JP3069537U - ブラインドボルト - Google Patents

ブラインドボルト

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JP3069537U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案はブラインドボルトに関し、例えば重
合する建築構造物相互の片面側から挿入したボルトナッ
トを螺合する場合にボルト等がナットに対して供回りす
るのを防止して片面側から容易かつ確実に緊結するよう
にした。 【解決手段】 ボルト1に設けた雄ねじ1aに螺合され
るナット2とボルトの一端に設けた鍔頭部4の上方の雄
ねじの下方に位置する斜面部5とにより被締結物6,7
に設けた貫通孔6a,7a内に挿入され、一端側の外径
φ2 が被締結物に設けられる貫通孔の内径φ3 ,φ4
り僅かに大きい寸法とし先端側の他端に向かって貫通孔
より僅かに小さい寸法のテーパ9面に形成する略筒状の
スリーブ3を圧縮してスリーブの先端にスリット8を介
して設けた可撓片3bを拡大変形させて被締結物を相互
に緊結し被締結物およびボルトの伴回りを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はブラインドボルトに関し、例えば重合される建築構造物相互の片面側 から挿入したボルトにナットを螺合する場合にボルト等がナットに対して伴回り するのを防止して片面側から容易かつ確実に緊結するようにした。
【0002】
【従来の技術】
例えば図19に示すように建築構造物は部材相互をボルト・ナットにて緊結す る方法がある。 すなわち、水平方向に配設したH型鋼aの上側に位置するフランジbに貫通孔 cを設け、H型鋼aに載置される床板材dに貫通孔cに重なる貫通孔eを設け、 この貫通孔c,eに挿通した頭付きボルトfにナットgを螺合することにより緊 結する。この緊結作業は、H型鋼aの下側から頭付ボルトfを貫通孔c,e内に 挿通する作業者と、床板材dの上面から頭付きボルトfにナットgを螺合して緊 結する作業者とを必要とし、作業は被締結物としてのH型鋼aと床板材dとの両 面から行われていた。
【0003】 このような構造の頭付きボルトfとナットgとでは、2名の作業者が必要であ るために人件費が高くなるのと、作業者が相互に相手が見えない状態で協同作業 を行わなければならないので不便であり、作業は非能率的であるという不都合が ある。 またH型鋼aの下側が作業者が入れない狭い空間であったり、または角形パイ プに板材等の他の部材を取付けるように手が挿入できない場合の被締結物相互を 緊結する場合には頭付きボルトfとナットgとを用い、このような作業を行うこ とにより被締着物相互を緊結するのは不可能であった。 このような理由から、建築構造物の片面側からボルトを挿通する挿通作業と、 ナットを締付ける緊結作業とを行うことができる例えば図20および図21に示 すようなブラインドボルトがある。
【0004】 このブラインドボルトは、略筒状に形成され上端に六角頭iが設けられ内面に 雌ねじjが設けられるスリーブkと、該スリーブkに挿入され雌ねじ孔jに螺合 するボルトmとにより構成される。また、スリーブkの中間部には複数のスリッ トnが設けられ、しかもスリットnの中央部には、スリーブkの中間部を屈曲し 易くするための幅広部分oを設けている。 そして、このブラインドボルトを用いて被締結物としての建築構造物相互を緊 結するのには、被締結物p,qに設けた貫通孔r,sを重合し、被締結物の片面 側(図20では上方)よりスリーブkを貫通孔r,s内に挿入する。それから、 ボルトmをスリーブkの雌ねじ孔j内に挿入していくと、圧縮荷重を受けたスリ ーブkがスリットnの中間部に設けた幅広部分oの近傍からくの字に屈曲するこ とによりスリーブkが貫通孔r,sよりも拡大し、被締結物p,qをブラインド ボルトにより緊結する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
図20および図21に示す上記従来のブラインドボルトは、被締結物p,qを 緊結する際に被締結物p,qに設けた貫通孔r,s内に挿入したスリーブkの雌 ねじ孔jにボルトmを螺入すると、ボルトmからの回動時のトルクがスリーブk に伝達され、ボルトmと一緒にスリーブkが伴回りし、緊結作業が円滑に行えな かった。スリーブkのボルトmに対する伴回りを阻止するには、スリーブkの上 端に設けた六角頭iをスパナ等の工具を用いて回動するのを規制しながらボルト mをスリーブk内に螺入しなければならず、緊結作業が多くの時間と手間が必要 であった。 また上記従来のブラインドボルトは、スリーブkの幅広部分oの近傍のみが極 端に塑性変形するので、この部分が強度的なウイークポイントになる。従ってブ ラインドボルトを上方に引っ張る大きな外力加わった場合には、このウイークポ イント個所に破断を生して破断部の上方のスリーブkの拡がりが、貫通孔s内に 沿って縮小することによりブラインドボルトが貫通孔sから抜け出すという耐引 張荷重強度が不足するという不都合があった。
【0006】 本考案は上記従来の不都合を解決し、ナットの締付時に被締結物に対してボル トおよびナットの伴回りを防止してボルトとナットの緊結作業を被締結物の片面 側から迅速かつ確実に行え、また上方への大きな引張力が加わった場合に被締結 物の貫通孔から抜け出すことなく耐引張荷重が十分なブラインドボルトを提供し ようとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記課題に鑑みなされ、その請求項1はボルトに設けた雌ねじに螺合 されるナットと該ナットを雄ねじに螺合することにより前記ボルトの一端に設け た鍔頭部の上方の雄ねじの下方に位置する斜面部とにより被締結物に設けた貫通 孔内に挿入される略筒状のスリーブを圧縮して該スリーブの先端側にスリットを 介して設けられた可撓片を拡大変形させて被締結物相互を緊結し、被締結物に対 してスリーブおよびボルトの伴回りを防止するブラインドボルトにして、前記ス リーブは一端側の外径が被締結物に設けられる貫通孔の内径より僅かに大きい寸 法とし先端側の他端に向かって前記貫通孔より僅かに小さい寸法のテーパ面に形 成したことを特徴とするという手段を採用した。
【0008】 また本考案の請求項2は請求項1においてスリーブの一端側の外径は作業当初 該スリーブが被締結物の表面よりも3〜10mm程度上部に上端が位置するまで 挿入されるような寸法に形成されるという手段を採用した。
【0009】 また本考案の請求項3は請求項1においてボルトの鍔頭部は全体形状が略円錐 形または略多角形に形成され、先端には案内錘部が形成されたことを特徴とする という手段を採用した。
【0010】 また本考案の請求項4は請求項1においてスリーブの筒状基端部の外周には滑 動防止手段が設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0011】 また本考案の請求項5は請求項1においてスリーブに設けられるスリットはス リーブの開先部から重合された2つの被締結物のうち裏面側に位置する被締結物 の略表面に到るまで形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態の一例を図1ないし図18に従って説明する。 Bはブラインドボルトであり、このブラインドボルトBは、ボルト1と、ナッ ト2と、スリーブ3とから構成される。
【0013】 前記ボルト1は一端に鍔頭部4が設けられ、該鍔頭部4の上方外周にはナット 2が螺合される雄ねじ1aに連なって下方位置には傾斜面5が形成されている。 このボルト1は、必要とされる適正な強度に合致した炭素鋼又は合金鋼が使用さ れ、耐蝕性を発揮させるために表面に亜鉛メッキが施されている。 またボルト1の鍔頭部4は図1ないし図6に示すように全体形状が略円錐形ま たは図7および図8に示す四角形または図9および図10に示すように六角形等 の略多角形に形成される。またこの鍔頭部4は重合される2つの被締結物6,7 に設けられる貫通孔6a,7aに挿通可能な直径φ1 に形成される。4aは鍔頭 部4の先端に形成された案内錘部であり、この案内錘部4aは被締結物6,7に 設ける貫通孔6a,7aの軸芯が製作精度や取付精度から一致しない場合に斜面 部4a1 の案内によりボルト1を被締結物6の片面側(図1において上方)から 貫通孔6a,7a内に挿入し易くするためのものである。
【0014】 被締結物6,7は例えば図19に示すように建築構造物に使用されるH型鋼a とこのH型鋼aに載置される床板材dが使用される場合は勿論、作業者が作業に 入れない狭い空間であったり、手を挿入することができないような角形パイプに 板材等の他の部材を緊結するほか土木資材等があげられる。 またボルト1の雄ねじ1aの長さl1 は、ナット2の高さhと、スリーブ3の 長さl2 を加えた程度の寸法に形成される。
【0015】 前記ナット2は図1においては、平座金付きナットが使用されるが、図示は例 示であり、ナット2と座金とは一体に形成されるものに限らず別体に形成された ものを使用してもよい。ナット2は平面六角形、平面四角形、平面八角形等様々 なものが使用される。しかも、座金は図に示すような平座金のほか、皿座金、ば ね座金等が使用されその形状は限定されない。またナット2をボルト1の雄ねじ 1aに螺合する場合に必ずしも座金を使用しなくてもよい。
【0016】 前記スリーブ3は、耐蝕性と耐圧強度を保持するためにステンレス鋼により略 筒状に形成され、筒状基端部3aと、先端側には略等角度に配して設けられた適 宜複数個のスリット8を介して可撓片3bとが設けられる。またスリーブ3は一 端側の外径φ2 が被締結物6,7に設けられる貫通孔6a,7aの内径φ3 ,φ 4 より僅かに大きい寸法とし、先端側の他端に向かって貫通孔6a,7aよりも 僅かに小さい寸法のテーパ面9に形成される。そして、被締結物6,7の貫通孔 6a,7aの内径φ3 ,φ4 よりも僅かに大きい寸法に形成されるスリーブ3の 一端側の外径φ1 は緊結作業の作業当初(図2参照)ではスリーブ3が被締結物 6の表面よりも3〜10mm程度上部に上端が位置するまで挿入されるような寸 法に形成される。
【0017】 図13および図15において10はスリーブ3の前記筒状基端部3aの外周に 設けられた滑動防止手段であり、この滑動防止手段10は図13に示すように突 状部11を軸長方向に多数設けたもの、または図15に示すようにローレット条 12や図には示さないが多数の凹凸により形成される梨地面としてもよく、これ らの活動防止手段10により貫通孔6a,7a内に挿入されるスリーブ3の摩擦 を防止するようにしてもよい。
【0018】 スリーブ3に設けられる前記スリット8は、図示では開先部から重合された2 つの被締結物6,7のうち裏面側に位置する被締結物7の略表面に到るまで形成 されているが、スリット8の設置長さはこれより長くても短くてもよく要は後述 するようにボルト1の傾斜面5に対してスリーブ3の下端部が滑動することによ り屈曲し易い長さであればよい。
【0019】 本考案の一実施態様は以上の構成からなり、被締結物6,7相互を緊結する場 合を図2ないし図4に従って工程順に説明する。 先ず、図2に示すように重合される被締結物6,7に設けられた貫通孔6a, 7a内に略筒状のスリーブ3と該スリーブ3内に挿入されたボルト1とを被締結 物6,7の片面側(図2において上方側)からを挿入する。
【0020】 この際、スリーブ3は一端側の外径φ2 が被締結物6,7に設けられる貫通孔 6a,7aの内径φ3 ,φ4 よりも僅かに大きい寸法として先端側の他端に向か って貫通孔6a,7aより僅かに小さい寸法のテーパ面9に形成され、しかもス リーブ3内に挿入されるボルト1の一端に設けた鍔頭部4は貫通孔6a,7aに 貫通される直径φ1 に形成されているので、図2に示すような作業当初、ボルト 1と一緒に挿入されるスリーブ3は被締結物6の表面よりも3〜10mm程度上 部に上端が位置するまで挿入される。
【0021】 また、ボルト1の一端に形成される全体形状が略円錐形または略多角形に形成 される鍔頭部4の先端には案内錐部4aとなしているので、被締結物6,7に設 けた貫通孔6a,7aの軸芯が製作精度や取付精度が一致しない場合でも斜面部 4a1 に案内されることにより被締結物6の片面側(図2において上方)からボ ルト1は貫通孔6a,7a内に容易に挿入される。
【0022】 次いで、図3に示すように例えばインパクトレンチIをボルト1の雄ねじ1a の上部に螺合しているナット2に嵌合させて回動操作することによりボルト1の 雄ねじ1aに対してナット2を螺入して行くと、スリーブ3は被締結物6,7に 設けた貫通孔6a,7aよりも一端側の外径φ2 が僅かに大きい寸法として先端 側の他端に向かって僅かに小さい寸法のテーパ面9に形成されているので、スリ ーブ3は被締結物6,7に設けた貫通孔6a,7aに対して周囲から拘束力を受 けて回転がされないいわゆるしまりばめ(interferennce)となる。なお使用する インパクトレンチは電動、空気圧駆動、手動等に限らない。
【0023】 このようにスリーブ3は貫通孔6a,7aにより周囲から圧縮力Fを受けるし まりばめの状態でボルト1を拘束して回動を阻止し、伴回りすることなくインパ クトレンチIによりボルト1に対してナット2の螺入を進める。 その結果、スリーブ3は先端側の一端(図3において下端)がボルト1の一端 に設けた鍔頭部4に係止されて上方向への押上げ力が加わり上方からは平座金が 被締着物6に当接するまで上下から圧縮されるので、作業当初3〜10mm程度 上部に上端が位置していたスリーブ3は貫通孔6a,7a内に圧入されて周囲か ら一層の圧縮力Fを受けてボルト1の回転を確実に阻止してナット2の伴回りを 防止する。
【0024】 こうしてボルト1に対して被締着物6の片方側からナット2を回動してなお締 付けて行くと、スリーブ3の先端側に略等角度をもって配したスリット8を介し て形成される可撓片3bの先端がボルト1の鍔頭部4の上方に位置する傾斜面5 を滑り接触しながら外周方向へ拡大する。ナット2の締付けをなお進めて行くと 、上下の圧縮力と曲げモーメントとにより屈曲した可撓片3bが被締結物7と斜 面部5とにより挟圧され(図4参照)て剪断が小さくなり、被締結物6,7はブ ラインドボルトBにより緊締される。
【0025】 また図17および図18はブラインドボルトBのボルト1と該ボルト1の雄ね じ部1aに螺合されるナット2との伴回り防止トルク実験を行った結果をグラフ に示したものである。 図17では、被締結物6,7の貫通孔6a,7aにブラインドボルトBを挿入 後に、手動のトルクレンチを用いて伴回りの状態を実験したものである。縦軸X には実験によりボルト1の回転は0であるので、抵抗トルク値のみが示されてい る。また横軸Yにはナット2の回転数を示している。 また図18では、被締結物6,7の貫通孔6a,7aにブラインドボルトBを 挿入後に、手動のトルクレンチを用いてボルト1を回動してナット2との伴回り の状態を示したものである。縦軸Xには伴回りしたナット2の回転数が記録され ていないが、実験の結果、ナット2の回転は0であるので、抵抗トルク値のみが 示されている。また横軸Yにはボルト1の回転数が示されている。 図17に示したようにナット2を回転する場合には、ナット2の回転数が16 N付近から抵抗トルク値は急激に増加し、また図18に示すようにボルト1を回 転する場合にも、ボルト1の回転数が16N付近から抵抗トルク値は急激に増加 し、両者とも略同様な右上がりの勾配の曲線が描かれている。 このように、ナット2を回転する場合、およびボルト1を回転する場合ともに 、抵抗トルク値は回転数が16N付近から急激に増加し、ブラインドボルトBに よりボルト1とナット2とが伴回りすることなく被締結物6,7を確実に緊結す ることができることがわかった。
【0026】
【考案の効果】
本考案の請求項1は以上のようにボルトに設けた雄ねじに螺合されるナットと 前記ボルトの一端に設けた鍔頭部の上方の雄ねじの下方に位置する斜面部とによ り被締結物に設けた貫通孔内に挿入される略筒状のスリーブを圧縮することによ り該スリーブの先端側にスリットを介して設けられた可撓片を拡大変形させて被 締結物相互を緊結し、被締結物に対してスリーブおよびボルトの伴回りを防止す るブラインドボルトにして、前記スリーブは一端側の外径が被締結物に設けられ る貫通孔の内径より僅かに大きい寸法とし先端側の他端に向かって前記貫通孔よ り僅かに小さい寸法のテーパ面に形成したので、ナットの締付時にボルトとナッ トの伴回りを防止して被締結物に対してボルトおよびナットの緊結作業を被締結 物の片面側から迅速かつ確実に行え、緊結作業を向上することができる。また上 方への大きな引張力がブラインドボルトに加わった場合に被締着物の貫通孔から ブラインドボルトは抜け出すことなく被締結物相互を強固に緊結することができ る。
【0027】 また本考案の請求項2はスリーブの一端側の外径は作業当初スリーブが被締結 物の表面よりも3〜10mm程度上部に上端が位置するまで挿入されるような寸 法に形成されるので、被締結物に設けた貫通孔からスリーブが受ける圧縮力に起 因するボルトとナットとが伴回りするのを確実に防止し、ブラインドボルトでの 緊結を確実に行うことができる。
【0028】 また本考案の請求項3はボルトの鍔頭部は全体形状が略円錐形または略多角形 に形成され、先端には案内錘部が形成されているので、重合される被締結物に設 ける貫通孔の軸芯が製作精度および組立精度から一致しない場合でも案内錘部の 斜面部に案内されることにより被締結物の片面側からボルトは貫通孔内に容易か つ確実に挿入することができる。
【0029】 また本考案の請求項4によると、スリーブの筒状基端部の外周には滑動防止手 段が設けられているので、ボルトに対してナットを螺入することによりスリーブ が被締結物に対して滑動することなくボルトへのしばりばめ固定を確実に発揮し 、ナットとの伴回りを確実に防止することができる。
【0030】 また本考案の請求項5によると、スリーブに設けられるスリットはスリーブの 先端部から重合された2つの被締着物のうち裏面側に位置する被締結物の略表面 に到るまで形成されているので、ナットの螺合によりボルトの一端に設けた鍔頭 部の上方に位置する斜面部によってスリーブの可撓片を容易かつ確実に外側に屈 曲して被締結物相互を緊結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のブラインドボルトの一実施例を示す拡
大断面図である。
【図2】同じくブラインドボルトにより被締結物を緊結
する工程を示し、被締結物に設けた貫通孔内にブライン
ドボルトを挿入した作業当初を示す説明的な断面図であ
る。
【図3】同じくインパクトレンチを用いてボルトに螺合
されたナットを回動する説明的な断面図である。
【図4】同じくナットをボルトに螺入してスリーブに設
けた可撓片を屈曲することにより緊結した状態の説明的
な断面図である。
【図5】同じく本実施態様に用いるボルトの側面図であ
る。
【図6】同じく平面図である。
【図7】同じくボルトの第2変形例を示す側面図であ
る。
【図8】同じく平面図である。
【図9】同じくボルトの第3変形例を示す側面図であ
る。
【図10】同じく平面図である。
【図11】同じく本実施態様に用いるスリーブの側面図
である。
【図12】同じく底面図である。
【図13】同じくスリーブの第2変形例を示す側面図で
ある。
【図14】同じく底面図である。
【図15】同じくスリーブの第3変形例を示す側面図で
ある。
【図16】同じく底面図である。
【図17】ボルトとナットとの伴回り防止トルク実験の
ナットを回動操作する場合を示したグラフである。
【図18】同じくボルトとナットとの伴回り防止トルク
実験のボルトを回動操作する場合を示したグラフであ
る。
【図19】建築構造物相互をボルト・ナットにより緊結
する場合の従来の施工法を示す説明的な断面図である。
【図20】同じく建築構造物相互を片面側からボルトを
挿通してナットにより緊結する従来のブラインドボルト
を示す説明的な断面図である。
【図21】同じく使用状態を示す説明的な断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ボルト 1a 雄ねじ 2 ナット 3 スリーブ 3a 筒状基端部 3b 可撓片 4 鍔頭部 5 傾斜面 6 被締結物 6a 貫通孔 7 被締結物 7a 貫通孔 8 スリット 9 テーパ面 B ブラインドボルト φ2 外径 φ3 貫通孔6aの内径 φ4 貫通孔7aの内径

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトに設けた雄ねじに螺合されるナッ
    トと該ナットを雄ねじに螺合することにより前記ボルト
    の一端に設けた鍔頭部の上方の雄ねじの下方に位置する
    斜面部とにより被締結物に設けた貫通孔内に挿入される
    略筒状のスリーブを圧縮して該スリーブの先端側にスリ
    ットを介して設けられた可撓片を拡大変形させて被締結
    物相互を緊結し、被締結物に対してスリーブおよびボル
    トの伴回りを防止するブラインドボルトにして、前記ス
    リーブは一端側の外径が被締結物に設けられる貫通孔の
    内径より僅かに大きい寸法とし先端側の他端に向かって
    前記貫通孔より僅かに小さい寸法のテーパ面に形成した
    ことを特徴とするブラインドボルト。
  2. 【請求項2】 スリーブの一端側の外径は作業当初該ス
    リーブが被締結物の表面よりも3〜10mm程度上部に
    上端が位置するまで挿入されるような寸法に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のブラインドボルト。
  3. 【請求項3】 ボルトの鍔頭部は全体形状が略円錐形ま
    たは略多角形に形成され、先端には案内錐部が形成され
    たことを特徴とする請求項1に記載のブラインドボル
    ト。
  4. 【請求項4】 スリーブの筒状基端部の外周には滑動防
    止手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の
    ブラインドボルト。
  5. 【請求項5】 スリーブに設けられるスリットはスリー
    ブの開先部から重合された2つの被締結物のうち裏面側
    に位置する被締結物の略表面に到るまで形成されること
    を特徴とする請求項1に記載のブラインドボルト。
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