JP3078988U - バーコードリーダーの走査投射光源構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの投射距離内で極めて高い解析度を達成
でき、投射距離を延長する時、比較的低い解析度のバー
コードに適用できるバーコードリーダーの走査投射光源
構造の提供。 【解決手段】 第１遮光片の前方に第２遮光片を配置
し、該第２遮光片に貫通孔を設けて、該貫通孔の両側に
相互に対応し並びに円弧形面を有する遮光部を設け、レ
ーザーダイオードの投射する光点を、集光レンズを透過
して平行ビームとなし、さらに第１遮光片の円孔を透過
して円形小光点となし、この円形小光点に貫通孔を通過
させる時に、該遮光部の遮蔽部分により円孔を通過した
光点が、円弧切辺を有する光点となし、この円弧切辺を
有する光点の投射距離が近くなるほど直線に接近し、遠
くなるほど円弧切辺の円弧形投影が明確となるようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種のバーコードリーダーの走査投射光源構造に係り、特に、円弧切 辺を有する投射光源を発生し、被走査物のバーコードに対して走査する時、理想 的な投射光源を形成することができる投射光源構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

良好な投射光源があってこそ理想的な走査結果を得ることができる。投射光源 の理想の条件は、一般に光線投射がいずれも円形、或いは楕円形を呈するものと される。一方、バーコードのほとんどは長条形に印刷され、ゆえに光点走査で反 射光を読み取る方式のバーコード読み取りにおいては、理想とされる光点は方形 或いは長方形とされ、次が楕円形、さらにその次が円形光点とされ、より円形に 近い光点に走査方式でバーコードを通過させる時、その反射する信号は正弦波に 類似し、比較的ディジタル信号に類似せず、幅の比によりバーコードを判読する 条件下では、あまり理想的でなく、方形或いは長方形の光点は走査方式でバーコ ードを通過する時、その反射光読み取りにより得られる信号は方形波に接近し、 比較的ディジタル信号に接近し、バーコード判読に有利である。

【０００３】 第２の条件は、一つの範囲内でバーコードを読み取れるようにするため、投射 光を平行光とし、且つ光点の大きさをバーコードに適合したものとすることであ る。このため現在ある走査式バーコード読み取り設備の多くはレーザー光源を使 用し、また製品体積の縮小化により、大部分の製品はレーザーダイオードを採用 している。以下にレーザーダイオードを光源とした組み合わせ構造について説明 する（図１、２参照）。

【０００４】 このレーザーダイオード１は、投射光源角度がＸ軸３０°、Ｙ軸１０°で楕円 形光を投射する素子であり、このため前述したように、比較的大きな読み取り範 囲を達成するためには、一つの集光レンズ２により光線を調整して平行ビームに 近づける。前述したように楕円形光は次に理想的な読み取り光源であり、レーザ ーダイオード１自身は楕円形投射光とされるが、レーザーダイオード１の楕円形 光は必要に応じて非球面レンズを設計する必要があり、これは難度が高く、製造 コストが高く、また光点寸法が過大となったり、バーコード読み取りに不適合と なることがあった。

【０００５】 集光レンズ２を透過して円形の平行に近い光束は、光点寸法が大き過ぎ、円孔 ６１を有する第１遮光片６を増設して通過させたい光のみを通過させて比較的細 い光束を形成する必要があり、こうして目標物（バーコード）に投射する光点を 希望する小光点となす。

【０００６】 現在ある製品中、方形或いは長方形孔を具えた遮光片を使用したものがあり、 この方形或いは長方形孔を有する遮光片の設計には二つの欠点があった。その一 つは光が細いスリットを通過してグリッド効果を発生することと、二つ目はスリ ットを通過して形成された光が距離により変形することであり、このような現象 は実験により実証されている。

【０００７】 しかし、本考案者はこの問題を解決するため、すでに柱面レンズを利用し、一 つの理想的な細長形の投射光源を発生する技術を提供している。この細長形の投 射光源は光にスリットを通過させるものとは異なり、距離の改変により光点が変 形しない。しかし、柱面レンズが完成した後、解析度の面で理想的でない状態が あり、且つガラスで製造された柱面レンズは技術上一部困難な部分があった。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、上述の従来の技術の欠点を解決し、欠点の存在をなく した一種のバーコードリーダーの走査投射光源構造を提供することにある。即ち 、本考案は第１遮光片の前方に第２遮光片を配置し、該第２遮光片に貫通孔を設 けて、該貫通孔の両側に相互に対応し並びに円弧形面を有する遮光部を設け、レ ーザーダイオードの投射する光点を、集光レンズを透過して平行ビームとなし、 さらに第１遮光片の円孔を透過して円形小光点となし、この円形小光点に貫通孔 を通過させる時に、該遮光部の遮蔽部分により円孔を通過した光点が、円弧切辺 を有する光点となし、この円弧切辺を有する光点の投射距離が近くなるほど直線 に接近し、遠くなるほど円弧切辺の円弧形投影が明確となることにより、一つの 距離内で極めて高い解析度を達成できるようにし、距離を延長する時、比較的低 い解析度のバーコードに適用できるようにすることを課題としている。

【０００９】 本考案のもう一つの目的は、各遮光部の円孔を遮蔽する面積が約１／６〜１／ ８となるようにすることにある。

【００１０】 本考案のさらにもう一つの目的は、遮光部が円弧形面を呈し、該遮光部が円孔 ３１の両側を遮蔽する設計とするか、或いは円孔の上下左右の四つの位置を遮蔽 する設計とすることにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、レーザーダイオード１、該レーザーダイオード１の前方に 位置する集光レンズ２、該集光レンズ２の前方に位置する第１遮光片３を具え、 走査投射光源を発生して被走査物に投射し、被走査物に対する走査を行う、バー コードリーダーの走査投射光源構造において、 該第１遮光片３の前方に第２遮光片４が配置され、該第２遮光片４に貫通孔４ １が設けられ、該貫通孔４１の両側に相互に対応する遮光部４２、４２’が設け られ、レーザーダイオード１の投射する光点が、集光レンズ２を透過して平行ビ ームとして射出され、さらに第１遮光片３の円孔３１を透過して一つの円形小光 点として投射され、この円形小光点が貫通孔４１を通過する時、該遮光部４２、 ４２’の遮蔽部分が円孔３１を透過した光点を円弧切辺を有する光点となし、こ の円弧切辺が投射距離が近くなるほど直線に接近し、投射距離が遠くなるほど円 弧切辺の円弧形投影が明らかとなり、これにより、一つの距離内で極めて高い解 析度を達成し、距離が延長されることにより、比較的低い解析度のバーコードに 適用されることを特徴とする、バーコードリーダーの走査投射光源構造としてい る。 請求項２の考案は、請求項１に記載のバーコードリーダーの走査投射光源構造 において、遮光部４２、４２’が円弧形面を呈し、該遮光部４２、４２’が円孔 ３１の両側を遮蔽する設計とされるか、或いは円孔３１の上下左右の四つの位置 を遮蔽する設計とされたことを特徴とする、バーコードリーダーの走査投射光源 構造としている。 請求項３の考案は、請求項１に記載のバーコードリーダーの走査投射光源構造 において、各遮光部の円孔３１を遮蔽する面積が約１／６〜１／８であることを 特徴とする、バーコードリーダーの走査投射光源構造としている。

【００１２】

【考案の実施の形態】

図３に示されるように、本考案のバーコードリーダーの走査投射光源構造は、 レーザーダイオード１、該レーザーダイオード１の前方に位置する集光レンズ２ 、該集光レンズ２の前方に位置する第１遮光片３、及び該第１遮光片３の前方に 位置する第２遮光片４で組成され、それが被走査物（バーコード）に対して投射 する光点がスリットを通過させたものとは異なり、距離の改変によって改変する ことがない。

【００１３】 上述のレーザーダイオード１は、投射光源角度がＸ軸３０°、Ｙ軸１０°で楕 円形光を投射する素子であり、即ちバーコードリーダー（図示せず）が被走査物 に対して走査する時に必要な光源を提供する。

【００１４】 該集光レンズ２は、上述のレーザーダイオード１の前方に位置し、レーザーダ イオード１の投射する楕円形光点を収集して楕円形の平行ビームとなす。

【００１５】 該第１遮光片３は、上述の集光レンズ２の前方に位置するか或いは接合され、 一つの円孔３１を具え、この円孔３１を利用して上述の集光レンズ２の集めた楕 円形平行ビームの光点寸法を制限し、一つの円形小光点となして出力する。

【００１６】 該第２遮光片４は、上述の第１遮光片３の前方に位置し、一つの貫通孔４１を 具え、該貫通孔４１の両側に、相互に対応し円弧形面を呈する遮光部４２、４２ ’が設けられ、この遮光部４２、４２’が上述の円孔３１に放置される時、各一 つの遮光部４２、４２’が円孔３１を遮蔽する面積は約１／６〜１／８であり、 第１遮光片３の形成した円形小光点を整形して円弧切辺を有する光点となして出 力する。こうして全く新しい走査投射光源構造が構成される。

【００１７】 図３、４に示されるのは本考案の走査投射光源構造及び平面表示図である。図 示されるように、バーコードリーダーが被走査物に対してバーコード走査をする 時、該レーザーダイオード１の投射する楕円形光点は、集光レンズ２を透過して 平行ビームとされ、さらに第１遮光片３の円孔３１を透過して円形小光点として 投射され、この円形小光点が二つの円弧面の遮光部４２、４２’を有する貫通孔 ４１を通過する時、該遮光部４２、４２’の遮蔽部分が、円孔３１を通過した光 点より円弧切辺を有する光点を形成し（光の特性により、光束が切面を通過する 時はナイフで整然と切るのとは異なり、実際には拡散と干渉現象がある）、この 円弧切辺が投射距離が短くなるほど直線に接近し長くなるほど切辺の円弧形投射 が明確となる（図４参照）。これにより一つの距離内で極めて高い解析度を達成 することができ、投射距離を延長することにより、比較的低い解析度のバーコー ドにも適用可能であり、これにより本考案は極めて理想的なバーコード読み取り 用の投射光源であるといえる。

【００１８】 さらに上述の遮光部４２、４２’は、円孔３１の両側を遮蔽する設計とされる か、或いは円孔３１の上下左右の四つの位置を遮蔽する設計とされる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、一つの投射距離内で極めて高い解析度を達成でき、投射距離を延長 する時、比較的低い解析度のバーコードに適用できるバーコードリーダーの走査 投射光源構造を提供している。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の走査投射光源構造表示図である。

【図２】周知のもう一種類の走査投射光源構造表示図で
ある。

【図３】本考案の走査投射光源構造表示図である。

【図４】本考案の走査投射光源表示図である。

【符号の説明】

１ レーザーダイオード ２ 集光レンズ ３ 第１遮光片 ３１ 円孔 ４ 第２遮光片 ４１ 貫通孔 ４２、４２’ 遮光部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザーダイオード１、該レーザーダイ
   オード１の前方に位置する集光レンズ２、該集光レンズ
   ２の前方に位置する第１遮光片３を具え、走査投射光源
   を発生して被走査物に投射し、被走査物に対する走査を
   行う、バーコードリーダーの走査投射光源構造におい
   て、 該第１遮光片３の前方に第２遮光片４が配置され、該第
   ２遮光片４に貫通孔４１が設けられ、該貫通孔４１の両
   側に相互に対応する遮光部４２、４２’が設けられ、レ
   ーザーダイオード１の投射する光点が、集光レンズ２を
   透過して平行ビームとして射出され、さらに第１遮光片
   ３の円孔３１を透過して一つの円形小光点として投射さ
   れ、この円形小光点が貫通孔４１を通過する時、該遮光
   部４２、４２’の遮蔽部分が円孔３１を透過した光点を
   円弧切辺を有する光点となし、この円弧切辺が投射距離
   が近くなるほど直線に接近し、投射距離が遠くなるほど
   円弧切辺の円弧形投影が明らかとなり、これにより、一
   つの距離内で極めて高い解析度を達成し、距離が延長さ
   れることにより、比較的低い解析度のバーコードに適用
   されることを特徴とする、バーコードリーダーの走査投
   射光源構造。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のバーコードリーダーの
   走査投射光源構造において、遮光部４２、４２’が円弧
   形面を呈し、該遮光部４２、４２’が円孔３１の両側を
   遮蔽する設計とされるか、或いは円孔３１の上下左右の
   四つの位置を遮蔽する設計とされたことを特徴とする、
   バーコードリーダーの走査投射光源構造。
3. 【請求項３】 請求項１に記載のバーコードリーダーの
   走査投射光源構造において、各遮光部の円孔３１を遮蔽
   する面積が約１／６〜１／８であることを特徴とする、
   バーコードリーダーの走査投射光源構造。