JP3072910B2 - 生体表面血流量測定装置 - Google Patents

生体表面血流量測定装置

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JP3072910B2 JP02296980A JP29698090A JP3072910B2 JP 3072910 B2 JP3072910 B2 JP 3072910B2 JP 02296980 A JP02296980 A JP 02296980A JP 29698090 A JP29698090 A JP 29698090A JP 3072910 B2 JP3072910 B2 JP 3072910B2
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勝基 伊藤
要 伊藤
章一郎 池田
孝一 桜井
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孝一 桜井
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は生体表面血流量測定装置に関する。
【従来技術】
生体表面の血流量を測定する従来の技術として、一対
のプローブと、それら各プローブの加熱プレートへ定電
流を供給する電源回路とを備え、一方のプローブを生体
の基準部分に当てがうと共に他方のプローブを測定患部
に当てがって、両プローブにおける熱電対の起電力差あ
るいは比によって基準部分との比較が可能となっている
ものが知られている。(Challoner,A.V.J.(1975)Accu
rate measurement of skin blood flow by a thermal c
onductance method,Medical and Biological Engineeri
ng.March 196,201.参照)また、同様な目的をもった実
開昭63−11002号公報に記載のような血流量計測用セン
サも知られている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の如き従来の技術によれば、測定患
部の血流量は基準部分における血流量に対応した数値
(熱電対の起電力)との比が判定できるにすぎず、流量
単位の数値として把握することはできない。その上、加
熱プレートの温度も、受熱プレートと同様に皮下を通過
する血液の増減により変化するので、一定温度を保持す
べき加熱プレートの基準温度が変わってしまい、起電力
値と血流量との対応関係において誤差が生じてしまう。 しかも、基準部分と患部とにそれぞれ当てがうべく、
対になる二個のプローブを必要とする。その上、受熱プ
レートと加熱プレートの両側に血流が通るようにプロー
ブの方向を調節する必要があり、そのズレによる誤差を
免れなかった。さらに、血管を目視しにくい箇所や、あ
るいは血管が複雑に入り組んでいる部分では測定誤差が
大きくなるおそれがあった。 本発明は、一個のプローブにより患部の表面血流量を
流量単位の数値として正確に測定可能とすることを目的
とするものである。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の構成は、リング
状受熱プレートの中心に加熱プレートを配置すると共
に、両プレート間に複数の熱電対を取り付け、それら熱
電対を直列に接続したプローブと、前記加熱プレートの
温度を測定患部より僅かに高い一定温度に保持する電源
回路と、前記熱電対の起電力を検出する測定回路とを含
む生体表面血流計と、 測定患部と熱的性質及び組織が生体表面と酷似し、内
部を液体が通過可能で且つその流量を正確に把握でき、
更に、前記生体表面血流計を装着したとき内部を通過す
る液体の流量と前記測定回路で検出された起電力との関
係を記録可能な生体疑似模型と、 を備えた生体表面血流量測定装置にある。
【作用】
加熱プレートの温度が測定患部より僅かに高い一定温
度に保持されているので血流量と起電力とは正確な対応
関係にあり、その起電力値を、生体疑似模型を用いて予
め記録しておいたデータと照らし合わせることにより、
生体表面の血流量を流量単位の数値として算出すること
ができる。
【実施例】
以下、本発明に係る実施例を図面に従って説明する。
第1図a、bは、生体表面血流計を構成するプローブ1
を示したものである。プローブ1は、円筒状のセラミッ
クス製ケース2の底面に銀製のリング状受熱プレート3
と、その中心部に設置された同じく銀製の円盤状加熱プ
レート4と、その加熱プレート4上部に電気絶縁シート
6を介して取り付けられた酸化物半導体セラミックス製
ヒータ5とからなるものである。 前記受熱プレート3と加熱プレート4との間には複数
の熱電対7、7・・が放射状に取り付けられ、それら各
熱電対は直列に接続されている。そして熱電対7、7・
・の起電力は、補償導線8を介して外部に出力できるよ
うになっている。各熱電対7、7・・と各プレート3、
4には電気的絶縁処理が施されている。 また、外部の電源回路である第2図に示した定温発熱
回路によって、ヒータ5が一定温度を維持するようにヒ
ータ5に直流電流がリード線9を介して供給される。こ
の定温発熱回路は、温度センサーを使用せずヒータの温
度依存性を利用し、オペアンプとして使用されているIC
の反転側入力にヒータ5である抵抗R3を接続し、抵抗R4
を通して電力が供給される。この抵抗R3とR4とは非反転
側入力に接続された抵抗R1とR2とでブリッジを形成し、
電流により加熱される。抵抗値の上昇した抵抗R3は安定
条件であるR1×R3=R2×R4で一定値となる。そして抵抗
R3の温度もその温度特性によって決定される一定値に保
たれるのである。 なお給電手段として、熱電対の起電力を数式としてコ
ンピュータに入力し、ヒータを一定温度に自動温度調整
することも可能である。 次に、このように形成された生体表面血流計における
熱電対7、7・・の起電力と血流量との換算表を、生体
疑似模型を利用して記録作成する。 生体疑似模型10は第3図a、bに示すように、水の通
過方向に対して同一断面を持つ角形管11からなる。角形
管11内には木製の小球(図示せず)が充填されているの
で、渦流の発生が抑えられている。プローブ1は、測定
面を前記角形管11の内面と同一面に取り付けられてい
る。角形管11の内容物は大部分が水であるから、内容物
の比熱は生体表皮の組織比熱に近似し、熱的性質は類似
すると見ることができる。又生体各部分の表皮の厚さは
0.2mm前後の薄膜と考えられ、その比熱は1に近く、プ
ローブの測定面の面に接した0.2mm前後までは流量ゼロ
である。よって生体疑似模型10は生体表皮の組織構造と
近似したものとみなすことができ、これによってプロー
ブの測定面に生体の表皮が接触した状態と酷似した構造
となる。 そこで角形管11の壁面に、前記プローブ1を、受熱プ
レート3と加熱プレート4とが内部の流体に接するよう
配置し、角形管11の一方の口から人肌に近い温度の水を
注入し、他方の口から排水する。そしてプローブ1のヒ
ータ5の温度を水温より僅かに高い一定温度に保つべ
く、ヒータ5に通電する。ヒータ5で加熱された加熱プ
レート4の熱は水流により奪われ、受熱プレート3へ伝
達される。ヒータ温度は定温発熱回路により一定温度に
自動調整されるので加熱プレート4の温度変化はなく、
一方受熱プレート3は伝達された熱により温度が上昇し
て両プレート間に温度差が生じ、それによって熱電対に
は起電力が発生する。熱電対7,7・・は直列に接続され
ているので、起電力は拡大して出力される。ヒータ5の
温度を水温より夫々1度、2度、3度高い定温とした場
合の、流量と起電力との関係は第4図の如くである。こ
れによると、ヒータ5の温度は水温より1℃高く設定し
た場合が最も曲線の傾斜が大きく、機能が鋭敏となるこ
とがわかる。加えて、セラミックヒータにより生体の測
定目的部分が加熱されるとその温度上昇によって血流量
の増加を招くことから、正確さを高める上からも加熱温
度は低い方が望ましい。よって、ヒータ温度は水温より
1℃高く設定するのが適切である。 角形管11内の水温を変化させて各温度における流量と
起電力との関係を調べたものが第5図であり、これを換
算用の線図とする。プローブによって得られた生体測定
目的部分の起電力を、換算用の線図に照らし合わせて読
み取ることによって、生体測定目的部分における表面血
流量が流量単位の数値として把握できる。上記測定に関
しては、線図の資料を実験式としてコンピュータにイン
プットしておき、起電力から即座に血流量を演算せし
め、CRTに表示させるようプログラムしておけば対応が
早く実用性に富む。前記プログラムの作成・情報のイン
プットは当業者において容易に実施が可能である。 なお、本発明において用いられる熱電対の個数は多い
ほど機能が鋭敏であるが、収容スペースや実用性を考慮
すると十二個程度が妥当であろう。加熱プレートや受熱
プレートの材質については、銀以外に銅製とすることも
できる。また生体疑似模型は実施例に限定するものでは
なく、他の動物の器官を代用することもできる。セラミ
ックヒータは、材料組成を選択することによりキューリ
ー温度を火傷防止の温度に設定し、温度ヒューズを兼ね
るようにすることが望ましい。
【発明の効果】
以上のように本発明では、生体表面の血流量が流量単
位の数値として判明するので、今まで不明であった判断
資料が正確に得られる。その効果は、臨床外科的に限っ
て見ても次の如く数例挙げることができる。 1)移植された肝臓、腎臓などの表面血流は、機能との
関連において手術結果と、今後の治療方針の指針とな
る。 2)血管移植の時、その末梢組織の表面血流の測定は治
療方針の判定となる。 3)血圧が降下するショック症状の診断は、各組織の表
面血流の測定よりショック症状の原因を推測する。 4)動脈または静脈血栓症などに、末梢の表面血流測定
結果は下肢切断等の時期及び部分決定の補助条件とな
る。 5)食道切除後の食道再建における胃管・大腸・小腸な
どの吻合部の表面血流を知ることによって血流不全によ
る縫合不全の防止を図る。 6)肝臓における酵素系の代謝に対する関与の割合や、
酵素欠乏における代償機能等の解明に、肝動脈または肝
門脈の部分閉塞による代謝産物の測定は重要な判断資料
を提供するものである。 さらに、受熱プレートをリング状としその中心に加熱
プレートを配置することによって、生体表面に載置する
際に方向を定める必要がなく、しかも複数の熱電対を放
射状に取り付けているので測定誤差が少なくなってい
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る生体表面血流量測定装置を示したも
ので、第1図aはプローブの内部構造を示す説明図、同
図bはプローブの平面図、第2図は定温発熱回路の説明
図、第3図aは生体疑似模型の説明図、同図bはA−A
線断面による同生体疑似模型の説明図、第4図・第5図
は流量と起電力との関係を示すグラフである。 1……プローブ、2……ケース、3……受熱プレート、
4……加熱プレート、5……ヒータ、6……電気絶縁シ
ート、7……熱電対、8……補償導線、9……リード
線、10……生体疑似模型、11……角形管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 孝一 愛知県西春日井郡新川町大字寺野字元町 101番地 (56)参考文献 特開 昭56−150316(JP,A) 特開 昭59−154330(JP,A) 実開 昭63−11002(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/022 - 5/0295 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体表面の血流量を測定する生体表面血流
    量測定装置であって、 リング状受熱プレートの中心に加熱プレートを配置する
    と共に、両プレート間に複数の熱電対を取り付け、それ
    ら熱電対を直列に接続したプローブと、前記加熱プレー
    トの温度を測定患部より僅かに高い一定温度に保持する
    電源回路と、前記熱電対の起電力を検出する測定回路と
    を含む生体表面血流計と、 測定患部と熱的性質及び組織が生体表面と酷似し、内部
    を液体が通過可能で且つその流量を正確に把握でき、更
    に、前記生体表面血流計を装着したとき内部を通過する
    液体の流量と前記測定回路で検出された起電力との関係
    を記録可能な生体疑似模型と、 を備えた生体表面血流量測定装置。
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