JP3076392B2 - エキシマレーザ装置の不動態化処理方法 - Google Patents

エキシマレーザ装置の不動態化処理方法

Info

Publication number
JP3076392B2
JP3076392B2 JP6681591A JP6681591A JP3076392B2 JP 3076392 B2 JP3076392 B2 JP 3076392B2 JP 6681591 A JP6681591 A JP 6681591A JP 6681591 A JP6681591 A JP 6681591A JP 3076392 B2 JP3076392 B2 JP 3076392B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passivation
excimer laser
gas
laser medium
medium gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6681591A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04302185A (ja
Inventor
澤 幸 雄 金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6681591A priority Critical patent/JP3076392B2/ja
Publication of JPH04302185A publication Critical patent/JPH04302185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3076392B2 publication Critical patent/JP3076392B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エキシマレーザ装置に
関し、特にレーザ装置内部の不動態化処理方法に関す
る。
【0002】
【従来技術およびその問題点】エキシマレーザ媒質ガス
劣化の主原因としては、以下の2点が考えられる。 (1)エキシマレーザ装置の製作時に装置内に混入する
塵、摩耗や経年劣化により発生する塵などが蓄積し、こ
れがエキシマレーザ媒質ガスを劣化させてレーザの発振
を低下させる。 (2)エキシマレーザ装置内の金属構成部品とハロゲン
ガスとが反応し、これによりエキシマレーザ媒質ガス中
のハロゲン濃度が低下し、これによってレーザの発振が
妨げられる。
【0003】上記(1)に対する対策として集塵機構を
具備するガスレーザ装置が考案されている。この種の装
置としては、例えば実開昭60−71155号に開示さ
れたものが知られている。一方、上記(2)の対策とし
て、最近エキシマレーザ媒質ガス中においても比較的安
定なNi基合金をエキシマレーザ装置の構成部品の素材
に用いることにより、エキシマレーザ媒質ガスの劣化を
抑制することが試みられている。また、エキシマレーザ
媒質ガスの劣化を抑制するもう一つの考え方として、レ
ーザ発振前に不動態化処理を行なう方法も提案されてい
る。
【0004】上記(2)の原因によるレーザ媒質ガスの
劣化については、Ni基合金をエキシマレーザ装置に用
いることによってもかなりの改善は得られるが、Ni基
合金は加工性に劣るという問題がある。この点、不動態
化処理を行なう方法は、従来用いられている材料が使用
できるため製造工程上の問題もなく有利な方法である
が、上記のような特殊な作用効果を発現させるための効
果的な不働態化処理の方法はいまだ明らかにされていな
いのが現状である。
【0005】本発明は、最も効果的にエキシマレーザ媒
質ガスの劣化を抑制するための、エキシマレーザ装置に
対する不動態化処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】通常の金属においては、
レーザ媒質ガス中でハロゲンと金属が反応し、表面にハ
ロゲン化物が形成されるが、この反応が進むと金属表面
にハロゲン化物の皮膜ができるため、徐々に反応が抑制
される傾向がある。本発明者は上記の点に着目してさら
に研究した結果、処理条件を最適状態に設定することに
よって、反応抑制効果の高いハロゲン化物の皮膜が最も
効果的に形成される不動態化処理を施すことができるこ
とを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明によるエキシマレーザ装
置の不動態化処理方法は、レーザ媒質ガスを装置内で循
環させるとともに電極部においてこれを放電励起するこ
とによりレーザ光を発生させるようにしたエキシマレー
ザ装置の少なくとも前記レーザ媒質ガスが接触する部分
に対して、濃度1〜50%のハロゲンガスまたはハロゲ
ン化合物ガスを40〜80℃の温度条件で処理すること
によって不働態皮膜を形成することを特徴とするもので
ある。
【0008】上記のハロゲンがフッ素の場合において
は、フッ素濃度1〜10%、処理温度40〜80℃、処
理時間20時間以上で効果的な不動態皮膜を形成するこ
とが可能であり、塩素の場合においては、塩素ガスまた
は塩素化合物ガス濃度1〜50%、処理温度40〜80
℃、処理時間20時間以上で効果的な不動態皮膜を形成
することができる。いずれにしても、比較的短時間で、
レーザ媒質ガス自体の劣化およびレーザ媒質ガスによる
装置構成部材の腐食を抑制する上で効果的な不働態皮膜
を形成することができる。
【0009】レーザ媒質ガス導入の前に上記のような不
動態化処理を施すことにより、エキシマレーザ装置内の
金属部品上に不活性なハロゲン化物皮膜が形成され、こ
れによりレーザ媒質ガスを導入した際にハロゲンと金属
との反応が抑えられ、レーザ媒質ガスの劣化を効果的に
抑制することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0011】図1は不動態化処理用ガス中のフッ素濃度
とそのときに形成する不動態皮膜厚さとの関係を示すも
のである。フッ素濃度1%程度までは不動態皮膜厚さが
比較的薄く、不動態皮膜厚はフッ素濃度に大きく依存す
るため、この点で安定な不動態皮膜を形成しにくい。フ
ッ素濃度が1%を越えると皮膜厚さはほぼ安定してくる
ことが認められる。ただし、フッ素濃度が10%以上に
なると装置内の絶縁物などの劣化を逆に誘起する可能性
があるため、10%以上での不動態化処理は好ましくな
い。また、以上のような傾向は塩素系のハロゲンガスを
使用した場合でも同様であるが、塩素系のハロゲンガス
はフッ素ほど装置内の絶縁物にダメージを与えないた
め、50%までの濃度で不動態化処理することができ
る。
【0012】図2は不動態化処理時間と不動態皮膜厚さ
との関係を示すものであり、各フッ素濃度とも20時間
程度で不動態皮膜厚さが飽和することが認められる。
【0013】図3は不動態化処理温度と不動態皮膜厚さ
との関係を示すものである。室温程度では不動態化皮膜
厚さが飽和するまでに40時間以上の時間が必要である
が、処理温度を40℃以上にすることによって、室温で
の処理に比べ約半分の時間で不動態化皮膜を形成させる
ことができる。ただし、不動態化処理温度が80℃以上
になると装置内にある絶縁物の劣化が起こることが考え
られるため好ましくない。以上の結果から最も効果的な
不動態化処理条件は第1表に示した条件である。 第 1 表 不動態化処理用 不動態化処理用ガ 不動態化処理 不動態化処理 ハロゲンの種類 スのハロゲン濃度 温度(℃) 時間(時間) フッ素系 1〜10% 40〜80 20以上 塩素系 1〜50% 40〜80 20以上 図4はフッ素系のレーザ媒質ガスを使用する装置におい
て、本発明の不動態化処理を施したエキシマレーザ装置
と従来の不動態化処理および未処理のエキシマレーザ装
置にフッ素系のレーザ媒質ガスを封入し放置した場合の
レーザ媒質ガス中のフッ素濃度変化を比較したものであ
る。不動態化処理は、フッ素濃度3%、不動態化処理温
度60℃、不動態化処理時間30時間で行なった。本発
明の不動態化処理によりフッ素の消費量は未処理の場合
あるいは従来の不動態化処理に比べて大きな改善が得ら
れた。
【0014】つぎに他の実施例を図5により説明する。
塩素系のレーザ媒質ガスを使用する装置において、フッ
素濃度3%、不動態化処理温度60℃、不動態化処理時
間30時間で不動態化処理を行なった装置および塩素濃
度25%、不動態化処理温度60℃、不動態化処理時間
30時間で不動態化処理を行なった本発明の装置と未処
理のエキシマレーザ装置に塩素系のレーザ媒質ガスを封
入し放置した場合のレーザ媒質ガス中の塩素濃度変化を
比較したものである。未処理の場合に比べ、塩素系の不
動態化処理およびフッ素系の不動態化処理を施した場合
はともに塩素の消費は大幅に改善された。ただし、塩素
系の不動態化処理をフッ素系エキシマレーザ装置に使用
すると反応性の高いフッ素と塩素が置換し、フッ素系の
レーザ媒質ガス中に塩素が放出される可能性があるた
め、塩素系の不動態化処理をフッ素系のエキシマレーザ
装置に施すことは適当でない。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法による効果的な不動態化処
理を施すことで、ハロゲン元素と装置内部の金属構成部
品との反応を最少限に抑制することができる。その結果
エキシマレーザ媒質ガスの劣化が抑制でき長時間にわた
る安定したレーザの発振が可能になるというすぐれた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】不動態化処理用ガス中のフッ素濃度とそのとき
に形成される不動態皮膜厚さとの関係を示す説明図。
【図2】不動態化処理時間と不動態皮膜厚さとの関係を
示す説明図。
【図3】不動態化処理温度と不動態皮膜厚さとの関係を
示す説明図。
【図4】本発明による不動態化処理を施したエキシマレ
ーザ装置と従来の不動態化処理および未処理のエキシマ
レーザ装置にレーザ媒質ガスを封入し放置した場合のレ
ーザ媒質ガス中のフッ素濃度変化の比較図。
【図5】フッ素系または塩素系の不動態化処理を施した
エキシマレーザ装置と未処理のエキシマレーザ装置に塩
素系のレーザ媒質ガスを封入し放置した場合のレーザ媒
質ガス中の塩素濃度変化の比較図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−143480(JP,A) 特開 昭62−141792(JP,A) 特開 平4−287986(JP,A) 特開 平3−215656(JP,A) 特開 平2−263972(JP,A) 特開 平2−175855(JP,A) 特開 平4−280486(JP,A) 特開 平4−775(JP,A) 特開 平2−189988(JP,A) 特開 平1−222490(JP,A) 特開 平1−100984(JP,A) 特開 平2−1190(JP,A) 特開 昭63−257284(JP,A) 特開 平3−227083(JP,A) 特開 平3−227079(JP,A) 実開 平1−129856(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/03 - 3/038 H01S 3/097 - 3/0977 H01S 3/225

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ媒質ガスを装置内で循環させるとと
    もに電極部においてこれを放電励起することによりレー
    ザ光を発生させるようにしたエキシマレーザ装置の少な
    くとも前記レーザ媒質ガスが接触する部分に対して、
    動態化処理用のハロゲンガスが塩素系の場合、濃度1〜
    50%のハロゲンガスまたはハロゲン化合物ガスを40
    〜80℃の温度条件で、かつ、不動態化処理時間を20
    時間以上で処理することによって、不働態皮膜を形成す
    ることを特徴とする、エキシマレーザ装置の不動態化処
    理方法。
  2. 【請求項2】レーザ媒質ガスを装置内で循環させるとと
    もに電極部においてこれを放電励起することによりレー
    ザ光を発生させるようにしたエキシマレーザ装置の少な
    くとも前記レーザ媒質ガスが接触する部分に対して、
    動態化処理用のハロゲンガスがフッ素系の場合、濃度1
    〜10%のハロゲンガスまたはハロゲン化合物ガスを4
    0〜80℃の温度条件で、かつ、不動態化処理時間を2
    0時間以上で処理することによって、不働態皮膜を形成
    することを特徴とする、エキシマレーザ装置の不動態化
    処理方法。
JP6681591A 1991-03-29 1991-03-29 エキシマレーザ装置の不動態化処理方法 Expired - Lifetime JP3076392B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6681591A JP3076392B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 エキシマレーザ装置の不動態化処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6681591A JP3076392B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 エキシマレーザ装置の不動態化処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04302185A JPH04302185A (ja) 1992-10-26
JP3076392B2 true JP3076392B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=13326732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6681591A Expired - Lifetime JP3076392B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 エキシマレーザ装置の不動態化処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3076392B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19613502C2 (de) * 1996-04-04 1998-07-09 Heraeus Noblelight Gmbh Langlebiger Excimerstrahler und Verfahren zu seiner Herstellung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04302185A (ja) 1992-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI639730B (zh) Etching liquid composition and etching method using the same
KR101333551B1 (ko) 구리와 몰리브덴 합금막의 식각액 조성물
KR102293675B1 (ko) 구리계 금속막 식각액 조성물 및 이를 이용한 액정 표시 장치용 어레이 기판의 제조방법
KR20090007668A (ko) 티탄, 알루미늄 금속 적층막 에칭액 조성물
JP3076392B2 (ja) エキシマレーザ装置の不動態化処理方法
KR102205628B1 (ko) 구리 또는 구리 함유 금속막 식각액 조성물
EP0485802B1 (en) Method of preventing corrosion of aluminium alloys
KR102368376B1 (ko) 금속막의 식각액 조성물 및 이를 이용한 액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법
KR101733804B1 (ko) 금속 배선 형성을 위한 식각액 조성물
KR102362460B1 (ko) 식각액 조성물
KR101978389B1 (ko) 식각액 조성물 및 이를 이용한 화상표시장치용 어레이 기판의 제조방법
KR20110121120A (ko) 구리와 티타늄을 포함하는 금속막용 식각액 조성물
JP3326868B2 (ja) アルミニウム系パターンの形成方法
JP2887528B2 (ja) 鉄合金の耐食性向上方法
KR102265898B1 (ko) 구리계 금속막의 식각액 조성물 및 이를 이용한 액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법
JPS6152376A (ja) アルミニウムの表面処理法
KR102282957B1 (ko) 식각액 조성물 및 액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법
KR102577158B1 (ko) 식각 조성물 및 이를 이용하는 식각방법
JP2004348125A (ja) ソルベント洗浄工程の不要な感光性耐蝕刻膜の残渣除去組成物
KR940009310B1 (ko) 음극선관용 전극부품의 열처리 방법
KR102343735B1 (ko) 구리계 금속막용 식각액 조성물, 이를 이용한 디스플레이용 어레이 기판의 제조방법, 및 디스플레이용 어레이 기판
KR101406573B1 (ko) 식각액 조성물 및 이를 이용한 금속 패턴의 형성방법
KR102368974B1 (ko) 식각액 조성물 및 이를 이용한 디스플레이 장치용 어레이 기판의 제조방법
JPS6314038B2 (ja)
KR102368356B1 (ko) 식각액 조성물 및 액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법