JP3072507U - 電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】電流量を表示したり、過負荷状態になったとき
に警告を発し、電流量を調整できるようにし、ショート
や発火などの現象が起きることを防止し、安全性を高め
たコンセントを提供する。 【解決手段】底蓋と上蓋とに電流メーターを取り付け、
導線に接続して、電流量を表示すると同時に過負荷状態
になったときは警告を発し、使用者が迅速に適切な調整
を行えるようにした。また、電流メーターの反対方向に
伸びる内接端と外接端とにより、導線が十分な距離を開
けて接続されるようにして、導線のむき出しになった金
属部分が接触してショート現象を起こすことを防止し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、コンセントの底蓋と上蓋とに電流メーターを取り付け、電流量の大 きさを表示すると共に、過負荷状態になった時には警告を発するようにして、安 全な使用状態を維持できると同時に、導線のショートや発火を防ぐことができる 電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコンセントは、さし込みが多数あって同時に多数のプラグをさし込むこ とができ、多数の電気器具を同時に接続することができる。このコンセントは１ 組の導線を利用し電力を供給しており、導線の外層はプラスチックの絶縁層で覆 われている。

【０００３】 多数の電気器具を同時に使用した時、または電力使用量が大幅に増加した時、 導線に設定値を超える電流が流れるので導線が発熱し、高温になり、外層のプラ スチック絶縁層が溶け、金属部分が接触しショートや発火現象が起こる虞がある 。

【０００４】 現在、コンセントには、ヒューズ付きの電源遮断スイッチが取りつけられてい るものもあり、このコンセントは過負荷状態になったとき、電源の供給を遮断し 導線が溶けるのを防いでいる。

【０００５】 しかしながら、コンセントを長時間使用すると、過負荷状態を避けることがで きず、過負荷状態が何度も発生するとヒューズは何度も交換使用できても、導線 は交換できないので、老化または変質し、耐熱性が低下する。また、電流量が過 負荷状態に近づき、まだ危険な状態に達していない時は使用者は電力の使用状況 を全く知らず、電流量の調整もしないことから、導線が老化しショートなどの現 象が起こりやすくなる。

【０００６】 この他、使用する電気器具が多過ぎると、電流量も増加するが、どのくらい増 加したのか、あるいは危険な状態なのか否かを使用者は全く分からず、導線の絶 縁層が溶け、金属部分が接触し、ショートや発火などの現象が起きる場合がある 。この ため、ヒューズ付き電源遮断スイッチだけを使用した場合は上記のような問題が あった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

上記の説明から分かるように、従来のコンセントはヒューズ付き電源遮断スイ ッチが取りつけられているものであっても、電流量を知ることができず、電流量 の調整ができなかったので、ショートや発火などの虞があった。このため、コン セントの構造を改善し、電流量を表示したり、および過負荷状態になったときに は警告を発し、電流量を調整可能で、ショートや発火などの現象が起きるのを防 ぎ、安全な使用状態を維持できるようにたコンセントの構造を提供することを目 的としている。

【考案を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案の電流量表示および過負荷警報機能搭載コ ンセントの構造は、底蓋と上蓋に電流メーターを取り付け、導線と接続し、電流 量を表示すると同時に過負荷状態になったときは警告を発し、使用者が適切な調 整を行えるようにしたので、ショートや発火などの現象が起きるのを防ぐことが でき、安全な使用状態を維持できる。また、電流メーターの反対方向に伸びる内 接端と外接端により、導線が十分な距離を開け外接端と接続片に接続されるので 、導線のむき出しになった金属部分が接触してショート現象を起こすことを防止 できる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１、図２に示すように、本考案の電流量表示および過負荷警報機能搭載コン セントの構造は、１つの底蓋２０、１つの上蓋３０、１つの電流メーター４０か ら構成されている。図２、図３、図４に示すように、上記底蓋２０はプラスチッ ク射出成形されたもので、その一端には収納空間２１が形成されており、上蓋３ ０もプラスチック射出成形されたもので、その一端には底蓋２０の収納空間２１ に対応するように延長面３１が形成されている。この延長面３１には１つの円形 の中穴３２が設けられており、中穴３２の内側には適当な間隔を置いて１つの長 方形の溝３３が設けられている。１つの切換スイッチ３４をこの溝３３にはめ込 むようになっており、頂端部は適切な高さに突出している。切換スイッチ３４の 下端は収容空間３１の側辺に突出し、３つの突出片３５、３６、３７があり、適 当な長さに突出している。上記突出片３５、３６の位置は近く、僅かな距離が開 いており、突出片３７はもう一端側の位置にある。１つの導電のコンセント接続 部品３８を上蓋３０内に設置する。このコンセント接続部品３８には２つの導電 接続片３９、３９１を設け、適切な長さに延ばし、収納空間２１の内側に設置す るようになっている。

【０００９】 また、図２、図３、図４、図５に示すように、電流メーター４０は１つの四角 形枠４０１で、上側には１つの円形枠４０２が形成されており、上蓋２０の中穴 ３２にはめ込む。円形枠４０２の上には透明な円形パネル４８を被せる。四角形 枠４０１の底側には１つの円形筒４１が形成されており、底蓋２０の収納空間２ １にはめ込むようになっている。１つのコイル４２を円形筒４１内部に取り付け るが、このコイル４２の一端は１つの内接端４３に接続し、もう一端は外接端４ ４に接続するようになっている。内接端と外接端４３、４４はそれぞれ円形筒４ １の両側を貫通しており、その各端は湾曲して反対側に延びている。１つのサポ ーター４５が円形枠４０２の上側をまたぐように設置され、１つの指針４６がこ のサポーター４５の中央に接続され、左右に振れるようになっている。

【００１０】 この指針４６のもう一端は下に伸び、コイル４６中央に相対し、電流の流れで 磁場が形成されることで作用し、指針４６の端を動かし、振り幅を形成する（こ れは従来の技術なので詳しい説明はせず、また図にも示さない）。

【００１１】 １つのメモリ板４７を円形枠４０２に取りつける。このメモリ板４７は電流量 のメモリ４７１を表示するようになっており、メモリ４７１は設定電流量に対応 するようにし、特殊な色が塗布されている。

【００１２】 本考案の電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構造を組立て、使 用する時は、図３に示すように、切換スイッチ３４と電流メーター４０とを収納 空間２１の側辺に設置し、同時に電流メーター４０の内接端及び外接端４３、４ ４はそれぞれ円形筒４１の両側に設置し、この内接端４３を内側に向け、外接端 ４４を外側に向け、１８０度反対の向きにして、内接端及び外接端４３、４４の 端を湾曲させて反対方向に伸ばし、１つは内向き、１つは外向きに伸ばし、大き な距離を開けている。

【００１３】 切換スイッチ３４の突出片３５、３６は、接続片３９および内接端４３に近く 、突出片３７はもう一端に設けてあり、接続片３９１に接続する。２本の導線５ １、５２を突出片３７と外接端４４に接続する。

【００１４】 続いて、図３、図４、図５に示すように、底蓋２０と上蓋３０を嵌合し、電流 メーター４０の円形枠４０２を上蓋３０の中穴３２にはめ込み、四角形枠４０１ を延長面３１の底側に寄せ、入植方式で固定する。電流メーター４０の円形筒４ １を収納空間２１に合わせ、端を底蓋２０に合わせ、底蓋２０、上蓋３０で電流 メーター４０をはさみ固定する。

【００１５】 本考案は、内接端及び外接端４３、４４の端を湾曲させて反対方向に伸ばし、 １つは内向き、１つは外向きに伸ばし、大きな距離を開ける。外接端４４と突出 片３７の距離が大変大きく、導線５１、５２を外接端４４と突出片３７に接続し た時、導線５１、５２の端が隔離されるので、金属の剥き出しになった部分が接 触しショートすることを防ぎ、製品の品質を向上させ、安全性を高めることがで きる。特に、導線５１、５２は柔らかく、曲げやすいものを使用する。本考案は 、電流メーター４０の内、外接端４３、４４の端を湾曲させて反対方向に伸ばす 設計になっており、導線５１、５２が接触してショートすることを避けられると いう長所があり、またショート現象に気づかないということも回避することがで きる。

【００１６】 導線５１、５２と突出片３５、３６、３７および内接端、外接端４３、４４を 接続した後、上蓋３０を底蓋２０に嵌合する。そして、中穴３２を電流メーター ４０の円形筒４１上側にはめて、円形枠４０２の上に透明の円形パネル４８を被 せ、上蓋３０表面に突出させ、見やすくする。切換スイッチを溝３３にはめ込み 、適度な高さに突出させ、指で押して使用できるようにする。

【００１７】 本考案の電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構造を使用する時 は、導線５１、５２が電源を送り、電流メーター４０のコイル４２を通過すると き、電流の流れによって磁場が形成され、指針４６の端が動き、振り幅を形成し 、電流量の大小により異なる磁場作用が発生するため、指針４６もそれに合わせ て振り幅が変わり、メモリ板４７が電流量のメモリ４７１を示すので、使用者が 導線５１、５２に流れている電流の大きさを知ることができ、電流量が小さい時 は導線５１、５２は安全な負荷状態で、使用上の安全を確保できる。

【００１８】 使用電流量が増加し、指針４６が危険エリアまたは安全量と危険量の境のエリ アに至った時、使用者は直ちに情報を得、電流量の調整を行うので、導線５１、 ５２が安全な状態で作業を続け、過負荷状態を防止し、絶縁層が発熱で溶けたり 、発火するのを防ぐことができる。

【００１９】 本考案の第２の実施の形態は、図６に示すように大体の構造は上記第１の実施 の形態と同じであるが、異なるところは、１つの電流制限部品６１を接続片３９ 、３９１に接続する（本考案はマイナス抵抗係数のセラミックまたは熱センサー 抵抗を使用してもよい）点である。電流制限部品６１は１つの温度センサー部品 ６２に接続する。また、１つの電圧比較器６３を導線５１をまたいで温度センサ ー部品６２に接続する。電流量が増加したとき、電流制限部品６１の温度が上昇 する。そうすると、温度センサー部品６２は温度の変化を利用し抵抗値を変え、 異なる電圧が電圧比較器６３を通過し、温度センサー部品６２が送る電圧が設定 値より高くなった場合、電圧比較器６３が内部の震動回路を開通させ、ブザーを 駆動し警報ブザーがなる（この電圧比較器６３は従来の技術なので、ここで改め て説明せず、図にも示さない）。コンセントを夜間または内臓または見えない場 所で使用する時、ブザーで警告をし、使用者に過負荷状態を知らせ、直ちに電流 量を調整できるので、火災などの事故を未然に防ぐことができる。

【００２０】 本考案の第３の実施の形態は、図７に示すように大体の構造は上記第１の実 施の形態と同じであるが、異なるところは、指針４６の中段に円形の一定の面積 を持つ１つの遮断板４６１を形成する点である。電流メーター４０のメモリ板４ ７の特殊な色を塗布したエリアに１つの光センサー抵抗６４を設置し、その一端 をメモリ板４７に露出さてせ遮断板４６１に対応させる。光センサー抵抗６４は 接続片３９、３９１に接続し、１つの指示ランプ６５を光センサー抵抗６４に接 続し、指示ランプ６５もメモリ板４７から露出させ、電流量が過負荷状態になっ た時、指針４６がメモリ板４７の特殊な色を塗ったエリアに達すると、この遮断 板４６１が光センサー抵抗６４を覆い、光センサー抵抗６４が電流を流し、指示 ランプ６５を駆動し点滅させ、警告を発する。使用者は遠くからでも迅速かつ簡 単に過負荷状態を知り、電流量の調整を行えるので、火災などの事故を未然に防 ぐことができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上に詳述した本考案の電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構 造によれば、コンセント内に電流メーターを設置し、導線を一定の距離を置いて 接続したので、導線の接触によるショートを防ぐことができ、また電流メーター により電流の大きさを理解することができるので、安全な状態を維持することが できる効果を有する。また、過負荷のときはランプ表示、警報ブザープなどで報 知するので、迅速に調整を行い、火災などの事故を未然に防げるよ効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案第１の実施の態様を示すコンセントの説
明図。

【図２】図１のコンセントの上蓋部分の分解説明図。

【図３】図１の底蓋部分の分解説明図。

【図４】図１に示す上蓋、底蓋の接合部分の分解説明
図。

【図５】本考案の第１の実施の形態の電流メーター部分
の分解説明図。

【図６】本考案の第２の実施態様の部分分解図。

【図７】本考案の第３の実施態様の部分分解図。

【符号の説明】

２０：底蓋 ２１：収納空間 ３０：上蓋 ３１：延長面 ３２：中穴 ３３：溝 ３４：切換スイッチ ３５、３６、３７：突出片 ３８：コンセント接続部品 ３９、３９１：接続片 ４０：電流メーター ４０１：四角形枠 ４０２：円形枠 ４１：円形筒 ４２：コイル ４３：内接端 ４４：外接端 ４５：サポーター ４６：指針 ４６１：遮断板 ４７：メモリ板 ４７１：メモリ ４８：円形パネル ５１、５２：導線 ６１：電流制限部品 ６２：温度センサー部品 ６３：電圧比較器 ６４：光センサー抵抗 ６５：指示ランプ

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】１つの底蓋、１つの上蓋、１つの電流メー
   ターを有し、 上記底蓋内には２つの導電接続片が設置され、この接続
   片に電源となる２本の導線を接続して電源供給を可能と
   し、上記上蓋は上記底蓋に被せることができ、多数のさ
   し込み穴が設けられて所望の電気機器に接続できるよう
   になっていると共に、 上記底蓋の接続片の端には収納空間を有し、この収納空
   間内には１つの固定枠が設けられ、上記底蓋の収納空間
   に設けた固定枠に対応する上記上蓋の位置には中穴が設
   けられ、 上記電流メーターは上記底蓋の収納空間の固
   定枠に設置されるようになっており、この電流メーター
   の一表面を上記上蓋の中穴にはめ込むようになってお
   り、また、電流メーターの１つのメモリ板にはメモリ、
   過負荷表示が設けられており、１つの指針をメモリ板の
   上側に取り付け、電流の大きさに応じて左右に振れるよ
   うになっており、 上記導線が電源供給を行って上記電流メーターを通過す
   る時、上記指針が振れて上記メモリ板上で電流量を示
   し、及び過負荷の警告を発することを特徴とする電流量
   表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構造。
2. 【請求項２】上記電流メーターに１つの内接端と１つの
   外接端を取り付け、この内接端と外接端は反対方向に伸
   びて、上記内接端と外接端とがそれぞれ十分な距離を置
   いて導線に接続していることを特徴とする請求項１に記
   載の電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの
   構造。
3. 【請求項３】上記上蓋の中穴の側辺に１つの溝を開け、
   この溝は上記電流メーターの内接端と合わせるようにな
   っており、１つの切換スイッチをこの溝にはめ込み、そ
   の低端に３つの突出片を設け、この突出片をそれぞれ上
   記底蓋の２つの接続片と電流メーターの内接端とに接続
   し導電することを特徴とする請求項１に記載の電流量表
   示および過負荷警報機能搭載コンセントの構造。
4. 【請求項４】上記電流メーターの１つの電流制限部品を
   上記接続片に接続し、電流制限部品の１つの温度センサ
   ー部品を電圧比較器に接続して、電流量が増加した時、
   上記電流制限部品の温度センサー部品が電圧に対応し、
   この電圧が上記電圧比較器を通過して警報ブザーを作動
   させることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の
   電流量表示および過負荷警報機能搭載コンセントの構
   造。
5. 【請求項５】上記メモリ板上に１つの光センサー抵抗を
   設置し、１つの指示ランプをこの光センサー抵抗に接続
   して、指針の中段に１つの遮断板を取り付け、電流量が
   過負荷状態になった時、指針が振れて上記遮断板が光セ
   ンサー抵抗を覆った時、上記指示ランプを駆動してえ点
   滅させ、警告を発することを特徴とする請求項１又は請
   求項２に記載の電流量表示および過負荷警報機能搭載コ
   ンセントの構造。