JP3070174B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3070174B2
JP3070174B2 JP3234919A JP23491991A JP3070174B2 JP 3070174 B2 JP3070174 B2 JP 3070174B2 JP 3234919 A JP3234919 A JP 3234919A JP 23491991 A JP23491991 A JP 23491991A JP 3070174 B2 JP3070174 B2 JP 3070174B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数画素をブロック化
して文字/中間調の領域識別を行って領域識別信号によ
りパラメータを切り替えカラー画像の形成処理を行うカ
ラー画像処理装置の領域識別信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー複写機等のカラー画像処理装置で
は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、
K(黒)からなる4色のトナー現像器を使用し、これら
の各画像を重ね合わせてフルカラーの画像を再現してい
る。そのため、各トナーの現像プロセスに合わせて繰り
返し4回のスキャンを行い、その都度、原稿を読み取っ
たフルカラーの画像データを処理している。
【0003】図8は従来のカラー画像処理装置の構成例
及び画像領域識別回路の構成例を示す図である。
【0004】一般にカラー画像処理装置では、ラインセ
ンサーを用いて原稿を光学的に読み取り、B(青)、G
(緑)、R(赤)の色分解信号により画像データを取り
込むと、図8(イ)に示すようにその画像データをEN
D変換31でグレイバランスの調整を行った後、カラー
マスキング(カラーコレクション)32で色分解信号B
GRからカラーの色材信号YMCに変換している。そし
て、UCR33で墨版(K)生成、下色除去を行って、
色相分離型非線型フィルタ部でモアレや網点の除去とエ
ッジ強調を行い、TRC(トーン調整)40、SG(ス
クリーンジェネレータ)41を通して現像色の多階調で
表現された色材信号Xをオン/オフの2値化データに
し、この2値化データでレーザ光を制御して帯電した感
光体を露光し各色の画像を形成している。
【0005】色相分離型非線型フィルタ部では、UCR
33において墨版生成、下色除去処理を行って生成され
たYMCKの信号から現像プロセスにしたがって現像色
の画像データXがセレクトされて入力され2系統に分岐
される。そのうちの一方には平滑化フィルタ34、他方
にはγ変換回路36、エッジ検出フィルタ37、エッジ
強調用LUT35が接続される。そして、前者の系統で
中間調画像に対するモアレや網点除去のための平滑化の
処理が行われ、後者の系統で文字画像に対するエッジ強
調の処理が行われる。加算器39は、これらの出力を合
成するものであり、この合成信号が非線型フィルタ処理
後の信号として出力される。この場合、エッジ処理で
は、色相検出回路35により入力画像の色相を検出し、
そのときの現像色が必要色か否かの判定を行う。ここ
で、もし入力画像が黒領域である場合には、Y、M、C
の有彩色信号のエッジ強調は行わずに、Kのみをエッジ
量に応じて強調するように制御する。
【0006】上記のように非線形フィルタ処理を導入
し、種類の異なった文字、線画等の2値画像と、写真や
網点印刷物等の原稿に対して、文字、線画等の2値画像
は、エッジを強調して鮮鋭度を高めるようにし、写真や
網点印刷物等の中間調画像は、平滑化してモアレや網点
を除去して画像の滑らかさや粒状性を高めるようにする
ため非線形フィルタ処理を行っている。
【0007】しかし、文字、線画等の2値画像と、写真
や網点印刷物等の中間調画像において、それぞれの原稿
や領域を予め指定することが容易である場合には、その
原稿毎に或いは領域毎に画像種を指定することによっ
て、それぞれに最適なパラメータを選択することがで
き、再現性を高めることができるが、これらの混在画像
の場合には、2値画像にも中間調画像にもそれなりに再
現できるパラメータが選択されることになる。この場合
には、2値画像に対しても中間調画像に対しても最適な
処理にはならないため、いずれにも満足できる画像を得
ることは難しい。
【0008】例えば2値画像では、エッジ強調が弱くぼ
けて、文字が鮮明でなくなったり、また、黒文字では、
エッジ部や小文字部に濁りが生じてしまうという問題が
ある。他方、中間調画像については、エッジ検出周波数
の近傍が強調されてしまうため、中間調画像の滑らかさ
がなくなり、変なモアレやエッジが強調された荒い画像
になってしまう。そのため、黒文字と色文字と中間調の
3種の画像領域を識別し、フィルタ部のパラメータの切
り換え等を行うことが必要であり、この種の識別処理方
式が幾つか提案されている。
【0009】例えば図8(ロ)に示す構成(特願平2ー
2940号参照)は、ランレングスによる識別方式を導
入したものである。色相検出部41は、各画素毎に8色
(Y、M、C、K、W、B、G、R)の色相のいずれか
を検出するものであり、コンパレータ42は、YMCの
うち最大のものが閾値thmax 以上か否かを検出するも
のである。色相検出部41では、低い濃度のノイズ等も
検出するので、この場合には、後述するランレングスが
短くなって、文字領域と誤って認識してしまうという問
題が生じる。そこで、少なくともある程度以上の濃度を
有する画素を文字候補とするために閾値thmax との比
較判定を行い、ノイズを除去するのがコンパレータ42
である。
【0010】ブロック化部43は、数画素例えば4×4
〜8×8に各画素をブロック化するものであり、ブロッ
ク判定部44は、7色判定を行うものである。7色判定
は、Wを除く7色(Y、M、C、K、B、G、R)につ
いてブロック内の最大頻度色を判定し、それをブロック
色とするものである。例えば4×4画素を1ブロックと
してそれぞれの色の頻度をカウントし、K=6,M=
2,R=1,C=1,W=6になったとすると、Wを除
いた色/黒画素で最大である色Kをブロック色として採
用する。
【0011】主走査方向カラーランカウント部46は、
ブロック色判定部44からW(0)か、それ以外の色黒
(1)かを表す1ビットをもらい、主走査方向の色/黒
ブロックのランレングスをカウントするものであり、コ
ンパレータ47は、各ブロックのカウント値(ランレン
グス)が閾値thrun より短いか否かを判定するもので
ある。ここでは、色/黒ブロックのランレングスが閾値
thrun より短いと文字の候補となる。
【0012】ランレングスで見た場合、画素単位では網
点領域も文字領域と同様にランレングスが短くなり文字
との切り分けが困難であるが、ブロック単位では網点領
域のランレングスが長くなり、文字領域の場合は、文字
と文字との間が網点のピッチより長いためブロックラン
レングスは短くなる。このようにブロックランレングス
でみると文字と網点領域との切り分けが可能になる。
【0013】副走査方向エッジ検出部45は、副走査方
向の数ブロックの範囲でエッジがあるか否かを検出する
ものであり、エッジがある場合に文字の候補とする。こ
れは、文字領域で用いられる横線も長いランレングスと
なるため、上記の主走査方向のランレングスでは文字の
候補とならないので、このような場合にも文字の候補と
して検出するためのものである。
【0014】オアゲート48とアンドゲート49は、上
記の検出結果から主走査方向か副走査方向のいずれかで
文字の候補が存在し、且つブロックのmaxフラグが1
であれば、このブロックを文字領域と判定し、ブロック
色判定部44で判定したブロック色信号を出力するもの
である。なお、maxフラグは、コンパレータ42でY
MCのうち最大のものが閾値thmax 以上であると判定
された画素がブロック内に1以上あることを示す信号で
ある。
【0015】上記の例は、この文字部周辺のランレング
スが短いことに着目したものである。すなわち、文字部
は、文字のブロックのかたまりと背景のかたまりで構成
され、地肌背景中にあるため、濃度変化が急峻であるの
に対し、画像部は、画像背景中にあり濃度が緩やかであ
る。そのため、ランレングスを観察すると、文字領域で
はランレングスが短く、中間調領域ではランレングスが
長くなる。しかも、画素単位では網点領域と文字領域と
の識別が困難であったが、網点の場合にはブロック化す
ることによりランレングスが長くなるので、文字領域で
はなく中間調領域で認識することができる。つまり、ブ
ロック化によって高い周波数を有する網点パッチ部もラ
ンレングスが長い色ブロックとして発生しやすくなり、
中間調領域として取り込むことができる。また、主走査
方向カラーランカウント部46とコンパレータ47によ
り文字の候補を検出するだけでは、主走査方向にランレ
ングスの長いライン等を誤認してしまうため、副走査方
向エッジ検出部45によりエッジがある場合も文字の候
補とすることによって認識精度を上げている。
【0016】また、図8(ハ)に示す構成(特願平2ー
136071号参照)は、ブロック単位の複数画素から
最大値と最小値とを検出し、それらの差が所定の値より
大きいか否かにより文字領域を識別すると共に、さらに
周囲のブロックの領域判定結果から誤り補正を行うもの
であり、領域識別回路は、大きく分けて一次識別と二次
識別からなる。一次識別は、8×8ブロック化回路61
で8×8画素のブロック化を行って文字領域の識別を行
うものであり、そのために、ブロックの8×8画素から
最大値検出回路62、最小値検出回路63によりそれぞ
れ最大値と最小値を検出し、演算回路64でそれらの差
を求める。そして、コンパレータ65で演算回路64の
出力、すなわち最大値と最小値との差を閾値thと比較
し、該差が閾値thより大きい場合に文字領域の識別信
号、例えば論理「1」を出力する。二次識別は、さらに
3×3のブロックで一次識別によるブロックの識別領域
の誤り補正を行うものである。
【0017】例えば注目ブロックが一次識別では文字領
域と識別された場合において、周囲ブロックのほとんど
が文字領域でないときは、注目ブロックの識別内容を非
文字領域に補正する。同様に、注目ブロックが一次識別
では非文字領域と識別された場合において、周囲ブロッ
クのほとんどが文字領域であるときは、注目ブロックの
識別内容を文字領域に補正する。
【0018】図9は色相検出回路の構成例を示す図であ
る。色相検出回路は、(イ)に示すようにY、M、Cの
最大値と最小値を求める最大値回路71、最小値回路7
2、最大値と最小値との差を求める減算回路73、Y、
M、Cと最小値との差を求める減算回路74〜76、及
びコンパレータ77〜81を有する。それぞれコンパレ
ータ77は減算回路73の出力(max−min)と閾
値th1を、コンパレータ78は最小値の出力(mi
n)と閾値th2を、コンパレータ79は減算回路74
の出力(Y−min)と閾値th3を、コンパレータ8
0は減算回路75の出力(M−min)と閾値th4
を、コンパレータ81は減算回路74の出力(C−mi
n)と閾値th5を比較するものであり、各値が閾値t
h1〜th5より大きい場合にそれぞれ論理「1」とす
る信号r、m、c′、m′、y′を出力する。そして、
この出力から同図(ロ)に示す判定条件により判定色相
を導き、現像色について必要色「1」か不必要色「0」
かを判定する。判定色相としては、通常の文字の色とし
て用いられる、W(白)、Y、M、C、B、G、R、K
の8色を対象とし、各コンパレータ77〜81の出力に
より同図(ロ)に示すテーブルの色相判定を行うのが判
定ROM82である。
【0019】その他にも、所定の画素ブロック内の平均
値と標準偏差等を使うもの(例えば特開昭63ー205
783号公報)や位相の異なる複数のディザ変換で変換
した2値出力を使うもの(例えば特開昭63ー1937
70号公報)、R、G、Bの色分解信号のそれぞれに対
してブロック内の最大値と最小値を求め、少なくとも1
つの色成分において、その差が予め定められた値以上の
とき文字領域と判定するもの(例えば特公昭63ー51
631号公報参照)等、種々の方式がこれまでに提案さ
れている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の各種領域識別方式でも、確かにブロック判定を行う
ことによって識別性能を向上させることはできるが、現
実には、装置の高速化を図りかつ高画質のカラーコピー
を得ようとすると、原稿読取を高速で動作させるように
し、読み取った画像データも高速で処理しなければなら
ないため、例えば画像処理装置の機構的な動作に伴う振
動やノイズにより現像プロセスで領域認識にバラツキが
生じ、黒文字の途切れ等のディフェクトが現れるという
問題が生じる。
【0021】すなわち、カラーコピーでは、先に述べた
ように4回のスキャンでY、M、C、Kのトナー画像を
重ねることによってフルカラー画像を再現しているた
め、最大最小値の差、ランレングス、平均値、標準偏差
等のそれぞれの特徴量を用い、ブロック単位で領域の判
定を行うようにしても、Y、M、C、Kの4回の現像プ
ロセスを通して全てが同じ領域判定の結果が得られない
と、かえって画質の劣化が著しくなる。
【0022】例えばMとCの現像プロセスでは黒文字領
域の判定であるにもかかわらず、YとKの現像プロセス
では黒文字領域の判定でなかった場合には、そのブロッ
クで黒文字が途切れてYで出力されることになる。すな
わち、M、Cは、黒文字領域の判定であるため、また、
Kも黒文字領域以外の判定であるためそれぞれ出力が抑
えられ、Yのみが出力される。特に、黒文字の識別領域
ではKのみで再現してYMCをリセットし、色文字の識
別領域ではK信号をリセットするような処理を行うと、
領域識別が誤った場合には、色文字が黒文字に変わった
り、色抜けによる色変わりが発生したりする場合があ
る。
【0023】しかも、領域識別を行って黒文字の場合に
YMCをリセットすると、背景色の部分が白抜けになる
が、色文字の場合にKをリセットすると、青の場合、通
常はMCだけでなくYKものるために青の再現性が極端
に低下する。さらに、ブロックで判定し出力されるた
め、画素単位の出力に比べて黒文字のところどころが色
文字になってしまう様子がより目立ち、ブロックが見え
てしまう。このようなディフェクトは色文字や中間調の
領域においても同様に現れることになるので、著しい画
質の劣化を招くという問題がある。
【0024】また、従来方式では、ハードウエア構成が
複雑であったり、逆に簡単であれば識別性能が悪かった
りして満足されるものがなかった。特に、カラー画像に
対応するための黒文字/色文字識別のハードウエア整合
がとりにくく、領域識別と別系統での構成とならざるを
得なかった。
【0025】本発明の目的は、スキャン毎に生成される
領域識別信号のバラツキをなくすことである。さらに、
本発明の他の目的は、黒文字やライン等に色変わりが発
生するのを防ぐことである。
【0026】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、カ
ラー画像を形成する各色毎の画像形成処理に対応して、
複数回の画像読み取りを行う画像形成装置において、文
字/中間調の領域識別を行ってその結果に応じて領域毎
に異なるカラー画像の形成処理を行う画像形成手段を備
え、1回目の読み取りに対応して領域識別結果をメモリ
に記憶するとともに当該領域識別結果を用いて1回目の
画像形成処理を行い、前記メモリに記憶された前記領域
識別結果を用いて2回目以降の読み取りに対応する画像
形成処理を行うようにしたことを特徴とする。また、2
回目以降の読み取りに対応した領域識別結果をメモリに
記憶した領域識別結果と照合して領域を識別することを
特徴とする。
【0027】
【作用】本発明の画像形成装置では、文字/中間調の領
域識別を行ってその結果に応じて領域毎に異なるカラー
画像の形成処理を行う画像形成手段を備え、1回目の読
み取りに対応して領域識別結果をメモリに記憶するとと
もに当該領域識別結果を用いて1回目の画像形成処理を
行い、前記メモリに記憶された前記領域識別結果を用い
て2回目以降の読み取りに対応する画像形成処理を行う
ので、各色毎の画像形成処理において領域識別結果のバ
ラツキをなくすことができる。したがって、1回目のス
キャンの領域識別信号において、特に黒文字として処理
された場合には、2回目以降もこの領域識別信号を優先
させることにより、バラツキをなくし黒文字やライン等
に色変わりが発生するのを防ぐことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の画像形成装置の1実施例を示す
図である。
【0029】図1において、入力信号L* 、a* 、b*
は、システムバリューで表現された8ビットの信号であ
り、L* 軸で明度を表し、これと直交するa* 軸とb*
軸の2次元平面で彩度と色相を表すものである。領域識
別回路1は、複数画素をブロック化して絵柄/背景/文
字、カラー/白黒の判定を行い、これらを合成して中間
調/黒文字/色文字の領域識別信号を生成するものであ
る。デコーダ2は、領域識別回路1の2ビットの領域識
別信号を中間調/黒文字/色文字から黒文字か黒文字以
外かの1ビットの黒文字情報にデコードするものであ
り、S/Pコンバータ3は、1ビットの黒文字情報を4
ビットにまとめるシリアル/パラレル変換器である。メ
モリ4は、1回目のスキャンで得られた黒文字情報を格
納しておくものであり、その読み書きアドレスを発生す
るのがアドレス発生回路5である。P/Sコンバータ6
は、2回目のスキャン以降でメモリ4から読み出される
4ビット単位の黒文字情報をシリアル信号に変換するも
のであり、デコーダ7は、メモリ4の黒文字情報と領域
識別回路1の領域識別信号から2回目以降のスキャンの
領域識別信号を生成するものである。そして、セレクタ
8は、1回目のスキャンでは領域識別回路1の領域識別
信号を選択し、2回目以降のスキャンではデコーダ7の
領域識別信号を選択するものである。
【0030】デコーダ7では、メモリ4の黒文字情報が
「1」、つまり、1回目のスキャンの領域識別情報が黒
文字であれば、2回目以降のスキャンの領域識別情報が
中間調や色文字であっても黒文字の領域識別情報を出力
し、黒文字情報が「0」であれば、2回目以降のスキャ
ンの領域識別情報のうち中間調や色文字はそのまま出力
し、黒文字であっても中間調を出力する。これは、例え
ば現像プロセスがY、M、C、Kの順であるとすると、
1回目のスキャンの領域識別情報が黒文字であればYは
リセットされて出力されないので、2回目以降のスキャ
ンで黒文字以外の領域識別情報をそのまま出力すると、
MやCが出力され色変わりが生じるからである。同様
に、1回目のスキャンの領域識別情報が黒文字でない場
合、2回目以降のスキャンで黒文字の領域識別情報をそ
のまま出力すると、MやCがリセットされYとKが出力
されることになる。
【0031】上記のように本発明のカラー画像処理装置
の領域識別信号処理回路では、メモリに1回目のスキャ
ンの領域識別結果を格納し、2回目以降のスキャンで
は、メモリに格納された領域識別結果を照合しながら最
終判定結果を決定するものであるが、メモリに格納され
た領域識別結果をそのまま使用してもよいことはいうま
でもない。また、領域識別結果をメモリに格納する際
に、上記の例では黒文字/その他の1ビットで格納した
が、文字/中間調で格納してもよいし、2ブロック間で
論理和ORを取って統合したり、論理積ANDを取って
統合して格納するように構成してもよい。
【0032】次に、領域識別回路について説明する。図
2は本発明に適用される領域識別回路の構成例を示す図
である。
【0033】図2において、非線形量子化器11は、各
画素の8ビットの信号L* を4ビットに圧縮するもので
あり、量子化器12は、各画素の8ビットの信号L*
閾値th1、th2で高レベル/中間レベル/低レベル
にレベル分けした2ビットの信号を出力するものであ
り、色相識別器13は、各画素の8ビットの信号L*
* 、b* から色か黒か白かを識別した2ビットの色相
信号を出力するものである。
【0034】ブロック化FIFO14は、副走査方向に
4ライン、主走査方向に8画素のデータを保持して4×
8のブロック化を行い、また、8ラインの入力ラインか
ら1ラインずつ間引きして4ラインを保持することによ
って8×8のサイズに相当するブロック化を行うもので
ある。ブロック化FIFO14に保持する1画素のデー
タは、圧縮した4ビットの信号L* と2ビットのレベル
分け信号と2ビットの色相信号からなる8ビットであ
り、それぞれ4ビットの信号L* は平均値算出回路16
と比較器15に、2ビットのレベル分け信号はカウンタ
17と18に、2ビットの色相信号はブロック色相識別
器19に分配される。
【0035】平均値算出回路16は、ブロック内画素の
信号L* を加算してブロック内平均値Paを算出するも
のである。カウンタ17はレベル分け信号から高レベル
画素数Phをカウントするものであり、カウンタ18は
中間レベル画素数Pmをカウントするものである。量子
化器12において、低レベルの閾値をth1、高レベル
の閾値をth2とし、信号L* が閾値th1とth2と
の間にある場合に2ビットのうちの下位ビットのみを
「1」に、閾値th2を越える場合には上位ビットのみ
を「1」にすると、カウンタ17は上位ビットをカウン
トし、カウンタ18は下位ビットをカウントすることに
なる。
【0036】非線型量子化器20〜22は、それぞれ平
均値算出回路16、カウンタ17、18のデータを圧縮
するものであり、圧縮した後のデータからLUT23、
比較器24により文字/中間調の判定信号を生成する。
LUT23は、後述する図7に示す3次元空間のPa─
Ph平面(図示左側平面)で文字領域とされるブロック
におけるPmの閾値を読み出すものであり、比較器24
でこの閾値の方が大きい場合には、図7に示す3次元空
間において実線のブロック内に入り、文字領域の判定信
号が出力される。LUT23と比較器24との間に挿入
接続された加算器は、バイアスTHbiasによりLUT2
3から読み出された閾値のバイアスを調整するものであ
り、文字の領域を調整するものである。
【0037】比較器15とフラグ検出器25は、背景ブ
ロックか否かを検出するものであって、比較器15で圧
縮した4ビットの信号L* を閾値THavと比較し、フラ
グ検出器25で閾値THavを越える画素がブロック内に
あったか否かを検出するものである。したがってここで
は、ブロック内の全ての画素が閾値THavより小さい場
合には、背景であると判定する。つまり、閾値THav
越えるものが最低1画素以上ないと文字/中間調のいず
れでもなく背景とするものである。誤り補正回路26
は、文字/中間調の判定信号と背景検出信号を入力して
例えば周囲のブロックの判定信号と比較してさらに大き
なブロック単位での補正を行うものであり、文字/中間
調の判定信号を出力する。
【0038】ブロック色相識別器19は、ブロック化F
IFO14でブロック化された各画素の色相信号から例
えば多数決判定によりブロック単位でカラーか白黒かの
色相を識別するものであり、ディレイ回路28は、カラ
ー/白黒のブロック色相信号をディレイさせて誤り補正
回路26の文字/中間調の判定信号との同期をとるもの
である。そして、最終判定回路27は、文字/中間調の
判定信号とカラー/白黒のブロック色相信号から最終的
に色文字/黒文字/中間調のT/I(テキストイメー
ジ)領域判定信号を出力するものである。
【0039】図3は画像領域識別回路の変形例を示す
図、図4はカラー文字/中間調画像の分布を説明するた
めの図、図5は文字領域の分布状態の例を説明するため
の図、図6はパラメータ最適化条件を説明するための図
である。
【0040】線画や文字等の2値画像と写真や網点の中
間調画像が混在する原稿において、ブロック化した領域
で文字と中間調の領域の特徴量を採取するため、従来も
種々の方法が採用されているが、それらは、ランレング
スや最大値と最小値との差のようにある1つに限定した
特徴量を採用している。これに対して本発明は、所定の
画素数のブロック化を行ってブロック内平均値Paとブ
ロック内高レベル画素数Phとブロック内中間レベル画
素数Pmを採取し、その3次元的な分布状態から領域を
判定するものであり、その基本構成例を示したのが図3
である。
【0041】図3(イ)に示す例は、まず、8ビットの
ブロック内平均値Paと6ビットのブロック内高レベル
画素数Phと6ビットのブロック内中間レベル画素数P
mを量子化器1〜3でそれぞれ3ビット、4ビット、4
ビットに量子化した後、ブロック内平均値Paとブロッ
ク内高レベル画素数Phから7ビットのLUT4で閾値
THを読み出し、その閾値を比較器5でブロック内中間
レベル画素数Pmと比較して文字/中間調の領域判定信
号を得るものである。
【0042】これに対し、同(ロ)に示す実施例は、量
子化したブロック内平均値Paとブロック内高レベル画
素数Phとブロック内中間レベル画素数Pmを使って1
1ビットのLUT6で文字/中間調の領域判定信号を得
るものであり、また、同(ハ)に示す実施例は、量子化
することなくそのままのブロック内平均値Paとブロッ
ク内高レベル画素数Phとブロック内中間レベル画素数
Pmを使って20ビットのLUT7で文字/中間調の領
域判定信号を得るものである。
【0043】文字/中間調の混在する原稿について考察
すると、図4(イ)に示すように高レベルの閾値th1
と低レベルの閾値th2を設けた場合、文字は、例えば
Aのように低レベルの背景から急峻に立ち上がるため、
閾値th1を越える高レベルの画素と閾値th2に達し
ない低レベルの画素が多く、閾値th1と閾値th2の
間の中間レベルの画素は少ない。つまり、相対的には文
字部の高レベルより背景の低レベルの方が多い。これに
対して中間調は、例えばBのように各レベルに万遍なく
分布するが、領域でみると低レベルと中間レベルに分布
する場合、中間レベルに分布する場合、中間レベルと高
レベルに分布する場合、高レベルに分布する場合にな
る。したがって、平均値(ブロック内平均値Pa)と頻
度で見た場合には、(ロ)に示すように文字は平均値の
低い方に分布し、中間調は、平均値の高い方に分布す
る。したがって、それぞれの特徴量をみると、以下のよ
うになる。
【0044】文字領域の場合、文字部の高レベルより背
景が多く存在するため、ブロック内平均値Paは低いと
ころにあり、高レベル画素が最低1画素以上存在し、な
おかつ低レベル画素も最低1画素以上存在する。この条
件を満たさなければ、例えばブロック内全てが高レベル
画素の場合は、中間調領域となる。したがって、上記の
3つの特徴量を3次元的にみると、文字領域の分布状態
は図7に示すようになる。すなわち、3種の特性値の合
成により文字である範囲がかなり限定できることがわか
る。
【0045】今、ブロック内全画素総数をPtとする
と、文字領域は、少なくとも以下の条件を満たしていな
ければならない。
【0046】 Ph+Pm≦Pt−1 1≦Ph≦Pt−1 つまり、PhとPmからなる平面でみると、文字領域は
図6に示す黒地の領域に分布し、中間調領域は白地の領
域に分布する。したがって、でかつを満足している
ときに初めて文字領域となる。
【0047】さらに、実際の識別パラメータは、各画像
データを統計的に解析し、上記の条件も加味して決定す
る。これを実現するための構成を示したのが先に説明し
た図3であり、(ハ)が3次元LUTに予め識別結果を
格納しておき、Pa、Ph、Pmの各8、6、6ビット
の結果を合成した20ビットをLUTのアドレスとして
入力するように構成したものである。これに対して
(ロ)はLUTの容量を削減するため、Pa、Ph、P
mに量子化器を挿入し、それぞれのデータ語長を圧縮し
てLUTの容量を減らしたものである。つまり、LSI
化するためには、内部でなるべくメモリを小さくするこ
とが必要であり、この場合、3、4、4の11ビットま
での削減を実現している。勿論、この量子化は単純に適
用できないが、Pa、Ph、Pmの分布状態と量子化を
非線形にすることによって、この程度の圧縮をしても識
別性能に支障を来さないことが確認できた。そして、
(イ)はPmの特性に着目して(ロ)のハードウエア規
模をさらに縮小したものであり、2次元のLUTと1つ
の比較器を用いた構成となっている。これは、図5、図
6を見たときに、文字領域のPmの分布状態が必ずPm
=0を最小値とし、Pm≦Pt−Ph−1を最大値とす
る範囲に入ることに着目している。これによりPmの値
がPa、Phによって予め決定されたPmの最大値の閾
値と比較して、小さければ文字領域、大きければ中間調
領域という判定方式が実現できることが分かる。これに
より、識別性能を落とさず、ハードウエア実現性を向上
できる。
【0048】次に、本発明に適用される画像処理装置の
構成例を説明する。図7は画像処理装置の信号処理系の
構成例を示す図である。
【0049】図7において、画像入力部100は、例え
ば副走査方向に直角に配置されたB、G、R3本のCC
Dラインセンサからなる縮小型センサを有し、副走査方
向に縮拡倍率に応じた速度で移動しながらタイミング生
成回路12からのタイミング信号に同期して主走査方向
に走査して画像読み取りを行うIITであり、アナログ
の画像データから階調表現された例えば8ビットのデジ
タルの画像データに変換される。この画像データに対
し、シェーディング補正回路11では、種々の要因によ
る各画素間のバラツキに対してシェーディング補正さ
れ、ギャップ補正回路13では、各ラインセンサ間のギ
ャップ補正が行われる。ギャップ補正は、FIFO14
でCCDラインセンサのギャップに相当する分だけ読み
取った画像データを遅延させ、同一位置のB、G、R画
像データが同一時刻に得られるようにするためのもので
ある。ENL(Equivalent Neutral Lightness;等
価中性明度)変換回路15は、原稿タイプに応じたパラ
メータを使って画像データのグレイバランス処理を行う
ものであり、また、後述する編集処理部400からのネ
ガポジ反転信号により、画素毎にグレイのとり方を逆に
してネガポジ反転し、例えば、或る指定領域のみネガポ
ジを反転できるようになっている。
【0050】ENL変換回路15で処理されたB、G、
R画像データは、マトリッスク回路16aで例えば均等
色空間の信号L* 、a* 、b* に変換される。均等色空
間の信号L* 、a* 、b* は、それぞれが直交する座標
軸でL* が明度を表し、a* 、b* が色度平面(色相、
彩度)を表す。このような均等色空間の信号L*
* 、b* に変換することにより、メモリシステム20
0を介して計算機等外部とのインターフェースを取り易
くすると共に、色変換や編集処理、画像情報を検知を容
易にしている。セレクタ17は、マトリクス変換回路1
6aの出力、または外部とのインターフェースであるメ
モリシステム200からの画像データを選択的に取り出
し、或いは双方の画像データを同時に取り込んでテクス
チャ合成や透かし合成の処理を行うものである。そのた
め、セレクタ17には、合成画像について合成比率の設
定、演算処理、合成処理を行う機能を有している。
【0051】下地除去回路18は、例えばプリスキャン
で原稿濃度のヒストグラムを作成して下地濃度を検出
し、下地濃度以下の画素については飛ばして新聞等のよ
うなかぶった原稿に対するコピー品質を良くするための
ものである。原稿検知回路19は、黒いプラテンの裏面
と原稿との境界を検出して外接矩形を求めることによっ
て原稿サイズを検出し記憶しておくものである。これら
下地除去回路18及び原稿検知回路19では、均等色空
間の信号L* 、a* 、b* のうち、明度情報を信号L*
が用いられる。
【0052】編集処理部400では、領域毎に編集処理
やパラメータ等の切り換えを行うためのエリアコマンド
の設定及びエリアコマンドに基づく領域制御信号の生成
が行われ、画像データに対して色編集や色変換、マーカ
ー色検出その他の処理が行われる。そして、その処理が
行われた画像データがマトリクス変換回路16a及び絵
文字分離回路(TIS回路)20に入力される。
【0053】編集処理後の画像データに対して、マトリ
クス変換回路16aでは、L* 、a* 、b* からY、
M、Cのトナー色に変換され、絵文字分離回路20で
は、複数の画素をブロック化して色文字/黒文字/絵柄
(文字/中間調)の領域識別がなされる。下色除去回路
21では、マトリクス変換回路16bで変換されたY、
M、Cの画像データからモノカラー/フルカラーの信号
に応じて墨版(K)の生成、及びY、M、Cの等量除去
を行って、プロセスカラーの画像データを出力し、さら
に、色相判定を行って色相信号(Hue) を生成する。な
お、絵文字分離回路20で識別処理する際には、ブロッ
ク化するため領域識別の信号に例えば12ラインの遅れ
が生じるので、この遅れに対して色相信号及び画像デー
タを同期させるためにタイミングをとるのがFIFO2
2aと22bである。
【0054】縮拡回路23bは、画像データを指定され
た縮拡率にしたがって縮拡処理するものであり、副走査
方向については画像入力部100で縮拡率にしたがって
走査速度を変えることによって縮拡処理されるので、こ
こでは主走査方向について画像データの間引き、又は補
間を行っている。縮拡回路23aは、画像データに対す
る縮拡処理に対応して領域制御情報の実行領域がずれな
いようにエリアコマンドを縮拡処理するためのものであ
る。縮拡処理された領域制御情報がエリアデコーダ24
でデコードされて各処理ブロックの処理に供される。エ
リアデコーダ24は、エリアコマンドや領域識別信号、
色相信号からフィルタのパラメータ25や乗算器26の
係数、TRC回路27のパラメータの切り換え信号を生
成し、分配するものである。
【0055】フィルタ25は、縮拡回路23bで縮小ま
たは拡大された画像データに対して空間周波数に応じて
中間調のモアレ除去、文字のエッジ強調を行うものであ
る。TRC回路27は、変換テーブルを用いIOTの特
性に合わせて濃度調整をするためのものであり、PAL
29は、現像プロセスや領域識別の信号によってTRC
回路27の変換テーブルのパラメータを切り換えるデコ
ーダである。乗算器26は、係数aとbを用いて画像デ
ータxに対しax+bの演算を行うものであり、中間調
の場合にはスルー、文字の場合にはハイγのように係数
が切り換えられる。そして、TRC回路27と併せて用
い各色成分に対する係数と変換テーブルを適宜選択する
ことにより、色文字、黒文字、絵柄に対してのデータリ
セット、色調整、濃度調整が行われる。また、フィルタ
25のパラメータを標準化し、係数aとbで文字のエッ
ジ強調を調整することができる。これらによって調整さ
れた画像データはメモリシステムに記憶されるか、RO
S300のスクリーン生成部28でドット展開され網点
画像にして出力される。
【0056】編集処理部400は、色変換や色編集、領
域制御信号の生成等を行うものであり、セレクタ17か
らの画像データL* 、a* 、b* が入力される。そし
て、LUT415aでマーカー色その他の色検出や色編
集、色変換等がし易いように色度の情報が直交座標系の
a、bから極座標系のC、Hに変換される。色変換&パ
レット413は、例えば色変換や色編集で使用する色を
32種類のパレットに持っており、ディレイ回路411
aを通して入力されるエリアコマンドにしたがって画像
データL、C、Hに対しマーカーの色検出や色編集、色
変換等の処理を行うものである。そして、色変換等の処
理を行う領域の画像データのみが色変換&パレット41
3で処理されLUT415bでC、Hからa、bに逆変
換された後、それ以外の領域の画像データは直接セレク
タ416から出力され、前述のマトリクス変換回路16
bへ送られる。
【0057】色変換&パレット413で画像データから
検出されたマーカ色(3色)と閉領域の4ビット信号は
密度変換・領域生成回路405へ送られる。密度変換・
領域生成回路405では、FIFO410a、410
b、410cを用いて4×4のウインドウで、16画素
の中で黒画素が所定数以上であれば「1」とする2値化
処理を行って400spiから100spiへの密度変
換が行われる。このようにして生成されたマーカ信号
(閉ループやマーカ・ドット)は密度変換・領域生成回
路405よりDRAMコントローラ402を通してプレ
ーンメモリ403に書き込まれる。
【0058】また、マーカ・ドット信号については、小
さなゴミなどをマーカとして誤検知しないようにFIF
O408により3ライン分遅延させて3×3のウインド
ウにして座標値生成回路407でマーカ・ドットの検
出、座標値の生成を行ってRAM406に記憶する。な
お、このマーカ・ドットについてはプレーンメモリ40
3にも記憶されるが、誤検知を防止するためにこの処理
を行っている。
【0059】プレーンメモリ403は、色変換や色編
集、その他の領域編集を行うためのエリアコマンドを格
納するためのメモリであり、例えばエディットパッドか
らも領域を指定し、その領域にエリアコマンドを書き込
むことができる。すなわち、エディットパッドで指定し
た領域のエリアコマンドは、CPUバスを通してグラフ
ィックコントローラ401に転送され、グラフィックコ
ントローラ401からDRAMコントローラ402を通
してプレーンメモリ403に書き込まれる。プレーンメ
モリ403は4面からなっており、0〜15までの16
種類のエリアコマンドが設定できる。
【0060】プレーンメモリ403に格納した4ビット
のエリアコマンドは、画像データの出力に同期して読み
出され色変換&パレットにおける編集処理や、図(イ)
に示す画像データ処理系、ENL変換回路15やマトリ
クス変換回路16、セレクタ17、下色除去回路21、
さらにはエリアデコーダ24を介してフィルタ25、乗
算器26、TRC回路27、スクリーン生成部28等の
パラメータ等の切り換えに使用される。このエリアコマ
ンドをプレーンメモリ403から読み出し、色変換&パ
レット413での編集処理、画像データ処理系でのパラ
メータの切り換え等に使用する際には、100spiか
ら400spiへの密度変換が必要であり、その処理を
密度変換領域生成回路405で行っている。密度変換領
域生成回路405では、FIFO409a、409bを
使って3×3のブロック化を行い、そのパターンからデ
ータ補間を行うことによって、閉ループ曲線や編集領域
等の境界がギザギザにならないように100spiから
400spiへの密度変換を行っている。ディレイ回路
411a、411b、1MFIFO412等は、エリア
コマンドと画像データとのタイミング調整を行うための
ものである。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
文字/中間調の領域識別を行ってその結果に応じて領域
毎に異なるカラー画像の形成処理を行う画像形成手段を
備え、1回目の読み取りに対応して領域識別結果をメモ
リに記憶するとともに当該領域識別結果を用いて1回目
の画像形成処理を行い、前記メモリに記憶された前記領
域識別結果を用いて2回目以降の読み取りに対応する画
像形成処理を行うので、各色毎の画像形成処理において
領域識別結果のバラツキをなくすことができる。したが
って、1回目のスキャンの領域識別信号において、特に
黒文字として処理された場合には、2回目以降もこの領
域識別信号を優先させることにより、バラツキをなくし
黒文字やライン等に色変わりが発生するのを防ぐことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の1実施例を示す図で
ある。
【図2】 本発明に適用される領域識別回路の構成例を
示す図である。
【図3】 画像領域識別回路の変形例を示す図である。
【図4】 カラー文字/中間調画像の分布を説明するた
めの図である。
【図5】 文字領域の分布状態の例を説明するための図
である。
【図6】 パラメータ最適化条件を説明するための図で
ある。
【図7】 画像処理装置の信号処理系の構成例を示す図
である。
【図8】 従来のカラー画像処理装置の構成例及び画像
領域識別回路の構成例を示す図である。
【図9】 色相検出回路の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…領域識別回路、2、7…デコーダ、3…S/Pコン
バータ、4…メモリ、5…アドレス発生回路、6…P/
Sコンバータ、8…セレクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−166861(JP,A) 特開 平4−298161(JP,A) 特開 平4−157868(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 G06K 9/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像を形成する各色毎の画像形成
    処理に対応して、複数回の画像読み取りを行う画像形成
    装置において、 文字/中間調の領域識別を行ってその結果に応じて領域
    毎に異なるカラー画像の形成処理を行う画像形成手段を
    備え、 1回目の読み取りに対応して領域識別結果をメモリに記
    憶するとともに当該領域識別結果を用いて1回目の画像
    形成処理を行い、前記メモリに記憶された前記領域識別
    結果を用いて2回目以降の読み取りに対応する画像形成
    処理を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 2回目以降の読み取りに対応した領域識
    別結果をメモリに記憶した領域識別結果と照合して領域
    を識別することを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
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