JP3068574U - 吸塵用ダクトホ―スの粉塵逆流防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が極めて簡単で着脱容易な吸塵用ダクト
ホースの粉塵逆流防止装置を提供する。 【解決手段】 吸塵用ダクトホース４内に、所定メッシ
ュの織目と所定の長さを有する可潰性の粉塵トラップチ
ューブ１が挿入され、該チューブ１の開放端縁は前記ダ
クトホース４に気密的に固着されている。前記チューブ
１は、前記ダクトホース４内に粉塵が流れている間は吹
き流しの如く膨らんで粉塵を通過させ、流れが止まった
ときは潰れて粉塵を捕集する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、吸塵式空気動研磨機等に好適に使用され得る吸塵用ダクトホースの 粉塵逆流防止装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

工業用の空気動手持研磨機において、近年、研削粉塵の処理を簡略化するため 、吸塵装置を内蔵した研磨機が多数出回っているが、概してその構造は、図４に 示すように、空気動モーターの排気を利用したエゼクターにより負圧を生じさせ 、これにより研削によって生じる粉塵を回収し、ダクトホースを介して、粉塵は 捕集するが空気は通す濾過布あるいは濾過紙製の粉塵を溜めるダストバックまで 送られるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

研磨機使用時は、ダストバックは空気の濾過抵抗により風船の如く膨らみ、そ して使用中止時に排気が止まった状態になると、排出しきれなかった空気が粉塵 と共に逆流し、空気動モーターの内部まで侵入してモーターの性能を損ねると云 う問題点があった。

【０００４】 本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、 その目的とするところは、構造が極めて簡単で且つ着脱容易な吸塵用ダクトホー スの粉塵逆流防止装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案による粉塵逆流防止装置は、吸塵用ダクトホ ース内に、所定メッシュの織目と所定の長さを有する可潰性の粉塵トラップチュ ーブを挿入して、該チューブの一開放端縁を前記ダクトホースに気密的に固着し たことを特徴としている。

【０００６】 また、本考案による粉塵逆流防止装置は、吸塵式空気動研磨機の排気管に、吸 塵用ダクトホースと、該ダクトホース内に挿入されていて所定メッシュの織目と 所定の長さを有する可潰性の粉塵トラップチューブの一開放端縁とを、気密的に 接続したことを特徴としている。

【０００７】 また、本考案によれば、前記粉塵トラップチューブの直径は、前記ダクトホー スの内周面と前記チューブの外周面との間に所定の空間が形成されるように選定 されている。

【０００８】 また、本考案による粉塵逆流防止装置は、吸塵用ダクトホースの出口端に、ダ ストバックと、該ダストバック内に挿入されていて所定メッシュの織目と所定の 長さを有する可潰性の粉塵トラップチューブの一開放端縁とを、気密的に接続し たことを特徴としている。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図示した一実施例に基づき具体的に説明する。図 １（ａ）は本考案に係る粉塵トラップチューブの側面図、図１（ｂ）は図１（ａ ）のI−I線断面図、図２は内部に本考案に係る粉塵トラップチューブを取り付け た状態のダクトホースの長手方向中心軸線に沿う断面図、図３は途中に本考案に 係る粉塵トラップチューブを取り付けたダクトホースの吸塵状態における要部破 断斜視図である。

【００１０】 図中、１はこの種の研磨機によって生じる研削粉塵を効率良く捕集できるよう なメッシュの織目を有する布で作られていて、固定用のゴム輪２を縫い込んだ大 径開口端部１ａと適当な長さの小径の先端が開放されている本体部１ｂとを有す る粉塵トラップチューブ、３は外周に抜け止め３ａを有する大径部と粉塵トラッ プチューブ１の大径部１ａに嵌合する小径部３ｂを有するダクトホースジョイン ト、４は螺旋状の針金等を内臓した周知の吸塵用ダクトホース、５は一端部内周 面にダクトホースジョイント３の抜け止め３ａを有する大径部に嵌合し得る嵌合 部５ａを他端部に吸塵用ダクトホース４の一端部に嵌合し得る嵌合部５ｂを有す る好ましくはゴム製のジョイントリングである。粉塵トラップチューブ１は、図 ２に示すように一杯に膨らまされた時の直径が、ダクトホース４の内周面と粉塵 トラップチューブ１の外周面との間に所定の空間が形成されるように選定されて いる。

【００１１】 次に、図４をも参照して本装置の組み立て方法を説明する。先ず、適宜の長さ のダクトホース４を用意して、その一端を例えばジョイントリング５を用いて研 磨機の排気管に接続し、他端にもジョイントリング５を取り付ける。また、適宜 の長さの別のダクトホース４を用意して、その一端にジョイントリング５を取り 付け、他端に適宜の公知方法でダストバッグを接続する。次に、ダクトホースジ ョイント３の小径部３ｂに粉塵トラップチューブ１の開口端部１ａを嵌着した状 態で、予め用意されたジョイントリング付きダクトホース４に挿入し、抜け止め ３ａを有する大径部をジョイントリング５の嵌合部５ａに挿入する。この場合、 粉塵トラップチューブ１はゴム輪２によりダクトホースジョイント３に気密的に 固着されると共に、このゴム輪２がＯリングの役割も果たしてジョイントリング ５もダクトホースジョイント３に気密的に連結される。同様にして、一端が例え ば研磨機の排気管に接続された上記ダクトホース４の他端がジョイントリング５ を介してダクトホースジョイント３に連結され、組み立てが完了する（図３参照 ）。図３において、ダクトホース４のＡ側は研磨機の排気管に、B側はダストバ ックに夫々接続されているものとする。この説明で明らかなように、粉塵トラッ プチューブ１の取り外しは容易である。

【００１２】 次に、図４をも参照して本装置の作用を説明する。図４において、作動レバー を押し下げると給気弁が開いて空気動モーターが起動し、該モーターの下端に偏 心した状態で軸受を介してモーター本体に結合された研磨用パッドが偏心旋回運 動し、該パッドに取り付けられた研磨部材を介して所望の研削等が行われる。こ れにより発生する研削粉塵は、エゼクターにより生じる負圧により図４に矢印で 示すように吸い込まれて吸塵用ダクトホース４内へ吹き出される。

【００１３】 これにより、研削粉塵を含んだ排気は、図３においてＡ側からB側へ向かって 流れる。この時、粉塵トラップチューブ１は吹き流しの如く膨らみ、粉塵の混じ った排気を何の障害もなく通過させ、粉塵は例えばダストバックに収集される。 しかし、作動レバーの押圧を解除して研磨機の稼動を中止すると、粉塵トラップ チューブ１は潰れ、逆流する空気は通すが粉塵は潰れた粉塵トラップチューブ１ に捕集される。従って、研磨機内へ粉塵が逆流することはない。そして、研磨機 を再び稼動させると粉塵トラップチューブ１は再び膨らみ、そこに捕集されてい た粉塵はダストバックへ運ばれる。

【００１４】 上記実施例では、粉塵トラップチューブ１は布製のものとして説明したが、柔 軟な可撓性を有し簡単に破損することのない可潰性の材料であれば何でも良い。 また、実施例では、粉塵トラップチューブ１はダクトホース４の途中に設けたも のとして説明したが、吸塵式空気動研磨機の排気管にダクトホースと共に直接取 り付けられても良いし、ダストバックの中のダクトホース端に取り付けられても 良い。

【００１５】

【考案の効果】

上述の如く本考案によれば、構造が極めて簡単でダクトホースの任意の位置に 簡単に着脱することができる粉塵逆流防止装置を提供することが出来る。また、 本案装置は、吸塵式空気動研磨機のみならず、逆止弁を設置してない種類の一般 工業用集塵機にも適用することができ、その実用的価値は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る粉塵トラップチューブの一例を示
し、（ａ）は側面図、(ｂ)は(ａ)のＩ−Ｉ線断面図であ
る。

【図２】内部に本考案に係る粉塵トラップチューブを取
り付けた状態のダクトホースの長手方向中心軸線に沿う
断面図である。

【図３】途中に本考案に係る粉塵トラップチューブを取
り付けたダクトホースの吸塵状態における要部破断斜視
図である。

【図４】吸塵式空気動研磨機の一例の概略構成を示す断
面図である。

【符号の説明】

１ 粉塵トラップチューブ １ａ 大径開口端部 １ｂ 小径本体部 ２ ゴム輪 ３ ダクトホースジョイント ３ａ 抜け止め ３ｂ 小径部 ４ 吸塵用ダクトホース ５ ジョイントリング ５ａ，５ｂ 嵌合部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸塵用ダクトホース内に、所定メッシュ
   の織目と所定の長さを有する可潰性の粉塵トラップチュ
   ーブを挿入して、該チューブの一開放端縁を前記ダクト
   ホースに気密的に固着したことを特徴とする粉塵逆流防
   止装置。
2. 【請求項２】 吸塵式空気動研磨機の排気管に、吸塵用
   ダクトホースと、該ダクトホース内に挿入されていて所
   定メッシュの織目と所定の長さを有する可潰性の粉塵ト
   ラップチューブの一開放端縁とを、気密的に接続したこ
   とを特徴とする粉塵逆流防止装置。
3. 【請求項３】 前記粉塵トラップチューブの直径は、前
   記ダクトホースの内周面と前記チューブの外周面との間
   に所定の空間が形成されるように選定されていることを
   特徴とする請求項１又は２に記載の粉塵逆流防止装置。
4. 【請求項４】 吸塵用ダクトホースの出口端に、ダスト
   バックと、該ダストバック内に挿入されていて所定メッ
   シュの織目と所定の長さを有する可潰性の粉塵トラップ
   チューブの一開放端縁とを、気密的に接続したことを特
   徴とする粉塵逆流防止装置。
5. 【請求項５】 前記粉塵トラップチューブは布製である
   請求項１乃至４の何れかに記載の粉塵逆流防止装置。