JP3073408U - 足関節用サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 足首に対して確実に固定可能な足関節用サポ
ーターを提供する。 【解決手段】 足首及びその近傍部分を安定して密着し
た状態で覆うのに適した形状の実質的に筒状のサポータ
ー本体１の外果側には、それぞれ異なった高さの位置に
細長帯状の固定ベルト２が取り付けられており、各固定
ベルト２がそれぞれ、サポーター本体１の内果側に設け
られた固定ベルト挿通孔３に内側から外側に向かって挿
通されており、固定ベルト２の先端側部分と、サポータ
ー本体１の外果側部分に設けられたベルベット式ファス
ナー４により、固定ベルト２を外果側に折り返した際
に、固定ベルト２の先端側部分が、サポーター本体１の
外果側の位置で固定できるようになっている。サポータ
ー本体１の内果側と外果側には、足関節をほぼ直角な状
態に支持し得る、実質的にＬ字状又は逆Ｌ字状の形状を
有する支持部材５が設けられていることが好ましい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、足首に対して確実に固定可能な足関節用サポーターに関する。

【０００２】

【従来の技術】

これまでに、医療用の足関節サポーターとして、足関節（足首）とその近傍部分 を後方（踵）側から包み込むのに適した形状を有し、かつ、装着時に足背側全体 が開状態となるサポーター本体の内果側に、３〜４本程度の装着ベルトが取り付 けられ、この装着ベルトの先端側内面とサポーター本体の外果側にベルベット式 ファスナーが設けられたものが知られており、このサポーターは、足をサポータ ー本体に嵌め込んだ後で、ベルベット式ファスナーにより各装着ベルトを外果側 で固定すれば良く、容易に装着が行える点では優れている。 しかしながら、このような従来の足関節サポーターの場合には、装着ベルトを内 果側から外果側へかけ渡してベルベット式ファスナーで固定するだけなので、装 着ベルトがゆるみ易く、サポーター本体内での足首の位置がずれたり、充分な足 首の固定性が得られないという問題点がある。又、サポーター本体内で足首の位 置がずれることによって、踵部分が足になじみ難いという問題点もあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、上述の従来の足関節用サポーターにおける問題点を解決し、足 首の固定（支持）が確実であり、長時間使用した場合であってもサポーターの位 置がずれず、スポーツからリハビリに至るまでの幅広い症例に適応可能な足関節 用サポーター（足関節装具）を提供することである。 本考案者等は種々検討を行った結果、サポーター本体を筒状とし、一端をサポー ター本体の外果側に取り付けた固定ベルトを、内果側に設けた挿通孔（ベルト通 し孔）に内側から通した後、外果側に折り返して締め込む構造とすることにより 、ベルトがゆるみ難く、サポーター本体内で足首の位置がずれ難く、足首に対し て確実に固定できることを見い出して本考案を完成した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案の足関節用サポーターは、足関節部分を密着した状態で覆うように して装着して使用される足関節用サポーターであって、当該足関節用サポーター が、足首及びその近傍部分を安定して密着した状態で覆うのに適した形状の実質 的に筒状のサポーター本体１から成り、上記サポーター本体１の外果側には、そ れぞれ異なった高さの位置に、細長帯状の固定ベルト２が取り付けられており、 上記サポーター本体１の内果側には、各固定ベルト２に対応する位置にそれぞれ 固定ベルト挿通孔３が設けられており、各固定ベルト２がそれぞれ、対応する位 置の固定ベルト挿通孔３に内側から外側に向かって挿通されており、上記固定ベ ルト２の先端側部分と、上記サポーター本体１の外果側部分には、それぞれベル ベット式ファスナー４が設けられており、当該ベルベット式ファスナー４によっ て、上記固定ベルト挿通孔３に挿通された固定ベルト２を、上記サポーター本体 １の外果側に折り返した際に、当該固定ベルト２の先端側部分が、上記サポータ ー本体１の外果側の位置で固定できる構造であることを特徴とする。

【０００５】 又、本考案は、上記の構成を有した足関節用サポーターにおいて、上記サポータ ー本体１の内果側と外果側に、足関節をほぼ直角な状態に支持し得る、実質的に Ｌ字状又は逆Ｌ字状の形状を有する支持部材５が設けられていることを特徴とす るものでもある。 更に、本考案は、上記の構成を有した足関節用サポーターにおいて、上記サポー ター本体１の踵部分に、装着時に踵が露出する程度の大きさの開口が設けられて おり、上記開口におけるアキレス腱側の部分を覆うようにして、内果側と外果側 とを結ぶ方向にゴム製ベルト６が取り付けられていることを特徴とするものでも ある。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の足関節用サポーターの好ましい具体例を図面に示し、本考案を説 明するが、本考案は、図面に例示したものに限定されるものではない。 図１は、本考案の足関節用サポーター（右足用）の好ましい一例における外観を 示す斜視図であり、４本の固定ベルト２のうちの上側に位置する３本が、それぞ れ対応する位置の固定ベルト挿通孔３に内側から外側に向かって挿通されており （一番下の４本目の固定ベルトは、従来の製品と同様に、内果側で固着されてお り、外果側においてベルベット式ファスナーで固定される構造（いわゆる、ベタ 式）となっている）、足関節に装着される前の状態が示されている。図２は、図 １の足関節用サポーターを足関節に装着した際の状態を示す図であり、固定ベル ト挿通孔３に挿通された固定ベルトについてはいずれも、挿通孔３の位置で折り 返され、外果側でベルベット式ファスナーにより固定されている。

【０００７】 図１に示されるように、本考案の足関節用サポーターにおけるサポーター本体１ は、足関節部分（足首とその近傍部分）を密着した状態で、ほぼ直角になるよう にして安定して覆うのに適した実質的に筒状のものであり、このサポーター本体 １の外果側には、図１のように、それぞれ異なった高さの位置に、内果側へ向か って延びた細長帯状の固定ベルト２が取り付けられており、この固定ベルト２の 本数としては３〜５本が一般的である。尚、サポーター本体１は、複数の布帛部 材を縫合して構成するのが一般的であるが、その材質については特に限定される ものではない。

【０００８】 そして、本考案では、サポーター本体１の内果側に、各固定ベルト２に対応する 位置にそれぞれ、スリット状の固定ベルト挿通孔３が設けられており（図１及び 図２のサポーター本体１では、３ヵ所に固定ベルト挿通孔３が設けられている） 、各固定ベルト２がそれぞれ、対応する位置の固定ベルト挿通孔３に内側から外 側に向かって挿通されており（図１参照）、装着時に、各固定ベルト２をゆるめ てサポーター本体１に足を通し、足首を直角とした状態で、挿通された固定ベル ト２を、外果側方向に折り返して順番に締め付けることで、足関節がサポーター 本体１によって確実に支持された状態で固定できるようになっている。もちろん 、本考案では、全ての固定ベルト２に対応する固定ベルト挿通孔３を設け、各固 定ベルト２が対応する挿通孔３に挿通される構造であっても良い。

【０００９】 その上、固定ベルト２の先端側部分と、サポーター本体１の外果側部分には、そ れぞれベルベット式ファスナー４が設けられており、このベルベット式ファスナ ー４によって、固定ベルト挿通孔３に挿通されて折り返された固定ベルト２の先 端側部分が、サポーター本体１の外果側の位置で固定できるようになっており、 本考案では、固定ベルトを折り返し式にしたことにより、正確な位置での固定が 可能であり、長時間使用した場合であっても固定ベルトが緩まず、高い支持性（ 固定性）が実現できる。

【００１０】 尚、本考案では、サポーター本体１の内果側と外果側に、図１に示されるような 、足関節をほぼ直角な状態に支持し得る、実質的にＬ字状又は逆Ｌ字状の形状を 有する支持部材５を設けることが好ましく、足関節を２枚の支持部材５にて挟み 込む構造とすることによって、側方向への足関節の動きが防止でき、足首（足関 節）をほぼ直角な状態で、より一層確実に固定することができる。このような支 持部材５としては、金属板等を使用しても良いが、軽量化の点から、適度な保形 性及び弾力性を有するプラスチック樹脂製シートが特に好ましく、例えば厚さが 約１．５ｍｍ程度のエチレン‐酢酸ビニル（ＥＶＡ）製シートなどが好適であり 、このような支持部材５は、サポーター本体１の内果側と外果側にそれぞれ縫着 されても、サポーター本体１内に内蔵されても良い。図１及び図２に示した本考 案の足関節用サポーターにおいては、ＥＶＡ製シートである支持部材５のほぼ中 心をなす線上に、固定ベルト挿通孔３が一定間隔をあけて穿設されている。

【００１１】 更に、本考案では、足関節へのサポーター本体１の密着性を高めて、足に良くな じむように、図１及び図２に示されるようにして、サポーター本体１の踵部分に 、装着時に踵が露出する程度の大きさの開口を設け、この開口におけるアキレス 腱側の部分を覆うようにして、内果側と外果側とを結ぶ方向にゴム製ベルト６を 取り付けることが好ましい。

【００１２】

【考案の効果】 本考案の足関節用サポーターの場合、固定ベルトを挿通孔で折り返して締め込む 構造であるので、足関節への固定が確実なものとなり、又、サポーター本体が実 質的に筒状であるので、装着時にずれ難く、足関節になじみ易いという利点があ り、受傷後からスポーツ復帰まで幅広い症例に適応可能である。更に、本考案の サポーターには、ストラップやパッドなどの装着に戸惑いやすいものが存在して おらず、非常にシンプルな設計であるので、誰にでも簡単に装着できる。又、布 帛を縫合して構成された足関節用サポーターは軽量性の点でも優れており、靴の 脱着も容易に行え、非常に便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の足関節用サポーター（右足用）の好ま
しい一例における外観を示す斜視図である。

【図２】図１の足関節用サポーターを足関節に装着した
際の状態を示す図である。

【符号の説明】

１ サポーター本体 ２ 固定ベルト ３ 固定ベルト挿通孔 ４ ベルベット式ファスナー ５ 支持部材 ６ ゴム製ベルト

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 足関節部分を密着した状態で覆うように
   して装着して使用される足関節用サポーターであって、
   当該足関節用サポーターが、足首及びその近傍部分を安
   定して密着した状態で覆うのに適した形状の実質的に筒
   状のサポーター本体１から成り、上記サポーター本体１
   の外果側には、それぞれ異なった高さの位置に、細長帯
   状の固定ベルト２が取り付けられており、上記サポータ
   ー本体１の内果側には、各固定ベルト２に対応する位置
   にそれぞれ固定ベルト挿通孔３が設けられており、各固
   定ベルト２がそれぞれ、対応する位置の固定ベルト挿通
   孔３に内側から外側に向かって挿通されており、上記固
   定ベルト２の先端側部分と、上記サポーター本体１の外
   果側部分には、それぞれベルベット式ファスナー４が設
   けられており、当該ベルベット式ファスナー４によっ
   て、上記固定ベルト挿通孔３に挿通された固定ベルト２
   を、上記サポーター本体１の外果側に折り返した際に、
   当該固定ベルト２の先端側部分が、上記サポーター本体
   １の外果側の位置で固定できる構造であることを特徴と
   する足関節用サポーター。
2. 【請求項２】 上記サポーター本体１の内果側と外果側
   に、足関節をほぼ直角な状態に支持し得る、実質的にＬ
   字状又は逆Ｌ字状の形状を有する支持部材５が設けられ
   ていることを特徴とする請求項１に記載の足関節用サポ
   ーター。
3. 【請求項３】 上記サポーター本体１の踵部分に、装着
   時に踵が露出する程度の大きさの開口が設けられてお
   り、上記開口におけるアキレス腱側の部分を覆うように
   して、内果側と外果側とを結ぶ方向にゴム製ベルト６が
   取り付けられていることを特徴とする請求項１又は２に
   記載の足関節用サポーター。