JP3074208U - 電気自動車用充電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で取り扱いやすい電気自動車用充電器を
提供しようとする。 【解決手段】 一対の挿入検知用プラグ端子８ｂと、充
電用プラグ端子８ａを有するガン型プラグ８と、ハンド
ル５を有するリール４に巻着される可撓性多心ケーブル
７であって、先端が前記各プラグ端子に接続され、付け
根端がリール軸６に形成されたスリップリングを介して
充電器回路に接続された４本の心線を有するものと、ガ
ン型プラグが電気自動車の充電用コンセントに挿入され
たとき、挿入検知用プラグ端子が電気自動車の装備駆動
用バッテリー電圧に接続され、これによって付勢される
充電指示ランプ１２及び充電指示リレーと前記充電指示
リレーの接点により充電用電源に接続されるマグネット
スイッチを含む前記充電器回路、並びに前記リールを収
納する偏平なケーシングであって、正面に開閉自在な蓋
を取りつけ、内側壁の１か所に前記リールを近接させて
配置し、残余の空間内に前記充電器回路を固定するとと
もに前記ガン型プラグを収納したもの、から構成され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は電気自動車のスタンド設置型充電器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、電気自動車は排ガス及び騒音を出さない無公害車として注目を浴びている が、その普及のためにはガソリン車用の給油スタンドと同等以上の密度で充電ス タンドを設置する必要がある。そして設置にあたっては、小型で取り扱いやすい ことも重要である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は小型で取り扱いやすい電気自動車用充電器を提供しようとするものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、本考案はａ）自動車の装備駆動用バッテリーに接続 されるべき一対の挿入検知用プラグ端子と、自動車のエンジンモーター駆動用バ ッテリーに接続されるべき一対の充電用プラグ端子を併設してなるガン型プラグ と、 ｂ）巻き取りハンドルを有するリールに巻き取り及び巻きだし可能な可撓性多心 ケーブルであって、先端が各一対の前記挿入検知用プラグ端子及び充電用プラグ 端子に接続され、付け根端がリール軸に形成されたスリップリングを介して充電 器回路に接続された４本の心線を有する前記ケーブルと、 ｃ）前記ガン型プラグが電気自動車の充電用コンセントに完全に挿入されたとき 、前記一対の挿入検知用プラグ端子が前記コンセントに導かれた前記装備駆動用 バッテリー電圧に接続されることにより付勢される充電指示ランプ及び充電指示 リレーと、前記充電指示リレーにより閉じられるリレー接点により充電用電源に 接続されるマグネットスイッチコイル及びこのスイッチコイルの励磁により閉じ られ、前記一対の充電用プラグ端子に接続されたケーブル心線を充電用電源に接 続するためのマグネットスイッチ接点を含む前記充電器回路、及び ｄ）前記リールを収納する偏平なケーシングであって、正面に開閉自在な蓋を取 りつけ、内側壁の１か所に前記リールを近接させて配置し、残余の空間内に前記 充電器回路を固定するとともに前記ガン型プラグを収納したもの、を備えたこと を特徴とする電気自動車用充電器を構成したものである。

【０００５】 上記の電気自動車用充電器は、支柱上に取りつけるスタンド型又は壁面型として 設置することが出来る。この充電器において、電気自動車に充電しようとする人 は正面の蓋を開け、ガン型プラグを引き出して自動車の充電用コンセントに差し 込み、その手応えとともに充電器正面の充電指示ランプの点灯からプラグの完全 挿入及び充電開始を知り、自動車の電気量計の指針が最大目盛り、例えば１５Ｋ ＶＡｈｒに達した時点でプラグを抜き、充電器のリール巻き取りハンドルを回し て最後までケーブルを巻きとるとプラグは自然に充電器内に収納される。

【０００６】 また、前記ケーシングを前記リールより大きい直径の偏平ドラム型であって、前 記蓋を円形の正面に取りつけた円形状とすれば、外見もスマートであり、リール 収納部を除いてケーシング内に形成される弦月形空間を電気回路固定部及びガン 型プラグの収納部として効果的に利用することができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の好ましい実施例につき説明する。図１は充電器の 正面を示すもので、偏平ドラム型ケーシング１の正面にはタイヤを模した周縁２ ａを有する蓋２が一対の開閉軸金具３ａ、３ｂによって取りつけられている。こ こでは左側となる蓋２の拘束側に対し、右側となる自由端に対応する蓋本体部に は裏面を指孔とする指掛け２ｂが形成され、使用者はこの指掛け２ｂに指を掛け て蓋２を開けることができる。

【０００８】 図２は、充電器の蓋２を開けたケーシング１内の正面構造を示すものである。４ はケーシング１の周壁に近接もしくは略内接させて収納したリールであり、ケー シング１より十分小さく、この場合３／５程度とした直径を有する。５はリール 巻き用ハンドル、６はリールシャフトであり、７は四心ケーブルであってその先 端にガン型プラグ８を装着している。プラグ８の先端主部８ａは一対の充電用プ ラグ端子を装備した部分であり、その外側に一対の挿入検知用プラグ端子８ｂが 突設されている。

【０００９】 ケーシング１内において、リール４を除く略弦月型の空間の主要部は、その下部 分が前述のガン型プラグ８の収納空間となり、上部分が充電器の電気回路ボック ス９の装着部となっている。電気回路ボックス９には電気回路が収納され、表面 に黄色の電源ランプ１０、緑色の補助コンセントランプ１１及び赤色の充電指示 ランプ１２と、電源ブレーカースイッチ１３並びに補助コンセントスイッチ１４ が配置されている。

【００１０】 図３は、図２のＡ−Ａ矢視線に沿って見た充電器内部の縦断面図であり、四心ケ ーブル７を巻いたリール４と、その摺動・給電構造を示している。リール４は、 リールシャフト６がケーシング１背面板に固定された軸受けフレーム１５に支持 され、正面鍔縁４ａ及び背面鍔縁４ｂがケーシング１に支持されたシャフト１６ を有するガイドローラ１６ａに案内及び規制されることにより、定位置で回転可 能である。四心ケーブル７の４本の心線はリール付け根部においてシャフト６に 装備された４個のスリップリング１７ａ〜１７ｄに接続され、これらのスリップ リングは充電器の電気回路に接続された４個の固定ブラシ１８ａ〜１８ｄと摺接 することにより、各心線をその電気回路に導くものである。

【００１１】 図４は電気回路ボックス９に収納された充電器の電気回路を示している。電源は 単相三線式配電線路から得られる。Ｒ，Ｓ，Ｔ端子はその接続点であり、電源ブ レーカースイッチ１３を経た基線回路１９には補助コンセント回路２０と、充電 スイッチ回路２１、及び充電回路２２が順次接続される。この場合、補助コンセ ント回路２０と、充電スイッチ回路２１は中性線と一方の１００ボルト線との間 に接続され、充電回路２２は一方の１００ボルト線と反対極性の１００ボルト線 との間、即ち２００ボルト間に接続される。補助コンセント回路２０には、ヒュ ーズ２３、前記補助コンセントスイッチ１４及び補助コンセントランプ１１が挿 入され、回路端の補助コンセント２４に補助充電コード（図示せず）が接続でき るようになっている。この回路はガン型プラグ８の使用中において別の電気自動 車に充電すべく用いることができる。

【００１２】 挿入検知用プラグ端子８ｂの回路は、プラグ８が自動車の充電用コンセントに差 し込まれると通常のバッテリー電圧ＤＣ１２Ｖに接続される。このプラグ端子８ ｂの回路には、充電指示ランプ（Ｒ）１２及び充電指示リレー（ＣＲ）２５が挿 入されている。充電スイッチ回路２１には、前記充電指示リレー（ＣＲ）２５に より閉じられるリレー接点ＣＲと、この接点閉合により付勢されるマグネットス イッチコイル（ＭＣ）２６とからなるリレー回路、及び電源ランプ（Ｙ）１０が 並列に接続されている。

【００１３】 充電回路２２には、１００Ｖで励磁される前記マグネットスイッチコイル（ＭＣ ）２６により閉じられるマグネットスイッチ接点ＭＣが挿入され、プラグ先端主 部８ａに含まれる前記一対の充電用プラグ端子に接続されたケーブル心線を２０ ０Ｖの充電用電源に接続することができる。なお、充電器の回路に漏電があり、 その電流が許容量、例えば３０ｍＡを越えるとブレーカースイッチ１３が作動し て基線回路１９を遮断するため、その原因を除去してからでないと、同スイッチ １３を閉合状態に復帰させることはできない。

【００１４】 以上の実施例の構成において、電気自動車に充電しようとする人は、図２のよう に充電器の蓋２を開け、電源ランプ１０の点灯、従って基線回路１９の活性状態 を確認した上、ガン型プラグ８を引き出して自動車の充電用コンセントに差し込 むと、その手応えとともに充電器正面の充電指示ランプ１２の点灯からプラグの 完全挿入及び充電開始を知ることができる。この充電はガソリン給油に比して一 般に時間が長くなるが、充電者は自動車の電気量計の指針が最大目盛り、例えば １５ＫＶＡｈｒに達した時点でプラグを抜き、充電器のリール巻き取りハンドル を回して最後までケーブルを巻きとるとプラグは自然に充電器内に収納されるこ とになる。

【００１５】

【考案の効果】

以上述べた通り、本考案は小型で安全、かつ取り扱いやすい電気自動車用充電器 を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における充電器の正面図であ
る。

【図２】図１の充電器の正面蓋を開けた状態を示す正面
図である。

【図３】図２のＡ−Ａ矢視断面図である。

【図４】本考案の充電器の電気回路図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ２ 正面蓋 ３ａ，３ｂ 開閉軸金具 ４ リール ５ ハンドル ６ リールシャフト ７ 四心ケーブル ８ ガン型プラグ ９ 電気回路ボックス １０ 電源ランプ １１ 補助コンセントランプ １２ 充電指示ランプ １３ 電源ブレーカースイッチ １４ 補助コンセントスイッチ １５ 軸受けフレーム １６ａ ガイドローラ １７ａ〜１７ｂ スリップリング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ａ）自動車の装備駆動用バッテリーに接
   続されるべき一対の挿入検知用プラグ端子と、自動車の
   エンジンモーター駆動用バッテリーに接続されるべき一
   対の充電用プラグ端子を併設してなるガン型プラグと、 ｂ）巻き取りハンドルを有するリールに巻き取り及び巻
   きだし可能な可撓性多心ケーブルであって、先端が各一
   対の前記挿入検知用プラグ端子及び充電用プラグ端子に
   接続され、付け根端がリール軸に形成されたスリップリ
   ングを介して充電器回路に接続された４本の心線を有す
   る前記ケーブルと、 ｃ）前記ガン型プラグが電気自動車の充電用コンセント
   に完全に挿入されたとき、前記一対の挿入検知用プラグ
   端子が前記コンセントに導かれた前記装備駆動用バッテ
   リー電圧に接続されることにより付勢される充電指示ラ
   ンプ及び充電指示リレーと、前記充電指示リレーにより
   閉じられるリレー接点により充電用電源に接続されるマ
   グネットスイッチコイル及びこのスイッチコイルの励磁
   により閉じられ、前記一対の充電用プラグ端子に接続さ
   れたケーブル心線を充電用電源に接続するためのマグネ
   ットスイッチ接点を含む前記充電器回路、及び ｄ）前記リールを収納する偏平なケーシングであって、
   正面に開閉自在な蓋を取りつけ、内側壁の１か所に前記
   リールを近接させて配置し、残余の空間内に前記充電器
   回路を固定するとともに前記ガン型プラグを収納したも
   の、を備えたことを特徴とする電気自動車用充電器。
2. 【請求項２】 前記ケーシングが前記リールより大きい
   直径の偏平ドラム型であって、前記蓋が円形の正面に取
   りつけられた円形状であることを特徴とする請求項１記
   載の電気自動車用充電器。