JP3076616U - 拡大点字鋲による点字表記 - Google Patents

拡大点字鋲による点字表記

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由典 桑原
希実子 張
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由典 桑原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加齢や手袋の装着等により視覚障害者の指先感
覚が鈍化した状況下での点字の認識と読み取り、および
視覚的かつ触覚的情報である点字表記の視認性の向上。 【解決手段】本考案は指先感覚が鈍化した状況下での点
字情報の読み取りが可能になるよう、点字鋲の大きさを
直径１０〜３０ｍｍ程度、高さ５〜２０ｍｍ程度、点字
鋲間の間隔を５〜１５ｍｍ程度に拡大することにより、
指先ではなく手のひら全体をはじめとする身体の他部位
で点字を認識させるものである。拡大された点字は従来
の点字と同様幅広い用途に用いられ得る。また点字鋲を
拡大し視認性を高められた点字は視覚障害を持たない者
にとっても視覚的な情報としての機能を有し、本考案は
公共空間のサイン等におけるユニバーサルデサインとし
て極めて有効な点字認識・読み取りシステムである。

Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【考案の属する技術分野】
本考案は、拡大された点字鋲による点字の表記・認識法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の点字システムにおける点字鋲の大きさは直径が約１ｍｍ程度であり、視 覚障害者は指先を用いて点字の認識及び情報の読みとりを行っている。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
指先で直径１ｍｍ程度の点字を認識する従来の点字システムにおいては、加齢 や手袋の装着等により指先感覚が鈍化した状況下での点字鋲の認識が困難であり 、点字の示す情報の読みとりが不可能な場合がある。また点字は触覚のみならず 視覚による読み取りも可能な言語表記システムであるが、従来の点字は視認性に 乏しく、現状において点字が視覚情報として機能することはまれである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記問題点の解決を目的とし、点字鋲の大きさを直径１０〜３０ｍｍ 程度、高さ５〜２０ｍｍ程度、点字鋲間の間隔を５〜１５ｍｍ程度に拡大するこ とにより、指先に限らず手のひらをはじめとした身体の他部位で点字を認識させ るものである。これにより指先感覚が鈍化した状況下での点字情報の読み取りが 可能になる。また点字鋲の拡大により視認性を高められた点字は視覚障害を持た ない者に対しては視覚的情報として機能する。高齢化社会や障害者と健常者が共 存する社会に向けたユニバーサルデザインのひとつとして、本考案の提案する視 覚的かつ触覚的な点字の表記・認識システムは極めて優れている。
【０００５】
【考案の実施の形態】
指先感覚が鈍化した状況下での点字情報の読み取りを目的とし、手のひらをは じめとする身体部位を用いての点字の認識が可能になるよう点字鋲の大きさを直 径１０〜３０ｍｍ程度、高さ５〜２０ｍｍ程度、鋲間の間隔を５〜１５ｍｍ程度 に拡大した点字表記及び拡大点字鋲による点字表記を表面に施したパネル。拡大 点字表記は従来の点字表記と同様幅広い用途に利用できる。
【０００６】
【実施例】
図１は本考案である拡大点字鋲による点字表記の、正面図（Ａ）および断面図 （Ｂ）である。図２は図１の一実施例として拡大点字鋲による点字表記を表面に 施し壁体と一体化させたパネルの正面図（Ａ）および断面図（Ｂ）である。以下 、添付図面に従って実施例の説明を行う。
【０００７】 ａは点字鋲の凸部、ｂは点字鋲の平坦部であり、加齢や手袋の装着等により指 先感覚が鈍化した状況下での点字の認識及び読みとりが可能になるよう、指先で はなく手のひら全体を用いた点字の認識・読み取りに向けて点字鋲の大きさを直 径１０〜３０ｍｍ程度、高さ５〜２０ｍｍ程度、点字鋲間の間隔を５〜１５ｍｍ 程度に拡大している。
【０００８】 本考案における上記寸法は標準例を示すものであり、点字の読み取りが行なわ れる個々の状況の違いに応じて適切な寸法が採用される。ａ・ｂは金属及び耐久 性のプラスチック等の適宜素材で壁体表面に施される。
【０００９】 表面に本考案の拡大点字表記を施した壁体・パネル等は公共空間におけるサイ ンのあり方として有効であるほか、壁体意匠のひとつとしても利用できる。
【００１０】
【考案の効果】
上述のように、本考案は点字鋲を拡大し指先ではなく手のひら全体をはじめと する身体の他部位で点字を認識させることで、指先感覚が鈍化した状況下での点 字の認識と情報の読み取りを可能にする。また点字鋲の拡大により視認性を高め られた点字は視覚障害のない者にとっても視覚的な情報としての機能を有するほ か、社会における視覚障害者の存在の認知性を高める効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案である拡大点字鋲による点字表記の正面
図（Ａ）および断面図（Ｂ）である。
【図２】本考案の拡大点字鋲による点字表記を表面に施
し壁体と一体化させたパネルの正面図（Ａ）および断面
図（Ｂ）である。
【符号の説明】
ａ 点字鋲凸部 ｂ 点字鋲平坦部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１２年１０月１８日（２０００．１０．
１８）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】点字の読み取りを指先に限らず手のひら等
    の身体部位で行うことを目的とし、点字表示に用いる点
    字鋲の大きさを直径１０〜３０ｍｍ程度、高さ５〜２０
    ｍｍ程度、点字鋲間の間隔を５〜１５ｍｍ程度に拡大し
    たことを特徴とする点字表記。
  2. 【請求項２】壁体の表面に請求項１記載の点字表記を施
    し、躯体と一体化させた点字パネル
  3. 【請求項３】意匠のひとつとして請求項１記載の点字表
    記を用いたもの
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