JP3077375U - 任意のパターンを形成可能な金型用マザープレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 任意のパターンを形成可能な金型用マザープ
レート。 【解決手段】 上金型コア１２を具えた上金型１０と下
金型コア１３を具えた下金型１１とを具え、上金型コア
１２と下金型コア１３の間に一つのキャビティー１５が
形成され、下金型コア或いは上金型コアにランナシステ
ム１４が設けられ、溶融樹脂がランナシステムよりキャ
ビティー１５内に射出される金型において、少なくとも
一つのコアが一つのマザープレート２０の上に設置さ
れ、該マザープレートは、一つのガラス基板に現像剤を
塗布し並びにレーザー光を現像剤に照射させてレーザー
によりパターン版面を設けたい領域をエッチングし、ス
パッタ装置でこのパターン版面を設けたい領域に一層の
金属膜をスパッタし、並びに該金属膜を電気メッキして
増厚し、該金属膜で一つのパターン版面を形成してな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の、任意のパターンを形成可能な金型用マザープレートに係り、 特に、需要に応じて異なるパターン版面を有するマザープレートに交換すること により、成形した製品に任意の異なるパターンを形成できる金型用マザープレー トに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図１は一種の周知の成形金型を示し、それは、ＣＤケース等の製品を成形する のに用いられる。この金型は、上金型１０ａ、及び下金型１１ａを包括し、該上 金型１０ａ及び下金型１１ａにそれぞれ上金型コア１２ａと下金型コア１３ａが 設けられ、これら上金型コア１２ａと下金型コア１３ａは成形したい製品の違い により変化可能である。また、該下金型コア１３ａにランナシステム１４ａが設 けられ、該上金型コア１２ａと下金型コア１３ａの間に一つのキャビティー１５ ａが形成され、上金型１０ａと下金型１１ａが適宜型締機構（図示せず）の駆動 により締め合わされ、その後、溶融樹脂がランナシステム１４ａよりキャビティ ー１５ａ内に射出されて、溶融樹脂が成形されて規定形状の製品とされる。

【０００３】 一般に成形される製品のほとんどに、商標、広告等のパターンが設けられ、且 つ需要に応じてこのパターンは経常的に変化が必要であり、このため上金型コア １２ａ或いは下金型コア１３ａにスモールコア１６ａが設けられ、該スモールコ ア１６ａのキャビティー１５ａに隣接する一端にパターン版面が設けられて、樹 脂成形時に対応部分に規定のパターンが形成される。このスモールコア１６ａは 交換可能な設計とされ、このため、需要に応じて異なったパターン版面のスモー ルコア１６ａに交換することにより、成形する製品に異なるパターンを形成でき 、上金型コア１２ａ或いは下金型コア１３ａ全体を交換する必要がない。

【０００４】 しかし、上述の周知の金型は、そのスモールコア１６ａの製造に相当の手間と 時間がかかり、且つ比較的多くの材料コストを消費するため、製造コストを下げ ることが難しくなる状況をもたらし、且つスモールコア１６ａの上金型コア１２ ａへの組み付けも相当に面倒であり、上金型コア１２ａを分解しなければ取り付 けることができないため、比較的多くの人件費がかかり、相対的に製造コストの 増加をもたらし、経済効果を得ることができなくなった。

【０００５】 ゆえに、このような周知の成形金型は、実際の使用上、あきらかに不便なとこ ろと欠点を有しており、改善が待たれていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、任意のパターンを形成可能な金型用マザープレートを 提供することにあり、このマザープレートはスパッタと電気メッキで製造され、 材料コストが比較的低く、且つ製造が比較的容易で、製造コストを下げる機能を 有するものとする。

【０００７】 本考案のもう一つの目的は、任意のパターンを形成可能な金型用マザープレー トを提供することにあり、該マザープレートは上金型コア或いは下金型コアの表 面に取り付けられ、取付けが簡単容易で、且つ人件費を節約でき、製造コストを 大幅に下げることができ、有効にその経済効果を高めることができるものとする 。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、コアが設けられると共に、キャビティーが形成された一つ の金型において少なくとも一つのコアに設置される一つのマザープレートとされ 、該マザープレートが、ガラス基板を包括し、パターン版面を形成する金属膜と され、該マザープレートが交換可能な方式でコアに組み付けられ、該金属膜がキ ャビティー内に配置されたことを特徴とする、任意のパターンを形成可能な金型 用マザープレートとしている。 請求項２の考案は、前記金型が上金型と下金型を包括し、コアが上金型と下金 型に設けられたことを特徴とする、請求項１に記載の任意のパターンを形成可能 な金型用マザープレートとしている。 請求項３の考案は、前記コアにランナシステムが設けられて溶融樹脂が該ラン ナシステムよりキャビティーに射出されることを特徴とする、請求項１に記載の 任意のパターンを形成可能な金型用マザープレートとしている。 請求項４の考案は、前記マザープレートが嵌接、係止或いはネジ止めによりコ アに組み付けられることを特徴とする、請求項１に記載の任意のパターンを形成 可能な金型用マザープレートとしている。 請求項５の考案は、上金型コアが設けられた上金型と下金型コアが設けられた 下金型とを包括し、該上金型コアと下金型コアの間に一つのキャビティーが形成 された金型において、上金型コア及び又は下金型コアに設置されるマザープレー トとされ、該マザープレートがパターン版面が形成された金属膜とされて交換可 能な方式で上金型コア及び又は下金型コアに組み付けられ、該金属膜が該キャビ ティー内に配置されたことを特徴とする、任意のパターンを形成可能な金型用マ ザープレートとしている。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案は一種の任意のパターンを形成可能な金型用マザープレートを提供する 。本考案によると、金型に少なくとも一つの一つのコアが設けられ、並びに該少 なくとも一つのコアに一つのマザープレートが設置され、該マザープレートがパ ターン版面を形成する金属膜マザープレートとされ、該マザープレートが交換方 式でコアに取り付けられ、該金属膜がキャビティー内に配置されて、こうして任 意のパターンを形成可能な金型用マザープレートが組成されている。

【００１０】

【実施例】

図２は本考案の金型の断面図である。本考案は任意のパターンを形成可能な金 型用マザープレートを提供する。該金型は、上金型１０と下金型１１を包括し、 該上金型１０と該下金型１１にそれぞれ上金型コア１２と下金型コア１３が設け られ、下金型コア１３或いは上金型コア１２にランナシステム１４が設けられて いる。該上金型コア１２と下金型コア１３の間に一つのキャビティー１５が形成 され、該上金型１０と下金型１１が適宜型締機構（図略）の駆動により締め合わ された後、溶融樹脂がランナシステム１４よりキャビティー１５内に射出され、 樹脂が成形されて規定の形状の製品が形成される。以上の金型構造は周知の技術 であり、並びに本考案の請求の範疇ではないため、これ以上の説明は省略する。

【００１１】 本考案によると、上金型コア１２或いは下金型コア１３に一つのマザープレー ト２０が設置される（図４参照）。該マザープレート２０は嵌接、係止、或いは ネジ止め等の交換可能な方式で上金型コア１２に取り付けられ、キャビティー１ ５内に位置する。

【００１２】 図３〜図７は本考案のマザープレート成形ステップ表示図である。該マザープ レート２０の成形ステップは以下のとおりである。 ａ．まずガラス基板２１を準備する（図３）。 ｂ．ガラス基板２１の上に現像剤２２を塗布する（図４）。 ｃ．レーザー光を現像剤２２上に当て、レーザーで形成したいパターン版面の 領域２３をエッチングする（図５）。 ｄ．形成したいパターン版面の領域２３にスパッタ装置で一層のクロムその他 の金属膜２４をスパッタし、導電誘電体となす。 ｅ．金属膜２４を設けたガラス基板２１を電気メッキ槽中に入れて電気メッキ し、金属膜２４の厚さを増加し、即ち該金属膜２４にパターン版面を形成し、こ れにより一つの金型用マザープレート２０を形成する。

【００１３】 図２に示されるように、本考案は上金型コア１２或いは下金型コア１３に金属 膜２４を具えたマザープレート２０が設置され、並びに該金属膜２４がキャビテ ィー１５内に配置され、溶融樹脂がランナシステム１４よりキャビティー１５内 に射出される時、樹脂が金属膜２４（パターン版面）に対応する部分で規定のパ ターンを形成し、成形された製品３０に対応するパターン３１を形成する（図５ 参照）。マザープレート２０は交換可能な設計とされるため、需要に応じて異な るパターン版面のマザープレート２０に交換することで、成形する製品に異なる パターンを形成することができる。

【００１４】 本考案のマザープレート２０はガラス基板２１で製造され、材料コストが比較 的低く、且つマザープレート２０の製造は簡単容易であり、またマザープレート ２０は上金型コア１２或いは下金型コア１３の表面に組み付けられるため、取付 け、交換が容易であり、多過ぎる人件費をかける必要がなく、ゆえに製造コスト を大幅に減らすことができ、その経済効果を有効に向上できる。

【００１５】

【考案の効果】

総合すると、本考案は周知の金型における、スモールコアの製造に手間と時間 がかかり、比較的多くの材料コストがかかり、且つスモールコアの取付けが面倒 であり人件費を多く費やし、このため製造コストの増加をまねき、経済効果を向 上できなかった問題を解決し、極めて新規性と進歩性を有し、完全に実用新案登 録の要件を具備している。なお、以上の説明は本考案の実行可能な好ましい実施 例に係るものであって本考案の請求範囲を限定するものではなく、本考案に基づ きなしうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本考案の請求範囲に属するものと する。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の金型の断面図である。

【図２】本考案を運用した金型の断面図である。

【図３】本考案の金型用マザープレートの製造ステップ
断面表示図である。

【図４】本考案の金型用マザープレートの製造ステップ
断面表示図である。

【図５】本考案の金型用マザープレートの製造ステップ
断面表示図である。

【図６】本考案の金型用マザープレートの製造ステップ
断面表示図である。

【図７】本考案の金型用マザープレートの製造ステップ
断面表示図である。

【図８】本考案の金型用マザープレート製品の斜視図で
ある。

【図９】本考案を運用して製造されたＣＤケースの斜視
図である。

【符号の説明】

１０ 上金型 １１ 下金型 １２ 上金型コア １３ 下金型コア １４ ランナシステム １５ キャビティー ２０ マザープレート ２１ ガラス基板 ２２ 現像剤 ２３ パターン版面を
設けたい領域 ２４ 金属膜 ３０ 製品 ３１ パターン １０ａ 上金型 １１ａ 下金型 １２ａ 上金型コア １３ａ 下金型コア １４ａ ランナシステム １５ａ キャビティー １６ａ スモールコア

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コアが設けられると共に、キャビティー
   が形成された一つの金型において少なくとも一つのコア
   に設置される一つのマザープレートとされ、該マザープ
   レートが、ガラス基板を包括し、パターン版面を形成す
   る金属膜とされ、該マザープレートが交換可能な方式で
   コアに組み付けられ、該金属膜がキャビティー内に配置
   されたことを特徴とする、任意のパターンを形成可能な
   金型用マザープレート。
2. 【請求項２】 前記金型が上金型と下金型を包括し、コ
   アが上金型と下金型に設けられたことを特徴とする、請
   求項１に記載の任意のパターンを形成可能な金型用マザ
   ープレート。
3. 【請求項３】 前記コアにランナシステムが設けられて
   溶融樹脂が該ランナシステムよりキャビティーに射出さ
   れることを特徴とする、請求項１に記載の任意のパター
   ンを形成可能な金型用マザープレート。
4. 【請求項４】 前記マザープレートが嵌接、係止或いは
   ネジ止めによりコアに組み付けられることを特徴とす
   る、請求項１に記載の任意のパターンを形成可能な金型
   用マザープレート。
5. 【請求項５】 上金型コアが設けられた上金型と下金型
   コアが設けられた下金型とを包括し、該上金型コアと下
   金型コアの間に一つのキャビティーが形成された金型に
   おいて、上金型コア及び又は下金型コアに設置されるマ
   ザープレートとされ、該マザープレートがパターン版面
   が形成された金属膜とされて交換可能な方式で上金型コ
   ア及び又は下金型コアに組み付けられ、該金属膜が該キ
   ャビティー内に配置されたことを特徴とする、任意のパ
   ターンを形成可能な金型用マザープレート。