JP3068490U - 組立て式サイコロの面部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立て分解が容易なサイコロ用面部材であっ
て、プラスチックで一体成型可能なものの提供。 【解決手段】 面部材の第１、２辺に同一形状のフッ
ク、第３、４辺に該フックを支持する棒状掛合体を設け
る。 【効果】 課題を解決した面部材が提供できた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、組立て式サイコロの面部材ならびに該部材６枚を組立ててなるサイ コロに関する。

【０００２】 サイコロは、古来遊戯具として、例えば双六、麻雀其の他各種の室内ゲームに 重用されて来た。しかし、最近は、サイコロの各面に数値記号以外に、各種図案 若しくは画素を印刷、添着若しくは彫刻してより多様なパズル性ないしクイズ性 のあるゲームを楽しむことが可能なサイコロ（以下、パズル性サイコロという） が要望されている。

【０００３】 しかしながら、既に成型されたサイコロを上述のパズル性サイコロに加工する には、その六面に面毎の２次加工を施す必要がある。すなわち、たとえばその六 面の上下、左右、前後の六面を一度に加工できるような装置を設けたとしても、 該面毎の加工は、一回に一個の加工しか出来ず、非能率であり、高コストを招く ことになる。

【０００４】 本考案者は、パズル性サイコロの六面を一度に装飾加工するには、六面を面毎 に組立て可能な部材すなわち面部材とすることおよび該面部材が相互に組立て可 能でかつ、同一の形状、構造のものとすれば、前記面部材を加工ライン上で連続 的に、模様、図案もしくは画素等を印刷、張り付けもしくは打刻できる事実に想 到し、本考案を完成した。以上の記述から明らかなように、本考案の目的は、１ 種類の面部材で六面体への組立て可能なサイコロ用面部材と該部材により組立て られたサイコロを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の構成は、下記（１）〜（３）のとおりである。

【０００６】 （１）１辺の長さの１／５〜１／１０の厚みを有する正方形の面部材であって 、その第１辺と第２辺の外側にそれぞれ隣接面部材への掛合性を有するフック 、第３辺と第４辺の外側に前記のものと同一形状で隣接面部材のフックを掛合可 能とするように取付けられた支持棒部を有し、若しくは第１辺と第３辺の外側 に前記フックを有し、第２辺と第４辺の外側に前記支持棒部を有する如く構成し てなる組立て式サイコロの面部材。

【０００７】 （２）プラスチック材料で一体的に成型されてなる前記（１）に記載の組立て 式サイコロの面部材。

【０００８】 （３）前記（１）、（２）に記載の面部材６枚を六面体に組立ててなる組立て 式サイコロ。

【０００９】 以下、本考案を図面に基づいて説明する。図１は、本考案の面部材を縦方向に ４枚、第３面の左右に各１枚言いかえると横方向に３枚計６枚を平面状に展開し た説明用の概念平面図である。図１において１は面部材、Ａは支持棒部（形状省 略）、Ｂはフック部（形状省略）である。図１中の１枚の面部材は、夫々第１辺 と第３辺、第２辺と第４辺のように対向する辺に同一の支持棒部Ａもしくはフッ クＢが設けられており、隣接する部材同志は、その接触辺において掛合できるよ うに配置されている。以上のような面部材の辺の掛合部分の配置は、一枚の面部 材において、第１辺と第２辺が例えば支持棒部Ａ、第３辺と第４辺が例えばフッ ク部Ｂのように、それぞれの隣接辺が、同一の掛合構造を持っていてもよい。そ して一枚の面部材において、二ヶ所のフック部Ｂは、同一のフック方向を有して いなければならないことは、勿論である。

【００１０】 図２は、本考案の面部材の平面的構造を示す説明図である。図において１は、 面部材、Ａは支持棒部、Ｂはフック部であり、面部材１がプラスチック製の場合 は、Ａ、Ｂ部共に本体と同時に一体成型でき、かつ、そのようにすることが好ま しい。面部材１が金属製の場合一枚の金属板から、ＡおよびＢ部つきの面部材を 打抜くこともできる。面部材１が、木製、石材もしくは陶磁器製の場合は、面部 材１の本体の４辺に、Ａ部およびＢ部の部品（材質は限定されない）を接着、嵌 着若しくは螺合等により取付けることもできる。 面部材１の本体の厚みは、限定されないが辺の長さの１／５〜１／１０である ことが望ましい。 何となれば、前記Ａ部若しくはＢ部は側面図（註．図示されていない）上、前 記本体の厚みの範囲内に入ることが、本考案に係る組立て式サイコロの各稜部の 形状を良好かつ、円滑に保つ要件となるからである。 本考案の面部材１においてその表面すなわち、組立て後のサイコロの面を構成 すべき部分およびその裏面には、必要な、画素、模様若しくは記号を印刷、接着 、若しくは打刻できる。これらの二次加工は、量産する場合は製造ラインで実施 することができ、かつ、望ましい。面部材のフック部Ｂの掛合方向すなわち裏面 への二次加工は、本考案の面部材が、サイコロの組立て自体をゲームの要等に取 込むことが前捉されていることを意味する。

【００１１】 図３は、本考案の面部材の支持棒部Ａとフック部Ｂの掛合態様を説明するため の説明図である。該Ａ部とＢ部とは、掛合後支持棒部Ａの棒部を軸として１８０ ゜以下少なくとも９０゜以上一方の面部材が他方の面部材に対して回転できる構 造であれば、サイコロの組立てに支障はなく棒部とフック部の形状、構造は限定 されない。特にフック部の形状には、公知の種々の形状が利用され得る。また、 前記支持棒部が取付けられた面部材の辺部は該支持棒部が、辺の内部に外観上埋 込まれた構造とすることもできる。

【００１２】 本考案の面部材は、以上のように構成されているから、経済的に製造できるば かりでなく、需要者が、サイコロの組立て自体をゲームの一要等として楽しむこ とができ、大きな潜在需要が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の面部材６片を結合し、平面状に展開し
た説明図である。

【図２】本考案の面部材である。

【図３】本考案の面部材の掛合方法を示す部分拡大姿図
である。

【符号の説明】

１ 面部材（本体） Ａ 支持棒部 Ｂ フック

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 １辺の長さの１／５〜１／１０の厚みを
   有する正方形の面部材であって、その第１辺と第２辺
   の外側にそれぞれ隣接面部材への掛合性を有するフッ
   ク、第３辺と第４辺の外側に前記のものと同一形状で隣
   接面部材のフックを掛合可能とするように取付けられた
   支持棒部を有し、若しくは第１辺と第３辺の外側に前
   記フックを有し、第２辺と第四辺の外側に前記支持棒部
   を有する如く構成してなる組立て式サイコロの面部材。
2. 【請求項２】 プラスチック材料で一体的に成型されて
   なる請求項１に記載の組立て式サイコロの面部材。
3. 【請求項３】 請求項１、２に記載の面部材６枚を六面
   体に組立ててなる組立て式サイコロ。