JP3076993U - ひずみゲージ式変換器装置 - Google Patents

ひずみゲージ式変換器装置

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JP3076993U JP2000007349U JP2000007349U JP3076993U JP 3076993 U JP3076993 U JP 3076993U JP 2000007349 U JP2000007349 U JP 2000007349U JP 2000007349 U JP2000007349 U JP 2000007349U JP 3076993 U JP3076993 U JP 3076993U
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眞司 久保寺
信由 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号処理回路部を封止して一体化した後に
おいてもゼロ点およびスパンの再調整を可能とし、使用
環境、雰囲気および経時変化等に対して適切な調整を行
なって常に適正な出力を得る。 【解決手段】 ゼロ調整部34は、前段増幅部33か
ら出力増幅スパン調整部35に供給される出力信号のゼ
ロ点を調整する。出力増幅スパン調整部35は、ゼロ調
整部34によりゼロ点が調整された前段増幅部33から
出力増幅スパン調整部35に供給される信号の増幅率を
制御し、出力端子4とコモン端子3との間に出力される
出力振幅スパンを定格の校正値に合わせて調整する。ゼ
ロ調整部34および出力増幅スパン調整部35による調
整は、電子ボリューム36内の第1および第2のの電子
ボリュームによってそれぞれ行なわれる。リモート調整
部37は、前記第1および第2の電子ボリュームを各独
立に制御調整する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、圧力および荷重等の被測定物理量に基づく機械的変形をひずみゲー ジを用いて電気信号に変換することにより、圧力、荷重、その他の応力および変 位の少なくともいずれかを計測するためのひずみゲージ式変換器に係り、特に、 ひずみゲージによる変換器部およびその信号処理部を一体的に構成する場合に好 適なひずみゲージ式変換器装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ひずみゲージ式変換器は、起歪部に添着したひずみゲージを用いて構成したブ リッジに駆動電力(ブリッジ電源)を供給し、且つ該ブリッジの前記起歪部のひ ずみに応じた出力を抽出し増幅して前記起歪部におけるひずみに応じた出力信号 を得る。前記起歪部は、圧力および荷重等の被測定対象の物理量によって変形を 生じるように形成され、その変形個所にひずみゲージを添着している。ひずみゲ ージにおける変形量に応じた抵抗値の変化を、ブリッジ回路により電気信号(電 流または電圧信号)として取り出す。ひずみゲージ式変換器は、これを増幅して 計測信号として出力し、この出力信号に基づいて、圧力および荷重等被測定物理 量の計測を行なう。 このようなひずみゲージ式変換器においては、前述したブリッジ回路からなる 変換器部に基準電圧の駆動電力を供給するとともに、前記変換器部から出力を抽 出し且つ増幅する回路が必要であり、この回路を信号処理回路として、前記変換 器部と一体的に構成したひずみゲージ式変換器装置も用いられている。
【0003】 この種のひずみゲージ式変換器装置においては、前記変換器部と前記信号処理 回路部を一体的に構成したものがある。この種の装置は、外部から汎用電源を供 給するのみで、汎用的に利用し得る検出信号を外部に導出することができる。こ のように前記変換器部と前記信号処理回路部を一体的に構成した一体型のひずみ ゲージ式変換器装置においては、取り付け環境、雰囲気等の影響を受けないよう にするため、前記信号処理回路部が筐体内に密封されまたはガス封止される。 ところで、前記信号処理回路における変換器部の出力を抽出し且つ増幅する回 路部分には、前記ブリッジの出力電圧のゼロ点を調整するゼロ調整機能と、出力 の校正電圧によるスパンを調整するスパン調整機能が含まれている。これら前記 ゼロ点を調整するゼロ調整機能と、前記スパンを調整するスパン調整機能は、通 常は、ポテンショメータあるいはボリューム等の可変抵抗器を用いて、出力計測 信号を計測しながら適正値に調整する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように前記変換器部と前記信号処理回路部を一体的に 構成した一体型のひずみゲージ式変換器装置においては、多くの場合、前記信号 処理回路部が筐体内に密封されまたはガス封止されるため、前記信号処理回路部 を密封またはガス封止した後は、前記ゼロ調整またはスパン調整を行なうことが できなくなる。このような一体型のひずみゲージ式変換器装置を測定装置や監視 機器に使用する場合には、封止時、据え付け時または経時変化等により、ゼロ点 またはスパンが変動することがあるが、これらは再調整することができないため 、そのまま「ずれ」として処理し、必要ならば接続先の機器において調整するな どの処置を講ずる必要があった。 本考案は、上述した事情に鑑みてなされたもので、信号処理回路部を封止して 一体化した後においてもゼロ点およびスパンの再調整を可能とし、使用環境、雰 囲気および経時変化等に対して適切な調整を行なって常に適正な出力を得ること を可能とする一体型に好適なひずみゲージ式変換器装置を提供することを目的と している。
【0005】 本考案の請求項1の目的は、特に、電子的にゼロ点およびスパンの調整を行な うことを可能として、随時容易にゼロ点およびスパンの再調整を行なうことを可 能としたひずみゲージ式変換器装置を提供することにある。 また、本考案の請求項2の目的は、特に、変換器の電源を含む構成においても 、電子的にゼロ点およびスパンの調整を行なうことを可能として、随時容易にゼ ロ点およびスパンの再調整を行なうことを可能としたひずみゲージ式変換器装置 を提供することにある。 本考案の請求項3の目的は、特に、ゼロ点およびスパンの再調整を繰り返し行 なうことを可能としたひずみゲージ式変換器装置を提供することにある。 本考案の請求項4の目的は、特に、市販の素子により容易に構成できるゼロ点 およびスパンの再調整可能なひずみゲージ式変換器装置を提供することにある。 本考案の請求項5の目的は、特に、簡単な構成により容易に構成できるゼロ点 およびスパンの再調整可能なひずみゲージ式変換器装置を提供することにある。 本考案の請求項6の目的は、特に、一体に封止形成されてしかもゼロ点および スパンの再調整可能なひずみゲージ式変換器装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本考案に係るひずみゲージ式変換器装置は、上述した目的 を達成するために、 被測定物理量に応じて変形する起歪部に添着されてブリッジ接続された複数の ひずみゲージを用いて前記被測定物理量を電気信号に変換する変換器手段と、 前記変換器手段の出力に対するゼロ点を調整するゼロ調整手段と、 前記ゼロ調整手段により調整されたゼロ点を基準とする前記変換器手段の出力 のスパンを調整するスパン調整手段と、 前記ゼロ調整手段の調整に用いられディジタル制御情報に基づいて電子的に抵 抗値を変化する第1の電子ボリューム手段と、 前記スパン調整手段の調整に用いられディジタル制御情報に基づいて電子的に 抵抗値を変化する第2の電子ボリューム手段と、 外部制御情報に応答して前記第1および第2の電子ボリューム手段に各独立の ディジタル制御情報を供給してそれぞれ調整するリモート調整手段と を具備することを特徴としている。
【0007】 また、請求項2に記載した本考案に係るひずみゲージ式変換器装置は、 前記変換器手段が、 被測定物理量に応じて変形する起歪部と、 前記起歪部の変形部位に添着され、ブリッジ接続された複数のひずみゲージか らなる変換器部と、 前記変換器部に供給する基準電圧の動作電力を発生する電源部と を備えることを特徴としている。 請求項3に記載した本考案に係るひずみゲージ式変換器装置は、前記リモート 調整手段が、前記第1および第2の電子ボリューム手段に対する前記ディジタル 制御情報をそれぞれ格納する書き換え可能な不揮発性記憶手段を備えることを特 徴としている。
【0008】 請求項4に記載した本考案に係るひずみゲージ式変換器装置は、前記第1およ び第2の電子ボリューム手段が、ディジタルポテンショメータおよびディジタル トリマの少なくともいずれかを含むことを特徴としている。 請求項5に記載した本考案に係るひずみゲージ式変換器装置は、前記第1およ び第2の電子ボリューム手段が、同一筐体内に集積封入された素子であることを 特徴としている。 請求項6に記載した本考案に係るひずみゲージ式変換器装置は、前記ゼロ調整 手段、前記スパン調整手段、前記第1および第2の電子ボリューム手段、並びに 前記リモート調整手段は、前記変換器手段の内部に、一体に封止形成されたこと を特徴としている。
【0009】
【作用】
すなわち、本考案の請求項1によるひずみゲージ式変換器装置は、被測定物理 量に応じて変形する起歪部に添着されてブリッジ接続された複数のひずみゲージ を用いて前記被測定物理量を電気信号に変換する変換器手段の出力に対するゼロ 点を調整するゼロ調整手段および該ゼロ調整手段により調整されたゼロ点を基準 とする前記変換器手段の出力のスパンを調整するスパン調整手段を、それぞれデ ィジタル制御情報に基づいて電子的に抵抗値を変化する第1および第2の電子ボ リューム手段により各独立に調整するとともに、リモート調整手段により外部制 御情報に応答して、これら第1および第2の電子ボリューム手段に各独立のディ ジタル制御情報を供給する。 このような構成により、信号処理回路部を封止して一体化した後においても電 子的に容易にゼロ点およびスパンの再調整を行なうことが可能となり、使用環境 、雰囲気および経時変化等に対して適切な調整を行なって常に適正な出力を得る ことができる。
【0010】 また、本考案の請求項2によるひずみゲージ式変換器装置は、前記変換器手段 が、被測定物理量に応じて変形する起歪部と、前記起歪部の変形部位に添着され 、ブリッジ接続された複数のひずみゲージからなる変換器部と、前記変換器部に 供給する基準電圧の動作電力を発生する電源部とを備える。 このような構成により、特に、変換器の電源を含む構成においても、電子的に ゼロ点およびスパンの調整を行なうことができ、随時容易にゼロ点およびスパン の再調整を行なうことが可能となる。 本考案の請求項3によるひずみゲージ式変換器装置は、前記リモート調整手段 が、前記第1および第2の電子ボリューム手段に対する前記ディジタル制御情報 をそれぞれ格納する書き換え可能な不揮発性記憶手段を備える。 このような構成により、特に、ゼロ点およびスパンの再調整を繰り返し行なう ことが可能となる。
【0011】 本考案の請求項4によるひずみゲージ式変換器装置は、前記第1および第2の 電子ボリューム手段が、ディジタルポテンショメータおよびディジタルトリマの 少なくともいずれかを含む。 このような構成により、小型化が容易に行え、特に、市販の素子により容易に ゼロ点およびスパンの再調整を可能とすることができる。 本考案の請求項5によるひずみゲージ式変換器装置は、前記第1および第2の 電子ボリューム手段が、同一筐体内に集積封入された素子である。 このような構成により、特に、簡単な構成により容易にゼロ点およびスパンの 再調整を可能とすることができる。 本考案の請求項6によるひずみゲージ式変換器装置は、前記ゼロ調整手段、前 記スパン調整手段、前記第1および第2の電子ボリューム手段、並びに前記リモ ート調整手段が、前記変換器手段の内部に一体に封止形成される。 このような構成により、特に、一体に封止形成して外気との遮断を図り、長期 の使用に充分に耐え、しかもゼロ点およびスパンの再調整を可能とすることがで きる。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、実施の形態に基づき、図面を参照して本考案のひずみゲージ式変換器装 置を詳細に説明する。図1は、本考案の一つの実施の形態に係るひずみゲージ式 変換器装置の構成を示している。 図1に示すひずみゲージ式変換器装置は、変換器部10、接続部20、信号処 理部30および接続ケーブル40を具備している。 変換器部10は、薄肉に形成された起歪部(図示していない)およびひずみゲ ージブリッジを有して構成される。起歪部は、被測定対象の圧力、荷重、加速度 、温度、ひずみ、その他の被測定物理量に応じて変形を生じるように形成されて いる。ひずみゲージブリッジは、例えば、図示のように、4個のひずみゲージR G1、RG2、RG3およびRG4をブリッジ接続してなり、ひずみゲージRG 1〜RG4の各々は、前記起歪部の変形個所に、接着、融着、蒸着、その他の手 段により添着されている。ひずみゲージブリッジは、ひずみゲージRG1〜RG 4を前記起歪部の変形を効果的に検出するように接続してブリッジを構成してい る。なお、ひずみゲージブリッジを構成するひずみゲージの個数および接続形態 は、ブリッジ回路を構成する限り、種々の個数および形態を選択し得る。接続部 20は、変換器部10に対する給電路および検出信号路を信号処理部30に接続 する。
【0013】 図に示す信号処理部側の端子Rと端子Bとの間から所定のブリッジ電圧を変換 器部10の前記ひずみゲージブリッジに供給し、信号処理部側の端子Gと端子W との間に変換器部10の前記ひずみゲージブリッジの出力を導出する。なお、図 示端子Eは、変換器部10および接続部20のシールドアースであり、これらを 信号処理部30の容器本体のアースに接続する。 信号処理部30は、基準電圧発生部31、ノイズ除去部32、前段増幅部33 、ゼロ調整部34、出力増幅スパン調整部35、電子ボリューム36およびリモ ート調整部37を備え、これらを同一の回路基板上に実装している。少なくとも この信号処理部30は、図示していない同一パッケージ内に収容封止される。前 記起歪部およびひずみゲージブリッジの動作を阻害しない限り、変換器部10を 信号処理部30と同一パッケージ内に封入してもよい。なお、少なくともこの信 号処理部30の同一パッケージ内への収容封止は、単一の筐体(図示されていな い)等の容器内に信号処理部30を収容して該容器を密封するようにしてもよく 、該容器内にガスを封入して密封するようにしてもよく、あるいは該信号処理部 30を一体にモールド封止するようにしてもよい。
【0014】 なお、前述したように信号処理部30の端子RおよびBは、変換器部10に供 給するブリッジ電圧を出力し、端子Gおよび端子Wは、変換器部10の検出出力 が入力される。さらに、信号処理部30の端子1には、例えば電源電圧5Vの外 部電源出力が供給され、端子3には、同外部電源の共通電位(コモン)0V出力 が供給される。信号処理部30の端子4には、この信号処理部30で処理された 検出信号が出力される。これら端子4と端子3の間の電圧が検出信号の出力電圧 となる。端子5は、信号処理部30の容器本体のアースに接続される。信号処理 部30の端子6、端子7および端子8には、信号処理部30におけるゼロ調整お よびスパン調整のための制御信号が入力され、リモート調整部37に対する制御 信号となる。 基準電圧発生部31は、実質的に変換器部10に対する安定化電源部を構成し 、端子1と端子3との間に供給される外部電源入力に基づいて、所要の基準電圧 を発生し、端子Rおよび端子Bを介して変換器部10のゲージブリッジに供給す る。ノイズ除去部32は、基準電圧発生部および前段増幅部33等の主として電 源ラインに係るノイズを除去する。もちろん、必要であれば、ノイズ除去部32 によりその他のノイズを除去するように構成してもよい。変換器部10および基 準電圧発生部31により変換器手段を構成する。
【0015】 前段増幅部33は、端子Gおよび端子Wを介して変換器部10のゲージブリッ ジの出力を抽出して増幅し、出力増幅スパン調整部35に供給する。 ゼロ調整部34は、ゼロ調整手段を構成し、基準電圧発生部31から出力され る基準電圧に基づいて、前段増幅部33から出力増幅スパン調整部35に供給さ れる出力信号のゼロ点を調整する。このゼロ調整部34によるゼロ点の調整は、 変換器部10のゲージブリッジにおける無負荷状態でのゼロ点に相当する出力電 圧を設定するもので、外部における信号処理を容易にするため、例えば1Vに調 整する。ゼロ調整部34によるゼロ点の調整は、電子ボリューム36内の第1の 電子ボリュームによって行なわれる。 出力増幅スパン調整部35は、スパン調整手段を構成する。出力増幅スパン調 整部35は、ゼロ調整部34によりゼロ点が調整された前段増幅部33から出力 増幅スパン調整部35に供給される信号の増幅率を制御し、出力端子4とコモン 端子3との間に出力される出力振幅スパンを所定の校正値に合わせて調整する。
【0016】 この出力増幅スパン調整部35によるスパンの調整は、所定の校正値に対応す る出力振幅を設定するもので、例えば、変換器部10の起歪部に所定の定格負荷 が加えられてひずみゲージが変形したときに、端子4に出力される信号振幅を予 め設定された校正値に一致させる。例えば、荷重を検出する場合、定格負荷が1 kgであるとすると、この1kgの荷重に対して所定の校正電圧4Vを得るよう に調整する。出力増幅スパン調整部35によるスパンの調整は、電子ボリューム 36内の第2の電子ボリュームによって行なわれる。 電子ボリューム36は、第1および第2の電子ボリューム手段を構成する。電 子ボリューム36は、いわゆるディジタルポテンショメータおよびディジタルト リマを用いて構成された電子的な可変抵抗素子であり、ディジタル制御値に従っ て抵抗値を可変制御する。このとき、通常のポテンショメータにおける固定抵抗 に摺接する可動接触子による抵抗値と同様に、固定抵抗値とその両端からの抵抗 値を相対的に可変とした抵抗値とを得るようにしている。また、電子ボリューム 36は、複数組の電子ボリュームを同一パッケージ内に封入することができ、こ の場合、ゼロ調整部34に用いる第1の電子ボリュームおよび出力増幅スパン調 整部35に用いる第2の電子ボリュームを有している。
【0017】 リモート調整部37は、リモート調整手段を構成し、電子ボリューム36内の 第1の電子ボリュームおよび第2の電子ボリュームを各独立に制御調整する。こ のリモート調整部37は、第1の電子ボリュームおよび第2の電子ボリュームの 制御調整値並びに制御プログラムをそれぞれ格納する書き換え可能な不揮発性メ モリ(図示されていない)を有しており、第1の電子ボリュームおよび第2の電 子ボリュームの制御調整値を、適宜プログラムし且つそれぞれ個別に格納し得る とともに、必要に応じて再設定することができる。リモート調整部37としては 、例えばMicrochip Technology Inc.製のPIC12C 5xxを用いることができる。 接続ケーブル40は、信号処理部30を外部の機器に接続するケーブルであり 、信号処理部30の端子1、端子3、端子4および端子5を、それぞれ外部電源 5V、共通電位(コモン)0V、外部信号処理機器の入力端子およびシールドア ースに接続する。なお、端子5は、接続ケーブルのシールドアースにも接続する 。また、信号処理部30の端子6、端子7および端子8については、ゼロ調整お よびスパン調整にのみ必要であるので、常時は接続ケーブル40により接続せず 、調整時にのみ接続するようにすればよい。もちろん、ゼロ調整およびスパン調 整を必要とする頻度が高い場合には、接続ケーブル40により外部機器に常時接 続しておくようにしてもよい。
【0018】 上述した構成の主要な部分について、さらに詳細に説明する。まずゼロ調整部 34とリモート調整部37について具体的に説明する。変換器部10のゲージブ リッジからの出力信号は、最終段では、信号処理部30の端子4から出力される 。初期状態において、無負荷でゲージブリッジのバランスがとれているものとす ると、この端子4の出力をデジタル電圧計等により調べ、このときゼロ点出力と しては1V程度が望ましいので、例えば1Vが得られるようにゼロ調整を行なう 。ここで、ゼロ点出力を1Vとするのは、次のような理由による。1〜4Vを定 格出力として、両端において0.5〜1Vおよび4〜4.5Vの余裕を持たせる ものとする。下限の0.5〜1Vの範囲は、検出対象が荷重であれば、引き上げ られる方向の負荷となる。また、上限の4〜4.5Vの範囲は、ゼロ点が例えば 0.3Vにずれていた場合には、4.3V定格となる。このための余裕が必要と なる。 ゼロ点の調整を行なう場合には、電子ボリューム36の分解能の範囲内で、1 ビットずつずらす。このとき、負(−)側へずらすか正(+)側へずらすかは、 リモート調整部37においてソフトウェア的に設定することができるが、例えば スイッチ(図示されていない)等により調整する。例えば、端子6および端子8 を“L(ローレベル)”とすると、正側へ1ビットずつ変化するようにし、端子 6および端子7を“L”とすると、負側へ1ビットずつ変化するようにする。
【0019】 例えば、電子ボリューム36として第1の電子ボリュームが8ビットのものを 使用すると、256回のビット移動により可変範囲全域をカバーするようになる 。そこで、±125回のビット移動、つまり±1/125の分解能、で、所要の 出力を得るべく調整し得るようになる。なお、リモート調整部37から電子ボリ ューム36への信号は、例えばシリアル転送が用いられるが、パラレル転送とし てもよい。
【0020】 次に、スパン調整部35におけるスパン調整の動作について説明する。スパン 調整の場合も、ゼロ調整の場合と同様に、端子4の出力電圧をディジタル電圧計 等により監視しながら調整を行なう。例えば、ゼロ調整の場合には、端子6を端 子7または端子8と同時に“L”として調整するようにしたが、スパン調整の場 合には、例えば端子6を“H(ハイレベル)”とすることにより、ゼロ調整と区 別すればよい。すなわち、端子6を“H”および端子8を“L”としてスパン調 整を正側つまり出力振幅感度大側へ1ビットずつ変化させ、端子6を“H”およ び端子7を“L”としてスパン調整を負側つまり出力振幅感度小側へ1ビットず つ変化させるなどすればよい。この場合も、リモート調整部37から電子ボリュ ーム36への信号は、例えばシリアル転送が用いられるが、パラレル転送として もよい。 なお、上述においては、電子ボリューム36は、例えば8ビットの2素子(第 1の電子ボリュームおよび第2の電子ボリューム)入りのものを用いるものとし て説明している。このように2素子入りの電子ボリューム36を用いれば特性も 揃っており、小型化も容易であるが、第1の電子ボリュームと第2の電子ボリュ ームとを個別の電子ボリューム素子により構成するようにしても良い。
【0021】 次に、上述した図1に示すひずみゲージ式変換器装置における調整動作につい て、図2に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。 処理が開始されると、リモート調整部37において、不揮発性メモリからポテ ンショメータ、つまり第1および第2の電子ボリュームの設定値を読み込み(ス テップS1)、ポテンショメータつまり電子ボリューム36の第1および第2の 電子ボリュームの値を設定する(ステップS2)。この状態で、変換器部10、 つまりセンサの負荷を取り除いて、無負荷状態とし(ステップS3)、信号処理 部30の端子4と端子3との間にあらわれる出力をディジタル電圧計等により計 測する。この出力電圧の計測値が、1V±0.05V(この場合、許容誤差を± 0.05Vとする)の範囲になければ(ステップS4)、該出力電圧の計測値が 1Vよりも大きいか否かを判定する(ステップS5)。該出力電圧の計測値が、 1Vよりも大きくなければ、ゼロ調整ポテンショメータ、つまり電子ボリューム 36の第1の電子ボリュームの設定値を1ビット増加させて(ステップS6)、 ステップS4に戻る。出力電圧の計測値が1Vよりも大きければ、ゼロ調整ポテ ンショメータ、つまり電子ボリューム36の第1の電子ボリュームの設定値を1 ビット減少させて(ステップS7)、ステップS4に戻る。
【0022】 ステップS4において、出力電圧の計測値が、1V±0.05Vであれば、次 に変換器部10、つまりセンサに定格値に相当する所定の負荷を与えて、定格負 荷状態とし、信号処理部30の端子4と端子3との間にあらわれる出力をディジ タル電圧計等により計測する。この出力電圧の計測値が、校正値である4V±0 .05V(この場合も、許容誤差を±0.05Vとする)でなければ(ステップ S9)、該出力電圧の計測値が4Vよりも大きいか否かを判定する(ステップS 10)。該出力電圧の計測値が、4Vよりも大きくなければ、スパン調整ポテン ショメータ、つまり電子ボリューム36の第2の電子ボリュームの設定値を1ビ ット増加させて(ステップS11)、ステップS9に戻る。出力電圧の計測値が 4Vよりも大きければ、スパン調整ポテンショメータ、つまり電子ボリューム3 6の第2の電子ボリュームの設定値を1ビット減少させて(ステップS12)、 ステップS9に戻る。
【0023】 ステップS9において、出力電圧の計測値が、4V±0.05Vの範囲内であ れば、リモート調整部37において、不揮発性メモリに第1および第2の電子ボ リュームの設定値を書き込み(ステップS13)、処理を終了する。 このようにして、密封一体化後や計測部位に設置後においても純電子的にゼロ 調整およびスパン調整を行なうことができ、保守点検時に経時変化による誤差を 修正することもできる。したがって、信号処理回路部30を封止して一体化した 後においてもゼロ点およびスパンの再調整が可能となり、使用環境、雰囲気およ び経時変化等に対して適切な調整を行なって常に適正な出力を得ることが可能と なる。 本考案は、上述し且つ図面に示した実施の形態にのみ限定されることなくその 要旨を変更しない範囲内で種々に変形して実施することができる。
【0024】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、信号処理回路部を封止して一体化した後 においてもゼロ点およびスパンの再調整を可能とし、使用環境、雰囲気および経 時変化等に対して適切な調整を行なって常に適正な出力を得ることを可能とする 一体型に好適なひずみゲージ式変換器装置を提供することができる。 すなわち、本考案の請求項1のひずみゲージ式変換器装置によれば、被測定物 理量に応じて変形する起歪部に添着されてブリッジ接続された複数のひずみゲー ジを用いて被測定物理量を電気信号に変換する変換器手段の出力に対するゼロ点 を調整するゼロ調整手段および該ゼロ調整手段により調整されたゼロ点を基準と する前記変換器手段の出力のスパンを調整するスパン調整手段を、それぞれディ ジタル制御情報に基づいて電子的に抵抗値を変化する第1および第2の電子ボリ ューム手段により各独立に調整するとともに、リモート調整手段により外部制御 情報に応答して、これら第1および第2の電子ボリューム手段に各独立のディジ タル制御情報を供給する構成により、信号処理回路部を封止して一体化した後に おいても電子的に容易にゼロ点およびスパンの再調整を行なうことが可能となり 、使用環境、雰囲気および経時変化等に対して適切な調整を行なって常に適正な 出力を得ることができる。
【0025】 また、本考案の請求項2のひずみゲージ式変換器装置によれば、前記変換器手 段が、被測定物理量に応じて変形する起歪部と、前記起歪部の変形部位に添着さ れ、ブリッジ接続された複数のひずみゲージからなる変換器部と、前記変換器部 に供給する基準電圧の動作電力を発生する電源部とを備えることにより、特に、 変換器の電源を含む構成においても、電子的にゼロ点およびスパンの調整を行な うことができ、随時容易にゼロ点およびスパンの再調整を行なうことが可能とな る。 本考案の請求項3のひずみゲージ式変換器装置によれば、前記リモート調整手 段が、前記第1および第2の電子ボリューム手段に対する前記ディジタル制御情 報をそれぞれ格納する書き換え可能な不揮発性記憶手段を備えることにより、特 に、ゼロ点およびスパンの再調整を繰り返し行なうことが可能となる。
【0026】 本考案の請求項4のひずみゲージ式変換器装置によれば、前記第1および第2 の電子ボリューム手段が、ディジタルポテンショメータおよびディジタルトリマ の少なくともいずれかを含むことにより、特に、市販の素子により容易にゼロ点 およびスパンの再調整を可能とすることができる。 本考案の請求項5のひずみゲージ式変換器装置によれば、前記第1および第2 の電子ボリューム手段を、同一筐体内に集積封入された素子とすることにより、 特に、各素子が外気と絶縁され、腐食や酸化が防止されると共に簡単な構成によ り容易にゼロ点およびスパンの再調整を可能とすることができる。 本考案の請求項6のひずみゲージ式変換器装置によれば、前記ゼロ調整手段、 前記スパン調整手段、前記第1および第2の電子ボリューム手段、並びに前記リ モート調整手段が、前記変換器手段の内部に、一体に封止形成される構成とする ことにより、特に、一体に封止形成してしかもゼロ点およびスパンの再調整を可 能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一つの実施の形態に係るひずみゲージ
式変換器装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1のひずみゲージ式変換器装置の動作を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 変換器部(センサ部) 20 接続部 30 信号処理部(回路基板) 31 基準電圧発生部 32 ノイズ除去部 33 前段増幅部 34 ゼロ調整部 35 出力増幅スパン調整部 36 電子ボリューム 37 リモート調整部 40 接続ケーブル

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物理量に応じて変形する起歪部に
    添着されてブリッジ接続された複数のひずみゲージを用
    いて前記被測定物理量を電気信号に変換する変換器手段
    と、 前記変換器手段の出力に対するゼロ点を調整するゼロ調
    整手段と、 前記ゼロ調整手段により調整されたゼロ点を基準とする
    前記変換器手段の出力のスパンを調整するスパン調整手
    段と、 前記ゼロ調整手段の調整に用いられディジタル制御情報
    に基づいて電子的に抵抗値を変化する第1の電子ボリュ
    ーム手段と、 前記スパン調整手段の調整に用いられディジタル制御情
    報に基づいて電子的に抵抗値を変化する第2の電子ボリ
    ューム手段と、 外部制御情報に応答して前記第1および第2の電子ボリ
    ューム手段に各独立のディジタル制御情報を供給してそ
    れぞれ調整するリモート調整手段とを具備することを特
    徴とするひずみゲージ式変換器装置。
  2. 【請求項2】 前記変換器手段は、 被測定物理量に応じて変形する起歪部と、 前記起歪部の変形部位に添着され、ブリッジ接続された
    複数のひずみゲージからなる変換器部と、 前記変換器部に供給する基準電圧の動作電力を発生する
    電源部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のひ
    ずみゲージ式変換器装置。
  3. 【請求項3】 前記リモート調整手段は、前記第1およ
    び第2の電子ボリューム手段に対する前記ディジタル制
    御情報をそれぞれ格納する書き換え可能な不揮発性記憶
    手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載のひずみゲージ式変換器装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の電子ボリューム手
    段は、ディジタルポテンショメータおよびディジタルト
    リマの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求
    項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のひずみゲ
    ージ式変換器装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の電子ボリューム手
    段は、同一筐体内に集積封入された素子であることを特
    徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記
    載のひずみゲージ式変換器装置。
  6. 【請求項6】 前記ゼロ調整手段、前記スパン調整手
    段、前記第1および第2の電子ボリューム手段、並びに
    前記リモート調整手段は、前記変換器手段の内部に、一
    体に封止形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項
    4のうちのいずれか1項に記載のひずみゲージ式変換器
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013174514A (ja) * 2012-02-25 2013-09-05 Kyowa Electron Instr Co Ltd ひずみゲージ式変換器

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