース２１にハンガー２６ を取り付けるようにしている。

【００３１】 この図５に示すハンガーもベース２１が生分解プラスチックにて構成されて いる。更にこのベース２１に嵌合される前面板２８も生分解プラスチックにて形 成されている。

【００３２】 この図５に示す商品陳列用ハンガーも、生分解プラスチックにより形成され ているベース２１は、不要になった後に自然に分解すると共に前面板２８も同様 に分解する。また、ベース２１も前面板２８も共に生分解プラスチックよりなる ために、ベース２１に対する前面板２８の着脱をくり返しても、生分解プラスチ ックが比較的弾力性を有するため、その嵌合部分２９が破損することがない。

【００３３】

【考案の効果】

本考案は使用する部品中に古紙を混入した合成樹脂材料や生分解プラスチッ ク等の省資源材料や環境にやさしい材料を用いたもので、しかも使用目的に応じ て適切な材料を用いることにより、製品としての質を落すことがないという効果 を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施の形態のハンガーの斜視図

【図２】本考案の第１の実施の形態のハンガーの一部断
面側面図

【図３】本考案の第２の実施の形態のハンガーの斜視図

【図４】本考案の第２の実施の形態のハンガーを複数連
結した状態の斜視図

【図５】本考案の第２の実施の形態の他の例の斜視図

【符号の説明】

１ フック ２ 基板 ３ クリップ ４ 小突起 １０ ハンガー台紙 １１ 角穴 １２ 小穴 ２０ ベース ２５ 前面板 ２６ ハンガー ２６ａ フック ２７ 商品

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を掛けて陳列するフックを少なくと
   も備えたハンガーで、ハンガーを構成する部品で、合成
   樹脂材料による成形により作成し得る部品を合成樹脂材
   料に古紙又は竹を混入した材料あるいは生分解性プラス
   チックによる成形品としたことを特徴とする商品陳列用
   ハンガー。
2. 【請求項２】 嵌合用の穴が少なくとも一つ形成された
   台紙と、商品を掛けるフックとよりなり、前記フックの
   根元部分に前記嵌合穴に嵌合される嵌合部を有し、前記
   フックをその嵌合部を前記台紙の嵌合穴に嵌合すること
   により台紙に取り付けて用いるハンガーで、前記フック
   が古紙または竹を混入した合成樹脂材料にて成形した成
   形品であることを特徴とする商品陳列用ハンガー。
3. 【請求項３】 前記台紙の嵌合穴が角穴とその下に形成
   された小穴とよりなり、前記フックの嵌合部が前記角穴
   に挿入して挟持するクリップとその下に形成された小突
   起とよりなり、前記フックのクリップを前記台紙の角穴
   に取り付け、前記フックの小突起を前記台紙の小穴に取
   り付けることによりフックを台紙に嵌合固定するように
   したもので、前記フックが古紙又は竹を混入した成形品
   であることを特徴とする商品陳列用ハンガー。
4. 【請求項４】 ベースと、前記ベースに取り付けられ先
   端部分が商品を掛けるフックであるハンガーとよりな
   り、前記ベースが生分解性プラスチックよりなることを
   特徴とする商品陳列用ハンガー。