JP3069216U - 肩掛型フレットスイッチ付電子鍵盤楽器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 床設置の鍵盤楽器に相当する演奏が可能な肩
掛型フレットスイッチ付電子鍵盤楽器を提供する。 【解決手段】 コントロールネック５にギター演奏にお
いての指板またはフレットと弦とで音程を調節する形態
に相当する位置に該ネック５の平行方向に半音階毎の配
列で１０個以下、垂直方向に通常のギターの垂直方向の
音階と同様か若しくは任意の音階配列の４個以上、か
つ、全体の合計が３７個以下の数の、演奏主体である鍵
盤部７がカバーしきれない音域を補足するところのフレ
ットスイッチ６を配列し、当該フレットスイッチ６には
押す速さ及び強さにより音量の強弱や音色の変化や音程
の変化を付けることができるとした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は肩掛型フレットスイッチ付電子鍵盤楽器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

エレクトリックギターの如く首から下げて演奏するタイプの肩掛型フレットス イッチ付電子鍵盤楽器についての提案の実開昭６２−６９２９３号公報には、図 ３に示される如く、幅１．２cm以下の帯状の面の上に、低周波発信器の出力スイ ッチ３，…をそれの上方より見た中心が来るように１０個以上かつスイッチ３， …の中心間の距離がそれぞれ３cm以下になるように配列し、順次半音づつ高くな るような音波出力が取り出せるようにして、さらにそれを４個以上並列に配置し たものをギターオルガン１として、そのギターオルガン１を小型の電子オルガン ２に取り付け、片手でギターオルガン１の部分を演奏し、もう一方の手で電子オ ルガン２の部分を演奏できるようにしたギターオルガン付きオルガンが紹介され 、「ギターオルガンに小型の電子オルガンを取り付けることによって、通常のギ ターとほぼ同じ大きさになり、ギターのように肩から下げて演奏するのがずっと 容易になる効果である。また、普通のオルガンの技術で右手の伴奏を入れること ができるので、少しでもオルガンをかじった者には今までのギターオルガンより ずっと演奏が容易になる効果である。」としている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のギターオルガンは、フレットスイッチ３，…がネックの平行方向に１０ 個以上、垂直方向に４個以上取り付け、それをギターオルガンとし、それに鍵盤 オルガン部分（電子オルガン２）を合体したものである。フレットスイッチ３， …の数は、最低４０個（この場合、音域は２オクターブ）、図３の場合は１５× ６＝９０個（この場合、音域は３オクターブ＋１音）となり、多くのフレットス イッチが必要である。その理由は、ギターオルガンであるがゆえに、あくまでも フレットスイッチ３，…による演奏が主体で、必然とフレットスイッチ３，…を 多く取り付けなくてはならないものであると考えられる。これではフレットスイ ッチ３，…の数が多すぎる為、その分、部品コストもかかり、かつ、フレットス イチ部の演奏に多くの能力が費やされ、鍵盤部の演奏がおろそかになってしまう 可能性がある。

【０００４】 本考案は叙上の事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、あくま でも合理的に鍵盤部の演奏を主体と考え、フレットスイッチ部が鍵盤部ではカバ ーしきれない音域を補足するという役振りのもと低コスト、床置型鍵盤楽器に匹 敵する音域及び演奏表現力を可能とする肩掛型フレットスイッチ付電子鍵盤楽器 を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の肩掛型フレットスイッチ付電子鍵盤楽器 は、コントロールネックにギター演奏においての指板またはフレットと弦とで音 程を調節する形態に相当する位置に該ネックの平行方向に半音階毎の配列で１０ 個以下、垂直方向に通常のギターの垂直方向の音階と同様か若しくは任意の音階 配列の４個以上、かつ、全体の合計が３７個以下の数の、演奏主体である鍵盤部 がカバーしきれない音域を補足するところのフレットスイッチを配列し、当該フ レットスイッチには押す速さ及び強さにより音量の強弱や音色の変化や音程の変 化を付けることができるとしたものである。

【０００６】

【作用】

鍵盤部の欠落を補完するフレットスイッチを肩掛型電子鍵盤楽器に取り付ける ことにより、従来の肩掛型電子鍵盤楽器では、床置型鍵盤楽器に比べ鍵盤数が少 ないため音域が狭くなり、かつ、片手のみでの演奏が主で、両手での演奏はかな り無理が生じることを音域を拡大するとともに、両手での演奏が可能になる。

【０００７】

【実施の形態】

本考案の実施の形態を図１、図２に示す。

【０００８】 肩掛型電子鍵盤楽器４において、コントロールネック５に、ギター演奏におい ての、指板またはフレットと弦とで音程を調節する形態に相当する位置に、コン トロールネックの平行方向に半音階毎の配列で１０個以下、垂直方向に通常のギ ターの垂直方向の音階と同様か若しくは任意の音階配列の４個以上、かつ、全体 の合計が３７個以下の数のフレットスイッチ６，…を配列し、それぞれのスイッ チ６，…にギターと同様の音階配列を持たせ、そのフレットスイッチを押すこと により、それに対応した音程で発音する。当該音階は鍵盤部７がカバーしきれな い音域を補足するものにする。なお、図中のフレットスイッチ２０ａ、２０ｂは ギターの音階配列においては同じ音高になるので同数字とした。また、フレット スイッチ６を押す速さ及び強さにより、音量の強弱や音色の変化や音程の変化等 を付加することができるものとする。

【０００９】 しかして、床置型鍵盤楽器の標準である５オクターブの音域を得るためには、 図３のものでは少なくとも４０個のフレットスイッチ（２オクターブ）＋３７本 の鍵盤（３オクターブ）＝７７個のフレットスイッチと鍵盤が必要になるが、本 案では図１のごとく、鍵盤を３７本とした場合フレットスイッチは２６個の合計 ６３個で５オクターブの音域をカバーできる構造になる。当然、その分、部品コ ストも下がり、全体のサイズも小さくできる。また、図２に示す本案実施例のご とく鍵盤数を４２本にすれば、フレットスイッチは２０個の合計６２個で５オク ターブの音域をカバーできる。

【００１０】 また、フレットスイッチを最大数の３７個とすれば、そのフレットスイッチの みで最大３オクターブの音域をカバーできる。

【００１１】 このように、少ないフレットスイッチで床置型鍵盤楽器に匹敵する音域及び演 奏表現力をカバーできるのが、この肩掛型フレットスイッチ付電子鍵盤楽器の特 色である。

【００１２】

【考案の効果】

以上の如く本考案は構成されるので、既存の肩掛型電子鍵盤楽器が期し得るこ とのなかった床設置の鍵盤楽器と同様の両手演奏を初めて可能とした。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の全体図である。

【図２】本考案品の全体図である。

【図３】従来品の全体図である。

【符号の説明】

１ ギターオルガン ２ 電子オルガン ３ スイッチ ４ 肩掛型電子鍵盤楽器 ５ コントロールネック ６ フレットスイッチ ７ 鍵盤部 ２０ａ，２０ｂ フレットスイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コントロールネックにギター演奏におい
   ての指板またはフレットと弦とで音程を調節する形態に
   相当する位置に該ネックの平行方向に半音階毎の配列で
   １０個以下、垂直方向に通常のギターの垂直方向の音階
   と同様か若しくは任意の音階配列の４個以上、かつ、全
   体の合計が３７個以下の数の、演奏主体である鍵盤部が
   カバーしきれない音域を補足するところのフレットスイ
   ッチを配列し、当該フレットスイッチには押す速さ及び
   強さにより音量の強弱や音色の変化や音程の変化を付け
   ることができるとしたことを特徴とする肩掛型フレット
   スイッチ付電子鍵盤楽器。