JP3077391U - クリアーパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程を短縮し、簡単な作業にて製造する
ことができ、また、カラー印刷又は文字印刷を本来の自
然な色彩をもって表示させることができるほか、包装さ
れる商品に付随して提供される情報を好適に掲載させる
ことができる、極めて有用、かつ、実用的なクリアーパ
ッケージを提供する。 【解決手段】 透明なプラスチック製の薄板によって形
成されたクリアーパッケージにおいて、その表面又は裏
面の一部に印刷層３を有し、当該印刷層３の裏あてとし
て、貼着面が白色のシートによって構成された多層ラベ
ル４等のシールが貼着されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、商品の包装用容器として使用されるプラスチック製のクリアーパッ ケージに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、商品の包装用容器として、クリアーパッケージと呼ばれる小箱が広 く用いられている。クリアーパッケージは、特定の形状に裁断された透明なプラ スチック製の薄板を折り曲げることによって簡単に組み立てることができるよう になっており、内部に包装された商品を外側から視認することができるので、包 装を解かずに商品の内容を確認することができるという利点を有しているほか、 需要者の購買意欲を喚起するような外観形状を呈する商品（例えば、化粧品など ）を店頭にて陳列する際に、商品のアピール度を阻害することなく、商品の販売 促進に寄与するという利点を有している。

【０００３】 また、最近では、商品のアピール度を高め、より一層、販売促進に貢献するこ とを企図して、クリアーパッケージの一部に、カラー印刷或いは文字印刷を施す ように構成したものもある。

【０００４】 クリアーパッケージの一部にカラー印刷或いは文字印刷を行う場合には、材料 となる透明なプラスチック製薄板を裁断する前に、プラスチック製薄板の一部に 、所望の印刷を行い、更にその上層に、当該印刷層の「裏あて」として、白色の インクを用いてベタ塗り印刷（バック印刷）を行う。

【０００５】 このように印刷層の上に、白色のベタ塗り印刷層による裏あてが必要となるの は、カラー印刷或いは文字印刷が、他の色に邪魔されることなく、本来の色彩を もってきれいに表示されるようにするためである。つまり、このような裏あてが されていない場合には、需要者等が印刷表示部分を見た際に、印刷層の向こう側 に存在する様々な色の光が映って、印刷表示部分が本来の色彩をもって適正に表 示されないため、このような不都合を好適に回避するためである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、カラー印刷或いは文字印刷の他に、このような白色のベタ塗り 印刷が必要になるとすると、印刷の工程数が増えてしまうという問題があり、ま た、白色のベタ塗り層は、なるべく光が透過しないように、かつ、むらが生じな いように、白色インクを何度も塗り重ねて、ある程度厚く形成する必要があるの で、当該工程の所用時間が長くなり、インクの使用量も増加し、結果的に製造コ ストが嵩んでしまうという問題がある。

【０００７】 また、クリアーパッケージは、内部に包装された商品を外側から視認できると いう点こそがその長所であるところ、クリアーパッケージには、包装される商品 とともに、情報表示媒体（その商品の取扱説明書や、注意事項、販売促進のため の情報が記載された小紙片等）が同梱されることが多く、このような場合、内部 包装された商品の視認性が、それらの情報表示媒体によって損なわれてしまうお それがある。クリアーパッケージの一部に印刷が施されることによって、商品を 視認できる範囲が小さくなっているような場合においては、この問題は顕著であ る。

【０００８】 本考案は、このような従来の問題を解消し、製造工程を短縮し、コストダウン を計り、簡単な作業にて製造することができ、また、カラー印刷及び文字印刷を 本来の自然な色彩をもって表示させることができ、更に、包装される商品に付随 して提供される情報を好適に掲載させることができる、極めて有用、かつ、実用 的なクリアーパッケージを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るクリアーパッケージは、透明なプラスチック製の薄板によって形 成されたものであって、その天地２面或いは表面又は裏面の一部にカラー印刷層 又は文字印刷層を有し、当該印刷層の裏あてとして、貼着面が白色のシートによ って構成されたシールが貼着されていることを特徴としている。

【００１０】 尚、前記シールは、取扱説明書、販売促進のための情報を記載した紙片、その 他の情報表示媒体として機能する多層ラベル又はセルフラベルであることが好ま しい。

【００１１】

【考案の実施の形態】

次に、本考案に係るクリアーパッケージの好適な実施形態につき、図面を参照 しながら詳細に説明する。図１は、本実施形態におけるクリアーパッケージ１の 斜視図であり、図２は、図１のＡＡ線による断面図である。これらの図において 、２は蓋部であり、２ａは蓋部の表面、２ｂは蓋部の裏面である。

【００１２】 また、３は印刷層であり、図２からも明らかなように、この印刷層３は、蓋部 ２の裏面２ｂ側にカラー印刷又は文字印刷が施されることによって形成されてい る。尚、このクリアーパッケージ１は、特定の形状に裁断された透明なプラスチ ック製の薄板を折り曲げて形成したものであり、蓋部２の裏面２ｂ側に印刷され たものが、表面２ａ側から、蓋部２を透過して視認できるように構成されている 。

【００１３】 従来、プラスチック製の薄板の上にこの種の印刷が施される場合には、前述の 通り、印刷層の上層に白色インクのベタ塗り印刷層による裏あてがなされていた が、本実施形態においては、そのような白色インクのベタ塗り層が形成される替 わりに、シール（多層ラベル４）が貼着されている。

【００１４】 この多層ラベル４は、貼着面（のり付け面）４ａが白色のシート（紙或いはフ ィルム等）によって形成されているため、印刷層３の上層に白色インクのベタ塗 り印刷層が形成されていなくても、需要者等が蓋部２の表面２ａを見た際に、印 刷表示部分が他の色に邪魔されることなく、本来の自然な色彩をもって表示され ることになる。

【００１５】 また、本実施形態における多層ラベル４は、包装される商品の取扱説明書を折 り畳むことによって形成したものであるので、この商品の購買者は、クリアーパ ッケージ１を開封したら、多層ラベル４を引き剥がし、これを展開して取扱説明 書として利用することができる一方、多層ラベル４は、購買者によって引き剥が されるまでは、蓋部２の裏面２ｂに貼り付けられた状態を維持するので、取扱説 明書の同梱による商品の視認性の阻害という問題を、好適に回避することができ る。

【００１６】 尚、取扱説明書ではなく、販売促進のための情報（例えば、期間限定キャンペ ーンの応募要綱等の情報）を記載した紙片、或いは、その他の情報を記載した情 報表示媒体を折り畳むことによって、多層ラベル４を形成しても良い。また、蓋 部２の裏面２ｂに、多重シール等のセルフラベルを、多層ラベル４の替わりに（ 或いは、多層ラベル４とともに）貼り付けるように構成しても良い。

【００１７】 また、蓋部２の表面２ａ側に印刷層３が形成され、裏面２ｂ側に多層ラベル４ が裏あてとして貼着されるように構成しても良く、更に、印刷層３は、クリアー パッケージ１の一部であれば、蓋部２に限定されず、側面の一部、或いは、底部 などに施されるように構成しても良い。

【００１８】

【考案の効果】

以上に述べたように、本考案に係るクリアーパッケージは、製造工程を短縮し 、簡単な作業にて製造することができ、また、その一部に施したカラー印刷又は 文字印刷を本来の自然な色彩をもって表示させるという効果を期待することがで きる。

【００１９】 更に、印刷層の裏あてとして貼着されるシールに、情報表示媒体としての機能 を兼ね備えさせることができるほか、同梱される情報表示媒体によって内部包装 された商品の視認性が阻害されるといった事態を好適に回避することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の第１の実施形態におけるクリアーパ
ッケージ１の斜視図。

【図２】 図１に示したクリアーパッケージ１のＡＡ線
による断面図。

【符号の説明】

１：クリアーパッケージ、 ２：蓋部、 ２ａ：表面、 ２ｂ：裏面、 ３：印刷層、 ４：多層ラベル、

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透明なプラスチック製の薄板によって形成
   されたクリアーパッケージであって、その表面又は裏面
   の一部に印刷層を有し、当該印刷層の裏あてとして、貼
   着面が白色のシートによって構成されたシールが貼着さ
   れていることを特徴とするクリアーパッケージ。
2. 【請求項２】前記シールが、情報表示媒体として機能す
   る多層ラベル又はセルフラベルであることを特徴とする
   請求項１に記載のクリアーパッケージ。