JP3076406B2 - アモルファスシリコン系感光体を用いた電子写真装置 - Google Patents

アモルファスシリコン系感光体を用いた電子写真装置

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JP3076406B2
JP3076406B2 JP15379091A JP15379091A JP3076406B2 JP 3076406 B2 JP3076406 B2 JP 3076406B2 JP 15379091 A JP15379091 A JP 15379091A JP 15379091 A JP15379091 A JP 15379091A JP 3076406 B2 JP3076406 B2 JP 3076406B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置に関し、
さらに詳述すれば同装置に用いる、導電性支持体の表面
上に順次積層された光導電層および表面層を有するアモ
ルファスシリコン系感光体に関する電位安定性,光メモ
リ防止および画像濃度ムラ低減を目的とした主除電光に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン系感光体は、表面
硬度が高く、半導体レーザ(770〜800nm)など
の長波長光に高い感度を示し、しかも繰返し使用による
劣化もほとんど認められないことから、高速複写機やレ
ーザービームプリンタ(LBP)などの電子写真用感光
体として用いられている。
【0003】図31は、代表的なアモルファスシリコン
系感光体の構造を示す模式的な断面図である。
【0004】アモルファスシリコン系感光体(以下、
「a−Si系感光体」と称する。)は、Alなどからな
る導電性支持体201 と、導電性支持体201 の表面上に順
次堆積された電荷注入阻止層202 と光導電層203 と表面
層204 とからなる。ここで、電荷注入阻止層202 は導電
性支持体201 から光導電層203 への電荷の注入を阻止す
るためのものであり、必要に応じて設けられる。また、
光導電層203は少なくともシリコン原子を含む非晶質材
料で構成され、光導電性を示すものである。さらに、表
面層204 はシリコン原子と炭素原子(さらに、必要によ
り水素原子あるいはハロゲン原子またはその両方の原
子)を含み、電子写真装置における顕像を保持する能力
をもつものである。なお、一般的には、光導電層203 と
電荷注入阻止層202 とを併せて「光導電層」と称される
が、以下では、電荷注入阻止層202 の有無により効果が
異なる場合を除いては、電荷注入阻止層202 はないもの
として説明する。
【0005】図32は、a−Si系感光体を用いた電子
写真装置の一従来例の要部を示す概略構成図である。
【0006】この電子写真装置では、a−Si系感光体
101 は円筒状のドラム100 の表面全面に設けられてい
る。また、a−Si系感光体101 の光導電層203 を一様
に帯電させる主帯電器102 と、静電潜像を形成するため
に画像情報に応じた露光光103を発する画像情報付与手
段(不図示)と、前記静電潜像を現像して顕像化するた
めの現像器104 と、前記顕像を転写材に転移させるため
の転写帯電器(不図示)と、前記転写材をa−Si系感
光体101 から分離する分離手段(不図示)と、クリーニ
ング装置105 と、主除電光源106 とが、a−Si系感光
体101 の表面に近接して図示X方向(ドラム100 の周方
向)に所定の間隔をもって順に設けられている。
【0007】ここで、a−Si系感光体101 の直径はせ
いぜい80〜120mm程度である。したがって、a−
Si系感光体101 を用いた電子写真装置は、a−Si系
感光体101 の特徴である帯電能の低さを補償するために
主帯電器102 の大型化が必要であるとともに、a−Si
系感光体101 の暗減衰の大きさを補償するために現像器
104 の近接化が必要であることから、実装上きわめて窮
屈なものになっている。また、近年の複写機の高速化の
進展を考慮すると、主帯電器102 から主除電光源106 ま
での間隔を十分に確保することが困難となってきてい
る。
【0008】特に、主除電光源106 は、光メモリ(残像
現象)消去,帯電能確保および電位シフト低減の点か
ら、主除電光源106 から発せられる主除電光の波長およ
び光量を厳密にコントロールできるLEDアレイを用い
ることが必須であるとともに、基板のスペース確保が困
難なことから、他の感光体(Se,OPCなど)を用い
る場合と同様に、主帯電器102 とクリーニング装置105
との間に一般的に設けられている。また、主除電光源10
6 の点灯方式としては、ごく一般的な直流点灯方式が用
いられており、前記主除電光の光量は、直列に接続した
抵抗によって調整している。したがって、前記主除電光
の波長および光量を変えても、光メモリレベルが同等で
あれば、帯電能および電位シフトも同等であるといった
関係がある。しかるに、これらの制約から、前記主除電
光の光量を弱め、ゴーストなどの光メモリレベルを割り
切らざるを得ないケースも生じていた。
【0009】すなわち、a−Si系感光体101 は多くの
タングリングボンド(未結合手)を有しており、これが
局在準位となって光キャリアーの一部を捕捉してその走
行性を低下させ、あるいは光生成キャリアーの再結合確
率を低下させる。したがって、画像形成プロセスにおい
て、露光によって生成された光キャリアーの一部は、次
工程の帯電時にa−Si系感光体101 に電界がかかると
同時に局在準位から開放され、露光部と非露光部とでa
−Si系感光体101 の表面電位に差が生じて、これが最
終的に光メモリに起因する画像ムラとなって現れる。
【0010】そこで、主除電工程において均一露光を行
うことによりa−Si系感光体101内部に潜在する光キ
ャリアーを過多にし全面で均一になるようにして、光メ
モリ(ゴースト)を消去することが一般的である。この
とき、主除電光源106 から発する主除電光の光量を増や
したり、該主除電光の波長をa−Si系感光体101 の分
光感度ピーク(約680〜700nm)に近づけること
により、より効果的に光メモリ(ゴースト)を消去する
ことが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電子写真装置では、a−Si系感光体101 は光メモリ
を受けやすく、主除電光源106から発する主除電光の光
量を大きくし過ぎたり、該主除電光の波長を長くしてa
−Si系感光体101 の分光感度ピークに近づけて、a−
Si系感光体101 の深さ方向(膜厚方向)の深い位置で
光キャリアーが発生する確率を増加させると、該光キャ
リアーの残存率が増加するため、a−Si系感光体101
内部に潜在する過多となった光キャリアーが再結合する
前に、主除電工程に突入し、帯電能率を著しく低下させ
るという問題がある。すなわち、主除電工程が光キャリ
アーの再結合過程から表面電位の上昇過程というステッ
プを踏むため、帯電工程直前のa−Si系感光体101 内
の光キャリアー量が、その後の表面電位の高低(すなわ
ち、帯電能)に大きく影響する。一方、同一条件下で連
続的に画像形成プロセスを繰返したときに、現像器104
位置での電位が徐々に変化するといった電位シフト現象
が悪化し、コピー時に画像濃度が不安定になるという問
題をもたらす傾向にある。
【0012】したがって、主除電光源106 から発する主
除電光は光メモリを消去し得る範囲で極力少ない光量お
よび極力短い波長で用い、光キャリアーが概ね再結合し
たのちに帯電工程へ進ませることが望ましい。しかし、
前記主除電光の光量および波長を変えて光メモリの程度
を同等としても帯電能および電位シフトは同じになる傾
向があるため、従来の電子写真装置では、帯電能(すな
わち、暗部電位)の確保の制約を受け、ある程度のゴー
ストは割り切らざるを得ないという問題がある。
【0013】本発明の目的は、ゴースト消去に不可欠な
主除電光の光メモリ消去能力を最大限に引出し、また、
帯電能低下および電位シフトを最小限に抑え、さらに
は、電位ムラの低減されたトータル性能に優れた、アモ
ルファスシリコン感光体を用いた電子写真装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のアモルファスシ
リコン感光体を用いた電子写真装置は、導電性支持体の
表面上に順次積層された光導電層および表面層を有する
アモルファスシリコン系感光体に画像情報に応じた露光
光を照射して静電潜像を形成したのち、該静電潜像を現
像して前記画像情報を記録する、アモルファスシリコン
系感光体を用いた電子写真装置において、前記アモルフ
ァスシリコン系感光体の表面に近接して設けられた、周
波数が10kHz以下の基準波を用いたパルス幅変調点
灯方式で駆動される、主除電光を発する主除電光源を含
み、前記アモルファスシリコン系感光体が、前記基準波
の周波数で除した値が1mm以下となる移動速度で前記
主除電光の照射領域を移動し、前記アモルファスシリコ
ン系感光体の前記光導電層が、前記表面層最近傍で含有
量が最小となる炭素原子を含有し、前記アモルファスシ
リコン系感光体の前記表面層が、含有量の和が40〜9
0原子%となる炭素原子と窒素原子と酸素原子とを含有
している。
【0015】ここで、アモルファスシリコン系感光体の
光導電層が、表面層から導電性支持体に向かって含有量
が連続的に変化する炭素原子を含有していてもよいし、
アモルファスシリコン系感光体の光導電層が、表面層か
ら導電性支持体に向かって含有量が段階的に変化する炭
素原子を含有していてもよいし、アモルファスシリコン
系感光体の光導電層が、表面層から導電性支持体に向か
って含有量が少なくとも一箇所では段階的に変化しその
他の箇所では連続的に変化する炭素原子を含有していて
もよい。
【0016】
【作用】本発明のアモルファスシリコン感光体を用いた
電子写真装置は、主除電光源の点灯方式をパルス幅変調
点灯方式として高輝度でパルス露光し、また、アモルフ
ァスシリコン系感光体の光導電層が表面層最近傍で含有
量が最小となる炭素原子を含有し、表面層が含有量の和
が40〜90原子%となる炭素原子と窒素原子と酸素原
子とを含有することにより、良好なレベルに光メモリを
除去したままで、帯電能低下および電位シフトを最小限
に抑えることができるとともに、電位ムラ(画像濃度ム
ラ)を低減することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に
限定されることはなく、本発明の目的が達成され得るも
のであればよい。
【0018】図1(A)は本発明のアモルファスシリコ
ン系感光体を用いた電子写真装置の一実施例を示す概略
構成図であり、同図(B),(C)はそれぞれ同図
(A)に示した駆動回路17の動作を説明するための波
形図である。また、図2(A)は図1(A)に示したa
−Si系感光体11の構造を示す模式的な断面図であ
り、同図(B)は同図(A)に示した光導電層22にお
ける炭素原子の含有量の分布を示すグラフである。
【0019】図1(A)に示した電子写真装置が図32
に示した従来の電子写真装置と異なる点を以下に示す。
【0020】(1)a−Si系感光体11の表面に近接
して設けられた、周波数が10kHz以下の基準波Rを
用いたパルス幅変調点灯方式で駆動される、主除電光を
発する主除電光源16を含み、a−Si系感光体11
が、基準波Rの周波数で除した値が1mm以下となる移
動速度で前記主除電光の照射領域を移動する。すなわ
ち、主除電光源16は、周波数が10kHz以下の図1
(B)に示す鋸歯状の基準波Rを用いて作成した矩形波
を出力する駆動回路17により駆動される。また、ドラ
ム10は、周速(単位:mm/sec)を基準波Rの周
波数で除した値が1mm以下となる回転速度で回転する
ように、ドラム駆動装置(不図示)により駆動される。
【0021】(2)図2(A)に示すa−Si系感光体
11の光導電層22が、表面層23最近傍で含有量が最
小となる炭素原子を含有する。すなわち、光導電層22
における炭素原子の含有量の分布は、図2(B)に示す
ように、表面層23との接触面で0原子%となり、導電
性支持体21との接触面で5原子%となるように、放物
線状に連続的に変化する分布となっている。
【0022】(3)a−Si系感光体11の表面層23
が、含有量の和が40〜90原子%となる炭素原子と窒
素原子と酸素原子とを含有する。
【0023】ここで、周波数が10kHz以下の基準波
Rを用いたパルス幅変調点灯方式とは、たとえば、特開
昭62−39972号公報に記載されている、露光光に
レーザ光線を用いた電子写真装置において、前記露光光
の光量を制御する露光光光量制御手段として用いられて
いる公知技術であるが、本発明は、該公知技術を主除電
光源16から発する主除電光の光量制御手段として用い
るものであり、前記公報に記載された従来技術とは構
成,効果が著しく異なるものである。
【0024】周波数が10kHz以下の基準波Rを用い
たパルス幅変調点灯方式について簡単に説明すると、駆
動回路17において、図1(B)に示すように、周波数
が10kHz以下の基準波Rとパルス幅制御信号V0
のレベル比較を行って、同図(C)に示すような矩形波
を作成し、該矩形波を主除電光源16に出力することに
より、前記矩形波がハイレベルのときに主除電光源16
から主除電光を発するようにしたものである。このと
き、パルス幅制御信号V0 のレベルを変えることによ
り、主除電光源16から主除電光を発する時間TONと主
除電光源16から主除電光を発しない時間TOFFとの比
ON/(TON+TOFF)(以下、「デューティー比D」
と称する。)を変えることができる。
【0025】次に、本実施例の電子写真装置のように、
周波数が10kHz以下の基準波Rを用いたパルス幅変
調点灯方式で駆動される主除電光源16を有することに
より、光メモリ,帯電能および電位シフトが向上できる
ことを示す実験例1〜実験例4について説明する。
【0026】なお、以下に示す実験例において、光メモ
リ,帯電能および電位シフトの測定は次のようにして行
った。
【0027】(1)光メモリ …… 現像器14位置にお
ける暗部電位が400Vとなるように主帯電器12の帯
電電流を調整し、コピーペーパー(A3サイズ)を原稿
としたときの明部電位が+50Vになるように、露光光
13を発するために用いた原稿照明ハロゲンランプの点
灯電圧を調整する。この状態で、画像先端部だけ前記原
稿照明ハロゲンランプを点灯させた場合と該原稿照明ハ
ロゲンランプを点灯させない場合とで、a−Si系感光
体11の同一部位における電位差(すなわち、画像終端
部の電位差)を測定して、光メモリ電位とした。したが
って、該光メモリ電位が低いほど光メモリが良好である
ことを示す。
【0028】(2)帯電能 …… 主帯電器12に一定の
電流を流したときの現像器14位置での暗部電位を測定
する。したがって、該暗部電位が大きいほど帯電能が良
好であることを示す。
【0029】(3)電位シフト …… 主帯電器12に一
定の電流を流して連続コピー動作をし、このときの現像
器14位置での暗部電位の変化分を測定する。したがっ
て、該暗部電位が小さいほど電位シフトが良好であるこ
とを示す。
【0030】[実験例1]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、駆動回路17から主除電光源16に直流電圧(デュ
ーティー比D=100%)を出力し、主除電光源16か
ら発する主除電光の光量を5.5μJ/cm2 一定に保
つとともに、該主除電光の波長を変えて、光メモリ,帯
電能および電位シフトの主除電光波長依存性を測定し
た。図3にその測定結果を示す。
【0031】この測定結果より、従来の直流点灯方式と
同様にして主除電光源16を駆動した場合には、主除電
光源16から発する主除電光の光量を一定とすると、該
主除電光の波長を長くするほど、光メモリ電位が小さく
なり光メモリが良好となる反面、暗部電位が小さくなり
帯電能が悪化するとともに、暗部電位の変化分が大きく
なり電位シフトも悪化することがわかった。
【0032】[実験例2]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、駆動回路17から主除電光源16に直流電圧(デュ
ーティー比D=100%)を出力して、主除電光源16
から発する主除電光の波長を565nm一定に保つとと
もに、該主除電光の光量を変えて、光メモリ,帯電能お
よび電位シフトの主除電光光量依存性を測定した。図4
にその測定結果を示す。
【0033】この測定結果より、従来の直流点灯方式と
同様にして主除電光源16を駆動した場合には、主除電
光源16から発する主除電光の波長を一定とすると、該
主除電光の光量を増加させるほど、光メモリ電位が小さ
くなり光メモリが良好となる反面、暗部電位が小さくな
り帯電能が悪化するとともに、暗部電位の変化分が大き
くなり電位シフトも悪化することがわかった。
【0034】[実験例3]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、主除電光源16から発する主除電光の波長および光
量をそれぞれ565nmおよび5.5μJ/cm2 一定
にし、かつ基準波Rの周波数を4kHz一定とした状態
で、前記主除電光のデューティー比Dを変えて、光メモ
リ,帯電能および電位シフトの主除電光デューティー比
依存性を測定した。図5にその測定結果を示す。ここ
で、前記主除電光の波長,光量および基準波Rの周波数
をそれぞれ一定とした状態での前記主除電光のデューテ
ィー比Dの変化は、図6(A)〜(C)にそれぞれ示す
ように、デューティー比Dに応じて前記主除電光の発光
強度を変えることにより行った。
【0035】この測定結果より、主除電光源16から発
する主除電光の光量,波長および基準波Rの周波数を一
定とした場合には、前記主除電光のデューティー比Dを
変えても、光メモリ電位はほぼ一定であり光メモリは変
わらない反面、前記主除電光のデューティー比Dを小さ
くすることにより、暗部電位が大きくなり帯電能が良好
となるとともに、暗部電位の変化分が小さくなり電位シ
フトも良好となることがわかった。
【0036】[実験例4]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、主除電光源16から発する主除電光の波長および光
量をそれぞれ565nmおよび5.5μJ/cm2 一定
にし、かつ前記主除電光のデューティー比Dを25%一
定とした状態で、基準波Rの周波数を変えて、光メモ
リ,帯電能および電位シフトの基準波周波数依存性を測
定した。図7にその測定結果を示す。この測定結果よ
り、主除電光源16から発する主除電光の光量,波長お
よびデューティー比Dを一定とした場合には、基準波R
の周波数を変えても、光メモリ電位はほぼ一定であり光
メモリは変わらない反面、暗部電位および暗部電位の変
化分の測定結果より、帯電能および電位シフトが良好と
なる基準波Rの周波数には上限が存在することがわかっ
た。また、基準波Rの周波数を減少させていくと、ドラ
ム10の周速(mm/sec)を基準波Rの周波数で除
した値が1mmを越えるあたりから、ドラム10の回転
方向に前記主除電光の光量ムラができてしまい、基準波
Rの適正な周波数には下限が存在することがわかった。
【0037】以上説明した実験例1〜実験例4より、次
に示すことがわかった。
【0038】(1)実験例1で示したように、主除電光
源16から発する主除電光のデューティー比Dを100
%としたとき(すなわち、主除電光源16の点灯方式を
従来と同様に直流点灯方式としたとき)、光メモリ,帯
電能および電位シフトの前記主除電光の波長に対する依
存性は図3に示すとうりであり、図3の波長λ=565
nm(二点鎖線)における光量依存性は図4のとうりに
なり、他の波長においても同様の傾向にある。したがっ
て、前記主除電光の光量を調節することにより、光メモ
リ,帯電能および電位シフトがすべて良好となる前記主
除電光の波長範囲は、500〜700nmであることが
わかった。また、該波長範囲では、光メモリを一定レベ
ルに保ったままで、帯電能および電位シフトをさらに向
上させることはできないこともわかった。
【0039】(2)実験例3より、主除電光源16の点
灯方式をパルス幅変調点灯方式としたときは、主除電光
源16から発する主除電光のデューティー比Dを小さく
すれば、光メモリを一定レベルに保ったままで帯電能お
よび電位シフトを向上させることができることがわかっ
た(図5参照)。
【0040】(3)実験例4により、主除電光源16の
点灯方式をパルス幅変調点灯方式として、光メモリを一
定レベルに保ったままで帯電能および電位シフトを向上
させるためには、基準波Rの周波数を10kHz以下と
し、かつドラム10の周速(単位:mm/sec)を基
準波Rの周波数で除した値が1mm以下としなければな
らないことがわかった(図7参照)。
【0041】次に、a−Si系感光体11の光導電層2
2(図2参照)における炭素原子の含有量の分布を変え
て、光メモリ,帯電能および電位シフトを測定した実験
例5〜実験例10について説明する。
【0042】[実験例5]実験例3と同様にして、図1
に示した電子写真装置において、ドラム10を周速38
0mm/secで回転させ、主除電光源16から発する
主除電光の波長および光量をそれぞれ565nmおよび
5.5μJ/cm2 一定にし、かつ基準波Rの周波数を
4kHz一定とした状態で、前記主除電光のデューティ
ー比Dを変えて、光メモリ,帯電能および電位シフトの
主除電光デューティー比依存性を測定した。
【0043】ここで、a−Si系感光体11の光導電層
22における炭素原子の含有量の分布の種類を以下に示
す4つに分けた。
【0044】(1)図8(A),(C),(E)に破線
でそれぞれ示すように、導電性支持体21から表面層2
3に向かって炭素原子の含有量を連続的に減少させる。
その測定結果を同図(B),(D),(F)にそれぞれ
示す。
【0045】(2)図9(A),(C),(E)に破線
でそれぞれ示すように、導電性支持体21から表面層2
3に向かって炭素原子の含有量を一定とする。その測定
結果を同図(B),(D),(F)にそれぞれ示す。
【0046】(3)図10(A),(C),(E)に破
線でそれぞれ示すように、表面層23から導電性支持体
21に向かって炭素原子の含有量を連続的に減少させ
る。その測定結果を同図(B),(D),(F)にそれ
ぞれ示す。
【0047】(4)図11(A),(C),(E)に破
線でそれぞれ示すように、導電性支持体21から表面層
23に向かって炭素原子の含有量を連続的に増加させた
のち減少させる。その測定結果を同図(B),(D),
(F)にそれぞれ示す。
【0048】この実験結果より、以下に示すことがわか
った。
【0049】図8および図11に示した測定結果と図9
および図10に示した測定結果とを比較すると、光メモ
リ,帯電能および電位シフトのいずれにおいても図8お
よび図11に示した測定結果の方が良好である。
【0050】[実験例6]実験例4と同様にして、図1
に示した電子写真装置において、ドラム10を周速38
0mm/secで回転させ、主除電光源16から発する
主除電光の波長および光量をそれぞれ565nmおよび
5.5μJ/cm2 一定にし、かつ前記主除電光のデュ
ーティー比Dを25%一定とした状態で、基準波Rの周
波数を変えて、光メモリ,帯電能および電位シフトの基
準波周波数依存性を測定した。
【0051】ここで、a−Si系感光体11の光導電層
22における炭素原子の含有量の分布の種類を以下に示
す4つに分けた。
【0052】(1)図12(A),(C),(E)に破
線でそれぞれ示すように、導電性支持体21から表面層
23に向かって炭素原子の含有量を連続的に減少させ
る。その測定結果を同図(B),(D),(F)にそれ
ぞれ示す。
【0053】(2)図13(A),(C),(E)に破
線でそれぞれ示すように、導電性支持体21から表面層
23に向かって炭素原子の含有量を一定とする。その測
定結果を同図(B),(D),(F)にそれぞれ示す。
【0054】(3)図14(A),(C),(E)に破
線でそれぞれ示すように、表面層23から導電性支持体
21に向かって炭素原子の含有量を連続的に減少させ
る。その測定結果を同図(B),(D),(F)にそれ
ぞれ示す。
【0055】(4)図15(A),(C),(E)に破
線でそれぞれ示すように、導電性支持体21から表面層
23に向かって炭素原子の含有量を連続的に増加させた
のち減少させる。その測定結果を同図(B),(D),
(F)にそれぞれ示す。
【0056】この実験結果より、以下に示すことがわか
った。
【0057】図12および図14に示した測定結果と図
13および図15に示した測定結果とを比較すると、光
メモリ,帯電能および電位シフトのいずれにおいても図
12および図15に示した測定結果の方が良好である。
【0058】[実験例7]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、主除電光源16から発する主除電光の波長および光
量をそれぞれ565nmおよび5.5μJ/cm2 一定
にし、かつ、基準波Rの周波数を4kHzおよび前記主
除電光のデューティー比Dを25%一定とした状態で、
光メモリ,帯電能および電位シフトをそれぞれ測定し
た。
【0059】ここで、a−Si系感光体11の光導電層
22における炭素原子の含有量の分布は、以下に示す3
つのタイプに分けた。
【0060】(1)タイプ1 …… 図16(A)に示す
ように、表面層23最近傍での炭素原子の含有量を最小
値であるa原子%および導電性支持体21最近傍での炭
素原子の含有量を最大値であるa+b原子%とするとと
もに、それらの間で連続的に変化させる。
【0061】(2)タイプ2 …… 図16(B)に示す
ように、表面層23最近傍での炭素原子の含有量を最小
値であるa原子%および導電性支持体21最近傍での炭
素原子の含有量を最大値であるa+b原子%とするとと
もに、それらの間で段階的に変化させる。
【0062】(3)タイプ3 …… 図16(C)に示す
ように、表面層23最近傍での炭素原子の含有量を最小
値であるa原子%および導電性支持体21最近傍での炭
素原子の含有量を最大値であるa+b原子%とするとと
もに、それらの間で少なくとも一箇所では段階的に変化
させ、その他の箇所では連続的に変化させる。
【0063】図17は、タイプ1について表面層23最
近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの光メ
モリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す図で
あり、同図(A)は、導電性支持体21最近傍での炭素
原子の含有量a+b原子%をa+1原子%としたとき、
同図(B)は、導電性支持体21最近傍での炭素原子の
含有量a+b原子%をa+20原子%としたとき、同図
(C)は、導電性支持体21最近傍での炭素原子の含有
量a+b原子%をa+30原子%としたときの前記各測
定結果を示す図である。また、図18(A)〜(C)
は、タイプ2について同様の各測定結果を示す図であ
り、図19(A)〜(C)は、タイプ3についての同様
の各測定結果を示す図である。
【0064】図17〜図19に示した各測定結果より、
光メモリ,帯電能および電位シフトは、表面層23最近
傍での炭素原子の含有量a原子%および光導電層22に
おける炭素原子の含有量の分布状態にほとんど依存しな
いことがわかった。
【0065】[実験例8]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、主除電光源16から発する主除電光の波長および光
量をそれぞれ565nmおよび5.5μJ/cm2 一定
にし、かつ、基準波Rの周波数を4kHzおよび前記主
除電光のデューティー比Dを25%一定とした状態で、
光メモリ,帯電能および電位シフトをそれぞれ測定し
た。
【0066】ここで、a−Si系感光体11の光導電層
22における炭素原子の含有量の分布は、以下に示す3
つのタイプに分けた。
【0067】(1)タイプ1 …… 図20(A)に示す
ように、表面層23最近傍での炭素原子の含有量を最小
値であるa原子%、表面層23と導電性支持体21との
間での含有量を最大値であるa+b原子%、および導電
性支持体21最近傍での炭素原子の含有量をa+c原子
%とするとともに、それらの間でそれぞれ連続的に変化
させる。
【0068】(2)タイプ2 …… 図20(B)に示す
ように、表面層23最近傍での炭素原子の含有量を最小
値であるa原子%、表面層23と導電性支持体21との
間での含有量を最大値であるa+b原子%、および導電
性支持体21最近傍での炭素原子の含有量をa+c原子
%とするとともに、それらの間でそれぞれ段階的に変化
させる。
【0069】(3)タイプ3 …… 図20(C)に示す
ように、表面層23最近傍での炭素原子の含有量を最小
値であるa原子%、表面層23と導電性支持体21との
間での含有量を最大値であるa+b原子%、および導電
性支持体21最近傍での炭素原子の含有量をa+c原子
%とするとともに、それらの間でそれぞれ少なくとも一
箇所では段階的に変化させ、その他の箇所では連続的に
変化させる。
【0070】図21は、タイプ1について表面層23最
近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの光メ
モリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す図で
あり、同図(A)は、表面層23と導電性支持体21と
の間での含有量a+b原子%をa+5原子%、および導
電性支持体21最近傍での炭素原子の含有量a+c原子
%をa+2原子%としたとき、同図(B)は、表面層2
3と導電性支持体21との間での含有量a+b原子%を
a+20原子%、および導電性支持体21最近傍での炭
素原子の含有量a+c原子%をa+10原子%としたと
き、同図(C)は、表面層23と導電性支持体21との
間での含有量a+b原子%をa+30原子%、および導
電性支持体21最近傍での炭素原子の含有量a+c原子
%をa+15原子%としたときの前記各測定結果を示す
図である。また、図22(A)〜(C)は、タイプ2に
ついて同様の各測定結果を示す図であり、図23(A)
〜(C)は、タイプ3についての同様の各測定結果を示
す図である。
【0071】図21〜図23に示した各測定結果より、
光メモリ,帯電能および電位シフトは、表面層23最近
傍での炭素原子の含有量a原子%、表面層23と導電性
支持体21との間での含有量a+b原子%、および導電
性支持体21最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%
にほとんど依存しないことがわかった。
【0072】[実験例9]図1に示した電子写真装置に
おいて、ドラム10を周速380mm/secで回転さ
せ、主除電光源16から発する主除電光の波長および光
量をそれぞれ565nmおよび5.5μJ/cm2 一定
にし、かつ、基準波Rの周波数を4kHz一定とした状
態で、前記主除電光のデューティー比Dを変えて、光メ
モリ,帯電能および電位シフトの主除電光デューティー
比依存性を測定した。
【0073】ここで、a−Si系感光体11の光導電層
22における炭素原子の含有量の分布は、図24に示す
ように、該含有量が表面層23から導電性支持体21に
向かって少なくとも一箇所では段階的に変化しその他の
箇所では連続的に変化するようにした。ただし、表面層
23最近傍における前記炭素原子の含有量は、最小値で
ある0原子%とした。測定結果を図25に示す図であ
る。
【0074】この測定結果より、光導電層22における
炭素原子の含有量の分布を、該含有量が表面層23から
導電性支持体21に向かって少なくとも一箇所では段階
的に変化しその他の箇所では連続的に変化するようにし
ても、前記主除電光のデューティー比Dを小さくするこ
とにより、光メモリ,帯電能および電位シフトを良好に
することができることがわかった。
【0075】[実験例10]a−Si系感光体11の光
導電層22における炭素原子の含有量の分布を、図16
(A)に示したタイプ1の構成でa=0原子%およびb
=10原子%とし、かつ、表面層23における炭素原子
と窒素原子と酸素原子との含有量の和C+N+Oを変化
させた場合と、それに対する炭素原子の含有量の比率C
/(C+N+O)を変化させた場合とで、a−Si系感
光体11の母線方向電位ムラおよび周方向電位ムラを測
定した。
【0076】図1に示した電子写真装置において、ドラ
ム10を周速380mm/secで回転させ、主除電光
源16(LED使用)から発する主除電光の波長および
光量をそれぞれ565nmおよび5.5μJ/cm2
定にし、かつ基準波Rの周波数を4kHzおよび前記主
除電光のデューティー比Dを25%一定とした。また、
a−Si系感光体11の母線方向電位ムラおよび周方向
電位ムラの測定は、以下のようにして行った。
【0077】(1)母線方向電位ムラ …… 現像器14
(図1参照)位置における暗部電位が400Vになるよ
うに主帯電器12の帯電電流を調整し、コピーペーパー
(A3サイズ)を原稿としたときの明部電位が200V
になるように露光光13を発するために用いた原稿照明
ハロゲンランプの点灯電圧を調整する。この状態で、a
−Si系感光体11の中央部と、該中央部を0cmとし
たときの奥側7cmおよび14cmの各点と、手前側7
cmおよび14cmの各点との計5点の前記明部電位を
それぞれ測定して、その最大値と最小値との差を母線方
向電位ムラとした。
【0078】(2)周方向電位ムラ …… 母線方向電位
ムラと同様にして前記明部電位を200Vに調整したの
ち、a−Si系感光体11の同一母線方向部位での1回
転周期の前記明部電位を測定して、その期間における前
記明部電位の最大値と最小値との差を周方向電位ムラと
した。
【0079】表面層23における炭素原子,窒素原子お
よび酸素原子の含有量の和C+N+Oを変化させたとき
のa−Si系感光体11の母線方向電位ムラの測定結果
および周方向電位ムラの測定結果を、図26(A),
(B)にそれぞれ示す。この結果より、表面層23にお
ける炭素原子,窒素原子および酸素原子の含有量の和C
+N+Oが40〜90原子%のときに(特に、50〜8
0原子%のときに)、母線方向電位ムラおよび周方向電
位ムラが改善されることがわかった。
【0080】また、表面層23における炭素原子と窒素
原子と酸素原子との含有量の和C+N+Oに対する炭素
原子の含有量の比率C/(C+N+O)を変化させたと
きの母線方向電位ムラおよび周方向電位ムラの測定結果
を、図26(C)に示す。この結果より、前記比率C/
(C+N+O)によって、母線方向電位ムラと周方向電
位ムラのどちらかがより改善されることがわかった。
【0081】以上示した実験例5〜実験例10より、次
に示すことがわかった。
【0082】(1)主除電光源16(図1参照)を周波
数が10kHz以下の基準波Rを用いたパルス幅変調点
灯方式で駆動し、高輝度でパルス露光することにより、
良好なレベルに光メモリを除去したままで、帯電能およ
び電位シフトを改善することができるという効果があ
る。
【0083】(2)a−Si系感光体11の光導電層2
2中の炭素原子の含有量を表面層23最近傍で最小とす
ることにより、該炭素原子の含有量の分布によらず前記
効果が特に顕著となる。
【0084】(3)a−Si系感光体11の表面層23
中の炭素原子と窒素原子と酸素原子との含有量の和を4
0〜90原子%とすることにより、a−Si系感光体1
1の母線方向電位ムラおよび周方向電位ムラが低減され
る。
【0085】なお、a−Si系感光体11の光導電層2
2中の炭素原子の含有量には特に制限はないが、光導電
層22中で0.5〜50原子%および表面層23最近傍
で0〜40原子%とすることが好ましく、また、光導電
層22中で1〜40原子%および表面層23最近傍で0
〜30原子%とすることがより好ましい。また、a−S
i系感光体11の光導電層22中には、水素原子および
ハロゲン原子のうち少なくともいずれか一方を必要に応
じて含有してもよい。さらには、周期律表第III族に属
する原子,周期律表第V族に属する原子および周期律表
第VI族に属する原子のうち少なくとも一つを必要に応じ
て含有してもよく、このときの前記各原子の含有量は、
1原子ppm〜40原子%とすることが好ましい。
【0086】次に、本発明のa−Si系感光体を用いた
電子写真装置と従来の電子写真装置との性能比較を行っ
た結果について説明する。
【0087】性能比較のために試作した、本発明のa−
Si系感光体を用いた電子写真装置(試作例)および従
来の電子写真装置(比較例)の概要を以下に示す。
【0088】(1)試作例1 …… 図1に示した電子写
真装置において、ドラム10を周速380mm/sec
で回転させ、主除電光源16(LEDアレイ使用)から
発する主除電光の波長および光量をそれぞれ565nm
および5.5μJ/cm2 一定にし、かつ、基準波Rの
周波数を4kHzおよび前記主除電光のデューティー比
Dを25%一定とした。また、a−Si系感光体11
は、図2に示したものを用いた。
【0089】(2)試作例2 …… 主除電光源16から
発する主除電光の波長を610nmとした点のみが、試
作例1と異なる。
【0090】(3)試作例3 …… 主除電光源16から
発する主除電光のデューティー比Dを50%とした点の
みが、試作例1と異なる。
【0091】(4)試作例4 …… 主除電光源16から
発する主除電光の光量を3μJ/cm2 とした点のみ
が、試作例1と異なる。
【0092】(5)比較例1 …… 主除電光源16の点
灯方式を従来と同様に直流点灯方式とした点のみが、試
作例1と異なる。
【0093】(6)比較例2 …… 主除電光源16の点
灯方式を従来と同様に直流点灯方式とし、さらに、主除
電光源16から発する主除電光の波長を610nmとし
た点が、試作例1と異なる。
【0094】表1に、上述した各実験例と同様にして、
光メモリ,帯電能および電位シフトについてそれぞれ評
価した結果を示す。
【0095】
【表1】 表1より、本発明のa−Si系感光体を用いた電子写真
装置(試作例)は、従来の電子写真装置(比較例)より
もトータル性能が優れていることがわかる。
【0096】表2に、光メモリ,帯電能および電位シフ
トの主除電光デューティー比依存性についてまとめた結
果を示す。
【0097】
【表2】 表2より、主除電光源16から発する主除電光の波長
および光量を一定とした場合には、該主除電光のデュー
ティー比を小さくした方が帯電能および電位シフトが良
くなることがわかった。また、光メモリは前記主除電光
のデューティー比に依存しないことがわかった。
【0098】表3に、光メモリ,帯電能および電位シフ
トの主除電光波長依存性についてまとめた結果を示す。
【0099】
【表3】 表3より、主除電光源16から発する主除電光の光量
およびデューティー比を一定とした場合には、該主除電
光の波長を短くした方が帯電能および電位シフトが良く
なる反面、光メモリは悪くなることがわかった。
【0100】表4に、光メモリ,帯電能および電位シフ
トの主除電光光量依存性についてまとめた結果を示す。
【0101】
【表4】 表4より、主除電光源16から発する主除電光の波長
およびデューティー比を一定とした場合には、該主除電
光の光量を小さくしても帯電能および電位シフトはあま
り影響を受けない反面、光メモリは悪くなることがわか
った。
【0102】次に、本発明のa−Si系感光体を用いた
電子写真装置の効果を確認するために行った試作例5お
よび比較例3について説明する。
【0103】(1)試作例5 …… 図1に示した電子写
真装置において、ドラム10を周速380mm/sec
で回転させ、主除電光源16(LED使用)から発する
主除電光の波長および光量をそれぞれ565nmおよび
5.5μJ/cm2 一定にし、かつ、基準波Rの周波数
を4kHzおよび前記主除電光のデューティー比Dを2
5%一定とした。また、a−Si系感光体11は図16
(A)に示したタイプ1においてa=0原子%およびb
=10原子%とし、さらに、表面層23中の炭素原子,
窒素原子および酸素原子の含有量をそれぞれ40原子
%,10原子%および10原子%とした。
【0104】(2)比較例3 …… a−Si系感光体1
1として、光導電層22中の炭素原子の含有量が10原
子%一定であり、表面層23が含有量5原子%の炭素原
子を含むものを用いた点が、試作例5と異なる。
【0105】表5に、上述した各実験例と同様にして、
光メモリ,帯電能,電位シフトおよび電位ムラについて
それぞれ評価した結果を示す。
【0106】
【表5】 表5より、a−Si系感光体11の表面層23中に
炭素原子,窒素原子および酸素原子を含有させた(含有
量の和が60原子%)試作例5では、光メモリが良好な
条件で帯電能の向上および電位シフトの低減が可能であ
り、さらに、電位ムラの低減が可能となることがわかっ
た。
【0107】次に、図2に示したa−Si系感光体11
の構造の詳細について説明する。
【0108】(1)導電性支侍体21 導電性支持体21としては、たとえば、Al,Cr,M
o,Au,In,Nb,Te,V,Ti,Pt,Pd,
Feなどの金属、およびこれらの合金(たとえばステン
レスなど)が挙げられる。また、ポリエステル,ポリエ
チレン,ポレカーボネート,セルロースアセテート,ポ
リプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン,ポリア
ミドなど合成樹脂のフィルムまたはシート、およびガラ
ス,セラミックなどの電気絶縁性支持体の少なくとも光
導電層22(光受容層)を形成する側の表面を導電処理
した支持体も用いることができる。さらに、光導電層2
2を形成する側とは反対側の表面も導電処理することが
より好ましい。導電性支侍体21の形状は、平滑表面あ
るいは凹凸表面の円筒状または板状無端ベルト状とする
ことができる。また、その厚さは、所望通りの電子写真
用感光体を形成し得るように適宜決定するが、電子写真
用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体
としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄く
することができるが、製造上および取り扱い上、機械的
強度などの点から通常は10μm 以上とされる。
【0109】特に、レーザー光などの可干渉性光を用い
て像記録を行う場合には、可視画像において現われるい
わゆる干渉縞模様による画像不足を解消するために、導
電性支侍体21の表面に凹凸を設けてもよい。この凹凸
は、特開昭60−168156号公報,同60−178
457号公報および同60−225854号公報などに
記載された公知の方法により作成される。また、レーザ
ー光などの可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画
像不良を解消する別の方法として、導電性支侍体21の
表面に複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状を設けてもよ
い。すなわち、導電性支侍体21の表面が電子写真用感
光体に要求される解像力よりも微少な凹凸を有し、しか
も該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによるものである。導
電性支侍体21の表面に設けられる複数の球状痕跡窪み
による凹凸は、特開昭61−231561号公報に記載
された公知の方法により作成される。
【0110】(2)光導電層22 光導電層22は、導電性支侍体21側より、構成要素と
してシリコン原子と炭素原子,水素原子,弗素原子を含
むa−SiC(H、F)からなる光導電層により構成さ
れ、所望の光導電特性、特に電荷保持特性,電荷発生特
性および電荷輸送特性を有する。光導電層22に含有さ
れる炭素原子は分布をなし、該分布は導電性支侍体21
の表面に各々平行な面内では実質的に均一であり、層の
厚み方向には不均一であって、膜厚方向の各点において
導電性支持体21側の含有率が高く、表面層23側の含
有率が低く分布している。炭素原子の含有量としては、
導電性支侍体21の設けてある側の表面または表面近傍
で0.5原子%以下であれば導電性支侍体21との密着
性向上および電荷の注入阻止の機能が悪化し、さらに静
電容量の減少による帯電能向上の効果がなくなる。ま
た、50原子%以上では残留電位が発生してしまう。こ
のため、実用的には0.5〜50原子%、好ましくは1
〜40原子%であり、最適には1〜30原子%とされる
のが好ましい。また、光導電層22中に水素原子が含有
されることが必要であるが、これはシリコン原子の末結
合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性および電荷
保持特性を向上させるために必須不可欠であるからであ
る。特に、炭素原子が含有された場合、その膜質を維持
するためにより多くの水素原子が必要となるため、炭素
含有量にしたがって含有される水素原子量が調整される
ことが望ましい。よって、導電性支侍体21の表面の水
素原子の含有量は望ましくは1〜40原子%、より好ま
しくは5〜35原子%、最適には10〜30原子%とさ
れているのが好ましい。
【0111】光導電層22に含有される弗素原子につい
ては、光導電層22に含有される炭素原子および水素原
子の凝集を抑制し、バンドギャップ中の局在準位密度を
低減させるため、ゴーストおよびガサツキを改善し、層
品質の均一性の向上に効果を発揮する。弗素含有量が1
原子ppmより少ないと、弗素原子によるゴーストおよ
びガサツキの改善効果が充分発揮されず、また、95原
子ppmを越えると逆に膜質が低下し、ゴースト現象を
生じるようになってしまう。したがって、弗素原子の含
有量は実用的には1〜95原子ppm、より好ましくは
5〜80原子ppm、最適には10〜70原子ppmと
されるのが好ましい。特に、光導電層22の前述のごと
き範囲で炭素原子を含有せしめたときに、弗素原子の含
有量を上記した範囲に設定することにより、光導電特
性,画像特性および耐久性が著しく向上することが実験
により確認された。
【0112】光導電層22は真空堆積膜形成方法によっ
て、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーターの
数値条件が設定されて作成される。具体的には、たとえ
ばグロー放電法(低周波CVD法,高周波CVD法ある
いはマイクロ波CVD法などの交流放電CVD法、また
は直流放電CVD法など),スパッタリング法,真空蒸
着法,イオンプレーティング法,光CVD法、熱CVD
法などの数々の薄膜堆積法によって形成することができ
る。これらの薄膜堆積法は、製造条件,設備資本投資下
の負荷程度,製造規模,作成される電子写真用感光体に
所望される特性などの要因によって適宜選択されて採用
されるが、所望の特性を有する電子写真用感光体を製造
するに当たっての条件の制御が比較的容易であることか
らしてグロー放電法,スパッタリング法,イオンプレー
ティング法が好適である。そしてこれらの方法を同一装
置系内で併用して形成してもよい。たとえば、グロー放
電法によってa−SiC(H、F)光導電層を形成する
には、基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るS
i供給用の原料ガスと、炭素原子(C)を供給し得るC
供給用の原料ガスと、水素原子(H)を提供し得るH供
給用の原料ガスと、弗素原子(F)を供給し得るF供給
用の原料ガスとを、内部が減圧にし得る反応容器内に所
望のガス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電を
生起させ、あらかじめ所定の位置に設置されてある所定
の導電性支侍体21表面上にa−SiC(H、F)から
なる層を形成すればよい。
【0113】Si供給用ガスとなり得る物質としては、
SiH4 ,Si26,Si38およびSi410 などの
ガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン
類)が有効に使用されるものとして挙げられ、さらに層
作成時の取り扱い易さ,Si供給効率の良さなどの点で
SiH4 および Si26が好ましいものとして挙げら
れる。また、これらのSi供給用の原料ガスを必要に応
じてH2 ,He,Ar,Neなどのガスにより希釈して
使用してもよい。
【0114】炭素原子(C)導入用の原料物質となり得
るものとしては、常温常圧ガス状のもの、または少なく
とも層形成条件下で容易にガス化し得るものが採用され
るのが望ましい。炭素原子(C)導入用の原料ガスにな
り得るものとして有効に使用される出発物質は、CとH
とを構成原子とする、たとえば炭素数1〜5の飽和炭化
水素,炭素数2〜4のエチレン系炭化水素,炭素数2〜
3のアセチレン系炭化水素などが挙げられる。具体的に
は、飽和炭化水素としては、メタン(CH4 ),エタン
(C26)、プロパン(C38),n−ブタン(n−C
410 ),ペンタン(C512 )などが挙げられ、ま
た、エチレン系炭化水素としては、エチレン(C
24),プロピレン(C36),ブテン−1(C
48),ブテン−2(C48),イソブチレン(C4
8),ペンテン(C510)などが挙げられ、さらに、ア
セチレン系炭化水素としては、アセチレン(C22),
メチルアセチレン(C34),ブチン(C46)などが
挙げられる。また、SiとCとを構成原子とする原料ガ
スとしては、Si(CH3)4 ,Si(C25)などのケ
イ化アルキルを挙げることができる。この他に、炭素原
子(C)の導入に加えて、弗素原子の導入も行えるとい
う点から、CF4,CF3,C26,C38,C48など
のフッ素炭素化合物を挙げることができる。
【0115】弗素供給用ガスとして有効なのは、たとえ
ば弗素ガス、弗素化物、弗素をふくむハロゲン間化合
物、弗素で置換されたシラン誘導体などのガス状のまた
はガス化し得る弗素化合物が好ましく挙げられる。ま
た、さらにはシリコン原子と弗素原子とを構成要素とす
るガス状のまたはガス化し得る、弗素原子を含む水素化
珪素化合物も有効なものとして挙げることができる。好
適に使用し得る弗素化合物としては、具体的には弗素ガ
ス(F2 ),BrF,ClF,ClF3,BrF3,Br
5,IF3,IF7 などのハロゲン間化合物を挙げるこ
とができる。弗素原子を含む珪素化合物、いわゆる弗素
原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、
たとえばSiF4 ,Si26などのフツ化珪素が好まし
いものとして挙げることができる。このような弗素原子
を含む珪素化合物を採用してグロー放電などによって電
子写真用感光体を形成する場合には、Si供給用ガスと
しての水素化珪素ガスを使用しなくても、所定の導電性
支持体21上に弗素原子を含むa−Si(H、F)から
なる光導電層22を形成することができるが、形成され
る光導電層22中に導入される水素原子の導入割合の制
御を一層容易になるように図るために、これらのガスに
更に水素ガスまたは水素原子を含む珪素化合物のガスも
所望量混合して層形成することが好ましい。また、各ガ
スは単独種のみでなく所定の混合比で複数種混合しても
差し支えないものである。
【0116】弗素原子供給用ガスとして上記されたフッ
化物あるいは弗素を含む珪素化合物が有効なものとして
使用されるものであるが、そのほかに、HF,SiH3
F,SiH22,SiHF3 などの弗素置換水素化珪素
のガス状態のあるいはガス化し得る物質も有効な光導電
層形成用の原料物質として挙げることができる。これら
の物質の内、水素原子を含む弗素化物は、光導電層形成
の際に層中に弗素原子の導入と同時に、電気的あるいは
光電的特性の制御にきわめて有効な水素原子も導入され
るので、好適な弗素原子供給用ガスとして使用される。
【0117】水素原子を光導電層22中に構造的に導入
するには、上記の他にH2 あるいはSiH4 ,Si
26,Si36,Si410 などの水素化珪素とSiを
供給するためのシリコンまたはシリコン化合物とを反応
容器中に共存させて放電を生起させることでも行うこと
ができる。
【0118】光導電層22中に含有される炭素原子およ
び/または、水素原子および/または弗素原子の量を制
御するには、たとえば導電性支持体21の温度、炭素原
子,水素原子あるいは弗素原子を含有させるために使用
される原料物質の反応容器内へ導入する量、放電電力な
どを制御すればよい。
【0119】さらに、光導電層22には必要に応じて伝
導性を制御する原子(M)を含有させることが好まし
い。伝導性を制御する原子は、光導電層中に万遍なく均
一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚
方向には不均一な分布状態で含有している部分があって
もよい。前記の伝導性を制御する原子としては、半導体
分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p
型伝導性を与える周期律表III族に属する原子(以下、
「第III族原子」と称する。)またはn型伝導特性を与
える周期律表V族に属する原子(以下、「第V族原子」と
称する。)を用いることができる。第III族原子として
は、具体的には、B(硼素),Al(アルミニウム),
Ga(ガリウム),In(インジウム),Tl(タリウ
ム)などがあり、特に、B,,Al,Gaが好適であ
る。第V族原子としては、具体的にはP(燐),As
(砒素),Sb(アンチモン),Bi(ビスマス)など
があり、特に、P,Asが好適である。光導電層22に
含有される伝導性を制御する原子(M)の含有量として
は、好ましくは1×10-3〜5×104 原子ppm、よ
り好ましくは1×10-2〜1×104 原子ppm、最適
には1×10-1〜5×103原子ppmとされるのが望
ましい。特に、光導電層22において炭素原子(C)の
含有量が1×103 原子ppm以下の場合は、光導電層
22に含有される原子(M)の含有量としては好ましく
は1×10-3〜1×103 原子ppmとされるのが望ま
しく、炭素原子(C)の含有量1×103 原子ppmを
越える場合は、原子(M)の含有量としては、好ましく
は1×10-1〜5×104 原子ppmとされるのが望ま
しい。
【0120】伝導性を制御する原子(たとえば、第III
族原子あるいは第V族原子)を光導電層22中に構造的
に導入するには、第III族原子導入用の原料物質あるい
は第V族原子導入用の原料物質をガス状態で、層形成の
際に反応容器中に、光導電層22を形成するための他の
ガスとともに導入してやればよい。第III族原子導入用
の原料物質あるいは第V原子導入用原料物質となり得る
ものとしては、常温常圧でガス状のまたは少なくとも層
形成条件下で容易にガス化し得るものが採用されるのが
望ましい。そのような第III族原子導入用の原料物質と
して具体的には、硼素原子導入用としては、B26,B
410,B59,B511,B610,B612,B614
などの水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3などのハ
ロゲン化硼素などが挙げられる。この他、AlCl3
GaCl3,Ga(CH33,InCl3,TlCl3
ども挙げることができる。
【0121】第V族原子導入用の原料物質として有効に
使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3,P2
4などの水素化燐、PH4I,PF3,PF5,PCl3
PCl5,PBr3,PBr5,PI3などのハロゲン化燐
が挙げられる。この他、AsH3,AsF3,AsC
3,AsBr3,AsF5,SbH3,SbF3,Sb
5,SbCl3,SbCl5,BiH3,BiCl3,B
iBr3なども第V族原子導入用の出発物質の有効なもの
として挙げることができる。また、これらの伝導性を制
御する原子導入用の原料物質を必要に応じてH2 ,H
e,Ar,Neなどのガスにより希釈して使用してもよ
い。さらに、光導電層22には、周期律表第Ia族,第
IIa族,第VIa族,第VIII族から選ばれる少なくとも一
種の元素を含有してもよい。前記元素は光導電層22中
に万遍なく均一に分布されてもよいし、あるいは光導電
層22中に万遍なく含有されてはいるが、層厚方向に対
し不均一に分布する状態で含有している部分があっても
よい。しかしながら、いずれの場合においても導電性支
持体21の表面と平行な面内方向においては、均一な分
布で万遍なく含有されていることが、面内方向における
特性の均一化を図る点からも必要である。第Ia族原子
としては、具体的には、Li(リチウム),Na(ナト
リウム),K(カリウム)を挙げることができ、第IIa
族原子としては、Be(ベリウム),Mg(マグネシウ
ム),Ca(カルシウム),Sr(ストロンチウム),
Ba(バリウム)などを挙げることができる。また、第
VI族原子としては具体的には、Cr(クロム),Mo
(モリブデン),W(タングステン)などを挙げること
ができ、第VIII族原子としては、Fe(鉄),Co(コ
バルト),Ni(ニッケル)などを挙げることができ
る。
【0122】光導電層22の層厚は所望の電子写真特性
が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望
にしたがって決定され、光導電層22については、好ま
しくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μm、
最適には20〜30μmとされるのが望ましい。
【0123】本発明の目的を達成し得る特性を有するa
−SiC(H、F)から成る光導電層22を形成するに
は、導電性支持体21の温度,反応容器内のガス圧を所
望にしたがって、適宜設定する必要がある。導電性支持
体21の温度(Ts)は、層設計にしたがって適宜最適
範囲が選択されるが、通常の場合、好ましくは20〜5
00℃、より好ましくは50〜480℃、最適には10
0〜450℃とするのが望ましい。反応容器内のガス圧
も同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選択される
が、通常の場合、好ましくは1×10-5〜10Torr、よ
り好ましくは5×10-5〜3Torr、最適には1×10-4
〜1Torrとするのが好ましい。本発明においては、前記
各層を作成するための導電性支持体21の温度、ガス圧
の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられる
が、これらの層作成ファクターは通常は独立的に別々に
決められるものではなく、所望の特性を有する光導電層
22を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて、
各層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0124】本発明のa−Si系感光体11において
は、光導電層22と表面層23との間に、組成を連続的
に変化させた層領域を設けてもよい。該層領域を設ける
ことにより各層間で密着性を向上させることができる。
さらに、本発明のa−Si系感光体11においては、光
導電層22の導電性支持体21側に、少なくともアルミ
ニウム原子,シリコン原子,炭素原子および水素原子が
層厚方向に不均一な分布状態で含有する層領域を有する
ことが望ましい。
【0125】(3)表面層23 表面層23は、構成要素としてシリコン原子と炭素原
子,窒素原子および酸素原子とを同時に含有し、さらに
水素原子およびハロゲン原子とを含有する非晶質材料で
構成される。表面層23には光導電層22中に含有され
るような伝導性を制御する物質は実質的に含有されな
い。表面層23に含有される炭素原子,窒素原子および
酸素原子は該層中に万遍なく均一に分布されても良い
し、あるいは層厚方向には万遍なく含有されてはいる
が、不均一に分布する状態で含有している部分があって
もよい。しかしながら、いずれの場合にも導電性支持体
21の表面と平行面内方向においては、均一な分布で万
遍なく含有されることが面内方向における特性の均一化
をはかる点からも必要である。
【0126】表面層23の全層領域に含有される炭素原
子,窒素原子および酸素原子は、同時に含有されるとき
に著しい高暗抵抗化,高硬度化などの効果を奏する。表
面層23中に含有される炭素原子の含有量は、好適には
40〜90原子%、より好適には45〜85原子%、最
適には50〜80原子%とされるのが望ましい。本発明
における効果をより一層発揮するには、酸素原子,窒素
原子の含有量はともに10原子%以下が好ましい。
【0127】また、表面層23に含有される水素原子お
よびハロゲン原子a−SiC,O,N(H、X)内に存
在する末結合手を補償し膜質の向上に効果を奏し、光導
電層22と表面層23の界面にトラップされるキャリア
ーを減少させるため、画像流れを改善する。さらに、ハ
ロゲン原子は表面層23の撥水性を向上させるので、水
蒸気の吸着による高湿流れをも減少させる。表面層23
中のハロゲン原子の含有量は20原子%以下であり、さ
らに水素原子とハロゲン原子の含有量の和は好適には3
0〜70原子%、より好適には35〜65原子%、最適
には40〜60原子%とするのが望ましい。
【0128】表面層23に、周期律表第Ia族,第IIa
族,第VIa族,第VIII族から選ばれる少なくとも一種の
元素を含有してもよい。前記元素は光導電層22中に万
遍なく均一に分布されてもよいし、あるいは光導電層2
2中に万遍なく含有されてはいるが、層厚方向に対し不
均一に分布する状態で含有している部分があってもよ
い。しかしながら、いずれの場合においても導電性支持
体21の表面と平行な面内方向においては、均一な分布
で万遍なく含有されていることが、面内方向における特
性の均一化を図る点からも必要である。第Ia族原子と
しては、具体的には、Li(リチウム),Na(ナトリ
ウム),K(カリウム)を挙げることができ、第IIa族
原子としては、Be(ベリリウム),Mg(マグネシウ
ム),Ca(カルシウム),Sr(ストロンチウム),
Ba(バリウム)などを挙げることができる。また、第
VIa族原子としては、具体的には、Cr(クロム),M
o(モリブデン),W(タングステン)などを挙げるこ
とができ、第VIII族原子としては、Fe(鉄),Co
(コバルト),Ni(ニッケル)などを挙げることがで
きる。
【0129】表面層23の層厚は、所望の電子写真特性
が得られることおよび経済的効果などの点から好ましく
は0.01〜30μm、より好ましくは0.05〜20
μm、最適には0.1〜10μmとされるのが望まし
い。
【0130】a−SiC,O,N(H、X)で構成され
る表面層23を形成するには、前述の光導電層22を形
成する方法と同様の真空堆積法が採用される。本発明の
目的を達成し得る特性を有する表面層23を形成する場
合には、導電性支持体21の温度およびガス圧が表面層
23の特性を左右する重要な要因である。導電性支持体
21の温度は適宜最適範囲が選択されるが、好ましくは
20〜500℃、より好ましくは50〜480℃、最適
には100〜450℃とするのが望ましい。反応容器内
のガス圧も適宜最適範囲が選択されるが、好ましくは1
×10-5〜10Torr、より好ましくは5×10-5〜3To
rr、最適には1×1014〜1Torrとするのが望ましい。
表面層23を形成するための導電性支持体21の温度お
よびガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙
げられるが、これらの層作成ファクターは通常は独立的
に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する
表面層23を形成すべく相互かつ有機的関連性に基づい
て各層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0131】次に、高周波プラズマCVD法およびマイ
クロ波プラズマCVD法によって堆積膜を形成するため
の装置および形成方法について詳述する。
【0132】図27は、高周波プラズマCVD法(以
下、「RF−PCVD法」と称する。)による電子写真
用感光体の製造装置の一例を示す模式的な構成図であ
る。
【0133】RF−PCVD法による堆積膜の製造装置
は、堆積装置3100と、原料ガス供給装置3200と、堆積装
置3100中の反応容器3111内を減圧するための排気装置
(不図示)とから構成されている。
【0134】ここで、反応容器3111内には、円筒状支持
体3112と、支持体加熱用ヒーター3113と、原料ガス導入
管3114とが設置されている。また、反応容器3111は高周
波マッチングボックス3115と互いに接続されている。原
料ガス供給装置3200は、SiH4,H2,CH4,NO,
NH3,SiF4 などの原料ガスの各ガスボンベ3221〜3
226と、各バルブ3231〜3236と、各流入バルブ3241〜324
6と、各流出バルブ3251〜3256と、各マスフローコント
ローラー3211〜3216とから構成され、各原料ガスのガス
ボンベ3221〜3226は、補助バルブ3260を介して反応容器
3111内のガス導入管3114に接続されている。
【0135】この製造装置を用いた堆積膜の形成は、た
とえば以下のように行なうことができる。
【0136】反応容器3111内に円筒状支持体3112を設置
し、不図示の排気装置(たとえば、真空ポンプ)により
反応容器3111内を排気する。続いて、支持体加熱用ヒー
ター3113により円筒状支持体3112の温度を20〜500
℃の所定の温度に制御する。堆積膜形成用の原料ガスを
反応容器3111内に流入させるには、各ガスボンベ3221〜
3226のバルブ3231〜3236と反応容器のリークバルブ3117
とが閉じられていることを確認し、また、各流入バルブ
3241〜3246と各流出バルブ3251〜3256と補助バルブ3260
とが開かれていることを確認して、メインバルブ3118を
開いて、反応容器3111およびガス配管内3116を排気す
る。次に、真空計3119の読みが約5×10-6Torrになっ
た時点で、補助バルブ3260と各流出バルブ3251〜3256と
を閉じる。その後、各ガスボンベ3221〜3226より各原料
ガスを各バルブ3231〜3236を開いて導入し、各圧力調整
器3261〜3266により各ガス圧を2Kg/cm2にそれぞ
れ調整する。次に、各流入バルブ3241〜3246を徐々に開
けて、各原料ガスを各マスフローコントローラー3211〜
3216内に導入する。
【0137】以上のようにして成膜の準備が完了したの
ち、円筒状支持体3112上に光導電層22および表面層2
3の各層の形成を行う。
【0138】円筒状支持体3112が所定の温度になったと
ころで、各流出バルブ3251〜3256のうちの必要なものと
補助バルブ3260とを徐々に開き、各ガスボンベ3221〜32
26から所定の原料ガスをガス導入管3114を介して反応容
器3111内に導入する。次に、各マスフローコントローラ
ー3211〜3216によって、各原料ガスが所定の流量になる
ように調整する。その際、反応容器3111内の圧力が1To
rr以下の所定の圧力になるように、真空計3119を見なが
らメインバルブ3118の開口を調整する。内圧が安定した
ところで、RF電源(不図示)を所望の電力に設定し
て、高周波マッチングボックス3115を通じて反応容器31
11内にRF電力を導入し、RFグロー放電を生起させ
る。この放電エネルギーによって反応容器3111内に導入
された各原料ガスが分解され、円筒状支持体3112上に所
定のシリコンを主成分とする堆積膜が形成される。所望
の膜厚の形成が行われたのち、RF電力の供給を止め、
各流出バルブ3251〜3256を閉じて反応容器3111への各原
料ガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0139】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の光受容層が形成される。
【0140】それぞれの層を形成する際には、必要な原
料ガス以外の各流出バルブ3251〜3256はすべて閉じられ
ていることは言うまでもなく、また、それぞれの原料ガ
スが反応容器3111内、各流出バルブ3251〜3256から反応
容器3111に至る配管内に残留することを避けるために、
各流出バルブ3251〜3256を閉じて、補助バルブ3260を開
き、さらにメインバルブ3118を全開にして、系内を一旦
高真空に排気する操作を必要に応じて行う。また、膜形
成の均一化を図る場合は、膜形成を行なっている間は、
円筒状支持体3112を駆動装置(不図示)によって所定の
速度で回転させる。
【0141】上述の原料ガス種および各バルブ操作は各
々の層の作成条件にしたがって変更が加えられることは
言うまでもない。
【0142】導電性支持体21の加熱方法は、真空仕様
である発熱体であればよく、より具体的にはシース状ヒ
ーターの巻き付けヒーター,板状ヒーター,セラミック
ヒーターなどの電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ,赤外
線ランプなどの熱放射ランプ発熱体、液体,気体などを
温媒とする熱交換手段による発熱体などが挙げられる。
加熱手段の表面材質は、ステンレス,ニッケル,アルミ
ニウム,銅などの金属類、セラミックス、耐熱性高分子
樹脂などを使用することができる。また、それ以外に
も、反応容器3111以外に加熱専用の容器を設け、導電性
支持体21を加熱したのち、反応容器3111内に真空中で
導電性支持体21を搬送するなどの方法が用いられる。
【0143】次に、マイクロ波プラズマCVD法(以
下、「μW−PCVD法」と称する。)によって形成さ
れる電子写真用感光体の製造方法について説明する。
【0144】図28および図29は、μW−PCVD法
によって電子写真用感光体用の堆積膜を形成するための
堆積膜形成用反応炉の一例を示す模式的な構成図であ
り、また、図30は、μW−PCVD法による電子写真
用感光体の製造装置の説明図である。
【0145】図27に示した製造装置におけるRF−P
CVD法による堆積装置3100を図28に示す堆積装置41
00に交換して、図30に示すように、堆積装置4100と原
料ガス供給装置3200とを互いに接続することにより、μ
W−PCVD法による以下の構成の電子写真用感光体の
製造装置を得ることができる。
【0146】この製造装置は、真空機密化構造をなした
減圧にし得る反応容器4111と、原料ガスの供給装置3200
と、反応容器4111内を減圧にするための排気装置(不図
示)とから構成されている。反応容器4111内には、マイ
クロ波電力を反応容器4111内に効率よく透過し、かつ、
真空気密を保持し得るような材料(たとえば、石英ガラ
ス,アルミナセラミックスなど)で形成されたマイクロ
波導入窓4112と、スタブチューナー(不図示)と、アイ
ソレーター(不図示)を介してマイクロ波電源(不図
示)に接続されているマイクロ波の導波管4113と、図2
8に示す堆積膜を形成すべき円筒状支持体4115と、支持
体加熱用ヒーター4116と、原料ガス導入管4117と、プラ
ズマ電位を制御するための外部電気バイアスを与えるた
めの電極4118とが設置されている。また、反応容器4111
内は、排気管4121を通じて不図示の拡散ポンプに接続さ
れている。原料ガス供給装置3200は、図30に示すよう
に、SiH4,H2,CH4 ,NO,NH3,SiF4など
の原料ガスのボンベ3221〜3226と、各バルブ3231〜3236
と、各流入バルブ3241〜3246と、各流出バルブ3251〜32
56と、各マスフローコントローラー3211〜3216とから構
成され、各原料ガスのガスボンベ3221〜3226は、補助バ
ルブ3260を介して反応容器3111内のガス導入管4117に接
続されている。また、図29に示すように、円筒状支持
体4115によって取り囲まれた空間が放電空間4130を形成
している。
【0147】μW−PCVD法によるこの装置での堆積
膜の形成は、以下のように行なうことができる。
【0148】図28に示した反応容器4111内に円筒状支
持体4115を設置し、駆動装置4120によって円筒状支持体
4115を回転し、不図示の排気装置(たとえば、真空ポン
プ)により反応容器4111内を排気管4121を介して排気
し、反応容器4111内の圧力を1×10-6Torr以下に調整
する。 続いて、支持体加熱用ヒーター4116により円筒状
支持体4115の温度を20〜500℃の所定の温度に加熱
保持する。
【0149】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器4111に
流入させるには、各ガスボンベ3221〜3226のバルブ3231
〜3236と反応容器4111のリークバルブ(不図示)とが閉
じられていることを確認し、また、各流入バルブ3241〜
3246と各流出バルブ3251〜3256と補助バルブ3260とが開
かれていることを確認して、メインバルブ(不図示)を
開いて反応容器4111およびガス配管4222内を排気する。
次に、真空計(不図示)の読みが約5×10-6Torrにな
った時点で、補助バルブ3260と各流出バルブ3251〜3256
とを閉じる。その後、各ガスボンベ3221〜3226より各原
料ガスを各バルブ3231〜3236を開いて導入し、各圧力調
整器3261〜3266により各ガス圧を2Kg/cm2に調整
したのち、各流入バルブ3241〜3246を徐々に開けて、各
原料ガスを各マスフローコントローラー3211〜3216内に
導入する。
【0150】以上のようにして成膜の準備が完了したの
ち、円筒状支持体4115上に光導電層22および表面層2
3の各層の形成を行う。
【0151】円筒状支持体4115が所定の温度になったと
ころで、各流出バルブ3251〜3256のうちの必要なものお
よび補助バルブ3260を徐々に開き、各ガスボンベ3221〜
3226)から所定の原料ガスをガス導入管4117を介して反
応容器4111内の放電空間4130に導入する。次に、各マス
フローコントロ−ラー3211〜3216によって各原料ガスが
所定の流量になるように調節する。その際、放電空間41
30内の圧力が1Torr以下の所定の圧力になるように前記
真空計を見ながら前記メインバルブの開口を調整する。
圧力が安定したのち、マイクロ波電源(不図示)により
周波数500MHz以上の、好ましくは2.45GHz
のマイクロ波を発生させ、前記マイクロ波電源を所望の
電力に設定し、導波管4113およびマイクロ波導入窓4112
を介して放電空間4130にマイクロ波エネルギーを導入し
て、マイクロ波グロー放電を生起させる。それと同時並
行的に、電源4119から電極4118に、たとえば直流などの
電気バイアスを印加する。かくして円筒状支持体4115に
より取り囲まれた放電空間4130において、導入された原
料ガスはマイクロ波エネルギーにより励起されて解離
し、円筒状支持体4115上に所定の堆積膜が形成される。
このとき、層形成の均一化を図るため支持体回転用モー
ター4120によって、所望の回転速度で回転させる。所望
の膜厚の形成が行われたのち、マイクロ波電力の供給を
止め、各流出バルブ3251〜3256を閉じて反応容器4111へ
のガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0152】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の光受容層が形成される。
【0153】それぞれの層を形成する際には、必要な原
料ガス以外の各流出バルブ3251〜3256はすべて閉じられ
ていることは言うまでもなく、また、それぞれの原料ガ
スが反応容器4111内と、各流出バルブ3251〜3256から反
応容器4111に至る配管内とに残留することを避けるため
に、各流出バルブ3251〜3256を閉じ、補助バルブ3260)
開き、さらに前記メインバルブを全開にして系内を一旦
高真空に排気する操作を必要に応じて行なう。
【0154】上記のガス種およびバルブ操作は各々の層
の作成条件にしたがって変更が加えられることは言うま
でもない。
【0155】円筒状支持体4115の加熱方法は、真空仕様
である発熱体であればよく、より具体的にはシース状ヒ
ーターの巻き付けヒーター,板状ヒーター,セラミック
ヒーターなどの電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ,赤外
線ランプなどの熱放射ランプ発熱体、液体,気体などを
温媒とし熱交換手段による発熱体などが挙げられる。加
熱手段の表面材質は、ステンレス,ニッケル,アルミニ
ウム,銅などの金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹
脂などを使用することができる。また、それ以外にも、
反応容器4111以外に加熱専用の容器を設け、加熱したの
ち、反応容器4111内に真空中で円筒状支持体4115を搬送
するなどの方法が用いられる。
【0156】μW−PCVD法においては、放電空間41
30内の圧力としては、好ましくは1×10-3Torr以上1
×10-1Torr以下、より好ましくは3×10-3Torr以上
5×10-2Torr以下、最も好ましくは5×10-3Torr以
上3×10-2Torr以下に設定することが望ましい。一
方、放電空間4130外の圧力は、放電空間4130内の圧力よ
りも低ければよいが、放電空間4130内の圧力が1×10
-1Torr以下では、特に、顕著には5×10-2Torr以下で
は、放電空間4130内の圧力が放電空間4130外の圧力の3
倍以上のときに、特に堆積膜特性向上の効果が大きい。
【0157】マイクロ波の反応炉までの導入方法として
は導波管による方法が挙げられ、反応炉内への導入は、
1つまたは複数の誘電体窓から導入する方法が挙げられ
る。このとき、炉内へのマイクロ波の導入窓の材質とし
ては、アルミナ(Al23),窒化アルミニウム(Al
N),窒化ボロン(BN),窒化珪素(SiN),炭化
珪素(SiC),酸化珪素(SiO2 )、酸化ベリリウ
ム(BeO),テフロン,ポリスチレンなどマイクロ波
の損失の少ない材料が通常使用される。
【0158】電極4118と円筒状支持体4115間に発生させ
る電界は直流電界が好ましく、また、電界の向きは電極
4118から円筒状支持体4115に向けるのがより好ましい。
電界を発生させるために電極4118に印加する直流電圧の
平均の大きさは、15V以上300V以下、好ましくは
30V以上200V以下が適する。直流電圧波形として
は、特に制限はなく、種々の波形のものが有効である。
つまり、時間によって電圧の向きが変化しなければいず
れの場合でもよく、たとえば、時間に対して大きさの変
化しない定電圧はもちろん、パルス状の電圧および整流
器により整流された、時間によって大きさが変化する脈
動電圧でも有効である。また、交流電圧を印加すること
も有効である。交流の周波数は、いずれの周波数でも問
題はなく、実用的には低周波では50Hzまたは60H
z、高周波では13.56MHzが適する。交流の波形
としてはサイン波でも矩形波でも、他のいずれの波形で
もよいが、実用的には、サイン波が適する。ただし、電
圧はいずれの場合も実効値を言う。
【0159】電極4118の大きさおよび形状は、放電を乱
さないならばいずれのものでもよいが、実用上の直径
0.1cm以上5cm以下の円筒状の形状が好ましい。
このとき、電極4118の長さも、円筒状支持体4115に電界
が均一にかかる長さであれば任意に設定できる。電極41
18の材質としては、表面が導電性となるものならばいず
れのものでもよく、たとえば、ステンレス,Al,C
r,Mo,Au,In,Nb,Te,V,Ti,,P
t,Pd,Feなどの金属、これらの合金または表面を
導電処理したガラス、セラミック,プラスチックなどが
通常使用される。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は次に示す
効果がある。
【0161】(1)主除電光源の点灯方式をパルス幅変
調点灯方式として高輝度でパルス露光し、アモルファス
シリコン系感光体の光導電層が表面層最近傍で含有量が
最小となる炭素原子を含有し、表面層が含有量の和が4
0〜90原子%となる炭素原子と窒素原子と酸素原子と
を含有することにより、良好なレベルに光メモリを除去
したままで、帯電能低下および電位シフトを最小限に抑
えることができるとともに、電位ムラを低減することが
できるため、トータル性能を向上させることができる。
【0162】(2)予期せぬ効果として、アモルファス
シリコン系感光体の温度が所定の温度に達しない状態に
おいても残留電位を低いままで維持することができるた
め、従来のもののようにアモルファスシリコン系感光体
の温度を前記所定の温度にまで加温しなくても、コピー
画像の地色部分のかぶりを生じなくすることができる。
【0163】(3)アモルファスシリコン系感光体に現
像された現像剤を転写部材に転写するときの転写効率が
向上し、現像剤の節約または必要な潜像電位を低減する
ことができるため、帯電電流の低下や帯電ワイヤの汚れ
の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアモルファスシリコン系感光体を用い
た電子写真装置の一実施例を示す図であり、(A)は概
略構成図であり、(B),(C)はそれぞれ(A)に示
した駆動回路の動作を説明するための波形図である。
【図2】図1(A)に示したa−Si系感光体の構造を
示す図であり、(A)は模式的な断面図、(B)は
(A)に示した光導電層における炭素原子の含有量の分
布を示すグラフである。
【図3】実験例1における測定結果を示すグラフであ
る。
【図4】実験例2における測定結果を示すグラフであ
る。
【図5】実験例3における測定結果を示すグラフであ
る。
【図6】主除電光の波長および光量を一定にした状態で
デューティー比Dを変える方法を示すグラフであり、
(A)はデューティー比D=25%のときの発光強度を
示すグラフ、(B)はデューティー比D=50%のとき
の発光強度を示すグラフ、(C)はデューティー比D=
100%のときの発光強度を示すグラフである。
【図7】実験例4における測定結果を示すグラフであ
る。
【図8】実験例5において、a−Si系感光体の光導電
層における炭素原子の含有量を導電性支持体から表面層
に向かって連続的に減少させたときの測定結果を示す図
であり、(A),(C),(E)はそれぞれ炭素原子の
含有量の分布を示す図、(B),(D),(F)はそれ
ぞれ測定結果を示すグラフである。
【図9】実験例5において、a−Si系感光体の光導電
層における炭素原子の含有量を導電性支持体から表面層
に向かって一定としたときの測定結果を示す図であり、
(A),(C),(E)はそれぞれ炭素原子の含有量の
分布を示す図、(B),(D),(F)はそれぞれ測定
結果を示すグラフである。
【図10】実験例5において、a−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量を表面層から導電性支持
体に向かって連続的に減少させたときの測定結果を示す
図であり、(A),(C),(E)はそれぞれ炭素原子
の含有量の分布を示す図、(B),(D),(F)はそ
れぞれ測定結果を示すグラフである。
【図11】実験例5において、a−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量を導電性支持体から表面
層に向かって連続的に増加させたのち減少させたときの
測定結果を示す図であり、(A),(C),(E)はそ
れぞれ炭素原子の含有量の分布を示す図、(B),
(D),(F)はそれぞれ測定結果を示すグラフであ
る。
【図12】実験例6において、a−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量を導電性支持体から表面
層に向かって連続的に減少させたときの測定結果を示す
図であり、(A),(C),(E)はそれぞれ炭素原子
の含有量の分布を示す図、(B),(D),(F)はそ
れぞれ測定結果を示すグラフである。
【図13】実験例6において、a−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量を導電性支持体から表面
層に向かって一定としたときの測定結果を示す図であ
り、(A),(C),(E)はそれぞれ炭素原子の含有
量の分布を示す図、(B),(D),(F)はそれぞれ
測定結果を示すグラフである。
【図14】実験例6において、a−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量を表面層から導電性支持
体に向かって連続的に減少させたときの測定結果を示す
図であり、(A),(C),(E)はそれぞれ炭素原子
の含有量の分布を示す図、(B),(D),(F)はそ
れぞれ測定結果を示すグラフである。
【図15】実験例6において、a−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量を導電性支持体から表面
層に向かって連続的に増加させたのち減少させたときの
測定結果を示す図であり、(A),(C),(E)はそ
れぞれ炭素原子の含有量の分布を示す図、(B),
(D),(F)はそれぞれ測定結果を示すグラフであ
る。
【図16】実験例7で使用したa−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量の分布を示す図であり、
(A)はタイプ1の分布を示す図、(B)はタイプ2の
分布を示す図、(C)はタイプ3の分布を示す図であ
る。
【図17】図16(A)に示したタイプ1について表面
層最近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの
光メモリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す
図であり、(A)は、導電性支持体最近傍での炭素原子
の含有量a+b原子%をa+1原子%としたときの各測
定結果を示す図、(B)は導電性支持体最近傍での炭素
原子の含有量a+b原子%をa+20原子%としたとき
の各測定結果を示す図、(C)は導電性支持体最近傍で
の炭素原子の含有量a+b原子%をa+30原子%とし
たときの各測定結果を示す図である。
【図18】図16(B)に示したタイプ2について表面
層最近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの
光メモリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す
図であり、(A)は導電性支持体最近傍での炭素原子の
含有量a+b原子%をa+1原子%としたときの各測定
結果を示す図、(B)は導電性支持体最近傍での炭素原
子の含有量a+b原子%をa+20原子%としたときの
各測定結果を示す図、(C)は導電性支持体最近傍での
炭素原子の含有量a+b原子%をa+30原子%とした
ときの各測定結果を示す図である。
【図19】図16(C)に示したタイプ3について表面
層最近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの
光メモリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す
図であり、(A)は導電性支持体最近傍での炭素原子の
含有量a+b原子%をa+1原子%としたときの各測定
結果を示す図、(B)は導電性支持体最近傍での炭素原
子の含有量a+b原子%をa+20原子%としたときの
各測定結果を示す図、(C)は導電性支持体最近傍での
炭素原子の含有量a+b原子%をa+30原子%とした
ときの各測定結果を示す図である。
【図20】実験例8で使用したa−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量の分布を示す図であり、
(A)はタイプ1の分布を示す図、(B)はタイプ2の
分布を示す図、(C)はタイプ3の分布を示す図であ
る。
【図21】図20(A)に示したタイプ1について表面
層最近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの
光メモリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す
図であり、(A)は表面層と導電性支持体との間での含
有量a+b原子%をa+5原子%、および導電性支持体
最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%をa+2原子
%としたときの各測定結果を示す図、(B)は表面層と
導電性支持体との間での含有量a+b原子%をa+20
原子%、および導電性支持体最近傍での炭素原子の含有
量a+c原子%をa+10原子%としたときの各測定結
果を示す図、(C)は表面層と導電性支持体との間での
含有量a+b原子%をa+30原子%、および導電性支
持体最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%をa+1
5原子%としたときの各測定結果を示す図である。
【図22】図20(B)に示したタイプ2について表面
層最近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの
光メモリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す
図であり、(A)は表面層と導電性支持体との間での含
有量a+b原子%をa+5原子%、および導電性支持体
最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%をa+2原子
%としたときの各測定結果を示す図、(B)は表面層と
導電性支持体との間での含有量a+b原子%をa+20
原子%、および導電性支持体最近傍での炭素原子の含有
量a+c原子%をa+10原子%としたときの各測定結
果を示す図、(C)は表面層と導電性支持体との間での
含有量a+b原子%をa+30原子%、および導電性支
持体最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%をa+1
5原子%としたときの各測定結果を示す図である。
【図23】図20(C)に示したタイプ3について表面
層最近傍での炭素原子の含有量a原子%を変えたときの
光メモリ,帯電能および電位シフトの各測定結果を示す
図であり、(A)は表面層と導電性支持体との間での含
有量a+b原子%をa+5原子%、および導電性支持体
最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%をa+2原子
%としたときの各測定結果を示す図、(B)は表面層と
導電性支持体との間での含有量a+b原子%をa+20
原子%、および導電性支持体最近傍での炭素原子の含有
量a+c原子%をa+10原子%としたときの各測定結
果を示す図、(C)は表面層と導電性支持体との間での
含有量a+b原子%をa+30原子%、および導電性支
持体最近傍での炭素原子の含有量a+c原子%をa+1
5原子%としたときの各測定結果を示す図である。
【図24】実験例9で使用したa−Si系感光体の光導
電層における炭素原子の含有量の分布を示す図である。
【図25】実験例9の測定結果を示すグラフである。
【図26】実験例10の測定結果を示すグラフであり、
(A)は表面層における炭素原子,窒素原子および酸素
原子の含有量の和C+N+Oを変化させたときのa−S
i系感光体の母線方向電位ムラの測定結果を示すグラ
フ、(B)は表面層における炭素原子,窒素原子および
酸素原子の含有量の和C+N+Oを変化させたときのa
−Si系感光体の周方向電位ムラの測定結果を示すグラ
フ、(C)は表面層における炭素原子,窒素原子および
酸素原子の含有量の和C+N+Oに対する炭素原子の含
有量の比率C/(C+N+O)を変化させたときの母線
方向電位ムラおよび周方向電位ムラの測定結果を示すグ
ラフである。
【図27】RF−PCVD法による電子写真用感光体の
製造装置の一例を示す模式的な構成図である。
【図28】μW−PCVD法によって電子写真用感光体
用の堆積膜を形成するための堆積膜形成用反応炉の一例
を示す模式的な構成図である。
【図29】μW−PCVD法によって電子写真用感光体
用の堆積膜を形成するための堆積膜形成用反応炉の一例
を示す模式的な構成図である。
【図30】μW−PCVD法による電子写真用感光体の
製造装置の説明図である。
【図31】代表的なアモルファスシリコン系感光体の構
造を示す模式的な断面図である。
【図32】アモルファスシリコン系感光体を用いた電子
写真装置の一従来例の要部を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 ドラム 11 a−Si系感光体 12 主帯電器 13 露光光 14 現像器 15 クリーニング装置 16 主除電光源 17 駆動回路 21 導電性支持体 22 光導電層 23 表面層 R 基準波 V0 パルス幅制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−105555(JP,A) 特開 昭58−95786(JP,A) 特開 昭60−57349(JP,A) 特開 平1−289962(JP,A) 特開 昭62−28745(JP,A) 特開 平2−10393(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/08 105 - 360 G03G 21/06 - 21/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体の表面上に順次積層された
    光導電層および表面層を有するアモルファスシリコン系
    感光体に画像情報に応じた露光光を照射して静電潜像を
    形成したのち、該静電潜像を現像して前記画像情報を記
    録する、アモルファスシリコン系感光体を用いた電子写
    真装置において、前記アモルファスシリコン系感光体の
    表面に近接して設けられた、周波数が10kHz以下の
    基準波を用いたパルス幅変調点灯方式で駆動される、主
    除電光を発する主除電光源を含み、前記アモルファスシ
    リコン系感光体が、前記基準波の周波数で除した値が1
    mm以下となる移動速度で前記主除電光の照射領域を移
    動し、前記アモルファスシリコン系感光体の前記光導電
    層が、前記表面層最近傍で含有量が最小となる炭素原子
    を含有し、前記アモルファスシリコン系感光体の前記表
    面層が、含有量の和が40〜90原子%となる炭素原子
    と窒素原子と酸素原子とを含有していることを特徴とす
    る、アモルファスシリコン系感光体を用いた電子写真装
    置。
  2. 【請求項2】 アモルファスシリコン系感光体の光導電
    層が、表面層から導電性支持体に向かって含有量が連続
    的に変化する炭素原子を含有している請求項1記載のア
    モルファスシリコン系感光体を用いた電子写真装置。
  3. 【請求項3】 アモルファスシリコン系感光体の光導電
    層が、表面層から導電性支持体に向かって含有量が段階
    的に変化する炭素原子を含有している請求項1記載のア
    モルファスシリコン系感光体を用いた電子写真装置。
  4. 【請求項4】 アモルファスシリコン系感光体の光導電
    層が、表面層から導電性支持体に向かって含有量が少な
    くとも一箇所では段階的に変化しその他の箇所では連続
    的に変化する炭素原子を含有している請求項1記載のア
    モルファスシリコン系感光体を用いた電子写真装置。
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