JP3075081U - 小型船舶の係留装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 船舶を係留施設に固定すると、船底は常に海
水中に没しているので貝殻が付着し易いために、船底塗
装に環境に有害な船底塗料を使用する必要がある。日常
点検では船底の損傷は発見できない。 【解決手段】 浮力を加減できる係留装置に船舶を入れ
た後、エアーフロートにより水面より船底を離して支持
する係船装置である。本係留装置は海上に船舶を止め置
いたままでドック作業ができ、小型船舶の維持管理が極
めて容易にできることになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は小型船舶を海面から離し大気中に浮揚して係留する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の船舶係留では、係留中の船舶は常時海水に接触しているため、船底保護 塗料としてクラウンカラー等の、有害物質を含有する船底塗装剤を使用する必要 があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

船底保護塗料に無公害の家庭塗料を用いることを可能にする為に、係留中の小 型船舶を海面から離し、船底を係留中大気にさらして係留する装置を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

固定支柱に沿って上下可動に取り付けた浮上船台に数個のフロートを固定し、 給排気コンプレッサーでフロートの浮力を調節することで、船台は随意に昇降し て浮上船台への小型船舶の離着岸が自在になり、接岸後はフロートに浮力を与え て船舶を大空中に保持する。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の小型船舶係留装置の構造を図面で説明する。図1の浮上船台１は船体 の形状に応じて長方形を基本形としたものである。昇降支柱２に浮上船台１を取 付け、コンプレッサー３より給排気ホース６を通してフロート４に浮上船台１の 各部の浮力が均等になるように空気を注入し浮上空間５を設ける。

【０００６】

【実施例】

本考案の小型船舶７の浮揚係留装置を図面によって説明する。図1において昇 降支柱２に上下可動に取り付けた浮上船台１は鉄鋼材又は木材又は竹材又はプラ スチック等で製作できる。浮上船台１のサイズは、係留船体の約１、５倍位とし 昇降支柱２に取り付けられたエアコンプレッサ３の容量は１３０リットル毎分定 格以上のものを用いる。フロート４にバランス良くエアを注入し小型船舶７を押 し上げて、海水面より隔離する浮上空間５を設ける。

【０００７】 実施例は、船舶の重量を２０トンとした場合に、本考案の浮上船台１の総重量 を２トンとして、フロート４は合計２２トンの浮力を発生する必要がある。フロ ート４が３個の実施例１では、１フロート当たり７トン強の浮力になり、容積と して横１、５メートル縦１、５メートル長さ４メートルの筒形となる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の小型船舶係留装置を使用すると、係留中の船舶は海水と隔離されて、 海水による船体の損傷が少なく、且つ貝殻の付着等が見られず船底塗料として家 庭用塗料を使用できるので海の環境保護に役立ち、係留船舶の形状を問わずに利 用できる。又船底を日常的に目視確認できるので、船体の損傷の手入れが行き届 く等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の係留装置の平面図である。

【図２】本考案の係留装置の右側面図である。

【符号の説明】

１ 浮上船台 ２ 昇降支柱 ３ コンプレッサー ４ フロート ５ 浮上空間 ６ 給排気ホース ７ 小型船舶

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浮上船台１に、給排気コンプレッサー３
   を備えたフロート４を固定し、昇降支柱２に該浮上船台
   １を上下可動に取り付けた事を特徴とする小型船舶の係
   留装置。