JP3074977B2 - ジェットエンジンの排気ノズル - Google Patents

ジェットエンジンの排気ノズル

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JP3074977B2
JP3074977B2 JP04323455A JP32345592A JP3074977B2 JP 3074977 B2 JP3074977 B2 JP 3074977B2 JP 04323455 A JP04323455 A JP 04323455A JP 32345592 A JP32345592 A JP 32345592A JP 3074977 B2 JP3074977 B2 JP 3074977B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェットエンジンやラ
ムジェットエンジンの排気流の制御に好適な排気ノズル
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マッハ数2.5〜5の航行速度で
巡航する機体に使用するエンジンとして、地上における
静止状態から低マッハ数までターボファンエンジンを使
用し、マッハ数3以上の飛行速度においてラムジェット
エンジンを使用するようにしたコンバインドサイクルエ
ンジンが検討されている。
【0003】ところで、このようなジェットエンジンの
作動に際して、燃焼器における燃焼効率の向上のみなら
ず、該燃焼器の後段に配される排気ノズルにおける燃焼
気流(噴流)を利用することにより、推力効率を向上す
ることができることが知られている。そして、該燃焼気
流を利用するための排気ノズルとして、図11に示す構
造のコンバージェント・ダイバージェント(CD)型ノ
ズルが採用されている。
【0004】この排気ノズル1は、間隔を空けて対向す
る一対の固定壁2と、その間に対向状態に配される一対
の可動フラップ3とによって矩形断面を有するダクト状
に形成されている。該可動フラップ3は、それぞれ燃焼
ガスCの流通方向に沿って並べられる2枚の平板状のコ
ンバージェントフラップ3aおよびダイバージェントフ
ラップ3bを相対角度変更自在に連結して構成されてい
る。そして、該可動フラップ3は、それぞれのフラップ
3a・3bに取り付けられるシリンダ等の駆動手段(図
示略)を作動させ、これらフラップ3a・3bの連結部
3cを関節として相対角度を変化させることにより屈曲
させられ、燃焼ガスCの流通方向に沿って横断面積を変
化させることができるようになっている。
【0005】このように排気ノズル1を構成すると、該
排気ノズル1を流通する燃焼ガスCは、スロート部Sに
よって一旦絞られることによりマッハ数1程度まで加速
され、さらに、その後に発散させられることによって超
音速まで増速されることになり、推力効率が向上される
ことになる。しかも、各航行速度に応じて最適な推力効
率を達成するノズル開口比が実現されるので、広い航行
速度範囲に亘って、高い推力効率を得ることができると
いう利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
構成された排気ノズル1を取り付けた機体が離着陸を行
う場合には、排気ノズル1を流通する燃焼ガスCの排出
速度が低いので、図11に実線で示されるように、ダイ
バージェントフラップ3bの傾斜角度を小さくし、対向
するダイバージェントフラップ3bを概略平行状態とし
て燃焼ガスCの排出速度を維持することにより機体の推
力を維持することが行われる。
【0007】しかしながら、上記排気ノズル1である
と、該排気ノズル1を流通する燃焼ガスCの排出速度を
高くすることによってのみ機体の推力を維持することと
しているため、離着陸時のように、機体が地上に近い状
態において該排気ノズル1の発する騒音が大きくなると
いう問題点があった。
【0008】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであって、離着陸時における機体の推力を維持しつ
つ騒音を低減することができるジェットエンジンの排気
ノズルを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、次の6つの手段を提案している。第1の
手段は、間隔を空けて配される一対の固定壁と、その間
に対向状態に配される一対の可動フラップとにより矩形
断面を有するダクト状に形成されるジェットエンジンの
排気ノズルであって、前記可動フラップは、燃焼ガスの
流通方向に連接状態に配されるコンバージェントフラッ
プとダイバージェントフラップとからなり、ダイバージ
ェントフラップには、その上流端に配される軸心回りに
該ダイバージェントフラップを揺動させるダイバージェ
ントフラップ揺動手段が配設されるとともに、前記ダイ
バージェントフラップの前端をコンバージェントフラッ
プの後端に対して燃焼ガスの流通方向に交差する外方向
に離間させる離間手段が設けられ、前記コンバージェン
トフラップには、前記離間手段により離間されたときに
ダイバージェントフラップとの間隙位置に配置され排気
ノズルに送り込まれる外部空気と燃焼ガスとを混合する
ミキサーが設けられ、該ミキサーに、コンバージェント
フラップとダイバージェントフラップとが連接状態に配
されるときにコンバージェントフラップにミキサーを収
納状態に配しかつコンバージェントフラップとダイバー
ジェントフラップとが離間させられたときにその間隙か
ら排気ノズル内部にミキサーを突出させる摺動手段が配
設されているジェットエンジンの排気ノズルを提案して
いる。第2の手段は、ミキサーが、コンバージェントフ
ラップの外面にその長手方向に沿って摺動可能に取り付
けられ燃焼ガスの流通方向下流に向かって波高を増大さ
せる波板形状に形成されているジェットエンジンの排気
ノズルを提案している。第3の手段は、コンバージェン
トフラップに、その上流端に配される軸心回りに該コン
バージェントフラップを揺動させるコンバージェントフ
ラップ揺動手段が配設され、ミキサーの排気ノズル内部
への突出長さに応じて、ミキサーの後端位置における排
気ノズルの流路断面積が一定値となるようにコンバージ
ェントフラップの傾斜角度を調節する制御手段が配設さ
れているジェットエンジンの排気ノズルを提案してい
る。第4の手段は、コンバージェントフラップが、燃焼
ガスの流通方向に直交する方向に平行間隔をおいて複数
配される仕切板の相互間隙に、その相互間隙を閉塞し排
気ノズルの壁面を形成する固定板および可動板を交互に
配設してなり、前記仕切板が、前記流通方向上流側に先
端部を有し下流に向かって拡幅する略三角形状に形成さ
れ、前記固定板が、仕切板の排気ノズル内側縁部に沿っ
て取り付けられ、前記可動板が、前記仕切板の先端部に
前記流通方向に直交して配される軸心回りに揺動可能に
取り付けられ、該可動板には、該可動板をダイバージェ
ントフラップとコンバージェントフラップとが連接状態
に配されたときに、前記仕切板の排気ノズル内側縁部に
沿う位置に配するとともに、ダイバージェントフラップ
とコンバージェントフラップとが離間させられたときに
前記仕切板の排気ノズル外側縁部に沿う位置に移動させ
ることによりミキサーを形成する可動板揺動手段が配設
されているジェットエンジンの排気ノズルを提案してい
る。第5の手段は、ダイバージェントフラップ揺動手段
が、ダイバージェントフラップ外面の途中位置に揺動自
在に取り付けられ該取り付け位置を前後方向に押引する
ことによりダイバージェントフラップの傾斜角度を変化
させるシリンダよりなり、離間手段が、ダイバージェン
トフラップの軸心位置を斜め後方に案内するガイド手段
と、該ガイド手段に沿う移動途中におけるダイバージェ
ントフラップの傾斜角度の変化を制限しかつコンバージ
ェントフラップと連接状態にあるときにのみダイバージ
ェントフラップ揺動を許容するロック手段とを具備する
ジェットエンジンの排気ノズルを提案している。第6の
手段は、コンバージェントフラップの後端とダイバージ
ェントフラップの前端との間に、該フラップを密封状態
に連接するシール手段が設けられ、該シール手段が、該
フラップの一方に摺動可能に取り付けられるシール部材
と、該シール部材を該フラップの他方に圧接させる付勢
手段とを具備しているジェットエンジンの排気ノズルを
提案している。
【0010】
【作用】本発明の第1の手段に係るジェットエンジンの
排気ノズルによれば、一対の固定壁と、一対の可動フラ
ップとにより囲まれる矩形断面を有するダクト状に形成
され、該可動フラップを構成するコンバージェントフラ
ップにより燃焼ガスの流通面積が絞られかつ、該コンバ
ージェントフラップに連接状態に配されるダイバージェ
ントフラップによって発散させられることにより、機体
の超音速巡航時における推力効率が向上される。このと
き、ダイバージェントフラップ揺動手段を作動させて、
ダイバージェントフラップの傾斜角度を調整することに
より各巡航速度における最適な推力効率が達成されるこ
とになる。一方、機体が離着陸時にあるときには、離間
手段を作動させることによりダイバージェントフラップ
の前端をコンバージェントフラップの後端に対して排気
ノズルの外方に離間させ、その間隙から外部空気を流入
させることにより、排気ノズルを流通する流体の流量が
増大されかつダイバージェントフラップの位置における
流路面積が増大されて流速が低減され、流量と流速との
積に比例する推力を維持するとともに流体の流速の8乗
に比例する騒音を低減することが可能となる。しかも、
ダイバージェントフラップとコンバージェントフラップ
との間にはミキサーが配されるので、該ミキサーによっ
て外部空気と燃焼ガスとが混合されることより、外部空
気が燃焼ガスに吸引されて排気ノズル内部に効率よく導
かれることになる。離着陸時等に離間手段が作動され、
ダイバージェントフラップがコンバージェントフラップ
から離間されたときに、摺動手段を作動させることによ
りコンバージェントフラップに収納状態のミキサーを両
フラップの間隙から排気ノズルの内部に突出させる。ま
た、超音速巡航にあたって、コンバージェントフラップ
とダイバージェントフラップとが連接状態に配されると
きには、摺動手段を上記と逆方向に作動させることによ
り、ミキサーがコンバージェントフラップの外面に収納
されることになる。本発明の第2の手段に係るジェット
エンジンの排気ノズルによれば、離着陸時等に離間手段
が作動され、ダイバージェントフラップがコンバージェ
ントフラップから離間されたときに、摺動手段を作動さ
せることによりコンバージェントフラップに収納状態の
ミキサーを両フラップの間隙から排気ノズルの内部に突
出させる。ミキサーは、燃焼ガスの流通方向下流に向か
って波高を増大させる波板形状に形成されているので、
その内面に流通させられる燃焼ガスとその外面に流通さ
せられる外部空気とが隣接する凹凸内に交互に流通させ
られ、該ミキサーの後端部において混合・撹拌されるこ
とになる本発明の第3の手段に係るジェットエンジン
の排気ノズルによれば、離着陸時等に摺動手段を作動さ
せてミキサーを両フラップの間隙から排気ノズルの内部
に突出させるとともに、コンバージェントフラップを揺
動させる。このとき、制御手段によってミキサーの突出
長さに応じたコンバージェントフラップの傾斜角度が設
定され、ミキサーの後端位置における排気ノズルの流路
断面積が一定値となるように保持されることになる。本
発明の第4の手段に係るジェットエンジンの排気ノズル
によれば、機体の超音速巡航時等に、コンバージェント
フラップとダイバージェントフラップとが連接状態に配
されると、コンバージェントフラップの仕切板の間に配
される可動板が、仕切板の排気ノズル内側縁部に沿う位
置に配され、仕切板を介して隣接する固定板とともに平
坦な排気ノズルの内面が形成される。一方、離着陸時等
に離間手段を作動させることによりダイバージェントフ
ラップがコンバージェントフラップから離間させられる
と、可動板揺動手段が作動させられて可動板が仕切板の
排気ノズル外側縁部に沿う位置に配され、仕切板、固定
板とともに、波板形状のミキサーが形成されることにな
る。本発明の第5の手段に係るジェットエンジンの排気
ノズルによれば、ダイバージェントフラップとコンバー
ジェントフラップとが連接状態にあるときに、ダイバー
ジェントフラップ揺動手段であるシリンダを収縮させる
と、ダイバージェントフラップとシリンダとの取り付け
位置がダイバージェントフラップ外面の方向に引張さ
れ、ダイバージェントフラップが開いて超音速巡航時の
形態とされる。一方、機体が速度を低下させていくとき
には、前記シリンダを伸張してダイバージェントフラッ
プの傾斜角度を小さくすることにより、低速飛行に対応
した形態に排気ノズルを構成することが可能となる。そ
して、着陸時において、さらにシリンダを伸張させるこ
とにより、ロック手段によってダイバージェントフラッ
プが傾斜角度の小さい姿勢を保持したまま、ガイド手段
に沿ってコンバージェントフラップから離間され、外部
空気が排気ノズル内部に取り込まれることになる。本発
明の第6の手段に係るジェットエンジンの排気ノズルに
よれば、コンバージェントフラップとダイバージェント
フラップとがその間に配されるシール手段によって密封
状態に連接される。シール手段は、シール部材を付勢手
段によってフラップに圧接させられるので、離間状態か
ら連接されるコンバージェントフラップとダイバージェ
ントフラップとを確実に密封することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係るジェットエンジンの排気
ノズルの第1実施例について、図1ないし図8を参照し
て説明する。これら各図において、符号10は排気ノズ
ル、11は可動フラップ、12はコンバージェントフラ
ップ、13はダイバージェントフラップ、14は第1の
シリンダ(コンバージェントフラップ揺動手段)、15
はミキサー、16はガイドレール、17は摺動手段、1
9はガイド手段(離間手段)、20はロック手段、21
は案内溝、22は第2のシリンダ(ダイバージェントフ
ラップ揺動手段)、23は外部フラップ、24はガイド
レール、25は外部空気流通路、26はシール手段であ
る。
【0012】本実施例の排気ノズル10は、平行間隔を
空けて対向状態に配される固定壁2の間に、一対の可動
フラップ11を配することにより矩形断面を有するダク
ト状に形成されている。該可動フラップ11は、それぞ
れコンバージェントフラップ12と、該コンバージェン
トフラップ12の下流に連接状態に配されるダイバージ
ェントフラップ13とから構成されている。
【0013】前記コンバージェントフラップ12は、排
気ノズル10の外面に形成されたブラケット12aおよ
びエンジン本体Yにそれぞれ揺動自在に連結される第1
のシリンダ14により、その上流端に配される揺動軸1
2b回りに揺動させられるようになっている。該コンバ
ージェントフラップ12の外面には、ミキサー15が配
設されている。該ミキサー15は、図4に示すように、
コンバージェントフラップ12の下流端側に向かって波
高が高くなる波板形状に形成されており、コンバージェ
ントフラップ12の外面に形成されたガイドレール16
に沿って該コンバージェントフラップ12の長手方向に
摺動させられるようになっている。該ミキサー15を摺
動させる摺動手段17は、例えば、コンバージェントフ
ラップ12内に配されるモータ17a、ボールネジ17
b等よりなる直線移動手段であって、ミキサー15をコ
ンバージェントフラップ12の長手方向の任意位置に配
置することができるようになっている。
【0014】このように構成されたコンバージェントフ
ラップ12において、該コンバージェントフラップ12
の揺動角度およびミキサー15の摺動長さ寸法は、それ
ぞれ図示しない角度検出器および摺動長さ検出手段によ
って検出され、制御手段18(図示略)によって制御さ
れるようになっている。その制御方式は、例えば、該コ
ンバージェントフラップ12によって形成されるスロー
ト部Sの流路面積を一定に保持するように、第1のシリ
ンダ14および摺動手段17を連動させるようになって
いる。すなわち、コンバージェントフラップ12は、下
流に向かって排気ノズル10の流路面積を狭める方向に
傾斜しているので、摺動手段17のみが作動させられて
ミキサー15が排気ノズル10内に突出させられた場合
であると、該ミキサー15の先端によってスロート部S
が形成されることになり、この場合には、ミキサー15
の摺動とともに、スロート部Sの流路面積が縮小され、
排気ノズル上流の圧力が上昇するとともに、排気ノズル
10から排出される燃焼ガスCの流通速度が変動してし
まうことになる。この不具合を防止するために、該ミキ
サー15の突出動作とともにコンバージェントフラップ
12の傾斜角度を緩やかにすることによりスロート部S
の流路面積を一定状態に保持してエンジン本体Yの作動
と機体Xの航行の安定性を向上することができるように
なっている。
【0015】前記ダイバージェントフラップ13は、排
気ノズル10の最後端部を形成する部材であって、固定
壁2に配されるガイド手段19に支持されている。該ガ
イド手段19は、例えば、図6および図7に示すよう
に、ダイバージェントフラップ13の上流端に配される
揺動軸13aを摺動可能に支持するガイド溝19aと、
該ダイバージェントフラップ13の揺動軸13a回りの
傾斜角度を制御するロック手段20とを具備している。
【0016】前記ガイド溝19aは、前記ダイバージェ
ントフラップ13の揺動軸13aの軸端を収納状態に配
し、該ダイバージェントフラップ13を、前記コンバー
ジェントフラップ12との連接位置から後方かつ排気ノ
ズル10の流路面積を拡大する方向、すなわち、斜め後
方に案内するようになっている。
【0017】該ロック手段20は、ダイバージェントフ
ラップ13の揺動軸13aに取り付けられるブロック2
0aと、該ブロック20aを挿入状態に配して摺動自在
に支持する案内溝21とを具備している。
【0018】前記ブロック20aは、円盤状の板の外周
面を平行な2面で切り落とした略長円形状をしており、
該ブロック20aの中心位置において、前記ダイバージ
ェントフラップ13の揺動軸13aに固定され、該ダイ
バージェントフラップ13の揺動動作に伴って揺動させ
られるようになっている。
【0019】前記案内溝21は、前記ガイド溝19aの
排気ノズル10内側に該ガイド溝19aと平行に形成さ
れた溝であって、前記ブロック20aを摺動可能に支持
する摺動部21aと、該ブロック20aの揺動軸13a
回りの回転を許容する揺動部21bとを具備している。
前記摺動部21aは、前記ブロック20aの平行な2面
を挟んで収納する溝幅を有し該ブロック20aの姿勢を
一定状態に保持しつつそのガイド溝19aに沿う方向へ
の移動を許容するようになっている。また、前記揺動部
21bは、前記ガイド溝19aの前端位置、すなわち、
前記コンバージェントフラップ12との連接位置におい
て、前記ブロック20aを揺動軸13a回りに回転させ
た場合に該ブロック20aの掃拭する領域を切り欠いた
形状に形成されている。そして、前記ブロック20aが
該揺動部21bに配置されたときのみ、つまり、コンバ
ージェントフラップ12とダイバージェントフラップ1
3とが連接状態になったときにのみ、ブロック20aの
回転、すなわち、ダイバージェントフラップ13の揺動
動作を許容するようになっている。
【0020】ダイバージェントフラップ13は、その外
面にブラケット13bを有し、該ブラケット13bと前
記コンバージェントフラップ12の外面に形成されたブ
ラケット12aとの間に配される第2のシリンダ22に
よって、その揺動軸13a回りに揺動させられるように
なっている。また、該ダイバージェントフラップ13の
外方には、外部フラップ23が間隔をおいて配設され
て、長手方向の途中位置において、ダイバージェントフ
ラップ13と揺動自在に連結されている。
【0021】該外部フラップ23は、前記コンバージェ
ントフラップ12の前方からダイバージェントフラップ
13の後端にかけて配される部材であって、コンバージ
ェントフラップ12の前方に位置するガイドレール24
に揺動自在に支持されかつ該ガイドレール24に沿って
摺動させられるようになっている。該ガイドレール24
は、前記ダイバージェントフラップ13のガイド溝19
aと前後方向に同等の長さを有しかつ燃焼ガスCの流通
方向に交差する方向への長さ寸法が前記ガイド溝19a
より短く形成されている。また、外部フラップ23のダ
イバージェントフラップ13との連結部は、長孔23a
とその内部に挿入状態に配されるピン13cとによって
摺動自在に連結されている。これにより、ダイバージェ
ントフラップ13の揺動に対して、外部フラップ23
は、その連結部において長孔23a内のピン13cを摺
動させることによって前記ガイドレール24における支
持位置の回りに揺動させられる。また、ダイバージェン
トフラップ13のガイド溝19aに沿う移動に対して、
該ダイバージェントフラップ13に伴って移動させられ
ることにより、機体Xの外部から排気ノズル10内部に
連通する外部空気流通路25を形成するようになってい
る。そして、この場合にあって、該外部フラップ23の
燃焼ガスCの交差する方向、すなわち、機体Xの表面外
方への突出高さが抑制され、空気抵抗を低減することが
できるようになっている。
【0022】また、前記コンバージェントフラップ12
とダイバージェントフラップ13との間には、両者が連
接状態に配されるときに両者の間からの燃焼ガスCの漏
洩を防止するシール手段26が配設されている。該シー
ル手段26は、図8に示すように、コンバージェントフ
ラップ12の後端にその全幅に亘って形成される収納溝
26aと、該収納溝26aに挿入状態に配される板状の
シール部材26bと、該シール部材26bを収納溝26
aから突出させる方向に付勢するスプリング26c(付
勢手段)と、シール部材26bが収納溝26aから脱落
しないように保持するストッパ26dとを具備してい
る。そして、コンバージェントフラップ12にダイバー
ジェントフラップ13が連接状態に配されると、シール
部材26bがダイバージェントフラップ13の前端面に
当接状態に配され、かつ、スプリング26cの押圧力に
抗して該シール部材26bを収納溝26a内に押し戻す
ようになっている。これによって、シール部材26bが
ダイバージェントフラップ13の表面に圧接させられ
て、排気ノズル10内の燃焼ガスCが両フラップ12・
13の隙間から漏洩することがないように保持されるよ
うになっている。また、ダイバージェントフラップ13
がガイド溝19aに沿って移動させられることにより、
コンバージェントフラップ12との間に間隔が形成され
ると、シール部材26bがスプリング26cによって突
出させられることになるが、この場合に、シール部材2
6bはストッパ26dによって係止され、収納溝26a
から脱落しないように保持されることになる。
【0023】このように構成された排気ノズル10の動
作態様について以下に説明する。まず、機体Xが超音速
巡航状態において、排気ノズル10は図1に示す形態と
なる。すなわち、コンバージェントフラップ12とダイ
バージェントフラップ13が連接状態に配されて、一連
のノズル壁面を形成し、両フラップ12・13の連接部
に、排気ノズル10の最小流路面積を有するスロート部
Sが形成される。ダイバージェントフラップ13は、ガ
イド溝19aの最前端に形成された揺動部21bにその
揺動軸13aを配置されることにより、その揺動動作を
許容され、第2のシリンダ22の収縮によって傾斜角度
を大きくし、大きなノズル開口比(スロート部Sの流路
面積に対する排気ノズル10後端の流路面積の割合)が
達成される。これにより、航行速度に最適な推力効率が
達成されることになる。このとき、コンバージェントフ
ラップ12とダイバージェントフラップ13との連接部
はシール手段26によって密封され、排気ノズル10か
らの燃焼ガスCの漏洩が回避されている。また、ミキサ
ー15はコンバージェントフラップ12の外面に収納状
態に配されている。さらに、外部フラップ23は、機体
Xとの間に形成される外部空気流通路25を閉塞するよ
うに機体Xに沿って配され、超音速巡航における外部空
気抵抗を極力低減するように配置される。
【0024】次いで、超音速巡航状態から機体Xの速度
を低下させるときには、第2のシリンダ22を伸張させ
てダイバージェントフラップ13の傾斜角度を小さくす
る。これによって、各航行速度に応じたノズル開口比が
達成されることになる。この状態で、外部フラップ23
はダイバージェントフラップ13とともに揺動させられ
るが、外部空気流通路25は閉塞状態に保持され、シー
ル手段26によって両フラップ12・13の間隙は密封
状態に保持される。
【0025】そして、機体Xが着陸体勢に入るときに
は、第2のシリンダ22をさらに伸張させる。これによ
り、ダイバージェントフラップ13は、図2に示すよう
に、ノズル開口比が1となる位置まで揺動され、その揺
動軸13aに取り付けられたブロック20aが案内溝2
1の溝壁に当接して、その揺動動作が制限される。そし
て、この状態から、第2のシリンダ22をさらに伸張さ
せると、案内溝21が斜め後方に向けて形成されている
ので、前記ブロック20aが案内溝21の摺動部21a
を摺動してダイバージェントフラップ13を燃焼ガスC
の流通方向に交差する方向にガイド溝19aに沿って移
動させ、かつ、外部フラップ23をガイドレール24に
沿って移動させる。これにより、コンバージェントフラ
ップ12とダイバージェントフラップ13との間および
外部フラップ23と機体Xとが離間されて、図3に示す
ように、その間隙に機体X外部から排気ノズル10内部
に連通する外部空気流通路25が形成されるとともに、
排気ノズル10の後端における流路面積が拡大され、排
気ノズル10から排出される混合気体の流通速度が低減
されるというエジェクタ形態が実現されることになる。
【0026】このときに、摺動手段17を作動させて、
コンバージェントフラップ12の外面に収納されていた
ミキサー15を前記コンバージェントフラップ12とダ
イバージェントフラップ13との間隙から排気ノズル1
0内に突出させることにより、該ミキサー15の外面に
沿って外部空気Aを排気ノズル10内に取り込みかつミ
キサー15の内面に沿って燃焼ガスCを流通させる。該
ミキサー15は後方に向かって波高が増大する波板形状
に形成されているので、該波板形状の隣り合う凹凸に燃
焼ガスCと外部空気Aとが交互に流通させられるととも
に、該ミキサー15の後端において攪拌・混合されるこ
とになる。この場合にあって、燃焼ガスCの流通速度が
外部空気Aの流通速度と比較して大きいため、該燃焼ガ
スCと混合される外部空気Aは、燃焼ガスCによって排
気ノズル10内に吸引されることになり、該排気ノズル
10内の混合気体の流量が効率よく増加させられる。
【0027】したがって、排気ノズル10から排出され
る気体の流通速度を低減させることにより、騒音が低減
され、かつ、排気ノズル10から流出する混合気体の流
量を増加させることにより、推力が維持されることにな
る。また、このとき、ミキサー15を排気ノズル10内
に突出させるに当たって、図5に示すように、ミキサー
15の摺動寸法に合わせて第1のシリンダ14を作動さ
せコンバージェントフラップ12を揺動させることによ
り、スロート部Sにおける排気ノズル10の流路面積が
一定状態に保持され、気体の着陸体勢への遷移過程にお
けるエンジン本体Yの作動および推力を安定させ、機体
Xの安定性を向上させることができることになる。
【0028】一方、離陸時にあっては、着陸時と同様に
して騒音を低減しかつ推力を向上させることが行われ
る。また、速度上昇過程においては、前記速度下降過程
における動作が逆順に実施されることにより、各航行速
度における最適な推力効率が維持されることになる。
【0029】したがって、本実施例のジェットエンジン
の排気ノズル10によれば、第2のシリンダ22を伸張
させるだけで超音速巡航状態から着陸体勢までを連続し
て実現することができ、機構を単純化して信頼性を向上
することができる。また、ダイバージェントフラップ1
3とコンバージェントフラップ12とを離間させてエジ
ェクタ形態を実現することにより、離着陸時において推
力を維持しつつ騒音を低減することが可能となる。この
際に、ミキサー15を使用することにより燃焼ガスCに
外部空気Aを効率よく吸引させることができ、エジェク
タ形態における推力維持と騒音低減の効果を向上させる
ことができる。
【0030】さらに、ミキサー15がコンバージェント
フラップ12における収納状態から突出させられる摺動
過程において、コンバージェントフラップ12が揺動さ
せられて、排気ノズル10の流路面積が一定状態に維持
されるので、該摺動過程におけるエンジン本体Yの作動
および機体Xの安定性を向上することができる。
【0031】次に、本発明に係るジェットエンジンの排
気ノズルの第2実施例について図9および図10を参照
して説明する。本実施例の排気ノズル30は、コンバー
ジェントフラップ31の形状において前記第1実施例と
相違している。
【0032】このコンバージェントフラップ31は、平
行間隔を空けて配される複数の仕切板32の間に固定板
33と可動板34とを交互に配設して形成されている。
仕切板32は、燃焼ガスCの流通方向に沿って配され下
流に向かって拡幅する略二等辺三角形状に形成されてい
る。前記固定板33は、仕切板32の平行間隔を閉塞状
態に配される短冊状に形成されており、仕切板32の内
縁32a(排気ノズル内側縁部)に沿って固定され該内
縁32aとともに排気ノズル30の壁面の一部を形成す
るとともに、その外部に両端に配される仕切板32とと
もに後方に向かって深くなる流通溝33aを形成してい
る。
【0033】前記可動板34も、固定板33と同様の短
冊状に形成されており、仕切板32の前部に配される頂
点部において燃焼ガスCの流通方向に直交する軸心回り
に、例えば、モータ等の揺動手段35(可動板揺動手
段)によって、揺動することができるようになってい
る。この可動板34の揺動範囲は、仕切板32の内縁3
2aから外縁32b(排気ノズル外側縁部)までの範囲
内であって、内縁32aに沿う位置に配されたときに
は、前記固定板33とともに平坦な排気ノズル30の壁
面を形成するようになっている。また、該可動板34が
揺動させられることにより仕切板32の外縁32bに沿
う位置に配されたときには、該可動板34とその両側に
配される仕切板32とにより、排気ノズル30内面に前
記流通溝33aと同様の流通溝34aを形成するように
なっている。
【0034】このように構成された排気ノズル30を使
用すると、超音速巡航状態において、コンバージェント
フラップ31の可動板34を排気ノズル30の内側に揺
動させ、固定板33とともに平坦な排気ノズル30壁面
を形成し、ダイバージェントフラップ13と連接状態と
することにより、超音速巡航状態に最適なノズル開口比
を有する排気ノズル30を形成する。そして、離着陸状
態には、コンバージェントフラップ31とダイバージェ
ントフラップ13とを離間させるとともに、揺動手段3
5を作動させて、コンバージェントフラップ31の可動
板34を外側に揺動させ、該コンバージェントフラップ
31の内面および外面に後方に向かって深くなる流通溝
33a・34aを交互に形成することにより外部空気A
と燃焼ガスCとを攪拌・混合するミキサーを形成する。
【0035】これにより、本実施例の排気ノズル30に
よれば、離着陸時における騒音の低減を図ることができ
るという第1実施例の効果に加えて、ミキサーとコンバ
ージェントフラップ31とを共通化することにより、構
造をさらに単純化して、信頼性を向上することができる
という効果がある。
【0036】〈他の実施態様〉なお、本発明に係るジェ
ットエンジンの排気ノズルにあっては、以下の技術を採
用することができる。 ロック機構を、ブロックと該ブロックを案内する案
内溝とから形成することとしたが、これに代えて、ダイ
バージェントフラップの揺動軸にその揺動を任意位置に
おいて制動し得るブレーキを配設すること。 シール手段を、コンバージェントフラップの収納溝
に収納されダイバージェントフラップに圧接させられる
シール部材からなることとしたが、これに代えて、ダイ
バージェントフラップに収納状態のシール部材をコンバ
ージェントフラップの後端面に圧接状態に配すること。 第2実施例において、仕切板を略二等辺三角形状と
したが、これに代えて、扇形状とすること。
【0037】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の第1の
手段に係るジェットエンジンの排気ノズルによれば、一
対の固定壁と一対の可動フラップとにより矩形断面を有
するダクト状に形成されるジェットエンジンの排気ノズ
ルであって、可動フラップが、コンバージェントフラッ
プとダイバージェントフラップとからなり、ダイバージ
ェントフラップに、該ダイバージェントフラップを揺動
させるダイバージェントフラップ揺動手段が配設され、
かつ、コンバージェントフラップから離間させる離間手
段が設けられ、コンバージェントフラップに、離間され
たダイバージェントフラップとの間隙位置に配置され外
部空気と燃焼ガスとを混合するミキサーが配設され、該
ミキサーに、コンバージェントフラップとダイバージェ
ントフラップとが連接状態に配されるときにコンバージ
ェントフラップにミキサーを収納状態に配しかつコンバ
ージェントフラップとダイバージェントフラップとが離
間させられたときにその間隙から排気ノズル内部にミキ
サーを突出させる摺動手段が配設されているので、以下
の効果を奏する。 超音速巡航状態で、コンバージェ
ントフラップとダイバージェントフラップとを連接状態
とすることにより、推力効率を向上させるとともに、離
着陸時に外部空気を排気ノズル内に取り込むことによ
り、騒音の防止を図ることができる。 ミキサーを介
して外部空気を取り込むことにより、外部空気の取り込
みを効率よく実施して、推力の維持を図ることができ
る。 排気ノズル内へのミキサーの突出量の変更を容
易に行うことができる。第2の手段に係るジェットエン
ジンの排気ノズルによれば、ミキサーが、コンバージェ
ントフラップの外面にその長手方向に沿って摺動可能に
取り付けられ燃焼ガスの流通方向下流に向かって波高を
増大させる波板形状に形成されているので、第1の手段
の効果に加えて燃焼ガスと外部空気との混合を促進さ
せて多量の外部空気を取り込み、推力の維持を確実に図
ることができるという効果を奏する。第3の手段に係る
ジェットエンジンの排気ノズルによれば、コンバージェ
ントフラップに、コンバージェントフラップ揺動手段が
配設され、ミキサーの排気ノズル内部への突出長さに応
じて、ミキサーの後端位置における排気ノズルの流路断
面積が一定値となるようにコンバージェントフラップの
傾斜角度を調節する制御手段が配設されているので、第
2の手段に係る排気ノズルの効果に加えて、ミキサーの
突出過程における推力の変動を防止して安定したエンジ
ンの作動および機体の航行を実現できるという効果があ
る。第4の手段に係るジェットエンジンの排気ノズルに
よれば、コンバージェントフラップが、燃焼ガスの流通
方向に直交する方向に平行間隔をおいて複数配される仕
切板の相互間隙に、その相互間隙を閉塞し排気ノズルの
壁面を形成する固定板および可動板を交互に配設してな
り、仕切板が、下流に向かって拡幅する略三角形状に形
成され、固定板が、仕切板の排気ノズル内側縁部に沿っ
て取り付けられ、可動板が、前記仕切板の先端部に軸心
回りに揺動可能に取り付けられ、可動板に、仕切板の範
囲内で可動板を揺動させることによりミキサーを形成す
る可動板揺動手段が配設されているので、第1の手段に
係る排気ノズルの効果に加えて、コンバージェントフラ
ップとミキサーとを共通化して、機構を単純化し、信頼
性を向上させることができるという効果がある。第5の
手段に係るジェットエンジンの排気ノズルによれば、ダ
イバージェントフラップ揺動手段が、ダイバージェント
フラップ外面の途中位置を前後方向に押引することによ
りダイバージェントフラップの傾斜角度を変化させるシ
リンダよりなり、離間手段が、ダイバージェントフラッ
プの軸心位置を斜め後方に案内するガイド手段と、移動
途中におけるダイバージェントフラップの傾斜角度の変
化を制限しかつ傾斜角度が小さいときにのみダイバージ
ェントフラップのガイド手段に沿う移動を許容するロッ
ク手段とを具備するので、上記効果に加えて、シリンダ
を作動させるだけでダイバージェントフラップの傾斜角
度を調整し、かつ、排気ノズル内に外部空気を取り入れ
ることができるので、離着陸時および各航行速度に適し
た排気ノズルの形態を簡単な機構で実現することができ
るという効果を奏する。第6の手段に係るジェットエン
ジンの排気ノズルによれば、コンバージェントフラップ
の後端とダイバージェントフラップの前端との間に、該
フラップを密封状態に連接するシール手段が設けられ、
該シール手段が、該フラップの一方に摺動可能に取り付
けられるシール部材と、該シール部材を該フラップの他
方に圧接させる付勢手段とを具備しているので、上記効
果に加えて、コンバージェントフラップとダイバージェ
ントフラップとを接離可能とし、かつ、連接状態におい
て、両フラップ間が確実に密封され、排気ノズルからの
燃焼ガスの漏洩を防止して超音速巡航時における推力効
率の低減を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るジェットエンジンの
排気ノズルの超音速巡航状態を示す縦断面図である。
【図2】図1の排気ノズルの遷音速巡航状態を示す縦断
面図である。
【図3】図1の排気ノズルの離着陸時の状態を示す縦断
面図である。
【図4】図1の排気ノズルのコンバージェントフラップ
に搭載されたミキサーを示す斜視図である。
【図5】図4のミキサーが排気ノズル内に突出させられ
た状態を示す模式図である。
【図6】図1の排気ノズルのダイバージェントフラップ
がガイド手段の摺動部に位置する状態を示す縦断面図で
ある。
【図7】図6のダイバージェントフラップがガイド手段
の揺動部に位置する状態を示す縦断面図である。
【図8】図1の排気ノズルのシール手段を示す縦断面図
である。
【図9】本発明に係るジェットエンジンの排気ノズルの
第2実施例におけるコンバージェントフラップの超音速
巡航状態を示す斜視図である。
【図10】図9のコンバージェントフラップがミキサー
として機能している状態を示す斜視図である。
【図11】ジェットエンジンの排気ノズルの従来例を示
す模式図である。
【符号の説明】
2 固定壁 10・30 排気ノズル 11 可動フラップ 12・31 コンバージェントフラップ 13 ダイバージェントフラップ 14 第1のシリンダ(ダイバージェントフラップ揺動
手段) 15 ミキサー 17 摺動手段 18 制御手段 19 ガイド手段(離間手段) 20 ロック手段 22 第2のシリンダ(コンバージェントフラップ揺動
手段) 26 シール手段 26b シール部材 26c 付勢手段 32 仕切板 32a 内縁(排気ノズル内側縁部) 32b 外縁(排気ノズル外側縁部) 33 固定板 34 可動板 35 揺動手段(可動板揺動手段) A 外部空気 C 燃焼ガス S スロート部 X 機体 Y エンジン本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許4463903(US,A) 米国特許4052007(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 1/10 - 7/12 F02K 7/16 F02K 1/28 F02K 1/36 - 1/38 F02K 1/46 - 1/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隔を空けて配される一対の固定壁と、
    その間に対向状態に配される一対の可動フラップとによ
    り矩形断面を有するダクト状に形成されるジェットエン
    ジンの排気ノズルであって、前記可動フラップは、燃焼
    ガスの流通方向に連接状態に配されるコンバージェント
    フラップとダイバージェントフラップとからなり、ダイ
    バージェントフラップには、その上流端に配される軸心
    回りに該ダイバージェントフラップを揺動させるダイバ
    ージェントフラップ揺動手段が配設されるとともに、前
    記ダイバージェントフラップの前端をコンバージェント
    フラップの後端に対して燃焼ガスの流通方向に交差する
    外方向に離間させる離間手段が設けられ、前記コンバー
    ジェントフラップには、前記離間手段により離間された
    ときにダイバージェントフラップとの間隙位置に配置さ
    れ排気ノズルに送り込まれる外部空気と燃焼ガスとを混
    合するミキサーが設けられ、該ミキサーに、コンバージ
    ェントフラップとダイバージェントフラップとが連接状
    態に配されるときにコンバージェントフラップにミキサ
    ーを収納状態に配しかつコンバージェントフラップとダ
    イバージェントフラップとが離間させられたときにその
    間隙から排気ノズル内部にミキサーを突出させる摺動手
    段が配設されていることを特徴とするジェットエンジン
    の排気ノズル。
  2. 【請求項2】 ミキサーが、コンバージェントフラップ
    の外面にその長手方向に沿って摺動可能に取り付けられ
    燃焼ガスの流通方向下流に向かって波高を増大させる波
    板形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のジェットエンジンの排気ノズル。
  3. 【請求項3】 コンバージェントフラップに、その上流
    端に配される軸心回りに該コンバージェントフラップを
    揺動させるコンバージェントフラップ揺動手段が配設さ
    れ、ミキサーの排気ノズル内部への突出長さに応じて、
    ミキサーの後端位置における排気ノズルの流路断面積が
    一定値となるようにコンバージェントフラップの傾斜角
    度を調節する制御手段が配設されていることを特徴とす
    る請求項2記載のジェットエンジンの排気ノズル。
  4. 【請求項4】 コンバージェントフラップが、燃焼ガス
    の流通方向に直交する方向に平行間隔をおいて複数配さ
    れる仕切板の相互間隙に、その相互間隙を閉塞し排気ノ
    ズルの壁面を形成する固定板および可動板を交互に配設
    してなり、前記仕切板が、前記流通方向上流側に先端部
    を有し下流に向かって拡幅する略三角形状に形成され、
    前記固定板が、仕切板の排気ノズル内側縁部に沿って取
    り付けられ、前記可動板が、前記仕切板の先端部に前記
    流通方向に直交して配される軸心回りに揺動可能に取り
    付けられ、該可動板には、該可動板をダイバージェント
    フラップとコンバージェントフラップとが連接状態に配
    されたときに、前記仕切板の排気ノズル内側縁部に沿う
    位置に配するとともに、ダイバージェントフラップとコ
    ンバージェントフラップとが離間させられたときに前記
    仕切板の排気ノズル外側縁部に沿う位置に移動させるこ
    とによりミキサーを形成する可動板揺動手段が配設され
    ていることを特徴とする請求項1記載のジェットエンジ
    ンの排気ノズル。
  5. 【請求項5】 ダイバージェントフラップ揺動手段が、
    ダイバージェントフラップ外面の途中位置に揺動自在に
    取り付けられ該取り付け位置を前後方向に押引すること
    によりダイバージェントフラップの傾斜角度を変化させ
    るシリンダよりなり、離間手段が、ダイバージェントフ
    ラップの軸心位置を斜め後方に案内するガイド手段と、
    該ガイド手段に沿う移動途中におけるダイバージェント
    フラップの傾斜角度の変化を制限しかつコンバージェン
    トフラップと連接状態にあるときにのみダイバージェン
    トフラップ揺動を許容するロック手段とを具備すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    のジェットエンジンの排気ノズル。
  6. 【請求項6】 コンバージェントフラップの後端とダイ
    バージェントフラップの前端との間に、該フラップを密
    封状態に連接するシール手段が設けられ、該シール手段
    が、該フラップの一方に摺動可能に取り付けられるシー
    ル部材と、該シール部材を該フラップの他方に圧接させ
    る付勢手段とを具備していることを特徴とする請求項1
    ないし請求項5のいずれかに記載のジェットエンジンの
    排気ノズル。
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