JP3073728U - 浴衣セットの陳列用包装 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】浴衣、帯及びその付属物、下駄等の履物を整然
と安定した状態で収納し得る浴衣セットの陳列用包装を
提供する。 【解決手段】折り畳んだ状態でハンガーに吊した浴衣を
収納し上端部からハンガーのフック部を突出させる開口
部を有する浴衣収納部と、この浴衣収納部の表面側に設
けられた帯、下駄等の付属物収納部を有し、当該付属物
収納部は平面形状が略逆凸形状をなし、前記浴衣収納部
の表面に上縁部を除く周縁部において略逆形凸状に接合
して構成され、上縁部において浴衣収納部の表面に接合
した蓋体により前記付属物収納部の開口部を覆うように
した浴衣セットの陳列用包装。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は浴衣と帯、下駄等の付属物からなる浴衣セットの陳列用包装に関する もので、浴衣セットを整然と分かりやすくかつ美麗に収納して陳列に供するよう にしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来においても、例えば実用新案登録第３０４９４２１号において提供されて いるような浴衣セットの陳列用包装が提供されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

当該陳列用包装は、浴衣収納部と付属物収納部を有し、ハンガーにつり下げた 浴衣を折り畳んだ状態で収納するとともに、付属物収納部に帯と下駄を収納でき るようにしたものであるが、帯と下駄の収納部がほぼ同等の収納容積を有するも のであり、下駄の収納状態が安定せず、陳列時において下駄がばらつく懸念があ った。

【０００４】 そこで、本考案の目的とするところは、下駄等の履物を整然と安定した状態で 収納し得る浴衣セットの陳列用包装を提供するところにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案においては帯の収納部及び履物の収納部それ ぞれに適した容積を有する付属物収納部を設けたもので、浴衣と帯、下駄等の付 属物からなる浴衣セットの陳列用包装において、折り畳んだ状態でハンガーに吊 した浴衣を収納し上端部からハンガーのフック部を突出させる開口部を有する浴 衣収納部と、この浴衣収納部の表面側に設けられた帯、下駄等の付属物収納部を 有し、当該付属物収納部は平面形状が略逆凸形状をなし、前記浴衣収納部の表面 に上縁部を除く周縁部において略逆凸形状に接合して構成され、上縁部において 浴衣収納部の表面に接合した蓋体により前記付属物収納部の開口部を覆うように した浴衣セットの陳列用包装としたことを特徴としている。

【０００６】 これによって、下駄等の付属物収納部は大型の収納部と小型の収納部に区画さ れるので、小型の収納部に下駄などの履物を収納し、大型の収納部に台紙に固定 した帯を収納すれば、履物及び帯がそれぞれの収納部において安定した状態で収 納され、それぞれの付属物が整然と安定した状態で陳列し得る陳列用包装となし 得るものである。

【０００７】 平面形状が略逆凸形状をなす付属物収納部は、略逆凸形状のシートを上縁部を 除く周縁部において浴衣収納部の表面に接合して構成することができる。またこ の略逆凸形状のシートは、浴衣収納部の表面シートの延長上に形成して、折り返 して接合する構成とすることもできる。さらにまた、付属物収納部は、浴衣収納 部の表面シートの延長シートを折り返して略逆凸形状に接合して構成することも でき、このようにして形成された折り返し部の左右の開口部に開閉自在の止め具 を設ければ第３の付属物収納部を構成することができる。

【０００８】 また、平面形状が略逆凸形状をなす付属物収納部において、大型の収納部を帯 の収納部、小型の収納部を履物の収納部とし、当該履物の収納部に左右の履物の 中間部に位置する区画壁を有する台紙を配して履物を収納するようにすれば、履 物、特に下駄の場合に、下駄同士が接触して傷つくのを防止することができる。

【０００９】 また、当該台紙において、一方側部において小さく区画した小物収納部を形成 しておけば、扇子等の小物を整然とした状態で収納することができる。

【００１０】 上記のような浴衣セットの陳列用包装において、付属物収納部の開口部を覆う 蓋体と付属物収納部の表面において互いに係合可能な止め具を複数位置に設けて おけば、蓋体の覆い状態を調節可能とすることができ、付属物が塵埃で汚れるの を防止できるとともに、運搬時などにおいて大型収納部に収納した付属物の脱落 を防止することができ、また大型収納部に収納する付属物の体積に応じて蓋体の 覆い状態を調整することができる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下添付図面にしたがって本考案に係る浴衣セットの陳列用包装の実施の形態 について説明する。

【００１２】 図１乃至図４は本考案に係る浴衣セットの陳列用包装の一例を示すもので、図 １は浴衣Ａ、帯及びその付属品Ｂ、並びに下駄等の履物Ｃを収納した状態を示す 正面図、図２は陳列用包装のみの分解正面図、図3は図１における陳列用包装の みの中央縦断面図、 図４は履物用台紙の斜視図である。 陳列用包装は浴衣収 納部１、付属物収納部２、付属物収納部２の開口部を覆う蓋体３、品名・価格等 を表示したラベルの収納ポケット４によって構成されている。

【００１３】 浴衣収納部１は、２枚の透明プラスチックフイルム製シートを重ね、下端部を 開放状態とし、残部周縁を溶着することによって袋状に構成され、上端部にはハ ンガーのフック部を突出させる開口部１ａを形成している。付属物収納部２は平 面形状が略逆凸形状をなし、前記浴衣収納部１の表面に上縁部を除く周縁部にお いて略逆凸形状に溶着等の手段により接合して構成されている。蓋体３は上縁部 ３ａにおいて浴衣収納部１の表面に接合され、付属物収納部２の開口部を覆うよ うにしている。本例では蓋体３の下端両側部を斜めに裁断して逆台形状としてい るが、浴衣収納部１よりも外側にはみ出る台形状として可及的に塵埃が付属物収 納部２に入り込むのを防止することもできる。

【００１４】 付属物収納部２は図示の通り、帯及びその付属品Ｂを収納する大型の収納部２ ａと下駄等の履物Ｃを収納する小型の収納部２ｂに分けられている。大型の収納 部２ａには比較的嵩張る収納物を収納するため、マチを取るのが好ましいが、横 幅を浴衣収納部１よりも大きくとって浴衣収納部１の端縁部と合わせて溶着する 方法、あるいはまた、図２において一点斜線で示す通り、側縁部を上方に向かっ て外側方向に傾斜する傾斜縁として溶着時に端縁部を合わせて溶着する等の方法 を採用することができる。

【００１５】 帯及びその付属品Ｂは台紙Ｄに固定して収納するのが好ましい。また、下駄な どの履物Ｃも左右の履物の中間部に位置する区画壁ｅを有する台紙Ｅを配して収 納すればがたつきがなく、 また左右の履物Ｃが衝突して傷つくのを防止するこ とができる。

【００１６】 図示の通り、蓋体３と付属物収納部２の表面には互いに係合可能な止め具５が 設けられ、収納した付属物が付属物収納部２から脱落するのを防止している。こ の例においては、止め具５として雌雄嵌合するホックを用い、ホックの一方を蓋 体３に、他方を付属物収納部２の表面に設けており、しかも一方のホックを蓋体 ３の覆い状態に応じて複数位置に設けることにより収納物の体積に応じて蓋体３ の覆い状態を調節可能としている。止め具５としては雌雄嵌合するホックに限ら ず、面接着テープでもよく、また、蓋体３と付属物収納部２の表面に相対的に一 体形成した突条とこれを受け入れる凹溝部であっても良く、要するに蓋体３を付 属物収納部２の表面に着脱可能に止定し得る止め具であれば良い。

【００１７】 付属物収納部２は、図２に示すような略逆凸状のシートを準備して上縁部を除 く周縁部において浴衣収納部１の表面に溶着して構成する以外に、図５に示すよ うに、付属物収納部２を構成する略逆凸状のシートを浴衣収納部の表面シートの 延長上に形成し、これを折り返して浴衣収納部１の表面シートに溶着する構成と しても良い。この例では、折り返し端が収納部２ｂの底部を構成しているが、略逆 凸形状のシートを延長片を介して浴衣収納部１の表面シートの延長上に形成すれ ば図１と同様な位置に付属物収納部２を設けることができる。

【００１８】 図６はさらに他例を示すもので、付属物収納部２が浴衣収納部１の表面シート をそのまま延長したシートを折り返して略逆凸形状に溶着することによって構成 されている。このような構成においては、折り返した延長シートの左右の開口部 ６に開閉自在の止め具を設ければ第３の収納部Ｆを構成することができる。

【００１９】 上記の実施形態においてはいずれも透明プラスチックフイルム製シートを用い て溶着する例を示しているが、紙材、不織布等を用いて接着によって仕上げる構 成とすることもできる。この場合部分的に透明シートを用いて包装した浴衣、履 物などが外部から見えるようにすることが望まれる。

【００２０】

【考案の効果】

以上詳述の通り、この考案に係る浴衣セットの陳列用包装は、浴衣、履物及び 帯等の付属物ががそれぞれの収納部において整然と安定した状態で収納され、そ のまま陳列に供しうる浴衣セットの陳列用包装を提供し得たのである。

【００２１】 また請求項６に記載のように履物の収納部に左右の履物の中間部に位置する区 画壁を有する台紙を配して履物を収納した陳列用包装においては、履物をがたつ きなく整然と収納できるほか互いに衝突して傷ついたりするのを防止することも できる。

【００２２】 さらにまた、請求項７に記載のように履物の台紙の一方側部において小さく区 画した小物収納部を設けておけば、扇子などの小物を同時に収納陳列することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る浴衣セットの陳列用包装の一実施
形態を示す正面図。

【図２】同陳列用包装のみの分解正面図。

【図３】同陳列用包装のみの中央縦断面図。

【図４】履物用台紙の一例を示す斜視図。

【図５】本考案に係る浴衣セットの陳列用包装の他の実
施形態を示す正面図。

【図６】本考案に係る浴衣セットの陳列用包装のさらに
他の実施形態を示す正面図。

【符号の説明】

１…浴衣収納部 Ａ…浴衣 １ａ…開口部 Ｂ…帯及びその付属品 ２…付属物収納部 Ｃ…履物 ２ａ…大型の収納部 Ｄ…台紙 ２ｂ…小型の収納部 Ｅ…台紙 ３…蓋体 e…区画壁 ３ａ…上縁部 Ｆ…第３の収納部 ５…止め具 ６…開口部

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴衣と帯、下駄等の付属物からなる浴衣
   セットの陳列用包装において、折り畳んだ状態でハンガ
   ーに吊した浴衣を収納し上端部からハンガーのフック部
   を突出させる開口部を有する浴衣収納部と、この浴衣収
   納部の表面側に設けられた帯、下駄等の付属物収納部を
   有し、当該付属物収納部は平面形状が略逆凸形状をな
   し、前記浴衣収納部の表面に上縁部を除く周縁部におい
   て略逆形凸状に接合して構成され、上縁部において浴衣
   収納部の表面に接合した蓋体により前記付属物収納部の
   開口部を覆うようにした浴衣セットの陳列用包装。
2. 【請求項２】 付属物収納部が略逆凸形状のシートを上
   縁部を除く周縁部において浴衣収納部の表面に接合して
   構成されている請求項１記載の浴衣セットの陳列用包
   装。
3. 【請求項３】 収納部を構成する略逆凸形状のシートが
   浴衣収納部の表面シートの延長上に形成され、折り返し
   て接合されている請求項２記載の浴衣セットの陳列用包
   装。
4. 【請求項４】 付属物収納部が浴衣収納部の表面シート
   の延長シートを折り返して略逆凸形状に接合して構成さ
   れている請求項２記載の浴衣セットの陳列用包装。
5. 【請求項５】 折り返した延長シートの左右の開口部に
   開閉自在の止め具を設けて第３の収納部を構成した請求
   項４記載の浴衣セットの陳列用包装。
6. 【請求項６】 平面形状が略逆凸形状をなす付属物収納
   部において大型の収納部を帯の収納部、小型の収納部を
   履物の収納部とし、当該履物の収納部に左右の履物の中
   間部に位置する区画壁を有する台紙を配して履物を収納
   した請求項１から５のいずれかに記載の浴衣セットのは
   陳列用包装。
7. 【請求項７】 履物の中間部に位置する区画壁を有する
   台紙が一方側部において小さく区画した小物収納部を有
   する請求項５記載の浴衣セットの陳列用包装。
8. 【請求項８】 付属物収納部の開口部を覆う蓋体と付属
   物収納部の表面において互いに係合可能な止め具を複数
   位置に設け、蓋体の覆い状態を調整可能とした請求項１
   から７のいずれかに記載の浴衣セットの陳列用包装。