JP3067846U - シ―トモ―ルディングコンパウンド等からなる部材を組立てたガラス入り戸又は窓構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造が容易で組み立て時間がかからず、堅牢な
構造のガラス入りの戸又は窓の提供。 【構成】一体に成形された同じ大きさのガラス入り戸又
は窓組立て用の二枚の表面板と、その上、下封辺用部材
５、左、右封辺用部材６、及び把手補強角材７並びにガ
ラス押圧ストリップ８から組立てたガラス入り戸又は窓
において、上記二枚の表面板の内枠部分にはおのおの凸
と凹の嵌め合い機構があり、その周辺部縁は平らな平板
で、上、下封辺用部材と左、右封辺用部材とを接着剤を
塗布して相互に嵌合並びに接着固着せしめたのち、ポリ
ウレタン発泡プラスチックを上記各部材で形成した空間
に充填して、戸又は窓を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、同じ大きさのガラス入り戸又は窓組立て用の二枚の表面板、その上 、下封辺用部材、左、右封辺用部材、及び把手の補強角材並びにガラス押圧スト リップから組立ててなる戸又は窓において、上記二枚の表面板の中空部分は各々 凸、凹の嵌め合う機構がありその周辺部縁は平らな平板で一体に成形されたもの で、上、下封辺用部材と左、右封辺用部材とを接着剤を塗布して相互に嵌め合い 、接着固定せしめてなる戸又は窓構造物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

今迄のガラス入り戸は二枚の平板と、上、下封辺用部材、左、右封辺用部材及 びガラスを嵌め込む内枠部縁の補強角材等を相互に接着剤で固着して組立て、成 形されたもので、製作の手間と時間を多く費やし、月日が経つにつれてその構造 物の表面が剥がれたり、全体が変形する等の欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

したがって、本考案の目的は、戸の製作上の手間と時間を少なくし、表面板が 剥がれなく変形のない一体に成形された各部材より、容易に組立製造される戸又 は窓構造物を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はガラスなどを嵌め込むために板の中央部分を枠状に空けた同じ大きさ の二枚の戸又は窓構造物の平板(9)と(10)の構造を前提としている。この平板(9) と(10)は、厚みが約1〜4ｍｍで中間部縁には両者が相互に嵌め合うＵ型構造(11) とＬ型構造(12)を有し、周辺部分は平らな一体に成形されたもので、平板(10)の Ｌ型構造(12)の突出リブ(13)は、組立てのとき平板(9)のＵ型構造(11)の凹溝(14 )に嵌め込み内縁(15),(16)と外縁(17),(18)を形成し、その突出リブ(13)と凹溝( 14)の止まる処には約0.5×2.3ｍｍのすき間を設けて接着剤の組立て圧着時の外 溢をさけている。

【０００５】 上記Ｕ型構造(11)の外縁(17)には突出リブ(19)があり、戸又は窓構造物の中間 部分のガラス板支持用で、ガラスに面した平面には凹溝(20)があって、ガラスを 組み入れる前にシリコーン樹脂を塗り、ガラスと戸又は窓平板(9)とが密に着装 して気密性を増している。又、このＵ型構造(11)外縁(17)の頂端部はノコギリ状 (21)で、戸または窓を組立てるとき、Ｌ型構造(12)の外縁(18)と水平な断面が凹 型の溝(25)を形成せしめて、押圧ストリップ (8)の挿入によってガラス板を固定 するものである。

【０００６】 これら戸又は窓構造物の平板(9)と(10)は強化ガラス繊維のシートモールディ ングコンパウンド(Sheet Mold Compound)、強化木材製ボード或いは木製の板の いずれかから選ばれ、表面は木目のない光沢の有る平滑な平板又は模造木目のあ る木目深さが0.05〜0.2ｍｍ程度のものであってよく、その裏側板面は粗面で、 摩擦接着力の強いものであればよい。

【０００７】

【実施例】

本考案の戸構造物は一体に成形された同じ大きさのガラスを入れる中央部を空け た二枚の表面用平板(9),(10)と、その上、下封辺用部材(5)並びに左、右封辺用 部材(6)又は(6’)が相互に接着する処に接着剤を塗り、把手には補強用角材(7) を施して貼り合せ組立ててなる戸であって、 上記二枚の表面用板の中央部を空けた内枠側にはおのおの凸と凹の嵌め合い機 構があり相互に嵌め合う様になっており、左、右封辺用部材(6),(6’)は図２及 び図３の示す断面構造の如く、平板(9)と(10)との平らな縁部で接着固定し、上 、下封辺用部材(5)は左、右封辺用部材(6),(6’)の上下端のフライスされた缺け 口(24)により定着し、全体として密閉した空間を有する戸を成形し、更に下封辺 用部材に小穴を開け、ポリウレタン発泡プラスチック(23)を注入して内部空間を 充填固着した後、ガラス板を戸板中央部の空いている内枠内に入れて押圧ストリ ップ (8)で固定されてなる戸構造物である。

【０００８】 そして、上、下封辺用部材(5)、左、右封辺用部材(6),(6’)及び押圧ストリッ プ (8)部材はＰＶＣ押出材、発泡プラスチック押出材、木材又はプラスチック射 出材から選ばれて作成され、押圧ストリップ(8)のガラス面に向いた前端部分に はガラス面との密着と水密性を高める二枚の軟片（リブ）(22)を設けている。 上記本考案の戸構造物は窓構造物の組立にもあてはまる。

【０００９】 本考案によれば、二枚の表面板の内枠側には一体成形されたＬ型構造とＵ型構 造の嵌め合う機構があることによって、接着剤を塗った後容易に密着接合し製作 上の手間と時間を省き、木製の厚板のような堅固且つ変形し難しい戸又は窓構造 物を得ることが出来る。

【００１０】 下記は図示の実施例にもとづき更に詳しく説明する。 図１は本考案の戸構造物の平面図で、二枚の同じ大きさの戸用平板(9),(10)とそ の周囲の封辺用部材(5)及び(6)又は(6’)から組立られ、戸又は窓中央部側には 一体成形された相互に嵌め合う機構があって、ガラスを入れた後押圧ストリップ (8)にて固定されている。

【００１１】 図２は本考案図１の戸構造物の横断面図で、二枚の平板(9)と(10)の辺は封辺 用部材(6)と接着しており、その平板中央を空けた内枠部分には相互に嵌め合う Ｕ型構造(11)とＬ型構造(12)があって相互に嵌め合い固着し、その外縁部(17)と (18)には隙間(25)を形成せしめ、押圧ストリップ (8)を挿入している。

【００１２】 図３は本考案図１の戸構造物の他の一つの構造封辺部材の横断面図である。同 じく適宜に封辺部材の幅又は大きさを変えることにより、戸構造物の広さ、高さ を変えることが出来る。

【００１３】 図４は本考案図１の戸構造物の縦断面図で、上、下封辺用部材(5)と戸平板(9) ,(10)及び押圧ストリップ (8)の各部材を組立てた後の相対位置関係を示す。 図５は本考案の戸構造物組立時の断面立体図で、各部材相互の位置関係を示す。 図６は一体成形された相互に嵌め合せ機構を有する二枚の平板(9),(10)と封辺用 部材(6)及び押圧ストリップ (8)とが相互に接着、嵌め合う押圧ストリップを挿 入する状態を示す。 図７は本考案の戸構造物各部材の組立立体展開図で、左側部分は組立完成図、右 側部分は分解した状態を示す。 図８は窓構造物各部材の組立立体展開図で、左側部分は組立完成図、右側部分は 分解した状態を示す。 図９は、本考案の戸又は窓構造物の下封辺部材に軟質の底地を付けることも出来 る例を示す。 図10は、本考案の戸又は窓構造物の下封辺部材に戸車をつけることも出来る例を 示す。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の戸構造物の平面図である。

【図２】本考案の戸構造物図１の横断面図である。

【図３】本考案の戸構造物の他一つの構造封辺部材横断
面図である。

【図４】本考案の戸構造物図１の縦断面図である。

【図５】本考案の戸構造物組立時の断面立体図である。

【図６】本考案の押圧ストリップと二枚の平板と封辺部
材とを組合せる立体図である。

【図７】本考案の戸構造物各部材の組立立体展開図であ
る。

【図８】本考案の窓構造物各部材の組立立体展開図であ
る。

【図９】戸又は窓構造物に軟質の底地を付ける例示図で
ある。

【図10】窓構造物に戸車をつけた例示図である。

【符号の説明】

3 構造縦断線 4 構造横断線 5 上、下封辺部材 6 左、右封辺部材 7 把手補強角材 8 押圧ストリップ 9 ガラス入り戸又は窓用の表面平板 10 ガラス入り戸又は窓用の表面平板 11 平板(9)のＵ型構造 12 平板(10)のＬ型構造 13 平板(10)Ｌ型構造(口)の突出リブ 14 平板(9)Ｕ型構造(口)の凹溝 15、16 平板中央部縁の内縁 17、18 平板中央部縁の外縁 19 平板Ｕ型構造部の突出リブ 20 突出リブの凹溝 21 Ｕ型構造上端部のノコギリ部 22 軟片（リブ） 23 ポリウレタン発泡プラスチック 24 左、右封辺部材の上、下端のフライスされた缺け口 25 隙間 26 下封辺部材の底地 27 戸車

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一体に成形された同じ大きさのガラス入り
   戸又は窓組立て用の二枚の表面板と、その上、下封辺用
   部材、左、右封辺用部材、及び把手の補強角材並びにガ
   ラス押圧ストリップから組立てたガラス入り戸又は窓に
   おいて、 上記二枚の表面板の内枠部分にはおのおの凸と凹の嵌め
   合い機構があり、その周辺部縁は平らな平板で、上、下
   封辺用部材と左、右封辺用部材とを接着剤を塗布して相
   互に嵌合並びに接着固着せしめたのち、下封辺用部材に
   小穴を開けてポリウレタン発泡プラスチックを上記各部
   材で形成した空間に充填して、戸又は窓を構成すること
   を特徴とするシートモールディングコンパウンド等から
   なる部材を組立てたガラス入り戸又は窓構造物。
2. 【請求項２】上記の二枚の表面板の内枠部分は一体成形
   された互いに嵌め合わせの出来るＬ型及びガラス支持用
   の突出リブ部があるＵ型機構で、接着剤を介して相互に
   嵌合固定した時にガラス押圧ストリップの挿入小溝を形
   成せしめていること特徴とする請求項1記載のシートモ
   ールディングコンパウンド等からなる部材を組立てたガ
   ラス入り戸又は窓構造物。
3. 【請求項３】上記の戸又は窓用表面板は、強化ガラス繊
   維のシートモールディングコンパウンド又は強化木材製
   ボードや木製の板から造られ、その表面は木目なしの光
   沢の有る平滑面又は模造木目のあるものでもよく、木目
   深さは0.05〜0.2mmで板裏面は粗面で接着性・摩擦力の
   強いものであることを特徴とする請求項１記載のシート
   モールディングコンパウンド等からなる部材を組立てた
   ガラス入り戸又は窓構造物。
4. 【請求項４】押圧ストリップはガラス面に向いた部分に
   はガラス面と密着性を高める二板の軟片（リブ）をほど
   こしてあることを特徴とする請求項1又は2記載のシート
   モールディングコンパウンド等からなる部材を組立てた
   ガラス入り戸又は窓構造物。
5. 【請求項５】押圧ストリップ部材、上、下及び左、右封
   辺用部材はＰＶＣ押出材、発泡プラスチック押出材、木
   材或はプラスチック射出材より選ばれて作成することを
   特徴とする請求項１記載のシートモールディングコンパ
   ウンド等からなる部材を組立てたガラス入り戸又は窓構
   造物。
6. 【請求項６】表面用板及び上、下並びに左、右の封辺用
   部材は戸又は窓の大きさに応じた任意の高さ、幅のもの
   である請求項１記載のシートモールディングコンパウン
   ド等からなる部材を組立てたガラス入り戸又は窓構造
   物。