JP3079435U

JP3079435U - 土壌殺菌装置

Info

Publication number: JP3079435U
Application number: JP2001001291U
Authority: JP
Inventors: 洋逸大塚
Original assignee: 洋逸大塚
Priority date: 2001-02-05
Filing date: 2001-02-05
Publication date: 2001-08-17
Anticipated expiration: 2007-02-05

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案は、耕作地の大量の土壌の殺菌を、走
行する土壌殺菌装置によって環境汚染の問題なく、省力
的、経済的に達成するものである。【解決手段】尾部に攪拌羽根を持つトラクターがあり、
その攪拌羽根を上からすっぽり覆うようにした殺菌チャ
ンバーがある。トラクターは走行しながら殺菌チャンバ
ー内で土壌を攪拌する。このチャンバー内に火炎放射を
して土壌を殺菌する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、農業等の分野において、薬品等を使わないで土壌に含まれる病原菌、病害虫、雑草の種子を死滅させたり、土壌の改質をするものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来土壌殺菌は、臭化メチルなどの薬品を土中に投入して、ガス化拡散するなどの方法で行われている。他には土壌に蒸気を吹き付けるもの、熱水を散布するもの、ロータリーキルンで焼成するものなどが提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の臭化メチルなどの薬品を使用する方法については、環境汚染の原因となり、臭化メチルについてはモントリオール議定書の合意により、国内では２００５年以降使用が禁止されるものである。蒸気吹き付け法、熱水散布法ともに固定ボイラ方式で、ホースの移動など多大な労力をかけて行われている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、耕作地等の大量の土壌の殺菌、改質等を、走行する土壌殺菌装置によって、環境汚染の問題なく、省力的、経済的に達成しようとするもので、本考案者の既出願、実願２０００−８４４２の一実施例、特に火炎バーナの取り付け位置についての一実施例である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

尾部に攪拌羽根を持つトラクターがある。その攪拌羽根を上からすっぽりと覆うようにした殺菌チャンバーがある。トラクターは走行しながら殺菌チャンバー内で土壌を攪拌羽根で攪拌する。このチャンバー内に火炎放射をして土壌を殺菌するのである。火炎放射はオイルバーナ、またはガスバーナを用いる。

【０００６】

【実施例】

以下添付図面にしたがって一実施例を説明する。尾部に攪拌羽根を持つトラクター１がある。その攪拌羽根２を上からすっぽりと覆うようにした殺菌チャンバー３がある。このチャンバーは、極力密閉して内部を高温に保つようにする。したがって、トラクターの進行方向に対しての両側面３ａは、殺菌作業時わずかに地中に入り込むように形成する。またチャンバーの前面、後面下部３ｂ，３ｃは地表面の凹凸に対応できるように、柔軟性のあるシートあるいはのれん様のもので作る。

【０００７】図２、図３はそれぞれ単体型ガスバーナ４台取り付けの場合の平面図と断面図である。バーナ台数はチャンバー巾に応じて増減する。バーナの構造については既出願、実願２０００−８４４２と同一である。図４、図５は一括送風型ガスバーナーの場合の平面図と断面図である。図６、図７は市販のオイルバーナ４台を取り付けた場合の平面図と断面図である。参考のために、既出願、実願２０００−８４４２単体型ガスバーナの部分断面図と部分正面図を図８、図９に示し、末尾に符号の説明を記載する。一括送風型ガスバーナ構造は、単体型ガスバーナの空気供給管５を横に連通させて，一端５ａまたは他端５ｂとの両端から、ブロワー等で空気を供給するようにしたものである。このブロワーの吸い込み口は殺菌チャンバーの冷却したいところ、例えば攪拌機軸の軸受け部分などに、吸い込みチャンバー又はダクトを取り付けて、ここから吸い込んで冷却することができる。図４、図５ではバーナのドラフトチューブを末広がりにつぶした形にしている。これは火炎を平面的に広げて、巾方向全面に火炎が行くようにするためである。これは前記単体型ガスバーナ、オイルバーナについても適用できる。

【０００８】土壌殺菌の場合攪拌羽根の回転方向は、土壌の殺菌チャンバー内での滞留時間を長くし、高温ガスとの接触機会を多くするために、通常の耕運の場合とは逆、すなわち、トラクターの進行方向を図３、図５、図７でＡとした場合、Ｂの方向とする。攪拌羽根の１枚の羽根形状は土壌を前後に移動させるのでなく、図２と図３で示すように極力攪拌羽根の回転空間内で攪拌される形状とする。火炎は図３、図５、図７で示すように、この攪拌羽根回転外径と、地面とで形成する部分円形断面Ｃをめがけて放射する。こうすることによって、一過性でなく繰り返して土壌と火炎が接触するのである。しかも進行方向には一連の盛り土が形成されて、火炎の横方向への拡散もできるのである。

【０００９】単体型ガスバーナ、オイルバーナおよび一括送風型バーナーのいずれについても、バーナ１口につき点火用イグナイタ１個を配置する。これは高電圧の配線をするよりも安全なのと、これも既出願で説明しているが、燃焼中連続点火法を採用してコントローラを単純化し、メンテナンスフリーとするためである。もちろんバーナ口数が多い場合は、絶縁を十分にしてイグナイタ１個で切り替えて点火させることもある。

【００１０】

【考案の効果】

上述の構成によって、広大な耕作地の大量の土壌を、走行する土壌殺菌装置によって、環境汚染の問題なく、省力的、経済的に達成しようとするものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例単体型ガスバーナ取り付け方
式の全体概念図である

【図２】本考案の一実施例単体型ガスバーナ取り付け方
式の平面図である

【図３】本考案の一実施例単体型ガスバーナ取り付け方
式の断面図である

【図４】本考案の一実施例一括送風型ガスバーナ取り付
け方式の平面図である

【図５】本考案の一実施例一括送風型ガスバーナ取り付
け方式の断面図である

【図６】本考案の一実施例オイルバーナ取り付け方式の
平面図である

【図７】本考案の一実施例オイルバーナ取り付け方式の
断面図である

【図８】本考案の一実施例ガスバーナの部分断面図であ
る

【図９】本考案の一実施例ガスバーナの部分正面図であ
る

【符号の説明】

１トラクター２攪拌羽根３殺菌チャンバー４火炎バーナ５空気供給管６燃料タンク７ドラフトチューブ８取り付け座９ノズル１０ガス混合管１１ガス供給管１２点火棒１３絶縁板１４点火棒押え１５ノズルカバー１６イグナイター１７布設ローラ１８ブロワー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】尾部に攪拌羽根を持つトラクターにおい
て、（１）その攪拌羽根を上からすっぽりと覆うようにした
殺菌チャンバーがある。（２）このチャンバーの前面および後面の下部は、柔軟
性のあるシートあるいはのれん様のもので造られてい
る。（３）このチャンバーの後部に、攪拌羽根で攪拌してい
る土壌部分に、火炎が当たるような位置に火炎バーナを
取り付けている。（４）前記攪拌羽根の回転方向は、進行方向に土壌を掻
き戻す方向とする。以上からなる土壌殺菌装置。