JP3068703U - 人 形 - Google Patents

人 形

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JP3068703U
JP3068703U JP1999008350U JP835099U JP3068703U JP 3068703 U JP3068703 U JP 3068703U JP 1999008350 U JP1999008350 U JP 1999008350U JP 835099 U JP835099 U JP 835099U JP 3068703 U JP3068703 U JP 3068703U
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明子 伊藤
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明子 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の人体の関節部位と同様な屈曲性を有
し、またその屈曲操作も極めて簡単で取り扱いが容易
で、可愛いらしい印象を与えるようにする。 【解決手段】 人形自体の主体となる空洞状の胴体部1
0と、この胴体部10の上部に屈曲自在に弾発的に連繋
した頸部分21を有する頭体部20と、同じく胴体部1
0の上部左右の肩部分に屈曲自在に弾発的に連繋した左
右の腕体部30と、同じく胴体部10の下部底面に屈曲
自在に弾発的に連繋した左右の脚体部40と、頭体部2
0、腕体部30、脚体部40夫々を胴体部10内部で弾
発的に牽引連繋する保持手段50とから成る。保持手段
50は、腕体部30の下腕部分33に係止して胴体部1
0に貫挿することで左右の腕体部30相互を連繋する腕
体弾性紐材51と、頭体部20内部、脚体部40の脛部
分43に夫々係止して胴体部10を並行状に貫挿するこ
とで頭体部20、左右の脚体部40相互を連繋する頭体
・脚体弾性紐材56とから形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は人体における関節屈曲部位である頸部、肩部、肘部、腰部、膝部等 の関節部位においての屈曲動作と同様に自由に屈曲自在にされることで、人間の 動作に伴う各種の姿勢を模した姿態に種々に変化させられるようにした人形に関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種の人形が提供されており、それらには形態、使用素材の材質、着 衣の有無、可動部分の有無、顔面模写その他において種々な工夫がなされている 。また人形自体に対する親しみの度合いは、一般的にはこれらの種々な要素の適 当な組合せによって左右され、しかもこれを実際に触れて抱き人形として使用す るか、単に装飾品となる飾り人形として鑑賞するか等によっても異なるものであ る。ただ実際の人体に近似して関節部分に対応した頸部、肩部、肘部、腰部、膝 部等が屈曲することで人間の姿勢に対応した種々な姿態に変化できるものが好ま れてはいる。
【0003】 そのためこれらの関節部分に対応した各部を屈曲させる各種の関節機構が従来 から提案されている。例えば凹凸の嵌め合い構造、屈曲性ある線条材製の芯材構 造、弾性素材による屈曲構造、屈曲自在な括れ構造等のものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら上述した従来提案の関節機構において、屈曲させた状態をそのま まで保持させるには、例えば凹凸の嵌め合い構造のものであると相当程度に強く 、きつくなるような接触面相互の当接構造を採用する必要があり、また屈曲性あ る芯材構造のものであるとその屈曲姿態の保持にはやはり同様なある程度の剛性 が必要とされるために、その剛性を大きくすると例えば姿態を変更する場合等に あってはその取り扱いが非常に面倒である。弾性的な操作によっての屈曲は一時 的な姿態の保持は比較的に容易であっても、それを長期間にわたって維持するの は困難なことが多い。更に括れ構造のものであるとそれ自体の保形性は極めて小 さいから、一時的にでも更には長期に渡ってでも設定調整した姿態を保持するの はほとんど不可能である。
【0005】 そこでこの考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、実 際の人体における関節部位と同様な屈曲性を有し、またその屈曲操作も極めて簡 単で取り扱いが容易であるばかりでなく、実際の人体と同様に関節部分において の丸みを表現して迫真性にも富むものとし、更に全体として可愛いらしい印象を 与えて童幼児特にその女子に好まれるようにした人形を提供することを目的とす る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この考案にあっては、人形自体の主体となる空 洞状の胴体部10と、この胴体部10の上部に屈曲自在に弾発的に連繋した頸部 分21を有する頭体部20と、同じく胴体部10の上部左右の肩部分に屈曲自在 に弾発的に連繋した左右の腕体部30と、同じく胴体部10の下部底面に屈曲自 在に弾発的に連繋した左右の脚体部40と、頭体部20、腕体部30、脚体部4 0夫々を胴体部10内部で弾発的に牽引連繋する保持手段50とから成るもので ある。 腕体部30は、胴体部10の上部左右に形成したほぼ球面状の腕体連結凹面1 3に嵌め入れられる筒状の上腕部分31、球筒状の肘部分32、手首・手指を一 体化してある下腕部分33を連繋して構成できる。 脚体部40は、胴体部10の下部底面左右に形成したほぼ球面状の脚体連結凹 面14に嵌め入れられる筒状の腿部分41、球筒状の膝部分42、足首・足指を 一体化してある脛部分43を連繋して構成できる。 保持手段50は、腕体部30の下腕部分33内部で腕体末端部52を下腕部分 33に係止すると共に、胴体部10の上部を左右で貫挿して左右の腕体部30相 互を連繋している腕体弾性紐材51と、頭体部20内部、脚体部40の脛部分4 3内部夫々で頭体・脚体末端部57を係止すると共に、胴体部10の上下で貫挿 することで頭体部20、左右の脚体部40夫々の相互を連繋している頭体・脚体 弾性紐材56とから形成できる。
【0007】 以上のように構成されたこの考案に係る人形にあって、保持手段50は胴体部 10に対して左右の腕体部30夫々を、また同様に頭体部20、左右の脚体部4 0夫々を弾発的に牽引することで、その牽引力に抗した屈曲操作によりその屈曲 角度等を保持した状態にさせ、設定された姿態のままを維持させる。 左右の腕体部30の胴体部10に対する屈曲連結部位はほぼ球面状の腕体連結 凹面13によって連結され、腕体部30自体はその肘部分で球筒状の肘部分32 を介して上腕部分31、下腕部分33を連結していることで、自由な方向に任意 の角度で屈曲し、腕体部30を外方に広げたり、腕組み状に窄めさせたりさせ、 人体におけるこれらの上半身の関節部分と同様に屈曲させる。 左右の脚体部40の胴体部10に対する屈曲連結部位はほぼ球面状の脚体連結 凹面14によって連結され、脚体部40自体はその膝部分で球筒状の膝部分42 を介して腿部分41、脛部分43を連結していることで、自由な方向に任意の角 度で屈曲し、座ったものとさせたり、立ったものとさせたりさせ、人体における これらの下半身の関節部分と同様に屈曲させる。 保持手段50の腕体弾性紐材51は胴体部10を経て左右の腕体部30相互を 弾発的に連繋して、腕体部30の胴体部10に対しての、また腕体部30自体の 肘部分32を中心としての屈曲操作を弾発的に行わせ、屈曲後の種々な上半身の 姿態を維持させる。 一方、保持手段50の頭体・脚体弾性紐材56は胴体部10を経て頭体部20 、左右の脚体部40夫々を相互に弾発的に連繋して、頭体部20及び脚体部40 夫々の胴体部10に対しての、また脚体部40自体の膝部分42を中心としての 屈曲操作を弾発的に行わせ、屈曲後の胴体部10の俯仰姿態、種々な下半身の姿 態を維持させる。
【0008】
【考案の実施の形態】 以下図面を参照してこの考案の一実施の形態を説明すると、図において示され る符号10は人形の主体となる胴体部であり、この胴体部10の上部には頸部分 21と一体の頭体部20、同じく上部左右の肩部分からは左右の腕体部30、同 じく下部底面からは左右の脚体部40夫々が屈曲自在にして連結されており、こ れらの胴体部10、頭体部20、腕体部30、脚体部40夫々は例えば木材によ って人体の丸みと同様な丸みを帯びさせて形成してある。もとよりこれらの各部 10,20…を構成する素材は木材に限らず、後述するように腕体弾性紐材51 、頭体・脚体弾性紐材56夫々による屈曲自在な偶接合を円滑にさせるものであ ればよく、特に限定されるものではなく、例えば合成樹脂、軽量金属その他とな っていてもよいのである。
【0009】 なお胴体部10の下部背面である臀部に相当する部位では、やや抉れるように 窪み状に形成した背中下部に連続させて背外方、左右外方夫々に膨らませること で臀部面10Aを形成してあり、こうした背外方、左右外方夫々に膨らむ臀部面 10Aによって図1、図3に示すように、座らせた状態時での姿態の安定性が得 られると共に、一層の迫真性が表現できるように配慮してある。
【0010】 また胴体部10内部は空洞状に形成されていて、頭体部20との連結部位であ る胴体部10の上部面、左右の腕体部30との連結部位である胴体部10の上部 左右面、左右の脚体部40との連結部位である下部底面夫々では外部に開口され ていると共に、その開口部分における外側面ではほぼ球面状に抉られている頭体 連結凹面12、腕体連結凹面13、脚体連結凹面14夫々を形成している。
【0011】 頭体部20は、頭体連結凹面12内に下端面が当接しながらいずれの方向へも 旋回、回転、揺動等する筒状の頸部分21を有し、内部を空洞状にした頭部分2 2を頸部分21上に一体状にして形成すると共に、頭部分22の前面には眉、目 、口等を例えば描くことで表示して、また鼻部分を隆起させた顔面とし、適当な 繊維質材にて植毛した頭髪等を設けて成る。
【0012】 頸部分21の下端面は頭体連結凹面12にしっくりと嵌り込むように夫々が相 互に当接する球面状に形成してあり、前後・左右方向に起伏、屈曲するようにし てある。また頸部分21内部と頭部分22内部とは連通し、胴体部10に連結さ れた頭体部20内部が胴体部10内部とも連通するようにしてあり、後述する頭 体・脚体弾性紐材56が挿通されるに足る内径を、頸部分21内部、頭体連結凹 面12における開口部内部夫々が備えている。また頭部分22には、頭体・脚体 弾性紐材56の頭体・脚体末端部57を係止する反転係止バー24が、例えば左 右内側壁相互に架設されることで設けられるようにした末端連結穴23を形成し てある。
【0013】 腕体部30は、筒状の上腕部分31、球筒状の肘部分32、手首・手指を一体 化してある下腕部分33を連繋することで左右夫々のものが対称的に形成してあ り、後述するように胴体部10の上部において左右方向で挿通される腕体弾性紐 材51によって左右の下腕部分33夫々が胴体部10内方に弾発的に牽引される ように相互に連繋させてある。
【0014】 なお上腕部分31上部における腕体連結凹面13との連結面においては、胴体 部10の左右方向に沿うような僅かな直線的部分を形成してあることで胴体部1 0との連結部位のしっくりとした連結形状が得られるようにしてある。また上腕 部分31自体の上下方向に沿う揺動操作が腕体弾性紐材51によっても阻害され ないように円滑にさせる上下方向に対応したスリット34が形成されており、ス リット34自体は上腕部分31の内部空洞部分すなわちその下端から上端に至る までの貫通状の空洞部分に連通している。
【0015】 肘部分32はその上下部夫々が、上腕部分31の下部及び下腕部分33の上部 夫々にほぼ球面状で抉り形成した連結凹部内夫々に嵌め入れられて、これらの上 腕部分31、下腕部分33相互間を夫々に対して屈曲性が得られるようにして連 繋してある。すなわち上腕部分31の下部端面及び下腕部分33の上部端面に夫 々形成された凹部には肘部分32の上部がわ、下部がわの球面体部分夫々が、し っくりと嵌め入れられることで夫々の連結部分が他方に対して当接状態のままで 所定の方向に屈曲されるものとしてある。
【0016】 下腕部分33は、肘部分32の下部が嵌め入れらるように自体上部の連結凹部 に連通するようにして自体の内部に、後述する腕体弾性紐材51の腕体末端部5 2を収納連結して固定するよう、ループ状にした腕体末端部52を係止する係止 バー36が、例えば左右内側壁相互に架設されることで設けられるようにした末 端連結穴35を形成してある。
【0017】 一方、脚体部40は、筒状の腿部分41、球筒状の膝部分42、足首・足指を 一体化してある脛部分43を連繋することで左右夫々のものを対称的に形成して あり、後述するように胴体部10の上下方向で挿通される頭体・脚体弾性紐材5 6によって左右の脚体部40夫々が頭体部20との間で胴体部10内方に弾発的 に牽引されるように連繋させてある。
【0018】 なお腿部分41上部における脚体連結凹面14との連結面においては、胴体部 10の上下方向に沿うような僅かな直線的部分を形成してあることで胴体部10 との連結部位のしっくりとした連結形状が得られるようにしてある。また腿部分 41自体の前後方向に沿う揺動が頭体・脚体弾性紐材56によっても阻害されな いように円滑にさせる前後方向に対応したスリット44が形成されており、スリ ット44自体は腿部分41の内部空洞部分すなわちその下端から上端に至るまで の貫通状の空洞部分に連通している。
【0019】 膝部分42はその上下部夫々が、腿部分41の下部及び脛部分43の上部夫々 にほぼ球面状で抉り形成した連結凹部内夫々に嵌め入れられて、これらの腿部分 41、脛部分43相互間を夫々に対して屈曲性が得られるようにして連繋してあ る。すなわち腿部分41の下部端面及び脛部分43の上部端面に夫々形成された 凹部には膝部分42の上部がわ、下部がわの球面体部分夫々が、しっくりと嵌め 入れられることで夫々の連結部分が他方に対して当接状態のままで所定の方向に 屈曲されるものとしてある。
【0020】 脛部分43は、膝部分42の下部が嵌め入れらるように自体上部の連結凹部に 連通するようにして自体の内部に、後述する頭体・脚体弾性紐材56の頭体・脚 体末端部57を収納連結して固定するよう、ループ状にした頭体・脚体末端部5 7を係止する係止バー46が、例えば左右内側壁相互に架設されることで設けら れるようにして末端連結穴45を形成してある。
【0021】 人形の中心部となる胴体部10に対して、こうした頭体部20、左右の腕体部 30夫々、同じく左右の脚体部40夫々を屈曲させ、その屈曲状態を保持するた めの弾発作用を備えた保持手段50が設けられている。この保持手段50は、左 右の腕体部30を胴体部10に対して連繋保持させるように、胴体部10の上部 を左右で貫挿して左右の腕体部30相互を連繋している腕体弾性紐材51と、頭 体部20及び左右の脚体部40を胴体部10に対して連繋保持させるように、頭 体部20内部、脚体部40の脛部分43内部夫々で頭体・脚体末端部57を係止 すると共に、胴体部10の上下で貫挿することで頭体部20、左右の脚体部40 夫々の相互を連繋している並行した対状の頭体・脚体弾性紐材56とから成って いる。腕体弾性紐材51、頭体・脚体弾性紐材56夫々は所定径のゴム紐によっ て形成されていて、弾発的な縮小傾向に付勢されることで末端部である頭部分2 2、下腕部分33、脛部分43夫々を胴体部10がわに牽引している。
【0022】 腕体弾性紐材51は、左右夫々の腕体部30における下腕部分33からその肘 部分32、上腕部分31を経て胴体部10の上部の腕体連結凹面13の開口部か ら胴体部10内部に導入されることで左右の腕体部30相互を連繋しており、ル ープ状にした腕体末端部52夫々を下腕部分33における末端連結穴35の係止 バー36に係止してある。なお場合によっては、左右の腕体部30夫々を独立し て弾発的に牽引することで胴体部10内部に独自に係止することも可能である( 図示せず)。
【0023】 また頭体・脚体弾性紐材56は、一端部が左右の脚体部40夫々における脛部 分43からその膝部分42、腿部分41を経て胴体部10の下部の脚体連結凹面 14の開口部から胴体部10内部に導入され、一方、他端部が頭体部20におけ る頭部分22からその頸部分21を経て胴体部10の上部の頭体連結凹面12の 開口部から胴体部10内部に導入されることで、左右の脚体部40夫々が頭体部 20に各別に連繋されるように並行、対状にして配装してある。このときループ 状にした一方の頭体・脚体末端部57夫々は脛部分43における末端連結穴45 の係止バー46に、また他方の頭体・脚体末端部57は頭部分22内部の係止バ ー24に夫々係止してある。
【0024】 なお図示を省略したが、また頭体・脚体弾性紐材56は、左右の脚体部40夫 々における脛部分43からその膝部分42、腿部分41を経て胴体部10の下部 の脚体連結凹面14の開口部から胴体部10内部に導入されて夫々が左右の脚体 部40相互を連繋する一方、これのほぼ中央部分が、頭体部20における頸部分 21を経て頭部分22内部の係止バー24に係止して反転折り返されていること で、頭体部20を介して左右の脚体部40相互を頭体部20と一体状に連繋する ことも可能である。また場合によっては、左右の脚体部40夫々、更には頭体部 20を独立して弾発的に牽引することで胴体部10内部に夫々を独自に係止する ようにすることも可能である。
【0025】 次にこれの使用の一例を説明すると、図1に示すように適当な衣服を着用させ ておいて、屈曲部位となる胴体部10の上部の頭体部20、上部左右の腕体部3 0、下部底面の脚体部40等の連結部位で、所定の姿態のものとなるように保持 手段50による弾発性に抗して適当に折り曲げればよい。胴体部10に対する腰 部での脚体部40の折り曲げ、自体の膝部分42における屈伸等で座位姿勢、起 立姿勢等を、同じく胴体部10に対する頭体部20の起伏等で俯仰姿勢等を、同 じく胴体部10に対する肩部での腕体部30の折り曲げ起伏、自体の肘部分32 における左右の屈伸等で腕の広げ姿勢、腕組み姿勢等を夫々設定する。
【0026】 このとき保持手段50は、左右の腕体部30相互を腕体弾性紐材51によって 弾発的に牽引していることで、また頭体部20及び左右の脚体部40相互を頭体 ・脚体弾性紐材56によって弾発的に牽引していることで、胴体部10に対して の夫々の屈曲形態を保持しており、その設定した姿態を維持している。
【0027】
【考案の効果】
この考案は以上のように構成されているために、実際の人体における関節部位 におけると同様な屈曲性を有し、またその屈曲操作も頭体部20、腕体部30、 脚体部40夫々によって直接に動かせばよいから極めて簡単で取り扱いが容易で ある。そればかりでなく、実際の人体と同様に肘、膝等の関節部分においては丸 みが表現されていることで迫真性にも富むものとなっており、更に全体として可 愛いらしい印象を与えているから、童幼児特にその女子に極めて好まれるもので ある。
【0028】 すなわちこれはこの考案において、空洞状の胴体部10と、胴体部10に屈曲 自在に弾発連繋した頭体部20と、胴体部10に屈曲自在に弾発連繋した左右の 腕体部30と、同じく屈曲自在に弾発連繋した左右の脚体部40と、頭体部20 、腕体部30、脚体部40夫々を胴体部10がわに弾発的に牽引連繋する保持手 段50とから成るものとしたからであり、これによって、弾発的操作による屈曲 形態に伴う各種姿態の選定、丸みのある全体の愛くるしい印象、可愛らしさ等が 得られるのである。
【0029】 また腕体部30は、胴体部10の上部左右のほぼ球面状の腕体連結凹面13に 嵌め入れられる筒状の上腕部分31、球筒状の肘部分32、下腕部分33を連繋 してあり、胴体部10内部の保持手段50の腕体弾性紐材51は左右の腕体部3 0の下腕部分33相互を連繋しているから、腕体部30全体及び腕体部30自体 も自由な方向に任意の角度で屈曲させることができ、例えば腕体部30を外方に 広げたり、肘部分32によって腕組み状に窄めさせたりでき、人体におけるこれ らの上半身の関節部分と同様に屈曲させられ、また腕体弾性紐材51によってそ の姿態を確実に維持させておくことができる。
【0030】 一方、脚体部40は、胴体部10の下部左右のほぼ球面状の脚体連結凹面14 に嵌め入れられる筒状の腿部分41、球筒状の膝部分42、脛部分43を連繋し てあり、胴体部10内部の保持手段50の頭体・脚体弾性紐材56は左右の脚体 部40の脛部分43夫々と頭体部20の頭部分22とを相互に連繋しているから 、脚体部40全体及び脚体部40自体も自由な方向に任意の角度で屈曲させるこ とができ、例えば座位、立位の姿態夫々に変化させることもでき、人体における これらの下半身の関節部分と同様に屈曲させられ、また頭体・脚体弾性紐材56 によってその姿態を確実に維持させておくことができる。
【0031】 そればかりでなく、頭体部20は左右の脚体部40夫々を連繋させている保持 手段50の頭体・脚体弾性紐材56によって胴体部10に対してしっかりと連繋 してあるから、胴体部10に対しての頭体部20を前後、左右に屈曲でき、屈曲 後の胴体部10に対する俯仰姿態等を確実に維持でき、その傾き加減によって愛 らしい印象を看者に与えることができる。
【0032】 更には胴体部10、頭体部20、腕体部30、脚体部40等の形成素材を木材 としておくことで、木のぬくもりを看者に与え、また全体に丸みを帯びさせてお くことと相俟ち、暖かみのある好ましい印象が得られる人形とすることが可能で ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同じく断面図である。
【図3】同じく腰部の断面図である。
【図4】同じく膝部の断面図である。
【図5】同じく肩部の断面図である。
【図6】同じく頸部の断面図である。
【図7】同じく肘部の断面図である。
【符号の説明】
10…胴体部 10A…臀部面 12…頭体連結凹面 13…腕体連結
凹面 14…脚体連結凹面 20…頭体部 21…頸部分 22…頭部分 23…末端連結
穴 24…係止バー 30…腕体部 31…上腕部分 32…肘部分 33…下腕部分 34…スリット 35…末端連結
穴 36…係止バー 40…脚体部 41…腿部分 42…膝部分 43…脛部分 44…スリット 45…末端連結
穴 46…係止バー 50…保持手段 51…腕体弾性
紐材 52…腕体末端部 56…頭体・脚
体弾性紐材 57…頭体・脚体末端部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人形自体の主体となる空洞状の胴体部
    と、この胴体部の上部に屈曲自在に弾発的に連繋した頸
    部分を有する頭体部と、同じく胴体部の上部左右の肩部
    分に屈曲自在に弾発的に連繋した左右の腕体部と、同じ
    く胴体部の下部底面に屈曲自在に弾発的に連繋した左右
    の脚体部と、頭体部、腕体部、脚体部夫々を胴体部内部
    で弾発的に牽引連繋する保持手段とから成ることを特徴
    とする人形。
  2. 【請求項2】 腕体部は、胴体部の上部左右に形成した
    ほぼ球面状の腕体連結凹面に嵌め入れられる筒状の上腕
    部分、球筒状の肘部分、手首・手指を一体化してある下
    腕部分を連繋して成る請求項1記載の人形。
  3. 【請求項3】 脚体部は、胴体部の下部底面左右に形成
    したほぼ球面状の脚体連結凹面に嵌め入れられる筒状の
    腿部分、球筒状の膝部分、足首・足指を一体化してある
    脛部分を連繋して成る請求項1または2記載の人形。
  4. 【請求項4】 保持手段は、腕体部の下腕部分内部で腕
    体末端部を下腕部分に係止すると共に、胴体部の上部を
    左右で貫挿して左右の腕体部相互を連繋している腕体弾
    性紐材と、頭体部内部、脚体部の脛部分内部夫々で頭体
    ・脚体末端部を係止すると共に、胴体部の上下で貫挿す
    ることで頭体部、左右の脚体部夫々の相互を連繋してい
    る頭体・脚体弾性紐材とから形成してある請求項1乃至
    3のいずれか記載の人形。
  5. 【請求項5】 人形自体の主体となる空洞状の胴体部
    と、この胴体部の上部に屈曲自在に弾発的に連繋した頸
    部分を有する頭体部と、同じく胴体部の上部左右の肩部
    分に屈曲自在に弾発的に連繋した左右の腕体部と、同じ
    く胴体部の下部底面左右に屈曲自在に弾発的に連繋した
    左右の脚体部と、頭体部、腕体部、脚体部夫々を胴体部
    内部で弾発的に牽引連繋する保持手段とから成り、腕体
    部は、胴体部の上部左右に形成したほぼ球面状の腕体連
    結凹面に嵌め入れられる筒状の上腕部分、球筒状の肘部
    分、手首・手指を一体化してある下腕部分を連繋して成
    り、また脚体部は、胴体部の下部底面左右に形成したほ
    ぼ球面状の脚体連結凹面に嵌め入れられる筒状の腿部
    分、球筒状の膝部分、足首・足指を一体化してある脛部
    分を連繋して成り、保持手段は、腕体部の下腕部分内部
    で腕体末端部を下腕部分に係止すると共に、胴体部の上
    部を左右で貫挿して左右の腕体部相互を連繋している腕
    体弾性紐材と、頭体部内部、脚体部の脛部分内部夫々で
    頭体・脚体末端部を係止すると共に、胴体部の上下で貫
    挿することで頭体部、左右の脚体部夫々の相互を連繋し
    ている頭体・脚体弾性紐材とから形成してあることを特
    徴とする人形。
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