JP3078132B2 - 輪郭線抽出装置 - Google Patents

輪郭線抽出装置

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JP3078132B2 JP04289045A JP28904592A JP3078132B2 JP 3078132 B2 JP3078132 B2 JP 3078132B2 JP 04289045 A JP04289045 A JP 04289045A JP 28904592 A JP28904592 A JP 28904592A JP 3078132 B2 JP3078132 B2 JP 3078132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原画像をディジタル化
して処理する画像処理装置等に用いられ、画像中に含ま
れる物体の輪郭線を抽出する輪郭線抽出装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次のような文献に記載されるものがあった。 文献;IEEE.International Conference on Comput
er Vision(1987)(米) Michael Kass,Andrew Wit
kin,and Demetri Terzopoulos.“スネークス アクティ
ブ コンチュア モデルス(Snakes: Active ContourMo
dels)”P.259−268 従来、画像認識における輪郭線の抽出方法として、前記
文献に示されるような動的輪郭モデルがある。以下、動
的輪郭モデルによる輪郭線抽出方法について説明する。
動的輪郭モデルは、線やエッジといった画像特徴に引き
寄せられる拘束条件と形状に関しての拘束条件を満たす
ような閉曲線を、エネルギー最小化によって求める輪郭
線抽出方法である。図2は、エネルギーが最小値に収束
するのに伴い、閉曲線が画像特徴に引き付けられて行く
様子を示す動的輪郭モデルの概念図である。ここで、閉
曲線(以下、snake と記す)の位置を画像上の座標系
x,yにおいて、n個の節点vi =(xi ,yi ),i
=1,…,nで表わす。但し、閉曲線であるのでvi+n
=viとする。
【0003】snake のエネルギー関数は、次式(1)の
ように表わせる。 int は、snake の形状に関する拘束条件を表わす内部
エネルギーであり、次式(2)のようになる。
【0004】
【数1】 αi ,βi は、内部エネルギーの大きさを表わすパラメ
ータである。第1項はsnake が短くなるほど、第2項は
snake が滑らかなほど、小さくなるエネルギーである
(但し、αi >0,βi >0の場合)。Eext は、snak
e が画像特徴に引き寄せられる拘束条件を表わす外部エ
ネルギーであり、例えば次式(3)のように定義でき
る。 Eext (i)=wedge(−|∇I(xi ,yi )|2 ) ・・・(3) 但し、wedge;係数 I(x,y);画像の濃度 外部エネルギーEext を(3)式のように定義すれば、
snake が画像のエッジに近付くほど、該Eext が小さく
なる。なお、以下の説明では、wedgeの符号を例えば正
の値とする。以上のように、形状に関する拘束条件と画
像特徴に関する拘束条件を満たす場合にエネルギーが最
小となるようなエネルギー関数を定義し、このエネルギ
ー関数を最小化するようなsnake の位置を求めることに
より、輪郭線抽出を行うのが動的輪郭モデルである。例
えば、Snake の形状が「滑らかである」という形状の拘
束条件と、snake が「画像のエッジ上にある」という画
像特徴の拘束条件を与えた場合、画像中の対象物体の輪
郭に一致する滑らかな輪郭線が抽出される。このエネル
ギー関数E* snake を最小化するようなsnake の位置
は、変分法により、次式(4)の方程式を解くことによ
って得られる。
【0005】
【数2】 (4)式は、行列形式で次式(5),(6)のように表
わせる。なお、以下の説明では、ベクトル記号を(V又
はv+記号)と記す。 VA・VX+VFx (VX,VY)=0 ・・・(5) VA・VY+VFy (VX,VY)=0 ・・・(6) 但し、VX=(x1 …xn T VY=(y1 …yn T VFx =(fx (1)…fx (n))T VFy =(fy (1)…fy (n))T VA;αi ,βi のみから決まるn×nの係数行列この
方程式(5),(6)は、初期位置VX0 ,VY0
ら、次式(7)、(8)の反復計算によって解くことが
できる。 VXt =(VA+γVI)-1(γVXt-1 −VFx (VXt-1 ,VYt-1 )) ・・・(7) VYt =(VA+γVI)-1(γVYt-1 −VFy (VXt-1 ,VYt-1 )) ・・・(8) 但し、VI;n×nの単位行列 t;繰り返し回数 γ;更新ステップのステップサイズを決める係数 この(7),(8)の反復計算を行いながら、反復計算
前後のVX,VYの値の差が小さくなる、即ち次式
(9),(10)となるまで、(7),(8)式の計算
を繰り返す。 |VXt −VXt-1 |<εx ・・・(9) |VYt −VYt-1 |<εy ・・・(10) 但し、εx ,εy ;予め定めておいた閾値 そして、エネルギーが減少する方向に節点位置VX,V
Yを変化させる変分法の原理より、このVX,VYの収
束点がエネルギー最小の位置に相当する。このとき、sn
ake は画像中の対象物の輪郭位置に一致し、輪郭線の抽
出が行える。次に、前記動的輪郭モデルによる輪郭線抽
出方法を実施するための従来の輪郭線抽出装置につい
て、図3を参照しつつ説明する。図3は、従来の動的輪
郭モデルを用いた輪郭線抽出装置の一構成例を示すブロ
ック図である。この輪郭線抽出装置は、対象物体を撮影
して画像信号を出力するテレビカメラ1を有し、その出
力側には画像データ記憶用の画像メモリ2が接続されて
いる。画像メモリ2の出力側には、外部エネルギーを計
算する外部エネルギー計算部3が接続され、さらにその
出力側に、計算された外部エネルギーよりそのエネルギ
ーの最小位置を検出するエネルギー最小位置検出部4が
接続されている。エネルギー最小位置検出部4の出力側
には、対象物体の輪郭位置等を表示するCRT等の画像
表示部5が接続されている。
【0006】次に、動作を説明する。先ず、テレビカメ
ラ1により、対象物体を撮影して画像信号を画像メモリ
2へ出力し、該画像メモリ2にその信号を画像データと
して蓄える。外部エネルギー計算部3では、画像メモリ
2から得た画像データI(x,y)を用い、(3)式に
基づき、外部エネルギーを計算する。但し、(3)式は
節点vi =(xi ,yi )、i=1,…,n上のみの外
部エネルギーを定義していたが、ここでは、予め画像デ
ータ上の全点に対して外部エネルギーを計算しておく。
即ち、画像データをI(xl ,ym ),l=1,…,
L、m=1,…,Mの配列とすると、各画素における外
部エネルギーEext (xl ,ym )は、次式(11)に
従って計算され、その計算結果がエネルギー最小位置検
出部4へ送られる。 Eext (xl ,ym )=wedge(−|∇I(xl ,ym )|2 ) ・・・(11) エネルギー最小位置検出部4は、外部エネルギーEext
(xl ,ym )に基づき、エネルギーが最小となるsnak
e の位置を計算する。計算されたsnake の位置データ
は、画像表示部5へ送られ、対象物体の輪郭位置が表示
される。
【0007】図4は、図3におけるエネルギー最小位置
検出部4の処理内容を示すフローチャートである。エネ
ルギー最小位置検出部4では、先ず、処理S1におい
て、輪郭を抽出するためのsnake の初期位置(VX0
VY0 )を設定し、座標値の更新処理S2へ進む。座標
値の更新処理S2では、(7),(8)式を用い、更新
されたsnakeの位置VXt ,VYt を求める。この際、
(7),(8)式のVFx ,VFy の値は、外部エネル
ギー計算部3で得た結果を使用する。次に、収束判定処
理S3では、各節点の更新された量|VXt −VXt-1
|,|VYt −VYt-1 |が十分小さく、(9),(1
0)式を満たせば、反復計算が収束したと判定し、その
ときのVXt ,VYt を処理S4でエネルギー最小化位
置とする。収束判定処理S3で、反復計算が未収束と判
定したときには、処理S2へ戻る。以上の処理により、
エネルギー関数E* snake を最小化するようなsnake の
位置が得られる。このときのsnake は、「滑らかで画像
のエッジ上にある」といった形状の拘束条件と画像特徴
の拘束条件を満たす輪郭線となるため、図2に示すよう
に、画像中の対象物の輪郭に一致する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の輪郭線抽出装置では、図5に示すような問題があ
り、それを解決することが困難であった。図5は、従来
の輪郭線抽出装置におけるノイズに拘束されたsnake を
示す図である。従来の輪郭線抽出装置において、外部エ
ネルギー計算部3で得られる外部エネルギーEext は、
(11)式から明らかなように、画像データの微分によ
って得られる。そのため、画像データI(xi ,yi
にノイズが含まれれば、微分によってそのエネルギーが
局所的に減少する。即ち、(11)式において、|∇I
(xi ,yi )|2 の前にマイナス符号がついているた
め、微分値|∇I(xi,yi )|の大きい場所はエネ
ルギーが小さくなる。このようなノイズを含む外部エネ
ルギーがエネルギー最小位置検出部4に送られた場合、
動的輪郭モデルはノイズ部分のエネルギーに影響され、
反復計算を終了してしまう。このときの動的輪郭モデル
のsnake は、図5に示すように、対象物の輪郭位置に到
達する前に、ノイズ成分に拘束され、輪郭抽出が必ずし
も行えなくなる。本発明は、前記従来技術が持っていた
課題として、動的輪郭モデルによるsnake が画像データ
の中のノイズの影響により、対象物の輪郭線と一致しな
くなるという点について解決した輪郭線抽出装置を提供
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、テレビカメラ等の画像入力装置によって
得た原画像データの中の物体の形、明るさ等の特徴をエ
ネルギーとして定義し、このエネルギーの最小値を計算
することによって物体の輪郭線を抽出する動的輪郭モデ
ルを用いた輪郭線抽出装置において、前記原画像データ
を縮小したサンプル画像(前記画像入力装置から入力し
て得た原画像に類似した画像)を作成するサンプル画像
作成部と、前記サンプル画像の外部エネルギーを計算す
るサンプル画像外部エネルギー計算部と、前記外部エネ
ルギーの最小位置を計算して前記画像データ中の対象物
体の輪郭の大まかな位置を検出するサンプル画像エネル
ギー最小位置検出部とを設ける。そして、前記サンプル
画像エネルギー最小位置検出部で検出された検出位置を
前記原画像上の位置に変換し、その変換位置を初期位置
として前記エネルギーの最小値を計算する構成にしてい
る。
【0010】
【作用】本発明によれば、以上のように輪郭線抽出装置
を構成したので、画像入力装置から入力された原画像が
サンプル画像作成部へ送られると、該サンプル画像作成
部では原画像に類似したサンプル画像を作成する。この
サンプル画像から、サンプル画像外部エネルギー計算部
によって外部エネルギーが計算され、その計算結果に基
づき、サンプル画像エネルギー最小位置検出部において
サンプル画像上でのエネルギーが最小となるsnake の位
置が求められる。このサンプル画像上でエネルギーが最
小となったsnake の位置は、原画像上の位置に変換され
る。そして、変換された位置を初期位置として原画像の
エネルギーの最小位置が計算される。これにより、原画
像データ中の物体の輪郭に近付くsnake がノイズに拘束
されることを避けることが可能となる。従って、前記課
題を解決できるのである。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す輪郭線抽出装
置の構成ブロック図である。この輪郭線抽出装置は、対
象物を撮影して得た画像(これを原画像という)の画像
信号を出力する画像入力装置(例えば、テレビカメラ)
11を有し、その出力側には、該テレビカメラ11から
の画像信号を画像データとして蓄える画像メモリ12が
接続されている。画像メモリ12の出力側には、原画像
に類似したサンプル画像を作成するサンプル画像作成部
13が接続され、その出力側に、サンプル画像の外部エ
ネルギーを計算するサンプル画像外部エネルギー計算部
14が接続されている。サンプル画像外部エネルギー計
算部14の出力側にはサンプル画像の外部エネルギーが
最小となるsnake の位置を計算するサンプル画像エネル
ギー最小位置検出部15が接続され、さらにその出力側
に、該検出部15で検出されたsnake の位置データを原
画像上の位置に変換する位置変換部16が接続されてい
る。また、画像メモリ12の出力側には、テレビカメラ
11から得た原画像の外部エネルギーを計算する原画像
外部エネルギー計算部17が接続され、その出力側と位
置変換部16の出力側に、原画像エネルギー最小位置検
出部18が接続されている。原画像エネルギー最小位置
検出部18は、位置変換部16の出力を初期位置とし、
原画像外部エネルギー計算部17の出力に基づき、原画
像におけるエネルギーが最小となるsnake の位置を計算
する機能を有し、その出力側に、計算されたsnake の位
置を表示するCRT等の画像表示部19が接続されてい
る。
【0012】次に、図1に示す輪郭線抽出装置の動作
を、図6〜図10等を参照しつつ説明する。先ず、テレ
ビカメラ11によって対象物体を撮影し、画像信号を出
力して該画像信号を画像データとして画像メモリ12に
蓄える。テレビカメラ11で撮影した原画像は、図5に
示すように、snake が対象物体の輪郭位置へ移動するの
を妨げるノイズを含んでいる。そこで、サンプル画像作
成部13により、ノイズが微小で、かつ原画像中の対象
物体の輪郭に類似した輪郭を持つ物体を含むサンプル画
像を図6のように作成する。図6は、図1のサンプル画
像作成部13におけるサンプル画像の作成方法を示す図
である。この図では、画像メモリ12から得た原画像の
画像データを階層的なピラミッド構造で低解像度化する
ことを示している。サンプル画像を作成する場合、例え
ば、原画像の画像データのサイズを2j ×2j とする
(jは正の整数)。この原画像に対して画素数が縦及び
横とも(1/2)k 倍になる縮小画像Ik を作成し(k
はjより小さい正の整数)、サンプル画像とする。即
ち、サンプル画像のサイズは2j-k ×2j-k となる。原
画像を縮小したサンプル画像の各画素の値は、縮小前の
原画像の対応する2k ×2k 画素の値の平均値を適用す
る。これにより原画像中のノイズの成分を低減したサン
プル画像が得られるので、それを図1のサンプル画像外
部エネルギー計算部14へ送る。
【0013】サンプル画像外部エネルギー計算部14で
は、サンプル画像作成部13で作成したサンプル画像に
対して外部エネルギーを計算し、その計算結果をサンプ
ル画像エネルギー最小位置検出部15へ送る。この外部
エネルギーの計算は、サンプル画像の画像データを用い
て(11)式に基づき行う。但し、ここでは、従来技術
で説明したように、外部エネルギーを(11)式を用い
て予め計算しておく。サンプル画像エネルギー最小位置
検出部15では、サンプル画像外部エネルギー計算部1
4で計算された外部エネルギーを用い、サンプル画像に
基づくエネルギー最小位置を計算する。この計算は、例
えば従来と同様に、図4のフローチャートに従って実行
される。このとき、サンプル画像のサイズが原画像に、
比べ小さいことから、従来よりも少ない節点数h(h<
n)でサンプル画像中の対象物体の大まかな輪郭抽出を
行うことができる。これは、エネルギー最小位置の検出
における従来技術に対する計算時間の節約を可能とす
る。図7は、図1のサンプル画像エネルギー最小位置検
出部15で求めたサンプル画像におけるsnake のエネル
ギー最小値を示す図である。サンプル画像エネルギー最
小位置検出部15で得られたsnake の位置は、ノイズの
少ない画像から得られている。そのため、図7に示すよ
うに、サンプル画像を基にして得られたsnake は、ノイ
ズに拘束されず、サンプル画像中の対象物体の輪郭位置
でエネルギー最小となる。このエネルギー最小位置は、
原画像の縮小画像から得られたものであることから、位
置変換部16において、図8に示すようにサンプル画像
上の位置を原画像上の位置に拡大し、図9に示すような
処理を行うために図1の原画像エネルギー最小位置検出
部へ送る。
【0014】図8は、図1の位置変換部16においてサ
ンプル画像から原画像上へのsnakeの位置の変換を示す
図である。図9は、サンプル画像でのエネルギー最小位
置を初期位置としたsnake を示す図、つまりエネルギー
最小位置と原画像の中の対象物体の輪郭とを比較して示
した図である。縮小画像上でのsnake の1節点は、原画
像上では2k ×2k 画素を代表している。そこで、図1
の位置変換部16では、原画像上の2k ×2k 画素の中
心部分となる2×2画素(図8の斜線部分)中の任意の
1画素に節点を設定する(図8の斜線部分中の○印)。
縮小画像用に減らした(n−h)個の節点は、図9の△
印で示すように、各節点間の距離の大きい部分に挿入さ
れる。ここで、サンプル画像は、前記のように原画像を
縮小したものであるから、該サンプル画像中の対象物体
の輪郭形状は原画像中の対象物体の輪郭形状をよく反映
している。そのため、サンプル画像で得られたsnake の
位置は、図9に示すように、拡大後も原画像の中の対象
物体の輪郭の近傍に存在することになる。一方、図1の
原画像外部エネルギー計算部17では、(11)式を用
いて原画像の外部エネルギーを計算し、その計算結果を
原画像エネルギー最小位置検出部18へ送る。原画像エ
ネルギー最小位置検出部18では、位置変換部16及び
原画像外部エネルギー計算部17の出力を入力し、サン
プル画像で得られたエネルギー最小位置を初期位置とし
て、原画像外部エネルギー計算部17で計算された外部
エネルギーを用いて、原画像のエネルギー最小位置を計
算し、検出する。この原画像のエネルギー最小位置の計
算は、例えば従来と同様に、図4のフローチャートに基
づいて行われ、処理S1における初期位置には位置変換
部16のサンプル画像でのエネルギー最小位置を用い、
また処理S3での収束判定には(9),(10)式の条
件を用いる。
【0015】図10は、図1の輪郭線抽出処理により検
出されたエネルギー最小位置を示す図である。サンプル
画像によって導かれたsnake の位置は、原画像中の対象
物体の輪郭位置の近傍になることから、該snake が原画
像のエネルギー最小値に到達する際にノイズの影響を受
けにくい。即ち、図10に示すように、原画像において
エネルギー最小位置となったsnake の位置が、該原画像
の中の対象物体の輪郭位置となる。このように、原画像
エネルギー最小位置検出部18で得られたsnake の位置
データは、画像表示部19へ送られ、該画像表示部19
で対象物体の輪郭位置が表示される。以上のように、本
実施例では、ノイズの影響を避けるために、サンプル画
像作成部13、サンプル画像外部エネルギー計算部1
4、サンプル画像エネルギー最小位置検出部15、及び
位置変換部16を設けたので、エネルギー最小位置へ向
かうsnake が、ノイズに拘束されることなく、対象物体
の輪郭位置で静止し、該対象物体に適合した輪郭線を抽
出できる。なお、本発明は上記実施例に限定されず、例
えばテレビカメラ11を他の画像入力装置で構成した
り、外部エネルギーを(3),(11)式以外の数式で
計算する等、種々の変形が可能である。
【0016】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、原画像データ中の物体の輪郭に近付くsnake がノ
イズに拘束されることを避けるために、サンプル画像作
成部、サンプル画像外部エネルギー計算部、及びサンプ
ル画像エネルギー最小位置検出部を設けたので、エネル
ギー最小位置へ向かうsnake が、ノイズに拘束れさるこ
となく、対象物体の輪郭位置で静止し、対象物体に適合
した輪郭線を精度よく抽出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す輪郭線抽出装置の構成ブ
ロック図である。
【図2】動的輪郭モデルの概念図である。
【図3】従来の輪郭線抽出装置の構成ブロック図であ
る。
【図4】図3のエネルギー最小位置検出部の処理内容を
示すフローチャートである。
【図5】従来の問題点であるノイズに拘束されたsnake
を示す図である。
【図6】図1におけるサンプル画像の作成方法を示す図
である。
【図7】図1のサンプル画像におけるsnake のエネルギ
ー最小位置を示す図である。
【図8】図1におけるサンプル画像から原画像上へのsn
ake の位置の変換を示す図である。
【図9】図1のサンプル画像でのエネルギー最小位置を
初期位置としたsnake を示す図である。
【図10】図1の装置により検出されたエネルギー最小
位置を示す図である。
【符号の説明】
11 テレビカメラ 12 画像メモリ 13 サンプル画像作成部 14 サンプル画像外部エネルギー計算部 15 サンプル画像エネルギー最小位置検出
部 16 位置変換部 17 原画像外部エネルギー計算部 18 原画像エネルギー最小位置検出
部 19 画像表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−257083(JP,A) SNAKES:ACTIVE CON TOUR MODELS.KASS M,WITKIN A,TERZOPO ULOS D(SCHLUMBERGE R PALO ALTO RESEAR CH,CA USA)PROC 1ST INT CONF COMPUTER VIS 1987 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 9/20 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像入力装置によって得た原画像データ
    の中の物体の特徴をエネルギーとして定義し、このエネ
    ルギーの最小値を計算することによって物体の輪郭線を
    抽出する動的輪郭モデルを用いた輪郭線抽出装置におい
    て、 前記原画像データを縮小したサンプル画像を作成するサ
    ンプル画像作成部と、 前記サンプル画像の外部エネルギーを計算するサンプル
    画像外部エネルギー計算部と、 前記外部エネルギーの最小位置を計算して前記画像デー
    タ中の対象物体の輪郭の大まかな位置を検出するサンプ
    ル画像エネルギー最小位置検出部とを設け、 前記サンプル画像エネルギー最小位置検出部で検出され
    た検出位置を前記原画像上の位置に変換し、その変換位
    置を初期位置として前記エネルギーの最小値を計算する
    構成にしたことを特徴とする輪郭線抽出装置。
JP04289045A 1992-10-27 1992-10-27 輪郭線抽出装置 Expired - Lifetime JP3078132B2 (ja)

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SNAKES:ACTIVE CONTOUR MODELS.KASS M,WITKIN A,TERZOPOULOS D(SCHLUMBERGER PALO ALTO RESEARCH,CA USA)PROC 1ST INT CONF COMPUTER VIS 1987

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