JP3073276B2 - 洗濯機の異常振動防止方法 - Google Patents

洗濯機の異常振動防止方法

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JP3073276B2 JP03211338A JP21133891A JP3073276B2 JP 3073276 B2 JP3073276 B2 JP 3073276B2 JP 03211338 A JP03211338 A JP 03211338A JP 21133891 A JP21133891 A JP 21133891A JP 3073276 B2 JP3073276 B2 JP 3073276B2
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春雄 萩原
脇一 中村
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)
  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水洗機、ドライクリーナ
等の遠心式洗濯脱水機に利用できる洗濯機の異常振動防
止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、パークロルエチレン等の溶剤を
使用して洗濯物を洗浄、乾燥するドライクリーナや、洗
濯液として水を用いて動作する洗濯機では、ドラム内に
洗濯物を入れて洗浄したのち、ドラムを高速回転させて
遠心力により脱液を行なうが、このとき洗濯物がドラム
内に不均一に分布していると、洗濯物の偏荷重により大
きな加振力が発生して洗濯装置本体が振動すると共に、
この振動が地盤を介し周囲に伝わって振動公害になるこ
とがある。
【0003】例えば、図3に示す駆動系を持つ従来のド
ライクリーナでは、この振動公害を防止する1つの方法
として次の方法がとられていた。即ち、図3は処理ドラ
ムを駆動させる1例を示すもので、2は洗浄、乾燥時に
ドラム1を低速で駆動する洗浄モータ、3は脱液時にド
ラム1を高速で駆動して遠心脱液する脱液モータ、4は
脱液モータ3の駆動時に、洗浄モータ2との連結を切離
す電磁クラッチ、5,6,7,8,9,10はVプー
リ、11,12,13はVベルトを示す。そして図3に
おいて、ドライクリーナ本体に図示しない加速度形振動
検出器や、振動変位測定器等のセンサを取付け、振動が
設定値を越したら振動監視回路が作動し、ドラム1を脱
液モータ3で駆動する高速回転から一旦停止させ、前記
洗濯物のアンバランスを修正して、再びドラム1を洗浄
モータ2による低速回転から脱液モータ3による高速回
転に移行させて脱液を行なっていた。また特公平1−3
4639号公報に示されているように、モータの電流を
バランシング回転中に検出し、最大、最小値との差を基
準値と比較し、基準値より大きい場合にはバランシング
工程を繰り返す手段が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の手段で
は、特に洗濯物が長尺で洗濯中に絡み易い場合には、何
回バランシング工程を繰り返しても絡みが解消できずに
大きなアンバランスが生ずるため、洗濯機の運転時間の
ロスが大きかった。本発明は洗濯物のアンバランス状態
を速やかに解消し、短時間に脱水工程に移行できる洗濯
機の異常振動防止方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、ドラ
ム式洗濯機において、脱水工程前の洗濯物をドラム内壁
に分散させるバランシング回転中に、ドラム駆動モータ
へ供給される電流値を検出する手段を設け、バランシン
グ終了直前の一定時間中に設定値以上の電流値を検知し
た場合には、バランシング工程を終了した時点でドラム
を停止し、引き続いてドラムを逆方向に低速で回転させ
た後、再度バランシング工程を繰り返すようにしてなる
もので、これを課題解決のための手段とするものであ
る。
【0006】
【作用】ドラム内壁への洗濯物の分散状態が決まるバラ
ンシング回転終了直前の一定時間中に、設定値以上の電
流値を検知した場合には、バランシング工程を終了した
時点でドラムを停止し、引き続いてドラムを逆方向に低
速で回転させて洗濯物の絡みをほぐした後、再度バラン
シング工程を繰り返す。このことにより運転時間のロス
を最小限にできるほか、脱水移行後に異常な振動が発生
するのを防止できる。
【0007】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図1は本発明の実施例に係る電気回路図を示す。図
1において21はドラム駆動モータであり、商用交流電
源24からインバータ制御装置22を介して洗濯機の各
工程に対応して所定の回転数とタイミングで駆動され
る。一方運転中のモータ21へ供給される電流は、変流
器23を介してメータリレー30で検出できるようにし
てあり、31は検知時期を指令するリレーである。32
はマイコン制御装置で、前記メータリレー30が設定値
以上の電流を検出すると、バランシング工程が終了した
時点でドラムを停止し、引き続いてドラムを逆方向に低
速で回転して洗濯物の絡みを緩和した後、再度バランシ
ング工程を繰り返すよう制御している。
【0008】図2は動作説明図を示し、脱水工程への移
行順序は、先ず洗濯液を排液するタンブリング工程から
始まるが、この時のドラム外周での回転重力加速度比
は、洗濯中と同じ0.7Gである。バランシング工程は
ドラム内壁への洗濯物の分散が目的であり、1Gよりも
大きな回転数(本例では1.9G)がとられ、回転中に
ドラム空間に漂う洗濯物は、既にドラム内壁にへばり付
いた洗濯物の空き間部に分散していく。一方バランシン
グ工程中のモータ電流も、分散状態によって徐々に変化
するが、洗濯物に絡みが多いと、バランシング終了直前
まで大きな電流値を示す。
【0009】そこで本発明の実施例では、バランシング
終了直前の5秒間にリレー31を作動させて、モータ電
流の検出を実施している。この時メータリレー30の設
定値以上の電流を検知すると、マイコン制御装置32に
よりバランシング工程終了時にドラムを停止し、引き続
いてドラムを逆方向に低速(本例では0.7G)で回転
して、洗濯物の絡みを緩和する動作の指令を出す。しか
る後に再度バランシング工程を繰り返し、電流設定値以
下となった場合には、脱水工程に移行する。なお、脱水
工程移行後に、万一洗濯機本体に取付けた振動センサが
作動した場合も、直ちに脱水回転を停止し、前述と同様
に逆方向にドラムを低速で回転した後、再度バランシン
グ工程から繰り返されるようになっている。
【0010】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明は、脱水
工程に入る前のバランシング回転中に低速回転よりバラ
ンス回転に移行し、脱水回転に入る前のバランス回転中
に電流によるアンバランス状態を予知するものであるた
め、運転時間のロスを最小にし、異常振動の発生を防止
できるほか、洗濯物が長尺で絡み易い場合でも、バラン
シング再スタート時に、自動的にドラムが逆方向に低速
で回転して絡みを緩和するため、脱水工程の繰り返しに
よる運転時間のロスを最小限にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る洗濯機の異常振動防止方
法を実施する電気回路図である。
【図2】図1における本発明の動作説明図である。
【図3】従来のドラム駆動系統図である。
【符号の説明】
21 ドラム駆動モータ 22 インバータ制御装置 23 変流器 30 メータリレー 32 マイコン制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 晃 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三 菱重工業株式会社 名古屋機器製作所内 (56)参考文献 特開 平3−289998(JP,A) 特開 平3−111091(JP,A) 特開 平3−86197(JP,A) 特公 平1−34639(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム式洗濯機において、脱水工程前の
    洗濯物をドラム内壁に分散させるバランシング回転中
    に、ドラム駆動モータへ供給される電流値を検出する手
    段を設け、バランシング終了直前の一定時間中に設定値
    以上の電流値を検知した場合には、バランシング工程を
    終了した時点でドラムを停止し、引き続いてドラムを逆
    方向に低速で回転させた後、再度バランシング工程を繰
    り返すようにしたことを特徴とする洗濯機の異常振動防
    止方法。
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