JP3078757B2 - 自動車の乗員保護装置 - Google Patents

自動車の乗員保護装置

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JP3078757B2
JP3078757B2 JP08295544A JP29554496A JP3078757B2 JP 3078757 B2 JP3078757 B2 JP 3078757B2 JP 08295544 A JP08295544 A JP 08295544A JP 29554496 A JP29554496 A JP 29554496A JP 3078757 B2 JP3078757 B2 JP 3078757B2
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泰志 窪田
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勝廣 奥村
慎二 近藤
利則 棚瀬
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の乗員保護装
置に係り、特にフロントピラーとルーフサイドレールに
跨がって格納されるカーテン状エアバッグ袋体の前後両
端部を車室側部の前方と後方とに固定し、車室側部に配
設したインフレータを作動させてエアバッグ袋体を膨張
展開させる自動車の乗員保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、側突時における乗員頭部の保護性
能を向上させるべく、フロントピラー内に配設されたイ
ンフレータを作動させて、フロントピラー及びルーフサ
イドレールに跨がって内装材とボディーパネルとの間に
格納されたカーテン状のエアバッグを膨張させる乗員保
護装置が既に提案されている。以下、この種の乗員保護
装置を開示した特開平6−227340号公報に示され
る構成について説明する。
【0003】図15に示されるように、この自動車の乗
員保護装置170は、側突状態を検出するセンサ172
と、このセンサ172が側突状態を検出することにより
作動してガスを噴出するインフレータ174と、フロン
トピラー176の上端部からルーフサイドレール178
に沿って配置されかつ折り畳み状態でトリム180内に
格納された細長いエアバッグ袋体182と、を主要構成
要素として構成されている。なお、エアバッグ袋体18
2の前端部182Aはインフレータ174の上端部に接
続されており、エアバッグ袋体182の後端部182B
はセンタピラー184の前方部位に位置されている。
【0004】上記構成によれば、センサ172によって
側面衝突されたことが検出されると、インフレータ17
4が作動してガスを噴出する。このため、噴出ガスがエ
アバッグ袋体182内に供給され、エアバッグ袋体18
2の膨張圧でトリム180が展開される。その結果、カ
ーテン状に膨張したエアバッグ袋体182が乗員頭部と
車室側面との間に介在される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この自
動車の乗員保護装置170では、エアバッグ袋体182
がフロントピラー176の上端部から、ルーフサイドレ
ール178のセンタピラー184の前方部位までしか配
設されていない。このため、エアバッグ袋体182の展
開領域がサイドウインドの上方の部位のみとなり狭い。
【0006】本発明は、上記事実を考慮し、エアバッグ
袋体の展開領域を下方へ広げることができる自動車の乗
員保護装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、フロントピラーとルーフサイドレールに跨がって格
納されるカーテン状エアバッグ袋体の前後両端部を車室
側部の前方と後方とに固定し、インフレータを作動させ
て前記エアバッグ袋体を膨張展開させることにより乗員
の頭部を保護する自動車の乗員保護装置であって、イン
ストルメントパネル側部内方に前記インフレータ及び前
記エアバッグ袋体の一部を格納し、前記エアバッグ袋体
の前側固定点を前記インストルメントパネルの意匠面よ
り下方に設定したことを特徴としている。
【0008】従って、エアバッグ袋体の展開前端部の位
置がインストルメントパネルの意匠面より下方となるた
め、エアバッグ袋体の展開領域を下方へ広げることがで
きる。また、インフレータをフロントピラー内に配設し
ないため、フロントピラーを細くでき、前方視界も向上
する。
【0009】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
自動車の乗員保護装置において、前記エアバッグ袋体の
前側固定点を前記インフレータとの合せ結合部に設定し
たことを特徴としている。
【0010】従って、インフレータの格納位置に制限が
ある場合にも、エアバッグ袋体の前側固定点を最も下方
の位置に設定することができる。
【0011】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
自動車の乗員保護装置において、前記インフレータをカ
ウルサイドに設定したことを特徴としている。
【0012】従って、インフレータを搭載するスペース
を確保し易く、また、作業スペースも確保し易く組付性
が良い。
【0013】請求項4記載の本発明は、請求項3記載の
自動車の乗員保護装置において、カウルインナの背面に
前記インフレータの反力受け面を形成したことを特徴と
している。
【0014】従って、インフレータには、ガス噴出時、
エアバッグ袋体と逆方向に反力が作用するが、この反力
をカウルインナの背面に形成した反力受け面で支持する
ことができる。このため、インフレータの車体への固定
強度を低減できる。
【0015】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
自動車の乗員保護装置において、前記インフレータの反
力受け面と前記インフレータとの間の隙間に弾性体を介
在すると共に、カウルエクステンションパネルとカウル
リインフォースメントとの接合部に形成された穴の内周
部に前記インフレータを挿入し、前記インフレータの外
周部を弾性支持部材を介して前記接合部で支持したこと
を特徴としている。
【0016】従って、インフレータを車体に固定するた
めのブラケット及び、このブラケットにインフレータを
締結するボルト等の締結手段を廃止することができるた
め、組付性が向上すると共に、コストの低減が可能であ
る。
【0017】請求項6記載の本発明は、請求項1記載の
自動車の乗員保護装置において、前記インストルメント
パネルの意匠面にエアバッグ袋体展開用のリッドを形成
したことを特徴としている。
【0018】従って、インストルメントパネルのエアバ
ッグ袋体展開部の見栄えが良い。また、エアバッグ袋体
展開時には、リッドが展開するため、エアバッグ袋体を
短時間に、且つ円滑に展開させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の自動車の乗員保護装置の
第1実施形態を図1〜図11に従って説明する。
【0020】なお、各図において、車両前方を矢印FR
で、車両上方を矢印UPで、車幅方向内方を矢印INで
それぞれ示す。
【0021】図5に示される如く、本発明の第1実施形
態の自動車の乗員保護装置では、車両10の前席として
の運転席12の略前方に位置するインストルメントパネ
ル14内にインフレータ16が配設されており、センタ
ピラー(Bピラー)18の下部に配設した側突状態を検
出するためのセンサ19が所定値以上の加速度を検出し
た場合に、インフレータ16が作動するようになってい
る。また、インフレータ16には、エアバッグ袋体20
が接続されており、インフレータ16から噴出したガス
がエアバッグ袋体20内に流れ込むようになっている。
【0022】エアバッグ袋体20は折り畳まれた状態で
フロントピラー(Aピラー)22と、ルーフサイドレー
ル24に跨がって格納されている。エアバッグ袋体20
の前側固定点20Aはインフレータ16との連結部に設
定されており、エアバッグ袋体20の前側固定点20A
はインストルメントパネル14の意匠面14Aより下方
に設定されている。また、エアバッグ袋体20の後側固
定点20Bはクオータピラー(Cピラー)26近傍のル
ーフサイドレール24に設定されている。
【0023】図4に示される如く、エアバッグ袋体20
は、前部上端のフロントピラー取付部20Cがフロント
ピラー22の車室側部にボルト等の固定部材23によっ
て固定されており、後部上端のルーフサイドレール取付
部20Dがルーフサイドレール24の車室側部にボルト
等の固定部材23によって固定されている。なお、各固
定部材23は、エアバッグ袋体20のフロントピラー取
付部20Cとルーフサイドレール取付部20Dとに所定
の間隔で穿設された取付孔に挿入されている。
【0024】また、展開状態となったエアバッグ袋体2
0は、その中間部に前側固定点20Aと後側固定点20
Bを結ぶテンションライン28を横切る複数の非膨張部
30、32、34、36を有している。
【0025】図6に示される如く、エアバッグ袋体20
の非膨張部30、32、34、36の間の各部位は膨張
部31、33、35となっている。また、エアバッグ袋
体20の非膨張部36の後方は膨張部37となってお
り、エアバッグ袋体20の非膨張部31の前方は膨張部
39となっている。
【0026】図7に示される如く、非膨張部30、3
2、34、36の上下は、車両前後方向に沿った空間3
8、40となっており、これらの空間38、40を通し
てインフレータ16からのガスが膨張部31、33、3
5、37へ供給されるようになっている。
【0027】図4に示される如く、エアバッグ袋体20
の展開エリアはセンタピラー18にラップしており、エ
アバッグ袋体20が車幅方向外方へ荷重を受けた場合に
は、非膨張部34と非膨張部36との間の膨張部35が
センタピラー18に当接し、エアバッグ袋体20の反力
をセンタピラー18で受けるようになっている。
【0028】なお、エアバッグ袋体20を縫製する際
(エアバッグ袋体20が膨張していない状態)に、セン
タピラー18とのラップ部分となる膨張部35を挟んで
隣接する非膨張部34、36の間隔を、他の一般部の膨
張部31及び膨張部33を挟んで隣接する非膨張部30
と非膨張部32の間隔及び非膨張部32と非膨張部34
の間隔よりも大きく設定しており、この結果、図6に示
される如く、展開膨出時のエアバッグ袋体20の膨張部
35の厚みT1は、膨張部31、33等の一般部の厚み
T2よりも厚くなる。
【0029】図8及び図9に示される如く、エアバッグ
袋体20は、ケース50に折り畳まれた状態で収納され
ており、このケース50はフロントピラー22とルーフ
サイドレール24とに跨がって延設されている。ケース
50は、エアバッグ袋体20が展開する場合には、エア
バッグ袋体20の展開膨張力により、車幅方向外側下端
部50Aが破れてリッド部50Bがベース部50Cに対
して車室内側へ開くようになっている。
【0030】この時、図8に示される如く、リッド部5
0Bが、リッド部50Bの下方に形成されたフロントピ
ラーガーニッシュ51とフロントピラーインナパネル5
3とのウエザストリップ55で閉塞された隙間を押し広
げ、押し広げられた隙間から車室内に展開するようにな
っている。なお、リッド部50Bの上端部及びベース部
50Cの上端部は、エアバッグ袋体20と共にフロント
ピラーインナパネル53の車室側部にボルト47とナッ
ト49等の固定部材によって固定されている。
【0031】また、図9に示される如く、リッド部50
Bが、リッド部50Bの下方に形成されたルーフヘッド
ライニング52とルーフサイドインナパネル54とのウ
エザストリップ56で閉塞された隙間を押し広げ、押し
広げられた隙間から車室内に展開するようになってい
る。なお、リッド部50Bの上端部及びベース部50C
の上端部は、エアバッグ袋体20と共にルーフサイドイ
ンナパネル54の車室側部にボルト47とナット49等
の固定部材によって固定されている。
【0032】なお、図8に示す符号61はフロントピラ
ーアウタパネル、符号63はフロントピラーリインフォ
ースメントであり、図9に示す符号60はルーフパネ
ル、符号62はルーフサイドメンバ、符号64はルーフ
サイドレールアウタリインフォースメントである。
【0033】図1に示される如く、エアバッグ袋体20
の前側固定点20Aには、円柱形とされたインフレータ
16の先端部16Aが挿入されており、前側固定点20
Aの外周部には、インフレータブラケット70のインフ
レータ支持部70Aが捲着されている。即ち、エアバッ
グ袋体20の前側固定点20Aは、エアバッグ袋体20
とインフレータ16との合せ結合部に設定されている。
インフレータブラケット70の両端部は、インフレータ
支持部70Aの車幅方向外側部において、上方へ向けて
折曲されフランジ70Bとなっており、このフランジ7
0Bが前後一対のボルト72とナット74とで、サイメ
ンインナパネル75の側壁部内側面75Aに固定されて
いる。
【0034】図2に示される如く、サイメンインナパネ
ル75の側壁部内側面75Aには、カウルエクステンシ
ョン78の車幅方向外側縁部に下方へ向けて形成された
フランジ78Aが接合されている。このカウルエクステ
ンション78の車幅方向内側縁部78Bには、カウルリ
インフォースメント80の車幅方向外側縁部80Aが接
合されている。カウルエクステンション78の縦壁部7
8Cとカウルリインフォースメント80の縦壁部80B
の各接合部には、それぞれ切欠き78D、切欠き80C
が形成されている。
【0035】図3に示される如く、これらの切欠き78
D、切欠き80Cで穴82が形成されており、この穴8
2をインフレータ16の中間部16Bが挿通している。
また、インフレータ16の底部16Cと対向するカウル
インナパネル84の後側縦壁部84Aの背面には、エア
バッグ袋体展開時のインフレータ16の反力を受けるた
めの反力受け面84Bが形成されている。この反力受け
面84Bは、インフレータ16と反対方向へ円形に凹陥
しており、インフレータ16の底部16Cと所定間隔を
おいて平行になっている。なお、カウルインナパネル8
4の後側縦壁部84Aの車幅方向外側部84Cとサイメ
ンインナパネル75の前端フランジ75Bとの間には、
サイメンアウタパネル86の車幅方向内側縁部86Aが
溶着されている。
【0036】図10に示される如く、インストルメント
パネル14の意匠面14Aのフロントピラー22近傍に
は、エアバッグ袋体展開用のリッド90が形成されてお
り、図11に示される如く、エアバッグ袋体展開時に
は、エアバッグ袋体20の展開力によって、このリッド
90が車室内側へ展開するようになっている。
【0037】なお、インストルメントパネル14の裏面
側には、リッド90と一般部92との境に溝94が形成
されており、エアバッグ袋体展開時には、この溝94に
沿ってインストルメントパネル14が破断するようにな
っている。また、リッド90の裏面には、ストラップ9
6の一方の端部96Aが固定されており、このストラッ
プ96の他方の端部96Bは、一般部92の裏面、また
は、図示を省略したインフレータブラケット等に固定さ
れている。このため、エアバッグ袋体展開時、リッド9
0が車室内に飛散しないようになっている。
【0038】次に、本発明の第1実施形態の作用を説明
する。本発明の第1実施形態の自動車の乗員保護装置で
は、側突時にインフレータ16が作動すると、インフレ
ータ16からガスが噴出され、エアバッグ袋体20にガ
スが送り込まれ、エアバッグ袋体20が展開膨張する。
この時のエアバッグ袋体20の展開膨張力により、イン
ストルメントパネル14が、溝94に沿って破断し、リ
ッド90が展開する。なお、ストラップ96によりリッ
ド90は車室内に飛散しない。
【0039】また、エアバッグ袋体20の展開膨張力に
より、ケース50のリッド部50Bが開き、ウエザスト
リップ55で塞がれたフロントピラーガーニッシュ51
とフロントピラーインナパネル53との隙間及びウエザ
ストリップ56で塞がれたルーフヘッドライニング52
とルーフサイドインナパネル54との隙間が押し広げら
れ、これらの隙間からエアバッグ袋体20が展開する。
【0040】その際、インフレータ16から噴出したガ
スが、エアバッグ袋体20内の周囲に枠を形成する空間
のうち上下の空間38、40に素早く供給される。ま
た、この上下の空間38、40を通って複数の非膨張部
30、32、34、36の間の各膨張部31、33、3
5及び非膨張部36の後方の膨張部37にも素早く供給
される。さらに、インフレータ16から噴出したガスが
エアバッグ袋体20内の下方の空間40に流れるため、
このガス圧によって、格納されたエアバッグ袋体20が
前方から順に下方へ素早く引き出される。このため、エ
アバッグ袋体20を乗員66の頭部66Aの側方に短時
間のうちに展開させることができる。また、エアバッグ
袋体20の前側固定点20Aと後側固定点20Bを結ぶ
テンションライン28を横切る複数の膨張部31、3
3、35、37、39が膨張すると、非膨張部30の前
方、非膨張部36の後方、及び隣接する非膨張部30、
32、34、36間の距離が短縮し、テンションライン
28を中心に、テンションライン28に沿った大きな張
力が作用する。この結果、乗員66の頭部66Aの側部
を確実に支持し、保護することができる。
【0041】また、本発明の第1実施形態の自動車の乗
員保護装置では、エアバッグ袋体20の前側固定点20
A、即ち、展開前端部の位置がインストルメントパネル
14の意匠面14Aより下方となるため、エアバッグ袋
体20の展開領域を下方へ広げることができる。この結
果、乗員66の頭部66Aを車室側部に沿った広い範囲
にわたって確実に支持し、保護することができる。
【0042】また、インストルメントパネル14内にイ
ンフレータ16を配設したため、インフレータ16をフ
ロントピラー22内に配設する必要がなくなり、フロン
トピラー22を細くでき、前方視界も向上する。
【0043】また、エアバッグ袋体20の前側固定点2
0Aをインフレータ16との合せ結合部に設定したた
め、インフレータ16の格納位置に制限がある場合に
も、エアバッグ袋体20の前側固定点20Aをインフレ
ータ側の最も下方の位置に設定することができ、エアバ
ッグ袋体20の展開領域を下方へ広げることができる。
【0044】また、インフレータ16を、比較的広いス
ペースが形成されているサイメンインナパネル75の側
壁部内側面75Aに固定したため、インフレータ16を
搭載するスペースを確保し易く、また、作業スペースも
確保し易く組付性が良い。
【0045】また、インフレータ16の底部16Cと対
向するカウルインナパネル84の背面に、エアバッグ袋
体展開時のインフレータ16の反力を受けるための反力
受け面84Bを形成したため、インフレータ16には、
ガス噴出時エアバッグ袋体20と逆方向(図3の矢印A
方向)に反力が作用するが、この反力で、インフレータ
16が矢印A方向ヘ移動し、反力受け面84Bと当接し
た場合には、反力受け面84Bでこれを支持することが
できる。このため、インフレータ16の車体への固定強
度を低減できる。例えば、ボルト72とナット74を前
後何方か一方とすることもできる。
【0046】また、インストルメントパネル14の意匠
面14Aにエアバッグ袋体展開用のリッド90を形成し
たので、インストルメントパネル14のエアバッグ袋体
展開部に切欠き等を形成する場合に比べ、インストルメ
ントパネル14の意匠面14Aの見栄えが良い。また、
エアバッグ袋体展開時には、リッド90が展開するた
め、エアバッグ袋体20を短時間に、且つ円滑に展開さ
せることができる。
【0047】なお、本発明の第1実施形態では、インス
トルメントパネル14の意匠面14Aにエアバッグ袋体
展開用のリッド90を形成し、このリッド90に飛散防
止のストラップ96を取付けたが、これに代えて、図1
2に示される如く、リッド90をフロントピラーガーニ
ッシュ51の軟質部51Aと一体成形し、エアバッグ袋
体展開時には、リッド90がフロントピラーガーニッシ
ュ51の軟質部51Aと一体で展開することにより、リ
ッド90の飛散を防止する構成としても良い。
【0048】また、図13に示される如く、リッド90
に代えて、インストルメントパネル14の裏面にH字形
状の溝100を形成し、エアバッグ袋体展開時に、この
H字形状の溝100に沿って、インストルメントパネル
14が展開する構成としても良い。
【0049】次に、本発明の自動車の乗員保護装置の第
2実施形態を図14に従って説明する。
【0050】なお、第1実施形態と同一部材については
同一符号を付してその説明を省略する。
【0051】図14に示される如く、本発明の第2実施
形態自動車の乗員保護装置では、インフレータ16の底
部16Cと、カウルインナパネル84の反力受け面84
Bとの間にスポンジ、ゴムシート等の弾性体102が介
在している。また、カウルエクステンション78とカウ
ルリインフォースメント80との接合部に形成された穴
82とインフレータ16の外周部との間には、グロメッ
ト等の弾性支持部材104が介在している。
【0052】従って、本発明の第2実施形態自動車の乗
員保護装置では、インフレータ16を車体に固定するた
めのブラケット及び、このブラケットにインフレータ1
6を締結するボルト等の締結手段を廃止することができ
るため、組付性が向上すると共に、コストの低減が可能
である。
【0053】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。
【0054】例えば、本発明の第1、第2実施形態の自
動車の乗員保護装置では、エアバッグ袋体20を運転席
12側の車室側部に設けたが、エアバッグ袋体20は助
手席側の車室側部に設けても良い。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、フロントピラ
ーとルーフサイドレールに跨がって格納されるカーテン
状エアバッグ袋体の前後両端部を車室側部の前方と後方
とに固定し、インフレータを作動させてエアバッグ袋体
を膨張展開させることにより乗員の頭部を保護する自動
車の乗員保護装置であって、インストルメントパネル側
部内方にインフレータ及びエアバッグ袋体の一部を格納
し、エアバッグ袋体の固定点をインストルメントパネル
の意匠面より下方に設定したため、エアバッグ袋体の展
開領域を下方へ広げることができるという優れた効果を
有する。また、フロントピラーを細くでき前方視界を向
上することができるという優れた効果を有する。
【0056】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
自動車の乗員保護装置において、エアバッグ袋体の前側
固定点をインフレータとの合せ結合部に設定したため、
請求項1記載の効果に加えて、インフレータの格納位置
に制限がある場合にも、エアバッグ袋体の前側固定点を
最も下方の位置に設定することができるという優れた効
果を有する。
【0057】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
自動車の乗員保護装置において、前記インフレータをカ
ウルサイドに設定したため、請求項1記載の効果に加え
て、インフレータを搭載するスペースを確保し易く、ま
た、作業スペースも確保し易く組付性が良いという優れ
た効果を有する。
【0058】請求項4記載の本発明は、請求項3記載の
自動車の乗員保護装置において、カウルインナの背面に
インフレータの反力受け面を形成したため、請求項3記
載の効果に加えて、インフレータの車体への固定強度を
低減できるという優れた効果を有する。
【0059】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
自動車の乗員保護装置において、インフレータの反力受
け面とインフレータとの間の隙間に弾性体を介在すると
共に、カウルエクステンションパネルとカウルリインフ
ォースメントとの接合部に形成された穴の内周部にイン
フレータを挿入し、インフレータの外周部を弾性支持部
材を介して接合部で支持したため、請求項4記載の効果
に加えて、組付性が向上すると共に、コストの低減が可
能であるという優れた効果を有する。
【0060】請求項6記載の本発明は、請求項1記載の
自動車の乗員保護装置において、インストルメントパネ
ルの意匠面にエアバッグ袋体展開用のリッドを形成した
ため、請求項1記載の効果に加えて、インストルメント
パネルのエアバッグ袋体展開部の見栄えが良いと共にエ
アバッグ袋体を短時間に、且つ円滑に展開させることが
できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る自動車の乗員保護
装置を示す車両斜め前方内側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る自動車の乗員保護
装置を示す車両斜め前方内側から見た分解斜視図であ
る。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る自動車の乗員保護
装置におけるエアバッグ袋体展開状態を示す概略側面図
である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る自動車の乗員保護
装置におけるエアバッグ袋体格納状態を示す概略側面図
である。
【図6】図4の6−6線に沿った拡大断面図である。
【図7】図6の7−7線に沿った断面図である。
【図8】図5の8−8線に沿った拡大断面図である。
【図9】図5の9−9線に沿った拡大断面図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る自動車の乗員保
護装置におけるエアバッグ袋体格納状態を示す車両内側
後方から見た斜視図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る自動車の乗員保
護装置におけるエアバッグ袋体展開状態を示す車両内側
後方から見た斜視図である。
【図12】本発明の第1実施形態の変形例に係る自動車
の乗員保護装置におけるエアバッグ袋体格納状態を示す
車両内側後方から見た斜視図である。
【図13】本発明の第1実施形態の他の変形例に係る自
動車の乗員保護装置におけるエアバッグ袋体格納状態を
示す車両内側後方から見た斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る自動車の乗員保
護装置における図3に対応する断面図である。
【図15】従来の実施形態に係る自動車の乗員保護装置
におけるエアバッグ袋体の格納状態を示す概略側面図で
ある。
【符号の説明】
14 インストルメントパネル 14A インストルメントパネルの意匠面 16 インフレータ 16A インフレータの先端部 16B インフレータの中間部 16C インフレータの底部 18 センタピラー 20 エアバッグ袋体 20A エアバッグ袋体の前側固定点 22 フロントピラー 24 ルーフサイドレール 70 インフレータブラケット 75 サイメンインナパネル 75A サイメンインナパネルの側壁部内側面 78 カウルエクステンション 80 カウルリインフォースメント 82 穴 84 カウルインナパネル 84B カウルインナパネルの反力受け面 90 エアバッグ袋体展開用のリッド 96 ストラップ 102 弾性体 104 弾性支持部材
フロントページの続き (72)発明者 中村 栄七 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 奥村 勝廣 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 近藤 慎二 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 棚瀬 利則 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−227340(JP,A) 特開 平6−166362(JP,A) 特開 平8−175311(JP,A) 特公 昭47−18130(JP,B1) 国際公開96/26087(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/22 B60R 21/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントピラーとルーフサイドレールに
    跨がって格納されるカーテン状エアバッグ袋体の前後両
    端部を車室側部の前方と後方とに固定し、インフレータ
    を作動させて前記エアバッグ袋体を膨張展開させること
    により乗員の頭部を保護する自動車の乗員保護装置であ
    って、 インストルメントパネル側部内方に前記インフレータ及
    び前記エアバッグ袋体の一部を格納し、前記エアバッグ
    袋体の前側固定点を前記インストルメントパネルの意匠
    面より下方に設定したことを特徴とする自動車の乗員保
    護装置。
  2. 【請求項2】 前記エアバッグ袋体の前側固定点を前記
    インフレータとの合せ結合部に設定したことを特徴とす
    る請求項1記載の自動車の乗員保護装置。
  3. 【請求項3】 前記インフレータをカウルサイドに設定
    したことを特徴とする請求項1記載の自動車の乗員保護
    装置。
  4. 【請求項4】 カウルインナの背面に前記インフレータ
    の反力受け面を形成したことを特徴とする請求項3記載
    の自動車の乗員保護装置。
  5. 【請求項5】 前記インフレータの反力受け面と前記イ
    ンフレータとの間の隙間に弾性体を介在すると共に、カ
    ウルエクステンションパネルとカウルリインフォースメ
    ントとの接合部に形成された穴の内周部に前記インフレ
    ータを挿入し、前記インフレータの外周部を弾性支持部
    材を介して前記接合部で支持したことを特徴とする請求
    項4記載の自動車の乗員保護装置。
  6. 【請求項6】 前記インストルメントパネルの意匠面に
    エアバッグ袋体展開用のリッドを形成したことを特徴と
    する請求項1記載の自動車の乗員保護装置。
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